JP3387656B2 - ポリエステルアミド樹脂組成物 - Google Patents

ポリエステルアミド樹脂組成物

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JP3387656B2
JP3387656B2 JP25353794A JP25353794A JP3387656B2 JP 3387656 B2 JP3387656 B2 JP 3387656B2 JP 25353794 A JP25353794 A JP 25353794A JP 25353794 A JP25353794 A JP 25353794A JP 3387656 B2 JP3387656 B2 JP 3387656B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、室温及び高温での力学
特性、耐薬品性、柔軟性、圧縮永久歪に優れたポリエス
テルアミド樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド構成成分を有するポリアミド
系樹脂は、耐油性、耐薬品性、可とう性に優れた樹脂と
して、自動車、各種工業等の分野において使用されてお
り、特に耐油性、耐ガソリン性が要求されるホース、チ
ューブ用樹脂として重用されている。このような用途に
使用されるポリアミド系樹脂としては、可とう性を有す
るものとして、例えば、可塑化ナイロン等が挙げられ
る。特開昭60−173047号公報には、ポリアミド
樹脂に酸変性オレフィン共重合体及び可塑剤を配合した
可塑化ナイロン組成物が開示されている。しかし、この
可塑化ナイロン組成物は、酸変性オレフィン共重合体の
配合により、オイル中に可塑剤が抽出されることは抑制
されているが、柔軟性が不足しショアーD硬度50以下
の柔軟な樹脂を得ることができない。また、ガラス転移
温度(以下、「Tg」という。)が高いため、低温衝撃
性や、低温での伸び等の低温特性が不充分である。
【0003】柔軟なポリアミド系樹脂としてはポリエー
テルアミドエラストマーが知られており、その製法とし
て、特開昭61−247732号公報には、分子量80
0〜5000のポリエーテルセグメントの存在下でカプ
ロラクタムの重合を行う技術が開示されている。しか
し、この方法により得られるポリエーテルアミドエラス
トマーは、ポリエーテルセグメントがかなりの割合で導
入されているため、ナイロンに比べて耐薬品性に劣り、
高度の耐薬品性が要求される用途には使用できない。ま
た、耐熱劣化性が低いため、150℃程度の高温での連
続使用に耐えることができない。
【0004】このような欠点を補う樹脂としては、可塑
化ナイロンよりも柔軟性があり、耐薬品性にも優れてい
るポリエステルアミドがある。ポリエステルアミドの製
法としては、例えば、特開昭61−36858号公報
に、飽和二量体脂肪酸を用いる技術が開示されており、
これは、低温での柔軟性に優れている。しかし、この技
術は、反応に長時間を要する等の欠点を有している。特
開昭46−2268号公報には、ポリアミドと2,2−
ジメチル−1,3−プロパンジオール及び脂肪族ジカル
ボン酸から形成されるポリエステルとのコポリマーを製
造する方法が開示されている。しかし、上記コポリマー
を製造する方法は、弾性に優れたエラストマーを得るこ
とはできるが、重合に長時間を要してブロック性が低下
するため、圧縮永久歪に代表されるクリープ特性が加硫
ゴムよりも劣っており、得られるコポリマーの機械的性
質が劣るという問題が存在する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、室温及び高温での機械的強度、柔軟性、圧縮永久歪
に優れたポリエステルアミド樹脂組成物を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、ポリエ
ステルアミド樹脂25〜80重量部、及び、Tgが−2
00℃〜20℃であるポリマー成分75〜20重量部よ
りなるポリエステルアミド樹脂組成物において、上記ポ
リマー成分が、上記ポリエステルアミド樹脂中に分散し
た構造を有し、トルエン溶剤抽出後、20重量%以上の
ゲル成分を含ませるところに存する。
【0007】本発明のポリエステルアミド樹脂組成物
は、ポリエステルアミド樹脂25〜80重量部を含有す
る。25重量部未満であると、成形性が低下し、80重
量部を超えると、圧縮永久歪の改善効果が小さくなるた
め、上記範囲に限定される。上記ポリエステルアミド樹
脂は、ポリエステルセグメントとポリアミドセグメント
とからなる。
【0008】上記ポリエステルセグメントは、ジカルボ
ン酸とジオールとの反応により得られる。上記ジカルボ
ン酸としては、一般式(1)で表されるジカルボン酸が
好ましく、上記ジオールとしては、一般式(2)で表さ
れるジオールが好ましい。 HOOC−R1 −COOH (1) HO−R2 −OH (2) 式中、R1 は炭素数0〜8のアルキレン基を表し、R2
は炭素数2〜6のアルキレン基を表す。
【0009】上記ジカルボン酸としては、例えば、シュ
ウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等
が挙げられるが、生成するポリエステルアミドから得ら
