JP2746572B2 - 磁気テープガイドローラの製造方法 - Google Patents

磁気テープガイドローラの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は磁気記録装置における
磁気テープガイドローラの製造方法に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】一般に、ビデオテープレコーダ(VT
R)、デジタルオーディオテープレコーダ(DAT)等
の磁気テープのガイドローラは回転トルクおよびラジア
ル振れが小さく、また容易に磁化せず、さらに磁気テー
プを汚染しないことが肝要であるが、現在使用されてい
る磁気テープガイドローラには大別してつぎの5種類の
ものがある。すなわち、(1)図1に例示するように、
特別の回転体はなく、磁気テープが支持ピン1の外面に
直接触れながら滑る型式のもの、(2)図2に例示する
ように、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)など
のフッ素樹脂を含むポリアセタール樹脂のような自己潤
滑性を有する円筒状の回転体2を支持ピン1に嵌合し、
磁気テープの走行に伴って回転する回転体2の内面が支
持ピン1の面上を滑る型式のもの、(3)前記(2)の
型式におけるポリアセタール樹脂等の自己潤滑性樹脂の
代わりに、含油樹脂を用いた円筒状の回転体2を支持ピ
ン1に嵌合し、磁気テープの走行に伴って回転する回転
体2の内面が支持ピン1の面上を滑る型式もの、(4)
図3に例示するように、支持ピン1の外面と回転体2の
内面とに対応する転動溝を設け、この溝にボール4を挿
入し、ボール4を介して回転体2が磁気テープの走行に
伴って支持ピン1の周囲を回転する型式のもの、(5)
図4に例示するように、円筒状の回転体2の内面に含油
焼結合金5を組み込み、支持ピン1に嵌合し、磁気テー
プの走行に伴って回転する回転体2の内面に含油焼結合
金5が支持ピン1の面上を滑る型式のもの、であり、い
ずれの型式においても、磁気テープの接する位置を安定
させるためにフランジ3を設けることが多い。 【0003】しかし、型式(1)において、支持ピン1
自体の表面を超仕上げすることによって表面粗さを極度
に小さくしたもの、または表面に耐摩耗性もしくは自己
潤滑性の塗膜を被覆させたものなど多くの技術が開発さ
れているが、走行する磁気テープが固定された支持ピン
1の表面を滑るため摩擦抵抗は当然大きく、また磁気テ
ープ面を損傷させる危険性はきわめて大きい。 【0004】型式(2)においては、回転体2の素材と
してポリアセタール樹脂が通常用いられているが、この
樹脂は摩擦係数が大きく、その結果、回転トルクは大き
くて要求される水準にまで到達することができず、また
環境(温度)変化に対して摩擦係数が変動するため、地
球上各地で利用される国際的な情報処理機器用の機構部
品には不適格となりつつある。 【0005】型式(3)における回転体2の含油樹脂中
の潤滑油は、通常樹脂内部にカプセル状に保持されてお
り、潤滑に寄与するものは極表層部の油であって、樹脂
内部の潤滑油は直接潤滑に寄与しないので、表層部の極
少量の潤滑油不足による潤滑不良が起こり、回転体2の
回転トルクが大きくなり、ひいてはロックに至ることと
なり、含油樹脂が直接磁気テープと接触するため、潤滑
油によって磁気テープは汚染され、磁気テープの記録再
生精度は悪化する。 【0006】また型式(4)においては、環境(温度)
変化(たとえば−20〜+80℃程度)によって潤滑剤
であるグリースの稠度が変化し、その結果、回転体2の
回転トルクが変化し、高温下における長時間運転ではグ
リースの稠度が大きく(柔らかく)なり、離油した基油
が磁気テープを汚染し、磁気テープの記録再生精度を悪
化させるばかりでなく、塵埃等を軸受(転動部)内部に
付着移動させて回転トルクを著しく増大させることもし
ばしばある。 【0007】さらに型式(5)においては環境(温度)
変化(たとえば−20〜+80℃程度)によって焼結合
金内部に含浸している潤滑油の粘度が変化し、その結
果、回転体2の回転トルクが変化し、また高温下の長時
間運転に際しては潤滑油の粘度が小さくなり、焼結合金
から漏洩した油が磁気テープを汚染して、磁気テープの
