JPH08288746A - 周波数変調信号復調回路及び通信端末装置 - Google Patents

周波数変調信号復調回路及び通信端末装置

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JPH08288746A
JPH08288746A JP7112540A JP11254095A JPH08288746A JP H08288746 A JPH08288746 A JP H08288746A JP 7112540 A JP7112540 A JP 7112540A JP 11254095 A JP11254095 A JP 11254095A JP H08288746 A JPH08288746 A JP H08288746A
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/10Frequency-modulated carrier systems, i.e. using frequency-shift keying
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03DDEMODULATION OR TRANSFERENCE OF MODULATION FROM ONE CARRIER TO ANOTHER
    • H03D3/00Demodulation of angle-, frequency- or phase- modulated oscillations
    • H03D3/007Demodulation of angle-, frequency- or phase- modulated oscillations by converting the oscillations into two quadrature related signals

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  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は周波数変調信号復調回路に関し、従来
に比して復調特性を向上し得るようにする。 【構成】直交検波回路から出力された同相成分(I)及
び直交成分(Q)をそれぞれ1サンプリング時間分だけ
遅延し、直交成分(Q)と遅延した同相成分(Is )と
の乗算結果(Q・Is )から同相成分(I)と遅延した
直交成分(Qs )との乗算結果(I・Qs )を減算し、
その減算結果(dθ)に1サンプリング時間の逆数値
(1/Ts )を乗算することにより瞬時角周波数(dθ
/Ts )を求めるようにしたことにより、従来のような
フイードバツク系を持たずに周波数変調信号を復調する
ことができ、フエージング等の影響による復調特性の劣
化を回避できる。かくするにつき従来に比して復調特性
を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。 産業上の利用分野 従来の技術(図7) 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段 作用 実施例 (1)第1実施例(図1) (2)第2実施例(図2) (3)第3実施例(図3及び図4) (4)第4実施例(図5及び図6) (5)他の実施例 発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は周波数変調信号復調回路
及び通信端末装置に関し、例えばデイジタルセルラ電話
装置に適用して好適なものである。
【0003】
【従来の技術】近年、デイジタル技術の進歩は著しく、
通信分野においてもデイジタル通信が多方面で実用化さ
れるようになつてきている。最近需要が高まつている移
動体通信もその例外ではなく、次世代の移動体通信の通
信端末装置はデイジタル通信方式が主流になると考えら
れている。しかしながら現段階の移動体通信において
は、通信方式としてアナログ方式のFM(Frequency Mo
dulation:いわゆる周波数変調)方式が広く採用されて
おり、これを完全にデイジタル方式に移行するにはある
程度の期間が必要である。このため当面の間はデイジタ
ル方式とアナログ方式の両方式に対応できるデユアルモ
ードの通信端末装置が必要不可欠になると考えられてい
る。
【0004】ところでFM信号を復調する場合、受信波
を中間周波数に周波数変換し、例えばクアドラチヤ検波
のような安価なアナログデバイスを用いて復調する方法
が一般的であり、このようなデユアルモードの通信端末
装置においてもこのFM復調方式が採用されている。し
かしながらデユアルモードの通信端末装置においては、
デイジタル方式の信号を復調するデバイスと共に、この
ようなFM信号を復調するデバイスが必要になり、その
結果、回路規模が増大して端末自体が大きくなつてしま
う欠点がある。
【0005】そこでこの問題を解決するため、FM信号
の復調をデイジタル処理によつて行い、デイジタル方式
の信号とFM方式の信号とを全て1つのデバイスの中で
デイジタル復調することが考えられている。このFM信
号をデイジタル復調する方式の1つとして、PLL(Ph
ase-LockedLoop :いわゆる位相同期ループ)方式があ
る。このPLL方式を用いたFM復調回路について図7
を用いて説明する。
【0006】従来の通信端末装置においては、図7に示
すような受信回路1が設けられており、FM信号をアン
テナ2で受信するようになされている。アンテナ2で受
信したFM信号S1はローノイズアンプ3に入力され、
ここで増幅された後、バンドパスフイルタ4で帯域制限
され、直交検波回路5に入力される。直交検波回路5に
おいては、入力されたFM信号S1を2分配し、それぞ
れミキサ6、7に入力する。
【0007】直交検波回路5の発振器8はRF(Radio
Frequency )周波数の発振信号S2を発生するデバイス
である。この発振器8で発生した発振信号S2は2分配
され、一方はミキサ6に入力され、他方は移相器9に入
力されてπ/2位相をずらした後、ミキサ7に入力され
る。ミキサ6は入力されたFM信号S1と発振信号S2
とを乗算することにより、ベースバンドに変換されたF
M信号S1の同相成分を得、この得られた同相成分をア
ナログデイジタル変換器(A/D)10に出力する。一
方、ミキサ7は入力されたFM信号S1とπ/2位相を
ずらした発振信号S2とを乗算することにより、ベース
バンドに変換されたFM信号S1の直交成分を得、この
得られた直交成分をアナログデイジタル変換器(A/
D)11に出力する。
【0008】かくしてアナログデイジタル変換器10、
11において、同相成分及び直交成分をそれぞれ所定の
サンプリング時間でサンプリングしてアナログデイジタ
