JPH0831260A - エラストマー成形体の製造方法 - Google Patents

エラストマー成形体の製造方法

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JPH0831260A
JPH0831260A JP16951994A JP16951994A JPH0831260A JP H0831260 A JPH0831260 A JP H0831260A JP 16951994 A JP16951994 A JP 16951994A JP 16951994 A JP16951994 A JP 16951994A JP H0831260 A JPH0831260 A JP H0831260A
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weight
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rubber
elastomer
molded
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JP16951994A
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English (en)
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Mitsuharu Yonezawa
光治 米澤
Akihiro Niki
章博 仁木
Takeharu Morita
健晴 森田
Kazuo Yamagata
一雄 山形
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 押釦用キーパッドにおいて、軽いキータッチ
感及び明確なクリック感の両方に優れたエラストマー成
形体の製造方法を提供する。 【構成】 熱可塑性エラストマー25〜80重量部及び
二重結合を有するゴム成分75〜20重量部よりなる樹
脂組成物であって、前記熱可塑性エラストマー中に前記
ゴム成分が分散した構造を有するものを成形して得られ
る成形体に放射線を照射することを特徴とするエラスト
マー成形体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、室温及び高温での力学
特性、耐熱性、柔軟性、クリープ特性に優れたエラスト
マー組成物からなる成形体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電気機器分野、自動車分野、工業
分野等において、加硫ゴム成形品が、ゴム弾性、柔軟
性、耐クリープ性、可撓性等の優れた特性を活かした種
々の用途に用いられている。しかし加硫ゴムは、加硫工
程が必要であり、生産効率が低い等の欠点を有してい
る。
【0003】一方、押出成形や射出成形等の熱成形が可
能で、加硫工程を必要としないため、生産性、省エネル
ギー性、リサイクル性に優れ、常温では良好な物性を示
すゴム材料として熱可塑性エラストマーが注目されてい
るが、一般に熱可塑性エラストマーを成形して得られた
成形品は加硫ゴム成形品と比べて柔軟性、耐クリープ
性、高温での機械特性に劣る等の欠点を有している。
【0004】上記加硫ゴム成形品として押釦用キーパッ
ドがある。上記キーパッドは、テレビ、ビデオ等のリモ
コン装置、電話機、ファクシミリ等の操作部、電卓用の
入力操作キー、パソコンのキーボードの操作キー等の押
釦のスプリング部に用いられている。その構造は、図1
に示したように中空メーサ型弾性体3を備えていること
を特徴としている。
【0005】上記押釦用キーパッドの素材としては、耐
熱性、柔軟性、耐クリープ性に優れた素材が求められ、
例えば、シリコーンゴム、天然ゴム、合成ゴム等が使用
されているが、従来、熱硬化性エラストマーの一種であ
るシリコーンゴムが最も広く採用されている。上記シリ
コーンゴムは寸法安定性、耐熱性に優れる等の利点を有
し、上記押釦キーパッドに適しているが、押出、射出成
形ができないので、プレス成形にて加熱硬化させて製造
しているので、成形に要する時間が長く、生産性に問題
があった。
【0006】そこで近年、高温では樹脂のように熱可塑
性を示し、常温ではエラストマーのようにゴム弾性を示
す熱可塑性エラストマー等がシリコーンゴム代替のキー
パッドに利用され、例えば、特開平4−351813号
公報には、ポリエステル系熱可塑性エラストマー及び多
官能性モノマーからなる樹脂組成物のキーパッド成形品
を電子線架橋することによって耐久性の優れたキーパッ
ドを得る製造方法が開示されているが、このものは材料
の柔軟性が不足しているために加硫ゴムと同様の良好な
クリック感を実現させることは困難であった。
【0007】一般に、上記エラストマーのキーパッド成
形体1は、スカート部2と呼ばれる100〜150μm
程度の肉薄部分を有し、動作荷重によるこのスカート部
の変形、座屈現象によって押し圧感覚、クリック感を発
現している。軽い押し圧感を得るためには、キーパッ
ド成形体としてより柔軟な素材を用いること、及び、
キーパッドのスカート部と呼ばれる肉薄部分の肉厚をよ
り薄い設計とすること、の2つの方法が考えられる。
のスカート部を100μm以下の超肉薄に設計すること
は、エラストマー素材の材料強度の面、及び、成形加工
に要求される精密さの面からあまり現実的ではなく、
のより柔軟な素材を利用することが望ましい方法であ
る。
【0008】従って、リモコン、電話機等の押釦の中で
も比較的軽いタッチが求められるもの、電卓用の入力操
作キー及びパソコンのキーボードの操作キー等のように
より軽いタッチすなわち小さい動作荷重が要求される用
途には、従来のポリエステル系熱可塑性エラストマーを
利用することは、素材の柔軟性に問題があり不適当であ
る。また、単に柔軟であるという条件を満たすだけの熱
可塑系エラストマーではキーパッドとしての良好なクリ
ック感を達成することはできなかった。
【0009】ところで、キーパッド成形品の動作荷重測
定において、図2のような応力−歪曲線を得ることがで
きる。図中の各ピーク値をそれぞれをP1 点、P2 点、
3点、P4 点とする。P1 点が動作荷重の極大値であ
り、仮にキーパッド成形体の形状を揃えてエラストマー
の素材特性と動作荷重曲線との相関をみた場合、この極
大荷重P1 は主にキーパッド素材の柔軟性を反映するも
のであると捉えることができる。一般に素材が柔軟であ
ればP1 点荷重は小さくなり、硬くなればP1 点荷重は
