JPH08291019A - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JPH08291019A
JPH08291019A JP11775995A JP11775995A JPH08291019A JP H08291019 A JPH08291019 A JP H08291019A JP 11775995 A JP11775995 A JP 11775995A JP 11775995 A JP11775995 A JP 11775995A JP H08291019 A JPH08291019 A JP H08291019A
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water
cosmetic
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perfluoroalkyl
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JP11775995A
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Akihiro Kuroda
章裕 黒田
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、撥水撥油性に富み、耐皮脂
性、耐水性に優れた化粧料を提供するにある。 【構成】フッ素化合物含有基および親水性基を分子内に
有し、且つ水を加えた場合に粘性が増加またはゲル化す
るハイブリット型高分子を配合することを特徴とする化
粧料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撥水撥油性に優れた化
粧料に関し、さらに詳しくは、ハイブリッド型高分子が
水を保持した場合に、従来のフッ素系高分子以上の撥油
性と耐水性を有することを利用した耐皮脂性、耐水性に
優れた化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
特開昭61−234928号公報にあるようにパーフル
オロポリエーテルを化粧料に配合することで、フッ素の
特徴を生かした撥水撥油型の化粧料が得られることが知
られている。また、特公平6−102607号公報に
は、フッ素化合物処理粉体とフッ素系油剤を組み合わせ
ることで、さらに強い撥水撥油型の化粧料が得られるこ
とが知られている。
【0003】さらに、特開平2−295912号公報、
特開平2−295913号公報、特開平5−12493
3号公報には、フッ素変性シリコーンを配合した化粧料
や、フッ素変性シリコーンと各種表面処理粉体との組み
合わせ化粧料が記載されている。この他にも従来、化粧
品原料として用いられてきたアクリル酸やメタクリル酸
にフルオロアルキル鎖を導入した例やパーフルオロデカ
リン等のフルオロカーボンを化粧料に配合した例など多
くの技術が知られている。
【0004】しかしながら、これらの技術は全て、従来
公知の物質にフッ素化基を導入することで、フッ素化基
の特徴である撥水撥油性の特徴を元の物質に付与し、そ
の物質を化粧料に配合することで、化粧料自体の撥水撥
油性を向上させることを目的としたものである。従っ
て、これらの物質はフッ素化基の効果のみで撥水撥油性
を発現させていることが特徴であると言える。
【0005】一方、上述したパーフルオロポリエーテ
ル、フッ素変性シリコーンやパーフルオロデカリン等の
フッ素系油剤をビーカーに移し取り、その上から水や
汗、スクワランや皮脂を静かに載せた場合、そして撹拌
した場合では両者は全く混ざり合わず分離することから
撥水撥油性の特徴を良く観察することができる。この実
験は、フッ素系油剤に対して、少量または同量の水や
汗、スクワランや皮脂を与えている。しかしながら、実
際に化粧料を肌に塗布した場合には、塗布した化粧料の
重量に比してはるかに多くの皮脂、汗が化粧料に対して
供給される。
【0006】そこで、水や汗、スクワランや皮脂の中に
フッ素系油剤を少量加え、激しく撹拌した場合では、水
や汗との混合は生じにくいがスクワランや皮脂には物理
的に混合される状態となる。また、フッ素系油剤は、水
があっても粘性増加を生じないために、物理的な力には
弱い欠点があり、これが化粧崩れの原因の一つとなって
いた。
【0007】実際の化粧料、例えばファンデーションに
これらのフッ素系油剤やフッ素系処理顔料を配合した製
品が上市されているが、これらの製品を見ても、汗や皮
脂によって崩れる傾向にある。つまり、本来、撥水撥油
性を有しているはずの油剤や粉体がその機能を充分に発
揮していない。
【0008】従って、単にこれらのフッ素系油剤を化粧
料に配合しても、多量の汗や皮脂によって物理的に押し