ル変換することにより、デイジタルの同相成分I及び直
交成分Qが得られる。この同相成分I、直交成分Qはそ
れぞれPLL方式を用いたFM復調回路12に入力され
る。
【0009】FM復調回路12はAGC回路(Auto Gai
n Control :いわゆる自動利得調整回路)13、14、
位相比較回路15、ループフイルタ16、NCO回路
(Numerical Control Oscillator:いわゆる数値制御発
振回路)17及びバンドパスフイルタ18によつて構成
されている。
【0010】このPLL方式を用いたFM復調回路12
は、NCO回路17で発生した発振信号の周波数及び位
相が常に入力されたFM信号の周波数及び位相に一致す
るように位相比較回路15で位相を検出し、その検出結
果を基にフイードバツクループを形成してNCO回路1
7を制御する回路である。このため同期状態では、NC
O回路17の発振周波数は入力されたFM信号の周波数
に追従し、全く等しく変化することになる。従つてNC
O回路17の制御電圧、すなわちループフイルタ16の
出力信号がFM復調結果に応じた信号になる。このため
ループフイルタ16の出力信号をバンドパスフイルタ1
8に通し、必要な帯域成分のみを取り出すことにより、
最終的なFM復調結果である復調信号S3が得られるこ
とになる。
【0011】因みに、このFM復調回路12ではAGC
回路13、14を用いているが、これは入力信号(すな
わち同相成分I、直交成分Q)をAGC回路13、14
を通して振幅制御を行わないと特性が劣化してしまうか
らである。
【0012】ここで上述の説明から分かるようにFM復
調回路12において、最も重要である位相比較回路15
について以下に説明する。位相成分をθとして、ベース
バンドに変換されたFM信号を複素数表現すると、現在
の信号は、次式
【数1】 になり、τ時間前の信号は、次式
【数2】 になる。この(1)式で示される現在の信号に(2)式
で示されるτ時間前の信号の複素共役を乗算すると、次
【数3】 に示すようになる。
【0013】ここでこの(3)式において、θτが十分
小さいとすると、次式
【数4】 に示す近似式が適用でき、(3)式は、次式
【数5】 に示すように変形することができる。すなわち(3)式
の計算を行つた後、その虚部を見ればその結果はθτで
ある。ところでFM信号は周波数変位によつてデータを
表現するものであるが、位相成分θτを求めることがで
きればFM信号を復調できたことになる。なぜなら位相
成分の微分は瞬時角周波数になり、瞬時角周波数が求め
られると周波数変位が求められたことになるからであ
る。従つて(3)式の計算をすることにより、FM信号
を復調することができる。
【0014】この方法を実際に回路で表現する場合につ
いて、以下に説明する。上述の(1)式のように表現さ
れるベースバンドに変換されたFM信号の実部及び虚部
は、直交検波回路5から出力される同相成分I、直交成
分Qに相当するため、入力されたFM信号は、次式
【数6】 で表現される。またこの場合、τ時間前の位相成分を、
次式
【数7】 で表現する。
【0015】ここで上述の(3)式に対応した計算をす
ると(すなわち(6)式に(7)式の複素共役を乗算す
ると)、次式
【数8】 に示すようになる。この(8)式から分かるように、虚
部に示される数式、すなわち次式
【数9】 を計算することにより、上述の位相成分θτが計算され
たことになる。
【0016】図7に示した位相比較回路15はこの
(9)式を実現したものであり、AGC回路13、14
から出力される同相成分I、直交成分Qをそれぞれ乗算
器15A、15Bに入力する。乗算器15AはROM
(Read Only Memory:いわゆる読み出し専用メモリ)1
5Cから出力されるsin値と入力された同相成分Iと
を乗算し、その乗算結果を減算器15Dに出力する。一
方、乗算器15BはROM15Cから出力されるcos
値と入力された直交成分Qとを乗算し、その乗算結果を
減算器15Dに出力する。かくして減算器15Dによつ
て乗算器15Bの乗算結果から乗算器15Aの乗算結果
を減算することにより、上述の(9)式に示した数式が
計算されたことになり、位相成分θτが計算されたこと
になる。因みに、ROM15Cには予めsin値及びc
os値が記憶されており、当該ROM15CはNCO回
路17から供給された発振信号に応じてsin値及びc
os値を出力する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述したよう
なPLL方式を用いたFM復調回路12は、例えば白色
雑音環境下での復調特性(いわゆる静特性)は非常に性
能が良いが、フエージング等が生じる環境下での復調特
性(いわゆる動特性)は著しく劣化してしまう問題があ
る。因みに、ここで述べたフエージングとは、受信波が
移動局周辺の地形や地物により反射、回折、散乱等の影
響を受けて多重波になり、それらが互いに干渉し合うこ
とによつて受信波の信号強度がランダムに変動する現象
である。
【0018】この動特性が劣化する原因は、PLL方式
を用いたFM復調回路12ではフイードバツク系を有す
るからである。なぜならフエージング等により信号強度
がランダムに落ち込むと、PLLのロツクが外れてしま
い、次にロツクする際にはある程度正常な入力信号が必
要であり、しかもロツクするまでに時間がかかつてしま
うため、結果的にデータの復調を行えない時間が生じる
からである。このためPLL方式を用いたFM復調回路
では、このように動特性が劣化することになる。
【0019】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、従来に比して復調特性を向上し得る簡易な構成の周
波数変調信号復調回路及びそれを用いた通信端末装置を
提案しようとするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、直交検波回路から出力された同相
成分及び直交成分をそれぞれ第1及び第2の遅延回路に
よつて1サンプリング時間分だけ遅延し、直交検波回路
から出力された同相成分と第2の遅延回路によつて遅延
した直交成分とを第1の乗算回路によつて乗算し、直交
検波回路から出力された直交成分と第1の遅延回路によ
つて遅延した同相成分とを第2の乗算回路によつて乗算
し、減算回路によつて第2の乗算回路の乗算結果から第
1の乗算回路の乗算結果を減算し、第3の乗算回路によ
つて減算回路の減算結果と1サンプリング時間の逆数値
とを乗算することにより瞬時角周波数を求めるようにし
た。
【0021】また本発明においては、直交検波回路から
出力された同相成分及び直交成分を基に第1の位相回転
角検出回路によつて位相回転角を検出し、直交検波回路
から出力された同相成分及び直交成分、又は第1の位相
回転角検出回路によつて検出された位相回転角を基に第
