JPH0829917A - 感光性高分子化合物、感光性高分子化合物の合成方法、感光性組成物、感光性平版印刷版、及びその現像方法 - Google Patents

感光性高分子化合物、感光性高分子化合物の合成方法、感光性組成物、感光性平版印刷版、及びその現像方法

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JPH0829917A
JPH0829917A JP18788794A JP18788794A JPH0829917A JP H0829917 A JPH0829917 A JP H0829917A JP 18788794 A JP18788794 A JP 18788794A JP 18788794 A JP18788794 A JP 18788794A JP H0829917 A JPH0829917 A JP H0829917A
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JP
Japan
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group
photosensitive
acid
polymer compound
general formula
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Application number
JP18788794A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Matsumura
智之 松村
Nobuyuki Ishii
信行 石井
Noriyuki Kizu
紀幸 木津
Masahisa Murata
昌久 村田
Shigeo Tsuji
成夫 辻
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Mitsubishi Chemical Corp
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 任意の置換基の導入が容易で、必要とする物
性を付与することが容易にできる感光性高分子化合物並
びに優れた耐刷力及び現像性を有する感光性組成物及び
感光性平版印刷版を提供すること。 【構成】 一般式[I]及び一般式[II]で表される繰
り返し構造単位を共に有する感光性高分子化合物。 【化1】 1はH、メチル基、R2はH、炭素数1〜6のアルキル
基、アリール基、R3はアリーレン基、X-はアニオン、
Zは2価の連結基を表す。 【化2】 1はH、メチル基、R4はCOOH、SO3 、PO3
2及びCOOH、SO3 、PO32を有する基並びにこ
れらの基の塩を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光性高分子化合物、
感光性高分子化合物の合成方法、感光性組成物、感光性
平版印刷版及びその現像方法に関し、さらに詳しくは、
耐刷力が優れ、印刷汚れが生じず、かつ、優れた感度を
有するネガ型感光性平版印刷版の現像方法に関する。
【0002】
【発明の背景】感光性平版印刷版は、親水性支持体上に
インク受容性の感光層を設けたもので、例えばネガ型感
光性平版印刷版においては、親水性支持体上に、紫外線
等の活性光線による露光により不可溶化してインク受容
性となる感光層が形成されている。
【0003】このようなネガ型感光性平版印刷版の感光
層に画像露光を施し、次いでアルカリを主体とした現像
液で現像すると、露光されない部分の感光層は除去され
て親水性支持体の表面が露出する一方、露光部の感光層
は支持体に残留してインキ受容層を形成する。
【0004】平版印刷においては、上記露光されない部
分が親水性で、露光部が親油性であるという性質の差が
利用される。
【0005】従来、ネガ型感光性平版印刷版の感光層の
感光性成分として一般に使用されているジアゾ化合物
は、ジアゾジフェニルアミン誘導体とカルボニル化合物
との縮合型の樹脂であった。
【0006】これら縮合型の樹脂は、その合成方法上、
その幹の構造が限られており、幹に置換基を導入し、必
要とする特性を有するする樹脂を得ることは困難であっ
た。もっとも、特開平2−189544号公報にはカル
ボキシル基、ヒドロキシ基を有する芳香族化合物を幹に
導入することが記載されているが、置換基の導入量を一
定量以上に増やすことは困難であった。また、一分子中
に2個のオキシラン環を有する化合物と、アミノ基およ
びアミノ基に変換可能な置換基を有する芳香族化合物の
反応により得られたオリゴマーからジアゾ化合物を誘導
する方法が特開平4−338756号公報に記載されて
おり、これらの方法によれば、カルボキシル基等の置換
基の導入を比較的容易に行うことができるが、置換基の
導入量には依然として限界があり、例えば、ジアゾ化合
物にアルカリ溶解性にする置換基を多量に導入して、ア
ルカリ溶解性を飛躍的に向上させることは困難であっ
た。
【0007】
【発明の目的】従って、本発明の目的は、任意の置換基
の導入が容易で、必要とする物性を付与することが容易
にできる感光性高分子化合物を提供することにある。本
発明の他の目的は、優れた耐刷力及び現像性を有する感
光性組成物及び感光性平版印刷版を提供することにあ
る。
【0008】
【発明の構成】本発明の上記目的は、 (1)下記一般式[I]及び一般式[II]で表される繰
り返し構造単位を共に有する感光性高分子化合物。
【0009】
【化7】 [式中、R1は、水素原子またはメチル基を表し、R
2は、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、アリー
ル基を表し、R3は、アリーレン基を表し、X-は、アニ
オンを表し、Zは、2価の連結基を表す。]
【0010】
【化8】 [式中、R1は、水素原子またはメチル基を表し、R
4は、COOH、SO3 、PO32及びCOOH、SO
3 、PO32を有する基並びにこれらの基の塩から選
ばれた基を表す。] (2)一般式[II]で表される繰り返し構造単位が、メ
タクリル酸またはアクリル酸またはこれらの塩から誘導
される構造単位であることを特徴とする上記(1)に記
載の感光性高分子化合物。 (3)上記(1)に記載の一般式[I]で表される繰り
返し構造単位において、Zで表される2価の連結基が、
−COOCH2−であることを特徴とする上記(1)ま
たは2に記載の感光性高分子化合物。 (4)下記(a)〜(c)の手順により合成することを
特徴とする上記(1)〜(3)に記載の感光性高分子化
合物の合成方法。 (a)下記一般式[III]及び一般式[II]で表される
繰り返し構造単位を共に有する高分子化合物に下記一般
式[IV]で表される化合物を反応させることにより、下
記一般式[IV]及び一般式[II]で表される繰り返し構
造単位を共に有する高分子化合物を合成する。
【0011】
【化9】 [式中、R1は、水素原子またはメチル基を表し、Z
は、2価の連結基を表す。]
【0012】
【化10】 [式中、R1は、水素原子またはメチル基を表し、R
4は、COOH、SO3 、PO32及びCOOH、SO
3 、PO32を有する基並びにこれらの基の塩から選
ばれた基を表す。]
【0013】
【化11】 [式中、R2は、水素原子、炭素数1から6のアルキル
基、アリール基を表し、R3は、アリーレン基を表し、
Yは、アミノ基に変換可能な置換基を表す。]
【0014】
【化12】 [式中、R1は、水素原子またはメチル基を表し、R
2は、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、アリー
ル基を表し、R3は、アリーレン基を表し、Yは、アミ
ノ基に変換可能な置換基を表す。](b)(a)により
