JPH0830038A - 静電荷像現像用キャリアおよび二成分現像剤 - Google Patents

静電荷像現像用キャリアおよび二成分現像剤

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JPH0830038A
JPH0830038A JP6163715A JP16371594A JPH0830038A JP H0830038 A JPH0830038 A JP H0830038A JP 6163715 A JP6163715 A JP 6163715A JP 16371594 A JP16371594 A JP 16371594A JP H0830038 A JPH0830038 A JP H0830038A
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carrier
weight
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based polymer
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Hitoshi Ono
均 小野
Noriaki Takahashi
徳明 高橋
Katsuo Koizumi
勝男 小泉
Hirobumi Oda
博文 尾田
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 帯電量および複写画像濃度が高く、芯材と樹
脂との密着性が良好で、また初期帯電量低下の問題が改
良された静電荷像現像用キャリア、およびこれを用いた
二成分現像剤を提供する。 【構成】 粒子状の芯材の表面の少なくとも一部が塩素
系重合体および/またはフッ素系重合体を主成分とする
樹脂組成物によって被覆されてなる芯材に、更にその少
なくとも一部がスチレン系重合体を主成分とする樹脂組
成物によって被覆された静電荷像現像用キャリア、およ
び、この静電荷像現像用キャリアと4級アンモニウム塩
化合物を含有する正帯電性トナーとからなる二成分現像
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写機に使用
される静電荷像現像用キャリア、およびこれを用いた二
成分現像剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真法における現像剤とし
ては、トナー粒子とキャリアとの二成分のものが使用さ
れている。この現像剤は、通常、微細な粒子からなるト
ナーと比較的大きな粒子からなるキャリアとの混合物か
らなり、互いの粒子の接触により生ずる反対極性の静電
荷によって、キャリア表面へトナー粒子が保持される。
そして、この現像剤が感光体上の静電荷像と接触する
と、トナー粒子が静電荷像に引きつけられ画像を形成す
る。
【0003】この現像剤によって画像を形成する際に
は、現像剤を絶えず攪拌しておく必要がある。この攪拌
時において、キャリアとトナー粒子間、およびこれら粒
子と現像機の機械部分間で繰り返しなされる接触、およ
び衝突によって生ずる攪拌抵抗によるトナー粒子の一部
が、キャリアの表面に付着して膜を形成する現象、いわ
ゆるスペント現象が生ずることがある。このようなスペ
ント現象が発生すると、キャリア表面にトナー粒子の膜
が徐々に蓄積され、キャリアとトナー粒子との間の摩擦
帯電が、トナー粒子とキャリア表面に蓄積されたトナー
粒子の膜との摩擦帯電に変わってしまい、現像剤全体の
摩擦帯電特性が劣化し、ひいては複写画像の地肌部にト
ナー粒子が多数付着する、いわゆる地カブリという欠陥
が生じ、複写画質が低下するという問題があった。
【0004】従来より、このようなスペント現象を防止
するために、キャリア芯材の表面に樹脂を被覆すること
が行われており、例えば、フッ化ビニリデンとテトラフ
ルオロエチレンとの共重合体や、フルオロアルキルメタ
クリレート共重合体などのフッ素系樹脂のもの、またシ
リコーン系樹脂のものが提案されている(特開昭61ー
217068号公報、特開昭62ー24268号公報、
特開平2ー96770号公報等参照)。
【0005】また、特開昭53ー92134号公報に
は、塩素化または臭素化ビニル系重合体でキャリア芯材
の表面を被覆することが提案され、該重合体のモノマー
として塩化ビニリデンが例示されている。さらに、アク
リル系樹脂、塩化ビニル系樹脂で被覆することも知られ
ている。しかしながら、キャリアの芯材表面をシリコー
ン系樹脂によって被覆したものは、被覆膜の芯材に対す
る密着性が悪く、帯電性も低く、また、アクリル系樹脂
によって被覆したものは帯電の安定性が悪いという問題
があった。そのため、帯電性の良好なものとして塩素お
よび/またはフッ素を含有する重合体で被覆したキャリ
アが挙げられるが、複写機での実写段階の初期から25
