JPH08294988A - 離型フイルム - Google Patents
離型フイルムInfo
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- JPH08294988A JPH08294988A JP7102216A JP10221695A JPH08294988A JP H08294988 A JPH08294988 A JP H08294988A JP 7102216 A JP7102216 A JP 7102216A JP 10221695 A JP10221695 A JP 10221695A JP H08294988 A JPH08294988 A JP H08294988A
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Abstract
相差偏光板または位相差板の目視検査による異物や欠陥
の発見を容易にする離型フイルムを提供する。 【構成】 透明な二軸配向ポリエステルフイルムの少な
くとも片面に、シリコーン樹脂を主成分とする離型性塗
膜を設けた離型フイルムであって、該二軸配向ポリエス
テルフイルムは、リターデーション値(R)が1200
(nm)以上であり、マイクロ波透過型分子配向計で測
定したMOR値が1.3〜1.8の範囲であり、該MO
R値の最小値と最大値の差が0.2以下であり、かつA
5版当り25μm以上の異物が存在せず、5μm以上2
5μm未満の異物が10個以下である偏光板、位相差偏
光板または位相差板の検査のための離型フイルム。
Description
に詳しくは偏光板、位相差偏光板或いは位相差板の異物
検査の際に本発明の離型フイルムを積層して用いると異
物検査を容易におこなうことができる離型フイルムに関
する。
性能化、高画質化およびカラー化、大画面化の技術が進
み、かつCRT(Cathode Ray Tube)
ディスプレイに比べ軽薄化、低エネルギー消費化が可能
であることから、例えばノート型パーソナルコンピュー
ター或いはワードプロセッサー等のディスプレイに広く
採用されて急速に普及し、かつその伸びも著しい。
格の低減が必要であり、コスト合理化が重要なポイント
となっている。そして、特に不良品発生率が高い大画面
のTFT(Thin Film Transistor
アクティブマトリック)方式やSTN(スーパーツイ
ストネマティック)方式のLCDの歩留を向上させるこ
とによるコスト合理化が急務となっている。
いは位相差板はLCDの透過光の明暗をつけることや、
色相を変化させるために必要かつ重要な部品であるが、
これらについても品質の安定維持が重要課題となってお
り、工程検査、品質検査、出荷検査の基準が益々厳しく
なってきているのが現状である。
光基材の1つの面に粘着層を設け、その粘着層の上に離
型フイルムを更に積層した積層体をロール状態に巻いて
運搬或いは保管される。そして、LCDを製造する際
に、それぞれの積層体をロールから取り出して各種サイ
ズに打ち抜き、断裁してLCDの製造に供される。
検査で重要な項目の1つとして異物の混入、付着の検査
があり、これには偏光板偏光子製造過程は言うに及ば
ず、離型フイルムとの粘着ラミネート工程、打ち抜き断
裁工程および養生出荷梱包工程までの全工程における異
物管理が大切である。
ロスニコル法(偏光板2枚を延伸軸を直交させて配置
し、その偏光板の間にサンプルフイルムを入れ、透過光
により異物を検査する方法)による人間の目視検査であ
り、特に大画面用のものについては離型フイルムのベー
スである二軸配向ポリエステルフイルムの光学的異方性
が原因となって正確な目視検査が阻害される場合があ
り、そのために異物混入の見逃しがかなりの頻度で発生
している。
軸配向ポリエステルフイルムが通常用いられ、特に機械
的特性や熱的特性が縦方向(長手方向)及び横方向(幅
方向)でバランスしている二軸配向ポリエチレンテレフ
