JPH08301063A - 車両用人体保護装置 - Google Patents

車両用人体保護装置

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Publication number
JPH08301063A
JPH08301063A JP7137396A JP13739695A JPH08301063A JP H08301063 A JPH08301063 A JP H08301063A JP 7137396 A JP7137396 A JP 7137396A JP 13739695 A JP13739695 A JP 13739695A JP H08301063 A JPH08301063 A JP H08301063A
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JP
Japan
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circuit
squib
voltage
airbag
transistor
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JP7137396A
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English (en)
Inventor
Satoshi Hatake
聡志 畠
Shinji Matsubara
伸次 松原
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 衝突時にエアバックなどの保護具を駆動する
保護装置であって、バッテリの電圧を昇圧回路により昇
圧した電圧を電源として動作する回路に接続されたスク
イブがバッテリラインとショート故障を起こしたとき、
これを確実に検出する。 【構成】 診断に先だって電源供給側に設けられた診断
用トランジスタ46をオフとし、スクイブ36への電源
の供給を停止する。この状態で、スクイブ36の端子電
圧を測定し、これが所定電圧以上であれば、スクイブ3
6のバッテリラインへのショート故障と判断する。それ
以外では、診断用トランジスタ46をオン状態とし、従
来通りの回路各部の電圧に基づく故障診断を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の衝突を急減速な
どにより検出したとき、乗員の前方に備えられたエアバ
ックなどの保護具を駆動して乗員等を保護する車両用人
体保護装置に関し、特にその駆動手段の状態を診断する
構成の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】車両衝突時の人員の安全性を高めるた
め、エアバック装置やシートベルトのプリローダなどの
車両用保護装置が提案されている。これらの保護装置で
は、衝突という極めて短期間に生じる現象に対応して保
護具を駆動するため、ガス発生剤に点火し爆発的な燃焼
により得られるガスを用いるものが主流である。こうし
たガス発生装置(インフレータ)は、非可逆的な反応を
利用するから、装置が正常であるか否かを、実際に動作
させてみてチェックすることはできない。従って、衝突
時における、エアバックなどの保護具の動作を確実なも
のとするために、種々の安全対策が取られている。
【0003】例えば、特許出願公表平成4年第5006
41号公報に開示されるように、エアバックを膨張展開
させるエアバック駆動回路に対してその電源となるバッ
テリの電力が確実に供給されるものとするため、大容量
のバックアップコンデンサを備える構成が提案されてい
る。ここでは、バッテリ接続極性の間違いを検出し、か
つ、バックアップコンデンサの逆耐圧を保証するため
に、該バックアップコンデンサの電源側及び負荷側の双
方にダイオードを接続すると共に該負荷側のダイオード
とエアバック駆動回路との間にトランジスタを介装し、
製品出荷時やエンジン始動時にこのトランジスタをオン
・オフ制御して回路テストを実行するものも示されてい
る。
【0004】また、特開平1−306343号公報に
は、エアバック駆動回路の作動が確実に実行し得る状態
であるか否かを常時診断する構成が示されている。即
