JPH08298136A - 非水二次電池 - Google Patents

非水二次電池

Info

Publication number
JPH08298136A
JPH08298136A JP7104182A JP10418295A JPH08298136A JP H08298136 A JPH08298136 A JP H08298136A JP 7104182 A JP7104182 A JP 7104182A JP 10418295 A JP10418295 A JP 10418295A JP H08298136 A JPH08298136 A JP H08298136A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode material
negative electrode
positive electrode
secondary battery
organic acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7104182A
Other languages
English (en)
Inventor
Akiyuki Inoue
礼之 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP7104182A priority Critical patent/JPH08298136A/ja
Publication of JPH08298136A publication Critical patent/JPH08298136A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い放電動作電圧、大きな放電容量、良好な
充放電サイクル特性、良好な安全性を有する非水二次電
池を提供する。 【構成】 負極材料、正極材料、リチウム塩を含む非水
電解質からなる非水二次電池であって、該負極材料、正
極材料、電解液のいずれかに有機酸アルカリ金属塩を含
有させた非水二次電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高容量で、充放電特性
を改良し、かつ安全性を高めた非水二次電池に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】特開平4−328278号公報では正極
中に炭酸リチウムを添加して過充電時の急激な温度上昇
を抑えることが記載されている。米国特許第4、46
5、747号明細書には珪酸塩のような無機酸塩を添加
して電解質の分解を抑えることが記載されている。一
方、非水二次電池用負極としての炭素質材料は密度が比
較的小さいため、体積当りの容量が低くく、放電容量が
制限されてしまう。
【0003】一方、特開平6−275268号にはSn
O、特開平6−325765号には珪素酸化物、特に珪
素が4価以下の価数である珪素酸化物、特開平6−33
8325号には錫と他の元素の複合酸化物を負極材料と
して用いることが記載されている。これらの負極材料に
は、高放電電位かつ高容量のものもあるがサイクル寿命
に優れたものは開発されておらず、二次電池の性能とし
ては不十分である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、この
充放電サイクル特性を改良し、かつ高い放電電圧、高容
量で安全性を高めた非水二次電池を得ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は、正極材料、
負極材料、リチウム塩を含む非水電解質から成る非水二
次電池において、該負極材料、正極材料、電解質の少な
くとも1つに有機酸アルカリ金属塩を含有することで達
成される。また該有機酸アルカリ金属塩が有機酸リチウ
ム塩である非水二次電池で達成される。
【0006】本発明の非水二次電池に用いられる正・負
極は、正極合剤あるいは負極合剤を集電体上に塗設して
作ることが出来る。正極あるいは負極合剤には、それぞ
れ正極活物質あるいは負極材料のほか、それぞれに導電
剤、結着剤、分散剤、フィラー、イオン導電剤、圧力増
強剤や各種添加剤を含むことができる。
【0007】本発明で好ましく用いられる有機酸アルカ
リ金属塩としては、カルボン酸、スルホン酸、ホスホン
酸、ホウ酸のアルカリ金属塩が用いられるが、特にカル
ボン酸の金属塩が好ましい。例えば酢酸、シュウ酸、サ
リチル酸、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン
酸、酒石酸、重酒石酸、酪酸、クエン酸、けい皮酸、フ
ルオロ酢酸、ぎ酸、フマル酸、フレグレル酸、グルコン
酸、グルクロン酸、グルタミン酸、グリコール酸、ペプ
トン酸、馬尿酸、乳酸、りんご酸、マレイン酸、マロン
酸、プロピオン酸、ピルビン酸のリチウム塩、ナトリウ
ム塩、カリウム塩が挙げられる。特にこれらのリチウム
塩が好ましく、さらに酢酸リチウム、シュウ酸リチウ
ム、酒石酸リチウムが好ましい。
【0008】有機酸アルカリ金属塩は負極シート、正極
シート、電解液のいずれに添加しても良いが、負極シー
トもしくは正極シートに添加することが好ましく、負極
シートに添加することが最も好ましい。添加量は負極に
添加する場合は、負極材料に対し0.01〜5重量%が
好ましく、0.1〜3重量%がより好ましく、0.7〜
3重量%がさらに好ましい。添加量は正極に添加する場
合は、正極活物質に対し0.01〜5重量%が好まし
く、0.1〜3重量%がより好ましく、0.7〜3重量
%がさらに好ましい。添加量は電解液に添加する場合
は、電解液に対し0.001〜0.5重量%が好まし
く、0.01〜0.3重量%がより好ましく、0.01
〜0.1重量%がさらに好ましい。
【0009】本発明で用いられる負極材料は、リチウム
イオンを吸蔵・放出できる化合物であれる。例えば、軽
金属、軽金属合金、炭素質化合物、無機酸化物、無機カ
ルコゲナイド、金属錯体、有機高分子化合物が挙げられ
る。好ましい負極材料としては、軽金属、炭素質化合物
及び無機酸化物である。これらは単独でも、組み合わせ