得られた一般式[V]及び一般式[II]で表される繰り
返し構造単位を共に有する高分子化合物のYで表される
アミノ基に変換可能な置換基をアミノ基に変換する。 (c)(b)により得られた高分子化合物のアミノ基を
ジアゾニウム塩に変換する。 (5)上記(1)〜(3)に記載の感光性高分子化合物
および酸価10〜250の親油性高分子化合物を含有す
る感光性組成物。 (6)親水性表面を有する支持体上に上記(5)に記載
の感光性組成物を塗設することにより得られた感光層を
有する感光性平版印刷版。 (7)上記(6)に記載の感光性平版印刷版を、実質的
に有機溶剤を含まない現像液で現像することを特徴とす
る感光性平版印刷版の現像方法。よって達成することが
できる。
【0015】先ず、本発明の下記一般式[I]及び一般
式[II]で表される繰り返し構造単位を共に有する感光
性高分子化合物(以下、本発明の感光性高分子化合物と
いう。)について説明する。
【0016】
【化13】 [式中、R1は、水素原子またはメチル基を表し、R
2は、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、アリー
ル基を表し、R3は、アリーレン基を表し、X-は、アニ
オンを表し、Zは、2価の連結基を表す。]
【0017】
【化14】 [式中、R1は、水素原子またはメチル基を表し、R
4は、COOH、SO3 、PO32及びCOOH、SO
3 、PO32を有する基並びにこれらの基の塩から選
ばれた基を表す。] 上記一般式[I]及び一般式[II]において、R2で表
される炭素数1から6のアルキル基、アリール基及びR
3で表されるアリーレン基は置換基を有していてもよ
い。R2としては、メチル基、エチル基、フェニル基、
p−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、p
−クロロフェニル基、m−クロロフェニル基等が好まし
く、特に、メチル基、エチル基が好ましい。R3として
は、フェニレン基、メトキシ置換フェニレン基、ジメト
キシ置換フェニレン基、エトキシ置換フェニレン基、ジ
エトキシ置換フェニレン基、クロロ置換フェニレン基、
ジクロロ置換フェニレン基等が好ましく、特に、フェニ
レン基、メトキシ置換フェニレン基、ジメトキシ置換フ
ェニレン基が好ましい。Zで表される2価の連結基とし
ては、−COOCH2−、−COO(CH2CH2O)n
2−、−COO(CH2CH(CH3)O)nCH2−、
−C64−等が好ましく、特に、−COOCH2−が好
ましい。R4としては、−COOH、−C64SO3
−、−C64PO32等が好ましく、特に、−COOH
が好ましい。
【0018】上記本発明の感光性高分子化合物は、例え
ば、下記(a)〜(c)の手順により合成することがで
きる。 (a)下記一般式[III]及び一般式[II]で表される
繰り返し構造単位を共に有する高分子化合物(以下、本
発明のエポキシ基含有重合体という。)に下記一般式
[IV]で表される化合物を反応させることにより、下記
一般式[V]及び一般式[II]で表される繰り返し構造
単位を共に有する高分子化合物を合成する。
【0019】
【化15】 [式中、R1は、水素原子またはメチル基を表し、Z
は、2価の連結基を表す。]
【0020】
【化16】 [式中、R1は、水素原子またはメチル基を表し、R
4は、COOH、SO3 、PO32及びCOOH、SO
3 、PO32を有する基並びにこれらの基の塩から選
ばれた基を表す。]
【0021】
【化17】 [式中、R2は、水素原子、炭素数1から6のアルキル
基、アリール基を表し、R3は、アリーレン基を表し、
Yは、アミノ基に変換可能な置換基を表す。]
【0022】
【化18】 [式中、R1は、水素原子またはメチル基を表し、R
2は、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、アリー
ル基を表し、R3は、アリーレン基を表し、Yは、アミ
ノ基に変換可能な置換基を表す。] (b)(a)により得られた一般式[V]及び一般式
[II]で表される繰り返し構造単位を共に有する高分子
化合物のYで表されるアミノ基に変換可能な置換基をア
ミノ基に変換する。 (c)(b)により得られた高分子化合物のアミノ基を
ジアゾニウム塩に変換する。
【0023】上記一般式[IV]及び一般式[V]におい
て、Yで表されるアミノ基に変換可能な置換基として
は、本発明のエポキシ基含有重合体と一般式[IV]で表
される化合物とを反応においては反応にあずからない
が、公知の方法によりなるべく容易にアミノ基に変換さ
れるものが好ましく、例えば、アシルアミド基(例え
ば、ホルムアミド基又はアセトアミド基)又はニトロ基
が好ましい。
【0024】本発明のエポキシ基含有重合体の重量平均
分量は、2,000〜300,000であることが好ま
しく、3,000〜30,000であることがより好ま
しい。また、一般式[III]で表されるエポキシ基を有
する繰り返し構造単位は、0.5〜60モル%有するの
が好ましく、1〜30モル%有するのがより好ましい。
【0025】また、一般式[III]で表される繰り返し
構造単位エポキシ基含有単位は、例えば、グリシジルア
クリレート、グリシジルメタクリレートを共重合成分と
して用いることにより本発明のエポキシ基含有重合体に
導入することができる。
【0026】本発明のエポキシ基含有重合体には一般式
[III]及び一般式[II]で表される繰り返し構造単位
以外に、他の繰り返し構造単位を有していてもよい。こ
れら他の繰り返し構造単位を導入する共単量体として
は、例えば、アルキルアクリレート、アルキルメタクリ
レート、スチレン、アクリロニトリル等のビニル系単量
体を挙げることができる。
【0027】本発明のエポキシ基含有重合体は、それぞ
れの繰り返し構造単位を導入する単量体を共重合させる
ことによって得ることができる。共重合には公知の方法
を用いることができる。
【0028】本発明のエポキシ基含有重合体を合成する
場合に用いる単量体を代えることにより、最終的に得ら
れる感光性高分子化合物の物性を任意に変えることがで
きる。例えば、共単量体にアクリロニトリルを用いると
耐溶剤性を、また、メチルメタクリレートを用いると硬
度を付与できる。
【0029】また、本発明においては、一般式[III]
及び一般式[II]で表される繰り返し構造単位を導入す
る単量体、他の共単量体の比率を調整することにより、
耐刷力と現像性を両立することが可能になる。
【0030】本発明のエポキシ基含有重合体と一般式
[IV]で表される化合物との反応には、従来周知のエポ
キシ開環反応の反応条件を用いることができる。すなわ
ち、本発明のエポキシ基含有重合体と一般式[IV]で表
される化合物を適当な溶媒(例えば、酢酸、フェノー
ル、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、
ブタノール、2−メトキシエタノール、1−メトキシ−
2−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、酢
酸エチル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ドまたはこれらの混合物)中で短時間、すなわち、1〜
20時間、0〜150℃の任意の温度で反応させること
により一般式[V]及び一般式[II]で表される繰り返
し構造単位を共に有する高分子化合物を得ることができ
る。また、より高温で、溶媒を還流させながら反応させ
ることは、反応時間を短縮させることができるので好ま
しい。反応に当たっては、一般式[IV]で表される化合
物を本発明のエポキシ基含有重合体のエポキシ基に対し
て当量用いることが望ましい。
【0031】(a)により得られた一般式[V]及び一