流されている傾向にあり、その欠点を克服するものが求
められている。
【0009】一方、一分子内にフッ素化合物含有基と親
水性基を有する化合物としてこれまで、フッ素系の界面
活性剤、例えばパーフルオロアルキルリン酸エステルト
リエタノールアミン塩等が知られているが、これらの化
合物は高分子でないため強い撥水撥油性を得るまでには
至っていない。
【0010】すなわち、本発明の目的は、撥水撥油性に
優れた化粧料を提供することにあり、さらに詳しくは、
ハイブリッド型高分子が水を保持した場合に、従来のフ
ッ素系高分子以上の撥水性と耐水性を有することを利用
した、耐皮脂性、耐水性に優れた化粧料を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明人らは、上記の問
題点に鑑み、鋭意努力した結果、特開平6−24614
4号公報や特願平5−300942号公報に示したパー
フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性シリコ
ーンの考え方をさらに発展させ、フッ素化合物含有基お
よび親水性基を分子内に有し、且つ水を加えた場合に粘
性が増加またはゲル化するハイブリッド型高分子を化粧
料に配合することで、本発明を完成するに至った。
【0012】従来のフッ素系油剤は、フッ化基の機能の
みによって撥水撥油性を得ていたのに対して、本発明の
ハイブリッド型高分子は、製品中の配合された水分、も
しくは塗布後に皮膚や粘膜からの水分供給により高分子
内に一定量の水分を保持し、この水分が撥油性を示すと
同時に、一定量以上の水分は高分子表面から吐き出され
る性能によって撥水性を示す。
【0013】さらに、従来のフッ素系油剤は、水があっ
ても粘性増加を生じないために、物理的な力には弱い欠
点があり、これが化粧崩れの原因の一つとなっていた。
これに対して本発明に用いられるハイブリッド型高分子
は、水を加えた場合に粘性増加を起こすことが特徴であ
り、物理的な力に強いため、この面でも化粧崩れの防止
に役立つ。
【0014】さらに、親水性基を分子内に有し、水を加
えた場合に粘性が増加する、もしくはゲル化するものと
して、ポリエーテル変性シリコーンが例示されるが、こ
の物質の撥油性は弱く、本発明の目的とする強い撥水撥
油性を得るまでには至っていないため、上記同様に本発
明の概念とは異なるものである。
【0015】すなわち、本発明は、フッ素化合物含有基
および親水性基を分子内に有し、且つ水を加えた場合に
粘性が増加またはゲル化するハイブリッド型高分子を配
合することを特徴とする化粧料に関する。更には、前記
ハイブリッド型高分子と親水性化合物とを配合すること
を特徴とする化粧料に関する。
【0016】以下に本発明の構成について詳説する。本
発明で言うハイブリッド型高分子とは、フッ素化合物含
有基および親水性基を分子内に有し、且つ水を加えた場
合に粘性が増加またはゲル化する特徴を有する化合物で
ある。
【0017】本発明に用いられるハイブリッド型高分子
のフッ素化合物含有基としては、例えば炭素数が1〜1
0のパーフルオロアルキル鎖、パーフルオロポリエーテ
ル鎖、フッ素化シリコーン鎖、フッ素化アクリル鎖、フ
ッ素化メタクリル鎖、テフロン鎖等が挙げられるが、価
格対性能比から考えた場合、炭素数が1〜10のパーフ
ルオロアルキル鎖やパーフルオロポリエーテル鎖が好ま
しい。
【0018】本発明に用いられるハイブリッド型高分子
の親水性基としては、例えばポリエーテル鎖、水酸基、
カルボキシル基、アクリル鎖、ポリビニルアルコール
鎖、ポリビニルピロリドン鎖、アセチル基、リン酸基、
スルホン酸基、アミン、トリエタノールアミンやその塩
等が挙げられるがポリエーテル鎖が増粘傾向が強いため
に特に好ましい。このうち、ポリエーテル鎖について
は、末端が封鎖されていてもいなくても構わない。封鎖
されている場合では、アルキル鎖、リン酸基、スルホン
酸基、アセチル基等で封鎖されていることが特に好まし
い。
【0019】本発明に用いられるハイブリッド型高分子
としては、主鎖として例えば、シロキサン鎖、スチレン
鎖、エチレン鎖、プロピレン鎖、アクリル鎖、メタクリ
ル鎖、ポリエーテル鎖、ナイロン鎖、ポリビニルピロリ
ドン鎖、セルロース鎖、ポリビニルアルコール鎖等が挙
げら、特にシロキサン鎖が好ましい。
【0020】本発明に用いられるハイブリッド型高分子
の大きさとしては、数平均分子量が1000〜100万
の範囲にあるものが好ましい。耐皮脂性の点で、数平均
分子量が1000以上のものが好ましく、製品に配合し
易いという点で、100万以上が好ましい。
【0021】本発明に用いられるハイブリッド型高分子
の形態としては、常温(25℃)で液体〜固体のものが
使用可能であるが、このうち化粧料への配合の容易さ、
水分の取り込み易さから、液体状が特に好ましい。