大きくなる。また、図2において、(P1 −P2 )/P
1 ×100(%)が一般にクリック率(A)と呼ばれる
数値であるが、良好なクリック感、すなわち、明確な押
し感覚発現のためには、この数値は大きい方が好まし
い。さらには、適度な弾力感を持ってスイッチが復元さ
れることが良いとされるが、それには(P1−P4 )/
1 ×100(%)で示されるクリック率(B)がより
小さい方が好ましい。
【0010】これまで、上記キーパッド用途に使用され
ている熱可塑性エラストマーには、軽いキータッチ感
(小さい動作荷重極大値P1 )と、明確なクリック感を
発現するための良好なクリック率との両方に優れた素材
がなく、このような条件を同時に満足する素材が強く求
められていた。クリック感は、上述の通り図2の応力−
歪曲線におけるP1 点荷重及びP2 点荷重から算出され
るクリック率(A)、並びに、クリック率(B)の数値
から表されるものであるが、明確なクリック感を得るた
めにはスカート部の座屈変形が急激に起こることが必要
である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、押釦用キーパッドにおいて、軽いキータッチ感及び
明確なクリック感の両方に優れたエラストマー成形体の
製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、エラス
トマー成形体を、熱可塑性エラストマー25〜80重量
部及び二重結合を有するゴム成分75〜20重量部より
なる樹脂組成物であって、前記熱可塑性エラストマー中
に前記ゴム成分が分散した構造を有するものを成形して
得られる成形体に放射線を照射することにより製造する
ところに存する。
【0013】上記熱可塑性エラストマーとしては特に限
定されず、例えば、アミド系エラストマー、エステル系
エラストマー、オレフィン系エラストマー、ウレタン系
エラストマー、ふっ素系エラストマー、塩素系エラスト
マー、塩化ビニル系エラストマー、アクリル酸系エラス
トマー、メタクリル酸系エラストマー、スチレン系エラ
ストマー等の合成樹脂等が挙げられ、これらは単独であ
っても2種類以上であってもよく、又は、熱可塑性エラ
ストマーと熱可塑性樹脂の混合物であってもよい。なか
でも、柔軟性、耐クリープ性の優れたアミド系エラスト
マーであるポリエステルアミド樹脂が好ましい。また、
スチレン系エラストマーも好ましく、例えば、スチレン
−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−イソプレ
ン−スチレン共重合体等が挙げられる。
【0014】上記ポリエステルアミド樹脂は、ポリマー
主鎖にエステル結合及びアミド結合を有するものであっ
て、加熱溶解できるものであり、極限粘度(30℃、オ
ルトクロルフェノール中)が0.5g/dL以上のもの
が好ましい。
【0015】上記ポリエステルアミド樹脂は、ポリエス
テルセグメント及びポリアミドセグメントよりなるポリ
マーである。上記ポリエステルセグメントは、下記一般
式(1)で表されるジカルボン酸、及び、下記一般式
(2)で表されるジオールの重縮合により得られるもの
が好ましい。 HOOC−R1 −COOH (1) 式中、R1 は、炭素数2〜8のアルキレン基を表す。 HO−R2 −OH (2) 式中、R2 は、炭素数2〜10の鎖状又は環状の炭化水
素を表す。
【0016】上記ジカルボン酸としては、例えば、シュ
ウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等
が挙げられるが、生成するポリエステルアミドから得ら
れる成形体の物性を損なわない範囲でその他の各種ジカ
ルボン酸を併用することができる。
【0017】上記ジオールとしては、例えば、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリ
コール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタン
ジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナン
ジオール、1,10−デカンジオール等が挙げられ、好
ましくはエチレングリコール、プロピレングリコール、
ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール等が挙げ
られる。その他、シクロペンタン−1,2−ジオール、
シクロヘキサン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−
1,3−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジオー
ル、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール等を共重合
することもできる。また、上記ポリエステル成分にポリ
ラクトンを用いることもでき、例えば、ε−カプロラク
トン等が好ましい。
【0018】上記ポリアミドは、ポリマー主鎖にアミド
結合を有するものであって、加熱熔解できるものであ
り、還元粘度が1.8〜7.0(1g/dL98%硫酸
溶液、20℃)であるものが好ましい。還元粘度が1.
8より小さいと得られた樹脂の高温での機械的強度が不
足し、7.0より大きいと溶解性が低下するので合成が
困難となり、好ましくない。
【0019】上記ポリアミドとしては、例えば、4−ナ
イロン、6−ナイロン、6,6−ナイロン、11−ナイ
ロン、12−ナイロン、6,10−ナイロン、6,12
−ナイロン等の脂肪族ナイロン;イソフタル酸、テレフ
タル酸、メタキシリレンジアミン、2,2−ビス(パラ
アミノシクロヘキシル)プロパン、4,4′−ジアミノ
ジシクロヘキシルメタン、2,2,4−トリメチルヘキ
サメチレンジアミン又は2,4,4−トリメチルヘキサ
メチレンジアミン等の芳香族、脂環族、側鎖置換脂肪族
モノマーを重縮合したポリアミド等が挙げられる。
【0020】上記ポリエステルアミド樹脂は、ポリエス
テルセグメント100重量部及びポリアミドセグメント
3〜250重量部であることが好ましい。上記ポリアミ
ドセグメントが3重量部未満では、生成する上記ポリエ
ステルアミド樹脂の耐熱性が不足し、250重量部を超
えると、良好なゴム弾性を有する上記エラストマー成形
体を得るには不向きであるので、好ましくない。
【0021】上記ポリエステルアミド樹脂は、任意の方