れる成形体の物性を損なわない範囲でその他の各種ジカ
ルボン酸を用いてもよい。
【0010】上記ジオールとしては、例えば、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジ
オール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジ
オール等が挙げられ、好ましくはエチレングリコール、
プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペン
チルグリコールが挙げられる。その他、シクロペンタン
−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,2−ジオー
ル、シクロヘキサン−1,3−ジオール、シクロヘキサ
ン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメ
タノール等を共重合してもよい。
【0011】上記ジカルボン酸成分と上記ジオール成分
との仕込み時のモル比は、1/1.2〜1/3の範囲が
好ましい。ジカルボン酸成分1モルに対して、ジオール
成分が1.2モル未満であると、エステル化反応が効率
よく進行せず、3モルを超えると、過剰のジオール成分
を用いることからコスト面で不利であり、かつ、過剰の
ジオール成分によりポリアミドセグメントの切断反応が
起こりやすくなるためブロック性の低下が起こって耐熱
性が低下するので、いずれも好ましくない。
【0012】上記ポリアミドセグメントは、ポリマー主
鎖にエステル結合及びアミド結合を有するものであっ
て、加熱溶融できるものであり、還元粘度が1.8〜
7.0(1g/dl、98%硫酸溶液、20℃)である
ものが好ましい。還元粘度が1.8未満であると、得ら
れた樹脂の高温での機械的強度が不足し、7.0を超え
ると、ポリアミドセグメントのポリエステルセグメント
に対する溶解性が低下するため、合成が困難となる。
【0013】上記ポリアミドセグメントとしては、例え
ば、4−ナイロン、6−ナイロン、6,6−ナイロン、
11−ナイロン、12−ナイロン、6,10−ナイロ
ン、6,12−ナイロン等の脂肪族ナイロン;イソフタ
ル酸、テレフタル酸、メタキシリレンジアミン、2,2
−ビス(パラアミノシクロヘキシル)プロパン、4,
4′−ジアミノジシクロヘキシルメタン、2,2,4−
トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリ
メチルヘキサメチレンジアミン等の芳香族、脂環族、側
鎖置換脂肪族モノマーを重縮合したポリアミド等が挙げ
られる。
【0014】上記ポリアミドセグメントの仕込み割合
は、ポリエステルセグメント100重量部に対し、3〜
250重量部が好ましい。3重量部未満であると、生成
するポリエステルアミドの耐熱性が不足し、250重量
部を超えると、良好なゴム弾性を有するエラストマーを
得ることができない。
【0015】上記ポリエステルアミド樹脂は、任意の方
法で合成することができる。例えば、特公昭46−22
68号公報に開示されているように、ポリアミドセグメ
ントとポリエステルセグメントとに触媒を加え、加熱溶
融下、重縮合反応を行う。
【0016】特に、耐熱性、機械的強度に優れた高ブロ
ック性のポリエステルアミドエラストマーを得る場合に
は、ジカルボン酸とジオールとからなるポリエステルセ
グメント100重量部に対し、還元粘度が1.8〜7.
0であるポリアミドセグメントを3〜250重量部の割
合で溶解させ、ポリエステルセグメントのエステル化反
応を150〜230℃にて行い、得られた透明均質溶液
を、減圧下、200〜260℃にて重合させる方法を用
いることが好ましい。
【0017】上記ポリエステルアミド樹脂を得るには、
ポリアミドセグメントをポリエステルセグメントに溶解
させて、透明均質溶液状態にする。不均一な状態では、
反応が効率よく進行せず好ましくない。溶解温度は15
0〜230℃がよい。150℃未満であると、溶解が困
難となり、230℃を超える場合と、分解反応が起こ
る。
【0018】得られた透明均質溶液の重合は、減圧下、
好ましくは1mmHg以下で、200〜260℃にて行
う。200℃未満の場合には、反応速度が小さく、また
重合粘度が高くなるため効率的な重合が困難となり、2
60℃を超える場合には、分解反応や着色が起こる。
【0019】上記ポリエステルアミド樹脂は、ポリマー
主鎖にエステル結合及びアミド結合を有するものであっ
て、加熱溶融できるものであり、極限粘度が0.5(オ
ルトクロロフェノール溶媒、30℃)以上のものが好ま
しい。
【0020】また、上記ポリエステルセグメントとし
て、ポリラクトンを用いることもできる。上記ポリラク
トンを構成するラクトン化合物として好ましいのは、ε
−カプロラクトンである。ポリラクトンをポリエステル
セグメントとするポリエステルアミド樹脂は以下の方法
により合成される。 ポリアミドセグメントとポリラクトンジオールの重縮
合反応。この場合、ジカルボン酸を使用し、ポリアミド
セグメントの末端をカルボキシル化することが好まし
い。 ポリアミドセグメント存在下でのラクトンモノマーの
開環、重縮合反応。 ポリアミド形成化合物及びラクトンモノマー、ジカル
