JP3596020B2 - 脱穀装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、コンバイン用の脱穀装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来、特開昭61−274617号公報、特開昭62−22515号公報及び実開昭62−27439号公報に見られる通り、扱室と処理室とが左右側に隣合わせて構成した脱穀装置は周知であった。
【0003】
そして、扱室よりも処理室を延長する構成も従来の特開昭61−274617号公報に開示されている。
【0004】
しかし、処理室と扱室との間で扱室側から藁屑が略前後方向の全域にわたって仕切規制部を除き流通可能であって、後方の処理室側から一旦扱室へ処理物が戻されて再び後方延長部の処理室側へ還元されるような脱穀装置はなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術では、扱室から処理室へ供給された脱穀粒の混じった藁屑は、略処理室内だけで脱粒されていない穂付き藁や枝梗付き穀粒が分離処理されると共に、穀粒は処理室下部の網目あるいはスリットから選別棚上に漏下して選別される。
【0006】
しかし、扱室と処理室とが前後方向の略全域で開口されていないために、扱室で発生の藁屑が処理室側へいつでも取り込まれると謂うようなことがなく、藁屑の処理能力が悪い欠点があった。しかし、この扱室と処理室との間を前後方向に全域開口させるときは、この連通開口部の室内の強度が保持できず、また、該連通開口部の適正な連通規制枠等の装備が困難になる欠点があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前述の課題を解消するために次の技術的な手段を講じた。
【0008】
即ち、脱穀機の扱室17と該扱室で発生する穀粒が混在あるいは付着した藁屑を処理する処理室18とを形成する脱穀処理室Dを、穀稈供給口19を開設した前壁枠20と排藁出口21を開設する後壁枠22と扱室17の一側外側で巻回される脱穀チェン8の巻回方向に沿って開口する扱口8aを有する扱口側の側枠23と扱口側とは反対側の側枠24と扱室内に軸架される扱胴25の底面側に張設される扱網26と処理室内に軸架される処理胴27の底面側に張設される処理網28とで構成すると共に、該脱穀処理室Dを扱室側と処理室側との隣接部分において扱室17の前後方向の大半部分で両室を連通開口Kさせ、処理胴27の後方終端部を前記扱胴の後端よりも後方側に延ばし、扱室後壁よりも前側には処理室18の終端仕切壁30を構成して該処理室18の終端仕切壁30の前側で処理物を扱室側へ排出ならしめ、扱室終端部側から再び一部の藁屑を後方延長側処理室側へ排出可能に前記扱胴25の回転方向を扱口8aに対して下側向き回転とする一方、処理胴27の回転を扱胴25とは反対側に回転ならしめてその回転軌跡が正面視で倒伏8字形を描くよう構成した脱穀装置において、前記扱室17と処理室18との連通開口部Kの上部側の室内17には、前記前壁枠20と後壁枠22とを連結する縦補強枠31を設け、この縦補強枠31に前記処理網28と扱網26との連繋部に連絡して前記扱室17と処理室18との連通開口部Kの上下間隔の規制保持機能を行なうと共に前後方向開口部分の規制をする仕切部材36を取り付けるに、前後端面に前記前壁枠20及び後壁枠22に固着するための取付板32を設けたパイプ31aと、処理網28及び扱網26の連繋部の上下に重合せる両方の網取付板28a,26aにわたって貫通させた連結孔33に挿通させる連結ピン34を固着した下板枠35との間に前記仕切部材36を設ける構成とし、更に、扱室17の扱口側上部側にも前記前壁枠20と後壁枠22とを連結する扱口側縦補強枠39を設け、前記処理胴27を構成するに、処理胴27の外周面の始端部側には、該処理胴27の回転によって藁屑を扱室17から取り込むと