JPH08311462A - ディーゼル軽油組成物 - Google Patents

ディーゼル軽油組成物

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JPH08311462A
JPH08311462A JP12122295A JP12122295A JPH08311462A JP H08311462 A JPH08311462 A JP H08311462A JP 12122295 A JP12122295 A JP 12122295A JP 12122295 A JP12122295 A JP 12122295A JP H08311462 A JPH08311462 A JP H08311462A
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康之 鈴木
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啓之 西井
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
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    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

Abstract

(57)【要約】 【目的】 分解軽油を有効活用することができる一方
で、色相、長期貯蔵安定性に優れ、硫黄分含量を著しく
低減した場合においても優れた潤滑性能が維持され、デ
ィーゼル自動車等のエンジンの燃料噴射ポンプの耐摩耗
性に優れ、かつ燃料消費量が少ないディーゼル軽油組成
物を提供する。 【構成】 (A)直留軽油60〜95容量%、及び
(B)分解装置留出後14日以内のものであり、該留出
後空気と実質的に接触していない分解軽油であって、A
STMによる色相が3.0以下である分解軽油5〜40容
量%、を軽油脱硫装置または軽油深度脱硫装置に混合通
油して得られる脱硫軽油基材を含有するディーゼル軽油
組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディーゼル軽油組成物
に関し、更に詳しくは、自動車,船舶,発電機等に用い
られるディーゼルエンジン用の軽油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、軽油需要の増大に対応するため、
中間留分の有効利用が必要となり、この観点から、原油
の常圧蒸留装置から得られる直留軽油や常圧蒸留残油を
減圧蒸留して得られた減圧軽油を分解処理して得られる
分解軽油等の各種分解軽油を利用すること、即ちこれを
軽油に混合して用いる方法が望まれている。しかしなが
ら、分解軽油の軽油への混合量が多くなると、得られる
燃料組成物の色相、長期貯蔵安定性等の性能が悪化する
という問題があり、その最大混合量は制約される。ま
た、分解軽油は硫黄分含量が高いため、軽油についての
硫黄分含有量に関するJIS規格等種々の規制によって
も混合量の上限が制約される場合がある。更に分解軽油
のセタン価が低いことも混合量上限を決定する大きな要
因となっている。即ち、一般に分解軽油のセタン価は2
0〜30であるが、内燃機関に要求されるセタン価は4
0以上であり、特に自動車用等のディーゼルエンジンで
は45以上が望まれている。上記の種々の事情から、分
解軽油の有効利用のためには更に分解軽油の軽油への混
合量を増大させることが望まれている。一方、排ガス規
制への対応のためディーゼルエンジン用軽油において
も、その硫黄分含量を低減することが求められている。
しかしながら、このような低硫黄化のため、、例えば直
留軽油について深度脱硫を行った場合、得られる軽油製
品の潤滑性能が低下することが知られてきた。即ち、こ
のような潤滑性能の低下により燃料である軽油で潤滑を
行っているディーゼルエンジンの燃料噴射ポンプの各部