ボン酸の開環、重縮合反応。
【0021】上記ポリエステルセグメントに、ポリエス
テルアミドの分子量の増大、増粘及び重合時間の短縮を
目的として、ポリオール、ポリカルボン酸、オキシ酸等
の分岐剤を添加してもよい。
【0022】上記ポリオールとしては、例えば、グリセ
リン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、1,2,6−ヘキサントリオール、ソルビトール、
1,1,4,4−テトラキスヒドロキシメチルシクロヘ
キサン、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレ
ート、ジペンタリエスリトール等が挙げられる。
【0023】上記ポリカルボン酸としては、例えば、ヘ
ミメリット酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメ
リット酸、1,1,2,2−エタンテトラカルボン酸等
が挙げられる。上記オキシ酸としては、例えば、クエン
酸、酒石酸、3−ヒドロキシグルタル酸、トリヒドロキ
シグルタル酸、4−β−ヒドロシキエチルフタル酸等が
挙げられる。
【0024】これら分岐剤は、ジカルボン酸100モル
当たり、0.1〜2.5モル用いることが好ましい。
0.1モル未満であると、得られるポリエステルアミド
の分子量が上がらず機械的強度に優れたエラストマーを
得ることができず、2.5モルを超えるとゲル化が起こ
る。
【0025】本発明のポリエステルアミド樹脂を製造す
るにあたっては、その重合方法において、一般にポリエ
ステルを製造する際に使用されている触媒が使用されて
よい。このような触媒としては、例えば、リチウム、ナ
トリウム、カリウム、セシウム、マグネシウム、カルシ
ウム、バリウム、ストロンチウム、亜鉛、アルミニウ
ム、チタン、コバルト、ゲルマニウム、タングステン、
錫、鉛、アンチモン、ヒ素、セリウム、ホウ素、カドミ
ウム、マンガン、ジルコニウム等の金属、その有機金属
化合物、有機酸塩、金属アルコキシド、金属酸化物等が
挙げられる。
【0026】特に好ましい触媒は、酢酸カルシウム、ジ
アシル第一錫、テトラアシル第二錫、ジブチル錫オキサ
イド、ジブチル錫ジラウレート、ジメチル錫マレート、
錫ジオクタノエート、錫テトラアセテート、トリイソブ
チルアルミニウム、テトラブチルチタネート、二酸化ゲ
ルマニウム、タングステン酸及び三酸化アンチモンであ
る。これらの触媒は、1種又は2種類以上を併用しても
よい。
【0027】また、上記重合においては、熱安定剤等が
使用されてもよい。このような熱安定剤としては、例え
ば、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル
−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニロ
キシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10
−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等のヒンダ
ードフェノール系酸化防止剤;トリス(2,4−ジ−t
−ブチルフェニル)ホスファイト、トリラウリルホスフ
ァイト、2−t−ブチル−α−(3−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)−p−クメニルビス(p−ノニル
フェニル)ホスファイト、ジミリスチル−3,3′−チ
オジプロピオネート、ジステアリル−3,3−チオジプ
ロピオネート、ペンタエリスチリルテトラキス(3−ラ
ウリルチオプロピオネート)、ジトリデシル−3,3′
−チオジプロピオネート等が挙げられる。
【0028】本発明のポリエステルアミド樹脂組成物
は、ポリマー成分が、ポリエステルアミド樹脂中で連続
相となると成形性が低下するので、分散した構造をとる
ことが必要であり、150℃で24時間、ニトロベンゼ
ンでポリエステルアミド樹脂を抽出した後、100℃で
5時間、トルエンで抽出した場合、20重量%以上のゲ
ル成分を含む。20重量%未満であると、圧縮永久歪の
改善が充分でないため、上記範囲に限定される。
【0029】上記ゲル成分とは、基本的に上記ポリマー
成分のゲル分であるが、ポリエステルアミド樹脂が含ま
れる場合、例えば、上記ポリマー成分とポリエステルア
ミドとのブロックポリマーが生成するような場合、ポリ
エステルアミド樹脂間で架橋反応が起こる場合等は、全
ゲル成分と上記ポリマー成分との比から、ゲル率を算出
する。ただし、得られた樹脂組成物が充分な成形性を保
持している必要がある。
【0030】本発明で使用されるポリマー成分は、Tg
が−200℃〜20℃のものである。上記ポリマー成分
としては、特に限定されず、例えば、天然ゴム、イソプ
レンゴム、ブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、スチ
レン−ブタジエン共重合体、クロロプレンゴム、ニトリ
ルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンジエン共重合
体、好ましくは二重結合を有する第三成分を共重合した
エチレンプロピレンジエン共重合体、アクリルゴム、エ
ピクロルヒドリンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、多
硫化ゴム、クロロスルホン化ポリエチレン等が挙げら
れ、なかでもアクリロニトリル−ブタジエン共重合体、
エチレンプロピレンジエン共重合体、アクリルゴム、ポ
リブタジエンゴムが好ましく用いられる。これらは単独
で使用されても2種類以上が組み合わされてもよい。
【0031】上記アクリロニトリル−ブタジエン共重合
体のブタジエン含量は、5〜90重量%が好ましい。5
重量%未満であると、炭素−炭素二重結合濃度が低すぎ
るため、架橋した際の架橋効率が低すぎて、架橋度が上
がらず、機械的強度等に改善が見られない。90重量%
を超えると、炭素−炭素二重結合濃度が高すぎて高温に
おける酸素劣化が生じ、長期安定性が低下する。また、
上記ポリブタジエンは、1,2−ポリブタジエンを90
%以上含有するものが好ましい。1,2−ポリブタジエ
ン含量が90%未満であると、架橋効率が低下する。
【0032】上記ポリマー成分は、ポリエステルアミド
樹脂中に分散し、上記ポリマー成分が島、ポリエステル
アミド樹脂が海となる海−島構造であり、上記ポリエス
テルアミド樹脂組成物がトルエン溶剤抽出後、20重量
%以上のゲル成分を含み、ポリマー粒子の分散粒径が5
0μm以下であることが好ましい。しかし、上記ポリマ
ー成分が1,2−ポリブタジエンである場合はこの限り
でなく、1,2−ポリブタジエンとポリエステルアミド
樹脂が共に海部となるような海−海構造であってもよ
い。
【0033】上記ポリマー成分と樹脂成分の重量比が
(上記ポリマー成分)/(樹脂成分)<1のときは通常
に混練することにより、上記ポリマー成分が島相を形成
する。3>(上記ポリマー成分)/(樹脂成分)≧1の
ときは上記ポリマー成分の粘度を樹脂成分に対して高く
することが必要である。上記ポリマー成分と樹脂成分を
混練し、その後、架橋反応を行う場合、架橋反応によ
り、上記ポリマー成分と樹脂成分を混練し、その後、架
橋反応を行う場合、架橋反応により、上記ポリマー成分
粘度が増大し、その結果、上記ポリマー成分相が島相を
形成することが可能となる。
【0034】上記ポリマー成分粒子の分散粒径は、粒子
換算して、50μm以下であることが好ましく、50μ
mを超えると、引張破断伸び、強度が不足するので好ま
しくない。より好ましくは20μm以下である。ただ
し、ポリマー成分として1,2−ポリブタジエンを用い
た場合には1,2−ポリブタジエンが島相をとらなくて
も構わない。
【0035】本発明のポリエステルアミド樹脂組成物を
得るためには、バンバリーミキサー、ブラベンダーミキ
サー、一軸又は二軸の押出機を使用し、ポリエステルア
ミドエラストマーとTgが−200℃〜20℃である上
記ポリマー成分がポリエステルアミドエラストマーに分
散した後、上記ポリマー成分を架橋させるか、又は、上
記ポリマー成分微粒子をポリエステルアミドと溶融混練
してもよい。溶融混練温度は通常100〜300℃であ
る。
【0036】上記ポリマー成分の架橋方法としては、通
常、適応される方法であれば特に制限はないが、以下の
方法が特に好ましい。 硫黄加硫 硫黄又は有機多硫化物等の硫黄供与体を用い上記ポリマ
ー成分を架橋する方法である。硫黄には粉末硫黄、沈降
硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄がある。通常、硫黄加
硫を行う場合、加硫速度を増大させるために、加硫促進
剤を用いる。
【0037】上記加硫促進剤としては、例えば、メルカ
プトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルジ
スルフィド(MBTS)、N−シクロヘキシル−2−ベ
ンゾチアジルスルフェンアミド(CBS)、テトラメチ
ルチウラムジスルフィド(TMTD)等が挙げられる。
その他、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、ステアリン酸等
を併用すると架橋効率が向上する。硫黄の添加部数は、
ポリエステルアミド樹脂と上記ポリマー成分とのブレン
ド物100重量部に対し、0.5〜5重量部、加硫促進
剤の添加部数はポリエステルアミド樹脂と上記ポリマー
成分とのブレンド物100重量部に対し、0.5〜6重
量部が好ましい。また、金属酸化物の添加部数は、ポリ
エステルアミド樹脂と上記ポリマー成分とのブレンド物
100重量部に対し、0.5〜7重量部、ステアリン酸
の添加部数は、ポリエステルアミド樹脂と上記ポリマー
成分とのブレンド物100重量部に対し、0.5〜6重
量部が好ましい。架橋温度は150〜250℃、架橋時
間は1〜20分が好ましい。
【0038】過酸化物架橋 過酸化物としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、
2,5−ジメチル−2,5−ジブチル−パーオキシヘキ
シン−3、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキサン、
1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベ
ンゼン等のジアルキルペルオキシド;2,2−ジ−t−
ブチルパーオキシブタン等のパーオキシケタール;ジベ
ンゾイルパーオキサイド、ビス(オルトクロロベンゾイ
ル)パーオキサイド等のジアシルパーオキサイド;t−
ブチルパーオキシベンゾエート等のアルキルパーエステ
ル等が挙げられる。添加部数はポリエステルアミド樹脂
と上記ポリマー成分とのブレンド物100重量部に対
し、0.1〜6重量部が好ましい。架橋温度は150〜
250℃、架橋時間は1〜20分が好ましい。また、架
橋効率を向上させるために、トリアリルシアヌレート等
のアリル化合物;トリメチロールプロパントリメタクリ
レート、エチレングリコールジメタクリレート等のメタ
クリル化合物;ジビニルベンゼン等のビニル化合物;
N,N−m−フェニレンジマレイミド等のマレイミド等
を併用することができる。架橋助剤はポリエステルアミ
ド樹脂と上記ポリマー成分とのブレンド物100重量部
に対し、0.1〜10重量部が好ましい。
【0039】フェノール樹脂加硫 フェノール又はアルキルフェノールとホルムアルデヒド
を塩基性触媒の存在下で反応させて得られた多メチロー
ル型アルキルフェノール樹脂又はそのメチロール基の一
部又は全部を塩素、臭素等のハロゲン原子で置換した樹
脂を150〜250℃の温度範囲でポリエステルアミド
樹脂と上記ポリマー成分とのブレンド物に添加し、架橋
を行う。フェノール系樹脂加硫剤の例としては、タッキ
ロール201(アルキルフェノールホルムアルデヒド樹
脂、住友化学工業社製)、タッキロール250(ブロム
化アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂、住友化学
工業社製)等が挙げられる。添加重量部数はポリエステ
ルアミド樹脂と上記ポリマー成分とのブレンド物100
重量部に対し、1〜20重量部が好ましい。また、触媒
として塩化錫のようなルイス酸を併用することもでき
る。架橋時間は1〜20分が好ましい。また、γ線、電
子線を用いた放射線架橋を行うこともできる。
【0040】また、本発明のポリエステルアミド樹脂組
成物に、通常上記ポリマー成分に使用される添加剤を配
合してもよい。このような添加剤としては、例えば、老
化防止剤、可塑剤、カーボンブラック、炭酸カルシウム
等の充填剤、難燃剤、着色料、顔料等が挙げられる。
【0041】上記老化防止剤としては、例えば、オクチ
ル化ジフェニルアミン、N,N′−ジフェニル−p−フ
ェニレンジアミン、4,4′−(α,α−ジメチルベン
ジル)ジフェニルアミン等のアミン及びその誘導体;2
−メルカプトベンゾイミダゾール等のイミダゾール類;
2,5−ジ−tert−アミルハイドロキノン、2,6
−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール等のフ
ェノール類等が挙げられる。
【0042】上記可塑剤としては、石油系配合油が用い
られる。このような配合油は、芳香族環、ナフテン環、
パラフィン鎖の混合物であり、パラフィン鎖炭素数が全
炭素数の中の50%以上を占めるものをパラフィン系、
ナフテン環炭素数が30〜45%のものをナフテン系、
芳香族炭素が35%以上のものを芳香族系と称する。以
上の石油系軟化剤を上記ポリマー成分100重量部に対
し5〜100重量部用いることが好ましい。
【0043】本発明のポリエステルアミド樹脂組成物
は、プレス成形、押出成形、射出成形、ブロー成形等の
成形法により、自動車部品、電気・電子部品、工業部
品、スポーツ用品、メディカル用品等に好適に用いられ
る。
【0044】自動車部品としては、例えば、等速ジョイ
ントブーツ、ラックアンドオピニヨンブーツ等のブーツ
類、ボールジョイントシール、安全ベルト部品、バンパ
ーフェイシア、エンブレム、モール等が挙げられる。
【0045】電気・電子部品としては、例えば、電線被
覆材、ギア類、ラバースイッチ、メンブレンスイッチ、
タクトスイッチ、O−リング等が挙げられる。工業部品
としては、例えば、油圧ホース、コイルチューブ、シー
ル材、パッキン、Vベルト、ロール、防振・制振材料、
ショックアブソーバー、カップリング、ダイヤフラム等
が挙げられる。
【0046】スポーツ用品としては、例えば、靴底、球
技用ボール等が挙げられる。メディカル用品としては、
例えば、メディカルチューブ、輸液バック、カテーテル
等が挙げられる。その他、弾性繊維、弾性シート、複合
シート、ホットメルト接着剤、他の樹脂とのアロイ用素
材として好適に用いることができる。
【0047】
【実施例】以下に、実施例を掲げて本発明を更に詳しく
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
【0048】実施例1 アジピン酸73重量部、ブチレングリコール108重量
部、及び、6−ナイロン(東洋紡績社製、T850、還
元粘度3.5(1g/dl、98%硫酸溶液、20
℃))269重量部、触媒としてテトラブトキシチタン
0.25重量部と、安定剤として1,3,5−トリメチ
ル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシベンジル)ベンゼン0.4重量部、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト0.
