JPH08289910A - 歯科用インスツルメントホルダー - Google Patents

歯科用インスツルメントホルダー

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JPH08289910A
JPH08289910A JP7119010A JP11901095A JPH08289910A JP H08289910 A JPH08289910 A JP H08289910A JP 7119010 A JP7119010 A JP 7119010A JP 11901095 A JP11901095 A JP 11901095A JP H08289910 A JPH08289910 A JP H08289910A
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JP
Japan
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instrument
holder
dental instrument
dental
hole
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JP7119010A
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Inventor
Yasutoshi Tominaga
泰敏 冨永
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G C KK
GC Corp
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G C KK
GC Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 歯科診療において使用される歯科用インスツ
ルメントを歯科用トレーテーブルの前方下側に位置させ
且つ保持しておくために配備される歯科用インスツルメ
ントホルダーを簡単な操作でハンガータイプとトレータ
イプとのいずれにも切換え可能とする。 【構成】 歯科用インスツルメント10の後方部を囲繞
して保持する貫通孔部の下面側にインスツルメントホー
ス9の直径より広幅で且つ少なくとも前方と後方とがイ
ンスツルメント10の把持部10aの直径より狭幅の割
溝状部1aが設けられ、貫通孔部の後部側に係合溝が設
けられていると共に大きな開口部が割溝状部1aに連な
る状態に設けられ、該係合溝にはインスツルメント10
の把持部10a又はコネクター部9aの直径より狭幅で
且つホース9の直径より広幅の略U字形の抜け止め部材
が着脱自在に係合されていて、貫通孔部の内側所定位置
にインスツルメント10の存在を検知する検知手段が配
備されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歯科診療において使用
される歯科用ハンドピースやシリンジ等の歯科用インス
ツルメントを歯科用ユニットに付属する歯科用トレーテ
ーブルの前方下側に位置させ且つ保持しておくために配
備される歯科用インスツルメントホルダーに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】歯科用インスツルメントホルダーには、
歯科医師等の術者の使い勝手を考慮して従来二つのタイ
プが存在していた。その一つは図7に示すようなハンガ
ータイプと呼ばれるものであり、ホルダー12の手前側
に歯科用インスツルメント13の把持部の直径より狭い
幅で且つ歯科用インスツルメント13に空気や水や電気
や光を送るインスツルメントホース14の直径より広い
幅の縦長の割溝状部が設けられ、更にこの縦長の割溝状
部に連続して歯科用インスツルメント13の把持部の直
径の1.5〜2倍程度の貫通円筒状部が奥側にくり貫か
れており、そしてこの貫通円筒状部の底部側は歯科用イ
ンスツルメント13が下に抜け落ちないようにするため
に円筒のくり貫きの直径を小さくして歯科用インスツル
メント13の後端(下端)を受け止めるように構成され