の摩耗が増大し、この結果エンジンの回転不良、運転性
悪化等の不都合が生じることが報告されている。特に、
ガバナスリーブの摺動性の低下により、フォークリフト
等においてはアイドリング時にエンジンが停止するとい
う不具合が報告されている。更に、フェイスカムの摩耗
により、燃料噴射が出来なくなり、ポンプの破壊的な故
障が生じる例が一部の市場で報告されている。このよう
な軽油の潤滑性能の低下に対して、ハード面からの対応
もなされているが、その一方で燃料面からの対応も要求
されこれに対する検討がなされてきたが、いずれも満足
のいく対応とはいえなかった。
【0003】従って、分解軽油の有効利用のため、その
混合量を増大せしめるには、前記色相及び貯蔵安定性の
問題を解決したうえで、セタン指数及び硫黄分含量の制
約を満足する必要がある。このような問題を解決する方
法として、特開平6−271874号公報には、軽油組
成物に接触分解軽油の軽質留分のみを特定量配合する方
法が開示さているが、このような方法では分解軽油の全
留分を有効に活用することはできない。また、軽油留分
の色相を改善する方法として、例えば特開平6−136
370号公報には軽油留分を活性炭と接触させて脱色す
る方法が、また特開平3−86793号、特開平5−7
8670号各公報には通常の水素化脱硫反応した後に脱
色のため更に水素化精製処理を行うという二段水素化処
理方法が開示されている。しかしながら、これらの方法
はいずれも複雑な操作が必須であったり、設備に要する
コストが著しく高くなることなどから上記のような系に
適用することは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情下
においてなされたものであり、分解軽油を有効活用する
ことができる一方で、色相、長期貯蔵安定性に優れ、硫
黄分含量を著しく低減した場合においても優れた潤滑性
能が維持され、ディーゼル自動車等のエンジンの燃料噴
射ポンプの耐摩耗性に優れ、かつ燃料消費量が少ないデ
ィーゼル軽油組成物を提供することを目的とするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、直留軽油と分
解軽油とを特定割合で混合して軽油脱硫装置または軽油
深度脱硫装置に通油して得られた脱硫軽油基材を用いた
ディーゼル軽油組成物において、特に分解軽油として酸
化劣化がないかあるいは少ない分解軽油を使用すること
により、優れた色相、長期貯蔵安定性を維持しつつ分解
軽油の有効活用を図り、かつ、硫黄分含量を低減しつつ
優れた潤滑性能を維持することが可能となり、またこの
結果ディーゼル自動車等のエンジンの燃料噴射ポンプの
耐摩耗性に優れ、不具合を起こすことのないディーゼル
軽油組成物が得られることを見出したものである。本発
明は、かかる知見に基づいて完成したものである。すな
わち、本発明は、(A)直留軽油60〜95容量%、及
び(B)分解装置留出後14日以内のものであり、該留
出後空気と実質的に接触していない分解軽油であって、
ASTMによる色相が3.0以下である分解軽油5〜40
容量%、を軽油脱硫装置または軽油深度脱硫装置に混合
通油して得られる脱硫軽油基材を含有するディーゼル軽
油組成物を提供するものである。
【0006】以下に、本発明を更に詳細に説明する。本
発明のディーゼル軽油組成物に含有される脱硫軽油基材
は、具体的には、原料油としての直留軽油(LGO)及
び分解軽油を軽油脱硫装置または軽油深度脱硫装置に混
合通油して、Co−Mo系触媒,Ni−Mo系触媒,N
i−W系触媒等あるいはこれらを組み合わせた触媒の存
在下で、20〜100kg/cm2 Gの水素分圧下、2
00〜400℃の温度で、液空間速度(LHSV)0.2
〜6.0h-1、水素/油比50〜500Nm3 /キロリッ
トルの条件で水素化精製を行って得られるものである。
上記混合油を軽油脱硫装置または軽油深度脱硫装置に通
油し、上記条件で水素化精製を行うことにより、分解軽