2の位相回転角検出回路によつて所定時間前の位相回転
角を検出し、第1の位相回転角検出回路によつて検出さ
れた位相回転角と第2の位相回転角検出回路によつて検
出された所定時間前の位相回転角との位相差を減算回路
によつて求め、乗算回路によつて位相差に所定時間の逆
数値を乗算することにより瞬時角周波数を求めるように
した。
【0022】さらに本発明においては、非線形回路によ
つて発生した不要な高周波成分をオーバーサンプリング
によつて周波数帯域の上側の方に持つて行き、当該不要
な高周波成分を所定のローパスフイルタによつて除去し
た後、オーバーサンプリングしたものを元に戻す不要成
分除去回路を設けるようにした。
【0023】
【作用】直交検波回路から出力された同相成分及び直交
成分をそれぞれ1サンプリング時間分だけ遅延し、直交
成分と遅延した同相成分との乗算結果から同相成分と遅
延した直交成分との乗算結果を減算し、その減算結果に
1サンプリング時間の逆数値を乗算することによつて瞬
時角周波数を求めるようにしたことにより、従来のよう
なフイードバツク系を持たずに周波数変調信号を復調す
ることができる。この場合、フイードバツク系を持たず
に復調するため、従来のようにフエージング等の影響に
よつて復調特性が劣化することを回避できる。
【0024】また直交検波回路から出力された同相成分
及び直交成分を基に第1の位相回転角検出回路によつて
位相回転角を検出し、直交検波回路から出力された同相
成分及び直交成分、又は第1の位相回転角検出回路によ
つて検出された位相回転角を基に第2の位相回転角検出
回路によつて所定時間前の位相回転角を検出し、第1の
位相回転角検出回路によつて検出された位相回転角と第
2の位相回転角検出回路によつて検出された所定時間前
の位相回転角との位相差を求め、求めた位相差に所定時
間の逆数値を乗算することによつて瞬時角周波数を求め
るようにしたことにより、従来のようなフイードバツク
系を持たずに周波数変調信号を復調することができる。
この場合も、フイードバツク系を持たずに復調するた
め、従来のようにフエージング等の影響によつて復調特
性が劣化することを回避できる。
【0025】さらに非線形回路によつて発生した不要な
高周波成分をオーバーサンプリングによつて周波数帯域
の上側の方に持つて行き、当該不要な高周波成分を所定
のローパスフイルタによつて除去した後、オーバーサン
プリングしたものを元に戻す不要成分除去回路を設ける
ようにしたことにより、不要な高周波成分による復調特
性の劣化を回避できる。
【0026】
【実施例】以下図面について、本発明の一実施例を詳述
する。
【0027】(1)第1実施例 図7との対応部分に同一符号を付して示す図1におい
て、20は全体としてFM復調回路を示し、前段に設け
られた直交検波回路5(図7参照)から出力された同相
成分I、直交成分Qをそれぞれ入力端IN1 、IN2
入力するようになされている。
【0028】入力端IN1 に入力された同相成分Iは遅
延回路となる遅延型フリツプフロツプ(以下、略してD
−FFと呼ぶ)21に入力されると共に、乗算器22に
入力される。D−FF21は入力された同相成分Iを例
えば1サンプリング時間Tsだけ遅延し、その遅延した
同相成分Is を乗算器23に出力する。但し、ここでT
s は前段の直交検波回路5に設けられたアナログデイジ
タル変換器10、11のサンプリング時間を示すものと
する。この場合、同相成分Iを1サンプリング時間Ts
だけ遅延することにより、乗算器23に入力される同相
成分Is は乗算器22に入力される同相成分Iに対して
1サンプル前のデータになる。
【0029】一方、入力端IN2 に入力された直交成分
Qは遅延回路となるD−FF24に入力されると共に、
乗算器23に入力される。D−FF24は、D−FF2
1と同様に、入力された直交成分Qを例えば1サンプリ
ング時間Ts だけ遅延し、その遅延した直交成分Qs を
乗算器22に出力する。この場合も、直交成分Qを1サ
ンプリング時間Ts だけ遅延することにより、乗算器2
2に入力される直交成分Qs は乗算器23に入力される
直交成分Qに対して1サンプル前のデータになる。
【0030】乗算器22は入力された同相成分Iと直交
成分Qs とを乗算し、その乗算結果(I・Qs )を減算
器25に出力する。また乗算器23は入力された直交成
分Qと同相成分Is とを乗算し、その乗算結果(Q・I
s )を減算器25に出力する。減算器25は乗算結果
(Q・Is )から乗算結果(I・Qs )を減算し、その
結果得た位相差dθ(=Q・Is −I・Qs )を乗算器
26に出力する。
【0031】記憶素子27は例えばメモリでなり、サン
プリング時間の逆数値(1/Ts )が書き込まれてい
る。このサンプリング時間の逆数値(1/Ts )は記憶
素子27から読み出され、乗算器26に入力される。乗
算器26は入力された位相差dθとサンプリング時間の
逆数値(1/Ts )とを乗算し、その乗算結果(dθ/
Ts )をバンドパスフイルタ18に出力する。すなわち
乗算器26によつて位相差dθをサンプリング時間Ts
で割つた値を求める。バンドパスフイルタ18は入力さ
れた乗算結果(dθ/Ts )を帯域制限し、その帯域制
限したものを出力端OUTに出力する。かくして出力端
OUTにはFM信号の復調結果である復調信号S3が出
力されることになる。
【0032】ここでこのような構成によつて復調信号S
3が得られる原理について、以下に説明する。まず入力
されたFM信号は同相成分I及び直交成分Qによつて表
され、次式
【数10】 に示すようになる。またTs 時間前の位相成分は、1サ
ンプル前の同相成分Is及び直交成分Qs によつて表さ
れ、次式
【数11】 に示すようになる。
【0033】この(10)式に示されるFM信号に(1
1)式で示されるTs 時間前の位相成分の複素共役を乗
算すると、次式
【数12】 に示すようになる。この(12)式に示される虚部、す
なわち次式
【数13】 は、PLL方式のFM復調回路12に設けられた位相比
較回路15の動作説明で述べたように、位相角変位dθ
を示している。
【0034】上述のFM復調回路20において、D−F
F21、24、乗算器22、23及び減算器25の位相
差算出部分は、この位相角変位dθを算出する(13)
式を実現した回路部分であり、実際上、減算器25から
出力される位相差dθは(13)式そのものになつてい
る。
【0035】ところで位相差dθにサンプリング時間の
逆数値(1/Ts )を乗算して得られるdθ/Ts は、
位相の時間変化の割合を示している。ここでサンプリン
グ時間Ts が十分小さいとすると、dθ/Ts は位相変
化を時間で微分したもの、すなわち瞬時角周波数を表す
ことになる。従つてこの瞬時角周波数を表すdθ/Ts
をバンドパスフイルタ18に通して帯域制限し、必要な
