JPH083084B2 - 水系塗料固化剤 - Google Patents

水系塗料固化剤

Info

Publication number
JPH083084B2
JPH083084B2 JP3105649A JP10564991A JPH083084B2 JP H083084 B2 JPH083084 B2 JP H083084B2 JP 3105649 A JP3105649 A JP 3105649A JP 10564991 A JP10564991 A JP 10564991A JP H083084 B2 JPH083084 B2 JP H083084B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
paint
based paint
weight
earth metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3105649A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04335085A (ja
Inventor
公之 早見
Original Assignee
スズカファイン株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by スズカファイン株式会社 filed Critical スズカファイン株式会社
Priority to JP3105649A priority Critical patent/JPH083084B2/ja
Publication of JPH04335085A publication Critical patent/JPH04335085A/ja
Publication of JPH083084B2 publication Critical patent/JPH083084B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水系塗料(以下、塗料と
もいう。)を固化して廃棄する場合に用いる液状の塗料
固化剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水系塗料は水溶性であることから、廃棄
する場合、そのまま廃棄すると河川の水質汚染及び土壌
汚染の原因となる。このため水系塗料を廃棄する場合
は、塗料を廃水処理施設などで沈降分離処理することが
必要となる。一方、廃水処理設備をもたない塗装工場、
塗装現場などにおいて、残品など不要となった水系塗料
を廃棄する方法としては、そのまま放置しておき乾燥固
化後に廃棄する方法又はセメントを水系塗料に廃棄する
添加して固化させる方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし水系塗料をその
まま放置し、乾燥固化させる方法は乾燥の為に長時間を
必要とし、一方、セメントを添加する方法は粉体である
セメントを塗料に対し、外割%において20〜30重量
%と大量に添加する必要がある為、その混合作業に労力
を要し、さらに混合時に粉塵が大量に発生する問題があ
った。なお外割%とは塗料100に対する添加量であ
り、以下同様である。そこで本発明の課題は水系塗料を
簡便かつ速やかに固化させることのできる液状の水系塗
料固化剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の水系塗料固化剤は、水系塗料に混合して水系
塗料を固化させるための液状の固化剤であって、アルカ
リ土類金属酸化物粉末30〜80重量部に対し、前記水
系塗料の水分を吸水させるための水系増粘剤粉末を0.
1〜15重量部、及び前記アルカリ土類金属酸化物粉末
と反応しない非水系液体15〜55重量部を含ませて
ることを特徴とする。
【0005】ここでアルカリ土類金属酸化物としては全
てのアルカリ土類金属酸化物を使用しうるが、安価で入
手し易いことから、酸化カルシウム又は酸化マグネシウ
ム又は、これらの混合物を使用するのが好ましい。この
アルカリ土類金属酸化物は粉末にて使用する。そして前
記アルカリ土類金属酸化物粉末は水と容易に水和反応を
起こし、水分を吸収する。さらにこの水和反応で生成し
た水酸化物が水系塗料に含まれる界面活性剤又は/及び
安定化剤と反応するため、塗料を不安定化(不溶化)す
る。よって塗料は増粘化し、経時的に固化する。またア
ルカリ土類金属酸化物粉末としては種々の粒径の混合物
が使用できるが、その内で最小粒径は1μm以上、最大
粒径は300μm以下が好ましい。これは1μmより小
さい粒径のものは市場にあまりなく、特別な加工工程を
必要とする為であり、一方、300μmより大きいと水
との反応が遅くなるためであり、平均粒径としては20