ていた。
【0003】もう一つは図8に示すようなトレータイプ
と呼ばれるものであり、歯科用インスツルメント17を
トレー16上に予め設定されている保持用凹部に沿って
総て横並びにして載置するもので、保持用凹部の後方端
にはインスツルメントホース18を通すための貫通孔が
設けられている。この貫通孔の口部には、インスツルメ
ントホース18を通した後にこれに連結した歯科用イン
スツルメント17の抜け落ちを防止し、更には歯科用イ
ンスツルメント17の使用時にインスツルメントホース
18をガイドすると共にインスツルメントホース18が
構成部材と擦れて傷付いてしまうことがないようにする
ためのローラー等の抜け止め部材がネジ止め等の手段を
用いて取り付けられているのが普通であり、結果的にこ
の貫通孔の間口の大きさは歯科用インスツルメント17
の後端(又はコネクター部)の直径よりは小さくインス
ツルメントホース18の直径よりは大きくされているの
である。このように抜け止め部材としてローラーを用い
るなどして抜け落ち防止以外の機能を付与させた結果、
これらの部材は複雑な構造となったため必然的に着脱が
難しくなり、延いてはインスツルメントホース18の取
付け・取外しを困難なものにしていた。しかも、前述し
たこれらの部材はトレー16の後部側に取り付けられて
いるので取付け・取外し作業の作業性が悪いものであっ
た。
【0004】またこの両者のタイプに共通する一般的な
構成としては、歯科用インスツルメント13,17に圧
縮空気や水や電気や光を供給するための供給口が歯科用
トレーテーブル11,15の底面に配備されていて、こ
の供給口とハンドピース等の歯科用インスツルメント1
3,17とをインスツルメントホース14,18で連結
する構成が挙げられる。この連結には、インスツルメン
トホース14,18の両端に配備されているコネクター
部材を用いてそれぞれ着脱自在なようにして行われる構
成のものが現在は主流となっているが、歯科用インスツ
ルメント13,17の後端にインスツルメントホース1
4,18を直結する構成のものもある。
【0005】そして図7に示すハンガータイプの場合に
は、歯科用インスツルメント13をハンガー12から外
すと、歯科用トレーテーブル11の底面からのインスツ
ルメントホース14の全長が自由な状態で歯科用インス
ツルメント13を使用可能となる利点を有している。し
かしながら、使用後は術者がいちいち目で確認しながら
当該歯科用インスツルメント13が入っていたホルダー
12に戻さなくてはならず、治療の一連の流れが途切れ
てしまうという欠点が存在している。
【0006】また図8に示すトレータイプの場合には、
歯科用インスツルメント17の使用後にそれほど注意を
払わなくても当該歯科用インスツルメント17はインス
ツルメントホース18により引き戻されるので取り出し
たホルダー16上の元の位置(予め載置されていた保持
用凹部)に戻るから、治療の一連の流れを妨げることが
無いという利点を有している。しかし、インスツルメン
トホース18は常にホルダー16の保持用凹部後方端の
貫通孔を通過しているので、予め備えられているインス
ツルメントホース18の全長を全部自由な状態で使うこ
とはできない。そこで、同じ長さのインスツルメントホ
ース18でハンガータイプの場合に近いインスツルメン
トホース長さを確保しようとすると、種々の歯科用イン
スツルメント17を保持しているホルダー16を歯科用
トレーテーブル15ごとできるだけ患者の頭部近くに引
き寄せれば良いのであるが、歯科用インスツルメント1
7の総てが患者の視界に入ってしまい、患者に誤解や恐
怖感を与えるから好ましくない。この問題を解消するた
めにはインスツルメントホース18の長さを長くすれば
良いのであるが、そうするとインスツルメントホース1
8同士絡まってしまって好ましくないなどの別の問題が
発生するという欠点が存在している。
【0007】ところで、このような利点や欠点を各々有
している2タイプの歯科用インスツルメントホルダーの
どちらを選ぶかは使用者である歯科医師等の術者の判断
によるため、これらの装置類を製造・販売する業者側と