ち、エアバックを膨張展開させるガス発生剤に点火する
低抵抗の点火用フィラメント(いわゆるスクイブ)に、
その劣化限界以下の微弱な電流を定常的に流し、この条
件下での各部位の電位を定期的に測定し、その測定結果
からエアバック駆動回路に発生する断線やショート故障
を診断するのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エアバ
ック等の保護具を駆動する装置の電源となるバッテリの
電圧が大きく変動すると、各部の電圧もバッテリ電圧に
応じて相当に変動するから、各部の電位を測定して正常
・故障を診断する場合、判断のためのマージンを十分に
確保することが困難となることがあった。正常時に十数
[V]あるバッテリ電圧は、バッテリの長期に亘る使用
や大きな負荷を接続しての使用により、半分程度の電圧
まで低下することが考えられる。こうした使用条件下で
各種電装機器の診断を行なおうとすると、このバッテリ
を電源としてエアバック駆動回路に流される微弱な定常
電流に基づいて測定される各部位の電位の変動も大きな
ものとなってしまう。従って、その診断の信頼性確保に
は高精度の計測技術,診断技術が必要とされる。
【0006】これに対処するため、バッテリ電圧の変動
を補償すべく、エアバック等の駆動手段の電源部にDC
/DC昇圧回路を具備し、駆動電圧を定電圧化したりバ
ッテリ電圧より高い電圧とする回路構成も提案されてい
る。しかし、この様な回路構成では昇圧回路の出力電圧
とバッテリ電圧との間に関連性が無くなるため、エアバ
ック駆動回路の各部位とその近傍のバッテリラインとの
ショート故障を検出することが困難になってしまう。バ
ッテリラインとのショート故障を検出しようとすると、
昇圧回路の出力電圧やバッテリの電圧をそれぞれ検出す
る必要があり、診断技術(診断回路及び診断方法)が一
層複雑化してしまう。
【0007】従って、従来のエアバック装置では、十分
な信頼性を確保するため、厳しい部品選別、複雑な診断
回路の追加や重複チェックなどが採用され、構造の複雑
化に伴って、占有体積の増加及び製品単価の上昇を招い
ていた。
【0008】本発明の車両用人体保護装置は、バッテリ
ラインと駆動回路との電気的な接続を制御しつつ、駆動
回路の診断を行なうことによって、こうした問題点を解
決し、バッテリ電圧の大幅な変動に対処しつつ、エアバ
ックなどの保護具を駆動する回路の診断精度を向上さ
せ、しかもその高精度の診断を小型かつ安価に実行でき
る装置を提供することを目的としてなされ、次の構成を
採った。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の車両用人体保護
装置は、車両衝突時に、燃焼等の非可逆反応により得ら
れるガスを利用して、エアバック等の保護具を駆動する
駆動手段を備えた車両用人体保護装置であって、バッテ
リを用いて、前記駆動手段に電力を供給する電源手段
と、該電源手段を前記駆動手段に接続する回路に設けら
れ、該回路を閉成・開放するスイッチ手段と、前記駆動
手段の所定箇所の電気的な状態を検出する検出手段と、
該スイッチ手段を閉成・開放する指令を出力すると共
に、該スイッチ手段の閉成または開放の状態において前
記検出手段により検出された状態に基づいて、前記駆動
手段への電力供給の状況を診断する診断手段とを備える
ことを要旨とする。
【0010】
【作用】以上のように構成された本発明の車両用人体保
護装置の電源は、バッテリを用いて駆動手段に電力を供
給するものであり、この電源手段からの電力供給を受け
て、駆動手段がエアバックなどの保護具を駆動する。電
源手段を駆動手段に接続する回路には、回路を閉成・開
放するスイッチ手段が設けられており、診断手段が、ス
イッチ手段を閉成・開放する指令を出力すると共に、ス
イッチ手段の閉成または開放の状態(即ち、電源手段と
駆動手段を接続する回路を接続または切り放した状態の
いずれか)において、検出手段により検出された駆動手
段の所定箇所の電気的な状態に基づいて、駆動手段への
電力供給の状況を診断する。
【0011】
【実施例】以上説明した本発明の構成、作用を一層明ら
かにするために、本発明の車両用人体保護装置の好適な
実施例として、エアバック装置について説明する。図1