般式[II]で表される繰り返し構造単位を共に有する高
分子化合物のYで表されるアミノ基に変換可能な置換基
のアミノ基への変換には公知の方法を用いることができ
る。例えば、Yがアミド基である場合、アミド基を加水
分解することによりアミノ基へ変換することができる。
アミド基の加水分解は公知の方法により可能であるが、
ポリマーの副反応を防止するために酸性条件で行なうこ
とが好ましい。また、Yがニトロ基である場合、ニトロ
基のアミノ基ヘの変換は公知の還元反応により行なうこ
とができる。
【0032】(b)により得られた高分子化合物のアミ
ノ基のジアゾニウム塩への変換反応は公知の方法に従い
行うことができ、例えば、塩酸、硫酸、リン酸あるいは
メタンスルホン酸等の酸性溶媒中で、亜硝酸、重硝酸ナ
トリウム、亜硝酸セリウム、亜硝酸アンモニウムなどと
反応させることにより行うことができる。
【0033】本発明の感光性高分子化合物であるジアゾ
樹脂は、該ジアゾ樹脂と安定に塩を形成し、かつ、該樹
脂を有機溶媒に可溶となすアニオンを対アニオンとして
用いることが好ましい。
【0034】該対アニオンとしては、例えば、デカン酸
および安息香酸等の有機カルボン酸、フェニルリン酸等
の有機リン酸およびスルホン酸のアニオンが含まれ、典
型的な例としては、ハロゲン化水素酸、例えば、弗化水
素酸、塩化水素酸、臭化水素酸;硫酸、硝酸、リン酸
(5価のリン)、特にオルトリン酸、無機イソ及びへテ
ロ多酸、例えば、リンタングステン酸、リンモリブデン
酸、脂肪族又は芳香族ホスホン酸あるいはその半エステ
ル、アルソン酸、ホスフィン酸、トリフルオロ酢酸など
のフルオロカルボン酸、アミドスルホン酸、セレン酸、
弗硼化水素酸、ヘキサフルオロリン酸、過塩素酸、更に
脂肪族及び芳香族スルホン酸、例えば、メタンスルホン
酸、トリフルオロメタンスルホン酸などのフルオロアル
カンスルホン酸、ラウリルスルホン酸、ジオクチルスル
ホコハク酸、ジシクロヘキシルスルホコハク酸、カンフ
ァースルホン酸、トリルオキシ−3−プロパンスルホン
酸、ノニルフェノキシ−3−プロパンスルホン酸、ノニ
ルフェノキシ−4−ブタンスルホン酸、ジブチルフェノ
キシ−3−プロパンスルホン酸、ジアミルフェノキシ−
3−プロパンスルホン酸、ジノニルフェノキシ−3−プ
ロパンスルホン酸、ジブチルフェノキシ−4−ブタンス
ルホン酸、ジノニルフェノキシ−4−ブタンスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、メシチ
レンスルホン酸、p−クロロベンゼンスルホン酸、2,
5−ジクロロベンゼンスルホン酸、スルホサリチル酸、
2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸、p−アセチルベ
ンゼンスルホン酸、5−ニトロ−o−トルエンスルホン
酸、2−ニトロベンゼンスルホン酸、3−クロロベンゼ
ンスルホン酸、3−ブロモベンゼンスルホン酸、2−ク
ロロ−5−ニトロベンゼンスルホン酸、ブチルベンゼン
スルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸、ブトキシベンゼンスルホン酸、ドデ
シルオキシベンゼンスルホン酸、2−メトキシ−4−ヒ
ドロキシ−5−ベンゾイルベンゼンスルホン酸、イソプ
ロピルナフタレンスルホン酸、ブチルナフタレンスルホ
ン酸、ヘキシルナフタレンスルホン酸、オクチルナフタ
レンスルホン酸、ブトキシナフタレンスルホン酸、ドデ
シルオキシナフタレンスルホン酸、ジブチルナフタレン
スルホン酸、ジオクチルナフタレンスルホン酸、トリイ
ソプロピルナフタレンスルホン酸、トリブチルナフタレ
ンスルホン酸、1−ナフトール−5−スルホン酸、ナフ
タリン−1−スルホン酸、ナフタリン−2−スルホン
酸、1,8−ジニトロ−ナフタリン−3,6−ジスルホ
ン酸、4,4′−ジアジド−スチルベン−3,3′−ジ
スルホン酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4
−スルホン酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−
5−スルホン酸及び1,2−ナフトキノン−1−ジアジ
ド−4−スルホン酸のアニオンもしくは、これらのアニ
オンの混合物が含まれる。これらのアニオンの中で特に
好ましいものは、ヘキサフルオロリン酸、ジブチルナフ
タレンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸又は2
−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルベンゼン
スルホン酸のアニオンが挙げられる。
【0035】本発明のジアゾ樹脂は、感光性平版印刷版
の感光層に用いられる感光性組成物の固型分中に通常1
〜70重量%、好ましくは3〜40重量%含有させる。
本発明の感光層中には、本発明のジアゾ樹脂以外のジア
ゾ樹脂を全ジアゾ樹脂重量に対して0〜50重量%添加
してもよい。
【0036】次に、本発明に係る感光性平版印刷版の感
光層に上記ジアゾ樹脂とともに含有される酸価10〜2
50の親油性高分子化合物について説明する。
【0037】上記親油性高分子化合物は、ジアゾ樹脂で
形成される感光層の塗布強度を向上させる機能を有する
ものである。
【0038】本発明において、親油性高分子化合物の酸
価とは、その高分子化合物1gを中和するのに必要な水
酸化カリウムのmg数である。酸価は次のようにして測定
することができる。試料をメチルセロソルブで50倍に
希釈し、0.1規定の水酸化カリウムで滴定する。pH
メータを用いて求めたpH曲線の変曲点を中和点とす
る。この中和点に至るまでに要する水酸化カリウムの量
から酸価を算出する。
【0039】本発明において用いることができる親油性
高分子化合物は、酸価が10〜250の範囲であればそ
の種類は任意であり、例えば、ポリアミド、ポリエーテ
ル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、
ポリウレタン、ポリビニルクロライド及びそのコポリマ
ー、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール
樹脂、シェラック、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ア
クリル樹脂等が挙げられる。
【0040】これらの中で好ましく用いられるものは、
下記(1)〜(16)に示すモノマーを用いて得られた
共重合体が挙げられる。 (1)芳香族水酸基を有するモノマー;例えば、N−
(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(4
−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、o−ヒドロ
キシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキ
シスチレン、o−ヒドロキシフェニルアクリレート、p
−ヒドロキシフェニルアクリレート、m−ヒドロキシフ
ェニルアクリレート等。 (2)脂肪族水酸基を有するモノマー;例えば、2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N−メ
チロールメタクリルアミド、4−ヒドロキシブチルアク
リレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−
ヒドロキシペンチルアクリレート、5−ヒドロキシペン
チルメタクリレート、6−ヒドロキシヘキシルアクリレ
ート、6−ヒドロキシヘキシルメタクリレート、N−
(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−
