JPH0831228B2 - 磁気テ−プガイドロ−ラ - Google Patents

磁気テ−プガイドロ−ラ

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JPH0831228B2
JPH0831228B2 JP61128887A JP12888786A JPH0831228B2 JP H0831228 B2 JPH0831228 B2 JP H0831228B2 JP 61128887 A JP61128887 A JP 61128887A JP 12888786 A JP12888786 A JP 12888786A JP H0831228 B2 JPH0831228 B2 JP H0831228B2
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圭司 浜口
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はビデオテープレコーダ(VTR)またはデジ
タルオーデイオテープレコーダ(DAT)等の磁気テープ
の走行方向を変更する際に用いる磁気テープガイドロー
ラに関するものである。
〔従来の技術〕 一般に磁気テープのガイドローラは回転トルクおよび
ラジアル振れが小さく、また容易に磁化せず、さらに磁
気テープを汚染しないことが肝要であるが、現在使用さ
れている磁気テープガイドローラには大別してつぎの3
種類のものがある。すなわち、 (1)第1図に例示するように特別の回転体はなく、磁
気テープが支持ピン1の外面に直接触れながら滑る型式
のもの、 (2)第2図に例示するように自己潤滑性を有する円筒
状の回転体2を支持ピン1に嵌合し、磁気テープの走行
に伴つて回転する回転体2の内面が支持ピン1の面上を
滑る型式のもの、 (3)支持ピン1の外面と回転体2の内面とに対応する
転動溝を設け、この溝にボール4を挿入して、ボール4
を介して回転体2が磁気テープの走行に伴つて支持ピン
1の周囲を回転する型式のもの、 であり、いずれの型式のものも、磁気テープの接する位
置を安定させるためにフランジ3を設けることが多い。
しかし、型式(1)において、支持ピン1自体の表面
を超仕上げによつて表面粗さを極度に小さくしたもの、
または表面に耐摩耗性もしくは自己潤滑性の塗膜を被覆
させたものなど多くの技術が開発されているが、走行す
る磁気テープが固定された支持ピン1の表面を滑るため
摩擦抵抗は当然大きく、また磁気テープ面を損傷させる
危険性はきわめて大きい。また、型式(2)において
は、回転体2の素材として通常ポリアセタール樹脂が用
いられているが、この樹脂は摩擦係数が大きく、その結
果回転トルクは大きくて要求される水準にまで到達する
ことができず、また環境(温度)変化に対して摩擦係数
が変動するため、地球上各地で利用される国際的な情報
処理機器用の機構部品には不適格となりつつある。さら
に型式(3)においては、環境(温度)変化(たとえば
−20〜+80℃程度)によつて潤滑油のグリースの粘度が
変化し、その結果回転体2の回転トルクが変化し、また
高温下における長時間運転では、グリースの稠度が大き
く(柔らかく)なり、離油した基油が磁気テープを汚染
し、ひいては磁気テープの記録の再生精度を悪化させる
ばかりでなく、塵埃等を軸受(転動部)内部に付着移動
させて回転トルクを著しく増大させることも多い。した
がつて、いずれの型式のものも最近のより高密度化され
つつある磁気テープのガイドローラとして充分満足でき
るものであるとはいえない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
以上のように、従来の技術においては回転トルクが小
さく、しかも環境の変化に対して回転トルクが変動しな
い磁気テープのガイドローラは得られず、磁気テープの
より高密度化および高精度化という要望に対して満足で
きるガイドローラはないという問題点があつた。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の問題点を解決するために、走行する磁気テープ
を案内するローラ状の回転体と、これを支持する支持ピ
ンとからなる磁気テープガイドローラにおいて、前記支