は実施例であるエアバック装置20の回路ブロック図、
図2はマイクロコンピュータにて実行される診断処理を
示すフローチャート、図3はエアバック装置20が組み
込まれた車両の斜視図、図4はエアバック装置20の動
作プロセスを示す説明図である。理解の便を図って、ま
ずエアバック装置20自体の構成と動作を、図3および
図4に従って簡単に説明する。
【0012】図3に示すように、車両には、車両中央の
フロアに設置され衝突時の衝撃を検出するセンタエアバ
ックセンサ10が組み込まれた駆動回路12、ステアリ
ングホイールパッド14に設けられエアバックおよび点
火装置を組み込んだインフレータ部15、操舵されるス
テアリングホイールに設けられたインフレータ部15に
信号を安全に伝達するためのスパイラルケーブル部16
などが組み込まれ、これらの装置からエアバック装置2
0が構成されている。図4に示すように、車両が衝突す
ると、その衝撃は、駆動回路12内の機械的なセーフィ
ングセンサ38と半導体式のセンタエアバックセンサ1
0とにより検出される。両センサ38,10の検出結果
に基づき、後述する回路により、衝突と判定されると、
駆動回路12は、インフレータ部15の点火装置(スク
イブ)18に電流を流して点火する。インフレータ部1
5内のガス発生剤17は、点火装置18の点火により、
伝火剤を介して着火され、ガスを発生してエアバック1
9を急速に膨張させる。なお、エアバック19には、そ
の後部に排気孔が設けられており、膨張後、所定のタイ
ミングでエアバック19は収縮する。また、図4では、
助手席にもエアバックを設け、インフレータ部15およ
びエアバック19を2個ずつ示したが、運転席だけにエ
アバックを設置するものとしても差し支えない。
【0013】次に、エアバック装置20の電気的な構成
について図1を用いて説明する。エアバック装置20
は、図1に示すように、昇圧回路部26,診断用トラン
ジスタ46,セーフィングセンサ38,スクイブ36,
駆動用トランジスタ40,マイクロコンピュータ50,
インタフェイス回路52等から構成されている。マイク
ロコンピュータ50には、センタエアバックセンサ10
がノイズフィルタ51を介して接続されており、センタ
エアバックセンサ10が検出した加減速度に基づいて、
マイクロコンピュータ50が駆動用トランジスタ40を
オンにスイッチングすると、同時にセーフィングセンサ
38が衝撃によりオンになっている場合には、昇圧回路
部26からセーフィングセンサ38を介し、スクイブ3
6に通電する回路が形成される。この結果、スクイブ3
6は点火し、インフレータ部15の働きによりエアバッ
ク19が膨張・展開されるのである。
【0014】各部の構成と接続について説明する。昇圧
回路部26は、イグニッションキー24を介してバッテ
リ22に接続されている。昇圧回路部26は、バッテリ
22の直流を入力端子Vinに入力し、その昇圧後の電
圧を出力端子Voutに出力している。
【0015】昇圧回路部26の出力側には、バックアッ
プコンデンサ28および平滑コンデンサ34とこれに付
随する抵抗器30やダイオード32が接続されている。
バックアップコンデンサ28は、抵抗器30を介して昇
圧回路部26の出力に接続されており、スクイブ36を
駆動するに足る電力を蓄えるものである。このバックア
ップコンデンサ28は、車両衝突時にバッテリ22から
の電力供給ラインが断線した場合でもエアバック装置2
0の作動を確実とするために用意される。従って、この
バックアップコンデンサ28の容量抜けやショート故障
等を診断する必要があり、この目的で、接続点がイン
タフェイス回路52を介してマイクロコンピュータ50
のA/D変換入力ポートに接続されている。マイクロコ
ンピュータ50は、電源投入直後のプライマリチェック
の期間において、バックアップコンデンサ28の電圧上
昇を測定することで、抵抗器30の抵抗分Rとバックア
ップコンデンサ28の容量分Cとから構成されるRC充
電回路の時定数t、即ちバックアップコンデンサ28の
容量を検出する。なお、抵抗器30と並列に接続される
ダイオード32は、エアバック装置20の動作時に、抵
抗器30を介することなく、バックアップコンデンサ2
8からの放電を行なわせるものである。昇圧回路部26
の出力Voutには、小容量の平滑コンデンサ34が接
