JPH08291400A - アルカリ性亜鉛めっき浴の亜鉛イオン濃度上昇防止方法 - Google Patents
アルカリ性亜鉛めっき浴の亜鉛イオン濃度上昇防止方法Info
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- JPH08291400A JPH08291400A JP9264995A JP9264995A JPH08291400A JP H08291400 A JPH08291400 A JP H08291400A JP 9264995 A JP9264995 A JP 9264995A JP 9264995 A JP9264995 A JP 9264995A JP H08291400 A JPH08291400 A JP H08291400A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 めっき作業の休止中における亜鉛イオン濃度
の上昇を簡便に防止することができる方法を提供する。 【構成】 アルカリ性亜鉛めっき浴1中に不溶性電極6
を浸漬して、めっき作業の休止中にこの不溶性電極6を
陽極とし、亜鉛電極2を陰極として直流電流を通電す
る。これによりアルカリ性めっき浴1中の亜鉛イオン濃
度の上昇を防止することができる。
の上昇を簡便に防止することができる方法を提供する。 【構成】 アルカリ性亜鉛めっき浴1中に不溶性電極6
を浸漬して、めっき作業の休止中にこの不溶性電極6を
陽極とし、亜鉛電極2を陰極として直流電流を通電す
る。これによりアルカリ性めっき浴1中の亜鉛イオン濃
度の上昇を防止することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルカリ性亜鉛めっき
浴の亜鉛イオン濃度上昇防止方法に関するものである。
浴の亜鉛イオン濃度上昇防止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルカリ性亜鉛めっきは、亜鉛を陽極と
しワークを陰極としてアルカリ性亜鉛めっき浴中に浸漬
し、直流電解によりワークに亜鉛を析出させることによ
り行なわれる。一般にアルカリ性亜鉛めっき浴としては
シアン化浴やジンケート浴が用いられるが、いずれの場
合にもめっき作業の休止中に亜鉛電極の亜鉛がめっき浴
中に自然溶解し、めっき浴の亜鉛イオン濃度が上昇する
傾向がある。特に亜鉛ボールを鉄籠に入れて陽極とする
場合には、亜鉛と鉄との接触により電池が形成されて亜
鉛の溶出が促進されるため、上記した亜鉛イオン濃度の
上昇がより顕著になる。その結果、亜鉛イオン濃度がめ
っき作業に必要な濃度を越えて上昇すると、めっき作業
に不都合を及ぼす。
しワークを陰極としてアルカリ性亜鉛めっき浴中に浸漬
し、直流電解によりワークに亜鉛を析出させることによ
り行なわれる。一般にアルカリ性亜鉛めっき浴としては
シアン化浴やジンケート浴が用いられるが、いずれの場
合にもめっき作業の休止中に亜鉛電極の亜鉛がめっき浴
中に自然溶解し、めっき浴の亜鉛イオン濃度が上昇する
傾向がある。特に亜鉛ボールを鉄籠に入れて陽極とする
場合には、亜鉛と鉄との接触により電池が形成されて亜
鉛の溶出が促進されるため、上記した亜鉛イオン濃度の
上昇がより顕著になる。その結果、亜鉛イオン濃度がめ
っき作業に必要な濃度を越えて上昇すると、めっき作業
に不都合を及ぼす。
【0003】そこでこの対策として、めっき作業の休止
中は陽極である亜鉛電極をめっき浴の外部に取り出した
り、めっき浴を別の槽に移して亜鉛電極の亜鉛の自然溶
解を防止する工夫がなされている。ところがこのような
作業を毎日行なうことは、作業者の負担が非常に大きく
なるという問題がある。また、亜鉛イオン濃度が上昇し
てしまっためっき浴についてはその一部を廃棄しなけれ
ばならず、廃液処理等の処置が必要となり、多大な損失
を伴うこととなる。
中は陽極である亜鉛電極をめっき浴の外部に取り出した
り、めっき浴を別の槽に移して亜鉛電極の亜鉛の自然溶
解を防止する工夫がなされている。ところがこのような
作業を毎日行なうことは、作業者の負担が非常に大きく
なるという問題がある。また、亜鉛イオン濃度が上昇し
てしまっためっき浴についてはその一部を廃棄しなけれ
ばならず、廃液処理等の処置が必要となり、多大な損失
を伴うこととなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決して、作業者に多くの負担をかけること
なく、まためっき浴を廃棄することなく、めっき作業の
休止中における亜鉛イオン濃度の上昇を防止することが
できる方法を提供するためになされたものである。
の問題点を解決して、作業者に多くの負担をかけること
なく、まためっき浴を廃棄することなく、めっき作業の
休止中における亜鉛イオン濃度の上昇を防止することが
できる方法を提供するためになされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明のアルカリ性亜鉛めっき浴の亜鉛イ