法で合成することができ、例えば、特公昭46−226
8号公報に開示されているように、ポリアミド又はポリ
アミド形成成分、及び、ポリエステル又はポリエステル
形成成分に触媒を加え、加熱溶解下、重縮合反応を行う
ことにより製造できる。
【0022】特に、耐熱性及び機械強度に優れた高ブロ
ック性の上記ポリエステルアミド樹脂を得る場合には、
上記ジカルボン酸及び上記ジオールからなる上記ポリエ
ステル形成成分100重量部、及び、還元粘度が1.8
〜7.0(1g/dL98%硫酸溶液、20℃)である
上記ポリアミド3〜250重量部を溶解させる工程、並
びに、上記ポリエステル形成成分のエステル化反応を2
50℃〜230℃にて行い、得られた透明均質溶液を、
減圧下、200〜260℃にて、重縮合させる方法等が
好ましい。
【0023】上記重縮合にあたっては、上記ポリアミド
を上記ポリエステル形成成分に溶解させて、透明均質溶
液状態にすることが必要である。不均一な状態では、反
応が効率よく進行しない。溶解温度は、150〜230
℃が好ましい。150℃未満では、溶解が困難であり、
230℃を超えると、分解反応が懸念され好ましくな
い。
【0024】上記重縮合において、上記ポリエステル形
成成分は、上記ジカルボン酸1モルに対して、上記ジオ
ール1.2〜3モル仕込むのが好ましい。上記ジカルボ
ン酸1モルに対して、上記ジオールが1.2モル未満で
は、エステル化反応が効率よく進行せず、3モルを超え
ると、過剰のジオール成分を用いることからコスト面で
不利であり、過剰なジオール成分によりポリアミドの切
断反応が起こりやすくなるのでブロック性の低下が起こ
り、ブロック性の低下は耐熱性の低下につながり好まし
くない。
【0025】上記重縮合は、減圧下、好ましくは1mm
Hg以下で、200℃〜260℃にて行うのが好まし
い。200℃未満では、反応速度が小さく又は重合粘度
が高くなるので、効率的な重合が困難となり、260℃
を超えると、分解反応、着色が起こるので、好ましくな
い。
【0026】上記ポリエステル又はポリエステル形成成
分に、ポリエステルアミドの分子量の増大、増粘及び重
合時間の短縮を目的として、ポリオール、ポリカルボン
酸、オキシ酸等の分岐剤を添加してもよい。上記ポリオ
ールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール、1,2,6−ヘキサン
トリオール、ソルビトール、1,1,4,4−テトラキ
スヒドロキシメチルシクロヘキサン、トリス(2−ヒド
ロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリト
ール等が挙げられる。
【0027】上記ポリカルボン酸としては、例えば、ヘ
ミメリト酸、トリメリト酸、トリメシン酸、ピロメリッ
ト酸、1,1,2,2−エタンテトラカルボン酸等が挙
げられる。上記オキシ酸としては、例えば、クエン酸、
酒石酸、3−ヒドロキシグルタル酸、トリヒドロキシグ
ルタル酸、4−β−ヒドロキシエチルフタル酸等が挙げ
られる。
【0028】これら多官能性モノマーは、上記ポリエス
テル形成成分を構成する上記ジカルボン酸100モル当
たり、0.1〜2.5等量用いることが好ましい。0.
1等量未満では得られるポリエステルアミドの分子量が
上がらず、機械的強度に優れたエラストマーを得ること
ができず、また、2.5等量を超えるとゲル化が起こる
ので、好ましくない。
【0029】上記ポリラクトンをポリエステルセグメン
トとする上記ポリエステルアミド樹脂は、以下の方法に
より合成される。 上記ポリアミド又はポリアミド形成成分、及び、ポリ
ラクトンジオールの重縮合反応。この場合、ジカルボン
酸を使用し、ポリアミド又はポリアミド形成成分の末端
をカルボキシル化することが好ましい。 上記ポリアミド又はポリアミド形成成分存在下での、
ラクトンモノマーの開環、重縮合反応。 上記ポリアミド又はポリアミド形成成分、ラクトンモ
ノマー及び上記ジカルボン酸の開環、重縮合反応。
【0030】上記重縮合反応の際には、一般にポリエス
テルを製造する際に使用されている触媒が使用されてよ
く、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウ
ム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチ
ウム、亜鉛、アルミニウム、チタン、コバルト、ゲルマ
ニウム、タングステン、錫、鉛、アンチモン、ヒ素、セ
リウム、ホウ素、カドミウム、マンガン、ジルコニウム
等の金属;それらの有機金属化合物;有機酸塩、金属ア
ルコキシド、金属酸化物等が挙げられる。上記触媒のう
ち、酢酸カルシウム、ジアシル第一錫、テトラアシル第
二錫、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジラウレー
ト、ジメチル錫マレート、錫ジオクタノエート、錫テト
ラアセテート、トリイソブチルアルミニウム、テトラブ
トキシチタン、二酸化ゲルマニウム、タングステン酸及
び三酸化アンチモン等が特に好ましい。上記触媒は二種
類以上併用してもよい。
【0031】上記重縮合反応及び鎖延長反応の際に、安
定剤が使用されてよく、例えば、1,3,5−トリメチ
ル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス{2−
[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル
フェニル)−プロピオニロキシ]−1,1−ジメチルエ
チル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,
5]ウンデカン等のヒンダードフェノール系酸化防止
剤;トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフ
ァイト、トリラウリルホスファイト、2−t−ブチル−
α−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−p
−クメニルビス(p−ノニルフェニル)ホスファイト、
ジミリスチル 3,3′−チオジプロピオネート、ジス
テアリル3,3′−チオジプロピオネート、ペンタエリ
スチリルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネー
ト)、ジトリデシル 3,3′−チオジプロピオネート
等の熱安定剤等が挙げられる。
【0032】上記ゴム成分は、炭素−炭素二重結合を有