してはどちらのタイプが選ばれても対応可能なように両
方のタイプのホルダーを準備しておくのが普通である。
これは、図7及び図8に示すようにそれぞれのタイプの
ホルダーは初めから専用として設計されているので、兼
用可能なような形状とはなっていないからである。そし
て、一度納入され据え付けられた後にホルダーのタイプ
を変更しようとすればホルダー毎交換しなくてはならな
いのであるが、ホルダーの内部には電気の配線などが存
在するのでかなりの煩わしい作業となり、結果的に無駄
の発生やコスト面でも高いものになる等の問題が生じて
来るのである。
【0008】また近年の歯科治療は、体液に絡む伝染性
の病気、例えばエイズやB型肝炎等に対応する必要に迫
られている実情がある。つまり、歯科用インスツルメン
トは歯科治療中に患者の血液や唾液等の体液や薬液に汚
染されるので、近年においては使用後の歯科用インスツ
ルメントを取り外して滅菌することが行われていた。し
かしながら、歯科治療においてはスプレーを使用したり
高速回転による歯牙の切削等を行うために汚染物質が飛
び散るので、歯科用インスツルメントのみを洗浄滅菌す
るのでは不安が残る。つまり、衛生面でより完全なもの
にするためにはインスツルメントホースをも取り外して
洗浄や滅菌消毒を行えるようにすればより好ましいので
あるが、従来のトレータイプでは保持用凹部後方端の貫
通孔の口部に配備されているローラー等のインスツルメ
ントホースの抜け止め部材が複雑な構造のため、これが
でき難いのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、トレータイ
プとして使用する場合にも容易にインスツルメントホー
スをも取り外すことができ、更にはハンガータイプ及び
トレータイプのどちらにでもそのまま使用することを基
本としながら、簡単な部品の着脱作業で対応できる構成
のホルダーとなし、しかも製造・販売する業者にとって
もタイプを変更するための要員の確保のための人件費や
両方のタイプのホルダーを製造し在庫しておくというよ
うな煩わしさを解消して無駄をなくしコストを低減させ
得る歯科用インスツルメントホルダーを提供することを
課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意検討した
結果、歯科用トレーテーブルの前方下側にホルダー支持
部材で吊り下げるようにして配備され少なくとも歯科用
インスツルメントの後方部を囲繞して保持する貫通孔部
を備えた歯科用インスツルメントホルダーであって、該
貫通孔部の下面側には歯科用インスツルメントの後端に
連結されるインスツルメントホースの直径より広い幅で
且つ少なくとも前方と後方とが歯科用インスツルメント
の把持部の直径より狭い幅の前後方向に連続した割溝状
部が設けられており、前記貫通孔部の後部側には抜け止
め部材取付用係合溝が設けられていると共に少なくとも
歯科用インスツルメントの把持部又はコネクター部の直
径より大きな開口部が該割溝状部に連なる状態に設けら
れており、該抜け止め部材取付用係合溝には歯科用イン
スツルメントの把持部又はコネクター部の直径より狭い
幅で且つインスツルメントホースの直径より広い幅の略
U字形の抜け止め部材が着脱自在にして係合されてい
て、更に前記貫通孔部の内側所定位置に歯科用インスツ
ルメントの存在を検知するための検知手段が配備されて
いれば、前記した課題が解決できることを究明して本発
明を完成したのである。
【0011】そして前述したような構成において、更に
貫通孔部の前方部にインスツルメントホースをガイドす
るローラーが割溝状部の対向する両側に配備されている
ローラー支持部材を介して枢着されていたり、歯科用イ
ンスツルメントホルダーの後方部にホルダー支持軸とホ
ルダー支持部材と止めネジとから成るホルダー角度設定
機構が配備されていて貫通孔部の向きが歯科用トレーテ
ーブルに対して任意に設定可能となしたり、貫通孔部に
配備されている検知手段が歯科用インスツルメントが取
り出されたことを検知すると当該貫通孔部の上部前方に
配備されている表示ランプが点灯されて当該歯科用イン