共に後方側へ該藁屑を移送させる螺旋状の移送羽根44を取り付け、該螺旋状移送羽根44に続く部分に、取り込まれた藁屑を後方側へ移送させながら処理網28との間で藁屑をこなしながら脱粒処理する処理歯43を設け、該処理歯43とは別に藁屑を扱室17から引っ掻けて取り込む処理棒45を設け、これら処理歯43及び処理棒45に続き、移送されて来る藁屑を受けて扱室17側の方向へ藁屑を跳ね出す螺旋状の放出羽根47を設け、該放出羽根47の後端部にねじれのない垂直状のリング鍔体48を構成して該リング鍔体48によって藁屑の後方への移動を阻止させ、更に、このリング鍔体48に続いて藁屑を取り込んで後方へ移送させる螺旋状の移送羽根49を設け、該移送羽根49の後側に処理歯50を取り付けて構成し、一方、前記処理室18の終端仕切壁30に前記リング鍔体48が嵌合できる孔51を穿ち、前記処理胴27を処理室18内に軸架したとき、前記リング鍔体48の部分が処理室18の終端仕切壁30の孔51に嵌合するものとし、更に、前記処理室18の内周部に処理胴27の処理歯43と交差する固定処理板52を固着して設けたことを特徴とする脱穀装置とした。
【0009】
【発明の作用】
この発明によると、扱室内で発生の藁屑が処理室側に前後の略全域にわたって送り込まれ、特に、扱胴の回転方向と処理胴の回転方向とが逆回転して倒伏8字軌跡を描く形になるから容易に藁屑が処理室へ送り込まれる。一方、処理室側からの藁屑は扱胴径に対して処理胴径が小さいために扱室側への還元は少なく、十分な処理機能が果たされ、処理室終端の仕切壁部に至って扱室側へ戻されて再び扱胴による処理が行なわれて、扱室終端下部から選別室に落下されるものと延長処理室へ戻されてその後に選別室へ排出される。然るに、扱室と処理室との境目である両室の連通開口部の上部には、前壁枠と後壁枠との間にわたって縦補強枠が設けられており、この補強枠に脱穀網と処理網との連繋部に連絡されると共に連通開口部の規制をする仕切部材が構成されているから脱穀処理室の強度を十分に保持できて、しかも各規制機能を十分に果たし脱穀性能を向上できる。
【0010】
この脱穀処理作用を詳述するに、穀稈は、扱胴25の下側で扱歯42と脱穀網26により穂先穀粒が脱穀され脱穀網26の下側へ漏下される。また、扱歯42の作用で切断された藁や穂先部分が藁屑となって扱胴25の回転に伴い扱室内を旋回する。このとき、処理胴27が扱胴25と反対側である上側に向かって回転しており、この処理胴27の周面に固着の螺旋羽根44、処理歯43及び処理棒45等の回転作用で扱室17と処理室18間の連通開口部Kから処理室18内へ取り込まれ、処理網28、切刃38等の相互作用によって藁屑が細かく裁断されながら解かれて処理され、この藁屑内に刺さっている穀粒が藁屑内から開放されて下側の処理網28から漏下する。更に、この処理胴27の回転で処理室18内を旋回する藁屑は、殆どは処理室内に留まって該処理室内で後方へ移送されながら処理されるが、一部のものは、再び前記連通開口K部から扱室17内へ戻り扱室17内で更に脱穀処理が行なわれる。即ち、扱胴25と処理胴27との回転が逆回転で全体の軌跡Pが、横倒し8字状を描き、扱室17内で発生する藁屑が第12図中で示した矢印の状態で移動され処理されることになる。
【0011】
即ち、処理室18内へその前側部分で投入された藁屑は、扱室17の後方近くに対応する部分では、処理胴27に設けた放出羽根47で後方側へ移送されていた状態から逆の前側扱室側である矢印(ニ)方向へ当該藁屑を扱室内へ放出する。そして、再び扱室17内へ送り込まれた藁屑は元の後方側へ移送されながら脱穀処理され扱室後端側下部の排出口21から下方の揺動選別棚56上へ落下排出される。一方処理室18側へ旋回移送される藁屑は、螺旋状の移送羽根49で処理室18内を後方へ移送され、処理歯50で処理され、揺動選別棚上で開放する処理室排出口から下方へ放出されることになる。
【0012】