するゴムであれば特に限定されず、例えば、天然ゴム、
イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1,2−ポリブタジ
エンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴ
ム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンジ
エン共重合体ゴム等が挙げられる。そのうち、二重結合
を有する第三成分を共重合したエチレンプロピレンジエ
ン共重合体が好ましい。これらは単独で使用されても2
種類以上が組み合わされても良い。
【0033】本発明で用いられる上記樹脂組成物は、上
記熱可塑性エラストマー25〜80重量部及び上記ゴム
成分75〜20重量部よりなる。上記熱可塑性エラスト
マーが25重量部未満では成形性が低下し、80重量部
を超えると耐クリープ性の改善効果が小さいので、上記
範囲に限定される。
【0034】上記樹脂組成物は、バンバリーミキサー、
ブラベンダーミキサー、一軸又は二軸の押出機等により
溶融混練して得られる。上記溶融混練温度は通常100
〜300℃の温度範囲が好ましい。上記樹脂組成物は、
上記熱可塑性エラストマー中に上記ゴム成分が分散した
構造をとることが必要である。ゴム成分が連続相となる
場合、成形性が低下するので好ましくない。二成分の溶
融粘度の比が、(上記ゴム成分)/(上記熱可塑性エラ
ストマー)<1のときは、通常に混練することにより、
ゴム成分が島相を形成する。
【0035】上記比が、3>(上記ゴム成分)/(上記
熱可塑性エラストマー)≧1のときは、上記ゴム成分の
粘度を上記熱可塑性エラストマーに対して高くすること
が必要である。その場合、上記二成分を混練した後、架
橋反応により、ゴム粘度が増大し、その結果、ゴム相が
島相を形成することが可能となる。但し、得られた上記
樹脂組成物が充分な成形性を保持できる範囲で架橋する
必要がある。上記場合には、上記ゴム成分を架橋させる
か、又は、架橋微粒子ゴム成分を熱可塑性エラストマー
と溶融混練しても良い。
【0036】上記架橋方法としては、通常のゴム成分に
適用される方法であれば特に制限されず、例えば、以下
の方法等が挙げられる。 硫黄加硫 硫黄又は有機多硫化物等の硫黄供与体を用いゴムを架橋
する方法であり、硫黄には粉末硫黄、沈降硫黄、コロイ
ド硫黄、不溶性硫黄等が挙げられる。通常、硫黄加硫を
行う場合、加硫速度を増大させるために、加硫促進剤を
用いる。加硫促進剤としては、例えば、メルカプトベン
ゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルジスルフィ
ド(MBTS)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチア
ジルスルフェンアミド(CBS)、テトラメチルチウラ
ムジスルフィド(TMTD)等が挙げられる。その他、
酸化マグネシウム、酸化亜鉛、ステアリン酸等を併用す
ると架橋効率が向上する。
【0037】上記硫黄の添加部数は、上記樹脂組成物1
00重量部に対し、0.5〜5重量部、上記加硫促進剤
の添加部数は、上記樹脂組成物100重量部に対し、
0.5〜6重量部が好ましい。また、上記金属酸化物の
添加部数は、上記樹脂組成物100重量部に対し、0.
5〜7重量部、ステアリン酸の添加部数は、上記樹脂組
成物100重量部に対し、0.5〜6重量部が好まし
い。架橋温度は、150〜250℃、架橋時間は1〜2
0分が好ましい。
【0038】過酸化物架橋 過酸化物を用いゴムを架橋する方法であり、過酸化物と
しては、例えば、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジ
メチル−2,5−ジブチル−パーオキシヘキシン−3,
ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−
2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン、1,3−
ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン等
のジアルキルパーオキサイド;2,2−ジ−t−ブチル
パーオキシブタン等のパーオキシケタール;ジベンゾイ
ルパーオキサイド、ビス(o−クロロベンゾイル)パー
オキサイド等のジアシルパーオキサイド;t−ブチルパ
ーオキシベンゾエート等のアルキルパーエステル等が好
ましい。添加部数は、上記樹脂組成物100重量部に対
し、0.1〜6重量部が好ましい。架橋温度は150〜
250℃、架橋時間は1分〜20分が好ましい。
【0039】また、架橋効率を向上させるために、トリ
アリルシアヌレート、トリアリルシアヌレート等のアリ
ル化合物;トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、エチレングリコールジメタクリレート等のメタクリ
ル化合物;ジビニルベンゼン等のビニル化合物;N,N
−m−フェニレンジマレイミド等のマレイミド等の架橋
助剤を併用することができる。上記架橋助剤は、上記樹
脂組成物100重量部に対し、0.1〜10重量部が好
ましい。
【0040】フェノール樹脂加硫 フェノール又はアルキルフェノール、及び、ホルムアル
デヒドを塩基性触媒の存在下で反応させて得られた多メ
チロール型アルキルフェノール樹脂、若しくは、そのメ
チロール基の一部又は全部を塩素、臭素等のハロゲン原
子で置換したフェノール樹脂を150〜250℃の温度
範囲で上記樹脂組成物に添加し、架橋を行う。上記フェ
ノール系樹脂加硫剤としては、例えば、住友化学工業社
製 タッキロール201(アルキルフェノールホルムア
ルデヒド樹脂)、タッキロール250(ブロム化アルキ
ルフェノールホルムアルデヒド樹脂)等が挙げられる。
上記フェノール系樹脂加硫剤の添加重量部数は、上記樹
脂組成物100重量部に対し、1〜20重量部が好まし
い。また、触媒として塩化錫のようなルイス酸を併用す
ることもできる。架橋時間は1〜20分が好ましい。
【0041】上記樹脂組成物は、常法でエラストマーを
抽出した場合、適当量以上のゲル成分を含むのが好まし
い。例えば、上記二重結合を有するゴム成分がエチレン
プロピレン共重合体の場合、150℃で24時間、ニト
ロベンゼンで上記ポリエステルアミド樹脂を抽出させた
後、100℃、5時間、トルエンで抽出した場合、20
重量%以上のゲル成分を含む。また上記二重結合を有す
