JPH08297848A - 光ディスク装置の信号検出装置 - Google Patents

光ディスク装置の信号検出装置

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JPH08297848A
JPH08297848A JP12436395A JP12436395A JPH08297848A JP H08297848 A JPH08297848 A JP H08297848A JP 12436395 A JP12436395 A JP 12436395A JP 12436395 A JP12436395 A JP 12436395A JP H08297848 A JPH08297848 A JP H08297848A
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light receiving
track
tracking
photodetector
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JP12436395A
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Masashi Hotta
田 雅 司 堀
Akio Nose
勢 彰 士 野
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Yamaha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 斜めトラッキング方式において、ウォブル信
号を高いS/Nで抽出する。 【構成】 対物レンズをトラック進行方向に対し斜めに
移動してトラッキングを行なう。ディスクからの戻り光
スポット54は光検出器50を斜めに移動する。トラッ
キングエラー検出手段71は{(A+D)−(B+
C)}−{(A+B)−(C+D)}×Gain をトラッ
キングエラー信号として出力する。演算手段72は(A
+D)−(B+C)を演算し、ウォブル信号抽出回路7
4はこの信号からウォブル信号を抽出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光ディスク装置(記
録装置、再生装置。光磁気ディスク装置等を含む。)に
おいて、プッシュプル方式トラッキングエラー信号およ
びウォブル信号を検出するための信号検出装置に関し、
対物レンズの移動に伴うトラッキング信号の直流オフセ
ットを低減するとともにウォブル信号のS/Nを向上さ
せたものである。
【0002】
【従来の技術】プッシュプル方式のトラッキング制御
は、光源から出射された光ビームを対物レンズで集光し
て記録媒体の記録面に照射し、その戻り光をトラック直
角相当方向に分割された受光領域を有するトラッキング
エラー検出用光検出器で受光し、これら受光領域の受光
信号の差をとってトラッキングエラー信号を求め、この
トラッキングエラー信号に応じてトラッキングアクチュ
エータを駆動して前記対物レンズをトラックを横切る方
向に駆動してトラッキング制御を行なうものである。
【0003】プッシュプル方式トラッキング制御は、通
常対物レンズのみを光源や光検出器と分離してディスク
径方向に移動させてトラッキング制御するように構成さ
れているため、対物レンズの移動に伴いトラッキングエ
ラー信号に直流オフセットを生じる問題がある。
【0004】直流オフセットを低減する従来の方法とし
て、対物レンズを駆動するトラッキングアクチュエータ
(コイルボビン等)に直流オフセット検出用の光検出器
を取り付けて、対物レンズの移動に伴う同光検出器の受
光量の変化を検出し、その検出値でトラッキングエラー
信号を補正することにより直流オフセット分を打ち消す
ようにしたものがあった(例えば、特開昭62−256
235号公報(特公平5−66657号公報)に記載の
もの)。ところが、この方法では直流オフセット検出専
用の光検出器が必要なため、部品点数が増大するととも
に、トラッキングアクチュエータの重量が増大して共振
周波数が下がり、サーボ特性が悪化する問題があった。
【0005】そこで、このような問題を解決して、直流
オフセット検出専用の光検出器を用いずに直流オフセッ
トを打ち消してトラッキング制御を行なえるようにした
ものとして、本出願人の出願に係る特願平3−2555
0号で提案されている発明があった。これは、対物レン
ズをトラック進行方向に対して斜めに移動してトラッキ
ングするようにしたものである。この方法(以下、「斜