μm以上60μm以下が好ましい。これは20μmより
小さいと塗料と混合時に飛散が多く生じ、混合しにく
く、また一方60μmよりも大きいと塗料に溶解しにく
く、従って塗料の固化速度が遅くなる為である。なおこ
れらの粒径及び平均粒径は光透過式粒度分布測定器及び
JIS標準ふるいを用いたふるい分け試験による測定値
である。
【0006】前記水系増粘剤は水系塗料の水分を吸収さ
せるために用いるものであり、増粘 作用を期待するもの
ではない。この水系増粘剤としては例えば吸水性高分子
であるメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、ポリアクリル酸塩、ポリアクリル酸塩・ポリアクリ
ル酸エステル、アクリル酸・ビニルアルコール共重合
体、デンプン・アクリル酸グラフト重合体、イソブチレ
ン・無水マレイン酸共重合体、ポリアクリルアミド、又
は無機系増粘剤であるけい酸塩ベントナイトなどがあ
る。この水系増粘剤粉末は吸水効果が大きく、増粘性も
生ずるが、アルカリ土類金属酸化物粉末の様な水系塗料
を不安定化(不溶化)する効果はない。よってアルカリ
土類金属酸化物粉末及び水系増粘剤粉末を共に用いるこ
とによって、水系塗料の固化効果が大きくなる。JIS
標準ふるいを用いたふるい分け試験による前記水系増粘
剤粉末の粒径は1μm〜300μmの間のものであれば
よく、より好ましい粒径としては10μm〜200μm
でありその理由はアルカリ土類金属酸化物粉末の場合と
同じである。 また前記水系増粘剤粉末は水分含量が少
ない程好ましい。
【0007】前記非水系液体とは水以外の液体であっ
て、かつアルカリ土類金属酸化物粉末と反応しない液体
を意味し、例えば親油性液体などである。そして前記非
水系液体としては例えば、動植物油又は、その重合油、
各種合成樹脂溶液、可塑剤など又はミネラルスピリッ
ト、灯油、軽油などの石油系溶剤、あるいはトルエン、
キシレンなどの芳香属系溶剤などがある。前記動植物油
としては、例えばあさみ油、あまに油、えの油、しなき
り油、オイチシカ油、サフラワー油、大豆油、トール
油、ぬか油、綿実油、ひまし油、やし油、いわし油、な
どが使用できる。また、前記合成樹脂としては、アルキ
ド、エポキシ、ポリウレタン、アクリル、塩化ビニー
ル、酢酸ビニール、フエノール、ポリスチレン、塩化ゴ
ムなどがあり、これらの樹脂を単体あるいは、複数で使
用できる。前記可塑剤としては、フタル酸ジブチル、フ
タル酸ジオクチルなど、またテキサノールなども使用で
きる。なおこれらの非水系液体はその性質上、相互に混
和しない液体以外は、任意に混合して使用しうる。そし
てこの非水系液体に前記アルカリ土類金属酸化物粉末及
び前記水系増粘剤粉末が分散されることにより液状の水
系塗料固化剤が得られる。従って水系塗料に混合し易
く、混合時に粉じんが発生することがなく取扱い易い。
【0008】そして前記アルカリ土類金属酸化物粉末3
0重量部以上80重量部以下に対して前記水系増粘剤粉
末0.1 重量部以上15重量部以下及び前記非水系液体を
15重量部以上55重量部以下とされるのは以下の理由
による。すなわち、アルカリ土類金属酸化物粉末が30
重量部より少ないと、アルカリ土類金属酸化物粉末によ
る前記の固化不溶化効果が劣り、一方、アルカリ土類金
属酸化物粉末が80重量部より多いと前記水系増粘剤粉
末が少なくなる為、前記水系増粘剤粉末による吸水増粘
効果が劣るからである。また水系増粘剤粉末が0.1 重量
部より少ないと、この粉末による塗料の固化速度の向上
効果が劣り、一方15重量部より多いとアルカリ土類金
属酸化物粉末の相対量が少なくなるため、その塗料固化
効果が低下する。そして前記非水系溶体が15重量部よ
り少ないと、前記非水系溶体中に、前記アルカリ土類金
属酸化物粉末及び水系増粘剤粉末を、本発明で必要とさ
れる相対量で分散させることができず、一方、55重量
部より多いと前記アルカリ土類金属酸化物粉末及び水系
増粘剤粉末を各々、本発明で必要とされる相対量で有す
る水系塗料固化剤とすることができない。
【0009】本発明の水系塗料固化剤の製造方法は、例
えば塗料製造に用いる高速の攪拌機を用い、前記非水系
液体を攪拌機で攪拌しながら、その中に前記アルカリ土
類金属酸化物、前記水系増粘剤などの粉体を少しずつ添
加・攪拌し完全に分散させて製造する。なお本発明の水
系塗料固化剤の製造時に、従来塗料等に用いられている
沈降防止剤を添加すると、貯蔵時における水系塗料固化
剤の各成分の沈降を抑制することができ、より好まし
い。この沈降防止剤としては例えばポリエチレンワック
ス、ポリアマイドワックス、有機ベントナイト又はステ
アリン酸アルミニウムなどが使用でき、その配合量は本
発明の水系塗料固化剤全体に対して固型分換算で0.1 〜
5重量%が好ましい。