続され、昇圧回路部26内部でのスイッチングによる出
力電圧の変動を緩和するように配慮されている。
【0016】昇圧回路26の出力は、診断用トランジス
タ46のコレクタに接続されており、この診断用トラン
ジスタ46のエミッタには、セーフィングセンサ38が
接続されている。即ち、昇圧回路26からセーフィング
センサ38,スクイブ36,駆動用トランジスタ40を
介して接地ラインに至る回路は、この診断用トランジス
タ46により、閉成もしくは開放可能とされているので
ある。診断用トランジスタ46のベースは、マイクロコ
ンピュータ50の出力ポートP2に接続されており、こ
の診断トランジスタのオン・オフは、マイクロコンピュ
ータ50により、制御することができる。
【0017】昇圧回路26から診断用トランジスタ46
を介して得られる出力Vregは、車両衝突時に、エア
バックを膨張展開させるために火薬へ点火する低抵抗の
点火用フィラメント、いわゆるスクイブ36に供給され
なければならない。このため昇圧回路26の出力(電圧
Vreg)は、車の衝突時などの急減速によって閉成す
るセーフィングセンサ38、電流制限抵抗39、スクイ
ブ36、そして駆動用トランジスタ40からなる直列回
路に供給される。ここで、駆動用トランジスタ40は、
マイクロコンピュータ50からの駆動信号に応じてオン
・オフ制御されるスイッチング素子であり、通常時はオ
フ状態に維持されていてスクイブ36への電力供給を阻
害している。また、電流制限抵抗器39は、車両衝突時
などにスクイブ36へ供給される電力を適正値に制限
し、例えば複数のエアバックを膨張展開させるために図
示しない他のスクイブに均等に電力を供給するためのも
のである。
【0018】セーフィングセンサ38は、所定の可動体
の移動により接点をオンさせる機械式のものであり、セ
ンタエアバックセンサ10による衝撃の検出のみでイン
フレータ部15を駆動しないように設けられている。セ
ーフィングセンサ38は、センタエアバックセンサ10
による検出より広い条件でオンとなるよう設計されてい
る。機械式のセーフィングセンサ38と半導体式のセン
タエアバックセンサ10の両者から衝突を判断する構成
とし、センタエアバックセンサ10側の回路における電
気的なノイズ等による誤動作を防止している。
【0019】スクイブ36は、その端子のショート故障
による誤動作を防止するために、このセーフィングセン
サ38と駆動用トランジスタ40とに挟まれるように接
続されている。スクイブ36は点火を司る極めて重要な
部品であり、その断線、ショートなどは常時診断する必
要がある。そこで、通常時ではオフしているセーフィン
グセンサ38及び駆動用トランジスタ40と並列に高抵
抗の抵抗器42,44が接続され、これらの抵抗器4
2,44及び電流制限抵抗器39を介して、スクイブ3
6には微弱な定常電流Iが流れ続けるように構成されて
いる。これにより、定常電流Iによるスクイブ36両端
の電圧差を測定し、スクイブ36の抵抗値を常時モニタ
することで、スクイブ36が正常な状態であるか否かを
診断している。スクイブ36の断線故障やショート故障
を、スクイブ36の両端電圧Vd+,Vd−から診断す
る手法については後述する。なお、この微弱電流Iは、
スクイブ36に劣化を招かない程度の電流値とされてい
る。
【0020】上述した回路構成において、エアバック装
置20の回路診断は、論理演算を実行するマイクロコン
ピュータ50によって行なわれる。各種の回路診断を実
行するために、診断用トランジスタ46とセーフィング
センサ38との接続点の電位Vreg,セーフィング
センサ38と電流制限抵抗器39との接続点の電位V
saf,スクイブ36の両端それぞれの電位Vd
+,Vd−が、分圧及びノイズフィルタ回路から構成さ
れるインタフェイス回路52を介し、マイクロコンピュ
ータ50に入力されている。マイクコンピュータ50に
は、アナログ入力ポートが設けられ、インタフェイス回
路52を介して入力された各信号は、ここでA/D変換
されて後述の診断プログラムに電位データとして引き渡
される。
【0021】駆動用トランジスタ40,診断用トランジ
スタ46のそれぞれのベース端子に対してマイクロコン
ピュータ50の出力ポートP1,P2が接続されてお