【0022】本発明に用いられるハイブリッド型高分子
は、水を加えた場合に粘性が増加またはゲル化すること
が必要である。フッ素化合物含有基または親水性基を分
子内に有していても、この性能が認められない場合は本
発明の目的とする物質とは異なる。ここで水とは、製品
に配合する場合と、皮膚から供給される場合を考慮し、
精製水もしくは生理食塩水を用いることが好ましい。
【0023】粘性の測定方法の例としては、試料100
重量部をビーカーに入れ、これに10重量部の水を加え
撹拌し、ビスメトロン回転粘度計を用いて粘度測定を行
い、粘性増加の有無を確認する。これを繰り返し、水が
200重量部になるまで繰り返す。粘度と水分量の関係
をグラフにした時、水を加えない原体に比べて粘度が1
0%以上上昇したピークを示したものがハイブリッド型
高分子に該当する。
【0024】この試験に於いて、水を10〜100重量
部加えた段階で、急激な粘度増加を示し、かつ一定量の
水分を保持した後は、それ以上水が取り込まれず系外に
排出されてしまうものが特に好ましい。
【0025】本発明に用いられるハイブリッド型高分子
の例としては、例えば化1に示す構造を有するパーフル
オロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性シリコーン
や、末端パーフルオロアルキル・ポリオキシアルキレン
ブロックポリマー変性シリコーンやパーフルオロアルキ
ル・ポリオキシアルキレン・アミノ共変性シリコーン、
パーフルオロアルキル・ポリエーテル共変性シリコーン
ゲル、フッ素化アクリル・シリコーン・ポリエーテル共
重合体等が挙げられ、特にパーフルオロアルキル・ポリ
オキシアルキレン共変性シリコーンが撥水撥油性、安全
性、コスト的に好ましい。
【0026】
【化1】
【0027】(但し、l、m、nは整数であって、l=
0〜500、m=1〜500、n=1〜500であり、
1 は同種または異種の非置換または置換の炭素数1〜
20のアルキル基またはアリール基、R2 は炭素数1〜
10のフッ素置換アルキル基であり、R3 は−Cp 2p
O(C2 4 O)a (C3 6 O)b 5 で示されるポ
リオキシアルキレン基であり、R4 はR1 またはR2
たはR3 のいずれかであり、R5 は水素原子または炭素
数1〜5のアルキル基またはアセチル基またはリン酸基
またはスルホン基であり、a、b、pは整数であって、
a=0〜100、b=0〜100、a+bは1以上であ
り、p=2〜6である。)
【0028】また、本発明では、ハイブリッド型高分子
と共に親水性化合物を配合することが好ましく、本発明
に用いられる親水性化合物としては、例えば水、エタノ
ール、メタノール、イソプロピルアルコール、プロピル
アルコール等の低級アルコール、グリセリン、ドグリセ
リン、イソプレングリコール、1,3−ブタンジオー
ル、プロピレングリコール、エチレングリコール、ポリ
エチレングリコール等の多価アルコール、マルビトー
ル、グルコース、フラクトース等の糖類、トレハロー
ス、サイクロデキストリン等の多糖類、ヒアルロン酸、
エチルグルコシド等の糖誘導体、寒天、微生物産製ポリ
マー、ゼラチン等が挙げられる。これらの化合物は水に
溶かしたり、単体で配合したりすることが可能である。
さらに、ハイブリッド型高分子と組み合わせて混合して
用いることも可能である。
【0029】本発明に用いられるハイブリッド型高分子
の配合量としては、剤型によって異なるが、化粧料10
0重量部に対して0.5〜99.5重量部を用いること
ができる。例えば、リップコートならば90重量部以上
の配合が可能であるし、パウダーファンデーションなら
ば1〜15重量部が好ましく、乳液ならば1〜20重量
部が好ましい。
【0030】本発明に用いられる親水性化合物の配合量
としては、化粧料100重量部に対して0.5〜99重
量部が挙げられる。但し、水や低級アルコール以外の不
揮発性もしくは難揮発性の化合物を用いる場合では、そ
の配合量を10重量部未満にすることが好ましい。配合
量が多い場合、撥油性が発揮できない場合がある。
【0031】本発明の化粧料では、上記のハイブリッド
型高分子、親水性化合物以外に従来化粧料に用いられて
きた粉体、樹脂、油剤、シリコーン油、紫外線吸収剤、
界面活性剤、香料、防腐剤、殺菌剤、保湿剤、溶剤、生
理活性成分等を同時に配合することができる。
【0032】粉体の例としては、赤色104号、赤色2
01号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色素、
黄色4号Alレーキ、黄色203号Baレーキ等のレー
キ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウレタン
パウダー、テフロンパウダー、シリコーンパウダー、セ