記録再生精度の低下を招くことになる。 【0008】 【発明が解決しようとする問題点】以上述べたように、
従来の技術においては回転トルクが小さく、しかも環境
の変化に対して回転トルクが変動しない磁気テープガイ
ドローラを用いた磁気記録装置はなく、磁気テープの一
層の高密度化、高精度化はもとより磁気記録装置の高速
化および小型化などに際して重大な障害になるという問
題点があった。 【0009】 【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るために、この発明は磁気テープガイドローラの製造方
法について、熱可塑性樹脂に、官能基を有するオルガノ
ポリシロキサンまたは官能基を有する含フッ素重合体を
配合した樹脂組成物を、溶融混合して成形するという手
段を採用したものである。以下その詳細を述べる。 【0010】まず、この発明における熱可塑性樹脂は特
に限定されるものではなく、たとえば、クロロトリフル
オロエチレン樹脂、テトラフルオロエチレン−ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、フッ化
ビニリデン樹脂、エチレン−テトラフルオロエチレン共
重合体、エチレン−クロロフルオロエチレン共重合体、
塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレン
(低密度、高密度、超高分子量)、塩素化ポリオレフィ
ン、ポリプロピレン、変性ポリオレフィン、水架橋ポリ
オレフィン、エチレン−ビニルアセテート共重合体、エ
チレン−エチルアクリレート共重合体、ポリスチレン、
ABS樹脂、ポリアミド、メタクリル樹脂、ポリアセタ
ール、ポリカーボネート、セルロール系樹脂、ポリビニ
ルアルコール、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリ
アミドイミド、アイオノマー樹脂、ポリフェニレンオキ
サイド、メチルペンテンポリマー、ポリアリルスルホ
ン、ポリアリルエーテル、ポリエーテルケトン、ポリフ
ェニレンサルファイド、ポリスルホン、全芳香族ポリエ
ステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、各種高分子物質のブレンド物などを例示
することができる。 【0011】つぎに、この発明における官能基を有する
オルガノポリシロキサンは、たとえばジメチルシロキサ
ン、メチルフェニルシロキサン、トリメチルフルオロプ
ロピルシロキサン等のシロキサンの単独重合体または2
種以上の共重合体に官能基を導入したものであり、その
官能基はたとえばエポキシ基、アミノ基、カルボキシル
基、水酸基、メルカプト基、イソシアネート基、シアネ
ート基、ビニル基などである。なおビニル基含有ポリシ
ロキサンはケイ素原子結合水素含有ポリシロキサンが同
時併用されることが望ましい。 【0012】これら官能基を導入した具体的な例はつぎ
のとおりであるが、各官能基ごとの例は記載されたもの
に限られるものではない。 【0013】エポキシ基含有のものとして 【0014】 【化1】 【0015】アミノ基含有のものとして 【0016】 【化2】 【0017】カルボキシル基含有のものとして 【0018】 【化3】 【0019】アルコール性水酸基含有のものとして 【0020】 【化4】 【0021】メルカプト基含有のものとして 【0022】 【化5】【0023】ビニル基含有のものとして 【0024】 【化6】 【0025】このビニル基含有のものと併用がのぞまし
いケイ素原子結合水素含有のものとして 【0026】 【化7】 【0027】などである。ここで式中のRはアルキレン
基など、mは5〜10000、nは2〜100である。 【0028】さらに、この発明における含フッ素重合体
はポリフルオロアルキル重合体またはフルオロポリエー
テル重合体などであり、ポリフルオロアルキル重合体は
フルオロアルキル基、たとえば 【0029】 【化8】 【0030】などを有する重合体であり、フルオロポリ
エーテル重合体は一般式 −CX 2X−O−〔ただしXは1〜4の整数〕 で示される主要構造単位を有し、平均分子量が約100
0〜50000の重合体である。そしてこれら含フッ素
重合体も前記オルガノポリシロキサンと同様にエポキシ
