JPH08298847A - 脱穀装置 - Google Patents

脱穀装置

Info

Publication number
JPH08298847A
JPH08298847A JP11035795A JP11035795A JPH08298847A JP H08298847 A JPH08298847 A JP H08298847A JP 11035795 A JP11035795 A JP 11035795A JP 11035795 A JP11035795 A JP 11035795A JP H08298847 A JPH08298847 A JP H08298847A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chamber
handling
processing
processing chamber
cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11035795A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Shiraishi
博昭 白石
Kunihiro Kakizoe
国博 垣添
Mikiji Hirota
幹司 廣田
Toshihiko Mizumoto
俊彦 水本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iseki and Co Ltd, Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd filed Critical Iseki and Co Ltd
Priority to JP11035795A priority Critical patent/JPH08298847A/ja
Publication of JPH08298847A publication Critical patent/JPH08298847A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Threshing Machine Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 処理室内での被処理物の詰りや、処理胴の過
負荷を防止し、処理室の処理能力を充分に発揮させて処
理能力を向上させる。 【構成】 略平行状態に設ける扱室17と処理室18と
の間に複数の仕切体21を前後方向に所定間隔をおいて
配設して複数の開口連通部Kを形成する。処理胴25外
周には、前端部の開口連通部Kに対応する取込移送体2
7と、前部の開口連通部Kに対応する処理歯28と、後
部の開口連通部Kに対応し、処理室18内を後方へ移送
され仕切壁34によって塞き止められる被処理物を扱室
17内へ排出する放出体31と、後端部の開口連通部K
に対応する移送体33とを設ける。扱室17及び処理室
18後端開放部を下方の選別室52と連通ならしめる。
且つ、扱室17に対する処理室18の相対高さを変更可
能とする処理室昇降調節手段Bを設ける。以上より成る
脱穀装置の構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンバイン用の脱穀装
置に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来より、扱胴と処理胴とを左右に並設し
た脱穀装置としては、特公昭55−38083号、特開
昭56−82024号、実開昭59−170433号、
実開昭56−86959号、実開昭62−157325
号、実開昭62−157326号、実開昭60−940
49号、実開昭59−52843号、実開昭58−91
255号、実開昭59−16338号、実開昭56−6
2038号等に開示されたものがある。
【0003】前記特公昭55−38083号、特開昭5
6−82024号(以下、イ号と呼ぶ)に開示されたも
のは、左右に並設した扱室と処理室とを複数箇所で連通
させ、扱室で発生した被処理物の一部を処理室へ取り込
んで処理した後、一旦扱室へ戻し、再び処理室へ取り込
んで後方へ移送、排出するものである。しかしながら、
扱胴と処理胴とは同方向に回転するため、前記扱室と処
理室との連通部では、扱歯と処理刃とが互いに逆方向へ
移動することとなる。このため、前記扱室と処理室との
間の被処理物の引継ぎが悪い。実開昭59−17043
3号に開示されたものは、扱室内の被処理物を一旦、処
理室に取り込んで処理した後、再び扱室へ返すものであ
るが、処理胴には搬送用の螺旋等が設けられておらず、
処理室内における被処理物の後方への搬送作用について