るゴム成分がニトリルゴムの場合、150℃で24時
間、ニトロベンゼンで抽出した場合、20重量%以上の
ゲル成分を含む。上記ゲル成分が、適当量よりも少なけ
れば、クリープ特性の改善が充分でない。ゲル成分は基
本的にゴム成分のゲル成分であるが、熱可塑性エラスト
マーが含まれる場合、例えば、上記二重結合を有するゴ
ム成分とポリエステルアミドのブロックポリマーが生成
するような場合、熱可塑性エラストマー間で架橋反応が
起こる場合は、全ゲル成分との比からゴム分のゲル分率
を算出する。但し、得られた樹脂組成物が充分な成形性
を保持している必要がある。
【0042】上記樹脂組成物は、通常ゴムに使用される
添加剤を配合しても良く、例えば、老化防止剤、EPR
用可塑剤、カーボンブラック、炭酸カルシウム等の充填
剤;難燃剤、着色剤、顔料等が挙げられる。上記老化防
止剤としては、例えば、オクチル化ジフェニルアミン、
N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、4,
4′(α、α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン等
のアミン;それらの誘導体;2−メルカプトベンゾイミ
ダゾール等のイミダゾール類;2,5−ジ−t−アミル
ハイドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
フェノール等のフェノール類等が挙げられる。
【0043】上記可塑剤としては、例えば、石油系配合
油等が挙げられる。上記配合油は、芳香族環、ナフテン
環、パラフィン鎖等の混合物であり、パラフィン鎖炭素
数が全炭素数の中の50%以上占めるものをパラフィン
系、ナフテン環炭素数が30〜45%のものをナフテン
系、芳香族炭素が35%以上のものを芳香族系と称す
る。上記可塑剤は、上記二重結合を有するゴム100重
量部に対し5〜100重量部用いることが好ましい。
【0044】上記樹脂組成物は、プレス成形、押出成
形、射出成形、ブロー成形等の成形法により、所定形状
に成形して成形体とする。本発明では、耐久性を向上さ
せるため、上記成形体に放射線を照射することにより、
材料分子鎖間の一部を架橋させる。
【0045】上記放射線は、例えば、X線、α線、β
線、γ線、電子線、陽子線、重陽子線等が挙げられ、単
独で又は組み合わせて用いられ、電子線照射による架橋
が特に好ましい。上記放射線の照射線量率及び照射線量
は特に限定されず、照射量で規定すれば、0.1〜10
0Mradが好ましい。0.1Mrad未満では所期の
物性の改良がなされず、また、100Mradを超える
と樹脂の劣化が生じるので、好ましくない。
【0046】
【作用】本発明のエラストマー成形体は、例えば、電気
及び電子部品、自動車部品、工業部品、スポーツ用品、
メディカル用品等に好適に用いられる。特にテレビやビ
デオのリモコン装置の操作部、電卓、パソコン等のOA
機器のキーボード、カーステレオ、自動車用操作スイッ
チ、各種民生機器、情報機器、産業機器に使用される制
御操作用の制御パネルの押釦に好適である。
【0047】
【実施例】以下に実施例を掲げて、本発明を更に詳しく
説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるも
のではない。
【0048】以下の実施例におけるそれぞれの成形品
は、ペレット状樹脂サンプルを乾燥(70℃×3時間)
した後、射出成形により、JIS K 6301に準拠
して3号ダンベル、及び、図3に示したようなキーパッ
ド成形品とした。射出成形条件は次の通りであった。 射出成形機:東芝機械社製 EPN−IS30(30
t) 射出圧:1500kg/cm2 金型温度:70℃、シリンダー温度190〜220℃
【0049】各種物性は以下方法を用い測定した。 極限粘度[η] ウベローデ粘度管を用い、o−クロロフェノール中、3
0℃で測定した。 永久伸び 射出成形により、JIS K 6301に準拠して3号
ダンベルを作成し永久伸びを測定した。 ゲル分率 得られた組成物をニトロベンゼン中に、150℃、24
時間浸漬し、ポリエステルアミド成分を抽出した。ゴム
成分がエチレンプロピレン共重合体の場合には、さらに
100℃、5時間トルエンに浸漬し、未加硫分を抽出し
た。抽出後のサンプルをアセトンで置換した後、減圧下
乾燥した。乾燥後重量を、組成物中のゴム成分量で割
り、百分率に換算した。 動作荷重 キーパッド成形品はアイコーエンジニアリング社製微少
荷重測定機(MODEL 1305D)を用いて動作荷
重の測定を行った。 動作荷重低下保持率 打鍵耐久性の評価として、60℃の恒温槽内で上記荷重
測定機を用い、キーパッド成形品の押釦部に1回あたり
1kgfの力で、3mmのストロークで作用させ、作用
速度は20rpm(押圧時1秒停止)で、耐久テスト回
数は2万回とした。そのときのP1 の保持率を表1に示
した。
【0050】参考例1 ポリエステルアミド(I) アジピン酸146重量部、ブチレングリコール108重
量部、ネオペンチルグリコール125重量部、東洋紡績
社製6−ナイロン(T850、98%硫酸中、20℃で
の還元粘度3.5)150重量部、触媒としてテトラブ
トキシチタン0.25部、安定剤として1,3,5−ト
リメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン0.4重量部、
トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイ
ト0.4重量部を加え、反応系を窒素下、200℃に昇
温した。10分後にはナイロンが溶解し、透明な溶液と
なった。この温度でさらに1時間保ち、エステル化反応
を行った。エステル化反応の進行は水分量を計測するこ
とにより確認した。次いでこの反応系を20分間で24
0℃まで昇温して、この状態で10分、常圧で保持した
後、240℃に昇温し、1mmHg以下に減圧した状態
で1時間重縮合反応を行い樹脂を得た。得られたポリエ
ステルアミドの極限粘度〔η〕は、[η]=0.95
(オルトクロルフェノール中、30℃)であった。ショ
アーD硬度は40であった。引っ張り破断伸びは、11
00%、破断強度は250kgf/cm2 であった。
【0051】参考例2 ポリエステルアミド(II) アジピン酸146重量部、ブチレングリコール108重
量部及びネオペンチルグリコール125重量部、東洋紡
績社製6−ナイロン(T850、98%硫酸中、20℃
での還元粘度3.5)40重量部、触媒としてテトラブ
トキシチタン0.25重量部、安定剤として1,3,5