タレートフイルムが用いられている。そして、この二軸
配向ポリエステルフイルムの結晶配向主軸の方向は、フ
イルム縦方向及び横方向のいずれとも一致せず、両方向
のほぼ中間にある。更に該結晶配向主軸の方向はフイル
ム横方向(幅方向)の位置によって大きく変化してい
る。この変化は、製膜時のボーイング現象によるが、中
央部よりも両端部に近づくほど大きくなっている。
板は一軸配向の偏光フイルムを用いてつくられ、その配
向軸の方向は通常縦方向である。
は位相差板と、ロールから取り出した離型フイルムとを
ラミネートすると、偏光板、位相差偏光板或いは位相差
板の配向軸の方向と離型フイルムを構成する二軸配向ポ
リエステルフイルムの結晶配向主軸の方向とがずれ、し
かも二軸配向ポリエステルフイルムの結晶配向主軸の方
向がフイルム中央部から端部に向かって次第に変化し、
特に両端部に近いほどずれが大きくなる。このため得ら
れたラミネートフイルム(偏光板、位相差偏光板或いは
位相差板と離型フイルムとの積層体)の目視異物検査を
クロスニコル法でおこなう時に光干渉色が生じ、そして
フイルムの両端部に近いほどこの程度が強くなるため異
物検査が難しくなる。
CDが小型の場合は前記光干渉色が若干あっても目視異
物検査の精度はある程度確保できるが、幅が広い場合、
換言するとLCDが大画面の場合は目視異物検査によっ
て全ての異物をチェックすることが極端に難しくなる。
リエステルフイルム中に光学的に検知され得る異物が存
在すると、前記積層体の目視異物検査の際に偏光板、位
相差偏光板或いは位相差板に存在する異物との識別がで
きないため正確な異物検査が難しくなる。
板、位相差偏光板或いは位相差板と積層したとき、前記
光干渉色が実質的に生じず、クロスニコル法による目視
異物検査を容易にし、特に大画面のLCD用においても
異物の見落しを可能な限り減じて検出精度を高めて不良
品の発生を防止するとともに、偏光板、位相差偏光板或
いは位相差板中に存在する異物の検出精度を高めて良品
の歩留り率を向上させるために用いる離型フイルムを提
供することにある。
ば、前記本発明の目的は、透明な二軸配向ポリエステル
フイルムの少なくとも片面に、シリコーン樹脂を主成分
とする離型性塗膜を設けた離型フイルムであって、該二
軸配向ポリエステルフイルムは、下記式(1)で定義さ
れるリターデーション値(R)が1200(nm)以上
であり、マイクロ波透過型分子配向計で測定したMOR
値が1.3〜1.8の範囲であり、該MOR値の最小値
と最大値の差が0.2以下であり、かつ一辺の長さ21
0mmとそれに直行する辺の長さ148mmの広さ(面
積310.8cm2 )当りのフイルム中に25μm以上
の異物が存在せず、5μm以上25μm未満の異物が1
0個以下である偏光板、位相差偏光板または位相差板の
検査のための離型フイルムによって達成される。
=589nm)でのフイルム幅方向の屈折率(nx)と
その直角方向の屈折率(ny)との差(nx−ny)で
あり、dはフイルムの厚み(nm)である。) 以下本発明について詳細に説明する。
イルムには二軸配向ポリエステルフイルムを用いるが、
該ベースフイルムを構成するポリエステルは、ジカルボ
ン酸成分とグリコール成分からなる線状ポリエステルで
ある。
レフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、イソフ
タル酸、4,4´−ジフェニルジカルボン酸等の芳香族
ジカルボン酸を挙げることができ、特に、テレフタル酸
或いは2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましい。
チレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール等を挙げることができ、特に、
エチレングリコールが好ましい。
ポリエステルとしては、上記のポリエステルのうちポリ