ヒドロキシエチル)メタクリルアミド、ヒドロキシエチ
ルビニルエーテル等。 (3)アミノスルホニル基を有するモノマー;例えば、
m−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、p−ア
ミノスルホニルフェニルメタクリレート、m−アミノス
ルホニルフェニルアクリレート、p−アミノスルホニル
フェニルアクリレート、N−(p−アミノスルホニルフ
ェニル)メタクリルアミド、N−(p−アミノスルホニ
ルフェニル)アクリルアミド等。 (4)スルホンアミド基を有するモノマー;例えば、N
−(p−トルエンスルホニル)アクリルアミド、N−
(p−トルエンスルホニル)メタクリルアミド等。 (5)α,β−不飽和カルボン酸類;例えば、アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタ
コン酸、無水イタコン酸等。 (6)置換または無置換のアルキルアクリレート;例え
ば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アク
リル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸オク
チル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル
酸ウンデシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ベンジ
ル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸−2−クロ
ロエチル、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレー
ト、グリシジルアクリレート等。 (7)置換または無置換のアルキルメタクリレート;例
えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸
アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチ
ル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタ
クリル酸デシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル
酸ドデシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸シク
ロヘキシル、メタクリル酸−2−クロロエチル、N,N
−ジメチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメ
タクリレート等。 (8)アクリルアミドもしくはメタクリルアミド類;例
えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−エチル
アクリルアミド、N−ヘキシルアクリルアミド、N−シ
クロヘキシルアクリルアミド、N−フェニルアクリルア
ミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル
ーN−フェニルアクリルアミド等。 (9)フッ化アルキル基を含有するモノマー;例えば、
トリフルオロエチルアクリレート、トリフルオロエチル
メタクリレート、テトラフルオロプロピルアクリレー
ト、テトラフルオロプロピルメタクリレート、ヘキサフ
ルオロプロピルメタクリレート、オクタフルオロペンチ
ルアクリレート、オクタフルオロペンチルメタクリレー
ト、ヘプタデカフルオロデシルアクリレート、ヘプタデ
カフルオロデシルメタクリレート、N−ブチル−N−
(2−アクリロキシエチル)ヘプタデカフルオロオクチ
ルスルホンアミド等。 (10)ビニルエーテル類;例えば、エチルビニルエー
テル、2−クロロエチルビニルエーテル、プロピルビニ
ルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエ
ーテル、フェニルビニルエーテル等。 (11)ビニルエステル類;例えば、ビニルアセテー
ト、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息
香酸ビニル等。 (12)スチレン類;例えば、スチレン、メチルスチレ
ン、クロロメチルスチレン等。 (13)ビニルケトン類;例えば、メチルビニルケト
ン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェ
ニルビニルケトン等。 (14)オレフィン類;例えば、エチレン、プロピレ
ン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等。 (15)複素環含有モノマー;例えば、N−ビニルピロ
リドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジン
等。 (16)シアノ基含有モノマー;例えば、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、2−ペンテンニトリル、2
−メチル−3−ブテンニトリル、2−シアノエチルアク
リレート、o−シアノスチレン、m−シアノスチレン、
p−シアノスチレン等。
【0041】また、本発明において用いる親油性高分子
化合物は、上記モノマーと共重合し得るモノマーと上記
モノマーとを共重合させて得られた共重合体であっても
よい。また、本発明において用いる親油性高分子化合物
には、上記モノマーの共重合によって得られる共重合体
を、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタ
クリレート等によって修飾したものも含まれるが、これ
らに限られるものではない。
【0042】本発明において用いる親油性高分子化合物
についてさらに具体的に述べれば、前記モノマー群
(1)、(2)に挙げたモノマーの1種以上と他のモノ
マーを共重合させて得られる水酸基を有する共重合体や
前記モノマー群(3)に挙げたモノマーの1種以上と他
のモノマーを共重合させて得られるアミノスルホニル基
を有する共重合体が好ましい。
【0043】これらの中で更に好ましい共重合体とし
て、前記モノマー群(1)、(2)、(3)の中から選
ばれるモノマーを1〜50モル%、モノマー群(5)の
中から選ばれるα,β−不飽和カルボン酸モノマーを2
〜20モル%、モノマー群(16)の中から選ばれるシ
アノ基含有モノマーを5〜40モル%、モノマー群
(6)、(7)の中から選ばれるアクリル酸エステル及
び/またはメタクリル酸エステルを25〜60モル%の
範囲で共重合させたものを挙げることができる。さら
に、これらのモノマーに加えて他のモノマー群から選ば
れる任意のモノマーを必要に応じて共重合させたものも
好ましく用いることができる。
【0044】なお、以上の各モノマー群に挙げた具体例
は例示として挙げたものであって、各モノマー群に含ま
れるモノマーは、これら挙げられたモノマーに限定され
るものではない。
【0045】また、本発明の親油性高分子化合物の分子
量は特に限定されるものではないが、ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー(GPC)によって測定される
重量平均分子量で1万〜20万であるものが好ましい。
【0046】また、本発明の親油性高分子化合物として
は、ポリウレタンをアルカリ可溶化した特公昭54−1
9773号公報、特開昭57−94747号公報、同6
0−182437号公報、同62−58242号公報、
同62−123452号公報、同62−123453号
公報、同63−113450号公報、特開平2−146
042号公報に記載の高分子化合物も有用である。