信号成分だけを取り出せばFM信号の復調結果である復
調信号S3が得られることになる。なぜなら瞬時角周波
数はデータを表現している周波数変位そのものであるか
らである。
【0036】以上の構成において、FM復調回路20で
は、直交検波回路5から供給された同相成分I、直交成
分QをそれぞれD−FF21、22に入力し、ここで1
サンプリング時間Ts だけ遅延して1サンプル前の同相
成分Is 、直交成分Qs を得る。そしてFM復調回路2
0では、その得られた1サンプル前の同相成分Is 、直
交成分Qs 及び現在の同相成分I、直交成分Qを基に、
乗算器22、23及び減算器25で位相差dθ(=Q・
Is −I・Qs )を求め、その位相差dθをサンプリン
グ時間Ts で割ることによつて瞬時角周波数(dθ/T
s )を求める。かくしてFM復調回路20では、この求
めた瞬時角周波数(dθ/Ts )を帯域制限することに
より、FM信号の復調結果である復調信号S3を求め
る。
【0037】このようにしてFM復調回路20では、サ
ンプリング時間Ts によつてデイジタル化したFM信号
の同相成分I及び直交成分Qを基に、現在の位相回転角
と1サンプル前の位相回転角との位相差dθを求め、こ
の位相差dθを微分することによつて瞬時角周波数(d
θ/Ts )を求めて復調を行う。すなわちFM復調回路
20では、従来のPLL方式を用いたFM復調回路12
のようなフイードバツク系を持たずに復調を行う。
【0038】これによりFM復調回路20では、従来の
PLL方式を用いたFM復調回路12に比べ、フエージ
ング環境下での復調特性を向上させることができる。な
ぜなら従来のFM復調回路12では、フイードバツク系
を持つていたためフエージング等によつてロツク外れを
起こしたときに復帰に時間がかかつて復調を行えない時
間が生じ、その結果、復調特性が劣化していたが、この
実施例によるFM復調回路20では、フイードバツク系
を持たないためフエージング等があつたとしてもこのよ
うな復調を行えない時間が生じることはないからであ
る。またFM復調回路20では、フイードバツク系を持
たないため構成も従来に比べて格段に簡易にすることが
できる。
【0039】以上の構成によれば、FM信号の現在の同
相成分I及び直交成分Qと1サンプル前の同相成分Is
及び直交成分Qs とを基に位相差dθを求め、その位相
差dθを微分して瞬時角周波数(dθ/Ts )を求める
ようにしたことにより、フイードバツク系を持たずにF
M信号を復調することができ、かくして簡易な構成で従
来に比して復調特性を向上することができる。
【0040】(2)第2実施例 図1との対応部分に同一符号を付して示す図2におい
て、30は全体として第2実施例によるFM復調回路を
示し、前段に設けられた直交検波回路5(図7参照)か
ら出力された同相成分I、直交成分Qをそれぞれ入力端
IN1 、IN2 を介して位相回転角検出回路31に入力
するようになされている。
【0041】この位相回転角検出回路31は文字通り位
相回転角θを検出する回路であり、数式で表現すると、
次式
【数14】 に示すように同相成分I及び直交成分Qを基に位相回転
角θを計算する。具体的には、位相回転角検出回路31
は、まず同相成分I及び直交成分Qをそれぞれ除算器3
2に入力する。除算器32は、直交成分Qを同相成分I
で割り、その除算結果(Q/I)をアドレス信号として
ROM(Read Only Memory:いわゆる読み出し専用メモ
リ)33に出力する。
【0042】ROM33には除算結果(Q/I)の各値
に対応したtan-1(Q/I)の値が記憶されており、
除算結果(Q/I)をアドレス信号として入力すればそ
れに対応したtan-1(Q/I)の値を出力し得るよう
になされている。すなわちROM33はいわゆるtan
-1(Q/I)のROMテーブルを形成している。このよ
うにして位相回転角検出回路31では、除算器32によ
つて同相成分Iと直交成分Qとの除算結果(Q/I)を
求め、その除算結果(Q/I)を基にROM33からt
an-1(Q/I)の値を読み出すことにより、位相回転
角θを求めている。そして位相回転角検出回路31はそ
の求めた位相回転角θを微分回路34に出力する。
【0043】微分回路34は位相回転角θを微分する回
路であり、入力された位相回転角θを減算器25に入力
すると共に、遅延回路となるD−FF36に入力する。
D−FF36は入力された位相回転角θを1サンプリン
グ時間Ts だけ遅延し、その遅延した位相回転角θs を
減算器25に出力する。但し、Ts は、この実施例の場
合も、前段の直交検波回路5に設けられたアナログデイ
ジタル変換器10、11のサンプリング時間を示すもの
とする。この場合、位相回転角θを1サンプリング時間
Ts だけ遅延することにより、位相回転角θs は位相回
転角θに対して1サンプル前のデータになる。
【0044】減算器25は現在の位相回転角θから1サ
ンプル前の位相回転角θs を減算し、その結果得た位相
差dθ(=θ−θs )を乗算器26に出力する。記憶素
子27は第1実施例と同様にサンプリング時間の逆数値
(1/Ts )を記憶しており、そのサンプリング時間の
逆数値(1/Ts )を読み出して乗算器26に出力す
る。
【0045】乗算器26は入力された位相差dθとサン
プリング時間の逆数値(1/Ts )とを乗算し、その乗
算結果(dθ/Ts )をバンドパスフイルタ18に出力
する。すなわち乗算器26によつて位相差dθをサンプ
リング時間Ts で割つた値を求めることにより、位相回
転角θの微分、すなわち瞬時角周波数を求める。かくし
てバンドパスフイルタ18によつて乗算結果(dθ/T
s )を帯域制限することにより、出力端OUTにFM信
号の復調結果である復調信号S3が出力される。
【0046】以上の構成において、FM復調回路30で
は、まず直交検波回路5から供給された同相成分I及び
直交成分Qをそれぞれ位相回転角検出回路31に入力
し、ここで直交成分Qを同相成分Iで割つた値を求め、
その求めた値に対応したtan-1(Q/I)をROM3
3から読み出すことにより、位相回転角θを求める。そ
してFM復調回路30では、その求めた位相回転角θを
微分回路34に入力し、ここで現在の位相回転角θから
1サンプル前の位相回転角θs を減算することによつて
位相差dθを求め、その求めた位相差dθをサンプリン
グ時間Ts で割ることによつて位相回転角θの微分、す
なわち瞬時角周波数(dθ/Ts )を求める。かくして
FM復調回路30では、この求めた瞬時角周波数(dθ
/Ts )を帯域制限することにより、FM信号の復調結
果である復調信号S3を求める。
【0047】すなわちFM復調回路30では、サンプリ
ング時間Ts によつてデイジタル化したFM信号の同相
成分I及び直交成分Qを基に位相回転角検出回路31に