エチレンテレフタレート或いはポリエチレン―2,6―
ナフタレートがベースフイルムの機械的特性や熱的特性
等が優れるたものとなるため好ましい。
成分或いはグリコール成分等を共重合したポリエステル
であってもよく、三官能以上の多価カルボン酸成分或い
はポリオール成分をポリエステルが実質的に線状となる
範囲(例えば5モル%以下)で少量共重合したポリエス
テルであってもよい。
軸配向ポリエステルフイルムは、前記式(1)で定義さ
れるリターデーション値(R)が1200(nm)以上
であり、マイクロ波透過型分子配向計で測定したMOR
値が1.3〜1.8の範囲であり、該MOR値の最小値
と最大値の差が0.2以下であり、かつ一辺の長さ21
0mmとそれに直行する辺の長さ148mmの広さ(面
積310.8cm2 )当りのフイルム中に(日本工業規
格の標準原紙寸法A5判に準じた大きさのフイルム中を
意味する、以下『A5版当り』と略記する。)25μm
以上の異物が存在せず、5μm以上25μm未満の異物
が10個以下のものである。
波透過型分子配向計で測定したMOR(Maximum Orient
ed Ratio)値は1.3〜1.8の範囲であり、好ましく
は1.35〜1.75の範囲である。このMOR値はフ
イルムの幅方向の3ケ所で測定した値がいずれも前記範
囲を満足する必要がある。MOR値の測定箇所は、フイ
ルムの幅方向における中央部のポイントおよびその中央
部とフイルム両端部を結ぶ端部側の1/5のポイントの
合計3ケ所、即ち、フイルムの幅方向の直線における一
方の端部から10%、50%および90%の距離の3ケ
所である。
所は前記の3ケ所であるが、フイルムの長さ方向(幅方
向の直角方向)については、例えばフイルム幅の長さの
1.0倍〜5倍、好ましくは2倍〜3倍の間隔で測定箇
所を選ぶことができる。
で測定された透過マイクロ波強度の最大値と最小値の比
(最大値/最小値)である。このMOR値は、縦方向と
横方向の延伸倍率の差が小さく、バランスしたフイルム
ほど小さくなり、一方縦方向と横方向の延伸倍率の差が
大きく、いずれか一方向の延伸強度が強いほど大きくな
る。このMOR値はフイルム幅方向で変化する傾向があ
り、前記フイルム幅方向での測定箇所(3ケ所)におけ
るこれらの差(最大値と最小値の差)が0.2以下であ
ることが必要であり、特に0.15以下であることが好
ましい。
スフイルムは、下記式(1)で定義されるリターデーシ
ョン値(R)が1200nm以上のものである。
=589nm)でのフイルム幅方向の屈折率(nx)と
その直角方向の屈折率(ny)との差(nx−ny)で
あり、dはフイルムの厚み(nm)である。) 二軸配向ポリエステルフイルムは複屈折体であり、光が
入射すると、入射光は振動面が互いに直交する2つの直
線偏光として伝播する。この2つの直線偏光(常光線と
異常光線)の差が位相差(リターデーション:R)と言
われ、この位相差が色として、偏光板の検査工程で干渉
色として影響を与えている。
vy改修の干渉色図表(偏光顕微鏡)によると、低リタ
ーデーション領域では暗視野(黒)であり、このリター
デーションに比例して干渉色が黄色→赤色→紫色→青色
→緑色と色が変わり、再度黄色に戻り、同サイクルを繰
り返す。しかし、本発明の研究によれば、リターデーシ
ョンRが1200nmを超す辺りから干渉色の濃度は急
激に低下すること、従ってリターデーションRが十分に
大きい場合は干渉色が極めて微小であり、目視検査の障
害にはならないことが分かった。従って、光学的なリタ
ーデーション値(R)の最適範囲は1200(nm)以
上であり、通常使用されるフイルム厚みが25〜50μ
mの二軸配向ポリエステルフイルムの場合は1300
(nm)以上が最も離型フイルム用として好ましいこと
が分かった。
を有する透明板のクロスニコル下の透過光量(I)と入
射光量(I0 )の比(I/I0 )は下記式(2)で示さ