めトラッキング方式」という。)ではトラッキングエラ
ー検出用の光検出器として、図2に示すようにトラック
進行方向に対応する方向(トラック平行対応方向)およ
びトラック進行方向に直角な方向(すなわちディスク径
方向)に対応する方向(トラック直角対応方向)に4分
割された受光領域を有するものが通常用いられる。この
光検出器に入射されるディスクからの戻り光のビームス
ポットは、図2に示すように、対物レンズの移動に伴っ
て光検出器上を斜めに移動する。
【0006】この斜めトラッキングによるトラッキング
エラー信号TEは、各受光領域A,B,C,Dの受光出
力をそれぞれA,B,C,Dで表わすと、 TE={(A+D)−(B+C)}−{(A+B)−
(C+D)}×Gain ただし、Gain は定数 で表わされる。ここで{(A+B)−(C+D)}×G
ain は対物レンズが動くことによるオフセット分に相当
するものであり、{(A+D)−(B+C)}からこの
オフセット分を差し引くことによりオフセットが打ち消
されたトラッキングエラー信号TEを得ることができ
る。ここで定数Gain は、トラック進行方向に対して対
物レンズの移動方向がなす角度をθとすると、 Gain =tan θ に設定すればオフセットを打ち消すことができる。した
がって、角度θを45°に設定すれば、上式は、 TE=−2(B−D) と単純化される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】CD−WO(CD Wri
te Once )ディスクやMD(Mini Disk )等では、ディ
スクの記録面に予めプリグルーブ(案内溝)が形成され
ており、記録時あるいは再生時にはこのプリグルーブを
追跡することによりトラッキング制御が行なわれる。プ
リグルーブは直線ではなく、ある特定の周波数(例えば
22.05kHz )で蛇行しており、これをウォブルと呼
んでいる。記録あるいは再生時には、トラッキングエラ
ー信号からウォブル信号を抽出して、これが規定の周波
数(22.05kHz )で検出されるようにスピンドルモ
ータをPLL制御することにより、CLV(線速度一
定)方式のスピンドル制御が行なわれる。
【0008】前記従来の斜めトラッキング方式において
ウォブル信号を抽出するための処理回路は図3に示すよ
うに、受光領域B,Dの受光信号B,Dを引算器11で
引算してトラッキングエラー信号を検出し(角度θが4
5°の場合)、ウォブル抽出回路13(バンドパスフィ
ルタ等)でトラッキングエラー信号からウォブル信号成
分を抽出するように構成されていた。
【0009】ところで、記録中に4分割光検出器で受光
される戻り光のパターンは、図4に示すように、進行方
向前方に位置する受光領域A,Bでは未記録部分からの
戻り光が入射されるのでピットのパターンは生じず、進
行方向後方に位置する受光領域C,Dでは既記録部分か
らの戻り光が入射されるので、ピットのパターンが生じ
る。この時、ウォブルのS/Nに着目すると、受光領域
A,Bにおいてはピットの影響をほとんど受けないの
で、20.05kHzの信号にはウォブル信号以外はほ
とんど含まれない。しかし、受光領域C,Dにおいて
は、ピットの影響のため、22.05kHzの信号に
は、ウォブル信号以外にもHF信号がノイズとして加わ
ってくる。このため、トラッキングエラー信号B−Dか
らウォブル信号を抽出すると、受光領域Dの受光信号に
含まれるノイズ分の影響でウォブル信号のS/Nが低下
し、スピンドルサーボのロックが外れることがあった。
【0010】この発明は、前記従来の技術における問題
点を解決して、斜めトラッキング方式においてウォブル
信号のS/Nを向上させた光ディスク装置の信号検出装
置を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
光源から出射された光ビームを対物レンズで集光して光
ディスクの記録面に照射し、その戻り光をトラック平行
対応方向およびトラック直角対応方向に少くとも4分割
された受光領域を有する光検出器で受光し、前記対物レ
ンズをトラッキングアクチュエータでトラック平行対応
方向およびトラック直角対応方向に対しそれぞれ斜めを
なす方向に移動してトラッキング動作を行なう光ピック
アップと、前記光検出器の受光領域のうちトラック進行
方向に対し前方左右の一方側に相当する受光領域をA、
前方左右の他方側に相当する受光領域をB、後方左右の
前記受光領域Aと対角をなす側の受光領域をC、後方左
右の前記受光領域Bと対角をなす側の受光領域をDと