は不明である。実開昭56−86959号に開示された
ものは、扱胴と処理胴とを逆方向に回転させ、処理室か
ら扱室の上部に被処理物が流れる流出路を設けたもので
あるが、これにも、イ号のような扱室と処理室との間の
被処理物の往来については記載されていない。実開昭6
2−157325号、実開昭62−157326号に開
示されたものは、扱胴と処理胴とを逆方向に回転させ、
扱室から処理室の上部に被処理物を流すものであるが、
これにも、イ号のような扱室と処理室との間の被処理物
の往来については記載されていない。実開昭60−94
049号に開示されたものは、扱胴と処理胴とを左右に
並設し、処理胴終端部を扱胴終端部より後方へ延出して
設けたものであるが、これにも、イ号のような扱室と処
理室との間の被処理物の往来については記載されていな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術、特公
昭55−38083号、特開昭56−82024号に開
示されたものは、左右に並設した扱室と処理室とを複数
箇所で連通させ、扱室で発生した被処理物の一部を処理
室へ取り込んで処理した後、一旦扱室へ戻し、再び処理
室へ取り込んで後方へ移送、排出するものである。しか
しながら、扱胴と処理胴とは同方向に回転するため、前
記扱室と処理室との連通部では、扱歯と処理刃とが互い
に逆方向へ移動することとなる。このため、前記扱室と
処理室との間の被処理物の引継ぎが悪く、このため被処
理物の処理速度が遅く、処理精度、処理能力が低い欠点
があった。また、該特公昭55−38083号、特開昭
56−82024号に上述の別の従来技術を単に組み合
わせて構成しても、この欠点を完全に解消することはで
きない。
【0005】また、前記特公昭55−38083号、特
開昭56−82024号に開示されたものにおいて、扱
室から処理室へ取り込まれた被処理物は、後方へ移送さ
れ、処理室後部の仕切壁体によって塞き止められた後、
扱室へ戻されることとなる。しかして、処理室内へ取り
込まれた被処理物量が過大なものとなると、この被処理
物が仕切壁体によって塞き止められた際に扱室への放出
が間にあわず、当該部分に詰りを生じて脱穀処理作業が
続行不能となってしまう。また、被処理物が湿材である
場合には、該被処理物の処理室内での移送抵抗が増し、
停滞しやすいため、前述のような詰りを生じやすい。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、前述の課題
を解消するために次のような技術的手段を講じたもので
ある。即ち、穀稈を後方へ搬送するフィ−ドチェン8に
沿って扱口8aを開口し、該扱口8aに対して下方側に
回転する扱胴22を軸受内装する扱室17と、該扱室1
7に対して前記扱口8a開口側と反対側の上方位置にお
いて前記扱胴22とは逆方向に回転する処理胴25を軸
受内装する処理室18とを、選別室52内に架設する揺
動選別棚51の上方において、前記処理室18の後端部
を前記扱室17の後端位置よりも後方へ延出して略平行
状態に設け、前記扱室17と処理室18との間に複数の
仕切体21を前後方向に所定間隔をおいて配設して複数
の開口連通部Kを形成し、前記処理胴25外周には、前
端部の開口連通部Kに対応して配設し、前記扱室17内
で発生する被処理物を該開口連通部Kを介して前記扱胴
22下側から処理胴25上側へと引き継いで前記処理室
18内に取り込みこれを後方へ移送する取込移送体27
と、前部の開口連通部Kに対応して配設し、前記扱室1
7内の被処理物を該開口連通部Kを介して前記扱胴22
下側から処理胴25上側へと引き継いで前記処理室18
内に取り込みこれを前方の前記取込移送体27によって
移送されてくる被処理物と併せて該処理室18に設ける
処理網20との相互作用によって処理しながら更に後方
へ移送する処理歯28と、後部の開口連通部Kに対応し
て配設し、前記処理室18内を後方へ移送されてくる被
処理物を塞き止める仕切壁34及び該仕切壁34によっ
て塞き止められる被処理物を前記開口連通部Kを介して
前記処理胴25下側から扱胴22上側へと引き継ぐべく
前記扱室17内へ排出する放出体31と、後端部の開口
連通部Kに対応して配設し、前記扱室17内の被処理物
を該開口連通部Kを介して前記扱胴22下側から処理胴
25上側へと引き継いで前記処理室18内に取り込みこ
れを扱室17の後端位置よりも更に後方側へ移送する移
送体33とを設け、前記扱室17及び処理室18後端開
放部を下方の選別室52と連通ならしめ、且つ、前記扱
室17に対する処理室18の相対高さを変更可能とする
処理室昇降調節手段Bを設けたことを特徴とする脱穀装
置としたものである。
【0007】
