JPH09120562A - 光学式ピックアップのアクチュエータ用レンズホルダー支持軸の製造方法 - Google Patents

光学式ピックアップのアクチュエータ用レンズホルダー支持軸の製造方法

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JPH09120562A
JPH09120562A JP11260096A JP11260096A JPH09120562A JP H09120562 A JPH09120562 A JP H09120562A JP 11260096 A JP11260096 A JP 11260096A JP 11260096 A JP11260096 A JP 11260096A JP H09120562 A JPH09120562 A JP H09120562A
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lens holder
supporting shaft
optical pickup
actuator
support shaft
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Kazuo Hirose
和夫 廣瀬
Fumitada Satoji
文規 里路
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NTN Corp
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NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学式ピックアップのアクチュエータのフォ
ーカシングサーボおよびトラッキングサーボの安定性を
改良し、確実に作動する信頼性および耐久性に優れたレ
ンズホルダー支持軸を製造することである。 【解決手段】 光学式ピックアップのアクチュエータの
レンズホルダー支持軸の摺動面に、含フッ素重合体を塗
布した後、加熱して含フッ素重合体からなる薄膜を形成
することによって光学式ピックアップのアクチュエータ
用レンズホルダー支持軸を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は情報記録再生装置にお
ける光学式ピックアップのアクチュエータに関するもの
である。 【0002】 【従来の技術】従来、光学式情報記録再生装置として
は、たとえばビデオディスクプレーヤ、ディジタルオー
ディオプレーヤ、光ディスクファイルなどが知られてい
る。 【0003】これら装置のフォーカス制御、トラッキン
グ制御を行なうための光学式ピックアップは対物レンズ
を通過した光ビームをディスク面上に集光させて情報を
検出するため、ディスク面振れによる焦点ずれを補償し
て光ビームをディスク面上に結像させる必要がある。ま
た、ディスク上の信号トラック(情報ビット列)と対物
レンズの光軸との間にずれ(光軸の径方向ずれ)がある
と、正確な読み取りが出来ないため、信号トラックのず
れを補償して対物レンズの光軸を信号トラックに一致さ
せる必要がある。このような焦点ずれの補償はフォーカ
シングサーボにより行ない、また信号トラックのずれの
補償はトラッキングサーボによって行なわれるようにな
っている。 【0004】フォーカシング駆動系およびトラッキング
駆動系の構造には多くの種類があるが、その中の一つを
図1および図2に例示する。これは駆動部が固定の支持
軸2でガイドされてフォーカシング方向に動くと同時に
この支持軸2を中心に回転してトラッキング制御をも行
なう光学式ピックアップの駆動系を示すものである。こ
こで、支持軸2はその周囲の磁気コア3と共にベース1
に固定され、支持軸2にはレンズホルダー本体4の軸芯
部に金属(通常アルミニウムまたはその合金)製のスリ
ーブ5が設けられ回転自在の状態で嵌合されていて、レ
ンズホルダー本体4の外周面には駆動用コイル6が設け
られ、またスリーブ5の偏心位置に設けられているレン
ズ取付け孔7には対物レンズ8が取付けられている。駆
動用コイル6はスリーブ5の軸芯を中心として巻かれた
フォーカスコイルと、対物レンズ8の光軸方向に巻か
れ、かつ、スリーブ5の軸芯を含む平面を対称面として
対向位置に配置されるトラッキングコイル(図示省略)
とを含んでいて、フォーカスコイルおよびトラッキング
コイルに流れる電流の大きさに応じてレンズホルダー本
体4の軸方向の移動量および回転量が制御される。 【0005】このようなアクチュエータにおいては、制
御の応答性を向上させる目的から、レンズホルダー本体
4の重量は可能な限り軽いこと、および読取り精度を向
上させる目的からスリーブ5の内径と支持軸2との間隙
は可能な限り小さいこと、さらに両者間の摩擦抵抗が小