て用いてもよい。例えば、軽金属と炭素質化合物、軽金
属と無機酸化物、軽金属と炭素質化合物と無機酸化物の
組み合わせなどが挙げられる。これらの負極材料は、高
容量、高放電電位、高安全性、高サイクル性の効果を与
えるので好ましい。軽金属としてはリチウムが好まし
い。軽金属合金としては、リチウムと合金を作る金属あ
るいはリチウムを含む合金が挙げられる。Al,Al−
Mn、Al−Mg、Al−Sn、Al−In、Al−C
dが特に好ましい。炭素質化合物としては、天然黒鉛、
人工黒鉛、気相成長炭素、有機物の焼成された炭素など
から選ばれ、黒鉛構造を含んでいるものが好ましい。ま
た、炭素質化合物には、炭素以外にも、異種化合物、例
えばB,P,N,S,SiC,B4Cを0〜10重量%
含んでもよい。
【0010】酸化物叉はカルコゲナイドを形成する元素
としては、遷移金属叉は周期律表13から15族の金
属、半金属元素が好ましい。遷移金属化合物としては、
特にV,Ti,Fe,Mn,Co,Ni,Zn,W,M
oの単独あるいは複合酸化物、叉はカルコゲナイドが好
ましい。更に好ましい化合物として、特開平6−449
72号記載のLipCoq1-qr(ここでp=0.1〜
2.5、q=0〜1、z=1.3〜4.5)を挙げる事
が出来る。
【0011】遷移金属以外の金属、半金属の化合物とし
ては、周期律表第13族〜15族の元素、Al,Ga,
Si,Sn,Ge,Pb,Sb,Biの単独あるいはそ
れらの2種以上の組み合わせからなる酸化物、カルコゲ
ナイドが選ばれる。例えば、Al23、Ga23、Si
O、SiO2、GeO、GeO2、SnO、SnO2、S
nSiO3、PbO、PbO2、Pb23、Pb24、P
34、Sb23、Sb24、Sb25、Bi23、B
24、Bi25、SnSiO3、GeS、GeS2、S
nS、SnS2、PbS、PbS2、Sb23、Sb
25、SnSiS3などが好ましい。又これらは、酸化
リチウムとの複合酸化物、例えばLi2GeO3、Li2
SnO2であってもよい。
【0012】本発明に於いて特に好ましい負極材料は、
錫を主体とする複合酸化物を用いたものである。より好
ましくは、非晶質の複合酸化物であり、次の一般式
(1)で表される。 Snx1 1-x2 a3 bz 一般式(1) ここで、SnとM1とは、機能元素であり、リチウムイ
オンの吸蔵、放出に伴なって価数が変化し、充放電容量
に寄与のできる元素のことを示す。M1は遷移金属元
素、より好ましくはFe,Mn、鉛、ゲルマニウムを表
す。xは1以下の数、好ましくは0.5以上、1以下で
ある。M2とM3は一般式(1)の化合物を全体として非
晶質化させるための元素であり、M2は非晶化可能な元
素であり、Al,B,P、Siの少なくとも1種を、M
3は非晶質の修飾が可能な元素であり、周期律表第1族
元素、第2族元素、第3族元素、ハロゲン元素を表す。
aは0.2以上、2以下の数、bは、1以下の数で、
0.2<a+b<2、zは1以上6以下の数を表す。
【0013】本発明の負極材料は電池組み込み時に主と
して非晶質であることが好ましい。ここで言う主として
非晶質とはCuKα線を用いたX線回折法で2θ値で2
0°から40°に頂点を有するブロードな散乱帯を有す
る物であり、結晶性の回折線を有してもよい。好ましく
は2θ値で40°以上70°以下に見られる結晶性の回
折線の内最も強い強度が、2θ値で20°以上40°以
下に見られるブロードな散乱帯の頂点の回折線強度の5
00倍以下であることが好ましく、さらに好ましくは1
00倍以下であり、特に好ましくは5倍以下であり、最
も好ましくは結晶性の回折線を有さないことである。
【0014】本発明の非晶質複合酸化物は、焼成法、溶
液法のいずれの方法も採用することができるが、焼成法
がより好ましい。焼成法では、一般式(1)に記載され
た元素の酸化物あるいは化合物をよく混合した後、焼成
して非晶質複合酸化物を得るのが好ましい。
【0015】焼成条件としては、昇温速度として昇温速
度毎分5℃以上200℃以下であることが好ましく、か
つ焼成温度としては500℃以上1500℃以下である
ことが好ましく、かつ焼成時間としては1時間以上10
0時間以下であることが好ましい。且つ、下降温速度と
しては毎分2℃以上107 ℃以下であることが好まし
い。本発明における昇温速度とは「焼成温度(℃表示)
の50%」から「焼成温度(℃表示)の80%」に達す
るまでの温度上昇の平均速度であり、本発明における降
温速度とは「焼成温度(℃表示)の80%」から「焼成
温度(℃表示)の50%」に達するまでの温度降下の平
均速度である。降温は焼成炉中で冷却してもよくまた焼
成炉外に取り出して、例えば水中に投入して冷却しても
よい。またセラミックスプロセッシング(技報堂出版1
987)217頁記載のgun法、Hammer−An
vil法、slap法、ガスアトマイズ法、プラズマス
プレー法、遠心急冷法、melt drag法などの超
急冷法を用いることもできる。またニューガラスハンド
ブック(丸善1991)172頁記載の単ローラー法、
双ローラ法を用いて冷却してもよい。焼成中に溶融する
材料の場合には、焼成中に原料を供給しつつ焼成物を連
続的に取り出してもよい。焼成中に溶融する材料の場合
には融液を撹拌することが好ましい。
【0016】焼成ガス雰囲気は好ましくは酸素含有率が
5体積%以下の雰囲気であり、さらに好ましくは不活性
ガス雰囲気である。不活性ガスとしては例えば窒素、ア
ルゴン、ヘリウム、クリプトン、キセノン等が挙げられ
る。最も好ましい不活性ガスは純アルゴンである。
【0017】本発明で示される化合物の平均粒子サイズ
は0.1〜60μmが好ましい。所定の粒子サイズにす
るには、良く知られた粉砕機や分級機が用いられる。例
えば、乳鉢、ボールミル、サンドミル、振動ボールミ
ル、衛星ボールミル、遊星ボールミル、旋回気流型ジェ
ットミルや篩などが用いられる。粉砕時には水、あるい
はメタノール等の有機溶媒を共存させた湿式粉砕も必要
に応じて行うことが出来る。所望の粒径とするためには
分級を行うことが好ましい。分級方法としては特に限定
はなく、篩、風力分級機などを必要に応じて用いること