したがって、脱穀中に発生する藁屑は、基本的には、殆どのものが扱室17から処理室18内へ扱室後方部を除く前側部分で投入されて大量の藁屑が迅速処理され、一部のものが再び処理室18内から扱室17へ還元されて脱穀処理される。このため、高能率で分散、裁断、脱穀等の処理が行われ、処理室18の終端側に達すると、処理胴27に設けた放出羽根47により前方扱室側である矢印(ニ)方向へ放出されて扱室17内へ一旦戻され、その後に扱胴25で扱室内を回転して、その一部は再び処理室18の延長後方側へ掻込羽根49で取り込まれて後方へ処理されながら移動して下部の揺動選別棚56上に排出され選別が行なわれる。
【0013】
【発明の効果】
この発明は、前記の構成としたから、扱室と処理室との略全域にわたって連通開口させて扱室側で発生の藁屑を処理室側へ一部仕切体部を除いて自由に送り込める脱穀処理室でありながら、処理室の後端仕切壁の前側部分で一旦処理物を扱室へ還元して処理物の塊を解して脱穀処理性能を向上させ、しかも、脱穀室の終端部分からは直接下部側の選別室へ藁屑を排出させるかたわら、処理室延長部へも藁屑を放出してこの処理室後端からも選別室へ藁屑を排出させると謂う高性能な脱穀処理ができるものであり、脱穀中に発生する藁屑は、基本的には、殆どのものが扱室17から処理室18内へ扱室後方部を除く前側部分で投入されて大量の藁屑が迅速処理でき、一部のものが再び処理室18内から扱室17へ還元されて脱穀処理されるため、高能率で分散、裁断、脱穀等の処理を行うことができるものでありながら、扱室と処理室との前後方向の略全域にわたる連通開口の補強を十分に発揮でき、しかも、連通開口部の規制仕切枠の取り付けを容易になし得る。
【0014】
【実施例】
この発明の実施例としてのコンバイン用の脱穀装置につて説明する。
【0015】
先ず、第1図及び第2図で示した全体側面図と全体平面図とからコンバインの構成を説明する。原動機が搭載された車体1には、その左右下部側に無端帯が駆動輪と従動輪および転輪との間に巻回された走行体2,2が装備されている。
【0016】
この自走車体1の右側前部には運転操縦枠3と操縦ステップ4及び操縦座席5とが設けられている。また、この操縦座席5の左側には各種の操縦レバ−類を設けた操作レバ−取付枠6が設けられている。前記原動機は、操縦座席5の下側部分に搭載されている。
【0017】
7は本発明の要旨を構成する脱穀装置で、自走車体1の左右中央部から左側に搭載され、扱胴軸が前後方向に向かうようにして設けられている。即ち、扱口8aが左側で、その外側に脱穀チェン8が前後方向に巻回された形態に搭載され、脱穀穀稈の供給口は前側であり、後方に排塵及び脱穀済み排藁が放出されるようになっている。この脱穀装置7の右側には、脱穀選別された籾を収容するグレ−ンタンク9が搭載されている。
【0018】
10はカッタ−装置で、脱穀装置7の後方側に装着されている。11は刈取搬送装置で、機枠11aに穀稈分草体12、引起体13、刈取用バリカン14及び刈取穀稈を横倒し状態に姿勢変更させながら移送する搬送チェン15等を装備しており、この機枠11aの後方基端部を前記車体1に横方向の軸心まわりに回動可能に取付け、該機枠11aと車体1側との間に油圧シリンダ−装置16を介在させ、刈取搬送装置11が上下に回動できるように構成している。そして、この刈取搬送装置11で刈り取られた穀稈が後方上方へ搬送されて前記脱穀チェン8にその穀稈が受け継がれ、穂先側が脱穀装置7の供給口から扱室内へ供給されるようになっている。
【0019】
次ぎに脱穀装置7を具体的に説明する。
【0020】
先ず、第3図で示した正断面図において、脱穀装置の脱穀扱室17室と該扱室17で発生する穀粒が混在あるいは付着した藁屑を処理する処理室18とを形成する脱穀処理室Dは、穀稈供給口19を開設した前壁枠20と排藁出口21を開設する後壁枠22と扱室17の一側外側で巻回される脱穀チェン8の巻回方向に沿って開口する扱口8aを有する扱口側の側枠23と扱口側とは反対側の側枠24と扱室内に軸架される扱胴25の底面側に張設される扱網26と処理室内に軸架される処理胴27の底面側に張設される処理網28と、扱室17側上部を開閉可能に蝶番で枢結する天井枠29とで構成されている。