スツルメントが使用可能状態にあることを表示されるよ
うにしたりすれば、より好ましいことも究明したのであ
る。
【0012】
【実施例】以下、図面により本発明に係る歯科用インス
ツルメントホルダーについて詳細に説明する。図1は本
発明に係る歯科用インスツルメントホルダーの1実施例
をトレータイプとして使用する場合におけるその前部側
の構成を示す斜視説明図、図2は図1に示した歯科用イ
ンスツルメントホルダーの貫通孔部における横断面説明
図、図3は略U字形の抜け止め部材の装着状態を説明す
る図2における左側面説明図、図4は図1に示したホル
ダー角度設定機構の詳細を示す説明図、図5は図1に示
した歯科用インスツルメントホルダーをハンガータイプ
として使用する場合の斜視説明図、図6は図5に示した
歯科用インスツルメントホルダーの貫通孔部における横
断面説明図である。
【0013】図面中、1は歯科用インスツルメント10
の後方部を囲繞して保持するための貫通孔部を備えた主
に樹脂等で成形されている本発明に係る歯科用インスツ
ルメントホルダー(以下、単にホルダーと言うことがあ
る)であり、歯科用インスツルメント一本のみを保持で
きるもので所定個(通常最大5個程度)自由に連結でき
るものであっても、図1に示すように所定本(通常3乃
至5本程度)の歯科用インスツルメント10をセットと
して保持できる一体成形のホルダーであっても良い。そ
してこのホルダー1の大きさに関する条件は、ハンガー
タイプ及びトレータイプのいずれの状態においても使用
することができるように、貫通孔部の長さが歯科用イン
スツルメント10の後方部を囲繞し使用時に歯科用イン
スツルメント10を取り出すときの障害とならずしかも
歯科用インスツルメント10を落下しない程度に保持し
ておく長さ(囲繞部の全長が歯科用インスツルメント1
0の少なくとも30%程度の長さ)であれば充分である
が、デザイン的にはホルダー1の上面側を歯科用インス
ツルメント10の全長の20〜30%の長さとし且つホ
ルダー1の下面側を歯科用インスツルメント10の全長
の40〜60%の長さとしておくことが好ましい。これ
は、普通に用いられている歯科用インスツルメントはそ
の長さが130〜200mmという幅があるので、見た
目に安定感をもたらすための配慮としての範囲である。
【0014】また、ホルダー1の貫通孔部の下面側には
前後方向に歯科用インスツルメント10の後端に連結さ
れるインスツルメントホース9の直径より広い幅で且つ
少なくとも前方と後方とが歯科用インスツルメント10
の把持部10aの直径より狭い幅の前後方向に連続した
割溝状部1aが図1及び図5に示す如く設けられてい
て、更にホルダー1のこの割溝状部1aの長手方向の対
向する両面に横ローラー7が配備されていても良い。こ
の横ローラー7を配備しておけば、歯科用インスツルメ
ント10の使用時にインスツルメントホース9の出し入
れがより楽になり、しかもインスツルメントホース9が
部材と擦れて傷付くことがない。
【0015】更に、ホルダー1の貫通孔部の後部開口部
1bは、コネクター部9a又は歯科用インスツルメント
10がその先端に取り付けられているインスツルメント
ホース9が後方より前方に挿通される場合が多いため、
図2に示すように少なくとも歯科用インスツルメント1
0の把持部10a又はコネクター部9aの直径より大き
くされているので、歯科用インスツルメント10が後ろ
に抜け出てしまわないように割溝状部1aに連なる状態
にして歯科用インスツルメント10の抜け止め部材6を
係合させて取り付けるための抜け止め部材取付用係合溝
1cが設けられている。そして、この抜け止め部材取付
用係合溝1cの下端近くには抜け止め部材6が外れてし
まうことがないようにするために抜け止め部材6の留め
溝6aと係合する突起1dが設けられていても良い。
【0016】この抜け止め部材6は樹脂やステンレスで
成形されていて、その形状から弾性を有するようになっ
ている。また、その略U字状の形状している内側の大き
さは歯科用インスツルメント10の把持部又はコネクタ
ー部9aの直径より狭い幅で且つ歯科用インスツルメン
ト10の後端に連結されるインスツルメントホース9の
