JPH06228331A - 複合摺動材 - Google Patents

複合摺動材

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Publication number
JPH06228331A
JPH06228331A JP5013670A JP1367093A JPH06228331A JP H06228331 A JPH06228331 A JP H06228331A JP 5013670 A JP5013670 A JP 5013670A JP 1367093 A JP1367093 A JP 1367093A JP H06228331 A JPH06228331 A JP H06228331A
Authority
JP
Japan
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sliding
thermoplastic resin
solid lubricant
lubricating oil
load
Prior art date
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Pending
Application number
JP5013670A
Other languages
English (en)
Inventor
Masakazu Hirata
正和 平田
Mitsuru Tanaka
満 田中
Noboru Umemoto
昇 梅本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP5013670A priority Critical patent/JPH06228331A/ja
Publication of JPH06228331A publication Critical patent/JPH06228331A/ja
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  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性を損なうことなく、耐荷重性に優れ、
高荷重の摺動条件下においても摩耗量の少ない複合摺動
材を提供することである。 【構成】 芳香族ポリアミド繊維又は炭素繊維をそれぞ
れ単独若しくは両者併用した織布に、グラファイト等の
固体潤滑剤を混入した熱可塑性ポリイミド等の熱可塑性
樹脂、及び潤滑油を含浸させた複合摺動材とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、軸受等の摺動部材の
素材であって、複数の材料からなる複合摺動材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車、建設機械、その他一般
産業用機械等の軸受等は、摺接状態で相手材の案内や指
示を行うものであるが、このような摺動部材用の素材と
しては、連続使用温度が150℃を超える耐熱性に優れ
た熱可塑性樹脂(いわゆるスーパーエンプラ)が存在す
る。
【0003】このような熱可塑性樹脂は、通常、四フッ
化エチレン樹脂やグラファイト等の固体潤滑剤を充填し
て摺動材とすることが知られている。
【0004】しかしながら、上記従来の摺動材は、機械
的強度、特に耐荷重性に難点があり、高荷重の摺動条件
に耐えることができないという問題がある。
【0005】この問題を解決する方法として、上記従来
の摺動材の厚みを厚くする方法が考えられるが、上記熱
可塑性樹脂は放熱性に劣るため、厚くすることにより摺
動面がさらに高温になり易く、耐摩耗性が低下するとい
う問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、
熱可塑性樹脂本来の耐熱性を損なうことなく、耐荷重性
に優れ、高荷重の摺動条件の下においても摩耗量の少な
い複合摺動材を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明は、芳香族ポリアミド繊維又は炭素繊維
をそれぞれ単独若しくは両者併用した織布に、固体潤滑
剤を含有する熱可塑性樹脂及び潤滑油を含浸させる構成
を採用したのである。以下、その詳細を述べる。
【0008】この発明に用いる熱可塑性樹脂は、熱可塑
性ポリイミド樹脂(例えば三井東圧化学社製「オーラ
ム」等)、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(例えばI
CI社製「ビクトレックスPEEK」等)、ポリエーテ
ルサルフォン樹脂(例えばICI社製「ビクトレックス
PES」等)、ポリエーテルニトリル樹脂(PEN)、
ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルイミド
樹脂等が挙げられる。
【0009】また、上記熱可塑性樹脂に充填される固体
潤滑剤としては、二硫化モリブデン、三酸化モリブデ
ン、カーボン、マイカ、タルク、グラファイト、フッ化
カルシウム、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、ポリ
テトラフルオロエチレン樹脂粉末、酸化スズ等があり、
これらの材料を単体で、又は適宜組合せて使用すること
ができる。
【0010】以上述べた熱可塑性樹脂と固体潤滑剤との
混合方法は、特に限定されるものではなく、原料を個別
に溶融混合機に供給してもよいし、あらかじめヘンシェ
ルミキサー、ボールミル、タンブラーミキサー等の混合
機を用いて乾式混合した後に、熱ロール、ニーダ、バン
バリーミキサー、スクリュー押出し機などで溶融混合し
て成形材料としてペレット状にしてもよい。なお、固体
潤滑剤の充填量は10〜40%が好ましい。10%未満
の少量では発明の効果が発揮されず、40%を超える多
量では加工性が損なわれるからである。粒子径は、含浸
性を損なわないように、50μm以下とすることが好ま
しい。
【0011】そして、フィルムを成形するには、上記混
合した材料を縦型又は横型のTダイを備えた単軸又は2
軸スクリュー押出機によりシート状に押出し、室温好ま
しくは加熱した縦型又は横型ロール引取り装置により冷
却成形する。
【0012】芳香族ポリアミド繊維はパラ系、メタ系い
ずれでもよく、例えばデュポン社製ケブラー、帝人社製
コーネックス、テクノーラ等が挙げられる。炭素繊維は
パン系、ピッチ系いずれでもよい。
【0013】以上述べた繊維をそれぞれ単独又は両者併
用して織物にし、上述の固体潤滑剤を含有するフィルム
状の熱可塑性樹脂を溶融含浸させ、得られた摺動材の厚
さを、100〜1000μmとするのが好ましい。10
0μm未満の薄肉では摩耗寿命が短く、1000μmを