【発明の作用】この発明によると、扱室17内で扱胴2
2の作用を受けて脱粒された穀粒は、脱穀網目から下方
の揺動選別棚51上に漏下し、風選されながら更に下方
へ漏下して一番螺旋により機体側方へ移送され、揚穀装
置で揚上されて脱穀機の機外へ取り出される。
【0008】扱室17内の始端側で発生した脱穀粒の混
在する藁屑等から成る被処理物は、扱胴22の扱歯で下
側からフィ−ドチェン8と反対側上方へ掻き回される。
そして、この被処理物の一部は、前端部の開口連通部K
を通過し、該開口連通部Kに対応して設ける処理胴25
外周の取込移送体27により、扱胴22下側から処理胴
25上側へと引き継がれて処理室18内へ取り込まれ、
後方へ移送される。また、扱室17内で発生する被処理
物の一部は、前部の開口連通部Kを通過し、該開口連通
部Kに対応して設ける処理胴25外周の処理歯28によ
っても扱胴22下側から処理胴25上側へと引き継がれ
て処理室18内へ取り込まれる。このようにして処理室
18内に取り込まれた被処理物は、処理室18内に設け
る処理網20と処理胴25外周の処理歯28との相互作
用によって処理されながら更に後方へ移送される。そし
て、処理室18内において前記の処理作用を受けながら
後方へ移送された被処理物は、仕切壁34によって一旦
塞き止められ、後部の開口連通部Kに対応して設ける処
理胴25外周の放出体31によって該開口連通部Kを通
過し、処理胴25下側から扱胴22上側へと引き継がれ
て扱室17内へ排出される。このように、扱室17内で
発生した被処理物は、扱室17から処理室18へ投入さ
れて処理された後、残余の被処理物は再び扱室17内へ
還元される。この被処理物の扱胴22下側から処理胴2
5上側への流れ、及び処理胴25下側から扱胴22上側
への流れは、正面視或は背面視において略8字状を描く
ものとなる。そして、前記のようにして処理室18内か
ら扱室17内へ還元された被処理物は、扱室17内にお
いて処理室18内に取り込まれずに後方側へ移送されな
がら処理されてきた被処理物と共に処理されながら後方
へ移送される。このようにして移送されてきた被処理物
の一部は、後端部の開口連通部Kを通過し、該開口連通
部Kに対応して設ける処理胴25外周の移送体33によ
って扱胴22下側から処理胴25上側へと引き継がれて
処理室18内へ取り込まれ、更に後方へ移送されて扱室
17終端部よりも後方へ延長した処理室18の後端開放
部より、下方の選別室52の揺動選別棚51上へ放出さ
れる。また、前記後端部の開口連通部Kから処理室18
内に取り込まれなかった被処理物は、扱室17終端部の
後端開放部より、下方の選別室52の揺動選別棚51上
へ放出される。
【0009】以上の作用中、前記扱室17内における前
端部及び前部の開口連通部K,Kに面する部分では、被
処理物は扱胴22の扱歯23の作用によって上方へ掻き
回されており、これに基づく放擲作用によって、該開口
連通部K,Kを通過することとなる。そして、該開口連
通部K,Kを通過する被処理物には、該開口連通部K,
Kに対応して設ける取込移送体27、処理歯28、及び
移送体33による引き継ぎ作用が働く。このように、扱
胴22下側から上方への流れの抑圧作用に続いて処理胴
25上側への引き継ぎ作用が働くため、該扱胴22下側
から処理胴25上側へと被処理物を容易に取り込むこと
ができる。
【0010】そして、前記処理室18内に取り込まれた
被処理物は、後方へ移送され、後部の開口連通部Kに対
応して配設する仕切壁34によって一旦塞き止められ
る。続いて、この塞き止められた被処理物は、処理胴2
5外周の放出体31によって処理胴25下側から扱胴2
2上方へ放擲される。これによって、被処理物は、容易
に開口連通部Kを通過することができる。そして、該開
口連通部Kを通過する被処理物には、扱胴22の扱歯2
3による引き継ぎ作用が働く。このように、処理胴25
下側から扱胴22上側への引き継ぎ作用が働くため、該
処理胴25下側から扱胴22上側へと被処理物を容易に
取り込むことができる。
【0011】しかして、前記処理室18内に取り込まれ
て後方へ移送される被処理物量が過大なものとなった場
合、処理室昇降調節手段Bを作動して、前記扱室17に
対して処理室18を上昇させる。これにより、前記前端
部の開口連通部K及び前部の開口連通部Kが上昇し扱胴
22に対して高位置となるため、前記扱胴22の回転に
よって上方へ掻き回されている被処理物は、これに基づ
く放擲作用によっても、該開口連通部K,Kを通過しに
くくなる。この結果、該前端部の開口連通部K及び前部
の開口連通部Kから処理室18内へ取り込まれる被処理
物量が規制され、該処理室18内の被処理物量が減少す
る。
【0012】また、前記処理室18内に取り込まれて後