し、これら受光領域A,B,C,Dの受光出力をそれぞ
れA,B,C,Dで表わし、かつ定数をGainとし
て、各受光領域の受光信号から{(A+D)−(B+
C)}−{(A+B)−(C+D)}×Gain の演算を
してトラッキングエラーを検出するトラッキングエラー
検出手段と、前記各受光領域A,B,C,Dの受光信号
から{(A+D)−(B+C)}の演算をする演算手段
と、この演算手段の演算出力からウォブル信号を抽出す
るウォブル信号抽出手段とを具備してなるものである。
【0012】請求項2記載の発明は、光源から出射され
た光ビームを対物レンズで集光して光ディスクの記録面
に照射し、その戻り光をトラック平行対応方向およびト
ラック直角対応方向に少くとも4分割された受光領域を
有する光検出器で受光し、前記対物レンズをトラッキン
グアクチュエータでトラック平行対応方向およびトラッ
ク直角対応方向に対しそれぞれ約45°をなす方向に移
動してトラッキング動作を行なう光ピックアップと、前
記光検出器の受光領域のうちトラック進行方向に対し前
方左右の一方側に相当する受光領域をA、前方左右の他
方側に相当する受光領域をB、後方左右の前記受光領域
Aと対角をなす側の受光領域をC、後方左右の前記受光
領域Bと対角をなす側の受光領域をDとし、これら受光
領域A,B,C,Dの受光出力をそれぞれA,B,C,
Dで表わし、かつ定数をGain として、各受光領域の受
光信号からB−Dの演算をしてトラッキングエラーを検
出するトラッキングエラー検出手段と、前記各受光領域
A,B,C,Dの受光信号から{(A+D)−(B+
C)}の演算をする演算手段と、この演算手段の演算出
力からウォブル信号を抽出するウォブル信号抽出手段と
を具備してなるものである。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明によれば、ウォブル信号を
トラッキングエラー信号{(A+D)−(B+C)}−
{(A+B)−(C+D)}×Gain から抽出せずに、
直流オフセットを除去する前の{(A+D)−(B+
C)}から抽出するようにしたので、受光領域C,Dの
受光信号に含まれるノイズ成分がD−Cの演算によりキ
ャンセルされ、ウォブル信号のS/Nが高められて、ス
ピンドルサーボのロックが外れるのが防止され、安定し
た状態で記録を行なうことができる。
【0014】請求項2記載の発明によれば、斜めトラッ
キングの角度θが45°の場合に、ウォブル信号をトラ
ッキングエラー信号B−Dから抽出せずに、直流オフセ
ットを除去する前の{(A+D)−(B+C)}から抽
出するようにしたので、受光領域C,Dの受光信号に含
まれるノイズ成分がD−Cの演算によりキャンセルさ
れ、ウォブル信号のS/Nが高められて、スピンドルサ
ーボのロックが外れるのが防止され、安定した状態で記
録を行なうことができる。
【0015】なお、トラッキングエラー信号の帯域は受
光領域C,Dの受光信号に含まれるノイズ成分(HF信
号)とは離れているため、このノイズ成分はトラッキン
グ制御には影響を与えない。
【0016】
【実施例】
(実施例1)この発明の一実施例を以下説明する。図5
は、斜めトラッキング方式において用いられる光ピック
アップの一例を上(ディスク軸線方向)から見た図であ
る。光ディスク1の記録面にはトラック2が形成されて
いる。光ピックアップ4は送り機構3によりディスク径
方向に移動される。
【0017】光ピックアップ4の対物レンズ12から
は、光源としての半導体レーザ(図示せず)から発生さ
れた記録用または再生用ビームが出射されて光ディスク
1の記録面に照射される。対物レンズ12はトラッキン
グアクチュエータにより回転中心軸Lを中心に回動自在
に支持されている。この場合、トラッキング制御による
対物レンズ12の移動方向fがトラックの方向dおよび
ディスク径方向rに対して斜めになるように(つまりト
ラックの方向dに対する対物レンズ12の移動方向fの
なす角度θがθ≠0°,90°となるように)対物レン
ズ12の中立位置が設定されている。そして、光ピック
アップ4は、トラッキング駆動電流が供給された時に、
トラッキングアクチュエータ15が回転して、対物レン
ズ12をトラッキング制御の中立位置から斜めの方向に
移動させて、トラッキングを行なう。
【0018】光ピックアップ4内には、図6に示すよう
に光検出器50(PINフォトダイオード等)が固定配
設されており、光ディスク1からの戻り光をビームスプ
リッタ52を介して受光する。光検出器50は、分割さ
れた複数の受光面を有し、ここでは光ディスク1上のト