ができる。分級は乾式、湿式ともに用いることができ
る。
【0018】本発明の負極材料の例を以下に示すが、本
発明はこれらに限定されるものではない。SnB0.5
0.53、SnAl0.30.50.22.7、SnAl0.3
0.72.5、SnSi0.80.23.1、SnSi0.80.2
2.9、SnSi0.8Al0.22.9、SnSi0.6Al0.2
0.22.8、SnSi0.6Al0.20.23、SnSi
0.60.20.23、SnSi0.4Al0.20.42.7、S
nSi0.6Al0.10.10.33. 25、SnSi0.6Al
0.10.30.13.05、SnSi0.5Al0.30.40.2
3. 55、SnSi0.5Al0.30.40.54.30、SnS
0.8Al0.30.20.23. 85
【0019】SnSi0.8Mg0.22.8、SnSi0.6
0.2Mg0.22.7、SnSi0.6Al 0.10.10.1
0.22.95、SnSi0.8Ca0.22.8、SnSi0.6
Al0.2Ca0.22.7、SnSi0.6Al0.10.10.1
Ca0.22.95、SnSi0.5Al 0.20.10.1Mg0.1
2.8、SnSi0.5Al0.10.20.1Ca0.43.1
SnSi0.8Ba0.22.8、SnSi0.6Al0.10.1
0.1Ba0.22.95
【0020】Sn0.9Mn0.30.40.4Ca0.1Rb0.1
2.95、Sn0.9Fe0.30.40.4Ca0.1Rb0.1
2.95、Sn0.8Pb0.2Ca0.10.93.35、Sn0.3
0.7Ba 0.10.93.35、Sn0.9Mn0.1Mg0.1
0.93.35、Sn0.2Mn0.8Mg0.10.93.35、Sn
0.7Pb0.3Ca0.10.93.35、Sn0.2Ge0.8Ba
0.10. 93.35
【0021】Sn1.60.40.4Ca0.23.4、 Sn
1.30.40.4Ca0.23.1、Sn1.6 0.40.4Ba
0.23.4、Sn1.30.40.4Ba0.23.1、Sn1.6
0.40.4Mg0.23.4 、Sn1.6Al0.10.30.4
0.23.4
【0022】Sn1.3Al0.10.30.40.23、Sn
1.0Al0.10.30.40.22.7、Sn1.6Al0.1
0.30.4Na0.23.3、Sn1.3Al0.10.30.4Na
0.23、Sn1.0Al0.10.30.4Na0.22.7、Sn
1.6Al0.10.30.4Rb0.23 .3、Sn1.3Al0.1
0.30.4Rb0.23、Sn1.0Al0.10.30.4Rb
0.22.7、Sn1.6Al0.10.30.4Cs0.23.3、S
1.2Al0.10.30.4Cs0.22.9、Sn1.0Al0.1
0.30.4Cs0.22.7、Sn1.3Al0.10.30 .4
0.10.13.05
【0023】上記焼成されて得られた化合物の化学式
は、測定方法として誘導結合プラズマ(ICP)発光分
光分析法、簡便法として、焼成前後の粉体の重量差から
算出できる。
【0024】本発明の負極材料へのリチウム等の軽金属
挿入量は、その軽金属の析出電位に近似するまででよい
が、例えば、負極材料当たり50〜700モル%が好ま
しいが、特に、100〜600モル%が好ましい。その
放出量は挿入量に対して多いほど好ましい。軽金属の挿
入方法は、電気化学的、化学的、熱的方法が好ましい。
電気化学的方法は、正極活物質に含まれる軽金属を電気
化学的に挿入する方法や軽金属あるいはその合金から直
接電気化学的に挿入する方法が好ましい。化学的方法
は、軽金属との混合、接触あるいは、有機金属、例え
ば、ブチルリチウム等と反応させる方法がある。電気化
学的方法、化学的方法が好ましい。該軽金属はリチウム
あるいはリチウムイオンが特に好ましい。
【0025】本発明で用いられる正極活物質は、軽金属
イオンを吸蔵・放出できる化合物であればよいが、特
に、遷移金属酸化物や遷移金属カルコゲナイドから選ば
れる。特に遷移金属酸化物が好ましく、更にリチウムを
含む遷移金属酸化物が特に好ましい。
【0026】本発明で用いられる好ましい遷移金属とし
てはTi,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,
Nb,Mo,Wを挙げることができ、これら遷移金属の
化合物の中では、二酸化マンガン、五酸化バナジウム、
酸化鉄、酸化モリブデン、硫化モリブデン、酸化コバル
ト、硫化鉄、硫化チタンなどが好ましい。これらの化合
物は、単独で、あるいは2種以上を併用して用いること
ができる。又、リチウムを含む遷移金属酸化物として用
いることもできる。
【0027】リチウム化合物や遷移金属化合物の他に、
一般に、Ca2+のようにイオン伝導性を高める化合物、
あるいは、P、B、Siを含むような非晶質網目形成剤
(例えば、P25、Li3PO4、H3BO3、B23、S
iO2など)と混合して焼成しても良い。また、Na、
K、Mgなどのアルカリ金属イオンおよび/またはS
i、Sn、Al、Ga、Ge、Ce、In、Biなどを
含む化合物と混合して焼成しても良い。リチウムを含む
遷移金属酸化物は、例えば、リチウム化合物、遷移金属
化合物の混合物を焼成することにより合成することがで
きる。
【0028】本発明で用いられる好ましい正極活物質の
具体例は、特開昭61−5262号公報、米国特許第
4、302、518号明細書、特開昭63−29905
6号、特開平1−294364号、特公平4−3014
6号、米国特許第5、240、794号、同5、15
3、081号、特開平4−328258号、特開平5−
54889号等に記載されている。代表的な化合物を以
下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0029】LixCoO2、LixNiO2、LixCoa
Ni1-a2、LixCob1-bz、LixCobFe1-b
z、LixMn24、、LixMnO2、LixMn
23、Li xMnbCo2-bz、LixMnbNi2-bz
LixMnb2-bz、LixMnbFe1-bz、Lix
c1-c2(ここでx=0.05〜1.2、a=0.