00枚程度までは、帯電量が低下するという問題があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
実状に鑑みなされたものであり、帯電量および複写画像
濃度が高く、芯材と樹脂との密着性が良好で、また初期
帯電量低下の問題が改良された静電荷像現像用キャリ
ア、およびこれを用いた二成分現像剤を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1に記載の発明においては、粒子状
の芯材の表面の少なくとも一部が塩素系重合体および/
またはフッ素系重合体を主成分とする樹脂組成物によっ
て被覆されてなる芯材に、更にその少なくとも一部がス
チレン系重合体を主成分とする樹脂組成物によって被覆
された静電荷像現像用キャリアとするという手段を講ず
るものである。
【0008】また、本発明の請求項7に記載の発明にお
いては、請求項1に記載の静電荷像現像用キャリアと、
4級アンモニウム塩化合物を含有する正帯電性トナーと
からなる二成分現像剤とするという手段を講ずるもので
ある。以下、本発明を詳細に説明する。本発明に係る静
電荷像現像用キャリアは、粒子状芯材の表面が特定組成
の樹脂組成物によって被覆されてなるものである。粒子
状芯材を被覆する樹脂組成物は、塩素系重合体および/
またはフッ素系重合体を含有する樹脂組成物、およびス
チレン系重合体を含有する樹脂組成物である。
【0009】塩素系重合体とは、塩素を含有する重合体
であり、例えば、ポリ塩化ビニル、および塩化ビニルを
主成分としこれと共重合可能な他のビニル系単量体との
共重合体を含む塩化ビニル系重合体;ポリ塩化ビニリデ
ン、塩化ビニリデンを主成分としこれと共重合可能な他
のビニル系単量体を含む塩化ビニリデン系重合体;上記
塩化ビニル系重合体を後塩素化した塩素化塩化ビニル系
重合体;塩素化ポリエチレンなどが挙げられる。
【0010】フッ素系重合体とは、フッ素を含有する重
合体であり、例えば、フッ化ビニリデン、四フッ化エチ
レン、三フッ化エチレン、三フッ化塩化エチレン、六フ
ッ化プロピレン、フルオロアルキルアクリレートおよび
フルオロアルキルメタクリレートなどのフッ素含有単独
重合体もしくは2種類以上のこれらのフッ素含有単量体
の共重合体またはこれらフッ素含有単量体の1種または
2種とこれら単量体と共重合可能なビニル単量体との共
重合体などが挙げられる。
【0011】スチレン系重合体とは、スチレン、αーメ
チルスチレン、pーメチルスチレン、pークロロスチレ
ン、pーブチルスチレンなどの単独重合体、またはこれ
らスチレン系単量体を主成分としこれらと共重合可能な
他のビニル系単量体との共重合体などが挙げられる。上
記、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ素含有単量体お
よびスチレン系単量体と共重合可能な他のビニル系単量
体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルな
どのビニルニトリル類;アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アク
リル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチ
ル、アクリル酸ー2ーヒドロキシエチル、アクリル酸ヒ
ドロキシプロピル、アクリル酸ー2ークロロエチル、α
ーフルオロアクリル酸メチル、αーフルオロアクリル酸
エチル、αークロロアクリル酸メチル、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メ
タクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸
ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ー2ー
ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、
メタクリル酸ー2ークロロエチルなどのα置換または非
置換のアルキル(メタ)アクリレート類;エチルビニル
エーテル、2ークロロエチルビニルエーテル、プロピル
ビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニ
ルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、フェニル
ビニルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルアセテ
ート、ビニルクロルアセテート、ビニルブチレート、ビ
ニルピバレート、安息香酸ビニルなどのビニルエステル
類;メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピ
ルビニルケトン、ブチルビニルケトン、フェニルビニル
ケトンなどのビニルケトン類;エチレン、プロピレン、
イソブテン、ブタジエン、イソプレンなどのオレフィン
類;無水マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸などの
不飽和カルボン酸類;マレイン酸メチル、マレイン酸ジ
イソプロピルなどのマレイン酸エステル類;Nービニル
ピロリドン、Nービニルカルバゾール、4ービニルピリ
ジンなどの含窒素化合物類などが挙げられる。これらの
単量体は、単独または二種以上の混合物として使用する
こともできる。
【0012】塩素系重合体の中で特に好ましいのは、ポ
リ塩化ビニル、塩化ビニリデンとアクリロニトリルとの
共重合体などである。フッ素系重合体の中で特に好まし
いのは、フッ化ビニリデンと四フッ化エチレンとの共重
合体である。スチレン系重合体の中ではポリスチレン、
スチレンを主成分としこれと共重合可能な他のビニル系
単量体との共重合体が好ましく、特にポリスチレンが好
ましい。またスチレン系重合体の分子量については、G
PC法によって測定した重量平均分子量が3000〜2
0万の範囲のものが好ましく、特に好ましいのは300
0〜3万の範囲のものである。
【0013】粒子状芯材を被覆する樹脂組成物は、上記
重合体を主成分(好ましくは50重量%以上)とする
が、これら重合体には、性能を悪化させない範囲で他の
樹脂および/または添加物をブレンドすることができ
る。他の樹脂の具体例としては、シリコン系樹脂、アク
リル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系
樹脂、エポキシ系樹脂、フェノキシ系樹脂、ポリアミド
系樹脂、ポリイミド系樹脂、尿素系樹脂、アルキッド系
樹脂、フェノール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリスル
ホン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリブタジエン系樹
脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂
などが挙げられる。また、添加物の具体例としては、シ
リカ粉末、電荷制御剤、界面活性剤、潤滑剤などが挙げ
られる。例えば、塩素系重合体であるポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデンなどの脱塩素化水素防止のために、
金属石鹸、エポキシ化合物、亜りん酸エステル、または
ポリオールなどの安定剤を使用することができる。
【0014】本発明に係る静電荷像現像用キャリアの芯
材は、粒子状を呈したキャリアの芯材をいう。具体的に
は、フェライト系、マグネタイト系、鉄粉系、コバルト
系もしくはニッケル系等の強磁性を示す金属、またはこ
れらの金属を含む合金もしくは化合物から選ばれた材料
等が挙げられる。また、強磁性金属は含まないが、熱処
理により強磁性を示すようになる合金、例えば、Mn−
Cu−Al、Mn−Cu−Snなどのいわゆるホィスラ
ー合金、またはその他CrO2などの金属酸化物も使用
できる。このような芯材の粒径は、通常20〜500μ
m程度、好ましくは30〜200μm程度の範囲のもの
である。
【0015】上記の粒子状を呈した芯材に対する樹脂組
成物の被覆量は、芯材100重量部に対して、塩素系重
合体および/またはフッ素系重合体を含有する樹脂組成
物を0.02〜10重量部の範囲で選ぶことができる。
塩素系重合体および/またはフッ素系重合体を含有する
樹脂組成物の被覆量が小さい場合は帯電量が低く、耐久
性が不十分であり、帯電安定性も悪くなるために好まし
くない。また、被覆量が大きすぎる場合は、性能的には
実質的に問題はないが、該重合体を大量に消費するので
不経済であり好ましくない。上記範囲で好ましいのは
0.1〜5重量部の範囲、特に好ましくは0.2〜2重
量部の範囲である。
【0016】更に、芯材100重量部に対して、スチレ
ン系重合体を含有する樹脂組成物を0.0005〜2重
量部の範囲で選ぶことができる。スチレン系重合体を含
有する樹脂組成物の被覆量が小さい場合は、初期の帯電
量低下を抑える効果がなく、また、被覆量が大きすぎる
場合は帯電量そのものが小さくなり使用には不適当であ
るため好ましくない。上記範囲で好ましいのは0.00
2〜1重量部の範囲、特に好ましくは0.01〜0.5
重量部の範囲である。
【0017】粒子状の芯材の表面を上記樹脂組成物で被
覆するには、従来から知られている方法を特に制約なし
に採用できる。例えば、塩素系重合体および/またはフ
ッ素系重合体を含有する樹脂組成物を有機溶剤に溶解ま
たは分散させて、固形分濃度0.1〜30重量%、より
好ましくは1〜5重量%の被覆液を調整し、浸漬法、ド
ライスプレー法、フローコーターを使用する流動スプレ