直径より広い幅に設定されていて、歯科用インスツルメ
ント10が後ろへ抜け落ちてしまうことを防ぐ鍔の役割
を果たすようにされている。
【0017】この抜け止め部材6の係合溝1cへの取り
付け方法は、U字状の抜け止め部材6の開口部が図3に
示すように下側であっても、その逆(U字状の抜け止め
部材6の開口部が上側)であっても、歯科用インスツル
メント10の抜け落ちを防止する役割を果たし得ること
は言うまでもない。
【0018】2はホルダー1の貫通孔部の前方部で割溝
状部1aの対向する両側に配備されるローラー支持部材
である。図1において示す実施例では、このローラー支
持部材2は左側ローラー支持部材2aと右側ローラー支
持部材2bとを一組として1乃至2本のネジ2dでホル
ダー1の下側前方端にローラー2cを枢着するために用
いられるものである。このローラー2cは本発明に係る
ホルダー1をトレータイプとして使用する時に必要なも
のであり、ハンガータイプとして使用する時にはローラ
ー2cを取り付けずにそのままネジ止めしておけばよ
い。またこのローラー支持部材2の取り付け位置は、ホ
ルダー1の前方部であれば側面又は下面のいずれでも採
用可能である。
【0019】3はホルダー1の貫通孔部に配備されてい
て歯科用インスツルメント10がホルダー1の貫通孔部
から取り出されたことを検知するための検知手段であ
り、光センサーや磁気センサー等の非接触式スイッチ又
は接触式スイッチのいずれを採用しても特に問題は生じ
ない。図2には反射方式の光センサーから成る検知手段
3を開示しており、歯科用インスツルメント10がホル
ダー1の貫通孔部内に在ると光を反射するのでその存在
を確認できるのである。
【0020】4はホルダー1の貫通孔部それぞれの上部
前方に歯科用インスツルメント10一本に対し一個づつ
配備される表示ランプであり、歯科用インスツルメント
10をホルダー1の貫通孔部から取り出した際に、当該
歯科用インスツルメント10が使用可能状態にあること
を表示するものである。例えば複数の歯科用インスツル
メント10が複数のホルダー1に保持されている場合
に、この表示ランプ4に安全機構として配備されている
優先回路(最初に取り出した歯科用インスツルメントの
みを動作させるようにする回路)の動作を確認する意味
を持たせ、表示ランプ4が点灯している当該貫通孔部か
ら取り出した歯科用インスツルメント10のみが使用可
能であるというような定義付けで用いるようにしておく
ことが好ましい。
【0021】5は歯科用トレーテーブル8の前方下側に
ホルダー1を吊り下げるためのホルダー支持部材であ
る。このホルダー支持部材5とホルダー1との連結部に
はホルダー1の向き角を調節するためのホルダー角度設
定機構が配備されていることが好ましい。図4に示した
実施例では、ホルダー支持部材5の下端に配備されてい
るホルダー支持軸受5aによりホルダー1が懸架固設さ
れるホルダー支持軸1eが支持され、そしてホルダー支
持軸受5aに配備されている止めネジ5bを締め込んで
ホルダー支持軸1eの動きを規制することによってホル
ダー1の水平に対する角度(向き)を任意に設定できる
のである。更に、好ましくはホルダー支持軸受5aに所
定角度の切欠き部を設けておくと共にホルダー支持軸1
eにこの切欠き部に係合する突起を設けておくことによ
り、例えばハンガー1の向きが水平に対して0〜90度
の範囲という規制ができるようにしておくと良い。この
時にも、その範囲内の任意の角度を保持させるためにホ
ルダー支持軸受5aに配備されている止めネジ5bを締
め込めばホルダー支持軸1eの動きを規制することがで
きるのである。このハンガー1の向きが水平に対して0
〜90度という範囲は、トレータイプとして使用する場
合に歯科用インスツルメント10が抜け落ちず、ハンガ
ータイプとして使用する場合に歯科用トレーテーブル8
が障害とならない範囲であるという意味もある。従っ
て、ハンガー1の向きが水平に対して0〜90度の範囲
内における所定の角度で歯科用トレーテーブル8にホル
ダー支持部材5で吊り下げられれば、ホルダー1の向き
角を調節する機能はなくても良い。
【0022】