れる。
過光量と入射光量の比は、ニコル間の複屈折体の存在角
度(θ:本発明での配向角に相当)が小さいほど消光位
となる。
(b)が挙げられる。 (a)θが小さい場合 (b)△n・d/λ=R/λが自然数1、2、3、……
の場合(Rが光源波長:λの整数倍となる場合) 配向角θがゼロに近い程前記式(2)の比はゼロに近く
なって消光位となり、異物が白く浮かび上がることで、
最も目視検査の効率が向上する。同時にリターデーショ
ンRが可視光の波長域420nm〜760nmの平均5
90nmの倍数近辺が好ましく、R=1200(nm)
のときは配向角θが小さい横配向条件で更に消光位にで
き、それ以上のリターデーションRでは直交ニコルに於
ける干渉色図表で光干渉濃度が急激に低下することにな
るので、Rが1200nm以上であることが異物検査条
件として必要な条件となる。
によって異なるが、厚みが25μm〜50μmの範囲で
は特に上限を設定する必要はない。
スフイルムは、該ベースフイルムA5版当り25μm以
上の異物が存在せず、5μm以上25μm未満の異物が
10個以下のものである。ベースフイルムA5版当り2
5μm以上の異物が存在すると、或いは5μm以上25
μm未満の異物が数が11個以上存在すると、偏光板、
位相差偏光板或いは位相差板と離型フイルムとの積層体
の異物検査の際に、異物等が存在せず品質上問題となら
ない偏光板、位相差偏光板或いは位相差板を不良品とし
て判定してしまうため、その歩留が著しく低下する。
尚、ベースフイルムA5版当りの5μm以上25μm未
満の異物が数は好ましくは3個以下、特に好ましくは1
個以下である。この異物の数は少ない程、偏光板、位相
差偏光板或いは位相差板の歩留が向上するので好まし
い。
の中に5μm未満の異物が存在するものや、5μm以上
25μm未満の異物がA5版当り10個以下の個数存在
するものをLCDの製造に供しても特に問題とならない
ので、ベースフイルム中に5μm未満の異物が存在して
いてもよく、また、ベースフイルムA5版当り5μm以
上25μm未満の異物が数が10個以下であれば存在し
ていてもよい。
ニコル法による目視検査において光学的に検出が可能な
異物のことであり、例えばポリエステルフイルムを製造
する際に配合した無機や有機の滑剤が凝集し粗大化した
もの、ポリエステルフイルム製造の過程で発生或いは混
入した異物等を挙げることができる。
記のとおり測定する。即ち、クロスニコル法による目視
検査において光学的に検出された二軸延伸ポリエステル
フイルム中の異物を、別途、光学顕微鏡を用いて透過光
により観察し、光学的に異常な範囲として観察される部
分の最大径を異物の大きさとする。尚、例えば滑剤が凝
集し粗大化した異物等の周辺には、フイルムを延伸した
際に空洞(ボイド)が生じるが、この空洞が光学的に異
常な範囲として観察される場合は異物の大きさに含め
た。尚、異物個数の測定はサンプルフイルムを日本工業
規格の標準原紙寸法A5判に準じた大きさ(縦210m
m×横148mm:面積310.8cm2)の大きさに
切取り、このフイルムの全範囲の異物個数を計測するこ
とによりおこなった。
エステルフイルムは、上述の特性の他に下記の特性を有
することが好ましい。 (1)目視外観検査に適する透明性。粘着剤面を均一表
面にする平坦性。二軸配向ポリエステルフイルムの光線
透過率は80%以上、特に85%以上であることが好ま
しい。光線透過率がこの範囲であると、偏光板、位相差
偏光板或いは位相差板に本発明の離型フイルムを積層し
てクロスニコル法により異物検査をおこなう際に異物の
識別を容易におこなうことができる。 (2)高張力加熱下で行われる粘着剤塗工と偏光フイル
ムとのラミネートに耐える耐熱性、高強伸度および高弾
性率。例えば下記の破断伸度、弾性率および熱収縮率を
有することが好ましい。
レの発生によってもたらされるトネリング(ハガレ現
象)やカール等が発生しない寸法安定性。 (4)厚み25〜50μm。