【0047】本発明の親油性高分子化合物は、感光性平
版印刷版の感光層に用いられる感光性組成物の固型分中
に好ましくは40〜99重量%、より好ましくは50〜
95重量%含有させる。
【0048】また、本発明の感光層中には、必要に応じ
て、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ノボ
ラック樹脂、天然樹脂等の他の任意の樹脂を添加しても
よい。
【0049】また、本発明の感光性平版印刷版の感光層
に用いられる感光材料組成物には、色素を用いることが
できる。該色素は、露光により可視画像を得る、また
は、現像後に可視画像を得る目的で使用される。
【0050】該色素としては、有色から無色になる、無
色から有色になるあるいは変色する色素を用いることが
できる。
【0051】本発明の感光性組成物に好ましく用いるこ
とができる色素として次のものを挙げることができる。
【0052】即ち、例えば、ビクトリアピュアブルーB
OH(保土谷化学社製)、オイルブルー#603(オリ
エント化学工業社製)、パテントピュアブルー(住友三
国化学社製)、クリスタルバイオレット、ブリリアント
グリーン、エチルバイオレット、メチルバイオレット、
メチルグリーン、エリスロシンB、ベイシックフクシ
ン、マラカイトグリーン、オイルレッド、m−クレゾー
ルパープル、ローダミンB、オーラミン、4−p−ジメ
チルアミノフェニルイミノナフトキノン、シアノ−p−
ジエチルアミノフェニルアセトアニリド等に代表される
トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、オキサジ
ン系、キサンテン系、イミノナフトキノン系、アゾメチ
ン系またはアントラキノン系の色素が、有色から無色あ
るいは異なる有色へと変色する色素の例として挙げるこ
とができる。
【0053】これらの内、特に、トリフェニルメタン
系、ジフェニルメタン系色素が有効に用いられ、更に好
ましくはトリフェニルメタン系色素であり、特にビクト
リアピュアブルーBOHが好ましい。
【0054】上記変色剤は、感光性組成物中に通常約
0.5〜約10重量%含有させることが好ましく、より
好ましくは約1〜5重量%含有させることが好ましい。
【0055】本発明の感光性組成物には、更に種々の添
加物を加えることができる。
【0056】これら添加物としては、例えば、塗布性を
改良するためのアルキルエーテル類(例えば、エチルセ
ルロース、メチルセルロース)、フッ素系界面活性剤や
ノニオン系界面活性剤〔例えば、ブルロニックL−64
(旭電化株式社製)〕、塗膜の柔軟性、耐摩耗性を付与
するための可塑剤(例えば、ブチルフタリル、ポリエチ
レングリコール、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチ
ル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸
ジオクチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、
リン酸トリオクチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリ
ル、アクリル酸またはメタクリル酸のオリゴマー及びポ
リマー)、画像部の感脂性を更に向上させるための感脂
化剤(例えば、特開昭55−527号公報記載のスチレ
ン−無水マレイン酸共重合体のアルコールによるハーフ
エステル化物等)等があり、これらの添加剤の添加量
は、その使用対象・目的によって異なるが、一般に好ま
しくは全固形分に対して、0.01〜30重量%であ
る。
【0057】本発明の感光性組成物から感光性平版印刷
版を得るには、例えば、ジアゾ樹脂と、バインダーとし
ての上述した高分子化合物、並びに必要に応じ種々の添
加剤の所定量を、適当な溶媒(メチルセロソルブ、エチ
ルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、アセト
ン、メチルエチルケトン、メタノール、ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド、水またはこれらの混合
物等)中に溶解させ感光性組成物の塗布液を調整し、こ
れを支持体上に塗布、乾燥すればよい。塗布する際の感
光性組成物の濃度は全塗布液の1〜50重量%の範囲と
することが望ましい。この場合、感光性組成物の塗布量
は、好ましくはおおむね0.2〜10g/m2程度とす
ればよい。
【0058】本発明の感光性組成物を支持体表面への塗
布は、従来公知の方法、例えば、回転塗布、ワイヤーバ
ー塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ロール塗
布、ブレード塗布及びカーテン塗布等を用いることが可
能である。
【0059】本発明の感光性組成物を塗布する支持体と
しては、種々のものが使用できる。例えば、アルミニウ
ム板(砂目立てしたアルミニウム板等)、鉄板、アルミ
箔を接着したポリエチレンテレフタレートベース紙など
を用いることができる。特にアルミニウム板が好まし
い。
【0060】しかし、アルミニウム板を無処理のまま使
用すると、感光性組成物の接着性が悪く、また、感光性
組成物が分解するという問題がある。この問題をなくす
ために、従来、種々の提案がなされている。
【0061】例えば、アルミニウム板の表面を砂目立て
した後、ケイ酸塩で処理する方法(米国特許第2,71
4,066号明細書)、有機酸塩で処理する方法(米国
特許第2,714,066号明細書)、ホスホン酸及び
それらの誘導体で処理する方法(米国特許第3,22
0,832号明細書)、ヘキサフルオロジルコン酸カリ
ウムで処理する方法(米国特許第2,946,683号
明細書)、陽極酸化する方法、及び陽極酸化後、アルカ
リ金属ケイ酸塩の水溶液で処理する方法(米国特許第
3,181,461号明細書)等がある。
【0062】本発明の感光性組成物を塗布する支持体と
して好ましく用いられるアルミニウム板(アルミニウム
積層板を含む。以下同じ)は、表面を脱脂した後、ブラ
シ研磨法、ボール研磨法、化学研磨法、電解エッチング
法等による砂目立てが施され、好ましくは、深くて均質
な砂目の得られる電解エッチング法で砂目立てされる。
陽極酸化処理は、例えば、リン酸、クロム酸、ホウ酸、
硫酸等の無機酸もしくはシュウ酸等の有機酸の単独、あ
るいはこれらの酸2種以上を混合した水溶液中で、好ま
しくは硫酸水溶液中で、アルミニウム板を陽極として電
流を通じることによって行われる。陽極酸化被膜量は5
〜60mg/dm2が好ましく、更に好ましくは5〜30mg
/dm2である。
【0063】本発明の実施に際し封孔処理を行うことが
できる。封孔処理は、好ましくは濃度0.1〜3%のケ
イ酸ナトリウム水溶液に、温度80〜95℃で10秒〜
2分間浸漬して行われる。より好ましくは、その後に4
0〜95℃の水に10秒〜2分間浸漬して処理する。
【0064】本発明の感光性平版印刷版は、線画像、網
点画像等を有する透明原画を通して露光、現像すること
により、原画に対してネガのレリーフ像が得られる。
【0065】本発明の感光性組成物を用いた平版印刷版
材料の現像処理に用いられる現像液は公知のいずれのも
のであっても良いが、アルカリ剤と水とを必須成分とし
て含有するものが好ましい。現像液中に必須成分として
含有されるアルカリ剤としては、ケイ酸ナトリウム、ケ
イ酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化リチウム、第二または第三リン酸のナトリウムまた
はアンモニウム塩、メタケイ酸ナトリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、アンモニ