基、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプト
基、イソシアネート基、シアネート基などの官能基が導
入されていて、具体的には下記の化9または化10を例
示することができる。 【0031】 【化9】【0032】 【化10】【0033】以上の官能基を有するオルガノポリシロキ
サンもしくは含フッ素重合体のうちの一種類のみを配合
するときは、エポキシ基、イソシアネート基またはシア
ネート基を有するものが好ましい。 【0034】そしてエポキシ基含有のものを単独使用す
るときは、アミン類または酸無水物等を加えてエポキシ
基同志を反応させるとよく、またイソシアネート基また
はシアネート基含有のものを単独使用するときは、ジア
ミノジフェニルメタン等のジアミンもしくはエチレング
リコール等のジオールを加えてイソシアネート基を反応
させて高分子量化させてもよい。またスズ化合物など三
量化触媒を加えて高分子量化させる方法を用いてもよ
い。 【0035】また上記の官能基を有するオルガノポリシ
ロキサンまたは含フッ素重合体のいずれか一方または両
方の中の二種類以上の重合体を組み合わせて使用する際
は、それぞれの重合体が単位として有する官能基が互に
反応し合うように組み合わせると、その反応によって重
合体の分子量はさらに増大して潤滑性のある網目を張り
巡らすことが出来て好ましい。たとえば官能基がエポキ
シ基である重合体(オルガノポリシロキサンであっても
含フッ素重合体であっても、またその両者であってもか
まわない。以下同じ)とアミノ基、カルボキシル基、水
酸基、メルカプト基の官能基の中から選ばれる少なくと
も一種類の基を含む重合体との組み合わせ、官能基がカ
ルボキシル基またはエステル基である重合体とアミノ
基、水酸基の中から選ばれる少なくとも一種類の基を含
む重合体との組み合わせ、官能基がイソシアネート基も
しくはシアネート基を含む重合体と水酸基、アミノ基、
メルカプト基、カルボキシル基の中から選ばれる少なく
とも一種類の基を含む重合体との組み合わせ、または官
能基がビニル基を含む重合体とケイ素原子結合水素を含
む重合体との組み合わせなどは好ましい例である。この
ような組み合わせに際してはそれぞれの官能基間の反応
を促進させる触媒を添加しても差し支えない。 【0036】以上のオルガノポリシロキサンまたは含フ
ッ素重合体の配合量は、エポキシ基、イソシアネート基
またはシアネート基のいずれか一種類を含有する重合体
を単独で使用する際には、樹脂組成物全量に対して0.
5〜30.0重量%が望ましい。なぜならばこれら重合
体が0.5重量%未満の少量のときは摺動特性の改善効
果は不充分であり、逆に30.0重量%を越える多量で
は基材である熱可塑性樹脂の機械的特性を著しく損なう
からであって、通常の場合、2.0〜20.0重量%の
配合量が好ましい。 【0037】また異種の官能基を含有する重合体を組み
合わせて互に反応させようとする際には、それぞれの重
合体を樹脂組成物全量に対して0.5〜20.0重量%
ずつ配合すればよい。なぜならば配合量が0.5重量%
よりも少量では相互の反応が不充分であり、反応によっ
て生じる重合体を組成物内部に縛りつけることが出来
ず、多量にある成分が滲み出し、また逆に20.0重量
%を越える多量では樹脂組成物の機械的特性が著しく低
下して好ましくないからであって、通常の場合1.0〜
15.0重量部の範囲が好ましい。 【0038】そしてこの発明における樹脂組成物の混合
方法は従来からよく知られた方法を利用すればよく、た
とえば基材である熱可塑性樹脂と前記の官能基を有する
重合体とをそれぞれ個別に、または溶剤(たとえばフル
オロクロロハイドロカーボンなど)に適宜溶解させて、
ヘンシェルミキサー、ボールミル、ダンブラーミキサー
等の混合機によって混合した後、溶媒を除去して、溶融
混合性の良い射出成形機もしくは溶融押出機に供給する
か、または予め熱ローラ、ニーダ、バンバリーミキサ
ー、溶融押出機などを利用して溶融混合してもよく、さ
らには異種の官能基を有する重合体を基材である熱可塑
性樹脂に個別に混合し、造粒したペレットを成形直前に
混合して成形する方法であってもよい。 【0039】なお、この発明の主要原料である熱可塑性
樹脂、オルガノポリシロキサン、含フッ素樹脂のほか
に、一般合成樹脂に広く配合し得る添加剤を、樹脂組成