1〜0.9、b=0.8〜0.98、c=0.85〜
0.99、z=1.5〜5)があげられる。
【0030】本発明で用いる正極活物質は、リチウム化
合物と遷移金属化合物を混合、焼成する方法や溶液反応
により合成することができるが、特に焼成法が好まし
い。焼成の為の詳細は、特開平6−60867号の段落
0035、特開平7−14579号等に記載されてお
り、これらの方法を用いることができる。焼成によって
得られた正極活物質は水、酸性水溶液、アルカリ性水溶
液、有機溶剤にて洗浄した後使用してもよい。更に、遷
移金属酸化物に化学的にリチウムイオンを挿入する方法
としては、リチウム金属、リチウム合金やブチルリチウ
ムと遷移金属酸化物と反応させることにより合成する方
法であっても良い。
【0031】本発明で用いる正極活物質の平均粒子サイ
ズは特に限定されないが、0.1〜50μmが好まし
い。0.5〜30μmの粒子の体積が95%以上である
ことが好ましい。比表面積としては特に限定されない
が、BET法で0.01〜50m 2/gが好ましい。ま
た正極活物質5gを蒸留水100mlに溶かした時の上
澄み液のpHとしては7以上12以下が好ましい。
【0032】本発明で用いられる酸化物の正極活物質あ
るいは負極材料の表面を、用いられる正極活物質や負極
材料と異なる化学式を持つ酸化物で被覆することができ
る。この表面酸化物は、酸性にもアルカリ性にも溶解す
る化合物を含む酸化物が好ましい。さらに、電子伝導性
の高い金属酸化物が好ましい。例えば、PbO2、Fe2
3、SnO2、In23、ZnOなどやまたはこれらの
酸化物にドーパント(例えば、酸化物では原子価の異な
る金属、ハロゲン元素など)を含ませることが好まし
い。特に好ましくは、SiO2、SnO2、Fe23、Z
nO、PbO 2である。
【0033】表面処理された金属酸化物の量は、該正極
活物質あるいは負極材料当たり、0.1〜10重量%が
好ましい。また、0.2〜5重量%が特に好ましく、
0.3〜3重量%が最も好ましい。
【0034】また、このほかに、正極活物質や負極材料
の表面を改質することができる。例えば、金属酸化物の
表面をエステル化剤により処理、キレ−ト化剤で処理、
導電性高分子、ポリエチレンオキサイドなどにより処理
することが挙げられる。また、負極材料の表面を改質す
ることもできる。例えば、イオン導電性ポリマ−やポリ
アセチレン層を設けるなどにより処理することが挙げら
れる。また、正極活物質や負極材料は水洗などの精製工
程を経てもよい。
【0035】電極合剤には、導電剤、結着剤、フィラ
ー、分散剤、イオン導電剤、圧力増強剤及びその他の各
種添加剤を用いることができる。導電剤は、構成された
電池において、化学変化を起こさない電子伝導性材料で
あれば何でもよい。通常、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状
黒鉛、土状黒鉛など)、人工黒鉛などのグラファイト
類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャン
ネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、
サーマルブラック、等のカ−ボンブラック類、炭素繊
維、金属繊維などの導電性繊維類、銅、ニッケル、アル
ミニウム、銀などの金属粉類、酸化亜鉛、チタン酸カリ
ウムなどの導電性ウィスカー類、酸化チタンなどの導電
性金属酸化物あるいはポリフェニレン誘導体などの有機
導電性材料などを単独又はこれらの混合物として含ませ
ることができる。これらの導電剤のなかで、アセチレン
ブラック、グラファイトとアセチレンブラックの併用が
特に好ましい。その添加量は、特に限定されないが、1
〜50重量%が好ましく、特に1〜30重量%が好まし
い。カーボンやグラファイトでは、2〜15重量%が特
に好ましい。
【0036】結着剤としては、多糖類、熱可塑性樹脂及
びゴム弾性を有するポリマーを一種またはこれらの混合
物を用いることができる。好ましい例としては、でんぷ
ん、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、
ジアセチルセルロース、ポリビニルクロリド、ポリビニ
ルピロリドン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ弗化
ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)、スル
ホン化EPDM、スチレンブタジエンゴム、ポリブタジ
エン、フッ素ゴム及びポリエチレンオキシドを挙げるこ
とができる。また、多糖類のようにリチウムと反応する
ような官能基を含む化合物を用いるときは、例えば、イ
ソシアネート基のような化合物を添加してその官能基を
失活させることが好ましい。その結着剤の添加量は、特
に限定されないが、1〜50重量%が好ましく、特に2
〜30重量%が好ましい。合剤中における結着剤の分布
は、均一でも、不均一でもよい。
【0037】フィラーは、構成された電池において、化
学変化を起こさない繊維状材料であれば何でも用いるこ
とができる。通常、ポリプロピレン、ポリエチレンなど
のオレフィン系ポリマー、ガラス、炭素などの繊維が用
いられる。フィラーの添加量は特に限定されないが、0
〜30重量%が好ましい。
【0038】イオン導電剤は、無機及び有機の固体電解
質として知られている物を用いることができ、詳細は電
解液の項に記載されている。圧力増強剤は、後述の内圧
を上げる化合物であり、炭酸塩が代表例である。
【0039】電解質は、一般に、溶媒と、その溶媒に溶
解するリチウム塩(アニオンとリチウムカチオン)とか
ら構成されている。溶媒としては、プロピレンカ−ボネ
−ト、エチレンカーボネ−ト、ブチレンカーボネート、
ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチル
エチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、ギ酸メチ
ル、酢酸メチル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒ
ドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチル
スルホキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、
ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリ
ル、ニトロメタン、エチルモノグライム、リン酸トリエ
ステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、ス
ルホラン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピ
レンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、
エチルエーテル、1,3−プロパンサルトンなどの非プ
ロトン性有機溶媒を挙げることができ、これらの一種ま
たは二種以上を混合して使用する。これらの溶媒に溶解
するリチウム塩のカチオンとしては、例えば、Cl
4 -、BF4 -、PF6 -、CF3SO3 -、CF3CO2 -、A
sF 6 -、SbF6 -、(CF3SO22-、B10
10 2-、(1,2−ジメトキシエタン)2ClO4 -、低
級脂肪族カルボン酸イオン、AlCl4 -、Cl-、B
-、I-、クロロボラン化合物のアニオン、四フェニル
ホウ酸イオンを挙げることができ、これらの一種または
二種以上を使用することができる。なかでも環状カーボ
ネート及び/または非環状カーボネートを含ませること
が好ましい。例えば、ジエチルカーボネート、ジメチル
カーボネート、メチルエチルカーボネートを含ませるこ
とが好ましい。また、エチレンカーボネート、プロピレ
ンカーボネートを含ませることが好ましい。またエチレ
ンカーボネートのほかに、プロピレンカ−ボネ−ト、
1,2−ジメトキシエタン、ジメチルカーボネートある
いはジエチルカーボネートを適宜混合した電解液にLi
CF3SO3、LiClO4、LiBF4および/あるいは
LiPF6を含む電解質が好ましい。それらの支持塩で
は、LiPF6を含ませることが特に好ましい。
【0040】これら電解質を電池内に添加する量は、特
に限定されないが、正極活物質や負極材料の量や電池の
サイズによって必要量用いることができる。支持電解質
の濃度は、特に限定されないが、電解液1リットル当た
り0.2〜3モルが好ましい。
【0041】また、放電や充放電特性を改良する目的
で、他の化合物を電解質に添加しても良い。例えば、ピ
リジン、トリエチルフォスファイト、トリエタノールア
ミン、環状エーテル、エチレンジアミン、n−グライ
ム、ヘキサリン酸トリアミド、ニトロベンゼン誘導体、
硫黄、キノンイミン染料、N−置換オキサゾリジノンと
N, N’−置換イミダリジノン、エチレングリコールジ
アルキルエーテル、第四級アンモニウム塩、ポリエチレ
ングリコ−ル、ピロール、2−メトキシエタノール、A
lCl3、導電性ポリマー電極活物質のモノマー、トリ
エチレンホスホルアミド、トリアルキルホスフィン、モ
ルホリン、カルボニル基を持つアリール化合物、12−
クラウンー4のようなクラウンエーテル類、ヘキサメチ
ルホスホリックトリアミドと4−アルキルモルホリン、
二環性の三級アミン、オイル、四級ホスホニウム塩、三
級スルホニウム塩などを挙げることができる。また、電
解液を不燃性にするために含ハロゲン溶媒、例えば、四
塩化炭素、三弗化塩化エチレンを電解液に含ませること
ができる。また、高温保存に適性をもたせるために電解
液に炭酸ガスを含ませることができる。また、正極や負
極の合剤には電解液あるいは電解質を含ませることがで
きる。例えば、前記イオン導電性ポリマーやニトロメタ
ン、電解液を含ませる方法が知られている。
【0042】セパレ−タ−としては、大きなイオン透過
度を持ち、所定の機械的強度を持ち、絶縁性の微多孔性
薄膜が用いられる。また、80℃以上で孔を閉塞し、抵
抗をあげる機能を持つことが好ましい。耐有機溶剤性と
疎水性からポリプレピレンおよび/またはポリエチレン
などのオレフィン系ポリマーあるいはガラス繊維などか
らつくられたシートや不織布が用いられる。セパレータ
ーの孔径は、一般に電池用セパレーターとして用いられ
る範囲が用いられる。例えば、0.01〜10μmが用
いられる。セパレターの厚みは、一般に電池用セパレー
ターの範囲で用いられる。例えば、5〜300μmが用
いられる。セパレーターの製造は、ポリマーの合成後、
孔の作り方としては、乾式、延伸法でも溶液、溶媒除去
法あるいはそれらの組み合わせでもでもよい。
【0043】電極活物質の集電体としては、構成された
電池において化学変化を起こさない電子伝導体であれば
何でもよい。例えば、正極には、材料としてステンレス
鋼、ニッケル、アルミニウム、チタン、炭素などの他
に、アルミニウムやステンレス鋼の表面にカーボン、ニ
ッケル、チタンあるいは銀を処理させたものが用いられ
る。特に、アルミニウムあるいはアルミニウム合金が好
ましい。負極には、材料としてステンレス鋼、ニッケ
ル、銅、チタン、アルミニウム、炭素などの他に、銅や
ステンレス鋼の表面にカーボン、ニッケル、チタンある
いは銀を処理させたもの、Al−Cd合金などが用いら
れる。特に、銅あるいは銅合金が好ましい。これらの材
料の表面を酸化することも用いられる。また、表面処理
により集電体表面に凹凸を付けることが望ましい。形状
は、フォイルの他、フィルム、シート、ネット、パンチ
されたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の成形
体などが用いられる。厚みは、特に限定されないが、1
〜500μmのものが用いられる。
【0044】電池の形状はコイン、ボタン、シート、シ
リンダー、偏平、角などいずれにも適用できる。電池の
形状がコインやボタンのときは、正極活物質や負極材料
の合剤はペレットの形状に圧縮されて主に用いられる。
そのペレットの厚みや直径は電池の大きさにより決めら
れる。また、電池の形状がシート、シリンダー、角のと
き、正極活物質や負極材料の合剤は、集電体の上に塗布
(コート)、乾燥、圧縮されて、主に用いられる。塗布
方法は、一般的な方法を用いることができる。例えば、
リバースロール法、ダイレクトロール法、ブレード法、
ナイフ法、エクストルージョン法、カーテン法、グラビ
ア法、バー法、ディップ法及びスクイーズ法を挙げるこ
とができる。そのなかでもブレード法、ナイフ法及びエ
クストルージョン法が好ましい。塗布は、0.1〜10