ア、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルア
ミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチル
アミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミ
ン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパ
ノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプ
ロパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジアミン
等が挙げられる。
【0066】これらの内、ケイ酸カリウム、ケイ酸ナト
リウム、第二リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸
水素ナトリウム、炭酸カリウム、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンが好ま
しい。アルカリ剤は単独で用いてもよいし、2種以上混
合してもよい。通常の現像液では現像性を安定させるた
めに上記のアルカリ剤と水の他に特定の有機溶剤を添加
している。ここに特定の有機溶媒とは、現像液中に含有
させたとき上述の感光性組成物層の非露光部(非画線
部)を溶解または膨潤することができ、しかも常温(2
0℃)において水に対する溶解度が10重量%以下の有
機溶媒をいう。このような有機溶媒としては上記のよう
な特性を有するものでありさえすればよく、特に限定さ
れるものではないが、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸ベンジル、エチレン
グリコールモノブチルアセテート、乳酸ブチル、レプリ
ン酸ブチル等のカルボン酸エステル、エチルブチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トン類、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチ
レングリコールモノベンジルエーテル、エチレングリコ
ールモノフェニルエーテル、ベンジルアルコール、メチ
ルフェニルカルビノール、n−アミルアルコール等のア
ルコール類、キシレン等のアルキル置換芳香族炭化水
素、メチレンジクロライド、エチレンジクロライド、モ
ノクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素などが挙げら
れる。これらの有機溶媒は二種以上を混合して用いても
よい。これらの有機溶媒の中では、エチレングリコール
モノフェニルエーテルとべンジルアルコールが特に有効
である。またこれら有機溶媒の現像液中における含有量
は、おおむね1〜20重量%であり、特に2〜10重量
%のとき好ましい結果を得る。
【0067】また、上述の特定の有機溶媒の水への溶解
を助けるために一定の可溶化剤を含有させることもでき
る。用いる特定の有機溶媒により異なるが、このような
可溶化剤としては、水易溶性、低分子のアルコール、ケ
トン類を用いることができる。また、アニオン系界面活
性剤、両性界面活性剤等も用いることができる。
【0068】上記水易溶性、低分子のアルコール、ケト
ン類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケト
ン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、メトキシブタノール、
エトキシブタノール、4−メトキシメチルブタノール、
N−メチルピロリドン等が挙げられる。また、上記界面
活性剤としては、例えば、イソプロピルナフタレンスル
ホン酸ナトリウム、n−ブチルナフタレンスルホン酸ナ
トリウム、N−メチル−N−ペンタデシルアミノ酢酸ナ
トリウム、ラウリルサルフェートナトリウム塩等が挙げ
られる。これらアルコール、ケトン類等の可溶化剤の使
用量について特に制限はないが、一般に現像液全体に対
し約30重量%以下とすることが好ましい。
【0069】また、最近では環境衛生、安全性、作業性
の面から実質的に有機溶媒を含まない現像液が用いられ
ることも多い。ここで「実質的に有機溶媒を含まない」
とは、環境衛生、安全性、作業性等の点からみて不都合
を生じる程度までは有機溶媒を含有しないの意であり、
有機溶媒がアルカリ水溶液中に占める割合が2重量%以
下であることをいい、好ましくは1重量%以下であるこ
とをいう。
【0070】本発明の感光性平版印刷版は、これら実質
的に有機溶媒を含まない現像液を用いて現像しても安定
した現像性を得ることができる。
【0071】また、これらの現像液中には上記必須成分
以外に、特開昭50−51324号公報に記載されてい
るようなアニオン性界面活性剤または両性界面活性剤を
含有させることにより、特開昭59−75255号公
報、同60−111246号公報に記載されているよう
な非イオン性界面活性剤のうち、少なくとも1種を含有
させることにより、または特開昭55−95946号公
報、同56−142528号公報に記載されているよう
な高分子電解質を含有させることにより、感光層への濡
れ性を高めたり、階調性をさらに高めることができる。
かかる界面活性剤または高分子電解質の添加量は特に制
限はないが、現像液組成物の全重量を基準として、0.
003〜5重量%が好ましく、特に0.006〜1重量
%が好ましい。
【0072】また、本発明に使用される現像液は、必要
に応じて水溶性亜硫酸塩を含有していてもよい。このよ
うな水溶性亜硫酸塩としては、亜硫酸のアルカリまたは
アルカリ土類金属塩が好ましく、例えば、亜硫酸ナトリ
ウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、亜硫酸マグネ
シウムなどが挙げられる。これらの亜硫酸塩の現像液組
成における含有量は通常0〜4重量%で、好ましくは
0.1〜1重量%である。また、上記水溶性亜硫酸塩の
かわりにアルカリ可溶性ピラゾロン化合物、アルカリ可
溶性チオール化合物、またはメチルレゾルシン等のよう
なヒドロキシ芳香族化合物を含有させてもよい。また、
これらの化合物と上記水溶性水溶性亜硫酸塩を併用する
こともできる。
【0073】また、更に必要に応じ、消泡剤及び硬水軟
化剤のような添加剤を含有させることもできる。消泡剤
としてはシリコン系の化合物が好ましく、硬水軟化剤と
しては、例えば、ポリリン酸塩やアミノポリカルボン酸
類を挙げることができる。このような硬水軟化剤は、使
用される硬水の硬度及びその使用量に応じて最適量が変
化するが、一般的には、使用時の現像液中に0〜5重量
%、より好ましくは0.01〜0.5重量%の範囲で含
有される。
【0074】また上記のような組成を持つ現像液のpH
は7以上のアルカリ領域となる。pHが7未満の場合に
は、現像液の現像能力が低いため、非画像部が完全に溶
け出さず、印刷工程で汚れとなる。
【0075】
〔感光性高分子化合物の合成〕
〔感光性高分子化合物1の合成〕撹拌機、温度計、還流
冷却管、オイルバスを備えた300ミリリットルの3首
フラスコに、重合モノマーとして、グリシジルメタクリ
レート1.42g(10ミリモル)、メタクリル酸2.
58g(30ミリモル)、アクリロニトリル1.59g
(30ミリモル)、メチルメタクリレート3.0g(3
0ミリモル)、重合開始剤として、アゾビスイソブチロ
ニトリル0.328g(2ミリモル)、反応溶媒とし
て、アセトン100ミリリットルを入れ、窒素気流下で
6時間還流し、重合を行った。反応液を室温まで冷却
後、強撹拌させた水1.0リットルの中に投入し、樹脂
を沈澱させ、濾取乾燥し、側鎖にエポキシ基を有する高