方へ移送される被処理物量が過小なものとなった場合、
前記処理室昇降調節手段Bを逆作動して、前記扱室17
に対して処理室18を下降させる。これにより、前記前
端部の開口連通部K及び前部の開口連通部Kが下降し扱
胴22に対して低位置となるため、前記扱胴22の回転
によって上方へ掻き回されている被処理物は、これに基
づく放擲作用によって、該開口連通部K,Kを通過しや
すくなる。この結果、該前端部の開口連通部K及び前部
の開口連通部Kから処理室18内へ取り込まれる被処理
物量が増加し、該処理室18内の被処理物量が増加す
る。
【0013】
【発明の効果】この発明は、前記の構成としたから、被
処理物中に混在する穀粒を選別室52へ漏下させる能力
及び被処理物中の枝梗付着粒等を精粒とする処理速度と
その能力が従来技術に比較して一段と向上する。特に、
処理室18内に取り込まれた被処理物は、処理室18内
に設ける処理網20と処理胴25の処理歯28との相互
作用により高い処理作用を受けるため、枝梗付着粒等の
処理が促進される。
【0014】そして、処理室18内を後方へ移送される
被処理物量が過大なものとなった場合には、処理室昇降
手段Bを作動して、扱室17内から処理室18内へ取り
込まれる被処理物量を規制して、処理室18内の被処理
物量を減少させることができる。これにより、前記処理
室18内での被処理物の詰りや、処理胴25の過負荷を
防止することができる。
【0015】また、前記処理室18内を後方へ移送され
る被処理物量が過小なものとなった場合には、処理室昇
降手段Bを逆作動して、扱室17内から処理室18内へ
取り込まれる被処理物量を増加させて、処理室18内の
被処理物量を増加させることができる。以上により、処
理室18の処理能力を充分に発揮させて処理能力を向上
させ、高能率な脱穀処理作業を円滑に続行することがで
きるものである。
【0016】
【実施例】この発明の実施例としてのコンバイン用の脱
穀装置について説明する。先ず、第1図及び第2図で示
した全体側面図と全体平面図とからコンバインの構成を
説明する。原動機が搭載された車体1には、その左右下
部側に無端帯が駆動輪と従動輪および転輪との間に巻回
された走行体2,2が装備されている。該車体1の右側
前部には運転操縦枠3と操縦ステップ4及び操縦座席5
とが設けられている。また、この操縦座席5の左側には
各種の操縦レバ−類を設けた操作レバ−取付枠6が設け
られている。前記原動機は、操縦座席5の下側部分に搭
載されている。
【0017】7は本発明の要旨を構成する脱穀装置で、
車体1の左側に搭載され、扱胴軸が前後方向に向かうべ
く設けられている。即ち、扱口8aが左側で、その外側
にフィ−ドチェン8が前後方向に巻回された構成で、脱
穀穀稈の供給口は前側であり、後方に排塵物及び脱穀済
み排藁が放出されるようになっている。この脱穀装置7
の右側には、収穫された籾を収容するグレンタンク9が
搭載されている。
【0018】10はカッタ−装置で、脱穀装置7の後方
側に装着されている。11は刈取搬送装置で、機枠11
aに穀稈分草体12、引起体13、刈取用バリカン14
及び刈取穀稈を横倒し状態に姿勢変更させながら移送す
る搬送チエン15等を装備し、この機枠11aの後方基
端部を前記車体1に横方向の軸心まわりに回動可能に取
付け、該機枠11aと車体1側との間に油圧シリンダ−
装置16を介在させ、刈取搬送装置11を上下回動自在
に構成している。そして、この刈取搬送装置11で刈り
取られた穀稈が後方上方へ搬送されて前記フィ−ドチェ
ン8に引き継がれ、穂先側が脱穀装置7の供給口から扱
室17内へ供給されるようになっている。
【0019】次に脱穀装置7を具体的に説明する。先
ず、第3図で示した正断面図において、正面視が箱状を
した脱穀機枠7aの上方側に、扱室17と処理室18と
が隣接状態で配設され、この両室の下側部分には、夫々
脱穀網19と処理網20とが円弧状にして張設されてい
る。そして、この扱室17と処理室18とは、その隣接
部分において連通される。即ち、その連通部の前後方向
3箇所には仕切体21が設けられ、これによって形成さ
れる開口連通部K,K,K,Kは、記号(イ)で示すよ
うに区分されている。また、処理室18はその始端部が
扱室17よりも後位置から始まり、その後端部は扱室1
7の後端位置よりも更に後方へ延びている。22は扱胴
で、外周に扱歯23が植立されていて扱室17内に扱胴
軸24で回転可能に軸受されている。25は処理胴で、
処理室18内に処理胴軸26で回転可能に軸受けされて
いる。この処理胴25自体を第5図で示し、これを説明
すると、胴の外周面の前端部には、胴の矢印(ロ)方向
の回転を受けて被処理物を扱室17から掻き上げながら