0m/分の速度で実施されることが好ましい。この際、
合剤の溶液物性、乾燥性に合わせて、上記塗布方法を選
定することにより、良好な塗布層の表面状態を得ること
ができる。塗布は、片面ずつ逐時でも両面同時でもよ
い。また、塗布は連続でも間欠でもストライプでもよ
い。その塗布層の厚み、長さや巾は、電池の大きさによ
り決められるが、片面の塗布層の厚みは、ドライ後の圧
縮された状態で、1〜2000μmが特に好ましい。
【0045】ペレットやシートの乾燥又は脱水方法とし
ては、一般に採用されている方法を利用することができ
る。特に、熱風、真空、赤外線、遠赤外線、電子線及び
低湿風を単独あるいは組み合わせて用いることが好まし
い。温度は80〜350℃の範囲が好ましく、特に10
0〜250℃の範囲が好ましい。含水量は、電池全体で
2000ppm以下が好ましく、正極合剤、負極合剤や
電解質ではそれぞれ500ppm以下にすることがサイ
クル性の点で好ましい。ペレットやシートのプレス法
は、一般に採用されている方法を用いることができる
が、特に金型プレス法やカレンダープレス法が好まし
い。プレス圧は、特に限定されないが、0.2〜3t/
cm2が好ましい。カレンダープレス法のプレス速度
は、0.1〜50m/分が好ましい。プレス温度は、室
温〜200℃が好ましい。正極シートに対する負極シー
トとの幅の比率は、0.9〜1.1が好ましい。特に、
0.95〜1.0が好ましい。正極活物質と負極材料の
含有量比は、化合物種類や合剤処方により異なるため、
限定できないが、容量、サイクル性、安全性の観点で最
適な値に設定できる。
【0046】該合剤シートとセパレーターを介して重ね
合わせた後、それらのシートは、巻いたり、折ったりし
て缶に挿入し、缶とシートを電気的に接続し、電解液を
注入し、封口板を用いて電池缶を形成する。このとき、
安全弁を封口板として用いることができる。安全弁の
他、従来から知られている種々の安全素子を備えつけて
も良い。例えば、過電流防止素子として、ヒューズ、バ
イメタル、PTC素子などが用いられる。また、安全弁
のほかに電池缶の内圧上昇の対策として、電池缶に切込
を入れる方法、ガスケット亀裂方法あるいは封口板亀裂
方法あるいはリード板との切断方法を利用することがで
きる。また、充電器に過充電や過放電対策を組み込んだ
保護回路を具備させるか、あるいは、独立に接続させて
もよい。また、過充電対策として、電池内圧の上昇によ
り電流を遮断する方式を具備することができる。このと
き、内圧を上げる化合物を合剤の中あるいは電解質の中
に含ませることができる。内圧を上げる化合物として
は、Li2CO3、LiHCO3、Na2CO3、NaHC
3、CaCO3、MgCO3などの炭酸塩などがあげら
れる。缶やリード板は、電気伝導性をもつ金属や合金を
用いることができる。例えば、鉄、ニッケル、チタン、
クロム、モリブデン、銅、アルミニウムなどの金属ある
いはそれらの合金が用いられる。キャップ、缶、シー
ト、リード板の溶接法は、公知の方法(例、直流又は交
流の電気溶接、レーザー溶接、超音波溶接)を用いるこ
とができる。封口用シール剤は、アスファルトなどの従
来から知られている化合物や混合物を用いることができ
る。
【0047】本発明の非水二次電池の用途には、特に限
定されないが、例えば、電子機器に搭載する場合、カラ
ーノートパソコン、白黒ノートパソコン、サブノートパ
ソコンペン入力パソコン、ポケット(パームトップ)パ
ソコン、ノート型ワープロ、ポケットワープロ、電子ブ
ックプレーヤー、携帯電話、コードレスフォン子機、ペ
ージャー、ハンディーターミナル、携帯ファックス、携
帯コピー、携帯プリンター、ヘッドフォンステレオ、ビ
デオムービー、液晶テレビ、ハンディークリーナー、ポ
ータブルCD、ミニディスク、電気シェーバー、電子翻
訳機、自動車電話、トランシーバー、電動工具、電子手
帳、電卓、メモリーカード、テープレコーダー、ラジ
オ、バックアップ電源、メモリーカードなどが挙げられ
る。その他民生用として、自動車、電動車両、モータ
ー、照明器具、玩具、ゲーム機器、ロードコンディショ
ナー、アイロン、時計、ストロボ、カメラ、医療機器
(ペースメーカー、補聴器、肩もみ機など)などが挙げ
られる。特に、ビデオムービー、モニター内蔵携帯型ビ
デオデッキ、モニター内蔵ムービーカメラ、コンパクト
カメラ、一眼レフカメラ、使い捨てカメラ、レンズ付き
フィルム、ノート型パソコン、ノート型ワープロ、電子
手帳、携帯電話、コードレス電話、ヒゲソリ、電動工
具、電動ミキサー、自動車等に使用されることが好まし
い。更に、各種軍需用、宇宙用として用いることができ
る。また、他の二次電池や太陽電池あるいは一次電池と
組み合わせることもできる。
【0048】本発明の好ましい組合せは、ノニオン界面
活性剤および上記の化学材料や電池構成部品の好ましい
ものを組み合わすことが好ましいが、特に負極材料とし
て、リチウム金属、リチウム合金(Li−Al)、炭素
質化合物、酸化物(LiCoVO4、SnO2、SnO、
SiO、GeO2、GeO、SnSiO3、SnSi0. 3
Al0.10.20.33.2)、硫化物(TiS2、Sn
2、SnS、GeS2、GeS)などを含む少なくとも
1種の化合物を用いることが好ましい。特に錫を主体と
する金属酸化物が好ましい。負極集電体はステンレス鋼
か銅から作られている、ネット、シート、箔、ラスなど
の形状をしている。
【0049】正極活物質として、LixCoO2、Lix
NiO2、LixMnO2、LixMn24(ここでx=
0.05〜1.2)から選ばれる少なくとも1種の化合
物を含み、導電剤としてアセチレンブラックも共に含
む。正極集電体はステンレス鋼かアルミニウムから作ら
れている、ネット、シート、箔、ラスなどの形状をして
いる。
【0050】正極活物質あるいは負極材料とともに用い
る合剤には、電子伝導剤としてアセチレンブラック、黒
鉛などの炭素材料を混合してもよい。結着剤はポリフッ
化ビニリデン、ポリフルオロエチレンなどの含フッ素熱
可塑性化合物、アクリル酸を含むポリマー、スチレンブ
タジエンゴム、エチレンプロピレンターポリマーなどの
エラストマーを単独あるいは混合して用いることができ
る。
【0051】また、電解液として、エチレンカーボネー
ト、さらに、ジエチルカーボネート、ジメチルカルボネ
ートなどの環状、非環状カーボネートあるいは酢酸エチ