分子化合物Aを得た。ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィーで測定した重量平均分子量は10,000であ
った。
【0076】次に、この高分子化合物Aと4−(メチル
アミノ)アセトアニリド1.64g(10ミリモル)を
氷酢酸60ミリリットルに溶解し、80℃で8時間撹拌
した。反応溶液を室温まで冷却後、強撹拌させた水60
0ミリリットルの中に投入し、樹脂を沈澱させ、濾取乾
燥し、高分子化合物A′を得た。
【0077】次に、この高分子化合物A′を2−メトキ
シエタノール50ミリリットルに溶解し、濃塩酸5ミリ
リットルを加え、80℃で8時間撹拌した。反応溶液の
一部をサンプリングし、NMRとIRでアセトアミド基
がアミノ基に加水分解し変換されているのを確認した。
【0078】更に反応溶液を氷冷した後、亜硝酸ナトリ
ウム5gの20ミリリットル水溶液を、反応液の温度を
5℃〜10℃の範囲を保つように注意しながら、ゆっく
りと滴下した。滴下後、氷冷下で1時間撹拌した。
【0079】次に、反応溶液を水250ミリリットルと
メチルエチルケトン100ミリリットルの混合溶媒中に
注入し、強撹拌下投入し、ジ−n−ブチルナフタレンス
ルホン酸ナトリウム30gを水150ミリリットルに溶
解した溶液を加え、1時間室温で撹拌を続けた。
【0080】その後、撹拌を止め、反応液を静置すると
反応液は2層に分かれる。これを分液し、上層を強撹拌
させた水1000ミリリットルの中に投入し、析出した
黄緑色の樹脂を濾取乾燥し、感光性高分子化合物1を得
た。
【0081】〔感光性高分子化合物2の合成〕感光性高
分子化合物1の合成において、4−(メチルアミノ)ア
セトアニリド1.64gに代え、4−メチルアミノ−2
−メトキシアセトアニリド1.94g(10ミリモル)
を用いた以外は同様にして合成を行ない、感光性高分子
化合物2を得た。
【0082】〔感光性高分子化合物3の合成〕感光性高
分子化合物1の合成において、4−(メチルアミノ)ア
セトアニリド1.64gに代え、4−メチルアミノ−2
−メトキシアセトアニリド1.94g(10ミリモル)
を用い、また、ジ−n−ブチルナフタレンスルホン酸ナ
トリウム30gに代え、ヘキサフルオロ燐酸アンモニウ
ム8gを用いた以外は同様にして合成を行ない、感光性
高分子化合物2を得た。
【0083】〔感光性高分子化合物4の合成〕撹拌機、
温度計、還流冷却管、オイルバスを備えた300ミリリ
ットルの3首フラスコに、重合モノマーとして、グリシ
ジルメタクリレート2.84g(20ミリモル)、メタ
クリル酸2.58g(30ミリモル)、メチルメタクリ
レート5.0g(50ミリモル)、重合開始剤として、
アゾビスイソブチロニトリル0.328g(2ミリモ
ル)、反応溶媒として、メチルエチルケトン100ミリ
リットルを入れ、窒素気流下で6時間還流し、重合を行
った。反応溶液の一部をサンプリングし、分子量を測定
したところ重量平均分子量は11,000であった。
【0084】次に、反応溶液に4−(メチルアミノ)ア
セトアニリド3.28g(20ミリモル)と氷酢酸60
ミリリットルを加え、80℃で14時間撹拌した。反応
溶液を室温まで冷却後、強撹拌させた水600ミリリッ
トルの中に投入し、樹脂を沈澱させ、濾取乾燥し、高分
子化合物Bを得た。
【0085】次に、この高分子化合物Bを2−メトキシ
エタノール80ミリリットルに溶解し、濃塩酸5ミリリ
ットルを加え、80℃で8時間撹拌した。反応溶液の一
部をサンプリングし、NMRとIRでアセトアミド基が
アミノ基に加水分解し変換されているのを確認した。
【0086】更に反応溶液を氷冷した後、亜硝酸ナトリ
ウム10gの40ミリリットル水溶液を、反応溶液の温
度を5℃〜10℃の範囲を保つように注意しながら、ゆ
っくりと滴下した。滴下後、氷冷下で1時間撹拌した。
【0087】次に、反応溶液を水250ミリリットルと
メチルエチルケトン100ミリリットルの混合溶媒中に
注入し、強撹拌下投入し、p−トルエンスルホン酸ナト
リウム15gを水150ミリリットルに溶解した溶液を
加え、1時間室温で撹拌を続けた。
【0088】その後、撹拌を止め、反応溶液を静置する
と反応液は2層に分かれる。これを分液し、上層を強撹
拌させた水1000ミリリットルの中に投入すると黄緑
色の樹脂が析出する。これを濾取乾燥し、感光性高分子
化合物4を得た。
【0089】〔感光性高分子化合物5(比較化合物)の
合成〕p−ジアゾジフェニルアミン硫酸塩14.5gを
氷冷下で40gの濃硫酸に溶解し、これにパラホルムア
ルデヒド1.61gを反応温度が10℃を越えないよう
にゆっくり添加した。その後、2時間氷冷下で撹拌を続
けた。この反応混合液を、氷冷下、500ミリリットル
のエタノールに滴下し、生じた沈澱をろ別した。エタノ
ールで沈澱を洗浄した後、この沈澱を100ミリリット
ルの水に溶解し、8gのヘキサフルオロリン酸アンモニ
ウムを溶解した40ミリリットルの水溶液を加え、生じ
た沈澱をろ過、水洗、乾燥し、感光性高分子化合物5を
得た。
【0090】得られた感光性高分子化合物5の分子量を
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したと
ころ重量平均分子量は3,200であった。
【0091】〔親油性高分子化合物の合成〕アセトン7
0ミリリットルとメタノール70ミリリットルの混合溶
媒に、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミ
ド17.7g(0.10モル)、エチルアクリレート4
1.0g(0.41モル)、メチルアクリレート12.
9g(0.15モル)、アクリロニトリル12.2g
(0.23モル)、メタクリル酸8.6g(0.10モ
ル)及びラウリルアクリレート2.4g(0.01モ
ル)を溶解した。更に重合開始剤としてアゾビスイソブ
チロニトリル2.05g(12.5ミリモル)を溶解
し、窒素気流下で強撹拌しながら加熱し、約60℃で6
時間還流させた。
【0092】反応終了後、反応液を室温まで冷却させた
後、水中に投じて高分子化合物を沈澱させた。これを濾
取、乾燥し、親油性高分子化合物1を得た。
【0093】得られた親油性高分子化合物1の重量平均
分子量をGPCにより測定したところ、75,000で
あった。
【0094】〔支持体の作成〕アルミニウム99.5
%、銅0.01%、チタン0.03%、鉄0.3%、ケ
イ素0.1%を含有するJISA1050アルミニウム
材を、厚み0.24mmに圧延したアルミニウム板の表面
を、400メッシュのパミストン(共立窯業製)の20
重量%水性懸濁液と、回転ナイロンブラシ(6−10ナ
イロン)とを用いて砂目立てした後、よく水で洗浄し
た。
【0095】次いで、15重量%水酸化ナトリウム水溶
液(アルミニウム5重量%含有)に浸漬してアルミニウ
ムの溶解量が5g/m2になるようにエッチングした後、
流水で水洗した。
【0096】さらに、1重量%硝酸水溶液で中和し、次
に、0.7重量%硝酸水溶液(アルミニウム5重量%含
有)中で、陽極時電圧10.5ボルト、陰極時電圧9.
3ボルトの矩形波交番波形電圧(電流比r=0.09、
特公昭58−5796号公報実施例に記載されている電
流波形)を用いて160クーロン/dm2の陽極時電気量
で電解粗面化処理を行った。
【0097】水洗後、50℃の15重量%水酸化ナトリ
ウム水溶液中に浸漬して、アルミニウム溶解量が1g/
m2になるようにエッチングした後、水洗した。
【0098】得られたアルミニウム板を、50℃、30
重量%の硫酸水溶液中に浸漬し、デスマットした後水洗
した。
【0099】その後、35℃の30重量%硫酸水溶液
(アルミニウム0.8重量%含有)中で直流電流を用い
て電解を行い多孔性陽極酸化皮膜を形成した。電解の電
流密度は13A/dm2であり、陽極酸化皮膜重量が2.