油の有効活用を図り、硫黄分含量を低減しつつ優れた潤
滑性能を維持することが可能となる。
【0007】上記脱硫軽油基材の原料油に用いられるL
GOとは、常圧蒸留装置からの直留軽油であり、沸点範
囲が140〜390℃のものであり、その密度が0.80
〜0.90の範囲のものを適宜使用できる。また硫黄分含
量が0.50〜2.50重量%のものが使用できる。また、
上記原料油に用いられる分解軽油としては、接触分解軽
油(LCO),減圧軽油脱硫装置軽油(VHLGO),
重油脱硫装置軽油(DSGO)又はコーカー熱分解軽油
(CGO)があり、これらの軽油から選ばれる少なくと
も一種を選択して使用することが好ましい。上記LCO
とは、分解ガソリン製造用の接触分解装置から副生す
る、分解ガソリン留分より高沸点の、沸点140〜45
0℃範囲内の留分である。具体的には、その蒸留性状と
して、50%留出点が180〜330℃であり、密度が
0.80〜0.99の範囲のものが適宜使用できる。また、
硫黄分含量が0.1〜1.0重量%のものが用いられる。
【0008】上記LCOは、具体的には、原料油として
の重質軽油(HGO),減圧軽油(VGO)あるいはこ
れらの混合油を減圧軽油脱硫装置(VH)を用いて、C
o−Mo/アルミナ触媒,Ni−Mo/アルミナ触媒等
の触媒の存在下で、50〜100kg/cm2 G、好ま
しくは50〜70kg/cm2 Gの圧力下、350〜4
50℃、好ましくは370〜420℃の温度で、LHS
V0.5〜4h-1、好ましくは1〜3h-1の条件で水添脱
硫を行い、その後蒸留塔にて分留して得られた間接脱硫
重質軽油(VHHGO)を接触分解装置で接触分解して
得られる。
【0009】ここで、上記接触分解装置とは、軽油以上
の高沸点留分を固体触媒の存在下で接触分解して高オク
タン価のガソリン基材を得るための装置であり、反応触
媒としては通常シリカアルミナ触媒やゼオライト触媒が
用いられ、また反応条件は通常、反応温度470〜55
0℃、反応圧力0.8〜3.0kg/cm2 G程度である
が、これらの条件は特に限定されるものではない。上記
接触分解装置は、その方式としては流動床式、固定床
式、移動床式等のいずれも採用することができるが、生
産性の点から流動接触分解装置(FCC)又は残渣流動
接触分解装置(RFCC)が好ましく使用できる。
【0010】本発明において分解軽油として使用される
減圧軽油脱硫装置軽油(VHLGO)としては、沸点1
40〜450℃、好ましくは150〜350℃の範囲内
の留分が用いられ、密度が0.80〜0.99の範囲のもの
が適宜使用できる。また、硫黄分含量が0.10〜1.00
重量%のものが用いられる。上記VHLGOは、具体的
には、原料油としての重質軽油(HGO),減圧軽油
(VGO)あるいはこれらの混合油を減圧軽油脱硫装置
(VH)を用いて、Co−Mo/アルミナ触媒,Ni−
Mo/アルミナ触媒等の触媒の存在下で、50〜100
kg/cm2 G、好ましくは50〜70kg/cm2
の圧力下、350〜450℃、好ましくは370〜42
0℃の温度で、LHSV0.5〜4h-1、好ましくは1〜
3h-1の条件で水添脱硫を行い、その後蒸留塔にて上記
沸点範囲を有するVHLGO及びそれ以上の沸点範囲を
有する間接脱硫重質軽油(VHHGO)に分留され得ら
れる。
【0011】また、重油脱硫装置軽油(DSGO)とし
ては、沸点140〜450℃の範囲内の留分が用いら
れ、密度が0.80〜0.99の範囲のものが適宜使用でき
る。また、硫黄分含量が0.10〜1.00重量%のものが
用いられる。上記DSGOは、具体的には、原料油とし
てのトッパーからの常圧残渣油を直留脱硫装置(RH)
を用いて、Co−Mo/アルミナ触媒,Ni−Mo/ア
ルミナ触媒等の触媒の存在下で、50〜250kg/c
2 G、好ましくは50〜200kg/cm2 Gの圧力
下、300〜450℃、好ましくは360〜420℃の
温度で、LHSV0.1〜2.0h-1、好ましくは0.1〜1.