り、駆動用トランジスタ40,診断用トランジスタ46
の導通状態が制御されている。駆動用トランジスタ40
は、図3に示したセンタエアバックセンサ10からの信
号に基づいて、マイクロコンピュータ50が車両の衝突
であると判断した場合、出力ポートP1の出力を「L」
レベルから「H」レベルに変化させることでターンオン
される。また、この時には当然に、診断用トランジスタ
46に対してもこれをターンオンさせる信号を出力ポー
トP2から出力した状態としている。
【0022】次に、以上説明した回路構成において、マ
イクロコンピュータ50により実行されるエアバック装
置20の回路診断について説明する。マイクロコンピュ
ータ50は、図2のフローチャートに示す診断プログラ
ムを一定時間毎に繰り返し実行することで、エアバック
装置20の回路診断を実行している。マイクロコンピュ
ータ50は、図示しない内蔵の自走式タイマに基づいて
所定時間の経過が判断される毎に、図2の診断プログラ
ムの処理を繰り返し実行する。本プログラムの処理に入
るとマイクロコンピュータ50は、初めに診断用トラン
ジスタ46をターンオンさせ(ステップ100)、前記
各部の電位(供給電圧Vreg,接続点電位Vsaf,
スクイブ36の両端電位Vd+,Vd−)を読み込み
(ステップ102)、これらの電位データから次のよう
にして回路診断を実行する。
【0023】まず、Vd+/Vreg>K1かつVd−
/Vreg<K2が成立するか否かを判断する(ステッ
プ104)。なお、ここで用いた定数K1,K2は、回
路構成に応じて予め定められた値である(以下で用いる
K3ないしK8も同様)。ステップ104での判断は、
スクイブ36の両端電位Vd+,Vd−の供給電圧Vr
egに対する割合が分圧用の抵抗器42,39,44の
抵抗値から定まる範囲に収まっているか否かを判断する
ための処理である。スクイブ36のプラス側端子電位V
d+の供給電圧Vregに対する割合が定数K1より大
きいにも関わらず、スクイブ36のマイナス側端子電位
Vd−の供給電圧Vregに対する割合が定数K2より
小さい場合には、スクイブ36が断線していると判断
し、スクイブオープン故障フラグをセットする処理を行
なう(ステップ106)。
【0024】ステップ104あるいはステップ106の
実行後、次にVd−<K3かつVsaf>K4であるか
否かを判断する(ステップ108)。接続点電位Vsa
fが所定値K4よりも大き値であるにも拘わらずVd−
が所定値K3よりも小さいという条件が成立していると
き、スクイブ36が、その内部等でグランドライン(ア
ース)にショートする故障をおこしていると判定し、点
火回路アースショート故障フラグをセットする(ステッ
プ110)。続くステップ112では、Vsaf<K5
かつVd−<K6の条件を判断し、この条件が成立する
ならばセーフィングセンサ38に並列の抵抗器42が断
線している判断し、セーフィングセンサオープン故障フ
ラグをセットする(ステップ114)。この抵抗器42
は、通常セーフィングセンサ38に直接取り付けられて
いるので、抵抗器42が断線故障しているとは、セーフ
ィングセンサ38の取り付け不良等であると判断するこ
とができるからである。
【0025】こうした定常電流Iによる各部位の電位デ
ータに基づく故障診断により、上記各種の故障検出が可
能である。しかし、昇圧回路26によりバッテリ22の
電圧をDC/DC変換しているため、バッテリ22の端
子電圧と昇圧回路26の供給電圧Vregとは無関係に
なっている。従って、スクイブ36とバッテリ・ライン
とのショート故障などはスクイブ36の両端電位Vd
+,Vd−を検出するのみでは検出することができな
い。これに対処するために、本実施例のエアバック装置
20は診断用トランジスタ46を備えているのであり、
上述した処理(ステップ100ないしステップ114)
の終了後、この診断用トランジスタ46をオフする駆動
信号を出力ポートP2から出力し(ステップ116)、
昇圧回路26とセーフィングセンサ38以降の回路を電
気的に遮断する。
【0026】そして、この状態で再度スクイブ36の両
端電位Vd+,Vd−を読み込み(ステップ118)、
ステップ102で読み込んだ供給電圧Vregとの割合
について判断、即ちVd+/Vreg>K7かつVd−