さくかつ安定していることが好ましい。このためレンズ
ホルダー本体4は通常アルミニウム合金または合成樹脂
からなる素材によって形成され、またスリーブ5(レン
ズホルダー本体4と一体化したものもある)の内径と支
持軸2の外径とのすきま精度の向上、さらに両者の摺動
面にフッ素樹脂組成物などの潤滑性被膜を設けることに
よる摺動特性の向上などが図られて来た。 【0006】しかし、スリーブ5の内径および支持軸2
の表面にフッ素樹脂組成物などの潤滑性被膜を形成する
従来の方法においては、潤滑性被膜が、四フッ化エチレ
ン樹脂、四フッ化エチレン六フッ化プロピレン樹脂、パ
ーフルオロアルコキシ樹脂等の潤滑性に富む含フッ素樹
脂をポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、エポキシ
樹脂など基材に対する密着性に優れたバインダー用の樹
脂中に分散させたものであるから、被膜の基材側(接着
側)にはバインダー用の樹脂に富んだ層を、また反対側
(摺動面側)には含フッ素樹脂に富んだ層を凝集エネル
ギー密度等の差を利用して形成しなければならず、膜厚
はどうしても厚くなり、支持軸2の表面に形成しても真
円度、円筒度などの寸法精度が得難い。また、スリーブ
5の内径面に形成する場合、フッ素樹脂組成物を有機溶
剤に溶解した溶液は、希釈してもかなり高粘度のもので
あるから、通常2〜3mm程度の内径の小穴に施工する
こと自体きわめて困難である。したがって、スリーブ5
と支持軸2との摺動面における取付けすきまのバラツキ
が大きくなって、制御の安定性に不利を招くことにな
る。さらに合成樹脂基材からなるレンズホルダー本体4
と潤滑性被膜を設けない支持軸2(通常ステンレス鋼)
との組合わせは、コスト面から非常に有利ではあるが、
摺動特性は好ましくなく、比較的長期間作動させると摩
耗が起こり、摩耗粉による作動不良現象の起こることも
あるので、近年になってフッ素樹脂などの固体潤滑剤を
配合した合成樹脂を素材としたレンズホルダー本体4と
ステンレス鋼等の金属、SiC等のセラミックスなどか
らなる支持軸2との組合わせも検討されてはいる。しか
しこのような方法とてもフッ素樹脂のような弾性率の非
常に小さい固体潤滑剤を配合したのではレンズホルダー
本体4の弾性率は低く、前記の共振問題を引き起こすと
同時に、駆動用コイル6や対物レンズ8などに対する接
着力を低下させるので、摺動特性は向上しても長期使用
に耐えられず好ましくない。また支持軸2の素材がステ
ンレス鋼等の金属である場合、腐食およびゴミ等の異物
の付着などによる作動不良を起こすという問題もあっ
た。 【0007】 【発明が解決しようとする問題点】このように、従来の
技術における光学式ピックアップのアクチュエータ特に
これを構成する支持軸2には潤滑特性、高寸法精度、耐
摩耗性、耐湿(防錆)性、耐汚染性等すべての面で優れ
ているものはなく、フォーカシングサーボおよびトラッ
キングサーボの不安定性、不確実性または作動不能など
信頼性および耐久性に欠けるという問題点があった。 【0008】 【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るために、この発明は光学式ピックアップのアクチュエ
ータのレンズホルダー支持軸の摺動面に含フッ素重合体
からなる薄膜を形成するという手段を採用したものであ
る。以下その詳細を述べる。 【0009】まず、この発明の含フッ素重合体はポリフ
ルオロアルキル重合体またはフルオロポリエーテル重合
体などである。そしてポリフルオロアルキル重合体と
は、たとえば、 【0010】 【化1】 【0011】などのポリフルオロアルキル基を有する重
合体であり、フルオロポリエーテル重合体は、一般式 【0012】 【化2】 【0013】(ここで、xは1〜4の整数)で示される
単位を主要構造単位とし、好ましくは平均分子量100
0〜50000の重合体である。このような含フッ素重
合体は金属に対して親和性の高い官能基、たとえばエポ
キシ基、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプ
ト基、イソシアネート基、スルフォン基、エステル基等
を含有しているものが望ましく、具体的にはつぎに示す
ようなものを例として挙げることができる。すなわち、 【0014】 【化3】 【0015】 【化4】【0016】などである。 【0017】このような含フッ素重合体は単独で用いて
もよいが、特に支持軸の材質が金属である場合には水酸
基が多量にあることを考慮するとたとえばエポキシ基ま
たはイソシアネート基を含有したものが好ましく、エポ
キシ基を用いるときはアミン類、酸無水物等を加えてエ
ポキシ基同士を反応させるとよい。また、イソシアネー
ト基を単独で用いる場合はスズ化合物などイソシアネー
ト三量化触媒を加えるとよい。 【0018】また、含フッ素重合体を2種類以上併用し