ルロースパウダー等の高分子、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、
黒酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青
等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム等
の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン等
の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料、硫酸バリウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニ
ウム、珪酸マグネシウム等の金属塩、シリカ、アルミナ
等の無機粉体、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微
粒子酸化鉄、アルミナ処理微粒子酸化チタン、シリカ処
理微粒子酸化チタン等が挙げられる。これらの粉体の形
状に特に制限はない。
【0033】これらの粉体は、従来公知の表面処理、例
えばフッ素化合物処理、シリコーン処理、ペンダント処
理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤
処理、油剤処理、N−アシル化リジン処理、ポリアクリ
ル酸処理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、無機化合物処
理、プラズマ処理、メカノケミカル処理等によって表面
処理されていてもいなくても構わない。
【0034】フッ素化合物処理の例としては、パーフル
オロアルキルリン酸エステルやその塩、パーフルオロア
ルキルシラン、テフロン、パーフルオロアルキルカルボ
ン酸を用いた表面処理や金属石鹸処理、プラズマによる
表面フッ素化処理、テフロンとのメカノケミカル複合化
処理等が挙げられる。
【0035】油剤の例としては、例えばセチルアルコー
ル、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、
ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等の高
級アルコール、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オ
レイン酸等の脂肪酸、ミリスチン酸ミリスチル、ラウリ
ン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプ
ロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、モノステ
アリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリ
ン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オクチル
等のエステル類、流動パラフィン、ワセリン、スクワラ
ン等の炭化水素、ラノリン、還元ラノリン、カルナバロ
ウ等のロウ、ミンク油、カカオ脂、ヤシ油、パーム核
油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油等の油
脂、エチレン・α−オレフィン・コオリゴマー、流動イ
ソパラフィン、パラフィン等が挙げられる。
【0036】また、別の形態の油剤の例としては、例え
ばジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリ
シロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエー
テル変性オルガノポリシロキサン、パーフルオロアルキ
ル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサ
ン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オ
ルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキ
サン、アモジメチコーン、アミノ変性オルガノポリシロ
キサン、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメ
チルシロキシケイ酸、シリコーンRTVゴム等のシリコ
ーン化合物、パーフルオロポリエーテル、フッ化ピッ
チ、フルオロカーボン、フルオロアルコール等のフッ素
化合物が挙げられる。
【0037】界面活性剤としては、例えばアニオン型界
面活性剤、カチオン型界面活性剤、ノニオン型界面活性
剤、ベタイン型界面活性剤を用いることができる。