ルムは、例えば下記の方法で得ることができる。即ち、
前記ポリエステルを溶融し冷却ドラム上にキャストして
未延伸フイルムとし、次いで該未延伸フイルムを該ポリ
エステルの二次転移点(Tg)−10℃以上の温度で、
例えば縦方向及び横方向に夫々2.5倍以上、6倍を越
えない範囲で二軸延伸することにより得ることができ
る。このときの縦方向の延伸倍率が横方向の延伸倍率よ
り0.5以上、更には0.7以上大きいか、横方向の延
伸倍率が縦方向の延伸倍率より0.5以上、さらには
0.7以上大きいことが好ましい。
伸法でもよいが、後者の方が好ましい。そして二軸延伸
後の熱固定処理時にフイルム全幅でのボーイングを減ら
す等の方化処理手段を加えることが好ましい。二軸延
伸、熱固定後のフイルムは、150℃で30分(無負
荷)保持したときの熱収縮率が縦方向、横方向ともに4
%以下であることが好ましい。
リエステルフイルムの少くとも片面にシリコーン樹脂を
主成分とする離型性塗膜(シリコーン離型層)を設けた
ものである。このシリコーン離型層を設ける方法は特に
制限されないが、シリコーン樹脂を含む塗液を塗布し加
熱することにより塗設する方法が好ましく、特に硬化シ
リコーン樹脂塗膜を塗設することが好ましい。この硬化
シリコーン樹脂塗膜は、硬化性シリコーン樹脂を含む塗
液をフイルムの少くとも片面に塗布し、乾燥、硬化させ
ることにより形成できる。
合反応系のもの、付加反応系のもの、紫外線もしくは電
子線硬化系のものなどいずれの反応系のものも用いるこ
とができる。これらは一種以上用いることができる。
示すことができる。
は、例えば、末端に―OH基をもつポリジメチルシロキ
サンと、末端に―H基をもつポリジメチルシロキサン
(ハイドロジェンシラン)を有機錫触媒(例えば有機錫
アシレート触媒)を用いて縮合反応させ、3次元架橋構
造をつくるものを挙げることができる。
は、例えば末端にビニル基を導入したポリジメチルシロ
キサンとハイドロジエンシランを白金触媒を用いて反応
させ、3次元架橋構造をつくるものを挙げることができ
る。
としては、例えば最も基本的なタイプとして通常のシリ
コーンゴム架橋と同じラジカル反応を利用するもの、ア
クリル基を導入して光硬化させるもの、紫外線でオニウ
ム塩を分解して強酸を発生させ、これでエポキシ基を開
裂させて架橋させるもの、ビニルシロキサンへのチオー
ルの付加反応で架橋するもの等を挙げることができる。
また、電子線硬化反応系のシリコーン樹脂には、紫外線
硬化反応系のシリコーン樹脂と同じものを用いることが
できる。電子線は紫外線よりもエネルギーが強いので、
紫外線硬化の場合のように開始剤を用いずとも電子線を
照射することによりラジカルによる架橋反応を進行させ
ることができる。
度が50〜200,000程度、好ましくは1,000
〜100,000程度のものが好ましく、これらの具体
例としては信越シリコーン(株)製のKS―718,―
774,―775,―778,―779H,―830,
―835,―837,―838,―839,―841,
―843,―847,―847H,X―62―241
8,―2422,―2125,―2492,―249
4,―470,―2366,―630,X―92―14
0,―128,KS―723A・B,―705F,―7
08A,―883,―709,―719;東芝シリコー
ン(株)製のTPR―6701,―6702,―670
3,―3704,―6705,―6722,―672
1,―6700,XSR―7029,YSR―302
2,YR―3286;ダウコーニング(株)製のDK―
Q3―202,―203,―204,―210,―24
0,―3003,―205,―3057,SFXF―2
560;東レシリコーン(株)製のSD―7226,7
320,7229,BY24―900,171,31
2,374,SRX―375,SYL―OFF23,S