てもよいが、その際にはエポキシ基含有のものとアミノ
基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト基などの少な
くとも1種類の基を有するものとを組合わせるか、また
はカルボキシル基を含有するものとアミノ基、水酸基の
少なくとも1種類の基を含むものとを組合わせるか、さ
らにはイソシアネート基含有のものと水酸基、アミノ
基、メルカプト基、カルボキシル基などの少なくとも1
種類の基を含むものとを組合わせるかして、組合わせた
基を互に反応させて重合体をより高分子量化し、耐摩耗
性の優れた膜が得られるような配慮をすることが望まし
い。 【0019】また、これら官能基を有する含フッ素重合
体に対して、それぞれの官能基と化学反応を起こす官能
基を有する有機化合物を加えて高分子量化させてもよ
い。このような組合わせの好適な例としてイソシアネー
ト基含有含フッ素重合体にエチレングリコールもしくは
ジアミノジフェニルメタンなどを加える組合わせ、また
は水酸基含有含フッ素重合体にイソシアネート化合物な
どを加える組合わせなどを挙げることができる。 【0020】以上述べた含フッ素重合体はそれ自体で支
持軸の材料表面に対してかなりの親和性を示すものであ
るが、相手材の種類によっては必らずしも充分な被着強
度を示すとは限らないので、このようなときには被膜と
相手材との間に両者に対して親和性のある薄膜(プライ
マーと呼ぶ)を介在させることが好ましく、そのプライ
マーの一つの例としてポリメチルメタクリレートを枝成
分とし、メチルメタクリレート単位またはヒドロキシル
エチルメタクリレート単位を幹成分とするグラフト重合
体を挙げることができる。 【0021】ここで、含フッ素重合体を塗布する方法
は、通常の塗装に用いられる方法でよく特に限定される
ものではないが、たとえば適当な溶媒に溶解させて塗布
(吹付け、浸漬なども含む)し、その後溶媒を蒸発させ
ればよく、薄膜形成後に加熱して造膜成分の高分子量化
を図ることも可能である。そして支持軸表面に被覆する
膜厚は支持軸の寸法精度をくずさないように、5μm以
下好ましくは2μm以下にすることが望ましい。なお、
支持軸の材質は金属に限らず、合成樹脂、セラミックス
などでも何等支障を来たすものではない。 【0022】 【実施例】主としてつぎの実施例に用いた原材料を一括
して示すとつぎのとおりである。なお、原材料名および
化学構造式を簡略化するために各原材料に付した番号
〜を使用することとし、これらの配合割合は重量部で
示すこととした。 【0023】含フッ素重合体: エポキシ基含有ポリフルオロアルキル重合体 【0024】 【化5】 【0025】アミノ基含有ポリフルオロアルキル重合
体 【0026】 【化6】 【0027】水酸基含有ポリフルオロアルキル重合体 HOC2 4 (CF2 7 2 4 OH イソシアネート基含有パーフルオロポリエーテル重合
体(平均分子量約2000) 【0028】 【化7】 【0029】水酸基含有パーフルオロポリエーテル重
合体(平均分子量約2000) 【0030】 【化8】 【0031】カルボキシル基含有パーフルオロポリエ
ーテル重合体(平均分子量約1500) 【0032】 【化9】 【0033】その他化合物: イシソアネート化合物(nの平均値0.6) 【0034】 【化10】 【0035】ジブチルスズジラウレート 実施例1〜9:表1に示した原材料を3重量%になるよ
うに表中の溶媒で希釈して塗装用の液を調製し支持軸の
摺動部に塗布した。塗布後70℃、1時間、さらに12
0℃、3時間加熱し約1μmの被膜を形成した。ここ
で、支持軸の材質のステンレス鋼とはSUS420J
2、またセラミックス被膜とはステンレス鋼またはアル
ミニウムの表面にSiC系のセラミックスを溶射し膜厚
約25μmの膜を形成したものである。 【0036】 【表1】【0037】被膜された支持軸を図1および図2に示す
ような光学式ピックアップアクチュエータに組込み、発
錆試験、耐久試験、耐久試験前後の摺動特性について調
査した。なお、表1のスリーブ材質の欄中に示したPP
S組成物とはポリフェニレンサルファイド〔PPS〕樹
脂(米国フィリップス社製:ライトンP−4)70重量
%と炭素繊維(東レ社製、繊維長6mm)30重量%と
を溶融ブレンドして得られた組成物であり、またアルミ
ニウムとはA2017である。 【0038】そして、上記発錆試験、耐久試験および摺
動特性試験の具体的方法はそれぞれつぎのとおりであ
る。 【0039】(1) 発錆試験:40℃、相対湿度95%の
雰囲気の恒湿槽中に、レンズホルダー本体4を支持軸2
に挿入した状態で500時間放置し、支持軸2の表面の
錆発生の有無を光学顕微鏡(×20)で観察した。 【0040】(2) 耐久試験:供試の光学式ピックアップ
アクチュエータを試験台に取付け、駆動装置(自社製)