【0021】
そして、該脱穀処理室Dの扱室側と処理室側との隣接部分において扱室の前後方向の大半部分で両室を連通開口Kさせ、処理胴27の後方終端部を前記扱胴25の後端よりも後方側に延ばし、扱室後壁22よりも前側には処理室18の終端仕切壁30を構成し、該処理室18の終端仕切壁30の前側で処理物を扱室側へ排出ならしめ、扱室終端部側から再び一部の藁屑を後方延長側処理室側へ排出可能に前記扱胴の回転方向(イ)を扱口に対して下側向き回転とする一方、処理胴の回転を扱胴とは反対側に回転ならしめてその回転軌跡Pが正面視或は背面視で倒伏8字形を描くよう構成している。
【0022】
31は縦補強枠で、前記扱室17と処理室18との連通開口部Kの上部側の室内にあって、前記前壁枠20と後壁枠22とを連結している。実施例では鉄製のパイプ31aの上側部分に断面W形に折り曲げた鉄板31bを溶接して構成されており、その前後端面には前記前壁枠20及び後壁枠22に固着するための取付板32が固着されている。
【0023】
また、この縦補強枠31に前記処理網28と扱網26との連繋部の上下に重合せる網取付板28a、26aとの両者にわたって貫通させた連結孔33に挿通させる連結ピン34を固着した下板枠35との間に、前記扱室17と処理室18との連通開口部Kの上下間隔の規制保持機能をもたらす仕切部材36を設けている。
【0024】
37は扱室17内に配設された刃で、前記縦補強枠31の鉄板31bに取り付けられている。38は処理室18内に配設された切刃である。
【0025】
39は扱口側縦補強枠で、扱口8a側の扱室17内の天井部分にあって前記前壁枠20と後壁枠22とを連結し、扱室フレ−ムの一部を構成している。符号40は扱胴軸、41は処理胴軸、42は扱歯、43は処理歯を示す。
【0026】
この処理胴27自体を第13図で示し、これを説明すると、胴の外周面の始端部側には、処理胴27の矢印(ロ)方向の回転を受けて藁屑を扱室17から取り込むと共に後方側である矢印(ハ)へ該藁屑を移送させる螺旋状の移送羽根44が取り付けられている。この螺旋状移送羽根44に続く部分には、取り込まれた藁屑を後方側へ移送させながら処理網28との間で藁屑をこなしながら脱粒処理する処理歯43が設けられ、また、この処理歯43とは別に藁屑を扱室17から引っ掻けて取り込む処理棒45が取付け板46を介して設けられている。これに続き、移送されて来る藁屑を受けて今度は逆の扱室側の方向である矢印(ニ)へ藁屑を跳ね出す螺旋状の放出羽根47を設け、この放出羽根47の後端部をねじれのない垂直状のリング鍔体48に構成して藁屑の後方への移動を阻止させ、更に、このリング鍔体48に続いて前述の始端部側に形成させたものと同様の藁屑を取り込んで後方へ移送させる螺旋状の移送羽根49を設け、その後に、処理歯50が取り付けられた構成になっている。
【0027】
このように構成された処理胴27が第4図で示した処理室18内に軸架されるとき、前記リング鍔体48の部分が丁度処理室18の終端仕切壁30の部分に合致し、この仕切壁30にはリング鍔体48が嵌合できる孔51が穿たれている。また、処理室18の内周部には、前記処理歯43と交差する固定処理板52が固着されている。
【0028】
第10図は、脱穀網26と処理網28とを省略した脱穀装置の機枠構造の一部を斜視図で示したものであり、この図ではケ−シング53が開示されており、このケ−シング53は処理胴軸41と原動機側からの駆動軸54とを連結する継手55を内装している。
【0029】
次ぎに、第3図及び第11図で開示の扱室17と処理室18との下側部分に構成された選別装置について詳細に説明する。
【0030】