持ピンまたは回転体の滑り部分もしくは転がり部分の一
方または両方の少なくとも一部の基材表面に、ポリシロ
キサン、フルオロポリエーテル重合体および前記基材表
面に対して親和性の高い官能基を有するポリフルオロア
ルキル重合体からなる群から選ばれる一種以上の重合体
からなる被膜を形成した手段を採用したものであり、以
下その詳細を述べる。
まず、この発明における磁気テープガイドローラとは
磁気テープの走行方向を誘導、案内または変更するため
の部品であり、第1図に例示した回転体を有しない支持
ピンのみの型式(1)および第2図、第3図に例示した
ような回転体を有する型式(2)および(3)を一括包
含するものであつて、支持ピン、回転体およびボールな
どを構成する材料は金属、プラスチツクまたはその他複
合材等からなる非磁性体であることが望ましい。
つぎに、この発明におけるポリシロキサンはジメチル
シロキサン、メチルフエニルシロキサン、トリメチルフ
ルオロプロピルシロキサン等のオルガノシロキサン単独
の重合体または2種以上の共重合体に、被覆しようとす
る基材に対して高い親和性を示す官能基、たとえば、エ
ポキシ基、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、メルカ
プト基等を導入したものであり、具体的にはつぎのよう
なものを例示することができる。すなわち、 エポキシ基含有のものとして、 など、 アミノ基含有のものとして、 など、 カルボキシル基含有のものとして、 など、 アルコール性水酸基含有のものとして、 など、 メルカプト基含有のものとして、 など 〔上記式中のRはアルキレン基など、m=5〜10000、
n=2〜100である。〕 である。そしてこれらのオルガノポリシロキサンのうち
単独重合体を用いるときはエポキシ基含有のものが望ま
しく、アミノ類または酸無水物を加えてエポキシ基同志
を反応させるのが好ましい。また、2種以上の異なるオ
ルガノポリシロキサンを組み合わせて使用してもよい
が、このような時には、エポキシ基を含む重合体と、ア
ミノ基、カルボキシル基、水酸基またはメルカプト基の
中から選ばれる少なくとも1種類の基を含む重合体とを
組み合わせるか、またはカルボキシル基を含む重合体
と、アミノ基または水酸基の中から選ばれる少なくとも
1種類の基を含む重合体とを組み合わせることが望まし
い。なぜならばこれらの組み合わせによつて高分子量化
された重合体は耐摩耗性の優れた膜を形成することがで
きるからである。
また、この発明におけるポリシロキサンの別の形態
は、一般式 〔式中のR1は同種もしくは異種の一価の有機基または水
素である。〕 で示される線状オルガノポリシロキサンの単位を主体と
するもので、未端基同志または未端基と分枝のR1基とが
反応して三次元の架橋ができるように調製されたもので
ある。このような架橋の方法には数種類あつて、たとえ
ば白金系触媒の存在下における付加反応、脱水、脱水
素、脱アルコール、脱オキシム、脱アミン、脱アミド、
脱カルボン酸、脱ケトン等の縮合反応、γ線、紫外線も
しくは電子線等の照射等の方法を挙げることができる
が、一般的には市販されている室温硬化型のシリコーン
ゴム、液状(一液性もしくは二液性)またはラテツクス
状のシロキサン化合物を利用することができる。
さらにこの発明におけるポリシロキサンのもう一つの
形態はアルコキシシランまたは炭素原子の共有結合を有
するシランを主体とするものであり、これらオルガノシ
ランの組み合わせ、またはこれらオルガノシランにコロ
イダルシリカとかアクリルポリマーなどを配合させたも
のであつてもよい。好ましいオルガノシランの具体例と
してはつぎのようなものがある。すなわち、 Si(OC2H5)4、H3CSi(OCH3)3ClCH2 3Si(OCH3)3、H2C=CHSi(OC2H5)3HSCH2 3Si(OCH3)3、H2NCH2 3Si(OC2H5)3 など であり、これらの重合体の膜を被覆するときには基材表
面に下塗り塗料(プライマー)を予め塗布する必要があ
る。
次に、この発明におけるポリフルオロアルキル重合体