と信号発生器(アドバンテスト社製:シグナルジェネレ
ータTR98202)からなる印荷電圧発生装置とを結
線し、印荷電圧発生装置によってピックアップアクチュ
エータの駆動用コイル6に電圧0.5V、周波数20H
z(正弦波)の印荷電圧を与え、レンズホルダー本体4
を±1.5mmの振幅にて駆動させ、室内雰囲気下にて
連続運転をした。作動不良となるまでの運転時間をもっ
て耐久性の目安とするが、良好な作動をして500時間
を越える長時間運転に耐えるものについては500時間
で運転を打切った。 【0041】(3) 摺動特性試験:オプティカル・アクチ
ュエータ・テストヘッド(アドバンテスト社製:TQ8
8091)とアナライジングレコーダ(横河北辰電機社
製:3656)からなるレンズホルダー変位測定装置
に、耐久試験後100、200および500時間の供試
ピックアップアクチュエータを取付け、駆動装置(自社
製)と信号発生器(岩崎通信機社製:FG−350)か
らなる印荷電圧発生装置によって、電圧0.1V、周波
数0.1Hzの三角波の印荷電圧を駆動用コイル6に与
え、印荷電圧波形とレンズホルダー本体4の応答波形と
の差の大小(両波形が近似しているほど潤滑性が良い)
から、良(○印)、可(△印)および不良(×印)の三
段階に評価した。 【0042】実施例1〜9における上記各試験の結果は
表2に示すとおりであった。 【0043】比較例1および2:比較例1の支持軸には
ステンレス鋼を、また比較例2の支持軸には実施例8と
同様のセラミック溶射被膜を施したものを用い、ともに
スリーブがホルダー本体と一体化したポリフェニレンサ
ルファイド〔PPS〕樹脂(米国フィリップス社製:ラ
イトンP−4)70重量%と炭素繊維(東レ社製、繊維
長6mm)30重量%との溶融ブレンドされた組成物か
らなるピックアップアクチュエータを作製し、実施例と
同様の諸試験を行なった。得られた結果を表2に併記し
た。 【0044】比較例3:エポキシ基含有オルガノポリシ
ロキサン(信越化学工業社製:エポキシ変性シリコーン
オイルKF102)にジブチルスズジラウレート0.
6%添加した組成物を3重量%の濃度になるようフレオ
ン113で希釈して塗装用液を調製し、ステンレス鋼製
支持軸の摺動部に塗布した。塗布後70℃、1時間乾燥
し、150℃で3時間加熱し約1μm厚の被膜を形成し
た。この支持軸と比較例1および2に用いた樹脂組成物
製のホルダーからなるピックアップアクチュエータを作
製し実施例と同様の諸試験を行なった。得られた結果を
表2に併記した。 【0045】比較例4:水酸基含有オルガノポリシロキ
サン(信越化学工業社製:シリコーンジオールX−22
−160C)を3重量%の濃度になるようフレオン11
3で希釈して塗装用液を調製し、ステンレス鋼製の支持
軸の摺動部に塗布し、塗布後70℃、1時間乾燥し、1
50℃、3時間加熱し約1μm厚の被膜を形成した。こ
の支持軸と前記比較例3におけると同じ樹脂組成物製ホ
ルダーからなるピックアップアクチュエータを作製し、
実施例と同様の諸試験を行なった。得られた結果を表2
に併記した。 【0046】 【表2】 【0047】表2から明らかなように、実施例1〜9は
いずれも耐久試験は500時間を充分に確保し、中でも
実施例4、5、7、8および9は500時間後の摺動特
性の面でも優れていた。また実施例3と5はともに水酸
基を含む含フッ素重合体を使用したものであるが、フル
オロアルキル重合体を用いた実施例3よりもフルオロポ
リエーテル重合体を用いた実施例5の方が優れた摺動特
性を有することがわかった。これに対して、支持軸に潤
滑性被膜を形成しなかった比較例1および2、さらに潤
滑性被膜がこの発明における含フッ素重合体以外のもの
である比較例3および4はいずれも耐久性(特に経時変
化後)共に満足できるものでなく、比較例1においては
支持軸の錆の発生も認められた。 【0048】 【効果】以上述べたように、この発明の光学式ピックア
ップのアクチュエータはその主要構成部材である支持軸
の錆発生の心配がないので高温多湿の雰囲気下において
も使用に耐え、レンズホルダー材料に特に摺動性を求め
ないため、レンズホルダー材料として高弾性率で接着性
が良好な材料を選択できる結果、高次共振の問題を解決
することが可能となる。そしてレンズおよびコイル等と
の接着性をも阻害することなく、フォーカシング駆動お
よびトラッキング駆動において優れた摺動特性が得ら
れ、特に支持軸とホルダーとの摺動部分の寸法精度に優
れるため、安定性、確実性の良いフォーカシングサーボ
およびトラッキングサーボを実施することが出来て耐久
性も非常に良好である。したがって、この発明の意義は
きわめて大きいと言うことができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】光学式ピックアップのアクチュエータの構造を