ー法などにより、芯材に被覆し、乾燥させる方法による
ことができる。この際、必要があれば、被覆形成後10
0℃までの温度で熱処理を行うこともできる。なお、粒
子状の芯材の表面を樹脂組成物で被覆する場合、芯材の
表面の全部が完全に被覆されている必要はなく、表面の
一部が被覆されていればよい。芯材の表面は、先ず塩素
系重合体および/またはフッ素系重合体によって被覆
し、その後、スチレン系重合体を含有する樹脂組成物を
同様な方法で被覆する。この際、芯材の表面には、先に
被覆した塩素系重合体および/またはフッ素系重合体を
含有する樹脂組成物の被覆膜と、スチレン系重合体を含
有する樹脂組成物の被覆膜が混在することになるが、こ
のような被覆膜を有するものも、本発明の範囲に含まれ
るものである。
【0018】芯材表面に樹脂組成物の被覆膜を形成する
際に使用される有機溶剤としては、前記重合体を溶解ま
たは分散させることができるものであって、沸点が50
〜150℃の範囲のものであれば使用可能である。具体
例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプ
ロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤;
酢酸エチル、酢酸セロソルブ、酢酸nーブチルなどの酢
酸エステル系溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキサンな
どの環状エーテル類;トルエン、キシレン、などの芳香
族炭化水素類;テトラクロルエチレン、トリクロロエチ
レン、メチレンクロライドなどのハロゲン化炭化水素類
などが挙げられる。これらの有機溶剤は、単独で、また
は2種類以上を混合して使用することができる。なお、
有機溶剤の沸点は上記範囲であればよいが、溶解処理お
よび被覆後の乾燥処理等の観点から、60〜120℃の
範囲のものが特に好ましい。
【0019】本発明の請求項6に記載の二成分現像剤
は、上記の静電荷像現像用キャリア、4級アンモニウム
塩化合物を含有する正帯電性トナーとの組合わせからな
ることを特徴とする。本発明において正帯電性トナーと
は、バインダー樹脂中に着色剤を分散させて得られるも
のである。本発明における正帯電性トナーに使用される
着色剤としては、カーボンブラック、ニグロシン、アニ
リンブルー、カルコオイルブルー、クロームイエロー、
ウルトラマリンブルー、メチレンブルー、ローズベンガ
ル、フタロシアニンブルーなどが挙げられる。
【0020】バインダー樹脂としては、スチレン、パラ
クロロスチレン、αーメチルスチレンなどのスチレン
類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸nープロピル、(メタ)アク
リル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)
アクリル酸2ーエチルヘキシルなどのα置換または非置
換のアルキル(メタ)アクリレート類;アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリルなどのビニルニトリル類;2ー
ビニルピリジン、4ービニルピリジンなどのビニルピリ
ジン類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエー
テルなどのビニルエーテル類;メチルビニルケトン、エ
チルビニルケトン、メチルイソプロペニルケトンなどの
ビニルケトン類;エチレン、プロピレン、イソプレン、
ブタジエンなどの不飽和炭化水素類およびそのハロゲン
化物類;クロロプレンなどのハロゲン系不飽和炭化水素
類などの単量体からなる単独重合体、これらの2種類以
上からなる共重合体、これら単独重合体および共重合体
の2種以上の混合物が挙げられる。また、ロジン変性フ
ェノールホルマリン樹脂、油変性エポキシ樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイミド系樹
脂、セルロース系樹脂、ポリーテル系樹脂などの非ビニ
ル樹脂、これらの非ビニル系樹脂と上記ビニル系樹脂と
の混合物なども挙げられる。
【0021】本発明における4級アンモニウム塩化合物
は、式(I)で示されるものである。
【0022】
【化1】
【0023】式中R1、R2、R3およびR4は、互いに同
一または異なっていてもよく、それぞれ置換、未置換の
芳香族炭素環基または置換、未置換の芳香族複素環基、
または、水素原子または1〜22個の炭素原子を有する
炭化水素基、またはアミド、エーテル、チオエーテル結
合を含んでいてもよい炭化水素基を表し、X-はアニオ
ンを表し、nは1、2、3等の整数を表す。特に好まし
くは、R1が置換または未置換のベンジル基であり、X
-nがスルホン酸基を有するナフタレンである。
【0024】本発明に係る正帯電性トナーに含まれる4