【0010】そして本発明の水系塗料固化剤の塗料に対
する添加量は外割%で10重量%以上が好ましい。10
重量%より少ないと固化効果が小さい為である。
【0011】
【実施例】本発明の具体例である本例1〜7の水系塗料
固化剤を、アルカリ土類金属酸化物としては、平均粒子
径が40μmの酸化カルシウム及び/又は酸化マグネシ
ウムを、水系増粘剤粉末としては、平均粒径が26μm
のヒドロキシエチルセルロース:HEC・SP−900
(ダイセル化学工業(株)製)を、非水系液体として
は、あまに油及び白灯油を、沈降防止剤としては、ポリ
アマイドワックス:フローノンSP−1000(共栄社
油脂(株)製)を各々表1に示す重量部ずつ用いて、前
記の如くに製造した。なお表1中の数値単位は重量部で
ある。
【0012】
【表1】
【0013】次に本発明の具体例である本例1〜7の水
系塗料固化剤に対して従来の固化剤であるポルトランド
セメントを比較例として以下の固化試験を行い、それら
の水系塗料固化剤としての効果を比較した。
【0014】本固化試験においては水系塗料としては、
一般的に多く使用されている合成樹脂エマルションペイ
ントであるA及びB(A:商品名EPエリート、B:商
品名AEPアクリット6000)及び複層塗材であるC
(C:商品名ラフトンジャンボ)を用いた。なおこれら
の塗料A〜Cは全て鈴鹿塗料株式会社製である。以上の
塗料A〜C各1kgに対して本例1〜7又は比較例を、各
100g(塗料に対する外割%としては10%に相当す
る)又は各150g(塗料に対する外割%としては15
%に相当する)添加、混合した。前記の様に固化剤を混
合した塗料A〜Cを温度20℃、温度70%RHの雰囲
気中放置し、放置24時間後における塗料A〜Cの固化
度を調べた。固化度の判断基準としては◎、○、及び△
の三段階評価とし、◎は塗料を指で押えると堅く、固化
した塗料が水にけない状態であること、○は塗料を指
で押えるとやや柔らかいが、固化した塗料が水にけな
い状態であること及び△は塗料を指で押えると柔らか
く、かつ塗料が水に少し分散する状態であることを各々
示している。この結果を表2に示す。
【0015】
【表2】
【0016】表2中、添加量は各固化剤の塗料に対する
外割%を示す。表2に示される様に本例1〜7は比較例
と比べて固化効果がより良好であり、塗料に対して外割
%10〜15重量%という少量の添加量にて実用に適す
る固化効果が得られた。また本例1〜7の水系塗料固化
剤は前記非水系液体を含んでいるので貯蔵時におけるア
ルカリ土類金属酸化物粉末の変質が抑制され、従って貯
蔵による水系塗料固化剤の固化効果の低下が抑制され
た。また本例1〜7の水系塗料固化剤は沈降防止剤がそ
の製造時に混合されているので、貯蔵時における水系塗
料固化剤の各成分の沈降が抑制された。そして本例1〜
7の水系塗料固化剤は液状なので水系塗料と混合するこ
とが容易であり、混合時に粉じんが発生することもなか
った。また従来よりも速やかに塗料を固化することがで
きた。
【0017】
【発明の効果】本発明の水系塗料固化剤によると液状
ので水系塗料と混合し易く、かつ粉じん発生の問題も生
じずに、水系塗料を容易かつ速やかに固化することがで
きる。従って水系塗料を固化して廃棄する作業が簡便化
かつ省力化される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水系塗料に混合して水系塗料を固化させ
    るための液状の固化剤であって、アルカリ土類金属酸化
    物粉末30〜80重量部に対し、前記水系塗料の水分を
    吸水させるための水系増粘剤粉末を0.1〜15重量
    部、及び前記アルカリ土類金属酸化物粉末と反応しない
    非水系液体15〜55重量部を含ませてなることを特徴
    とした水系塗料固化剤。
JP3105649A 1991-05-10 1991-05-10 水系塗料固化剤 Expired - Lifetime JPH083084B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3105649A JPH083084B2 (ja) 1991-05-10 1991-05-10 水系塗料固化剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3105649A JPH083084B2 (ja) 1991-05-10 1991-05-10 水系塗料固化剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04335085A JPH04335085A (ja) 1992-11-24
JPH083084B2 true JPH083084B2 (ja) 1996-01-17