ラック2に直角な方向に対応した方向(トラック直角対
応方向)xとトラック2に平行な方向に対応した方向
(トラック平行対応方向)yに4分割された受光面A〜
Dを有しており、戻り光スポット54がトラッキング制
御により移動してもこの受光面A〜Dの範囲内をはみ出
さない大きさに形成されている。トラッキング制御によ
り対物レンズ12をトラック2に対し斜めに移動する
と、ディスク面に照射されるビームスポットも図6
(b)のようにトラック2に対して斜めに移動し、戻り
光スポット54は図6(c)のように光検出器50上を
斜めに移動する。
【0019】この実施例装置によるトラッキングエラー
検出原理を説明する。従来は戻り光スポット54を光検
出器50上でトラック直角対応方向xに移動させて、ト
ラック直角対応方向xに分割された受光面の出力を引算
して(A+D)−(B+C)よりトラッキングエラーを
検出してトラッキング制御をしていた。しかし、このト
ラッキングエラー検出出力には、真のトラッキングエラ
ー成分のほかに、トラッキング時のレンズシフトに伴な
うオフセットエラー成分、すなわち戻り光スポット54
のトラック直角対応方向xへの移動による成分が重畳さ
れている。
【0020】これに対し、この実施例装置では戻り光ス
ポット54は光検出器50上を斜めに移動する。この斜
め方向の移動のうちトラック直角対応方向xへの移動成
分はトラック直角対応方向xに分割された受光面AとB
間またはCとD間に受光出力の変化を生じさせる。受光
面AとB間またはDとC間の受光出力の変化はこの戻り
光スポット54の移動によるものとトラッキングエラー
によるものが重畳されたものである。
【0021】また、斜め方向の移動のうちトラック平行
対応方向yの移動成分は、トラック平行対応方向yに分
割された受光面AとD間またはBとC間で受光出力の変
化を生じさせる。この受光出力の変化は戻り光スポット
54の移動のみに依存し、トラッキングエラーには依存
しない。そして、トラック平行対応方向yへの移動成分
はトラック直角対応方向xへの移動成分に対応(例えば
略々比例)しているから、このトラック平行対応方向y
に分割された受光面AとD間またはBとC間の受光出力
の変化を検出して、これをトラック直角対応方向xに分
割された受光面AとB間またはDとC間の受光出力の変
化に換算して、その分トラック直角対応方向xに分割さ
れた受光面AとB間またはDとC間の受光出力の変化か
ら引けば、真のトラッキングエラー成分のみが得られ
る。
【0022】つまり、演算式 (A+D)−(B+C) (1) によりトラック直角対応方向xに分割された受光面間の
受光出力の変化を検出して、真のトラッキングエラー情
報とトラック直角対応方向xへの移動情報が合成された
出力を求める。また、演算式 (A+B)−(C+D) (2) によりトラック平行対応方向yに分割された受光面間の
受光出力の変化を検出して、トラック平行対応方向yへ
の移動情報を求める。そして、(2)式に換算係数Gai
n を掛けて、 {(A+B)−(C+D)}×Gain (3) によりトラック直角対応方向xへの移動情報を求める。
そして、(1)式から(3)式を引算すれば {(A+D)−(B+C)}−{(A+B)−(C+D)}×Gain (4) としてオフセットの除去されたトラッキングエラーが求
まる。
【0023】換算係数Gain は、戻り光スポット54の
移動によるトラック平行対応方向yに分割された受光面
間の受光出力の変化に対するトラック直角対応方向xに
分割された受光面間の受光出力の変化の割合として求ま
る。この実施例装置では、換算係数Gain は近似的に次
のような値として求まる。
【0024】今、図7に示すように、対物レンズ12の
移動により光検出器50上の戻り光スポット54(中心
O)が54′(中心O′)に動いた場合、トラック直角
対応方向xに分割された受光面出力A+DとB+C間で
の直流分変化量をδ1、平行対応方向yに分割された受
光面出力A+BとC+D間での直流分変化量をδ2とす
ると、 Gain =δ1/δ2 (5) として求まる。ここで、 δ1:δ2=d1:d2 (6) がほぼ成り立ち、また、 d1/d2=tan θ (7) であるから、(5)〜(7)式よりほぼ Gain =tan θ (8) として求まる。
【0025】これによれば、θ=45°とすれば、Gai
n =1となり、前記(4)式のトラッキングエラーを求
める演算式は 2(D−B) (4′) と単純化される。また、θは45°以外に30°,60
°その他各種の値に設定することができる。なお、θが