RX―244,SEX―290;アイ・シー・アイ・ジ
ャパン(株)製のSILCOLEASE425等を挙げ
ることができる。また、特開昭47―34447号公
報、特公昭52―40918号公報等に記載のシリコー
ン樹脂も用いることができる。
面に形成させる場合、塗液をフイルム表面に塗布させる
方法としてはバーコート法、ドクターブレード法、リバ
ースロールコート法またはグラビアロールコート法等の
従来から知られている方法を用いることができる。尚、
かかるシリコーン樹脂塗膜の塗設は異物の混入を防ぐ対
策が講じてある設備でおこなう。
化等)は、それぞれ個別または同時に行うことができ
る。同時に行うときには100℃以上で行うことが好ま
しい。乾燥および熱硬化の条件としては100℃以上で
30秒程度が望ましい。乾燥温度が100℃以下、及び
硬化時間が30秒以下では塗膜の硬化が不完全であり、
塗膜の脱落等耐久性に不安が残る。
定されないが、0.05〜0.5μmの範囲が好まし
い。あまり薄くなると、離型性能が低下し、満足すべき
性能が得られない。またあまり厚いと、キュアリングに
時間がかかり生産上不都合を生じる。
偏光板または位相差板の片面に設けた粘着剤層の表面上
に積層されて用いられるが、その際粘着剤層と離型フイ
ルムのシリコーン樹脂塗膜面が接するように積層され
る。
離型フイルムにおける二軸配向ポリエステルフイルムの
マイクロ波透過型分子配向計で測定された結晶配向主軸
の方向と、偏光板、位相差偏光板または位相差板の配向
軸の方向が実質的に同じになるように一致させるか或い
は90°となるように位置することが必要である。ここ
で『実質的に同じ』とは、前記両方向が全く一致するか
或いは目視検査に事実上支障を来さない程度に若干ずれ
ていてもよいことを意味する。通常5°以下好ましくは
3°以下のずれは許容される。
マイクロ波透過型分子配向計で測定された結晶配向主軸
(以下これを単に『配向主軸』と略称することがある)
の方向は、フイルムの縦方向(長手方向)または横方向
(幅方向)にほぼ一致しているから、例えば該フイルム
の縦方向と偏光板、位相差偏光板または位相差板の長手
方向(長さ方向;配向軸方向)とを一致させることによ
り前記積層条件を満足させることができる。
と偏光板、位相差偏光板または位相差板の配向軸とが一
致または90度ずれているからクロスニコル法による目
視異物検査において光干渉色が生せず、容易に異物や欠
陥を検出できる。なお、フイルムの配向主軸と偏光板、
位相差偏光板または位相差板の配向軸とが一致している
と明視野での検査となり、一方90度ずれていると暗視
野で、反射光のみによる検査となるが、いずれの場合も
異物検査は容易である。例えば、長さ900mm、幅6
00mmの大きさでも検査が容易にでき、異物や欠陥を
見落すことは殆んどなくなる。
らに積層する粘着層には、従来から知られているものを
用いることができる。これらの中、偏光板、位相差偏光
板および位相差板については大画面のTFT(アクティ
ブマトリック)方式、STN(スーパーツイストネマテ
ィック)方式のものが好ましい。
層体の構成並びに目視検査の状態を示す模式図である。
図1において、1は積層体の構成、2は保護フイルム例
えば厚み50〜70μmのポリエチレンフイルム、3は
偏光板(または位相差偏光板或いは位相差板)で通常1
20〜200μmの厚み、4は粘着層で通常20〜50
μmの厚み、5はシリコーン離型層、6は二軸配向ポリ
エステルフイルム、7はクロスニコル検査用偏光板、8
は乳白光拡散板、9は光源例えば蛍光灯20Wを2灯で
ある。積層体1は保護フイルムから二軸配向ポリエステ
ルフイルム6迄の構成体から、また離型フイルムはシリ
コーン離型層5と二軸配向ポリエステルフイルム6とか
ら構成される。
る。なお例中の物性は、以下の方法で測定した。
向角) 神崎製紙(株)製のマイクロ波分子配向計を用い、透過
マイクロ波強度のパターンから二軸配向ポリエステルフ