−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン0.4重量
部、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフ
ァイト0.4重量部を加え、反応系を窒素下、200℃
に昇温した。10分後にはナイロンが溶解し、透明な溶
液となった。この温度でさらに1時間保ち、エステル化
反応を行った。エステル化反応の進行は水分量を計測す
ることにより確認した。次いでこの反応系を20分間で
240℃まで昇温して、この状態で10分、常圧で保持
した後、240℃に昇温し、1mmHg以下に減圧した
状態で1時間重縮合反応を行い樹脂を得た。得られたポ
リエステルアミドの極限粘度〔η〕は、[η]=0.9
5(オルトクロルフェノール中、30℃)であった。シ
ョアーA硬度は75であった。引っ張り破断伸びは、1
300%、破断強度は230kgf/cm2 であった。
【0052】実施例1 ブラベンダープラストグラフにポリエステルアミド
(I)40重量部、エチレンプロピレン共重合体ゴムと
して日本合成ゴム社製EP37C(プロピレン含量40
重量%、第三成分エチリデンノルボルネン、ムーニー粘
度ML1+4 (100℃)100のエチレンプロピレンジ
エン共重合体ゴム)60重量部を、90rpm、200
℃で5分間混練した。次に硫黄1.5重量部、酸化亜鉛
5重量部、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMT
D)3重量部を添加し、さらに10分間混練し、ゴム成
分を架橋した。次に、得られた組成物を射出成形によ
り、JIS K 6301に準拠して3号ダンベル、及
び、図3に示したようなキーパッド成形品とした。これ
らの成形体に20Mradの電子線照射を行い、得られ
た成形体のゲル分率、永久伸び、動作荷重、動作荷重保
持率を測定した。その結果を表1及び表3に示した。
【0053】実施例2 ブラベンダープラストグラフにポリエステルアミド
(I)40重量部、ニトリルゴムとして日本合成ゴム社
製PN30A(結合アクリロニトリル量35重量%、ム
ーニー粘度ML1+4 (100℃)56のアクリロニトリ
ルブタジエゴム)60重量部を、90rpm、200℃
で5分間混練した。次に1,3−ビス(t−ブチルパー
オキシイソプロピル)ベンゼン0.75重量部を添加
し、さらに5分間混練し、ゴム成分を架橋した。次に、
得られた組成物を射出成形により、JIS K 630
1に準拠して3号ダンベル、及び、図3に示したような
キーパッド成形品とした。これらの成形体に20Mra
dの電子線照射を行い、得られた成形体のゲル分率、永
久伸び、動作荷重、動作荷重保持率を測定した。その結
果を表1及び表3に示した。
【0054】実施例3 ブラベンダープラストグラフにポリエステルアミド(I
I)40重量部、エチレンプロピレン共重合体ゴムとし
て日本合成ゴム社製EP37C(プロピレン含量40重
量%、第三成分エチリデンノルボルネン、ムーニー粘度
ML1+4 (100℃)100のエチレンプロピレンジエ
ン共重合体ゴム)60重量部を、90rpm、180℃
で5分間混練した。次に硫黄1.5重量部、酸化亜鉛5
重量部、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMT
D)3重量部を添加し、さらに10分間混練し、ゴム成
分を架橋した。次に、得られた組成物を射出成形によ
り、JIS K 6301に準拠して3号ダンベル、及
び、図3した示すようなキーパッド成形品とした。これ
らの成形体に20Mradの電子線照射を行い、得られ
た成形体のゲル分率、永久伸び、動作荷重、動作荷重保
持率を測定した。その結果を表1及び表3に示した。
【0055】実施例4 ブラベンダープラストグラフにポリエステルアミド(I
I)30重量部、エチレンプロピレン共重合体ゴムとし
て日本合成ゴム社製EP37C(プロピレン含量40重
量%、第三成分エチリデンノルボルネン、ムーニー粘度
ML1+4 (100℃)100のエチレンプロピレンジエ
ン共重合体ゴム)70重量部を、90rpm、180℃
で5分間混練した。次に硫黄1.5重量部、酸化亜鉛5
重量部、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMT
D)3重量部を添加し、さらに10分間混練し、ゴム成
分を架橋した。次に、得られた組成物を射出成形によ
り、JIS K 6301に準拠して3号ダンベル、及
び、図3に示したようなキーパッド成形品とした。これ
らの成形体に40Mradの電子線照射を行い、得られ
た成形体のゲル分率、永久伸び、動作荷重、動作荷重保
持率を測定した。その結果を表1及び表3に示した。
【0056】実施例5 ブラベンダープラストグラフにポリエステルアミド(I
I)60重量部、ニトリルゴムとして日本合成ゴム社製
PN30A(結合アクリロニトリル量35重量%、ムー
ニー粘度ML1+4 (100℃)56のアクリロニトリル
ブタジエゴム)40重量部を、90rpm、180℃で
5分間混練した。次に1,3−ビス(t−ブチルパーオ
キシイソプロピル)ベンゼン0.75重量部を添加し、
さらに5分間混練し、ゴム成分を架橋した。次に、得ら
れた組成物を射出成形により、JIS K 6301に
準拠して3号ダンベル、及び、図3に示したようなキー
パッド成形品とした。これらの成形体に20Mradの
電子線照射を行い、得られた成形体のゲル分率、永久伸
び、動作荷重、動作荷重保持率を測定した。その結果を
表1及び表3に示した。
【0057】実施例6 ブラベンダープラストグラフにポリエステルアミド(I
I)40重量部、ニトリルゴムとして日本合成ゴム社製
PN30A(結合アクリロニトリル量35重量%、ムー
ニー粘度ML1+4 (100℃)56のアクリロニトリル
ブタジエゴム)60重量部を、90rpm、180℃で
5分間混練した。次に1,3−ビス(t−ブチルパーオ
キシイソプロピル)ベンゼン0.75重量部、架橋助剤
としてトリメチロールプロパントリメタクリレート2重
量部を添加し、さらに5分間混練し、ゴム成分を架橋し
た。次に、得られた組成物を射出成形により、JIS
K6301に準拠して3号ダンベル、及び、図3に示し
たようなキーパッド成形品とした。これらの成形体に2
0Mradの電子線照射を行い、得られた成形体のゲル
分率、永久伸び、動作荷重、動作荷重保持率を測定し
た。その結果を表1及び表3に示した。