5h-1、水素/炭化水素比200〜1500Nm3 /m
3 、好ましくは300〜1000Nm3 /m3の条件で
直接脱硫を行い、その後蒸留塔にてDSGO及びDSR
C(脱硫残渣油)に分留され得られる。
【0012】更に、コーカー熱分解軽油(CGO)とし
ては、重油を熱分解して得られる軽油であり、沸点14
0〜450℃の範囲内の留分が用いられ、密度が0.80
〜0.99の範囲のものが適宜使用できる。また、硫黄分
含量が0.10〜1.00重量%のものが用いられる。上記
CGOは、具体的には、原料油としてのトッパーからの
常圧残渣油及び減圧蒸留装置からの減圧残油をコーカー
熱分解装置(TH)を用いて、0.7〜5kg/cm2
の圧力下、450〜600℃の温度で処理することによ
り得られる。
【0013】本発明においては、分解軽油としては上記
各種分解軽油であって、各々接触分解装置,減圧軽油脱
硫装置,重油脱硫装置あるいはコーカー熱分解装置から
留出後14日以内、好ましくは10日以内、更に好まし
くは留出直後のものであり、上記留出後空気と実質的
に、好ましくは全く接触していないものであって、かつ
ASTMによる色相が3.0以下、好ましくは2.8以下で
あるものが用いられる。この条件のいずれかを満足しな
いものは製品の色相に劣り、また貯蔵試験後のスラッジ
生成量が多くなる点で好ましくない。ここで、「分解装
置留出後14日以内のものであり、該留出後空気と実質
的に接触していない分解軽油」とは、分解装置から留出
後、留出分解軽油を空気、特に空気中の酸素と実質的に
接触させないための手段、例えば閉鎖系での輸送、ある
いは窒素パージ等の方法で当該分解軽油の酸化劣化を防
止し、この状態下で14日間を経過する前の分解軽油を
示す。ここで、「実質的に接触していない」とは、空気
に全く接触していないことを示すものではなく、空気に
よる酸化劣化を生じさせない程度に接触する場合を包含
することを意味する。即ち、本発明においては、分解軽
油として上記分解装置から留出した直後のもの、あるい
は酸化劣化を起こさないように空気に接触させずに、好
ましくは常温暗所に貯蔵したものを14日以内に直留軽
油と混合し、前記軽油脱硫装置または軽油深度脱硫装置
で水素化精製処理して脱硫軽油基材を得るものである。
【0014】本発明においては、脱硫軽油基材は60〜
95容量%の直留軽油、及び5〜40容量%の上記分解
軽油を軽油脱硫装置または軽油深度脱硫装置に混合通油
し、前記のように水素化精製処理して得られるものであ
る。ここで分解軽油の混合量が5容量%未満の場合は潤
滑性改善効果が極めて少なく、40容量%を超える場合
はセタン指数が低く、また貯蔵安定性、特に色相安定性
が十分でない。上記脱硫軽油基材は、本発明のディーゼ
ル軽油組成物中に5〜100容量%、好ましくは10〜
100容量%含有される。この値が5容量%未満程度の
量では、本発明の種々の効果が得られない場合がある。
【0015】本発明のディーゼル軽油組成物は、排ガス
規制対策、特に粒子状物質発生低減の点で、また排ガス
再循環(EGR)を採用した車ではエンジンの摩耗が増
大するため、その硫黄分含量が500ppm以下である
ことが好ましい。また、本発明のディーゼル軽油組成物
は、貯蔵安定性の点からASTMによる色相、特にAS
TM D 4625−86に準拠して43℃で5週間貯
蔵した後の色相が0.8以下、好ましくは0.7以下である
ことが好ましい。更に、本発明のディーゼル軽油組成物
においては、セタン指数が50以上、好ましくは55以
上であることが好ましい。この値が50未満の場合は着
火性,始動性及び運転性能に劣り好ましくない。
【0016】本発明のディーゼル軽油組成物において
は、必要に応じて他の基材を適宜混合使用することがで
きる。使用しうる基材としては、一般に用いられる灯軽
油基材、例えば水素化分解軽油(HCGO)を85容量
%以下、脱硫灯油(DK)を75容量%以下あるいはそ
の他の軽油留分、例えばLGO,DSGO,VHLG
O,その他硫黄分が0.05重量%以上のすべての軽油基
材を10容量%以下含有することができる。これらの灯
軽油基材が上記各範囲を超える場合は、潤滑性能の改善
が見られないことがあったり、また本発明の種々の効果
が得られないなど好ましくない場合がある。尚、脱硫灯
油(DK)あるいは上記軽油留分としての水素化分解軽
油(HCGO)については通常の方法で調製することが
できる。またその一般性状としては下記に示すものを一
般に使用可能である。 基材 蒸留範囲( ℃) 硫黄分(wt%) DK 140 〜280 0.001〜0.02 HCGO 140 〜390 0.001〜0.50 本発明のディーゼル軽油組成物には、必要に応じてセタ
ン価向上剤,酸化防止剤,金属不活性剤,低温流動向上
剤,氷結防止剤,腐食防止剤,微生物殺菌剤,助燃剤,
帯電防止剤,潤滑性付与剤,着色剤,マーカー(標識物
質)等の添加剤を適宜加えることができる。