またはフルオロポリエーテル重合体は、 CF3(CF2)7−、 H(CF2)6−、 など で示されるポリフルオロアルキル重合体、または一般式 -CxF2x-O-〔ただしxは1〜4の整数〕 で示される単位を主要構造単位とし平均分子量が約1000
〜50000のフルオロポリエーテル重合体である。
そしてこれらの重合体は基材表面に対して親和性の高い
官能基、たとえばエポキシ基、アミノ基、カルボキシル
基、水酸基、メルカプト基、イソシアネート基、スルフ
オン基、またはエステル基等を導入したものが好まし
く、具体例としてつぎのものを挙げることができる。す
なわち、 C8F17CH2 2OH、 C8F17CH2 2SH、 C10F21CONHCH2 2OH、C6F13COOH、 C10F21SO3H、C8F17SO2F、 HOOC-CF2OC2F4OmCF2OnCF2COOH、 CH3OOC-CF2OC2F4OmCF2OnCF2COOCH3、HOCH2-CF2
OC2F4OmCF2OnCF2-CH2OH、 など であり、これら含フツ素重合体は単独で用いてもよい
が、その場合はエポキシ基またはイソシアネート基を含
有しているものが好ましく、エポキシ基含有のものを用
いるときは、アミノ類、酸無水物などを加えてエポキシ
基同志を反応させるとよい。また2種類以上の含フツ素
重合体を組み合わせて用いてもよいが、その際はエポキ
シ基を含有するものと、アミノ基、カルボキシル基、水
酸基もしくはメルカプト基の中から選ばれる少なくとも
1種類の基を有するものとを組み合わせるか、またはカ
ルボキシル基を含有するものと、アミノ基もしくは水酸
基から選ばれる少なくとも1種類の基を有するものと
を、さらにイソシアネート基含有のものと水酸基、アミ
ノ基、メルカプト基もしくはカルボキシル基の中から選
ばれる少なくとも1種の基を有するものとを組み合わせ
ることが望ましい。このように組み合わされた基は互に
反応し合つて高分子量化され耐摩耗性の優れた重合体被
膜を作ることに役立つ。
以上のように官能基を有するオルガノポリシロキサン
または含フツ素重合体であつても被覆する基材表面の材
質によつて基材に対する親和性が満足できる程度に充分
であるとは限らないので、場合によつては基材表面に基
材と被膜との両方に親和性の高いプライマー膜を設ける
とよい。プライマーとしてはたとえばポリメチルメタク
リレートを枝成分と、メチルメタクリレート単位および
ヒドロキシルエチルメタクリレート単位を有する幹成分
とから成るグラフト重合体などを挙げることができる
が、このようなプライマーを基材表面に予め塗布して
も、また、プライマーと前記オルガノポリシロキサンま
たは含フツ素重合体などの重合体とを予め両方の良溶媒
中で混合溶解した後、基材表面に塗布し、熱処理等適当
な方法によつて溶媒を除去し、かつプライマーと潤滑性
重合体との凝集エネルギー密度または界面活性等の差を
利用して基材側にプライマーに富んだ層を形成させ反対
側に潤滑性重合体に富んだ層を形成させるという方法を
採つてもよい。
なお、官能基を有する単位が比較的短いオルガノポリ
シロキサン、含フツ素重合体からなる被膜はともかくと
して、重合体の潤滑性を付与する単位、たとえばオルガ
ノポリシロキサン、ポリフルオロアルキル、ポリフルオ
ロポリエーテルなどの単位以外の単位が比較的長いとき
は、重合体の被膜の表面に出る割合が高くなり親和性が
強くなつて摺動特性を悪化させるので、つぎのような方
法を採ることが望ましい。たとえば、潤滑性を与える単
位を有するアクリレートを基材表面に対して親和性の高
いモノマーと共重合させて得られる重合体、たとえば RfSCH2CONHCH2 5CO5COOH、 RfSCH2CONHCH2 3N(CH3)2など 〔式中Rfは炭素数3〜20個のポリフルオロアルキル基〕 の場合には、このような重合体の薄膜を基材表面に施し
た上に、官能基のようなプラスチツクもしくは金属等に
対して高い親和性を示す単位を有しないかまたは有して
いるとしてもその単位が短い潤滑性被膜を設けるといつ
た方法である。
この発明におけるオルガノポリシロキサンおよび含フ
ツ素重合体をそれぞれ単独もしくは混合して基材表面に
被膜を形成しようとするときは、これら重合体を直接塗
布するかまたは直接塗布できないときは、たとえばアセ