取り込むと共に後方側である矢印(ハ)へ該被処理物を
移送させる螺旋状の取込移送体27が取り付けられてい
る。この取込移送体27に続く前部には、同じく被処理
物を扱室17から掻き上げながら取り込むと共に後方側
へ該被処理物を移送しながら処理網20との相互作用に
より被処理物に脱粒処理作用を与える処理歯28が設け
られる。また、該処理歯28に近接して、被処理物を扱
室17から引っ掻けて取り込むと共に、処理室18内に
固定の複数の切刃37と近接移動してその相互作用によ
り被処理物に脱粒作用を与える処理棒29が取付け板3
0を介して設けられている。これに続き、後部には、移
送されて来る被処理物をうけて今度は逆の方向外方であ
る矢印(ニ)へ該被処理物を跳ね上げ放出する螺旋状の
放出体31を設け、この放出体31の後側に、ねじれの
ない垂直状のリング鍔体32を構成して被処理物の後方
への移動を阻止させる。更に、このリング鍔体32に続
いて、後端部には、扱室17内の被処理物を掻き上げな
がら取り込んで後方へ移送させる螺旋状の移送体33を
設け、その後に、撹拌歯70が取り付けられた構成にな
っている。
【0020】このように構成された処理胴25が第4図
で示した処理室18内に軸架されるとき、前記リング鍔
体32の部分が処理室仕切壁34の部分に合致し、この
仕切壁34には丁度前述のリング鍔体32が嵌合できる
孔35が穿たれている。また、処理室18の内周部に
は、前記処理歯28と交差する固定処理板36及び切刃
37が固着されている。尚、前記取込移送体27、処理
棒29、放出体31、移送体33は、それぞれ、前端部
の開口連通部K、前部の開口連通部K、後部の開口連通
部K、後端部の開口連通部Kに対応する位置に臨むもの
である。
【0021】第6図は、脱穀装置の機枠構造の一部を斜
視図で示したものであり、脱穀装置7の機枠前側には扱
室17へ穀稈を供給する穀稈供給口38が穿設され、後
側壁には排稈口39が穿たれている。40は扱室17の
前壁と後壁とを連結する補強枠で、扱室17の左右側上
部に縦設されている。この第6図と第7図で示したケ−
シング41は処理胴25を伝動する駆動軸42と処理胴
軸43とを連結する継手44を内装しており、機枠7a
の前側外壁面に取り付けたベベルギヤ内装の伝動ケ−ス
45から機枠のケ−シング41内へ前記駆動軸42が突
出されている。46は入力プ−リを示す。扱胴軸24の
伝動は、第8図で開示の通り、機枠前側外壁にベベルギ
ヤ内装の扱胴伝動ケ−ス47を取付け、その右端側に設
けた入力プ−リ48で駆動される構成である。
【0022】第10図及び第11図は、扱室17及び処
理室18の後部を示した斜視図であり、扱室後壁の排藁
口39の下側外壁には、後方突出姿勢の突起50が円弧
面内で複数個設けられている。また、扱室17より後方
へ突出する処理胴25の下側には藁屑を受けて扱胴側寄
り下方へ案内する櫛歯状のガイド50aが設けられてい
る。
【0023】次に、第3図及び第12図で開示の扱室1
7と処理室18との下側部分に構成された選別装置につ
いて詳細に説明する。51は揺動選別棚で、前側部分で
は右側が左側よりも高く傾斜しており、前側を除く部分
は左右方向には略水平状態に選別室52内に設けられ、
選別棚51の基端側である前側裏面部をロ−ラ53を介
してレ−ル54で前後移動自在に支持し、先端側を偏心
回転体55に連動させて該選別棚51が前後方向に揺動
するよう構成している。56は第1移送ラック、57は
第2移送ラック、58は選別網、59は第3移送ラック
である。
【0024】この揺動選別棚51の下側には、前側から
唐箕ケ−ス60内に軸架させた圧風唐箕61、一番穀粒
移送螺旋62、二番穀粒移送螺旋63を横設嵌合する螺
旋樋64、65を所定の間隔で配設している。66は2
番穀粒を前記揺動選別棚51の始端側上面に還元させる
還元螺旋筒であり、その排出口67を前記左右に傾斜し
た選別棚51の傾斜上面側へ設け、二番穀粒が速やかに
棚上面に分散されるように構成している。
【0025】68は塵埃を吸引、排出する横断流吸引機
である。しかして、処理室昇降手段Bを設ける。該処理
室昇降手段Bは、前記処理胴25、処理網20を主体に
構成する前記処理室18を1つのユニットとし、前後に
設ける雌螺子部C1,C2に、夫々電動モ−タM1,M
2の駆動雄螺子軸D1,D2を螺合して構成する。前記
電動モ−タM1,M2の駆動により、駆動雄螺子軸D
1,D2が回転し、これに螺合する雌螺子部C1,C2
と一体の前記処理室18を昇降させる構成である。尚、
前記開口連通部K,K,Kによる扱室17と処理室18
との連通状態を保つために、前記処理室18の昇降に伴
って、前記脱穀網19を扱胴22周方向に摺動可能に構