イルムサンプルのMOR値、結晶配向主軸の傾き(配向
角)を求めた。
光干渉の影響) 図1に示す構成で目視検査を行い、光干渉の発生状況を
次の基準で評価した。 良好: 目視検査 光干渉発生なし やや不良:目視検査 光干渉発生あるが検査は可能 不良 :目視検査 光干渉発生あり検査不可能
層、離型層及び二軸配向ポリエステルフイルム)の目視
検査を行い、積層体としての不良品を抽出した。次いで
不良品として抽出された積層体から離型フイルム(離型
層及び二軸配向ポリエステルフイルム)を剥離除去して
得られた偏光板(保護フイルム、偏光板及び粘着層)の
目視検査をおこなって偏光板の不良品を抽出し、積層体
で測定した際の不良品検出率を算出し下記基準で評価し
た。 良好: 不良品検出率が90%以上 やや不良:不良品割合が50%以上、90%未満 不良 :不良品割合が50%未満または検査不可能
の標準原紙寸法A5判に準じた大きさ(縦209〜21
0mm×横148〜149mm:面積約310cm2 )
に切取り、このフイルムの全範囲をクロスニコル法にて
目視検査による異物検査をおこなった。次いで検出され
たサンプルフイルム中の異物を、光学顕微鏡を用いて透
過光により観察し、光学的に異常な範囲として観察され
る部分の最大径を異物の大きさとした。尚、異物周辺に
存在する空洞(ボイド)が光学的に異常な範囲として観
察される場合は異物の大きさに含めた。更に異物の大き
さが25μm以上のものと、5μm以上25μm未満も
のとに分け、それぞれのA5版当りの異物個数を計測し
た。
ーターを用い、波長nmの光線をフイルムに入射し、入
射光量に対する全透過光量の割合を光線透過率とした。
100重量部に対し、滑剤として風力分級機により25
μm以上の凝集粒子を取り除いたアルミナ粒子0.00
5重量部を配合したポリエステル組成物を押出機(押出
機先端とダイの間に焼結金属製のフィルターを装着した
もの)に供給し、溶融したポリエチレンテレフタレート
をフイルム状に押出し、20℃の回転冷却ドラムに接
触、急冷して未延伸フイルムとした。次いで、該未延伸
フイルムを表1に示す延伸倍率で逐次二軸延伸し、更に
表1に示す条件で熱固定して厚さ38μm、光線透過率
88%の二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイルム
を得た。この二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイ
ルムのフイルム厚み、フイルム幅、MOR値、MOR値
の最大値と最小値の差、リターデーション値(R)及び
異物個数測定結果を表1に示す。
レートフイルムの片面に、下記組成のシリコーン樹脂塗
液を塗布量(wet)8g/m2 で塗布し、130℃×
30秒の条件で乾燥、硬化処理して塗膜厚み0.24μ
mの離型フイルムを得た。
(ニット―31B)を貼合わせ、5kgの圧着ローラで
往復し、20時間放置後の180度テープ剥離力を測定
したところ、すべて9g±2g/25mmの範囲にはい
っており、偏光板用離型フイルム(剥離ライナー)とし
て十分な離型特性を有していた。この離型フイルムの剥
離力、縦方向熱収縮率及び横方向熱収縮率測定結果を表
1に示す。
す構成で積層体をつくり、各特性を評価した。この結果
を表1に示す。
倍率及び熱固定温度を表1に示す条件に変更した以外は
実施例1と同様にして厚さ38μm、光線透過率85〜
90%の二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイルム
を得た。これらの二軸配向ポリエチレンテレフタレート
フイルムのフイルム厚み、フイルム幅、MOR値、MO
R値の最大値と最小値の差、リターデーション値(R)
及び異物個数測定結果を表1に示す。
レフタレートフイルムの片面に、実施例1と同様にして
シリコーン樹脂塗膜を塗設し十分な離型特性を有する離