【0017】
【実施例】以下に、実施例により本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定さ
れるものではない。 実施例1,2及び比較例1〜6 第1表に示す性状及び成分を有するLGO及びLCOを
第2表に示す割合で混合した原料油を水添脱硫装置(D
H)に通油して市販脱硫Co−Mo系触媒の存在下、水
素分圧50kg/cm2 G、反応温度340℃、LHS
V:1.70h-1、水素/油比250Nm3 /キロリット
ルの条件で水添脱硫を行った。得られた製品軽油につい
て、その性状及び性能を評価した。結果を第2表に示し
た。尚、摩耗幅の値としてはポンプ性能から合格基準を
0.5mm以下とし、貯蔵後色相については0.8以下を、
また貯蔵安定性については0.5mg/100cc以下を
合格基準とした。
【0018】尚、基材及び燃料油組成物の性状及び性能
は次の方法によって求めた。 *1 密度 :JIS K 2249に準拠して
測定した。 *2 硫黄分 :JIS K 2541に準拠して
測定した。 *3 セタン指数 :JIS K 2204に準拠して
算出した。 *4 色相 :JIS K 2580−1993
の参考1・石油製品の色試験方法(刺激値換算法)7.
2に従って、ASTM色を測定した。 *5 蒸留性状 :JIS K 2254に準拠して
測定した。 *6 貯蔵後色相 :ASTM D 4625−86に
従い、43℃で5週間貯蔵した後のASTM色を測定し
た。 *7 摩耗幅 :ASTM D 5001に準拠し
て摩耗跡の平均直径を測定した。摩耗量が少ない程潤滑
性能は優れる。 *8 貯蔵安定性 :ASTM D 4625−86に
従い、43℃で5週間貯蔵した後の不溶解分を100c
c中の重量(mg/100cc)で表した。尚、不溶解
分は濾過分離可能不溶解分と付着性不溶解分の合計であ
り、前者はASTM D 2274−88(テフロン薄
膜フィルター使用)に従い、後者はASTM D 38
1に記載の空気噴射法により、160℃で溶剤を蒸発さ
せてそれぞれ定量した。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】第2表から明らかなように、酸化劣化して
いない分解軽油を直留軽油と混合し水素化精製処理する
ことにより、分解軽油を多量に製品軽油として使用する
ことが可能となる。また、分解軽油の混合により直留深
脱軽油の潤滑性能を改善することも可能となる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、分解軽油を有効活用す
ることができる一方で、色相、長期貯蔵安定性に優れ、
硫黄分含量を著しく低減した場合においても優れた潤滑
性能が維持され、ディーゼル自動車等のエンジンの燃料
噴射ポンプの耐摩耗性に優れ、かつ燃料消費量が少ない
ディーゼル軽油組成物を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田口 裕久 千葉県袖ケ浦市上泉1280番地 出光興産株 式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)直留軽油60〜95容量%、及び
    (B)分解装置留出後14日以内のものであり、該留出
    後空気と実質的に接触していない分解軽油であって、A
    STMによる色相が3.0以下である分解軽油5〜40容
    量%、を軽油脱硫装置または軽油深度脱硫装置に混合通
    油して得られる脱硫軽油基材を含有するディーゼル軽油
    組成物。
  2. 【請求項2】 (B)成分の分解軽油が接触分解装置
    (LCO),減圧軽油脱硫装置軽油(VHLGO),重
    油脱硫装置軽油(DSGO)及びコーカー熱分解軽油
    (CGO)から選ばれる少なくとも一種の留分であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のディーゼル軽油組成物。
  3. 【請求項3】 硫黄分含量が500ppm以下であるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のディーゼル軽
    油組成物。
  4. 【請求項4】 ASTMによる色相が0.8以下であるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のディー
    ゼル軽油組成物。
  5. 【請求項5】 セタン指数が50以上であることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載のディーゼル軽油
    組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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