超える厚肉では屈曲性が悪くなるので成型性が損なわれ
る。
【0014】この発明に用いられる潤滑油の種類は特に
限定されないが、高温になった摺動面での酸化劣化を考
慮すると、フェニルエーテル油、パーフルオロポリエー
テル油、シリコン油及びポリオールエステル油が望まし
い。
【0015】また、上記摺動材に潤滑油を含浸させる方
法としては、潤滑油を加熱して粘度を低下させ、この中
に上記摺動材を浸漬する方法、又は、オートクレーブ中
で減圧加熱して含浸させる方法がある。
【0016】
【作用】この発明における複合摺動材は、芳香族ポリア
ミド繊維又は炭素繊維をそれぞれ単独若しくは両者併用
した織布に固体潤滑剤を含有する熱可塑性樹脂を含浸さ
せたことから、摺動材全体に占める樹脂層が薄くなり、
放熱性に優れる。
【0017】さらに、上記織布に潤滑油を含浸したこと
から、より低い摩擦係数が得られ、摺動面の温度が上昇
せず、耐摩耗性が向上する。
【0018】
【実施例】以下、この発明を実施例により更に詳細に説
明する。
【0019】まず、実施例及び比較例に用いられた摺動
材の原材料を一括して示すと、次のとおりである。な
お、( )内に略号を、配合割合は全て重量%で示し
た。
【0020】(1)熱可塑性ポリイミド樹脂(PI) 三井東圧化学社製:オーラム#450 (2)ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE) 喜多村社製:KTL600 (3)グラファイト(GRP) 日本黒鉛社製:グラファイトACP (4)潤滑油(LUB) 松村石油研究所製:モノアルキルテトラフェニルエーテ
ルLB220 〔実施例1〜4〕以上の原材料を表1に示した割合で混
合してペレットとした後、厚さ50μmのフィルムに成
形した。これを、炭素繊維を平織りにした織布3枚(厚
さ150μm)に挟み、ホットプレスにより溶融、含浸
させて厚さ約500μmのシート材とした。
【0021】〔実施例5、6〕上記の原材料を表1に示
した割合で混合してペレットとした後、厚さ50μmの
フィルムに成形した。これを、アラミド繊維を平織りに
した織布3枚(厚さ150μm)に挟み、ホットプレス
により溶融、含浸させて厚さ約500μmのシート材と
した。
【0022】上記各シート材を金属製基材の片端面に接
着し、圧接保持して外径21mm、内径17mm、長さ10
mmのブッシュ(円筒)状の試験片を形成した。この試験
片を相手材に摺接させ、下記の試験を行い、その結果を
表1に示した。
【0023】摩耗試験:スラスト型摩耗試験機を用い、
相手材SUJ2にて150 kgf/cm2又は500 kgf/cm2
の荷重を与え、試験軸を回転させてすべり速度毎分4
m、無潤滑連続運転で100時間摺動の条件下における
摩耗係数(×10-10 cm3 /kgf ・m)を求めた。ま
た、スラスト型摩耗試験機を用い、相手材SUJ2にて
150 kgf/cm2の荷重を与え、試験軸を回転させてすべ
り速度毎分4m、無潤滑連続運転で1時間摺動の条件下
における摩擦係数を測定し、これらの結果を表1に示し
た。
【0024】
【表1】
【0025】〔比較例1、2〕上記実施例と同じペレッ
トを射出成形し、実施例と同じ寸法の試験片に加工し
た。
【0026】得られた試験片に対し、実施例と同様の試
験を行い、この結果を表1中に併記した。
【0027】表1の結果からも明らかなように、熱可塑
性樹脂を成形した単独の素材、又は熱可塑性樹脂に固体
潤滑剤を混合して成形した素材からなる比較例1、2に
対し、所定の複合摺動材とした実施例1〜6は、摩耗係
数の値が低く安定しており、高荷重の条件下においても
優れた耐荷重性を発揮していた。
【0028】
【発明の効果】以上のように、この発明に係る複合摺動
材は、芳香族ポリアミド繊維又は炭素繊維をそれぞれ単
独若しくは両者併用した織布に固体潤滑剤を含有する熱
可塑性樹脂を含浸させたことから、摺動材全体に占める
樹脂層が薄くなり、耐熱性を損なうことなく、放熱性を
向上させて摺動面の温度上昇を防ぎ、耐摩耗性を向上さ
せることができる。
【0029】さらに、この織布に潤滑油を含浸させたこ
とから、より優れた耐摩耗性を発揮することができ、高
荷重の摺動条件下においても摩耗量の少ない複合摺動材
を提供することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ポリアミド繊維又は炭素繊維をそ
    れぞれ単独若しくは両者併用した織布に、固体潤滑剤を
    含有する熱可塑性樹脂及び潤滑油を含浸させて成る複合
    摺動材。
JP5013670A 1993-01-29 1993-01-29 複合摺動材 Pending JPH06228331A (ja)

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JP5013670A JPH06228331A (ja) 1993-01-29 1993-01-29 複合摺動材

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JP5013670A JPH06228331A (ja) 1993-01-29 1993-01-29 複合摺動材

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JP5013670A Pending JPH06228331A (ja) 1993-01-29 1993-01-29 複合摺動材

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0856268A1 (de) * 1997-01-25 1998-08-05 Megaplast, S.A. Führungsanordnung zum Herausziehen eines Schubkastens
JPH1163238A (ja) * 1997-08-15 1999-03-05 Shin Etsu Polymer Co Ltd 高分子複合摺動部材とこれを用いたダブルベルト式プレス装置
JP2001508526A (ja) * 1996-11-06 2001-06-26 ダナ・コーポレイション 軸受の成形方法
CN111406158A (zh) * 2017-11-30 2020-07-10 株式会社荏原制作所 滑动轴承装置及具备该滑动轴承装置的泵
WO2021170105A1 (zh) * 2020-02-28 2021-09-02 先临三维科技股份有限公司 光固化3d打印料盒及其制备方法、光固化3d打印装置和光固化3d打印方法

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