4重量部を加え、反応系を窒素下、200℃に昇温し
た。昇温10分後にはナイロンが溶解し、透明な溶液と
なった。
【0049】この温度でさらに1時間保ち、エステル化
反応を行った。エステル化反応の進行は留出する水分量
を計量することにより確認した。エステル化反応進行
後、20分間で240℃まで昇温し、この状態で10
分、常圧で保持した後、240℃に昇温し、1mmHg
以下に減圧した状態で1時間重縮合反応を行い樹脂を得
た(ポリエステルアミド樹脂(I))。得られたポリエ
ステルアミド樹脂(I)の極限粘度はオルトクロロフェ
ノール中、30℃で測定したところ、[η]=1.05
であった。ショアーD硬度は58であった。引張り破断
強伸びは、810%、破断強度は490kgf/cm2
であった。
【0050】ブラベンダープラストグラフ押出機に、上
記方法により得られたポリエステルアミド樹脂(I)4
0重量部、1,2−ポリブタジエンゴム(RB−80
5、日本合成ゴム社製)60重量部を90rpm、22
0℃で5分間混練した。次に硫黄1.5重量部、酸化亜
鉛5重量部、テトラメチルチウラムジスルフィド(TM
TD)3重量部を添加し、さらに10分間混練し、ゴム
成分を架橋した。次に得られた組成物の硬度、ゲル分
率、圧縮永久歪、ゴム粒子の分散粒径を下記の方法によ
り測定した。結果を表1に示した。
【0051】各種物性は以下の方法を用いて測定した。 極限粘度[η];ウベローデ粘度管を用い、オルトク
ロロフェノール溶媒中30℃で測定した。 表面硬度;ASTM D2240に準拠し、Dタイプ
デュロメーター及びAタイプデュロメーターにて表面硬
度を測定した。 引張破断強度、引張破断伸び;得られた樹脂を用い
て、インジェクション成形(射出圧1500kgf/c
2 、金型温度70℃、シリンダー温度200℃)によ
り、3号ダンベルを作成し、JIS K 6301に準
拠し、室温(23℃)にて測定した。 圧縮永久歪;JIS K 6301に準拠し、25%
歪、70℃、22時間後の圧縮永久歪を求めた。試験片
は、インジェクション成形(射出圧1500kgf/c
2 、金型温度70℃、シリンダー温度190〜220
℃)にて作成した。
【0052】ゲル分率;得られた組成物をニトロベン
ゼン中に、150℃、24時間浸漬し、ポリエステルア
ミド成分を抽出し、次に100℃、5時間トルエンに浸
漬し、未加硫分を抽出する。抽出後のサンプルをアセト
ンで置換した後、減圧下乾燥した。乾燥後重量を、組成
物中のTgが−200〜20℃であるポリマー成分量で
割り、百分率に換算した。 粒径測定;得られたサンプルの断面を1%酸化ルテニ
ウム水溶液で染色し、走査型電子顕微鏡で観察した。2
0個以上のポリマー粒子を観察し、その粒径分布を観察
した。
【0053】実施例2 アジピン酸146重量部、ブチレングリコール108重
量部、ネオペンチルグリコール125重量部および、6
−ナイロン(東洋紡績社製、T850、還元粘度3.5
(1g/dl、98%硫酸溶液、20℃))150重量
部、触媒としてテトラブトキシチタン0.25重量部
と、安定剤として1,3,5−トリメチル−2,4,6
−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)ベンゼン0.4重量部、トリス(2,4−ジ−
t−ブチルフェニル)ホスファイト0.4重量部を加
え、反応系を窒素下、200℃に昇温した。昇温10分
後にはナイロンが溶解し、透明な溶液となった。
【0054】この温度でさらに1時間保ち、エステル化
反応を行った。エステル化反応の進行は留出する水分量
を計量することにより確認した。エステル化反応進行
後、20分間で240℃まで昇温し、この状態で10
分、常圧で保持した後、240℃に昇温し、1mmHg
以下に減圧した状態で1時間重縮合反応を行い樹脂を得
た(ポリエステルアミド樹脂(II))。得られたポリ
エステルアミド樹脂(II)の極限粘度はオルトクロロ
フェノール中、30℃で測定したところ、[η]=0.