物の主要特性を低下させない範囲の量で併用してもよ
い。このような添加剤としては、たとえば離型剤、難燃
剤、耐候性改良剤、その他四フッ化エチレン樹脂、グラ
ファイト、フッ化黒鉛、タルク、窒化ホウ素などの工業
用潤滑剤、ガラス繊維、カーボン繊維、アルミナ繊維、
アスベスト、ロックウール、ウオラストナイト、チタン
酸カリウムホイスカー等の繊維状物質からなる強化剤、
ガラス粉末、タルク、クレイ、炭酸カルシウム等に代表
される無機質充填剤等であり、これらを添加する方法も
特に限定されるものではない。 【0040】また、この発明の樹脂組成物の潤滑性を損
わない限り、中間製品または最終製品の形態において、
化学的または物理的な処理によって性質改善のための変
性が可能であることは勿論である。 【0041】 【作用】この発明の磁気記録装置に使用する磁気テープ
ガイドローラの製造方法によると、溶融混合して成形す
る時に熱可塑性樹脂を基材とする複合材料中にオルガノ
ポリシロキサンもしくは含フッ素重合体の潤滑性のある
三次元網目構造が形成され、その網目が細かく分散して
存在するために、摩擦係数が小さくなり、しかも潤滑性
物質が基材から抜け落ちることなく組織内にとどまるの
で、低い摩擦係数が安定して維持されて、ガイドローラ
の回転トルク振れが経時的に安定し、そのため、画像の
ぶれ、ノイズおよび音声の乱れ等の発生防止およびたと
え滑りが起きても樹脂が柔らかいためテープを損傷させ
ない等の作用を発揮する磁気テープガイドローラが製造
されるのである。 【0042】 【実施例】実施例および比較例に使用した主原材料を一
括して示すとつぎのとおりである。 (1)ポリエチレン(三井石油化学社製、ハイゼックス
1300J)、(2)ナイロン12(ダイセル化学社
製、ダイアミドL1640P)、(3)ポリエチレンテ
レフタレート(オランダ国アクゾプラスチックス社製:
アーナイトA160)、(4)エポキシ基含有オルガノ
ポリシロキサン(信越化学工業社製:エポキシ変性シリ
コーンオイルKF102)、(5)アミノ基含有オルガ
ノポリシロキサン(同社製:アミノ変性シリコーンオイ
ルKF861)、(6)カルボキシル基含有オルガノポ
リシロキサン(同社製:カルボキシル変性シリコーンオ
イルX−22−3701E)、(7)イソシアネート基
含有ポリフルオロポリエーテル(平均分子量約200
0) 【0043】 【化11】 【0044】(8)水酸基含有ポリフルオロポリエーテ
ル(平均分子量約2200)、 【0045】 【化12】 【0046】(9)三級アミン(N, N−ジメチルベン
ジルアミン)、(10)スズ化合物(ジブチルスズジラウ
レート)、(11)ビニル基含有オルガノポリシロキサン
(トーレ・シリコーン社製:ビニル基含有シリコーンB
X16−868)、(12)ケイ素原子結合水素含有オル
ガノポリシロキサン(トーレ・シリコーン社製:メチル
ハイドロジエンポリシロキサンBY16−805)、
(13)白金触媒(塩化白金酸の3%イソプロピルアルコ
ール溶液)、表1に示す配合割合(重量部、以下同じ)
および表2に示す溶融混合条件、射出成形条件によっ
て、回転体を成形し外径1.5mm、表面粗さ0.2μ
mのSUS304製支持ピンとのすき間約5μm、回転
体外形4mmの図2と同型式のガイドローラを組み立て
た。 【0047】 【表1】 【0048】 【表2】 【0049】得られたガイドローラの回転トルクおよび
振れを測定した。ここで、回転トルク試験方法および振
れ試験方法はつぎのとおりである。 回転トルク試験方法: 回転ディスク(直径100mm、厚さ6mmの同芯上
に静圧空気軸受によって支持された測定板をけ、この
測定板上に試料のガイドローラを取り付けた。そして
測圧20gfにて回転ディスクの側面にガイドローラの
回転体を押し付けて回転数を毎分5000回としたと
回転体と支持ピンとの間に発生する摩擦によって動
く測定板とトルクピックアップとで構成されるガイドロ
ーラトルク測定器を用いベルトテンションにて回転体
の回転数を毎分5000回とし、40℃、相対湿度80
%の下で連続回転したときの経過時間とガイドローラの
トルク変化とを調べ。 振れ試験方法: 試料ガイドローラの支持ピンを固定し、回転体の中央部
にダイヤルゲージ(1/1000)を押し当て、静かに
回転体を回した。このときのダイヤルゲージの値の最大