ルなどのエステル化合物の組合せ、支持電解質として、
LiPF6を含み、さらに、LIBF4、LiCF3SO3
などのリチウム塩を混合して用いることが好ましい。さ
らに、セパレーターとして、ポリプロピレンあるいはポ
リエチレンの単独またはそれらの組合せが好ましい。電
池の形態は、コイン、ボタン、シリンダー、偏平、角型
のいづれでもよい。電池には、誤動作にも安全を確保で
きる手段(例、内圧開放型安全弁、電流遮断型安全弁、
高温で抵抗を上げるセパレーター)を備えることが好ま
しい。
【0052】
【実施例】以下に具体例をあげ、本発明をさらに詳しく
説明するが、発明の主旨を越えない限り、本発明は実施
例に限定されるものではない。
【0053】合成例−1 一酸化錫13.5g、二酸化珪素3.6g、酸化マグネ
シウム0.64g、酸化ほう素0.69gを乾式混合
し、アルミナ製るつぼに入れ、アルゴン雰囲気下15℃
/分で1000℃まで昇温した。1200℃で10時間
焼成した後、10℃/分で室温にまで降温し、焼成炉よ
り取り出して、これを粗粉砕し、さらにジェットミルで
粉砕し、平均粒径4.5μmのSnSi0.6Mg0.2
0.22.7(化合物1−A)を得た。また、CuKα線を
用いたX線回折法において2θ値で28°付近に頂点を
有するブロードなピークを有する物であり、2θ値で4
0°以上70°以下には結晶性の回折線は見られなかっ
た。
【0054】同様の方法で、それぞれ化学量論量の原料
を混合、焼成、粉砕し、下記の化合物を得た。SnSi
0.8Mg0.22.8(1−B)、SnSi0.6Al0.2Mg
0.2 2.7(1−C)、SnSi0.60.2Mg0.2
2.9(1−D)、SnSi0.6Al0. 10.2Mg0.1
2.75(1−E)、SnSi0.50.10.1Mg0.32.7
(1−F)。
【0055】実施例−1 負極材料として、合成例−1で合成した化合物1−Aを
用いて、それを86重量%、鱗片状黒鉛6重量%、アセ
チレンブラック3重量%の割合で混合し、更に結着剤と
してポリフッ化ビリニデンの水分散物を4重量%および
カルボキシメチルセルロース1重量%を加え、水を媒体
として混練してスラリーを作製した。該スラリーを厚さ
18μmの銅箔の両面に、エクストルージョン法により
塗布し、乾燥後カレンダープレス機により圧縮成型し、
所定の幅、長さに切断して帯状の負極シートを作製し
た。負極シートの厚みは124μmであった。正極材料
として、LiCoO2を87重量%、鱗片状黒鉛6重量
%、アセチレンブラック3重量%、さらに結着剤として
ポリテトラフルオロエチレン水分散物3重量%とポリア
クリル酸ナトリウム1重量%を加え、水を媒体として混
練して得られたスラリーを厚さ20μmのアルミニウム
箔の両面に上記と同じ方法で塗布、乾燥、プレス、切断
した。そして、240μmの帯状正極シートを作製し
た。上記負極シートおよび正極シートのそれぞれ端部に
それぞれニッケル、アルミニウムのリード板をスポット
溶接した後、露点−40℃以下の乾燥空気中で150℃
2時間脱水乾燥した。さらに、脱水乾燥済み正極シート
(8)、微多孔性ポリプロピレンフィルムセパレーター
(セルガード2400)、脱水乾燥済み負極シート
(9)およびセパレーター(10)の順で積層し、これ
を巻き込み機で渦巻き状に巻回した。
【0056】この巻回体を負極端子を兼ねる、ニッケル
メッキを施した鉄製の有底円筒型電池缶(11)に収納
した。1L当たりLiPF6とLiBF4を各々0.9、
0.1mol含有し、溶媒がエチレンカーボネート、ブ
チレンカーボネートとジメチルカーボネートの2:2:
6容量混合液からなる電解質を電池缶に注入した。正極
端子を有する電池蓋(12)をガスケット(13)を介
してかしめて円筒型電池を作製した。なお、正極端子
(12)は正極シート(8)と、電池缶(11)は負極
シート(9)とあらかじめリード端子により接続した。
図1に円筒型電池の断面を示した。なお、(14)は安
全弁である。この電池をサンプル−1とする。本発明の
有機酸アルカリ金属塩を下記のように負極シートに添加
した以外はサンプルー1と同様にして円筒型電池を製作
した。充放電条件は、4.2〜2.8V、1mA/cm
2とした。その結果を、下記に示した。
【0057】下記の特性の説明 容量;第1回放電容
量(負極材料1g当たりの放電容量)、安全性;電流1
mA/cm2で4時間充電した際の到達最高温度を示し
た。 No. アルカリ 容量 安全性 金属塩 添加量 mAh/g ℃ 1. なし 503 180 2. 酢酸リチウム 1.0% 503 100 3. 酢酸リチウム 1.5% 502 90 4. シュウ酸リチウム 1.5% 502 130 5. 酢酸ナトリウム 1.5% 502 150 添加量は負極材料に対する重量%である。
【0058】実施例−2 負極材料を1−Aの代わりに1−B,1−C,1−D,
1−E,1−Fをそれぞれ用いた以外は実施例−1を繰
り返し、実施例−1と同じ結果を得た。
【0059】
【発明の効果】本発明のように、正極材料にリチウム含
有遷移金属酸化物、負極材料としてリチウムイオンを吸
蔵、放出できる化合物を用い、有機酸アルカリ金属塩を
含有させると、高い放電作動電圧、大きな放電容量、良
好な安全性を有する非水二次電池を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に使用した円筒型電池の断面図を示した
ものである。
【符号の説明】
8 正極シート 9 負極シート 10 セパレーター 11 電池缶 12 電池蓋 13 ガスケット 14 安全弁

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極材料、負極材料、リチウム塩を含む
    非水電解質から成る非水二次電池に関し、該負極材料、
    正極材料、電解質の少なくとも1つに有機酸アルカリ金
    属塩を含有することを特徴とする非水二次電池。
  2. 【請求項2】 正極材料、負極材料、リチウム塩を含む
    非水電解質から成る非水二次電池に関し、該負極材料お
    よび/または正極材料に有機酸アルカリ金属塩を含有す
    ることを特徴とする非水二次電池。
  3. 【請求項3】 該有機酸アルカリ金属塩が有機酸リチウ
    ム塩であることを特徴とする請求項1及び請求項2に記
    載の非水二次電池。