オン濃度上昇防止方法は、めっき作業の休止中に、アル
カリ性亜鉛めっき浴中に浸漬された不溶性電極を陽極と
し、めっき作業時の亜鉛電極を陰極として直流電流を通
電することにより、めっき浴中への亜鉛の溶出を抑止す
ることを特徴とするものである。
めになされた本発明のアルカリ性亜鉛めっき浴の亜鉛イ
オン濃度上昇防止方法は、めっき作業の休止中に、アル
カリ性亜鉛めっき浴中に浸漬された不溶性電極を陽極と
し、めっき作業時の亜鉛電極を陰極として直流電流を通
電することにより、めっき浴中への亜鉛の溶出を抑止す
ることを特徴とするものである。
【0006】
【作用】本発明によれば、めっき作業の休止中にアルカ
リ性亜鉛めっき浴中に浸漬された不溶性電極を陽極と
し、めっき作業時の亜鉛電極を陰極として直流電流を通
電することにより亜鉛電極の亜鉛の溶出がなくなるの
で、めっき浴中の亜鉛イオンの濃度の上昇を防止するこ
とができる。このため、従来の亜鉛電極の取り出し等の
大変な作業が不要となり、簡便にアルカリ性亜鉛めっき
浴の亜鉛イオン濃度を適正な範囲にコントロールするこ
とができる。
リ性亜鉛めっき浴中に浸漬された不溶性電極を陽極と
し、めっき作業時の亜鉛電極を陰極として直流電流を通
電することにより亜鉛電極の亜鉛の溶出がなくなるの
で、めっき浴中の亜鉛イオンの濃度の上昇を防止するこ
とができる。このため、従来の亜鉛電極の取り出し等の
大変な作業が不要となり、簡便にアルカリ性亜鉛めっき
浴の亜鉛イオン濃度を適正な範囲にコントロールするこ
とができる。
【0007】
【実施例】以下に本発明を図示の実施例によって更に詳
細に説明する。図1において、1はシアン化浴やジンケ
ート浴等のアルカリ性亜鉛めっき浴、2は陽極として使
用される亜鉛電極、3はワークである。4は,めっき作
業時の直流電源、5はスイッチであり、通常のめっき作
業は従来と同様に亜鉛電極2を陽極とし、ワーク3を陰
極として直流電流を通電して行なわれる。このときの電
流密度は数A/dm2が普通である。
細に説明する。図1において、1はシアン化浴やジンケ
ート浴等のアルカリ性亜鉛めっき浴、2は陽極として使
用される亜鉛電極、3はワークである。4は,めっき作
業時の直流電源、5はスイッチであり、通常のめっき作
業は従来と同様に亜鉛電極2を陽極とし、ワーク3を陰
極として直流電流を通電して行なわれる。このときの電
流密度は数A/dm2が普通である。
【0008】また、アルカリ性亜鉛めっき浴1中には鉄
等の不溶性電極6が浸漬されており、この不溶性電極6
と亜鉛電極2との間には他の直流電源7とスイッチ8が
接続されている。そこでめっき作業の休止中にはこのス
イッチ8をオンとし、不溶性電極6を陽極、亜鉛電極2
を陰極として直流電流を通電する。この場合の電流密度
は数 mA/dm2〜数十 mA/dm2程度とすればよい。この結
果、亜鉛電極2からの亜鉛の溶出がなくなるので、アル
カリ性亜鉛めっき浴1中の亜鉛イオンの濃度の上昇は防
止されることとなる。
等の不溶性電極6が浸漬されており、この不溶性電極6
と亜鉛電極2との間には他の直流電源7とスイッチ8が
接続されている。そこでめっき作業の休止中にはこのス
イッチ8をオンとし、不溶性電極6を陽極、亜鉛電極2
を陰極として直流電流を通電する。この場合の電流密度
は数 mA/dm2〜数十 mA/dm2程度とすればよい。この結
果、亜鉛電極2からの亜鉛の溶出がなくなるので、アル
カリ性亜鉛めっき浴1中の亜鉛イオンの濃度の上昇は防
止されることとなる。
【0009】このため、本発明によれば従来のようにめ
っき作業の休止の都度、亜鉛電極を引上げたりする必要
がなく、単に不溶性電極6と亜鉛電極2との間に微小な
直流電流を通電するだけで、亜鉛イオン濃度の上昇を抑
止することができる。また本発明によればめっき作業時
においても亜鉛イオン濃度が上昇する傾向にある場合
や、亜鉛イオン濃度が上昇してしまったアルカリ性亜鉛
めっき浴についても、直流電流を増加させることによっ
て亜鉛めっき浴中の亜鉛イオンを亜鉛電極2に析出さ
せ、亜鉛イオン濃度を低下させることができるから、従
来のようにめっき浴を廃棄処分する必要もなくなる利点
がある。
っき作業の休止の都度、亜鉛電極を引上げたりする必要
がなく、単に不溶性電極6と亜鉛電極2との間に微小な
直流電流を通電するだけで、亜鉛イオン濃度の上昇を抑
止することができる。また本発明によればめっき作業時
においても亜鉛イオン濃度が上昇する傾向にある場合
や、亜鉛イオン濃度が上昇してしまったアルカリ性亜鉛
めっき浴についても、直流電流を増加させることによっ
て亜鉛めっき浴中の亜鉛イオンを亜鉛電極2に析出さ
せ、亜鉛イオン濃度を低下させることができるから、従
来のようにめっき浴を廃棄処分する必要もなくなる利点
がある。
【0010】なお、不溶性電極6は通常のめっき作業中
も浸漬したままとしておくことができるので、めっき作
業は従来と変わりなく行なうことができる。
も浸漬したままとしておくことができるので、めっき作
業は従来と変わりなく行なうことができる。