級アンモニウム塩化合物は、帯電制御剤の機能を果た
し、その量はバインダー樹脂100重量部に対して、通
常0.1〜5重量部の範囲で使用できる。特に、0.2
〜3重量部の範囲が好ましい。また、正帯電性トナーに
は、必要に応じ、さらにワックス類、シリカ、ステアリ
ン酸亜鉛などの添加剤を含有または混合して使用するこ
とができる。
【0025】本発明に係る二成分現像剤は、前記記載し
た静電荷像現像用キャリア100重量部に対して、前記
記載した4級アンモニウム塩化合物を含有する正帯電性
トナー0.3〜20重量部程度の範囲割合で混合され
て、磁気ブラシ法、カスケード法などの静電画像の現像
に使用される。
【0026】
【実施例】以下、本発明の内容および効果を実施例によ
り更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えな
い限り以下の記載例に限定されるものではない。 実施例1 (1)静電荷像現像用キャリアの調製 GPC法によって測定した数平均分子量6.5×1
4、重量平均分子量33×104である塩化ビニリデン
54モル%、アクリロニトリル46モル%からなる共重
合体80重量部と、塩素化塩化ビニル重合体(塩素化率
67%、重量平均分子量4.4×104、ガラス転移点
120℃)20部とをテトラヒドロフランに溶解して重
合体溶液を調製した。平均粒径100μmのフェライト
の芯材を、上の溶液を使用して流動スプレー法によって
被覆した後、80℃で1時間加熱して溶媒を除去して、
芯材100重量部に対して乾燥後の重合体が0.2重量
部の被覆膜を形成した。
【0027】次いで、別途GPC法によって測定した重
量平均分子量4400のポリスチレンをテトラヒドロフ
ランに溶解して重合体溶液を調製し、上と同様に流動ス
プレー法によって、上記の方法により重合体で被覆した
芯材の表面を更に被覆した後、80℃で30分加熱して
溶媒を除去して、芯材100重量部に対して乾燥後のポ
リスチレンが0.05重量部になるように2回目の被覆
を行って静電荷像現像用キャリアを得た。
【0028】(2)正帯電性トナーの調製 スチレンとアクリル酸ーnーブチルとの共重合体100
重量部、カーボンブラック5重量部、低分子量ポリプロ
ピレン2重量部および4級アンモニウム塩化合物(商品
名:ボントロンP51、オリエント化学社製)2重量部
を秤量し、これらを混合した。この混合物を二軸混練機
を用いて混練し、粉砕して得られた平均粒径10μmの
トナー100重量部に対し、疎水性シリカ微粉末(デグ
サ社製、商品名Rー972)0.1重量部を配合し、ヘ
ンシェルミキサーで混合して、4級アンモニウム塩化合
物を含有する正帯電性トナーを得た。
【0029】(3)二成分現像剤の調製および評価 上記(2)の方法で得た4級アンモニウム塩化合物を含
有する正帯電性トナー4重量部と、前記(1)の方法で
得た静電荷像現像用キャリア100重量部とを混合し
て、現像剤を調製した。続いて、有機光導電体を搭載し
た市販の複写機を用いて、実写耐久試験を行い、複写画
像濃度の測定と、カブリ有無の判定、トナー転写率の測
定およびブローオフ法による帯電量の測定にりる評価し
たところ、終始安定した鮮明なカブリの少ない複写画像
が得られた。また、被覆樹脂の密着性も良好で、さらに
複写初期から2500枚にかけての実写段階での帯電量
も、14μc/gと変化なく安定しており、複写画像濃
度も安定していた。
【0030】実施例2 (1)静電荷像現像用キャリアの調製 実施例1の静電荷像現像用キャリアに記載の例におい
て、芯材を平均粒径90μmのマグネタイトに代え、塩
化ビニリデンとアクリロニトリルとの共重合体50重量
部と塩素化塩化ビニル重合体50部とよりなる樹脂組成
物とを、芯材100重量部に対して、乾燥後0.7重量
部になるように被覆し、その後、ポリスチレンを芯材1
00重量部に対して乾燥後0.15重量部になるように
被覆したほかは、同例におけると同様な方法により静電
荷像現像用キャリアを得た。
【0031】(2)二成分現像剤の調整および評価 実施例1の(2)に記載の4級アンモニウム塩化合物を
含有する正帯電性トナー4重量部と上記(1)の方法で
得た静電荷像現像用キャリア100重量部とを混合し
て、現像剤を調製した。続いて、実施例1における同様
に評価したところ、終始安定した鮮明な複写画像が得ら
れた。また、被覆樹脂の密着性も良好で、更に複写初期
から2500枚にかけての実写段階での帯電量は、14
μc/gと変化なく安定しており、複写画像濃度も安定
していた。
【0032】実施例3 (1)静電荷像現像用キャリアの調製 実施例1の静電荷像現像用キャリアに記載の例におい
て、芯材を平均粒径90μmの鉄粉に代え、塩化ビニリ
デンとアクリロニトリルとの共重合体(商品名、Sar
an F310;ダウケミカル社製)80重量部とフッ
化ビニリデンと四フッ化エチレン共重合体(商品名、ネ