95であった。ショアーD硬度は40であった。引張り
破断強伸びは、1100%、破断強度は250kgf/
cm2 であった。
【0055】ブラベンダープラストグラフ押出機に、上
記方法により得られたポリエステルアミド樹脂(II)
40重量部、1,2−ポリブタジエンゴム(RB−80
5、日本合成ゴム社製)60重量部を90rpm、20
0℃で5分間混練した。次に硫黄1.5重量部、酸化亜
鉛5重量部、テトラメチルチウラムジスルフィド(TM
TD)3重量部を添加し、さらに10分間混練し、ゴム
成分を架橋した。次に得られた組成物の硬度、ゲル分
率、圧縮永久歪、ゴム粒子の分散粒径を実施例1と同様
にして測定した。結果を表1に示した。
【0056】実施例3 アジピン酸146重量部、ブチレングリコール108重
量部、ネオペンチルグリコール125重量部および、6
−ナイロン(東洋紡績社製、T850、還元粘度3.5
(1g/dl、98%硫酸溶液、20℃))40重量
部、触媒としてテトラブトキシチタン0.25重量部
と、安定剤として1,3,5−トリメチル−2,4,6
−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)ベンゼン0.4重量部、トリス(2,4−ジ−
t−ブチルフェニル)ホスファイト0.4重量部を加
え、反応系を窒素下、200℃に昇温した。昇温10分
後にはナイロンが溶解し、透明な溶液となった。
【0057】この温度でさらに1時間保ち、エステル化
反応を行った。エステル化反応の進行は留出する水分量
を計量することにより確認した。エステル化反応進行
後、20分間で240℃まで昇温し、この状態で10
分、常圧で保持した後、240℃に昇温し、1mmHg
以下に減圧した状態で1時間重縮合反応を行い樹脂を得
た(ポリエステルアミド樹脂(III))。得られたポ
リエステルアミド樹脂(III)の極限粘度はオルトク
ロロフェノール中、30℃で測定したところ、[η]=
0.95であった。ショアーD硬度は75であった。引
張り破断強伸びは、1300%、破断強度は230kg
f/cm2 であった。
【0058】ブラベンダープラストグラフ押出機に、上
記方法により得られたポリエステルアミド樹脂(II
I)40重量部、1,2−ポリブタジエンゴム(RB−
805、日本合成ゴム社製)60重量部を90rpm、
180℃で5分間混練した。次に硫黄1.5重量部、酸
化亜鉛5重量部、テトラメチルチウラムジスルフィド
(TMTD)3重量部を添加し、さらに10分間混練
し、ゴム成分を架橋した。次に得られた組成物の硬度、
ゲル分率、圧縮永久歪、ゴム粒子の分散粒径を実施例1
と同様にして測定した。結果を表1に示した。
【0059】実施例4 ブラベンダープラストグラフ押出機に、ポリエステルア
ミド樹脂(III)25重量部、1,2−ポリブタジエ
ンゴム(RB−805、日本合成ゴム社製)75重量部
を90rpm、180℃で15分間混練した。次に硫黄
1.5重量部、酸化亜鉛5重量部、テトラメチルチウラ
ムジスルフィド(TMTD)3重量部を添加し、さらに
10分間混練し、ゴム成分を架橋した。次に得られた組
成物の硬度、ゲル分率、圧縮永久歪、ゴム粒子の分散粒
径を実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示し
た。
【0060】実施例5 ブラベンダープラストグラフ押出機に、ポリエステルア
ミド樹脂(III)60重量部、1,2−ポリブタジエ
ンゴム(RB−805、日本合成ゴム社製)40重量部
を90rpm、180℃で5分間混練した。次に硫黄
1.5重量部、酸化亜鉛5重量部、テトラメチルチウラ
ムジスルフィド(TMTD)3重量部を添加し、さらに
10分間混練し、ゴム成分を架橋した。次に得られた組
成物の硬度、ゲル分率、圧縮永久歪、ゴム粒子の分散粒
径を実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示し
た。
【0061】実施例6 ブラベンダープラストグラフ押出機に、ポリエステルア
ミド樹脂(III)40重量部、1,2−ポリブタジエ
ンゴム(RB−805、日本合成ゴム社製)60重量部
を90rpm、180℃で5分間混練した。次に1,3
−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン
0.75重量部を添加し、さらに5分間混練し、ゴム成
分を架橋した。次に、得られた組成物の硬度、ゲル分
率、圧縮永久歪、ゴム粒子の分散粒径を実施例1と同様
にして測定した。結果を表1に示した。
【0062】実施例7 ブラベンダープラストグラフ押出機に、ポリエステルア
ミド樹脂(III)40重量部、1,2−ポリブタジエ
ンゴム(RB−805、日本合成ゴム社製)60重量部
を90rpm、180℃で5分間混練した。次に1,3
−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン
0.75重量部、架橋助剤としてN,N−m−フェニレ
ンジマレイミド2重量部を添加し、さらに5分間混練