トン、メチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸イソアミルなどのエステル類、ジ
エチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類、メチルク
ロロホルム、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレ
ン、テトラクロロジフルオロエタン、1,1,2−トリクロ
ロ−1,2,2−トリフルオロエタン(フロン−113)等のハ
ロゲン化炭化水素類の1種もしくは2種以上からなる有
機溶媒に溶解し粘度を調整して塗布すればよい。塗布方
法は特に限定するものではなく、通常広く用いられてい
る浸漬法、吹付け法、刷毛塗り法その他いずれの方法で
あつてもよい。そして塗膜は加熱による反応、γ線、紫
外線もしくは電子線等の照射による反応、その他触媒反
応等によつて高分子化されるが、成膜後の膜厚は回転体
スキマ(軸受スキマ)を確保し回転トルク(運転トル
ク)を安定させるために2μm以下、好ましくは1μm
であることが望ましい。
〔実施例〕
実施例および比較例において使用した原材料および試
験方法を一括して説明する。
A原材料: オルガノポリシロキサン エポキシ基含有品(信越化学工業社製:エポキシ変性
シリコーンオイルKF102)、 アルコール性水酸基含有品(同上社製:シリコーンジ
オールX−22−160C)、含フツ素重合体(フルオロポリ
エーテル重合体) イソシアネート基含有品(分子量約2000) 水酸基含有品(分子量約2000) 支持ピン、回転体、ボール等の基材 ポリアセタール(ポリプラスチツクス社製:ジユラコ
ンM90) ポリフエニレンサルフアイド(フイリツプス・ペトロ
ーリアム社製:ライトンP−4)、 不銹鋼SUS304 B回転トルクの試験方法: I.8mmVTR用の磁気テープを磁気テープリールから巻取り
リールまで毎秒14.3mmの一定速度で巻取る過程で、両リ
ール間に試験用ガイドローラをテープ接触角15〜165
°、テープテンシヨン15gになるよう挿入し、室温25〜2
8℃におけるテープ走行中のテンシヨンT1をテンシヨン
アナライザーを用いて測定し、T1と最初のテープテンシ
ヨン15g(T0)との比を求め、テープ接触角θと(T1/T
0)との関係を調べる。
II.回転デイスク(直径100mm、厚さ6mm)の側面に試験
用ガイドローラを側圧20gになるように押しつけ、回転
デイスクと同様の空気軸受によつて支持され回転デイス
クと試験用ガイドローラ間に発生するトルクによつて動
く可動アームとトルクピツプアツプとで構成されるガイ
ドローラトルク測定器を用い、回転デイスクの回転数を
毎分5000回とし、+70℃または−20℃の条件下で連続回
転したときの経過時間とガイドローラのトルク変化とを
調べる。
実施例1: フレオン113にエポキシ基含有のオルガノポリシロキ
サン98重量部と三級アミン(N,N−ジメチルベンジル
アミン)2重量部とが3%濃度になるように希釈溶解
し、得られた溶液をSUS304製回転体の内面に塗布し、そ
の後70℃、1時間乾燥し、さらに120℃、1時間の加熱
処理をして約1μm厚の膜を形成した。外径1.5mmのSUS
304製支持ピンとのスキマは約5μmで回転体の外径4mm
の第2図に類似した型式のガイドローラを組み立てた。
得られたガイドローラの回転トルクを測定し、その結果
を第4〜6図に示した。
実施例2: エポキシ基含有のオルガノポリシロキサンと三級ア
ミンとの代わりにイソシアネート基含有のフルオロポリ
エーテル重合体を用い、回転体の材質をSUS304に代え
てポリアセタールとしたこと以外は実施例1と同様の
操作によつて同型式のガイドローラを作製し、その回転
トルクを測定した。その結果を第4〜6図に併記した。
実施例3: エポキシ基含有のオルガノポリシロキサンと三級ア
ミンとの代わりにイソシアネート基含有フルオロポリエ
ーテル重合体30重量部と水酸基含有フルオロポリエー
テル重合体70重量部を用い、第3図に示すような型式
の回転体(外径5mm、内径3.22mm)の内径面およびボー
ル(径0.6mm)の表面、いずれもSUS304製、に塗布した
こと以外はすべて実施例1と同じ操作によつて重合体膜
を形成し、第3図に示す型式のガイドローラを組み立