56は揺動選別棚で、前側部分では右側が左側よりも高く傾斜しており、前側を除く部分は左右方向には略水平状態に選別室57内に設けられ、選別棚56の基端側である前側裏面部をロ−ラ58を介してレ−ル59で前後移動自在に支持し、先端側を偏心回転体60に連動させて該選別棚56が前後方向に揺動するよう構成している。この選別棚自体の構成は、前側部分では穀粒を受ける板面上に側面視が鋸刃状をした第1移送ラック61を設け、前後中間部では板面を下側前方に向けて傾斜後に水平状に折り曲げ、その上方に穀粒及び小さな藁屑が漏下できるブラインド状の第2移送ラック62を設け、更に前記板面後端部には選別網63を後方へ張設し、上側の第2移送ラック62の後端側からは、上側を鋸刃状に形成した板を左右に所定間隔で多数並させた第3移送ラック64を設けた構成になっている。
【0031】
この揺動選別棚56の下側には、前側から唐箕ケ−ス65内に軸架させた圧風唐箕66、一番穀粒移送螺旋67、二番穀粒移送螺旋68を横設嵌合する螺旋樋69、70を所定の間隔で配設している。71は2番穀粒を前記揺動選別棚56の始端側上面に還元させる還元螺旋筒であり、その排出口72を前記左右に傾斜した選別棚56の傾斜上面側へ設け、還元された藁屑混じりの二番穀粒が傾斜する左側へ滑り落ちながら前後揺動作用をうけて速やかに棚上面に分散されるように構成している。
【0032】
73は横断流吸引機で、シロッコファンとも呼ばれ、左右全幅から空気を吸い込んで機外へ排出するものである。
【0033】
74は排藁分散突起で、扱網26の後端側にあって、前記排藁出口21の下方に扱胴25に植立される扱歯42の回転外周に沿って所定間隔で後方側へ突出するよう設けられている。
【0034】
次ぎに、上例の作用を説明する。
【0035】
第1図のコンバインにおいて、刈取搬送装置11を油圧シリンダ−装置16により下降させて自走しながら圃場の稲を刈取りながら脱穀作業をする。
【0036】
即ち、植立している稲を分草体12で分草しながら引起体13により倒伏した稲を引起してバリカン14で稲の根元部分を刈取り、その後、刈り取った穀稈を搬送チェン15で後方上方へ移送させながら穂先側が右側へ向かう横倒し状態に姿勢変更させ、その後、脱穀装置7の脱穀チェン8にその根元側を受渡して後方へ移送させる。
【0037】
このようにして刈り取られて移送された穀稈は、その穂先側が脱穀機の扱室17へ供給口19から供給されて脱穀チェン8でそのまま扱室内後方へ移送される。そして、扱胴25の回転及び処理胴27の回転を受けて、脱穀及び藁屑の処理が扱室17と処理室18内で行なわれる。
【0038】
即ち、穀稈は、扱胴25の下側で扱歯42と脱穀網26により穂先穀粒が脱穀され脱穀網26の下側へ漏下される。また、扱歯42の作用で切断された藁や穂先部分が藁屑となって扱胴25の回転に伴い扱室内を旋回する。このとき、処理胴27が扱胴25と反対側である上側に向かって回転しており、この処理胴27の周面に固着の螺旋羽根44、処理歯43及び処理棒45等の回転作用で扱室17と処理室18間の連通開口部Kから処理室18内へ取り込まれ、処理網28、切刃38等の相互作用によって藁屑が細かく裁断されながら解かれて処理され、この藁屑内に刺さっている穀粒が藁屑内から開放されて下側の処理網28から漏下する。更に、この処理胴27の回転で処理室18内を旋回する藁屑は、殆どは処理室内に留まって該処理室内で後方へ移送されながら処理されるが、一部のものは、再び前記連通開口部Kから扱室17内へ戻り扱室17内で更に脱穀処理が行なわれる。即ち、扱胴25と処理胴27との回転が逆回転で全体の軌跡Pが、横倒し8字状を描き、扱室17内で発生する藁屑が第12図中で示した矢印の状態で移動され処理されることになる。
【0039】