Family

ID=14413303

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3105649A Expired - Lifetime JPH083084B2 (ja) 1991-05-10 1991-05-10 水系塗料固化剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH083084B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001049150A (ja) * 1999-08-06 2001-02-20 Asahipen Corp 水性塗料処理剤及び処理方法
JP5207577B2 (ja) * 2003-12-26 2013-06-12 エスケー化研株式会社 水性艶消塗料組成物の塗装方法
AT11663U1 (de) * 2007-02-16 2011-02-15 Austria Tech & System Tech Haftverhinderungsmaterial, verfahren zum entfernen eines teilbereichs einer flächigen materialschicht sowie mehrlagige struktur und verwendung hiefür

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2164147C3 (de) * 1971-12-20 1975-08-07 Delbag-Luftfilter Gmbh, 1000 Berlin Adsorptionsfilter zum Reinigen von insbesondere radioaktiver Luft oder Gasen
JPS5545725A (en) * 1978-09-28 1980-03-31 Shin Etsu Chem Co Ltd Composition for thickening aqueous liquid and thickening method

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04335085A (ja) 1992-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20060160921A1 (en) Non-aqueous slurries used as thickeners and defoamers and method of using slurries in aqueous systems
JPH04227761A (ja) 水溶性ポリマー懸濁液
JP3119837B2 (ja) 水で清浄化可能な銀組成物
WO2011076667A1 (en) Flux preparation with increased dynamic viscosity containing dehydrated k2a1f5, method to produce it and method to use it
JP3933748B2 (ja) ワイヤソー用水溶性切削液
JPH083084B2 (ja) 水系塗料固化剤
WO2015187367A1 (en) Waste paint solidifier
US7208457B2 (en) Heavy metal-remediating paint stripper
JP4096031B2 (ja) 界面活性剤
JPH083083B2 (ja) 水系塗料固化剤
JPH0123511B2 (ja)
JP4338419B2 (ja) 地盤改良用発塵抑制型固化材及びその製造方法
KR100288905B1 (ko) 농화유기 조성물
JP2598646B2 (ja) ベントナイト粉末の分散方法
JPH0853669A (ja) 地盤改良用無粉塵固化材
JP2001049150A (ja) 水性塗料処理剤及び処理方法
JPS608030B2 (ja) トリ−n−ブチル錫フルオライドを含有する安定な分散物
EP0553223B1 (en) Correction fluid system and use thereof
JP2004167327A (ja) 塗料用廃棄処理剤および廃棄処理方法
JP4355069B2 (ja) 水彩絵具組成物
JP3140638B2 (ja) 低発塵性かつ混練性に優れた水混練型塗材
JP3122779B2 (ja) 油性白色インキ
JPH06279759A (ja) 土質固化剤
JP2005081261A (ja) 高含水比泥土の固化方法
JPH07188647A (ja) 廃液の処理剤および処理方法