値と最小値との差を求めてこれを振れと、ベルトテン
ションにて回転数を毎分5000回とし、40℃、相対
湿度80%の条件下で連続回転したときの経過時間とガ
イドローラの振れ変化とを調べ。各試料のガイドロー
ラに対する測定結果は図5及び図6に示した。 【0050】比較例1および2:ポリアセタール樹脂を
基材樹脂とし、これに自己潤滑性樹脂としてポリテトラ
フルオロエチレンを10重量%になるよう配合した樹脂
組成物(比較例1)および鉱物油を10重量%になるよ
う配合した樹脂組成物(比較例2)を外径4mm、内径
1.5mm、長さ4mmと外径1.5mm、表面粗さ
0.2μmに仕上げたSUS304製の支持ピンと組み
合わせ実施例1と同型式のガイドローラを作製し、回転
トルクおよび振れの連続回転による経時変化を測定し、
得られた結果を図5および図6に併記した。 比較例3:スリーブ(SUS304製、外径4mm、内
径3mm、長さ4mm)の両内面に銅系の含油焼結合金
(外径3mm、内径1.5mm、長さ1.5mm)2個
からなる回転体と、外径1.5mm、表面粗さ0.2μ
mに仕上げたSUS304製支持ピンとを組み合わせ
て、図4と同じ型式のガイドローラを製作し、回転トル
ク、振れの連続回転による経時変化を測定し、得られた
結果を図5および図6に併記した。 【0051】以上の比較例1〜3と実施例1〜5とを比
較するとつぎのことが明らかとなる。すなわち、図5
(回転トルクの経時変化)において、比較例1および2
は実施例1〜5よりも劣り、比較例3は初期において実
施例1〜5よりも優れていたが時間の経過とともに悪化
する。また実施例中、実施例2は特に低トルクでしかも
経時変化は安定して小さかった。図6(振れの経時変
化)において、実施例1〜5は比較例1〜3に比べ、い
ずれも振れの変動幅が小さく(振れの振動幅は画像振れ
に大きく影響する)、特に実施例2のそれは最も安定し
て小さかった。 【0052】 【発明の効果】以上述べたように、この発明の磁気記録
装置に用いる磁気テープガイドローラの製造方法は、樹
脂組成物を溶融混合して成形するときに、潤滑性の三次
元網目構造を形成するので、回転トルク振れが経時的に
安定し、環境の変化に対して安定な磁気テープガイドロ
ーラを製造できる。また、この磁気テープガイドローラ
は、高密度化、高精度化および高速度化という要望に充
分対応し得るものであるから、この発明の意義はきわめ
て大きいといえる。
【図面の簡単な説明】 【図1】磁気テープガイドローラの従来の型式を例示す
るための一部切欠の側面図 【図2】磁気テープガイドローラの従来の型式を例示す
るための一部切欠の側面図 【図3】磁気テープガイドローラの従来の型式を例示す
るための一部切欠の側面図 【図4】磁気テープガイドローラの従来の型式を例示す
るための一部切欠の側面図 【図5】回転トルクの経時変化を示す図 【図6】振れの経時変化を示す図 【符号の説明】 1 支持ピン 2 回転体 3 フランジ 4 ボール 5 含油焼結合金

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 (1) 熱可塑性樹脂に官能基を有するオルガノポリ
    シロキサンまたは官能基を有する含フッ素重合体を配合
    した樹脂組成物を、溶融混合して成形することからなる
    磁気テープガイドローラの製造方法(2) 樹脂組成物が、官能基を有するオルガノポリシ
    ロキサンまたは官能基を有する含フッ素重合体を0.5
    〜30.0重量%配合した樹脂組成物である特許請求の
    範囲第1項に記載の磁気テープガイドローラの製造方
    法。(3) 成形が、射出成形または溶融押出成形である特
    許請求の範囲第1項に記載の磁気テープガイドローラの
    製造方法。(4) オルガノポリシロキサンまたは含フッ素重合体
    の官能基が、エポキシ基、アミノ基、カルボキシル基、
    イソシアネート基または水酸基である特許請求の範囲第
    1項に記載の磁気テープガイドローラの製造方法。(5) 熱可塑性樹脂が、ポリエチレン、ポリアミドま
    たはポリエチレンテレフタレートである特許請求の範囲
    第1項に記載の磁気テープガイドローラの製造方法。
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