よつて位相回転角θを求める。またその求めた位相回転
角θを基に第2の位相回転角検出回路(具体的にはD−
FF36)によつて1サンプリング時間前の位相回転角
θs を求める。そしてFM復調回路30では、位相回転
角θと1サンプリング時間前の位相回転角θs との位相
差dθを求め、その求めた位相差dθにサンプリング時
間の逆数値(1/Ts )を乗算することにより瞬時角周
波数(dθ/Ts )を求めて復調を行う。このようにF
M復調回路30では、フイードバツク系を持たずに復調
を行うため、従来のPLL方式を用いたFM復調回路1
2に比べてフエージング環境下での復調特性を向上させ
ることができる。
【0048】かくするにつき以上の構成によれば、FM
信号の同相成分I及び直交成分Qを基に現在の位相回転
角θと1サンプル前の位相回転角θs とを求め、その位
相差dθを微分して瞬時角周波数(dθ/Ts )を求め
るようにしたことにより、フイードバツク系を持たずに
FM信号を復調することができ、かくして簡易な構成で
従来に比して復調特性を向上することができる。
【0049】(3)第3実施例 図2との対応部分に同一符号を付して示す図3におい
て、40は全体として第3実施例によるFM復調回路を
示し、前段に設けられた直交検波回路5(図7参照)か
ら出力された同相成分I、直交成分Qをそれぞれ入力端
IN1 、IN2 を介して位相回転角検出回路31及び内
挿値計算回路41に入力するようになされている。
【0050】位相回転角検出回路31は第2実施例と同
様のものであり、直交成分Qを同相成分Iで割つた値を
求め、その求めた値に対応した位相回転角θ(=tan
-1(Q/I))を読み出して後段の減算器25に出力す
る。
【0051】一方、内挿値計算回路41は入力された同
相成分I、直交成分Qを基にτ時間前の同相成分Iτ、
直交成分Qτをそれぞれ内挿値計算によつて求め、その
求めたτ時間前の同相成分Iτ、直交成分Qτをそれぞ
れ位相回転角検出回路42に出力する。この場合、時間
τはサンプリング時間Ts よりも短い時間であり、τ時
間前の同相成分Iτ、直交成分Qτは現在の同相成分
I、直交成分Qと1サンプル前の同相成分Is 、直交成
分Qs との間にある任意の同相成分、直交成分をそれぞ
れ表している。
【0052】位相回転角検出回路42は位相回転角検出
回路31と同様のものであり、直交成分Qτを同相成分
Iτで割つた値を求め、その求めた値に対応した位相回
転角θτ(=tan-1(Qτ/Iτ))を読み出して後
段の減算器25に出力する。すなわち位相回転角検出回
路42はτ時間前の同相成分Iτ、直交成分Qτを基に
τ時間前の位相回転角θτを求めるものである。
【0053】減算器25は現在の位相回転角θからτ時
間前の位相回転角θτを減算し、その結果得た位相差d
θ(=θ−θτ)を乗算器26に出力する。記憶素子4
3は例えばメモリでなり、時間τの逆数値(1/τ)が
書き込まれている。この時間τの逆数値(1/τ)は記
憶素子43から読み出され、乗算器26に入力される。
乗算器26は入力された位相差dθと時間τの逆数値
(1/τ)とを乗算し、その乗算結果(dθ/τ)をバ
ンドパスフイルタ18に出力する。すなわち乗算器26
によつて位相差dθを時間τで割つた値を求めることに
より、位相回転角θの微分、すなわち瞬時角周波数を求
める。かくしてバンドパスフイルタ18によつて乗算結
果(dθ/τ)を帯域制限することにより、出力端OU
TにFM信号の復調結果である復調信号S3が出力され
る。
【0054】ここでこのように構成されるFM復調回路
40の原理及び上述の内挿値計算回路41について具体
的に説明する。第2実施例のように、現在の位相回転角
θと1サンプル前の位相回転角θs との位相差dθをサ
ンプリング時間Ts で割ることによつて瞬時角周波数を
求めた場合には、サンプリング時間Ts が長くなると、
瞬時角周波数の精度が劣化し、それが原因で復調特性が
劣化するおそれがある。そこでこの実施例の場合には、
サンプル間隔の間にある任意の点での位相回転角θi を
内挿値計算によつて推定し、見かけ上、サンプリング時
間Ts を短くして瞬時角周波数を求める。この点につい
て、以下に数式を用いて説明する。
【0055】受信したFM信号から計算した離散位相値
をθ[nTs ]とすると、時刻tにおける推定位相θ
(t)は、次式
【数15】 に示す関係から求めることができる。ここでサンプリン
グ周波数fs が最大変調周波数fの2倍であるとする
と、(15)式は、次式
【数16】 に示すようになる。
【0056】従つて、t=kTs −τに於けるθ(t)
は、次式
【数17】 に示すようになる。この(17)式において、k−nを
Nとおくと、(17)式は、次式
【数18】 に示すようになる。
【0057】さらにSinc関数が|M/2|>Nの範
囲で無視できる大きさとすると、t=kTs −τに於け
るθ(t)は、次式
【数19】 に示すようになり、時刻(k−M/2)Ts から時刻
(k+M/2)Ts までのFM信号から計算した離散位
相を用いて、時刻kTs からτ時間前の位相値を推定す
ることができる。従つて時刻kTs での瞬時角周波数
は、次式
【数20】 に示すようになる。従つてこの(20)式を用いて各時
刻での瞬時角周波数を順次求めることにより、復調波を
得ることができる。
【0058】ここで図4に内挿値計算回路41の構成を
示す。内挿値計算回路41は入力された同相成分I、直
交成分Qに対してそれぞれ内挿値を計算するものである
が、その計算に際して必要な構成はどちらの場合も同じ
あるため、ここでは一方の構成についてだけ説明する。
【0059】入力された同相成分Iは、N個のD−FF
で形成される直列入力並列出力型のシフトレジスタ50
に入力され、ここで1サンプリング時間Ts づつ順次遅
延させられる。シフトレジスタ50から出力される同相
成分I1 〜In はそれぞれ乗算器X1 〜Xn に出力され
る。乗算器X1 〜Xn にはそれぞれ記憶素子(例えばメ
モリでなる)M1 〜Mn に記憶されているSinc関数
の重み付け値h1 〜hn が入力されており、乗算器X1
〜Xn はそれぞれ入力された同相成分I1 〜In に対し
て重み付け値h1 〜hn を乗算し、その乗算結果をそれ
ぞれ加算器52に出力する。かくして加算器52によつ
て各乗算器X1 〜Xn の乗算結果を加算することによ
り、τ時間前の同相成分Iτが求められる。このように
して内挿値計算回路41では、上述の(19)式に対応
した計算をすることにより、現在の同相成分Iからτ時
間前の同相成分Iτを求める。因みに、内挿値計算回路
41では、直交成分Qに対してもこれと同じ回路構成を
用いてτ時間前の直交成分Qτを求める。
【0060】以上の構成において、FM復調回路40で
は、まず直交検波回路5から供給された同相成分I及び