【0038】有機系紫外線吸収剤としては、例えばパラ
メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、パラジメチルア
ミノ安息香酸2−エチルヘキシル、2−ヒドロキシ−4
−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノン−5−硫酸、2,2’−ジヒドロキ
シ−4−メトキシベンゾフェノン、p−メトキシハイド
ロケイ皮酸 ジエタノールアミン塩、パラアミノ安息香
酸(以後、PABAと略す)、エチルジヒドロキシプロ
ピルPABA、グリセリルPABA、サリチル酸ホモメ
ンチル、メチル−O−アミノベンゾエート、2−エチル
ヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレー
ト、オクチルジメチルPABA、メトキシケイ皮酸オク
チル、サリチル酸オクチル、PABA、2−フェニル−
ベンズイミダゾール−5−硫酸、サリチル酸トリエタノ
ールアミン、3−(4−メチルベンジリデン)カンフ
ル、2,4−ジヒドロキシベンゾフェニン、2,2’,
4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’
−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−N−オクトキシベンゾフェノ
ン、4−イソプロピル ジベンゾイルメタン、ブチルメ
トキシジベンゾイルメタン、4−(3,4−ジメトキシ
フェニルメチレン)−2,5−ジオキソ−1−イミダゾ
リジンプロピオン酸 2−エチルヘキシル等が挙げられ
る。
【0039】生理活性成分の例としては、抗炎症剤、チ
ロシナーゼ活性阻害剤、植物抽出エキス、ビタミン類、
硫黄、尿素等が挙げられる。
【0040】本発明の化粧料としては、例えばファンデ
ーション、白粉、頬紅、プレストパウダー、チークカラ
ー、アンダーカバー、口紅、アイシャドウ、アイライナ
ー、ネイルカラー、化粧下地、乳液、ローション、クリ
ーム、サンスクリーン剤、リンス、コンディショナー、
シャンプー、セット剤、香水、デオドラント剤等が挙げ
られる。
【0041】
【実施例】以下、実施例及び比較例によって本発明を詳
細に説明する。
【0042】実施例及び比較例で用いた化粧料の崩れに
関する評価は、24〜33歳の男女計10名のパネラー
に対して、実施例及び比較例で作成した化粧料を使用し
てもらい、その結果をアンケート方式で解答してもらう
方法で行った。結果を表5に示す。表5では、評価項目
に対して評価者の内、何割のパネラーが同意したかを示
してある。例えば、スコアが100ならばパネラー全員
が、スコアが50ならばパネラーの半数が、比較例に対
して実施例の方が化粧料が崩れにくい、落ちにくいと評
価したことを示す。尚、本評価では、耐皮脂性、耐久性
のレベルを化粧料の崩れ、落ちとして評価した。
【0043】また、耐水性の過酷評価として、室内プー
ルでの実用試験(2時間)を行い、試験部位をセロテー
プにて剥離し、セロテープ表面を30倍に拡大した時の
状態から、耐水性のレベルを評価した。評価結果は、前
記同様のスコア表記を採っている。
【0044】実施例1 ファンデーション 化2に示す構造を有するパーフルオロアルキル・ポリオ
キシアルキレン共変性シリコーン、及びフッ素処理顔料
として大東化成工業(株)製、パーフルオロアルキルリ
ン酸エステル塩5%処理顔料を使用し、下記の処方でフ
ァンデーションを作製した。
【0045】
【化2】
【0046】
【表1】
【0047】粉体成分をヘンシェルミキサーにて混合し
た後、液体成分を加え、さらに撹拌、混合した。つい
で、アトマイザーを用いて粉砕を行った後、金型を用い
て打型し、製品とした。
【0048】実施例2 ファンデーション 化2に示すパーフルオロアルキル・ポリオキシアルキレ
ン共変性シリコーン及び化3に示す構造を有する片末端
パーフルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性シ
リコーンを使用し、下記の処方にてファンデーションを
作製した。
【0049】
【化3】
【0050】
【表2】
【0051】成分Aに加熱溶解した成分Bを加えて撹拌
しゲル化物を作製した。一方、成分Cと成分Dをペイン
トシェーカーを用いて粉砕、混合した後、成分AとBの
混合物を加え、さらにペイントシェーカーにて粉砕す
る。ついで成分Eを加え、再度強粉砕し、得られた製品
をステンレスビーズと共に樹脂ボトルに充填して製品と
した。
【0052】実施例3 リップコート 化2に示す構造を有するパーフルオロアルキル・ポリオ
キシアルキレン共変性シリコーンを使用し、下記の処方
にてリップコートを作製した。
【0053】
【表3】