成する。
【0026】尚、前記処理室18を、ワイヤ等の連繋手
段を介して、前記操縦座席5部から手動で昇降調節でき
るように構成するもよい。しかして、前記処理室18内
における被処理物の流量を検出する被処理物流量検出手
段Gを設ける。該被処理物流量検出手段Gは、前記処理
室18内に設置する流量検出センサG1、又は、前記処
理胴軸26の捩じりトルク(処理胴25の駆動負荷)を
検出するトルクセンサG2、又は、前記仕切壁34に生
じる応力(仕切壁34が被処理物によって後方へ押圧さ
れて生じる)を検出する応力センサG3(図示せず)に
より成る。
【0027】そして、コントロ−ラHに対して、その入
力インタ−フェイス側に前記被処理物流量検出手段G
(G1,G2,G3)と前記処理室18の昇降位置を検
出する位置センサIと自動制御入り切りスイッチJとを
接続し、また、その出力インタ−フェイス側に前記電動
モ−タM1,M2の駆動を制御するリレ−R1,R2を
接続する。
【0028】次に、上例の作用を説明する。コンバイン
を走行しながら、刈取搬送装置11により圃場の稲を刈
取り、脱穀する。即ち、植立稲を分草体12で分草しな
がら引起体13により引起して刈取用バリカン14で根
元部分を切断し、刈り取った穀稈を搬送チエン14で後
方上方へ移送させながら穂先側が右側へ向かう横倒し状
態に姿勢変更させ、その後、脱穀装置7のフィ−ドチェ
ン8にその根元側を受渡して後方へ移送させる。刈り取
られて移送された穀稈は、その穂先側を脱穀機の扱室1
7へ供給口38から供給されてフィ−ドチェン8でその
まま扱室17内後方へ移送される。
【0029】この移送中の穀稈においては、扱胴22の
下側で扱歯23と脱穀網19により穂先部の穀粒が脱粒
され、脱穀網19の下側へ漏下される。また、扱歯23
の作用で切断された藁や穂先部分もが被処理物となって
扱胴25の回転に伴い扱室内を旋回する。このとき、処
理胴25が扱胴22と反対側である上側に向かって回転
しており、この処理胴25の周面に固着の取込移送体2
7、処理歯28及び処理棒29等の回転作用、及び切刃
49の抵抗作用で扱室17と処理室18間の前端部の開
口連通部K、及び前部の開口連通部Kから被処理物が処
理室18内へ引き継がれて取り込まれ、処理網20、処
理歯28、切刃37、処理棒29等の相互作用によって
被処理物が細かく裁断されながら解かれて処理され、こ
の被処理物内に含有していた穀粒が下側の処理網20か
ら漏下する。更に、この処理胴25の回転で処理室18
内を旋回する被処理物は、殆どは処理室18内に留まっ
て該処理室18内で後方へ移送されながら処理される。
但し、一部について、再び前記開口連通部K,Kから扱
室17内へ扱歯23で掻き込まれ扱室17内で更に脱穀
処理が行なわれることは皆無ではない。
【0030】この作用の状態を、第13図の正断面図、
第14図及び第15図の平面図中で被処理物Aの移動矢
線図により開示すると、第13図では横倒し8字状で被
処理物が旋回移動され、この状態で第14図または第1
5図のように少しずつ後方側へ移送されることになる
が、被処理物は主に第14図の通り処理室18内へ投入
されて、第15図のように処理室18から扱室17へ還
元される方向(ホ)のものは少ない。
【0031】第14図において、扱室17前部では被処
理物Aが多量に発生する。これに対して、前端部の開口
連通部Kと前部の開口連通部Kとに対応する処理室18
の前端部及び前部は、前記取込移送体27及び処理歯2
8によっていずれも処理室18における搬送始端側、即
ち処理室18の吸引側となっている。従って、扱室17
前部で発生した被処理物は処理室18内へ流入し易い傾
向にある。
【0032】また、扱室17後部では被処理物の発生は
少なく、また、前部で発生した被処理物もその大半は処
理室18への流出及び脱穀網19からの漏下により少量
となっている。これに対して、後部の開口連通部Kに対
応する処理室18の後部においては、前記リング鍔体3
2によって仕切られて処理室18における搬送終端側と
なっているため、前方より被処理物が多量に搬送されて
くる。
【0033】従って、被処理物は、前記前端部の開口連
通部Kと前部の開口連通部Kにおいては扱室17から処
理室18へ流入し、後部の開口連通部Kにおいては逆に
処理室18から扱室17へ流出し易い傾向となっている
のである。尚、後部の開口連通部Kにおける処理室18
から扱室17への流出は、放出体31によって矢印
(ニ)方向へ助長される。
【0034】そして、再び扱室17内へ放出された被処
理物は後方側へ移送されながら処理され、扱室17後端
側下部の排出口39から下方の揺動選別棚51上へ落下
排出される。一方、処理室18側へ旋回移送される被処