/Vreg>K8の条件が満足されているか否かの判断
を行なう(ステップ120)。この2つの条件は、診断
用トランジスタ46がオフされている状態にあってはス
クイブ36の両端電位Vd+,Vd−が共にグランドレ
ベルの極めて小さな値となるべきであり、回路が正常も
しくはスクイブ36がその内部でグランドラインにショ
ート故障している場合には、判断結果は「NO」となる
はずである。他方、スクイブ36とその近傍に存在する
バッテリ22の電源ラインとがショートした場合、例え
ばスクイブ36がハンドル中央のホーンパッドに埋設さ
れており同じくホーンパッドに埋設された警笛用のバッ
テリラインとショートした場合などには、上記両条件
(Vd+/Vreg>K7かつVd−/Vreg>K
8)が満足されることになる。そこで、この条件が成立
する場合には点火回路バッテリショート故障のフラグを
セットし(ステップ122)、続いて診断用トランジス
タ46がオフしている状態でのその他の診断を実行して
ステップ100の処理へと戻るのである。
【0027】以上の処理により故障診断と、対応する故
障フラグのセットがなされるが、この故障フラグは、図
示しない他の診断ルーチンにおいて参照される。故障フ
ラグがセットされている場合には、インパネへの表示や
音声による警告等を行ない、エアバックの駆動装置に何
らかの異常が生じていることを運転者に報知することが
できる。上記の各判定を行なっていれば、故障の内容も
特定できるので、異常の発生の報知を受けた運転者やサ
ービスマンが、修理を迅速に行なうことができる。
【0028】以上のように構成される本実施例のエアバ
ック装置20によれば、昇圧回路26の採用によりバッ
テリ22の電圧より高い電圧(Vreg)を供給する回
路構成であっても、スクイブ36とバッテリラインとの
ショート故障を簡便、かつ確実に検出することができ
る。従って、スクイブ36のショート故障を検出するた
めに、複雑な回路構成や信頼性確保のために煩雑な技術
を用いる必要がない。
【0029】しかも、定常電流Iによる各部位の電位デ
ータ、あるいはイグニッションスイッチ24が閉成され
てからバックアップコンデンサ28がフル充電される間
での時定数測定など、その他の回路構成素子の診断は従
来同様に可能であり、総合的なエアバック装置20の信
頼性を、簡単、安価かつ小型な回路構成で向上させるこ
とができる。
【0030】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない種々なる態様により具現化さ
れることは勿論である。例えば、上記実施例ではエアバ
ックを膨張展開させるためにスクイブ36への大きな電
力供給が必要となったとき、駆動用トランジスタ40の
オン制御と同時に診断用トランジスタ46を必ずオン状
態に制御しておく必要がある。即ち、図2におけるステ
ップ116ないしステップ124の間は診断用トランジ
スタ46がオフ状態となっているので、この間に車両の
衝突をセタンエアバックセンサ10からの信号に基づい
て検出した場合には、診断用トランジスタ46をオン状
態に切り換える必要がある。この様な衝突時等の動作を
確実にするために、図1の回路構成を適宜変更し、診断
用トランジスタ46の接続位置あるいは診断用トランジ
スタ46のベース信号入力系統を、適用システムに応じ
て適切な設計とすることも好適である。
【0031】図5,図6は、図1との対比において、診
断用トランジスタ46の接続位置,ベース信号入力系統
の設計変更箇所のみを抽出した他の実施例の回路図であ
る。図5は、診断用トランジスタ46の接続位置を変更
し、衝突時などスクイブ36の駆動電力を供給する時
に、診断用トランジスタ46の存在が無視できるよう、
診断用トランジスタ46をセーフィングセンサ38と並
列に挿入した回路設計例である。すなわち、スクイブ3
6に対して駆動電力の供給が必要であるときには、セー
フィングセンサ38が閉成するため、抵抗器42と共に
セーフィングセンサ38と並列に接続された診断用トラ
ンジスタ46がオフ状態であっても、スクイブ36への
通電は確実に行なわれる。
【0032】また図6は、診断用トランジスタ46をP
NPタイプの診断用トランジスタ461とし、このベー
ス端子に上記実施例から反転制御されるマイクロコンピ