【0058】実施例7 ブラベンダープラストグラフにポリエステルアミド(I
I)40重量部、エチレンプロピレン共重合体ゴムとし
て日本合成ゴム社製EP37C(プロピレン含量40重
量%、第三成分エチリデンノルボルネン、ムーニー粘度
ML1+4 (100℃)100のエチレンプロピレンジエ
ン共重合体ゴム)60重量部を、90rpm、180℃
で5分間混練した。次に1,3−ビス(t−ブチルパー
オキシイソプロピル)ベンゼン0.75重量部、架橋助
剤としてN,N−m−フェニレンジマレイミド2重量部
を添加し、さらに5分間混練し、ゴム成分を架橋した。
次に、得られた組成物を射出成形により、JIS K
6301に準拠して3号ダンベル、及び、図3に示した
ようなキーパッド成形品とした。これらの成形体に20
Mradの電子線照射を行い、得られた成形体のゲル分
率、永久伸び、動作荷重、動作荷重保持率を測定した。
その結果を表1及び表3に示した。
【0059】実施例8 ブラベンダープラストグラフにポリエステルアミド(I
I)40重量部、ニトリルゴムとして日本合成ゴム社製
PN30A(結合アクリロニトリル量35重量%、ムー
ニー粘度ML1+4 (100℃)56のアクリロニトリル
ブタジエゴム)60重量部を、90rpm、180℃で
5分間混練した。次に1,3−ビス(t−ブチルパーオ
キシイソプロピル)ベンゼン0.75重量部、架橋助剤
としてN,N−m−フェニレンジマレイミド2重量部を
添加し、さらに5分間混練し、ゴム成分を架橋した。次
に、得られた組成物を射出成形により、JIS K 6
301に準拠して3号ダンベル、及び、図3に示したよ
うなキーパッド成形品とした。これらの成形体に0.5
Mradの電子線照射を行い、得られた成形体のゲル分
率、永久伸び、動作荷重、動作荷重保持率を測定した。
その結果を表1及び表3に示した。
【0060】実施例9 ブラベンダープラストグラフにポリエステルアミド(I
I)40重量部、ニトリルゴムとして日本合成ゴム社製
PN30A(結合アクリロニトリル量35重量%、ムー
ニー粘度ML1+4 (100℃)56のアクリロニトリル
ブタジエゴム)60重量部を、90rpm、180℃で
5分間混練した。次に硫黄1.5重量部、酸化亜鉛5重
量部、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)
3重量部を添加し、さらに5分間混練し、ゴム成分を架
橋した。次に、得られた組成物を射出成形により、JI
S K 6301に準拠して3号ダンベル、及び、図3
に示したようなキーパッド成形品とした。これらの成形
体に40Mradの電子線照射を行い、得られた成形体
のゲル分率、永久伸び、動作荷重、動作荷重保持率を測
定した。その結果を表1及び表3に示した。
【0061】実施例10 ブラベンダープラストグラフにポリエステルアミド(I
I)40重量部、エチレンプロピレン共重合体ゴムとし
て日本合成ゴム社製EP37C(プロピレン含量40重
量%、第三成分エチリデンノルボルネン、ムーニー粘度
ML1+4 (100℃)100のエチレンプロピレンジエ
ン共重合体ゴム)60重量部を、90rpm、180℃
で5分間混練した。次にフェノール樹脂架橋剤であるタ
ッキロール250(住友化学工業社製)10重量部を添
加し、さらに5分間混練し、ゴム成分を架橋した。次
に、得られた組成物を射出成形により、JIS K 6
301に準拠して3号ダンベル、及び、図3に示したよ
うなキーパッド成形品とした。これらの成形体に20M
radの電子線照射を行い、得られた成形体のゲル分
率、永久伸び、動作荷重、動作荷重保持率を測定した。
その結果を表1及び表3に示した。
【0062】実施例11 ブラベンダープラストグラフにポリエステルアミド(I
I)40重量部、ニトリルゴムとして日本合成ゴム社製
PN30A(結合アクリロニトリル量35重量%、ムー
ニー粘度ML1+4 (100℃)56のアクリロニトリル
ブタジエゴム)60重量部を、90rpm、180℃で
5分間混練した。次にフェノール樹脂架橋剤であるタッ
キロール250(住友化学工業社製)10重量部を添加
し、さらに5分間混練し、ゴム成分を架橋した。次に、
得られた組成物を射出成形により、JIS K 630
1に準拠して3号ダンベル、及び、図3に示したような
キーパッド成形品とした。これらの成形体に20Mra
dの電子線照射を行い、得られた成形体のゲル分率、永
久伸び、動作荷重、動作荷重保持率を測定した。その結
果を表1及び表3に示した。
【0063】実施例12 ポリエステルアミド(I)の代わりにスチレン系熱可塑
性エラストマー(日本合成ゴム社製TR2825)のペ
レット状樹脂サンプルを乾燥(70℃×3時間)した後
用い、180℃で混練した以外は、実施例1と同様に行
い、成形体を得て、評価を行った。その結果を表1及び
表3に示した。
【0064】実施例13 ポリエステルアミド(I)の代わりにスチレン系熱可塑
性エラストマー(日本合成ゴム社製SIS5002)を
乾燥(70℃×3時間)した後用い、180℃で混練
し、キーパッド成形体とした後10Mradの電子線を
照射した以外は、実施例2と同様に行い、成形体を得
て、評価を行った。その結果を表1及び表3に示した。
【0065】実施例14 ポリエステルアミド(II)の代わりに住友化学工業社
製SB−2610を乾燥(70℃×3時間)した後用い
た以外は、実施例3と同様に行い、成形体を得て、評価
を行った。その結果を表1及び表3に示した。
【0066】実施例15 ポリエステルアミド(II)の代わりに住友化学工業社
製SB−2610を用いた以外は、実施例4と同様に行
い、成形体を得て、評価を行った。その結果を表1及び
表3に示した。
【0067】実施例16 ブラベンダープラストグラフに住友化学工業社製SB−
2610 30重量部、エチレンプロピレン共重合体ゴ
ムとして日本合成ゴム社製EP33(プロピレン含量4
3重量%、第三成分エチリデンノルボルネン、ムーニー
粘度ML1+4 (100℃)45のエチレンプロピレンジ
エン共重合体ゴム)70重量部を、90rpm、180
℃で5分間混練した。次に1,3−ビス(t−ブチルパ
ーオキシイソプロピル)ベンゼン0.25重量部、架橋
助剤としてトリメチロールプロパントリメタクリレート
2重量部を添加し、さらに5分間混練し、ゴム成分を架
橋した。次に、得られた組成物を射出成形により、JI
S K 6301に準拠して3号ダンベル、及び、図3
に示したようなキーパッド成形品とした。これらの成形
体に20Mradの電子線照射を行い、得られた成形体