理物は、螺旋状の移送体33で処理室18内を後方へ移
送され、撹拌歯70により、揺動選別棚51上で開放す
る処理室排出口69からガイド50aに沿って下方へ放
出される。
【0035】揺動選別棚51上へ上記のようにして落
下、放出された穀粒及び処理済みの稈切れや藁屑等の被
処理物は、選別作用を受け、精粒はグレンタンク9へ投
入されて一時貯留される。また、枝梗付着粒等は揺動選
別棚51前部に還元されて再選別を受ける。藁屑等は、
脱穀装置7外へ排出される。グレンタンク9に貯留され
た穀粒は排出螺旋により圃場端等で路上のトラックの荷
台へ排出されて積み込まれる。
【0036】しかして、前記処理室18内に取り込まれ
て後方へ移送される被処理物量が過大なものとなった場
合、前記被処理物流量検出手段G(流量検出センサG
1、又はトルクセンサG2、又は応力センサG3)によ
る検出値がコントロ−ラHに設定した基準値を超える。
これにより、該コントロ−ラHから前記リレ−R1,R
2へ出力がなされ、前記電動モ−タM1,M2の正転駆
動により前記処理室昇降手段Bを作動して前記処理室1
8を上昇させる。これにより、前記前端部の開口連通部
K及び前部の開口連通部Kが高位置へ移動する。
【0037】これによって、前記扱室17内から処理室
18内に取り込まれる被処理物量が規制され、前記処理
室18内の被処理物量を減少させて、該処理室18内で
の被処理物の詰りや、処理胴25の過負荷を防止するこ
とができる。これによって、処理室18の処理能力を充
分に発揮させて処理能力を向上させ、高能率な脱穀処理
作業を円滑に続行することができるものである。
【0038】尚、前記処理室18内に取り込まれて後方
へ移送される被処理物量が適正量以下となった場合に
は、前記被処理物流量検出手段G(流量検出センサG
1、又はトルクセンサG2、又は応力センサG3)によ
る検出値がコントロ−ラHに設定した基準値を下回る。
これにより、該コントロ−ラHから前記リレ−R1,R
2へ前述と逆の出力がなされ、前記電動モ−タM1,M
2の逆転駆動により前記処理室昇降調節手段Bを作動し
て前記処理室18を下降させる。これにより、前記前端
部の開口連通部Kと前部の開口連通部Kとが低位置へ移
動する。
【0039】この結果、前記処理室18内へ取り込まれ
る被処理物量が増加するため、処理室18内の被処理物
充満量が安定し、該処理室18の処理能力を充分に発揮
させ、高能率な脱穀処理作業が行える。尚、前記処理室
18の上昇/下降位置は、前記位置センサIによる検出
値が、前記被処理物流量検出手段Gの検出結果に対応し
て、コントロ−ラHに予め設定した値に合致すべく制御
されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この脱穀装置を装備したコンバインの全体側面
【図2】第1図の平面図
【図3】要部の正断面図
【図4】要部の作用説明用簡略平面図
【図5】処理胴部の説明用側面図
【図6】要部の斜視図
【図7】要部の斜視図
【図8】要部の側断面図
【図9】要部の背断面図
【図10】要部の作用説明用簡略平面図
【図11】要部の作用説明用簡略平面図
【図12】要部の平断面図
【図13】制御ブロック回路図
【符号の説明】
8 フィ−ドチェン 8a 扱口 17 扱室 18 処理室 20 処理網 21 仕切体 22 扱胴 25 処理胴 27 取込移送体 28 処理歯 31 放出体 33 移送体 51 揺動選別棚 52 選別室 K 開口連通部 B 処理室昇降調節手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水本 俊彦 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 穀稈を後方へ搬送するフィ−ドチェン8
    に沿って扱口8aを開口し、該扱口8aに対して下方側
    に回転する扱胴22を軸受内装する扱室17と、該扱室
    17に対して前記扱口8a開口側と反対側の上方位置に
    おいて前記扱胴22とは逆方向に回転する処理胴25を
    軸受内装する処理室18とを、選別室52内に架設する
    揺動選別棚51の上方において、前記処理室18の後端
    部を前記扱室17の後端位置よりも後方へ延出して略平
    行状態に設け、前記扱室17と処理室18との間に複数
    の仕切体21を前後方向に所定間隔をおいて配設して複
    数の開口連通部Kを形成し、前記処理胴25外周には、
    前端部の開口連通部Kに対応して配設し、前記扱室17
    内で発生する被処理物を該開口連通部Kを介して前記扱
    胴22下側から処理胴25上側へと引き継いで前記処理