即ち、処理室18内へその前側部分で投入された藁屑は、扱室17の後方近くに対応する部分では、処理胴27に設けた放出羽根47で後方側へ移送されていた状態から逆の前側扱室側である矢印(ニ)方向へ当該藁屑を扱室内へ放出する。そして、再び扱室17内へ送り込まれた藁屑は元の後方側へ移送されながら脱穀処理され扱室後端側下部の排出口21から下方の揺動選別棚56上へ落下排出される。一方処理室18側へ旋回移送される藁屑は、螺旋状の移送羽根49で処理室18内を後方へ移送され、処理歯50で処理され、揺動選別棚56上で開放する処理室排出口から下方へ放出されることになる。
【0040】
したがって、脱穀中に発生する藁屑は、基本的には、殆どのものが扱室17から処理室18内へ扱室後方部を除く前側部分で投入されて大量の藁屑が迅速処理され、一部のものが再び、処理室18内から扱室17へ還元されて脱穀処理される。このため、高能率で分散、裁断、脱穀等の処理が行われ、処理室18の終端側に達すると、処理胴27に設けた放出羽根47により前方扱室側である矢印(ニ)方向へ放出されて扱室17内へ一旦戻され、その後に扱胴25で扱室内を回転して、その一部は再び処理室18の延長後方側へ掻込羽根49で取り込まれて後方へ処理されながら移動して下部の揺動選別棚56上に排出され選別が行なわれる。
【0041】
揺動選別棚56上へ上記のようにして落下、放出された穀粒及び処理済みの稈切れや藁屑は、その前後揺動作用を受けて後方へ移送され、穀粒と小さな藁屑は第2移送ラック62の隙間から漏下して選別網63で藁屑と穀粒に分離され、穀粒は下部の一番螺旋樋69で受けられて螺旋67により機体右側方へ移送され、揚穀筒内で螺旋揚上されてグレ−ンタンク9内へ放出される。小さな藁屑は選別網63から漏らないで後方へ唐箕66による選別風で飛ばされ、軽いものはそのまま機外へ排出される。穀粒が付いている枝付きの藁屑は揺動作用を受けて二番螺旋樋70内に落下し、その螺旋68で機体右側方へ移送される。
【0042】
第2移送ラック62の隙間から漏れない藁屑はそのまま分散されながら後方側へ移送され、唐箕66による選別風で吹き上げられながら小さな藁屑と選別され、小さなものは下方に落ちて前述の選別をうける。大きなものは、第3移送ラック64上に達し、ここでやや小さなものは落下して二番螺旋樋70内へ供給されることになる。そして、大きな選別を受けた藁屑は、第3移送ラック64の後端から機外へ放出される。
【0043】
二番螺旋樋70で受けられた二番穀粒と枝梗付き穀粒及び藁屑は、螺旋68で機体右端に移送され揚穀筒71の螺旋で前方上方へ移送されて揺動選別棚56の始端側に還元され再び選別される。
【0044】
唐箕66の選別風と後方上位に配設の横断流吸引機73により、機内で発生した塵埃及び細かな藁屑は、この選別風で機外に排出される。また、長い藁の場合も、この横断流吸引機73の掻き出し作用により機外へ放出される。
【0045】
グレ−ンタンク9で溜められた穀粒は排出螺旋により圃場端等で路上のトラックの荷台へ排出されて積み込まれる。
【0046】
このようにして一連の刈り取り脱穀作業が行なわれるが、手前側の扱室17と反対側の処理室18との間を前後方向に向けて略全開させる形態で連通開口部Kを形成させて藁屑の連絡通路を形成させて高性能な藁屑処理を行なう脱穀機に形成したものでありながら、その連通開口部Kを構成するにあたり、縦補強枠31で十分な強度と開口部の上下規制保持とをもたらすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この脱穀装置を装備したコンバイン全体の側面図。
【図2】第1図の平面図。
【図3】要部の正断面図。
【図4】要部の背断面図。
【図5】縦補強枠の斜面図。
【図6】要部の斜面図。
【図7】要部の断面図。
【図8】要部の斜面図。
【図9】要部の斜面図。
【図10】要部の斜面図。
【図11】要部の側断面図。
【図12】要部の平断面図。
【図13】処理胴の平面図。
【符号の説明】
8 脱穀チェン
8a 扱口
17 扱室
18 処理室
D 脱穀処理室
19 穀稈供給口