て、その回転トルクを測定した。その結果を第4〜6図
に併記した。
実施例4: イソシアネート基含有フルオロポリエーテル重合体
30重量部と水酸基含有フルオロポリエーテル重合体70
重量部の代わりにエポキシ基含有オルガノポリシロキサ
ン70重量部と水酸基含有オルガノポリシロキサン30重
量部を用いたことおよび回転体の材質がポリフエニレン
サルフアイドであつたこと以外はすべて実施例3と同
じ操作を行ない、実施例3と同型式のガイドローラを組
み立て、その回転トルクを測定した。得られた結果を第
4〜6図に併記した。
比較例1: 回転体(SUS304製)の内面に重合体の被膜を設けるこ
となく、また支持ピンの表面に膜厚13μmのフツ素含有
エポキシ樹脂(デユポン社製:テフロンS)の被膜を形
成したこと以外は実施例1と全く同様の操作を行なつ
て、実施例1および実施例2と同じ型式のガイドローラ
を組み立て、その回転トルクを測定した。得られた結果
を第4〜6図に併記した。
比較例2: 自己潤滑性を有するポリアセタールからなる回転体
と表面を0.2μm以下の表面粗さに仕上げたSUS304製支
持ピンとを組み合わせて実施例2と同じ型式のガイドロ
ーラを作製し、回転トルクを測定した。得られた結果を
第4〜6図に併記した。
比較例3: 回転体、ボールおよび支持ピンがいずれもSUS304製で
あり、潤滑剤としてグリース(マルテンプPS No.2)を
用いた実施例3および実施例4と同じ型式のガイドロー
ラを作製し、その回転トルクを測定した。得られた結果
を第4〜6図に併記した。
以上の実施例1〜4と比較例1〜3とを比べるとつぎ
のことが明らかである。すなわち、滑り型の実施例1お
よび2と比較例1および2とは回転トルク(第4図)に
おいて顕著な差が認められ、また回転デイスクによる+
70℃および−20℃下の連続回転時間とトルクとの関係
(第5図および第6図)においても実施例1と比較例1
とをまた実施例2と比較例1とをそれぞれ比べるといず
れも実施例の値が低い位値で安定している。さらに転が
り型の実施例3および4と比較例3とを比べると、第4
図、第5図および第6図のいずれにおいても実施例の値
が比較例の値よりも低い位値で安定している。なお、回
転体を有しない支持ピンのみからなる第1図に示される
ような型式のものについても、この発明に用いる潤滑性
重合体被膜を設けることによつて、従来用いられている
同型式のものに比べて(T1/T0)の値を約20〜80%程度
低下させることができる。
〔効果〕
以上のことから明らかなように、この発明の磁気テー
プガイドローラは、その型式の如何をとわず、低い回転
トルクを示し、しかも温度、運転時間等に影響されるこ
となくそれを安定維持することが可能であり、高密度
化、高精度化が強く要望されるVTRおよびDAT等に充分適
応し得るものであり、この発明の意義はきわめて大きい
といえる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図および第3図は磁気テープガイドローラ
の型式を例示するための一部切欠の側面図、第4図はテ
ープテンシヨンの変化値(T1/T0)とテープ接触角θと
の関係を、第5図は70℃、第6図は−20℃における運転
時間とトルク値との関係をそれぞれ示す図である。 1……支持ピン、2……回転体、4……ボール

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行する磁気テープを案内するローラ状の
    回転体と、これを支持する支持ピンとからなる磁気テー
    プガイドローラにおいて、 前記支持ピンまたは回転体の滑り部分もしくは転がり部
    分の一方または両方の少なくとも一部の基材表面に、ポ
    リシロキサン、フルオロポリエーテル重合体または前記
    基材表面に対して親和性の高い官能基を有するポリフル
    オロアルキル重合体からなる被膜を形成したことを特徴
    とする磁気テープガイドローラ。
  2. 【請求項2】回転体が、ボールを介在して回転する金属
    製非磁性体である特許請求の範囲第1項記載の磁気テー
    プガイドローラ。
  3. 【請求項3】回転体が、ボールを介在して回転するプラ