  4. 【請求項4】 該負極材料が錫を主体とする複合酸化物
    であることを特徴とする請求項1から請求項3に記載の
    非水二次電池。
  5. 【請求項5】 該負極材料が次の一般式(1)で表され
    る非晶質の複合酸化物であることを特徴とする請求項4
    に記載の非水二次電池。 Snx1 1-x2 a3 bz 一般式(1) ここで、SnとM1とは、機能元素であり、リチウムイ
    オンの吸蔵、放出に伴なって価数が変化し、充放電容量
    に寄与のできる元素のことを示す。M1は遷移金属元素
    を表す。xは1以下の数を表す。M2は非晶化可能な元
    素であり、Al,B,P、Siの少なくとも1種を、M
    3は周期律表第1族元素、第2族元素、第3族元素、ハ
    ロゲン元素を表す。aは0.2以上、2以下の数、b
    は、1以下の数で、0.2<a+b<2、zは1以上6
    以下の数を表す。
JP7104182A 1995-04-27 1995-04-27 非水二次電池 Pending JPH08298136A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7104182A JPH08298136A (ja) 1995-04-27 1995-04-27 非水二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7104182A JPH08298136A (ja) 1995-04-27 1995-04-27 非水二次電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08298136A true JPH08298136A (ja) 1996-11-12

Family

ID=14373865

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7104182A Pending JPH08298136A (ja) 1995-04-27 1995-04-27 非水二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08298136A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10302739A (ja) * 1997-04-25 1998-11-13 Seiko Instr Inc 非水電解質二次電池
US6248474B1 (en) * 1997-11-04 2001-06-19 Nec Corporation Composite electrode for secondary battery and production method thereof
FR2866154A1 (fr) * 2004-02-10 2005-08-12 Batscap Sa Procede d'elaboration d'un dispositif electrochimique.
CN114360925A (zh) * 2022-01-19 2022-04-15 锦州凯美能源有限公司 一种混合超级电容器正极预锂化剂及其制备方法和应用

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10302739A (ja) * 1997-04-25 1998-11-13 Seiko Instr Inc 非水電解質二次電池
US6248474B1 (en) * 1997-11-04 2001-06-19 Nec Corporation Composite electrode for secondary battery and production method thereof
FR2866154A1 (fr) * 2004-02-10 2005-08-12 Batscap Sa Procede d'elaboration d'un dispositif electrochimique.
WO2005078827A3 (fr) * 2004-02-10 2006-06-01 Batscap Sa Procede d'elaboration d'un dispositif electrochimique.
US8852814B2 (en) 2004-02-10 2014-10-07 Blue Solutions Method for developing an electrochemical device
CN114360925A (zh) * 2022-01-19 2022-04-15 锦州凯美能源有限公司 一种混合超级电容器正极预锂化剂及其制备方法和应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3719277B2 (ja) 非水二次電池
JP3756232B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP3809662B2 (ja) 非水二次電池
JP3726163B2 (ja) 非水二次電池とその製造方法
JPH09180758A (ja) 非水二次電池
JPH09167618A (ja) 非水二次電池
JPH08138744A (ja) 非水二次電池
JPH1040921A (ja) 非水二次電池
JP4045600B2 (ja) 非水二次電池
JPH09231963A (ja) 非水二次電池
JPH07288127A (ja) 非水電解質電池
JP3482733B2 (ja) 非水二次電池
JP3644099B2 (ja) 非水二次電池およびその製造方法
JPH08130011A (ja) 非水二次電池
JPH08298121A (ja) 非水二次電池
JPH08213022A (ja) 非水二次電池
JP3644106B2 (ja) 非水二次電池
JP3661301B2 (ja) リチウム二次電池用非水電解液及び非水電解液二次電池
JP3937515B2 (ja) 非水二次電池
JPH07312219A (ja) 非水二次電池と充電法
JP3579989B2 (ja) 非水二次電池
JP3422119B2 (ja) 非水二次電池
JPH08315860A (ja) 非水電解質二次電池
JPH07249409A (ja) 非水電解質二次電池
JP3692656B2 (ja) 非水二次電池