ュータ50の出力ポートP2をダイオード60を介して
接続すると共に、更に緊急時にオン制御する駆動用トラ
ンジスタ40への制御出力をNOT回路62にて反転さ
せた信号をダイオード64を介して接続した例である。
この実施例によれば、緊急時に駆動用トランジスタ40
への出力のみを制御すれば、NOT回路62,ダイオー
ド63を介して診断用トランジスタ461が同時にオン
状態に切り換えられ、出力ポートP2の出力状態を
「L」レベルとする制御を省略することができる。
【0033】また、本発明の車両用人体保護装置は、衝
突時にシートベルトを巻き取って乗員を座席に確保しよ
うとするプリローダ装置や、対人事故における安全性を
高めるためのボンネットエアバック装置に適用すること
も好適である。更に、スイッチ手段として、上記実施例
ではトランジスタを用いたが、リレーなどの機械的な手
段を用いることも差し支えない。また、その他の半導体
タイプのスイッチング素子(サイリスタやFET,GT
Oなど)を用いることも可能である。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明の車両用人体
保護装置は、電源手段を駆動手段に接続する回路に、回
路を閉成・開放するスイッチ手段が設けられており、診
断手段が、スイッチ手段を閉成・開放する指令を出力す
ると共に、スイッチ手段の閉成または開放の状態(即
ち、電源手段と駆動手段を接続する回路を接続または切
り放した状態のいずれか)において、検出手段により検
出された駆動手段の所定箇所の電気的な状態に基づい
て、駆動手段への電力供給の状況を診断する。従って、
診断手段の診断内容に応じて、電源手段と駆動手段とを
電気的に切り離すことができ、駆動手段の内部における
バッテリ電圧ラインへのショート故障などを確実に診断
することができる。この結果、駆動手段に対する高精度
の診断を、小型かつ安価な構成にて実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるエアバック装置の回路
ブロック図である。
【図2】エアバック装置20のマイクロコンピュータ5
0により実行される診断プログラムを示すフローチャー
トである。
【図3】エアバック装置20が装着された車両を示す斜
視図である。
【図4】エアバック装置20の動作原理を示す説明図で
ある。
【図5】第二実施例のエアバック装置の回路変更部分を
示す部分回路図である。
【図6】第三実施例のエアバック装置の回路変更部分を
示す部分回路図である。
【符号の説明】
10…センタエアバックセンサ 12…駆動回路 14…ステアリングホイールパッド 15…インフレータ部 16…スパイラルケーブル部 17…ガス発生剤 18…点火装置 19…エアバック 20…エアバック装置 22…バッテリ 24…イグニッションキー 26…昇圧回路部 28…バックアップコンデンサ 30…抵抗器 32…ダイオード 34…平滑コンデンサ 36…スクイブ 38…セーフィングセンサ 39…電流制限抵抗器 40…駆動用トランジスタ 42,44…抵抗器 46…診断用トランジスタ 50…マイクロコンピュータ 51…ノイズフィルタ 52…インタフェイス回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両衝突時に、燃焼等の非可逆反応によ
    り得られるガスを利用して、エアバック等の保護具を駆
    動する駆動手段を備えた車両用人体保護装置であって、 バッテリを用いて、前記駆動手段に電力を供給する電源
    手段と、 該電源手段を前記駆動手段に接続する回路に設けられ、
    該回路を閉成・開放するスイッチ手段と、 前記駆動手段の所定箇所の電気的な状態を検出する検出
    手段と、 該スイッチ手段を閉成・開放する指令を出力すると共
    に、該スイッチ手段の閉成または開放の状態において前
    記検出手段により検出された状態に基づいて、前記駆動
    手段への電力供給の状況を診断する診断手段とを備える
    車両用人体保護装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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