のゲル分率、永久伸び、動作荷重、動作荷重保持率を測
定した。その結果を表1及び表3に示した。
【0068】実施例17 ブラベンダープラストグラフにスチレン系熱可塑性エラ
ストマー(日本合成ゴム社製TR2825)のペレット
状樹脂サンプル40重量部を乾燥(70℃×3時間)し
た後、1,2−ポリブタジエンとして日本合成ゴム社製
R−805 60重量部を、90rpm、180℃で5
分間混練した。次に1,3−ビス(t−ブチルパーオキ
シイソプロピル)ベンゼン0.25重量部、架橋助剤と
してN,N−m−フェニレンジマレイミド2重量部を添
加し、さらに5分間混練し、ゴム成分を架橋した。次
に、得られた組成物を射出成形により、JIS K 6
301に準拠して3号ダンベル、及び、図3に示したよ
うなキーパッド成形品とした。これらの成形体に20M
radの電子線照射を行い、得られた成形体のゲル分
率、永久伸び、動作荷重、動作荷重保持率を測定した。
その結果を表1及び表3に示した。
【0069】比較例1 電子線照射を行わないこと以外は実施例1と同一の条件
で同様の成形、評価を行った。結果を表2及び表4に示
した。
【0070】比較例2 電子線照射を行わないこと以外は実施例2と同一の条件
で同様の成形、評価を行った。結果を表2及び表4に示
した。
【0071】比較例3 電子線照射を行わないこと以外は実施例4と同一の条件
で同様の成形、評価を行った。結果を表2及び表4に示
した。
【0072】比較例4 電子線照射を行わないこと以外は実施例5と同一の条件
で同様の成形、評価を行った。結果を表2及び表4に示
した。
【0073】比較例5 電子線照射を行わないこと以外は実施例8と同一の条件
で同様の成形、評価を行った。結果を表2及び表4に示
した。
【0074】比較例6 電子線照射を行わないこと以外は実施例10と同一の条
件で同様の成形、評価を行った。結果を表2及び表4に
示した。
【0075】比較例7 電子線照射を行わないこと以外は実施例11と同一の条
件で同様の成形、評価を行った。結果を表2及び表4に
示した。
【0076】比較例8 ブラベンダープラストグラフにポリエステルアミド(I
I)90重量部、ニトリルゴムとして日本合成ゴム社製
PN30A(結合アクリロニトリル量35重量%、ムー
ニー粘度ML1+4 (100℃)56のアクリロニトリル
ブタジエゴム)10重量部を、90rpm、180℃で
5分間混練した。次に1,3−ビス(t−ブチルパーオ
キシイソプロピル)ベンゼン0.75重量部を添加し、
さらに5分間混練し、ゴム成分を架橋した。次に、得ら
れた組成物を射出成形により、JIS K 6301に
準拠して3号ダンベル、及び、図2に示したようなキー
パッド成形品とした。これらの成形体に20Mradの
電子線照射を行い、得られた成形体のゲル分率、永久伸
び、動作荷重、動作荷重保持率を測定した。その結果を
表2及び表4に示した。
【0077】比較例9 エステル系熱可塑性エラストマー(東レ・デュポン社製
ハイトレル4047)のペレット状樹脂サンプルを乾燥
(70℃×3時間)した後、射出成形(成形温度:シリ
ンダー/ノズル/金型=240℃/220℃/20℃)
によりJISK 6301に準拠して3号ダンベル、及
び、図2に示したようなキーパッド成形品とした。これ
らの成形体に12Mradの電子線照射を行い、得られ
た成形体のゲル分率、永久伸び、動作荷重、動作荷重保
持率を測定した。その結果を表2及び表4に示した。
【0078】比較例10 電子線照射を行わないこと以外は実施例12と同一の条
件で同様の成形、評価を行った。結果を表2及び表4に
示した。
【0079】比較例11 電子線照射を行わないこと以外は実施例13と同一の条
件で同様の成形、評価を行った。結果を表2及び表4に
示した。
【0080】比較例12 電子線照射を行わないこと以外は実施例16と同一の条
件で同様の成形、評価を行った。結果を表2及び表4に
示した。
【0081】比較例13 電子線照射を行わないこと以外は実施例17と同一の条
件で同様の成形、評価を行った。結果を表2及び表4に
示した。
【0082】
【表1】
【0083】
【表2】
【0084】
【表3】
【0085】
【表4】
【0086】
【発明の効果】本発明のエラストマー成形体は、熱可塑
性エラストマーに適度に架橋した架橋性ゴム成分が分散
した相構造を有し、放射線架橋して製造されるので、柔
軟性、耐クリープ性をはじめとする力学特性に優れてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】キーパッド成形体の断面図。
【図2】キーパッドの動作荷重測定曲線(応力−歪曲
線)。
【図3】評価用キーパッドを示す図。
【符号の説明】
1 キーパッド 2 スカート部 3 キートップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山形 一雄 大阪府三島郡島本町百山2−1 積水化学 工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性エラストマー25〜80重量部
    及び二重結合を有するゴム成分75〜20重量部よりな
    る樹脂組成物であって、前記熱可塑性エラストマー中に
    前記ゴム成分が分散した構造を有するものを成形して得
    られる成形体に放射線を照射することを特徴とするエラ
    ストマー成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】 熱可塑性エラストマーが、ポリエステル
    アミド樹脂である請求項1記載のエラストマー成形体の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 ポリエステルアミド樹脂のポリエステル
    セグメントが、下記一般式(1)で表されるジカルボン
    酸の少なくとも一種、及び、下記一般式(2)で表され
    るジオールの少なくとも一種からなるものである請求項
    2記載のエラストマー成形体の製造方法。 HOOC−R1 −COOH (1) 式中、R1 は、炭素数2〜8のアルキレン基を表す。 HO−R2 −OH (2) 式中、R2 は、炭素数2〜10の鎖状又は環状の炭化水
    素を表す。
  4. 【請求項4】 熱可塑性エラストマーが、スチレン系エ
    ラストマーである請求項1記載のエラストマー成形体の
    製造方法。
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