    室18内に取り込みこれを後方へ移送する取込移送体2
    7と、前部の開口連通部Kに対応して配設し、前記扱室
    17内の被処理物を該開口連通部Kを介して前記扱胴2
    2下側から処理胴25上側へと引き継いで前記処理室1
    8内に取り込みこれを前方の前記取込移送体27によっ
    て移送されてくる被処理物と併せて該処理室18に設け
    る処理網20との相互作用によって処理しながら更に後
    方へ移送する処理歯28と、後部の開口連通部Kに対応
    して配設し、前記処理室18内を後方へ移送されてくる
    被処理物を塞き止める仕切壁34及び該仕切壁34によ
    って塞き止められる被処理物を前記開口連通部Kを介し
    て前記処理胴25下側から扱胴22上側へと引き継ぐべ
    く前記扱室17内へ排出する放出体31と、後端部の開
    口連通部Kに対応して配設し、前記扱室17内の被処理
    物を該開口連通部Kを介して前記扱胴22下側から処理
    胴25上側へと引き継いで前記処理室18内に取り込み
    これを扱室17の後端位置よりも更に後方側へ移送する
    移送体33とを設け、前記扱室17及び処理室18後端
    開放部を下方の選別室52と連通ならしめ、且つ、前記
    扱室17に対する処理室18の相対高さを変更可能とす
    る処理室昇降調節手段Bを設けたことを特徴とする脱穀
    装置。
JP11035795A 1995-05-09 1995-05-09 脱穀装置 Pending JPH08298847A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11035795A JPH08298847A (ja) 1995-05-09 1995-05-09 脱穀装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11035795A JPH08298847A (ja) 1995-05-09 1995-05-09 脱穀装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08298847A true JPH08298847A (ja) 1996-11-19

Family

ID=14533735

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11035795A Pending JPH08298847A (ja) 1995-05-09 1995-05-09 脱穀装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08298847A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102051491B1 (ko) * 2019-03-21 2019-12-03 강옥자 잡곡 탈곡기

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102051491B1 (ko) * 2019-03-21 2019-12-03 강옥자 잡곡 탈곡기

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010226989A (ja) コンバインの脱穀構造
JPH08298847A (ja) 脱穀装置
JP2019017327A (ja) コンバイン
JPH08298846A (ja) 脱穀装置
JPH08298845A (ja) 脱穀装置
JP3412230B2 (ja) 脱穀装置
JP3381352B2 (ja) 脱穀装置
JPH08298848A (ja) 脱穀装置
JPH07194236A (ja) 脱穀装置
JP2003180119A (ja) コンバイン
JPH08182424A (ja) 脱穀装置
JPH08182423A (ja) 脱穀装置
JP2005304426A (ja) 全稈投入型コンバインの脱穀機駆動装置
JP3596020B2 (ja) 脱穀装置
JP3286383B2 (ja) 脱穀装置
JP3446283B2 (ja) 脱穀装置
JP3635130B2 (ja) コンバイン用脱穀装置
JPS599584Y2 (ja) 脱穀機の二番還元装置
JPH0733626Y2 (ja) コンバイン
JP3381346B2 (ja) 脱穀装置
JP3389664B2 (ja) 脱穀装置
JP2507934B2 (ja) 脱穀装置
JPH08126427A (ja) 脱穀装置
JPH0947138A (ja) 収穫作業方法
JPH11103653A (ja) 汎用コンバイン