    スチック製非磁性体である特許請求の範囲第1項記載の
    磁気テープガイドローラ。
  4. 【請求項4】回転体が、支持ピンに直接接触して回転す
    る金属製非磁性体である特許請求の範囲第1項記載の磁
    気テープガイドローラ。
  5. 【請求項5】回転体が、支持ピンに直接接触して回転す
    るプラスチック製非磁性体である特許請求の範囲第1項
    記載の磁気テープガイドローラ。
  6. 【請求項6】ポリシロキサンが、被覆される基材表面に
    対し高い親和性を有する官能基を含む単位を有するオル
    ガノポリシロキサンである特許請求の範囲第1項記載の
    磁気テープガイドローラ。
  7. 【請求項7】オルガノポリシロキサンが、エポキシ基を
    含む単位を有するオルガノポリシロキサンである特許請
    求の範囲第6項記載の磁気テープガイドローラ。
  8. 【請求項8】オルガノポリシロキサンが、エポキシ基を
    含む単位を有するオルガノポリシロキサンと、アミノ
    基、カルボキシル基、水酸基およびメルカプト基から選
    ばれる1種以上の基を含む単位を有するオルガノポリシ
    ロキサンとの混合物である特許請求の範囲第6項記載の
    磁気テープガイドローラ。
  9. 【請求項9】オルガノポリシロキサンが、カルボキシル
    基もしくはエステル基を含む単位を有するオルガノポリ
    シロキサンと、アミノ基および水酸基から選ばれる1種
    以上の基を含む単位を有するオルガノポリシロキサンと
    の混合物である特許請求の範囲第6項記載の磁気テープ
    ガイドローラ。
  10. 【請求項10】ポリシロキサンが、白金系触媒存在下の
    付加反応によって硬化するオルガノポリシロキサン、大
    気中の水分と反応し縮合反応によって硬化するオルガノ
    ポリシロキサン、またはγ線、紫外線もしくは電子線照
    射により硬化するオルガノポリシロキサンの中から選ば
    れるオルガノポリシロキサンである特許請求の範囲第1
    項記載の磁気テープガイドローラ。
  11. 【請求項11】ポリシロキサンが、一官能、二官能、三
    官能または四官能のオルガノシランが加熱脱水縮合によ
    って架橋したポリシロキサンである特許請求の範囲第1
    項記載の磁気テープガイドローラ。
  12. 【請求項12】基材表面に対して親和性の高い官能基
    が、イソシアネート基である特許請求の範囲第1項記載
    の磁気テープガイドローラ。
  13. 【請求項13】フルオロポリエーテル重合体が、基材表
    面に対して親和性の高い官能基を有する重合体である特
    許請求の範囲第1項記載の磁気テープガイドローラ。
  14. 【請求項14】被膜が、エポキシ基を含む単位を有する
    重合体と、アミノ基、カルボキシル基、水酸基およびメ
    ルカプト基から選ばれる1種以上の基を含む重合体との
    混合物からなる特許請求の範囲第13項記載の磁気テープ
    ガイドローラ。
  15. 【請求項15】被膜が、カルボキシル基またはエステル
    基を含む単位を有する重合体と、アミノ基および水酸基
    から選ばれる1種以上の基を含む重合体との混合物から
    なる特許請求の範囲第13項記載の磁気テープガイドロー
    ラ。
  16. 【請求項16】被膜が、イソシアネート基を含む単位を
    有する重合体と、水酸基、アミノ基、メルカプト基、エ
    ステル基およびカルボキシル基から選ばれる1種以上の
    基を含む重合体との混合物からなる特許請求の範囲第13
    項記載の磁気テープガイドローラ。
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WO2013162604A1 (en) * 2012-04-27 2013-10-31 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Electrically isolated tape guide

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