【0011】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のアルカ
リ性亜鉛めっき浴の亜鉛イオン濃度上昇防止方法は、従
来のように亜鉛電極の取り出し等を行なうことなく、簡
便にアルカリ性亜鉛めっき浴の亜鉛イオン濃度を適正な
範囲にコントロールすることができる。また本発明によ
れば、従来のように亜鉛イオン濃度が上昇してしまった
めっき浴を廃棄処分する必要もなくなり、資源の有効利
用を図ることができる。
リ性亜鉛めっき浴の亜鉛イオン濃度上昇防止方法は、従
来のように亜鉛電極の取り出し等を行なうことなく、簡
便にアルカリ性亜鉛めっき浴の亜鉛イオン濃度を適正な
範囲にコントロールすることができる。また本発明によ
れば、従来のように亜鉛イオン濃度が上昇してしまった
めっき浴を廃棄処分する必要もなくなり、資源の有効利
用を図ることができる。
【図1】本発明の実施例を示す構成図である。
1 アルカリ性亜鉛めっき浴 2 亜鉛電極 3 ワーク 4 直流電源 5 スイッチ 6 不溶性電極 7 直流電源 8 スイッチ
Claims (1)
- 【請求項1】 めっき作業の休止中に、アルカリ性亜鉛
めっき浴中に浸漬された不溶性電極を陽極とし、めっき
作業時の亜鉛電極を陰極として直流電流を通電すること
により、めっき浴中への亜鉛の溶出を抑止することを特
徴とするアルカリ性亜鉛めっき浴の亜鉛イオン濃度上昇
防止方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09264995A JP3401117B2 (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | アルカリ性亜鉛めっき浴の亜鉛イオン濃度上昇防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09264995A JP3401117B2 (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | アルカリ性亜鉛めっき浴の亜鉛イオン濃度上昇防止方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08291400A true JPH08291400A (ja) | 1996-11-05 |
JP3401117B2 JP3401117B2 (ja) | 2003-04-28 |
Family
ID=14060314
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09264995A Expired - Fee Related JP3401117B2 (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | アルカリ性亜鉛めっき浴の亜鉛イオン濃度上昇防止方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3401117B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011089157A (ja) * | 2009-10-21 | 2011-05-06 | Dainippon Printing Co Ltd | ステンレス基板への金めっき層の形成方法およびそれに用いるめっき装置 |
WO2015104951A1 (ja) * | 2014-01-08 | 2015-07-16 | 東京エレクトロン株式会社 | 電界処理方法及び電界処理装置 |
-
1995
- 1995-04-18 JP JP09264995A patent/JP3401117B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011089157A (ja) * | 2009-10-21 | 2011-05-06 | Dainippon Printing Co Ltd | ステンレス基板への金めっき層の形成方法およびそれに用いるめっき装置 |
WO2015104951A1 (ja) * | 2014-01-08 | 2015-07-16 | 東京エレクトロン株式会社 | 電界処理方法及び電界処理装置 |
KR20160106060A (ko) * | 2014-01-08 | 2016-09-09 | 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 | 전계 처리 방법 및 전계 처리 장치 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3401117B2 (ja) | 2003-04-28 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20030207 |
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