0g/m2となるまで電解を行った。
【0100】得られたアルミニウム板を水洗後、80℃
の2重量%ケイ酸ナトリウム水溶液に30秒間浸漬処理
し、水洗、乾燥して砂目立てした支持体を得た。
【0101】〔感光性平版印刷版の作成〕上記の砂目立
てした支持体上に下記組成を有する感光液を乾燥膜厚が
1.5g/m2になるように塗布し、90℃で2分間乾燥
し感光性平版印刷版試料1〜5を得た。
【0102】〔感光液の組成〕 (感光液1の組成) 感光性高分子化合物1 4.0g 親油性高分子化合物 10.0g ビクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学製) 0.2g ポリアクリル酸40%水溶液 (商品名:ジュリマーAC10L;日本純薬製) 0.6g エチレングリコールモノメチルエーテル 160g (感光液2の組成) 感光性高分子化合物2 1.0g 親油性高分子化合物 10.0g ビクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学製) 0.2g ポリアクリル酸40%水溶液 (商品名:ジュリマーAC10L;日本純薬製) 0.6g エチレングリコールモノメチルエーテル 160g (感光液3の組成) 感光性高分子化合物3 1.0g 親油性高分子化合物 10.0g ビクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学製) 0.2g ポリアクリル酸40%水溶液 (商品名:ジュリマーAC10L;日本純薬製) 0.6g エチレングリコールモノメチルエーテル 160g (感光液4の組成) 感光性高分子化合物4 1.0g 親油性高分子化合物 10.0g ビクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学製) 0.2g ポリアクリル酸40%水溶液 (商品名:ジュリマーAC10L;日本純薬製) 0.6g エチレングリコールモノメチルエーテル 160g (感光液5の組成;比較試料) 感光性高分子化合物5 1.0g 親油性高分子化合物 10.0g ビクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学製) 0.2g ポリアクリル酸40%水溶液 (商品名:ジュリマーAC10L;日本純薬製) 0.6g エチレングリコールモノメチルエーテル 160g
【0103】〔感光性平版印刷版の評価〕得られた感光
性平版印刷版試料1〜5を、大日本スクリーン製水平型
真空焼付機P−824−GX/IX(無電極光源)を用
いて1mの距離で20カウントでネガ網点フィルム原稿
とコニカ製ステップタブレットType TPS−Aを
画像露光した後、下記組成の標準現像液に40秒浸漬
し、スポンジで軽くこすって現像し、水洗、乾燥した。
乾燥後、直ちにコニカ製PS版ガム液SGQ−3を薄く
塗布し版面を保護し、平版印刷版を得た。
【0104】〔標準現像液組成〕 ケイ酸カリウム 1160g 50%水酸化ナトリウム 266g 水 6430g (25℃におけるpHが12.8) また、感光性平版印刷版試料1〜5を、現像液として上
記組成の標準現像液を水で3倍に希釈した低濃度現像液
を用いた以外は上記と同様に処理して平版印刷版を得
た。
【0105】上記標準現像液を用いて調製した平版印刷
版を用い、ハイデルベルグGTO印刷機で印刷し、版面
の画像部が摩耗または剥離して正常な印刷物が得られな
くなる印刷枚数を求め、これを耐刷枚数として耐刷力を
比較した。
【0106】また、上記低濃度現像液を用いて調製した
平版印刷版を用い、ハイデルベルグGTO印刷機で印刷
し、印刷物紙面上の非画線部の汚れ(インキの着肉)の
程度を評価し、現像性を比較した。
【0107】得られた結果は表1に示す。
【0108】
【表1】
【0109】
【発明の効果】本発明の感光性高分子化合物は、感光性
平版印刷版に必要とされるアルカリ可溶性、耐刷性等の
物性を付与する置換基を必要量導入することが容易であ
り、優れた耐刷力及び現像性を有する感光性組成物及び
感光性平版印刷版を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/00 503 7/021 501 (72)発明者 木津 紀幸 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 村田 昌久 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内 (72)発明者 辻 成夫 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式[I]及び一般式[II]で表
    される繰り返し構造単位を共に有する感光性高分子化合
    物。 【化1】 [式中、R1は、水素原子またはメチル基を表し、R
    2は、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、アリー
    ル基を表し、R3は、アリーレン基を表し、X-は、アニ
    オンを表し、Zは、2価の連結基を表す。] 【化2】 [式中、R1は、水素原子またはメチル基を表し、R
    4は、COOH、SO3 、PO32及びCOOH、SO
    3 、PO32を有する基並びにこれらの基の塩から選
    ばれた基を表す。]
  2. 【請求項2】 一般式[II]で表される繰り返し構造単
    位が、メタクリル酸またはアクリル酸またはこれらの塩
    から誘導される構造単位であることを特徴とする請求項
    1に記載の感光性高分子化合物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の一般式[I]で表され
    る繰り返し構造単位において、Zで表される2価の連結
    基が、−COOCH2−であることを特徴とする請求項
    1または2に記載の感光性高分子化合物。
  4. 【請求項4】 下記(a)〜(c)の手順により合成す
    ることを特徴とする請求項1〜3に記載の感光性高分子
    化合物の合成方法。(a)下記一般式[III]及び一般
    式[II]で表される繰り返し構造単位を共に有する高分
    子化合物に下記一般式[IV]で表される化合物を反応さ
    せることにより、下記一般式[V]及び一般式[II]で
    表される繰り返し構造単位を共に有する高分子化合物を
    合成する。 【化3】 [式中、R1は、水素原子またはメチル基を表し、Z
    は、2価の連結基を表す。] 【化4】 [式中、R1は、水素原子またはメチル基を表し、R
    4は、COOH、SO3 、PO32及びCOOH、SO
    3 、PO32を有する基並びにこれらの基の塩から選
    ばれた基を表す。] 【化5】 [式中、R2は、水素原子、炭素数1から6のアルキル
    基、アリール基を表し、R3は、アリーレン基を表し、
    Yは、アミノ基に変換可能な置換基を表す。] 【化6】 [式中、R1は、水素原子またはメチル基を表し、R
    2は、水素原子、炭素数1から6のアルキル基、アリー
    ル基を表し、R3は、アリーレン基を表し、Yは、アミ
    ノ基に変換可能な置換基を表す。] (b)(a)により得られた一般式[V]及び一般式
    [II]で表される繰り返し構造単位を共に有する高分子
    化合物のYで表されるアミノ基に変換可能な置換基をア
    ミノ基に変換する。 (c)(b)により得られた高分子化合物のアミノ基を
    ジアゾニウム塩に変換する。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3に記載の感光性高分子化合
    物および酸価10〜250の親油性高分子化合物を含有
    する感光性組成物。
  6. 【請求項6】 親水性表面を有する支持体上に請求項5
    に記載の感光性組成物を塗設することにより得られた感
    光層を有する感光性平版印刷版。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の感光性平版印刷版
    を、実質的に有機溶剤を含まない現像液で現像すること
    を特徴とする感光性平版印刷版の現像方法。
JP18788794A 1994-07-19 1994-07-19 感光性高分子化合物、感光性高分子化合物の合成方法、感光性組成物、感光性平版印刷版、及びその現像方法 Pending JPH0829917A (ja)

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