直交成分Qをそれぞれ位相回転角検出回路31に入力
し、ここで直交成分Qを同相成分Iで割つた値を求め、
その求めた値に対応したtan-1(Q/I)を読み出す
ことにより、位相回転角θを求める。またFM復調回路
40では、同相成分I及び直交成分Qをそれぞれ内挿値
計算回路41に入力し、ここで同相成分I及び直交成分
Qを基に内挿値計算をすることにより、τ時間前の同相
成分Iτ及び直交成分Qτを求め、その求めたτ時間前
の同相成分Iτ及び直交成分Qτを基に、位相回転角検
出回路42によつてτ時間前の位相回転角θτを求め
る。
【0061】そしてFM復調回路40では、現在の位相
回転角θとτ時間前の位相回転角θτとの位相差dθに
時間τの逆数値(1/τ)を乗算することにより、位相
回転角θの微分、すなわち瞬時角周波数(dθ/τ)を
求める。かくしてこの求めた瞬時角周波数(dθ/τ)
を帯域制限することにより、FM信号の復調結果である
復調信号S3を求める。
【0062】すなわちFM復調回路40では、同相成分
I及び直交成分Qを基に位相回転角検出回路31によつ
て現在の位相回転角θを求める。またFM復調回路40
では、第2の位相回転角検出回路(具体的には内挿値計
算回路41及び位相回転角検出回路42)において、同
相成分I及び直交成分Qを基に内挿値計算をすることに
よつてτ時間前の同相成分Iτ及び直交成分Qτを求
め、その求めたτ時間前の同相成分Iτ及び直交成分Q
τを基にτ時間前の位相回転角θτを求める。そしてそ
の求めた現在の位相回転角θとτ時間前の位相回転角θ
τとの位相差dθに時間τの逆数値(1/τ)を乗算す
ることにより、瞬時角周波数(dθ/τ)を求めて復調
を行う。
【0063】これによりFM復調回路40では、フイー
ドバツク系を持たずに復調を行うため、従来のPLL方
式を用いたFM復調回路12に比べてフエージング環境
下での復調特性を向上させることができる。またこの実
施例の場合には、内挿値計算によつて現在の位相回転角
θと1サンプル前の位相回転角θs との間にあるτ時間
前の位相回転角θτを求めて瞬時角周波数を求めるよう
にしたことにより、サンプリング時間Ts が長い場合に
も瞬時角周波数の精度の劣化を回避して良好な復調を行
うことができる。
【0064】以上の構成によれば、内挿値計算によつて
現在の位相回転角θと1サンプル前の位相回転角θs と
の間にあるτ時間前の位相回転角θτを求め、その求め
たτ時間前の位相回転角θτと現在の位相回転角θとを
基に瞬時角周波数を求めるようにしたことにより、サン
プリング時間Ts が長い場合にも瞬時角周波数の精度の
劣化を回避して良好な復調を行うことができる。
【0065】(4)第4実施例 図2との対応部分に同一符号を付して示す図5におい
て、60は全体として第4実施例によるFM復調回路を
示し、この実施例の場合には、図2に示した第2実施例
のFM復調回路30に対してオーバーサンプリングを施
すようにしたものである。具体的には、このFM復調回
路60では、まず前段に設けられた直交検波回路5(図
7参照)から出力された同相成分I、直交成分Qをそれ
ぞれ入力端IN1、IN2 を介してオーバーサンプリン
グ回路61に入力する。この場合、同相成分I、直交成
分Qはそれぞれ直交検波回路5においてサンプリング周
波数fs でサンプリングされてデイジタル化されている
ものとする。
【0066】オーバーサンプリング回路61は入力され
た同相成分I、直交成分Qに対してそれぞれn倍オーバ
ーサンプリングを施し、その結果得たサンプリング周波
数nfs に変換された同相成分I、直交成分Qをそれぞ
れ位相回転角検出回路31に出力する。この場合、オー
バーサンプリング回路61は(n−1)個の「0」をデ
ータの間に挿入することにより、n倍オーバーサンプリ
ングを行う。
【0067】位相回転角検出回路31は第2実施例で説
明したものと同様のものであり、直交成分Qを同相成分
Iで割つた値を求め、その求めた値に対応した位相回転
角θ(=tan-1(Q/I))を読み出して後段のロー
パスフイルタ(LPF)62に出力する。ローパスフイ
ルタ62は位相回転角検出回路31から出力される位相
回転角θに含まれる不要な高周波成分を除去するもので
あり、不要な高周波成分を除去した位相回転角θをデシ
メート回路63に出力する。
【0068】デシメート回路63はn倍オーバーサンプ
リングしたものを元に戻すものであり、位相回転角θの
データ部分だけ抜き出すことにより当該位相回転角θを
サンプリング周波数fs に戻し、その結果得た位相回転
角θを微分回路34に出力する。
【0069】微分回路34は第2実施例で説明したもの
と同様のものであり、入力された位相回転角θを遅延し
て得た1サンプル前の位相回転角θs と現在の位相回転
角θとの位相差dθを求め、その求めた位相差dθをサ
ンプリング時間Ts で割ることにより、瞬時角周波数d
θ/Ts を求める。そして微分回路34はその求めた瞬
時角周波数dθ/Ts をバンドパスフイルタ18に出力
する。かくしてバンドパスフイルタ18によつて瞬時角
周波数dθ/Ts を帯域制限することにより、出力端O
UTにFM信号の復調結果である復調信号S3が出力さ
れる。
【0070】ここでこのように構成されるFM復調回路
60の原理について具体的に説明する。第2実施例のよ
うに、位相回転角θを検出する回路として例えば「ta
-1」のような非線形回路を用いた場合、不要な高周波
成分が発生して復調特性を劣化させてしまうおそれがあ
る。この点について図6を用いて説明する。非線形回路
を用いていない場合には、スペクトル分布は図6(A)
に示すようになる。この場合、サンプリング周波数がf
s であれば、その半分の周波数であるfs /2までの信
号成分を表現することができる(標本化定理による)。
またスペクトル分布としては、送信側で帯域制限に使用
した帯域制限フイルタの特性によつて決まり、理論的に
は高周波成分は存在しないことになる。
【0071】しかしながら非線形回路を用いた場合に
は、図6(B)に示すように、実際の信号成分の他に高
周波成分が発生してしまう。この高周波成分は、図6
(C)に示すように、fs /2以下の周波数帯域に折り
返され、信号成分に対して雑音として影響を与えてしま
い(いわゆる折り返し歪み)、復調特性を劣化させてし
まう。そこでこの実施例の場合には、図6(D)に示す
ように、オーバーサンプリングを行うことによつて不要
な高周波成分を周波数帯域の上側の方に持つて行き、ロ
ーパスフイルタで帯域制限を行うことによつてその不要
な高周波成分を除去し、その後デシメートを行つて元に
戻す。
【0072】すなわちこの実施例のFM復調回路60で
は、まずオーバーサンプリング回路61によつて同相成
分I及び直交成分Qに対してオーバーサンプリングを行
い、サンプリング周波数をfs からnfs にする。この