【作用】上記した如き構成の本発明に係る歯科用インス
ツルメントホルダー1について、図1、図2及び図5に
基づいて説明する。先ず歯科用トレーテーブル8の前方
下側にホルダー支持部材5により吊り下げられているホ
ルダー1の向きを術者の好みに応じた所定角度(図5の
実施例では水平に対し約45度乃至80度)に設定し、
ホルダー支持軸受5aに配備されている止めネジ5bを
締め込むことによってその位置に固定させる。しかる
後、インスツルメントホース9のトレー側のコネクター
部9bを歯科用トレーテーブル8の下面に配備されてい
る連結口(図示なし)に連結する。そして、インスツル
メントホース9のもう一端である歯科用インスツルメン
ト10側のコネクター部9aを図2に示すホルダー1の
後部開口部1bから貫通孔部に挿入貫通させて歯科用イ
ンスツルメント10の後端に連結するのである。その
後、貫通孔部の後部側の抜け止め部材取付用係合溝1c
に抜け止め部材6を係合させて取り付けるのである。こ
の状態で本発明に係るホルダー1はハンガータイプとし
て使用可能となる。
【0023】また、本発明に係る歯科用インスツルメン
トホルダー1をトレータイプとして使用する場合には、
前記したハンガータイプでの使用の場合の構成に加え
て、図1に示すようにホルダー1の貫通孔部の前方部で
割溝状部1aの対向する両側に左側ローラー支持部材2
aと右側ローラー支持部材2bとを一組とするローラー
支持部材2をネジ2dで取り付けてローラー支持部材2
を介してローラー2cを枢着させる。次に、ホルダー支
持部材5に配備されている止めネジ5bを緩めてホルダ
ー1の向きを術者の好みに応じた所定角度(図1の実施
例では水平に対し約0度乃至30度)に設定した後、前
記止めネジ5bを締め込めばその所望の角度が維持され
術者が望むトレータイプのホルダー1として使用できる
のである。
【0024】
【発明の効果】以上に詳述した如く本発明に係る歯科用
インスツルメントホルダーは、簡単な作業でハンガータ
イプとトレータイプとの間の切換えができるので、特に
製造・販売業者の熟練者の手を煩わさなくても術者自身
の手で随時ハンガータイプとトレータイプとの間の切換
えが可能であり、従って製造・販売業者にとってもハン
ガータイプとトレータイプとの両タイプのホルダーを在
庫しなくても済むから無駄の発生もなくコスト面でも大
幅に節約できるのである。
【0025】そしてトレータイプとして使用する場合に
も、抜け止め部材を抜け止め部材取付用係合溝から外す
という簡単な操作でインスツルメントホースをホルダー
から引き抜くことができるので、インスツルメントホー
ス自体の滅菌消毒も難なく行えるのである。そしてイン
スツルメントホース滅菌消毒後の再取付けは、外した時
の逆の手順を追えば済むので作業に熟練していない者で
も容易にこなせる作業となっている。
【0026】以上に述べたように、本発明に係る歯科用
インスツルメントホルダーは歯科診療において重要な役
割を果たす歯科用インスツルメントを保持するためのホ
ルダーを歯科医師等の術者の好みで随時2タイプのどち
らにも術者自身の手によって切換え可能であり、トレー
タイプの場合にもインスツルメントホースが簡単に脱着
できるようにされているなど製造・在庫コスト削減や作
業性の向上に寄与しており、歯科医療分野に貢献すると
ころの非常に大きなものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る歯科用インスツルメントホルダー
の1実施例をトレータイプとして使用する場合における
その前部側の構成を示す斜視説明図である。
【図2】図1に示した歯科用インスツルメントホルダー
の貫通孔部における横断面説明図である。
【図3】略U字形の抜け止め部材の装着状態を説明する
図2における左側面説明図である。
【図4】図1に示したホルダー角度設定機構の詳細を示
す説明図である。
【図5】図1に示した歯科用インスツルメントホルダー
をハンガータイプとして使用する場合の斜視説明図であ
る。
【図6】図5に示した歯科用インスツルメントホルダー
の貫通孔部における横断面説明図である。