0°や90°に近づくほど上記(8)式のGainは誤差
が大きくなるが、30°<θ<60°程度では問題はな
く、また必要ならば、受光面積の変化量からδ1/δ2
の変化量を正確に求めて(5)式からGain の値を設定
すればよい。また、Gain 値を正確に求めたとしても実
際には光検出器50の特性等により(4)式により求め
られるトラッキングエラーに誤差が出て、オフセットが
生じることも考えられるので、Gain の値は微調整可能
にしておくと都合がよい。
【0026】次に、光検出器50の受光出力によりトラ
ッキングエラーを求める回路の構成例を図1に示す。ト
ラッキングエラー検出手段71において、加算器56,
58、引算器60の組合せにより(A+D)−(B+
C)が得られる。また、加算器62,64、引算器66
および掛算器68の組合せにより{(A+B)−(C+
D)}×Gain が得られる。換算係数Gain は微調整可
能である。そして、引算器70で引算器60および掛算
器68の出力を引算することにより、前記(4)式のト
ラッキングエラー信号が得られる。なお、加算器56,
58,62,64、引算器60,66,70および掛算
器68が全体としてトラッキングエラー検出手段71を
構成する。このトラッキングエラー信号はトラッキング
サーボ回路72を介してトラッキングアクチュエータに
印加されてトラッキング制御が行なわれる。このような
トラッキング制御によれば、引算器70から出力される
トラッキングエラー信号中には対物レンズ12の移動
(光検出器50上での戻り光スポット54の移動)によ
るオフセット誤差成分は含まれず真のトラッキングエラ
ー成分のみとなるので、プッシュプル方式ながらオフセ
ットの発生を防止することができる。
【0027】前記加算器56,58および減算器60は
ウォブル信号抽出のための演算手段72を構成する。演
算手段72の出力(A+D)−(B+C)は、ウォブル
信号抽出回路74に入力される。ウォブル信号抽出回路
74は、バンドパンスフィルタ等で構成され、(A+
D)−(B−C)からウォブル信号を抽出する。スピン
ドルサーボ回路76は抽出されたウォブル信号が規定の
周波数(例えば22.05kHz )で得られるようにスピ
ンドルモータをPLL制御する。
【0028】(実施例2)斜めトラッキングの角度θを
45°に設定した場合のこの発明の実施例を図8に示
す。図1と共通する部分には同一の符号を用いる。トラ
ッキングエラー検出手段71は、引算器75で構成さ
れ、B−Dをトラッキングエラー信号として出力する。
ウォブル信号を抽出するための演算手段72は加算器5
6,58および減算器60で構成され、(A+D)−
(B+C)を出力する。この信号は、ウォブル信号抽出
回路74に入力され、ここでウォブル信号が抽出され
て、スピンドルサーボに用いられる。図8の回路によれ
ば、図3に示す従来の方式でB−Dからウォブル信号を
抽出するのに比べて、記録中のウォブル信号のS/Nが
8dB近く改善され、記録中にスピンドルロックが外れ
るといった現象が起こらなくなった。
【0029】なお、前記実施例ではトラッキングアクチ
ュエータを回転駆動式としたが、トラック進行方向に対
して斜めに直線駆動する直線駆動式等各種の方式を採用
することができる。また、記録時はオフセット除去前の
トラッキングエラー信号を用いて(つまり、トラッキン
グエラー信号とは別の信号を用いて)ウォブル信号を抽
出し、再生時はオフセットを除去したトラッキングエラ
ー信号を用いて(つまり、トラッキングエラー信号と同
じ信号を用いて)ウォブル信号を抽出することもでき
る。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、ウォブル信号をトラッキングエラー信号
{(A+D)−(B+C)}−{(A+B)−(C+
D)}×Gain から抽出せずに、直流オフセットを除去
する前の{(A+D)−(B+C)}から抽出するよう
にしたので、受光領域C,Dの受光信号に含まれるノイ
ズ成分がD−Cの演算によりキャンセルされ、ウォブル
信号のS/Nが高められて、スピンドルサーボのロック
が外れるのが防止され、安定した状態で記録を行なうこ
とができる。
【0031】請求項2記載の発明によれば、斜めトラッ
キングの角度θが45°の場合に、ウォブル信号をトラ
ッキングエラー信号B−Dから抽出せずに、直流オフセ
ットを除去する前の{(A+D)−(B+C)}から抽
出するようにしたので、受光領域C,Dの受光信号に含
まれるノイズ成分がD−Cの演算によりキャンセルさ