場合、周波数がnfs /2までの信号成分が表現される
ことになるので、実際の信号成分以外の不要な高周波成
分をローパスフイルタ62によつて除去する。その後、
FM復調回路60では、デシメート回路63によつてサ
ンプリング周波数をnfs からfs に戻すが、そのとき
には高周波成分が除去されているため、上述のような折
り返し歪みは減少している。
【0073】このようにしてFM復調回路60では、入
力された同相成分I及び直交成分Qに対してオーバーサ
ンプリングを行うことにより、非線形回路(すなわち位
相回転角検出回路31)によつて発生する不要な高周波
成分を周波数帯域の上側の方に持つて行き、その不要な
高周波成分をローパスフイルタ62で除去する。その
後、FM復調回路60では、オーバーサンプリングした
ものデシメート回路63によつて元に戻す。このように
することにより、FM復調回路60では、不要な高周波
成分によつて起きる折り返し歪みを減少でき、かくして
復調特性を一段と向上させることができる。
【0074】因みに、直交検波回路5のアナログデイジ
タル変換器10、11によつてオーバーサンプリングを
行うようにすることもできるが、データの間に「0」を
詰めてオーバーサンプリングした方がその後の計算が楽
になるため、上述のようにオーバーサンプリング回路6
1を設けている。
【0075】かくするにつき以上の構成によれば、同相
成分I及び直交成分Qに対してオーバーサンプリングを
施すオーバーサンプリング回路61と、非線形回路によ
つて発生する不要な高周波成分を除去するローパスフイ
ルタ62と、オーバーサンプリングしたものを元に戻す
デシメート回路63とを設けるようにしたことにより、
不要な高周波成分によつて起きる折り返し歪みを減少で
き、かくして復調特性を一段と向上させることができ
る。
【0076】(5)他の実施例 なお上述の第4実施例においては、第2実施例のFM復
調回路30に対してオーバーサンプリングを施して復調
特性を向上させた場合について述べた、本発明はこれに
限らず、第1実施例のFM復調回路20や第3実施例の
FM復調回路40に対しても同様にオーバーサンプリン
グを施して不要な高周波成分を除去するようにしても上
述の場合と同様に復調特性を向上させることができる。
【0077】要は、FM復調回路20、30、40にお
いて、非線形回路によつて発生した不要な高周波成分を
オーバーサンプリングによつて周波数帯域の上側の方に
持つて行き、当該不要な高周波成分を所定のローパスフ
イルタによつて除去した後、オーバーサンプリングした
ものを元に戻すような不要成分除去回路(61、62、
63)を設けるようにすれば、上述の場合と同様に復調
特性を向上させることができる。
【0078】また上述の実施例においては、直交検波回
路5以降の回路をFM復調回路(20、30、40、6
0)とした場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、直交検波回路5を含めた回路をFM復調回路とする
ようにしても良い。
【0079】さらに上述の実施例においては、FM復調
回路として上述のような効果が得られることについて述
べたが、本発明はこれに限らず、上述のようなFM復調
回路を用いた通信端末装置であれば上述のような効果を
同様に得ることができる。
【0080】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、直交検波
回路から出力された同相成分及び直交成分をそれぞれ1
サンプリング時間分だけ遅延し、直交成分と遅延した同
相成分との乗算結果から同相成分と遅延した直交成分と
の乗算結果を減算し、その減算結果に1サンプリング時
間の逆数値を乗算することによつて瞬時角周波数を求め
るようにしたことにより、従来のようなフイードバツク
系を持たずに周波数変調信号を復調することができ、フ
エージング等の影響による復調特性の劣化を回避でき
る。
【0081】また直交検波回路から出力された同相成分
及び直交成分を基に第1の位相回転角検出回路によつて
位相回転角を検出し、直交検波回路から出力された同相
成分及び直交成分、又は第1の位相回転角検出回路によ
つて検出された位相回転角を基に第2の位相回転角検出
回路によつて所定時間前の位相回転角を検出し、第1の
位相回転角検出回路によつて検出された位相回転角と第
2の位相回転角検出回路によつて検出された所定時間前
の位相回転角との位相差を求め、求めた位相差に所定時
間の逆数値を乗算することによつて瞬時角周波数を求め
るようにしたことにより、従来のようなフイードバツク
系を持たずに周波数変調信号を復調することができ、フ
エージング等の影響による復調特性の劣化を回避でき
る。
【0082】さらに非線形回路によつて発生した不要な
高周波成分をオーバーサンプリングによつて周波数帯域
の上側の方に持つて行き、当該不要な高周波成分を所定
のローパスフイルタによつて除去した後、オーバーサン
プリングしたものを元に戻す不要成分除去回路を設ける
ようにしたことにより、不要な高周波成分による復調特
性の劣化を回避できる。かくするにつき従来に比して復
調特性を向上し得る簡易な構成の周波数変調信号復調回
路を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるFM復調回路の構成を
示すブロツク図である。
【図2】第2実施例によるFM復調回路の構成を示すブ
ロツク図である。
【図3】第3実施例によるFM復調回路の構成を示すブ
ロツク図である。
【図4】第3実施例のFM復調回路に設けられた内挿値
計算回路を示すブロツク図である。
【図5】第4実施例によるFM復調回路の構成を示すブ
ロツク図である。
【図6】第4実施例によるFM復調回路の原理の説明に
供するスペクトル分布図である。
【図7】従来のPLL方式を用いたFM復調回路及びそ
の周辺回路を示すブロツク図である。
【符号の説明】
5……直交検波回路、10、11……アナログデイジタ
ル変換器、12、20、30、40、60……FM復調
回路、13、14……AGC回路、15……位相比較回
路、16……ループフイルタ、17……NCO回路、1
8……バンドパスフイルタ、21、24、36……遅延
型フリツプフロツプ、22、23、26……乗算器、2
5……減算器、27、43……記憶素子、31、42…
…位相回転角検出回路、34……微分回路、41……内
挿値計算回路、61……オーバーサンプリング回路、6
2……ローパスフイルタ、63……デシメート回路。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周波数変調信号を復調する周波数変調信号
    復調回路において、 上記周波数変調信号を直交検波して得られる同相成分及
    び直交成分を所定のサンプリング時間でサンプリングす