【図7】従来のハンガータイプの歯科用インスツルメン
トのホルダーの例を示す説明図である。
【図8】従来のトレータイプの歯科用インスツルメント
のホルダーの例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 本発明に係る歯科用インスツルメントホルダー 1a 割溝状部 1b 後部開口部 1c 抜け止め部材取付用係合溝 1d 突起 1e ホルダー支持軸 2 ローラー支持部材 2a 左側ローラー支持部材 2b 右側ローラー支持部材 2c ローラー 2d ネジ 3 検知手段 4 表示ランプ 5 ホルダー支持部材 5a ホルダー支持軸受 5b 止めネジ 6 抜け止め部材 6a 止め溝 7 横ローラー 8 歯科用トレーテーブル 9 インスツルメントホース 9a 歯科用インスツルメント側のコネクター部 9b トレー側のコネクター部 10 歯科用インスツルメント 10a 把持部 11 歯科用トレーテーブル 12 ハンガータイプのホルダー 13 歯科用インスツルメント 14 インスツルメントホース 15 歯科用トレーテーブル 16 トレータイプのホルダー 17 歯科用インスツルメント 18 インスツルメントホース

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歯科用トレーテーブル(8)の前方下側に
    ホルダー支持部材(5)で吊り下げるようにして配備され
    少なくとも歯科用インスツルメント(10)の後方部を囲
    繞して保持する貫通孔部を備えた歯科用インスツルメン
    トホルダー(1)であって、該貫通孔部の下面側には歯科
    用インスツルメント(10)の後端に連結されるインスツ
    ルメントホース(9)の直径より広い幅で且つ少なくとも
    前方と後方とが歯科用インスツルメント(10)の把持部
    (10a)の直径より狭い幅の前後方向に連続した割溝状
    部(1a)が設けられており、前記貫通孔部の後部側には
    抜け止め部材取付用係合溝(1c)が設けられていると共
    に少なくとも歯科用インスツルメント(10)の把持部
    (10a)又はコネクター部(9a)の直径より大きな開口
    部が該割溝状部(1a)に連なる状態に設けられており、
    該抜け止め部材取付用係合溝(1c)には歯科用インスツ
    ルメント(10)の把持部(10a)又はコネクター部(9
    a)の直径より狭い幅で且つインスツルメントホース
    (9)の直径より広い幅の略U字形の抜け止め部材(6)が
    着脱自在にして係合されていて、更に前記貫通孔部の内
    側所定位置に歯科用インスツルメント(10)の存在を検
    知するための検知手段(3)が配備されていることを特徴
    とする歯科用インスツルメントホルダー。
  2. 【請求項2】 貫通孔部の前方部に、インスツルメント
    ホース(9)をガイドするローラー(2c)が割溝状部(1
    a)の対向する両側に配備されているローラー支持部材
    (2)を介して枢着されている請求項1に記載の歯科用イ
    ンスツルメントホルダー。
  3. 【請求項3】 歯科用インスツルメントホルダー(1)の
    後方部に、ホルダー支持軸(1e)とホルダー支持部材
    (5)と止めネジ(5b)とから成るホルダー角度設定機構
    が配備されていて、貫通孔部の向きが歯科用トレーテー
    ブル(8)に対して任意に設定可能である請求項1又は2
    に記載の歯科用インスツルメントホルダー。
  4. 【請求項4】 貫通孔部に配備されている検知手段(3)
    が歯科用インスツルメント(10)が取り出されたことを
    検知すると、当該貫通孔部の上部前方に配備されている
    表示ランプ(4)が点灯されて当該歯科用インスツルメン
    ト(10)が使用可能状態にあることを表示される請求項
    1から3までのいずれか1項に記載の歯科用インスツル
    メントホルダー。
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