れ、ウォブル信号のS/Nが高められて、スピンドルサ
ーボのロックが外れるのが防止され、安定した状態で記
録を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例を示すブロック図で、図
6の光検出器50の出力によりトラッキング制御および
スピンドル制御を行なうための回路構成図である。
【図2】 斜めトラッキング方式による光検出器上での
ビームスポットの移動状態を示す図である。
【図3】 従来のウォブル抽出構成を示すブロック図で
ある。
【図4】 記録時における光検出器上でのビームスポッ
トと形成中のピットの影の位置の関係を示す図である。
【図5】 斜めトラッキング方式における光ピックアッ
プの配設例を示す平面図である。
【図6】 図5の光ピックアップにおけるトラッキング
制御によるディスク面上でのビームスポットの移動およ
び光検出器上での戻り光スポットの移動を示す図であ
る。
【図7】 図6の光検出器50の拡大図で、換算係数G
ain を求めるための説明図である。
【図8】 この発明の他の実施例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 光ディスク 2 トラック 4 光ピックアップ 12 対物レンズ 15 トラッキングアクチュエータ 50 光検出器 54 戻り光スポット 71 トラッキングエラー検出手段 72 演算手段 74 ウォブル信号抽出回路(ウォブル信号抽出手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源から出射された光ビームを対物レンズ
    で集光して光ディスクの記録面に照射し、その戻り光を
    トラック平行対応方向およびトラック直角対応方向に少
    くとも4分割された受光領域を有する光検出器で受光
    し、前記対物レンズをトラッキングアクチュエータでト
    ラック平行対応方向およびトラック直角対応方向に対し
    それぞれ斜めをなす方向に移動してトラッキング動作を
    行なう光ピックアップと、 前記光検出器の受光領域のうちトラック進行方向に対し
    前方左右の一方側に相当する受光領域をA、前方左右の
    他方側に相当する受光領域をB、後方左右の前記受光領
    域Aと対角をなす側の受光領域をC、後方左右の前記受
    光領域Bと対角をなす側の受光領域をDとし、これら受
    光領域A,B,C,Dの受光出力をそれぞれA,B,
    C,Dで表わし、かつ定数をGainとして、各受光領
    域の受光信号から{(A+D)−(B+C)}−{(A
    +B)−(C+D)}×Gain の演算をしてトラッキン
    グエラーを検出するトラッキングエラー検出手段と、 前記各受光領域A,B,C,Dの受光信号から{(A+
    D)−(B+C)}の演算をする演算手段と、 この演算手段の演算出力からウォブル信号を抽出するウ
    ォブル信号抽出手段とを具備してなる光ディスク装置の
    信号検出装置。
  2. 【請求項2】光源から出射された光ビームを対物レンズ
    で集光して光ディスクの記録面に照射し、その戻り光を
    トラック平行対応方向およびトラック直角対応方向に少
    くとも4分割された受光領域を有する光検出器で受光
    し、前記対物レンズをトラッキングアクチュエータでト
    ラック平行対応方向およびトラック直角対応方向に対し
    それぞれ約45°をなす方向に移動してトラッキング動
    作を行なう光ピックアップと、 前記光検出器の受光領域のうちトラック進行方向に対し
    前方左右の一方側に相当する受光領域をA、前方左右の
    他方側に相当する受光領域をB、後方左右の前記受光領
    域Aと対角をなす側の受光領域をC、後方左右の前記受
    光領域Bと対角をなす側の受光領域をDとし、これら受
    光領域A,B,C,Dの受光出力をそれぞれA,B,
    C,Dで表わし、かつ定数をGain として、各受光領域
    の受光信号からB−Dの演算をしてトラッキングエラー
    を検出するトラッキングエラー検出手段と、 前記各受光領域A,B,C,Dの受光信号から{(A+
    D)−(B+C)}の演算をする演算手段と、 この演算手段の演算出力からウォブル信号を抽出するウ
    ォブル信号抽出手段とを具備してなる光ディスク装置の
    信号検出装置。
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