    ることによりデイジタル化して出力する直交検波回路
    と、 上記直交検波回路から出力された上記同相成分を1サン
    プリング時間分だけ遅延する第1の遅延回路と、 上記直交検波回路から出力された上記直交成分を1サン
    プリング時間分だけ遅延する第2の遅延回路と、 上記1サンプリング時間の逆数値を記憶する記憶回路
    と、 上記直交検波回路から出力された上記同相成分と上記第
    2の遅延回路によつて遅延した直交成分とを乗算する第
    1の乗算回路と、 上記直交検波回路から出力された上記直交成分と上記第
    1の遅延回路によつて遅延した同相成分とを乗算する第
    2の乗算回路と、 上記第2の乗算回路の乗算結果から上記第1の乗算回路
    の乗算結果を減算する減算回路と、 上記減算回路の減算結果と上記記憶回路に記憶された1
    サンプリング時間の逆数値とを乗算することによつて瞬
    時角周波数を求める第3の乗算回路と、 上記第3の乗算回路によつて求めた瞬時角周波数を帯域
    制限するフイルタ回路とを具え、上記周波数変調信号を
    復調するようにしたことを特徴とする周波数変調信号復
    調回路。
  2. 【請求項2】非線形回路によつて発生した不要な高周波
    成分をオーバーサンプリングによつて周波数帯域の上側
    の方に持つて行き、当該不要な高周波成分を所定のロー
    パスフイルタによつて除去した後、オーバーサンプリン
    グしたものを元に戻す不要成分除去回路を具えることを
    特徴とする請求項1に記載の周波数変調信号復調回路。
  3. 【請求項3】周波数変調信号を復調する周波数変調信号
    復調回路において、 上記周波数変調信号を直交検波して得られる同相成分及
    び直交成分を所定のサンプリング時間でサンプリングす
    ることによりデイジタル化して出力する直交検波回路
    と、 上記直交検波回路から出力された同相成分及び直交成分
    を基に位相回転角を検出する第1の位相回転角検出回路
    と、 上記直交検波回路から出力された同相成分及び直交成
    分、又は上記第1の位相回転角検出回路によつて検出さ
    れた位相回転角を基に所定時間前の位相回転角を検出す
    る第2の位相回転角検出回路と、 上記第1の位相回転角検出回路によつて検出された位相
    回転角と上記第2の位相回転角検出回路によつて検出さ
    れた所定時間前の位相回転角との位相差を求める減算回
    路と、 上記減算回路によつて求めた位相差に上記所定時間の逆
    数値を乗算することによつて瞬時角周波数を求める乗算
    回路と、 上記乗算回路によつて求めた瞬時角周波数を帯域制限す
    るフイルタ回路とを具え、上記周波数変調信号を復調す
    るようにしたことを特徴とする周波数変調信号復調回
    路。
  4. 【請求項4】上記第2の位相回転角検出回路は、 上記第1の位相回転角検出回路によつて検出された位相
    回転角を1サンプリング時間分だけ遅延することによ
    り、1サンプリング時間前の位相回転角を検出すること
    を特徴とする請求項3に記載の周波数変調信号復調回
    路。
  5. 【請求項5】上記第2の位相回転角検出回路は、 上記直交検波回路から出力された同相成分及び直交成分
    を基に内挿値計算することにより、1サンプリング時間
    よりも短い微小時間前の位相回転角を検出することを特
    徴とする請求項3に記載の周波数変調信号復調回路。
  6. 【請求項6】非線形回路によつて発生した不要な高周波
    成分をオーバーサンプリングによつて周波数帯域の上側
    の方に持つて行き、当該不要な高周波成分を所定のロー
    パスフイルタによつて除去した後、オーバーサンプリン
    グしたものを元に戻す不要成分除去回路を具えることを
    特徴とする請求項3に記載の周波数変調信号復調回路。
  7. 【請求項7】受信した周波数変調信号を周波数変調信号
    復調回路によつて復調する通信端末装置において、 上記周波数変調信号復調回路は、 上記周波数変調信号を直交検波して得られる同相成分及
    び直交成分を所定のサンプリング時間でサンプリングす
    ることによりデイジタル化して出力する直交検波回路
    と、 上記直交検波回路から出力された上記同相成分を1サン
    プリング時間分だけ遅延する第1の遅延回路と、 上記直交検波回路から出力された上記直交成分を1サン
    プリング時間分だけ遅延する第2の遅延回路と、 上記1サンプリング時間の逆数値を記憶する記憶回路
    と、 上記直交検波回路から出力された上記同相成分と上記第
    2の遅延回路によつて遅延した直交成分とを乗算する第
    1の乗算回路と、 上記直交検波回路から出力された上記直交成分と上記第
    1の遅延回路によつて遅延した同相成分とを乗算する第
    2の乗算回路と、 上記第2の乗算回路の乗算結果から上記第1の乗算回路
    の乗算結果を減算する減算回路と、 上記減算回路の減算結果と上記記憶回路に記憶された1
    サンプリング時間の逆数値とを乗算することによつて瞬
    時角周波数を求める第3の乗算回路と、 上記第3の乗算回路によつて求めた瞬時角周波数を帯域
    制限するフイルタ回路とを具えることを特徴とする通信
    端末装置。
  8. 【請求項8】受信した周波数変調信号を周波数変調信号
    復調回路によつて復調する通信端末装置において、 上記周波数変調信号復調回路は、 上記周波数変調信号を直交検波して得られる同相成分及
    び直交成分を所定のサンプリング時間でサンプリングす
    ることによりデイジタル化して出力する直交検波回路
    と、 上記直交検波回路から出力された同相成分及び直交成分
    を基に位相回転角を検出する第1の位相回転角検出回路
    と、 上記直交検波回路から出力された同相成分及び直交成
    分、又は上記第1の位相回転角検出回路によつて検出さ
    れた位相回転角を基に所定時間前の位相回転角を検出す
    る第2の位相回転角検出回路と、 上記第1の位相回転角検出回路によつて検出された位相
    回転角と上記第2の位相回転角検出回路によつて検出さ
    れた所定時間前の位相回転角との位相差を求める減算回
    路と、 上記減算回路によつて求めた位相差に上記所定時間の逆
    数値を乗算することによつて瞬時角周波数を求める乗算
    回路と、 上記乗算回路によつて求めた瞬時角周波数を帯域制限す
    るフイルタ回路とを具えることを特徴とする通信端末装
    置。
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