例示するための平面図 【図2】図1の断面図 【符号の説明】 1 ベース 2 支持軸 3 磁気コア 4 レンズホルダー本体 5 スリーブ 6 駆動用コイル 7 レンズ取付け孔 8 対物レンズ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】 【提出日】平成8年6月6日 【手続補正1】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】発明の名称 【補正方法】変更 【補正内容】 【発明の名称】 光学式ピックアップのアクチュエー
用レンズホルダー支持軸の製造方法 【手続補正2】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】特許請求の範囲 【補正方法】変更 【補正内容】 【特許請求の範囲】(1) 光学式ピックアップのアクチュエータのレンズ
ホルダー支持軸の摺動面に含フッ素重合体を塗布した
後、加熱して含フッ素重合体からなる薄膜を形成するこ
とからなる光学式ピックアップのアクチュエータ用レン
ズホルダー支持軸の製造方法(2) 上記塗布に用いる含フッ素重合体が、溶媒に溶
解した含フッ素重合体である特許請求の範囲第1項に記
載の光学式ピックアップのアクチュエータ用レンズホル
ダー支持軸の製造方法。(3) 上記塗布に用いる含フッ素重合体が、平均分子
量1000〜50000の重合体である特許請求の範囲
第1項に記載の光学式ピックアップのアクチュエータ用
レンズホルダー支持軸の製造方法。(4) 上記加熱は、含フッ素重合体を高分子量化する
加熱処理である特許請求の範囲第1項に記載の光学式ピ
ックアップのアクチュエータ用レンズホルダー支持軸の
製造方法。(5) 上記塗布が、吹付け法または浸漬法による塗布
である特許請求の範囲第1項に記載の光学式ピックアッ
プのアクチュエータ用レンズホルダー支持軸の製造方
法。 【手続補正3】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】0001 【補正方法】変更 【補正内容】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は情報記録再生装置にお
ける光学式ピックアップのアクチュエータ用レンズホル
ダー支持軸の製造方法に関するものである。 【手続補正4】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】0008 【補正方法】変更 【補正内容】 【0008】 【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るために、この発明は光学式ピックアップのアクチュエ
ータのレンズホルダー支持軸の摺動面に含フッ素重合
を塗布した後、加熱して含フッ素重合体からなる薄膜
を形成するという手段を採用したものである。以下その
詳細を述べる。 【手続補正5】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】0021 【補正方法】変更 【補正内容】 【0021】ここで、含フッ素重合体を塗装する方法
は、通常の塗装に用いられる方法でよく特に限定される
ものではないが、たとえば適当な溶媒に溶解させて塗布
(吹付け、浸漬なども含む)し、その後溶媒を蒸発させ
ればよく、薄膜形成後に加熱して造膜成分の高分子量化
を図ることも可能である。そして支持軸表面に被覆する
膜厚は支持軸の寸法精度をくずさないように、5μm以
下好ましくは2μm以下にすることが望ましい。なお、
支持軸の材質は金属に限らず、合成樹脂、セラミックス
などでも何等支障を来たすものではない。 【手続補正6】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】0048 【補正方法】変更 【補正内容】 【0048】 【効果】以上述べたように、この発明の製造方法によっ
て得られる光学式ピックアップのアクチュエータ用レン
ズホルダー支持軸は、錆発生の心配がないので高温多湿
の雰囲気下においても使用に耐え、フォーカシング駆動
およびトラッキング駆動において優れた摺動特性が得ら
れ、特にホルダーとの摺動部分の寸法精度に優れるた
め、安定性、確実性の良いフォーカシングサーボおよび
トラッキングサーボを実施することが出来て耐久性も非
常に良好であるという利点がある

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1) 軸方向に移動および回転が可能なように支持さ
    れているレンズホルダー支持軸の摺動面に含フッ素重合
    体からなる薄膜を形成したことを特徴とする光学式ピッ
    クアップのアクチュエータ。
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