20 前壁枠
21 排藁出口
22 後壁枠
23 扱口側の側枠
24 扱口側とは反対側の側枠
25 扱胴
26 扱網
26a 網取付板
27 処理胴
28 処理網
28a 網取付板
K 連通開口
30 終端仕切壁
31 縦補強枠
31a パイプ
32 取付板
33 連結孔
34 連結ピン
35 下板枠
36 仕切部材
39 扱口側縦補強枠
43 処理歯
44 螺旋状移送羽根
45 処理棒
47 放出羽根
48 リング鍔体
49 移送羽根
50 処理歯
51 孔
52 固定処理板

Claims (1)

  1. 脱穀機の扱室17と該扱室で発生する穀粒が混在あるいは付着した藁屑を処理する処理室18とを形成する脱穀処理室Dを、穀稈供給口19を開設した前壁枠20と排藁出口21を開設する後壁枠22と扱室17の一側外側で巻回される脱穀チェン8の巻回方向に沿って開口する扱口8aを有する扱口側の側枠23と扱口側とは反対側の側枠24と扱室内に軸架される扱胴25の底面側に張設される扱網26と処理室内に軸架される処理胴27の底面側に張設される処理網28とで構成すると共に、該脱穀処理室Dを扱室側と処理室側との隣接部分において扱室17の前後方向の大半部分で両室を連通開口Kさせ、処理胴27の後方終端部を前記扱胴の後端よりも後方側に延ばし、扱室後壁よりも前側には処理室18の終端仕切壁30を構成して該処理室18の終端仕切壁30の前側で処理物を扱室側へ排出ならしめ、扱室終端部側から再び一部の藁屑を後方延長側処理室側へ排出可能に前記扱胴25の回転方向を扱口8aに対して下側向き回転とする一方、処理胴27の回転を扱胴25とは反対側に回転ならしめてその回転軌跡が正面視で倒伏8字形を描くよう構成した脱穀装置において、前記扱室17と処理室18との連通開口部Kの上部側の室内17には、前記前壁枠20と後壁枠22とを連結する縦補強枠31を設け、この縦補強枠31に前記処理網28と扱網26との連繋部に連絡して前記扱室17と処理室18との連通開口部Kの上下間隔の規制保持機能を行なうと共に前後方向開口部分の規制をする仕切部材36を取り付けるに、前後端面に前記前壁枠20及び後壁枠22に固着するための取付板32を設けたパイプ31aと、処理網28及び扱網26の連繋部の上下に重合せる両方の網取付板28a,26aにわたって貫通させた連結孔33に挿通させる連結ピン34を固着した下板枠35との間に前記仕切部材36を設ける構成とし、更に、扱室17の扱口側上部側にも前記前壁枠20と後壁枠22とを連結する扱口側縦補強枠39を設け、前記処理胴27を構成するに、処理胴27の外周面の始端部側には、該処理胴27の回転によって藁屑を扱室17から取り込むと共に後方側へ該藁屑を移送させる螺旋状の移送羽根44を取り付け、該螺旋状移送羽根44に続く部分に、取り込まれた藁屑を後方側へ移送させながら処理網28との間で藁屑をこなしながら脱粒処理する処理歯43を設け、該処理歯43とは別に藁屑を扱室17から引っ掻けて取り込む処理棒45を設け、これら処理歯43及び処理棒45に続き、移送されて来る藁屑を受けて扱室17側の方向へ藁屑を跳ね出す螺旋状の放出羽根47を設け、該放出羽根47の後端部にねじれのない垂直状のリング鍔体48を構成して該リング鍔体48によって藁屑の後方への移動を阻止させ、更に、このリング鍔体48に続いて藁屑を取り込んで後方へ移送させる螺旋状の移送羽根49を設け、該移送羽根49の後側に処理歯50を取り付けて構成し、一方、前記処理室18の終端仕切壁30に前記リング鍔体48が嵌合できる孔51を穿ち、前記処理胴27を処理室18内に軸架したとき、前記リング鍔体48の部分が処理室18の終端仕切壁30の孔51に嵌合するものとし、更に、前記処理室18の内周部に処理胴27の処理歯43と交差する固定処理板52を固着して設けたことを特徴とする脱穀装置。
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