し、ゴム成分を架橋した。次に、得られた組成物の次に
得られた組成物の硬度、ゲル分率、圧縮永久歪、ゴム粒
子の分散粒径を実施例1と同様にして測定した。結果を
表1に示した。
【0063】実施例8 ブラベンダープラストグラフ押出機に、ポリエステルア
ミド樹脂(III)40重量部、1,2−ポリブタジエ
ンゴム(RB−805、プロピレン含量40重量%、第
三成分エチリデンノルボルネン、ムーニー粘度ML1+4
(100℃)100のエチレンプロピレンジエン共重合
体ゴム、日本合成ゴム社製)60重量部を90rpm、
180℃で5分間混練した。次にフェノール樹脂架橋剤
であるタッキロ−ル250(住友化学工業社製)10重
量部を添加し、さらに5分間混練し、ゴム成分を架橋し
た。次に、得られた組成物の次に得られた組成物の硬
度、ゲル分率、圧縮永久歪、ゴム粒子の分散粒径を実施
例1と同様にして測定した。結果を表1に示した。
【0064】実施例9 ブラベンダープラストグラフ押出機に、1,2−ポリブ
タジエンゴム(RB−805、日本合成ゴム社製)60
重量部、メタクリルグリシジル6重量部、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキサン0.
6重量部を90rpm、180℃で5分間混練した。ポ
リエステルアミド樹脂(III)40重量部を添加し、
さらに5分間混練した。次に硫黄1.5重量部、酸化亜
鉛5重量部、テトラメチルチウラムジスルフィド(TM
TD)3重量部を添加し、さらに10分間混練し、ゴム
成分を架橋した。次に得られた組成物の硬度、ゲル分
率、圧縮永久歪、ゴム粒子の分散粒径を実施例1と同様
にして測定した。結果を表1に示した。
【0065】比較例1 ポリエステルアミド(I)について圧縮永久歪を測定し
た。結果を表1に示した。 比較例2 ポリエステルアミド(II)について圧縮永久歪を測定
した。結果を表1に示した。 比較例3 ポリエステルアミド(III)について圧縮永久歪を測
定した。結果を表1に示した。
【0066】比較例4 ブラベンダープラストグラフ押出機に、ポリエステルア
ミド樹脂(III)90重量部、1,2−ポリブタジエ
ンゴム(RB−805、日本合成ゴム社製)10重量部
を90rpm、180℃で5分間混練した。次に硫黄
1.5重量部、酸化亜鉛5重量部、テトラメチルチウラ
ムジスルフィド(TMTD)3重量部を添加し、さらに
10分間混練し、ゴム成分を架橋した。次に得られた組
成物の硬度、ゲル分率、圧縮永久歪、ゴム粒子の分散粒
径を実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示し
た。
【0067】
【表1】
【0068】
【発明の効果】本発明は、上述の構成よりなるので、室
温、高温での力学特性、耐薬品性、柔軟性、圧縮永久歪
に優れたポリエステルアミド樹脂組成物を得ることがで
きる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 77/00 - 77/12

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルアミド樹脂25〜80重量
    部、及び、ガラス転移温度が−200℃〜20℃である
    ポリマー成分75〜20重量部よりなるポリエステルア
    ミド樹脂組成物であって、前記ポリマー成分が、前記ポ
    リエステルアミド樹脂中に分散した構造を有し、トルエ
    ン溶剤抽出後、20重量%以上のゲル成分を含むことを
    特徴とするポリエステルアミド樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリエステルアミド樹脂が、脂肪族ポリ
    エステルをポリエステルセグメントとするものである請
    求項1記載のポリエステルアミド樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ポリエステルアミド樹脂が、一般式
    (1)で表されるジカルボン酸のうち少なくとも1種
    と、一般式(2)で表されるジオールのうち少なくとも
    1種とからなるポリエステルをポリエステルセグメント
    とするものである請求項1記載のポリエステルアミド樹
    脂組成物。 HOOC−R1 −COOH (1) HO−R2 −OH (2) 式中、R1 は炭素数0〜8のアルキレン基を表し、R2
    は炭素数2〜6のアルキレン基を表す。
  4. 【請求項4】 ポリマー成分が、ポリブタジエンである
    請求項1、2又は3記載のポリエステルアミド樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 ポリマー成分が、過酸化物、硫黄及びフ
    ェノール樹脂からなる群より選択された少なくとも1種
    により架橋されているものである請求項1、2又は3記
    載のポリエステルアミド樹脂組成物。
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