型フイルムを得、更にこれらの離型フイルムを用いて実
施例1と同様にして積層体をつくり、各特性を評価し
た。この結果を表1に示す。
の全幅(2190mm)を3等分(730mm)にスリ
ットした B:製膜フイルム巻取り位置からみて左側のフイルム部
分 C:製膜フイルム巻取り位置からみて中央のフイルム部
分 F:製膜フイルム巻取り位置からみて右側のフイルム部
分 を示す。上記比較例1において使用したフイルムと実施
例3において使用したフイルムとは、製膜されたフイル
ムを幅方向に3等分したものである。すなわち比較例1
のフイルム(B)は製膜フイルムの巻取り位置から見て
左側のフイルム部分であり、実施例3のフイルム(Cお
よびF)は、同じ巻取り位置から見て中央のフイルム部
分および右側のフイルム部分である。このように製膜し
た同じフイルムから長さ方向に切断されたフイルムであ
るにも拘らずそれぞれMOR値およびMOR値の最大値
と最小値の差が異なるのは、フイルム製膜時のボーイン
グ現象に起因して配向主軸が位置によって変化している
ものと推定される。
着しない以外は実施例1と同様のして二軸延伸ポリエス
テルフイルムをつくり、更に実施例1と同様にして離型
フイルム及び積層体をつくり、各特性を評価した。この
結果を表1に示す。
の替わりにポリエチレン−2,6−ナタレンジカルボキ
シレートを用い、回転冷却ドラムの温度を50℃とし、
表1に示す条件で延伸及び熱固定した他は実施例1と同
様にして光線透過率が90%の二軸配向ポリエチレン−
2,6−ナタレンジカルボキシレートフイルムを得た。
この二軸配向ポリエチレン−2,6−ナタレンジカルボ
キシレートフイルムのフイルム厚み、フイルム幅、MO
R値、MOR値の最大値と最小値の差、リターデーショ
ン値(R)及び異物個数測定結果を表1に示す。
6−ナタレンジカルボキシレートフイルムの片面に、実
施例1と同様にシリコーン樹脂塗液を塗布し、乾燥、硬
化処理して塗膜厚み0.24μmの離型フイルムを得
た。この離型フイルムの特性を表1に示す。更に、この
離型フイルムを用いて、実施例1と同様に積層体をつく
り、各特性を評価した。この結果は表1に示すとおり良
好なものであった。
偏光板や位相差板に積層してクロスニコル法による異物
検査に用いたとき、クロスニコルでの光干渉色が実質的
に生せず、目視異物検査を容易にし、大画面のLCD用
においても異物検査の精度を高めて不良品の発生を防止
することができる。
板積層体 2 保護フイルム 3 偏光板(延伸軸:横方向)、位相差偏光板または
位相差板 4 粘着層 5 シリコーン離型層 6 二軸配向ポリエステルフイルム 7 クロスニコル検査用偏光板 8 乳白光拡散板 9 光源 矢印(←)はフイルムの縦方向(長手方向)を示す。
Claims (1)
- 【請求項1】 透明な二軸配向ポリエステルフイルムの
少なくとも片面に、シリコーン樹脂を主成分とする離型
性塗膜を設けた離型フイルムであって、該二軸配向ポリ
エステルフイルムは、下記式(1)で定義されるリター
デーション値(R)が1200(nm)以上であり、マ
イクロ波透過型分子配向計で測定したMOR値が1.3
〜1.8の範囲であり、該MOR値の最小値と最大値の
差が0.2以下であり、かつ一辺の長さ210mmとそ
れに直行する辺の長さ148mmの広さ(面積310.
8cm2 )当りのフイルム中に25μm以上の異物が存
在せず、5μm以上25μm未満の異物が10個以下で
ある偏光板、位相差偏光板または位相差板の検査のため
の離型フイルム。 【数1】R=△n・d ……式(1) (但し、式(1)で、△nはフイルムの可視光(波長λ
=589nm)でのフイルム幅方向の屈折率(nx)と
その直角方向の屈折率(ny)との差(nx−ny)で
あり、dはフイルムの厚み(nm)である。)
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