オフロンVDF VT−100;ダイキン工業社製)2
0部よりなる樹脂組成物とを、芯材100重量部に対し
て、乾燥後0.5重量部になるように被覆し、その後、
重量平均分子量2万のポリスチレンを芯材100重量部
に対して乾燥後0.15重量部になるように被覆したほ
かは、同例におけると同様な方法により静電荷像現像用
キャリアを得た。
【0033】(2)二成分現像剤の調製および評価 実施例1の(2)に記載の4級アンモニウム塩化合物を
含有する正帯電性トナー4重量部と上記(1)の方法で
得た静電荷像現像用キャリア100重量部とを混合し
て、現像剤を調製した。続いて、実施例1におけると同
様に評価したところ、終始安定した鮮明な複写画像が得
られた。また、被覆樹脂の密着性も良好で、更に複写初
期から2500枚にかけての実写段階での帯電量は、1
4μc/gと変化なく安定しており、複写画像濃度も安
定していた。
【0034】比較例1〜比較例3 (1)静電荷像現像用キャリアの調製 実施例1〜実施例3に記載の各例において、ポリスチレ
ンによる被覆をしないほかは各例におけると同様な手順
でポリスチレンの被覆膜のない静電荷像現像用キャリア
を得た。
【0035】(2)二成分現像剤の調製および評価 実施例1の(2)に記載の4級アンモニウム塩化合物を
含有する正帯電性トナー4重量部と上記(1)の方法で
得た静電荷像現像用キャリア100重量部とをそれぞれ
混合して、現像剤を調製した。続いて、実施例1におけ
ると同様に評価したところ、複写初期から2500枚に
かけての実写段階での帯電量は、3種類ともすべて初期
の帯電量20μc/gが、2500枚後では15μc/
gなり5μc/gも減少し、それにともない画像濃度が
増加し、カブリが大きくなり、不安定な複写画像しかで
きなかった。
【0036】
【発明の効果】本発明における静電荷像現像用キャリア
および二成分現像剤は、帯電量および画像濃度が高く、
芯材と樹脂との密着性が良好で高寿命であり、また初期
帯電低下が見られず安定した帯電量が得られるという特
別に有利な効果を奏し、その産業上の利用価値は極めて
大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾田 博文 神奈川県茅ヶ崎市円蔵370番地 三菱化成 株式会社茅ヶ崎事業所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子状の芯材の表面の少なくとも一部が
    塩素系重合体および/またはフッ素系重合体を主成分と
    する樹脂組成物によって被覆されてなる芯材に、更にそ
    の少なくとも一部がスチレン系重合体を主成分とする樹
    脂組成物によって被覆されてなることを特徴とする静電
    荷像現像用キャリア。
  2. 【請求項2】 塩素系重合体が、塩化ビニリデン系重合
    体、塩化ビニル系重合体または塩素化塩化ビニル系重合
    体よりなる群から選ばれたものであることを特徴とする
    請求項1に記載の静電荷像現像用キャリア。
  3. 【請求項3】 フッ素系重合体が、フッ化ビニリデンの
    単独重合体またはその共重合体であることを特徴とする
    請求項1に記載の静電荷像現像用キャリア。
  4. 【請求項4】 スチレン系重合体が、ポリスチレンであ
    ることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか
    1項に記載の静電荷像現像用キャリア。
  5. 【請求項5】 スチレン系重合体が、重量平均分子量3
    000以上20万以下のスチレン系重合体であることを
    特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記
    載の静電荷像現像用キャリア。
  6. 【請求項6】 粒子状の芯材を被覆してなる重合体の量
    が芯材100重量部に対して、塩素系重合体および/ま
    たはフッ素系重合体を主成分とする樹脂組成物0.1〜
    5重量部、スチレン系重合体を主成分とする樹脂組成物
    0.002〜1重量部、の範囲とされたものであること
    を特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用キャリ
    ア。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の静電荷像現像用キャリ
    アと、4級アンモニウム塩化合物を含有する正帯電性ト
    ナーとからなることを特徴とする二成分現像剤。
JP6163715A 1994-07-15 1994-07-15 静電荷像現像用キャリアおよび二成分現像剤 Pending JPH0830038A (ja)

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