【0054】各成分を粗混合した後、ローラー粉砕し、
チューブに充填して製品とした。
【0055】実施例4 サンスクリーン剤 化4に示す構造を有する両末端ポリオキシアルキレン変
性パーフルオロアルキルシリコーンを使用し、下記の処
方にてサンスクリーン剤を作製した。
【0056】
【化4】
【0057】但し、R=C3 6 O(C2 4 O)8
【0058】
【表4】
【0059】各成分をペイントシェーカーを用いて強粉
砕した後、ステンレスボールと共ににボトルに充填して
製品とした。
【0060】比較例1 ファンデーション 実施例1で用いたパーフルオロアルキル・ポリオキシア
ルキレン共変性シリコーンの代わりに、パーフルオロポ
リエーテルを使用した他は全て同様にしてファンデーシ
ョンを作製した。
【0061】比較例2 ファンデーション 実施例1で用いたパーフルオロアルキル・ポリオキシア
ルキレン共変性シリコーンの代わりに、ポリエーテル変
性シリコーンを使用した他は全て同様にしてファンデー
ションを作製した。
【0062】比較例3 ファンデーション 実施例1で用いたパーフルオロアルキル・ポリオキシア
ルキレン共変性シリコーンの代わりに、フッ素変性シリ
コーンを使用した他は全て同様にしてファンデーション
を作製した。
【0063】比較例4 ファンデーション 実施例2で用いた片末端パーフルオロアルキル・ポリオ
キシアルキレン共変性シリコーンの代わりに、片末端水
酸基変性シリコーンを、そしてパーフルオロアルキル・
ポリオキシアルキレン共変性シリコーンの代わりにポリ
エーテル変性シリコーンを使用した他は全て同様にして
ファンデーションを作製した。
【0064】比較例5 リップコート 実施例3で用いたパーフルオロアルキル・ポリオキシア
ルキレン共変性シリコーンの代わりに、ジメチルポリシ
ロキサンを使用した他は全て同様にしてリップコートを
作製した。
【0065】比較例6 サンスクリーン剤 実施例4で用いた両末端ポリオキシアルキレン変性パー
フルオロアルキルシリコーンの代わりに、両末端ポリエ
ーテル変性シリコーンを使用した他は全て同様にしてサ
ンスクリーン剤を作製した。
【0066】実施例および比較例を用いて化粧料の崩れ
にくさ、落ちにくさ、耐水性に関する評価を行った結果
を表5に示す。
【0067】
【表5】
【0068】実施例と比較例の比較から、実施例は比較
例に比べて化粧料が崩れにくく、耐久性、耐皮脂性に富
んでいることがわかる。また、耐水性試験の結果から
も、実施例の方が比較例よりも耐水性に優れていること
が判る。
【0069】また、実用試験時の感想として、比較例3
はシリコーンの上滑り感が激しく、感触に劣ることが判
った。
【0070】尚、本発明の実施例に於いて使用した変性
シリコーンは全てランダムポリマーを使用している。
【0071】
【発明の効果】以上のことから、本発明は、撥水撥油性
に富み、耐皮脂性、耐水性に優れた化粧料を提供するこ
とは明かである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素化合物含有基および親水性基を分
    子内に有し、且つ水を加えた場合に粘性が増加またはゲ
    ル化するハイブリッド型高分子を配合することを特徴と
    する化粧料。
  2. 【請求項2】 ハイブリッド型高分子のフッ素化合物含
    有基が、炭素数が1〜10のパーフルオロアルキル鎖ま
    たはパーフルオロポリエーテル鎖から選ばれることを特
    徴とする請求項1の化粧料。
  3. 【請求項3】 ハイブリッド型高分子の数平均分子量
    が、1000〜100万の範囲にあることを特徴とする
    請求項1乃至2に記載の化粧料。
  4. 【請求項4】 ハイブリッド型高分子の性状が、25℃
    で液体であることを特徴とする請求項1乃至3の化粧
    料。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4に記載のハイブリッド型
    高分子と親水性化合物とを配合することを特徴とする化
    粧料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0987157A (ja) * 1995-09-20 1997-03-31 Kao Corp 油性固形化粧料
JP2002285019A (ja) * 2000-12-22 2002-10-03 Shiseido Co Ltd ゲル状組成物

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JPH0987157A (ja) * 1995-09-20 1997-03-31 Kao Corp 油性固形化粧料
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