JP4633902B2 - デジタルダウンコンバータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線受信信号をRF(無線周波数)信号またはIF(中間周波数)信号でサンプリングしてデジタル信号処理するデジタルダウンコンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のデータ通信受信機におけるデジタル信号処理回路の周波数変換部の一例を、すなわち、デジタルダウンコンバータ(DDC)を、図4を参照して説明する。このDDCに入力する信号100は、RF帯あるいはIF帯の変調波であって、周波数Fs1でサンプリングされた周波数Fif1のIF信号である。この入力されたIF信号は、ミキサー101aおよびミキサー101bにおいて、ローカル発振器(DDS)102から出力される周波数Fcのcos波とsin波と混合、または、混合、直交検波される。このDDS102から出力されるcos波とsin波の周波数FcがFc=Fif1の関係を満たすように設定されていると、前記IF信号は一気に検波処理周波数の信号に変換される。さらに、この変換されたIF信号は、サンプリングレート変換器103a、および103bにより1/nにダウンサンプルされ(Fs2=Fs1/n)、周波数Fbのベースバンド信号が再生される。このベースバンド信号の波形はロールオフ・フィルタ104a、および104bによりロールオフ整形され、さらに図示しない自動利得増幅器(AGC)において可変増幅されて出力される。これによりIF信号は、同相成分I信号と直交成分Q信号とからなる複素ベースバンド信号として出力される。
【0003】
このように、RF信号、IF信号にて受信信号をサンプリングし、このサンプリングしたデジタル信号をデジタル信号処理によって複素ベースバンド信号に変換するデジタルダウンコンバータ(DDC)においては、ミキサー101a、101bに用いるローカル発振器102の演算処理によって発生するスプリアスは、隣接チャンネル妨害特性やバンド外からの妨害特性を悪化させる。この妨害特性の悪化は、隣接チャンネルやバンド外とスプリアスとの乗算により目的外信号が帯域内に発生することによるものである。
このため、(1)ローカル発振器102のスプリアスを問題ないレベルまで下げるために演算精度の向上を図ったり、(2)ローカル発振器102において発生するスプリアスを拡散してスプリアスのピークレベルを軽減するDither法を採用したり、(3)ローカル発振器102のスプリアス発生がローカル発振器102の発振周波数に依存することを利用してスプリアスが発生しない周波数で使用したりするなどの対応策が取られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなスプリアス対策にあっても、それぞれ(1)回路規模と消費電力の増大を招いたり、(2)スプリアスレベルを下げる方法を採用した場合よりは少ないが、前記同様に回路規模と消費電力の増大とC/Nの悪化とを招き、さらに(3)利用可能な周波数が制限されるといった問題があった。
特に、消費電力の増大は、受信信号サンプリング周波数で動作するために、DDCにおいて最も高速な処理が要求されるローカル発振器102において、DDC全体における消費電力のウェイトが大きいために大きな問題となっていた。
【0005】
本発明は、前記のような問題を解決するものであり、ローカル発振器の消費電力を増大させることなく、低いスプリアスレベルと高い周波数精度を得ることができるデジタルダウンコンバータを得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的達成のため、請求項1に記載のデジタルダウンコンバータは、RF信号またはIF信号にて受信信号をサンプリングして得たデジタル信号をIF入力信号として、第1のローカル発振器を用いて第2のIF信号に変換する第1のミキサーと、該第1のミキサー出力の目的帯域外信号抑圧のために帯域制限を行うデジタルフィルタ出力を入力として、第2のローカル発振器を用いて前記デジタルフィルタ出力を検波器処理周波数に変換する第2のミキサーとを備えたデジタルダウンコンバータであって、前記第1のローカル発振器の発振可能な周波数ステップを前記第2のローカル発振器の発振可能な周波数ステップより大きい設定としたものである。
【0007】
また、請求項2に記載のデジタルダウンコンバータは、請求項1に記載のデジタルダウンコンバータにおいて、前記第1のローカル発振器および第2のローカル発振器を正弦波/余弦波を出力するダイレクトデジタルシンセサイザとしたものである。
【0008】
また、請求項3に記載のデジタルダウンコンバータは、請求項2に記載のデジタルダウンコンバータにおいて、前記第1のローカル発振器としてのダイレクトデジタルシンセサイザの位相演算語長を、位相データを正弦波/余弦波に変換する正弦波/余弦波テーブルの入力語長に一致させるようにしたものである。
【0009】
また、請求項4に記載のデジタルダウンコンバータは、請求項1に記載のデジタルダウンコンバータにおいて、前記第1のローカル発振器においてはテーブル読み出し方式(テーブルルックアップ方式)を用いて、位相を正弦波/余弦波に変換するための正弦波/余弦波テーブルを順次読み出すようにしたものである。
【0010】
また、請求項5に記載のデジタルダウンコンバータは、請求項4に記載のデジタルダウンコンバータにおいて、正弦波/余弦波テーブル長を可変長としたものである。
【0011】
また、請求項6に記載のデジタルダウンコンバータは、請求項4または請求項5に記載のデジタルダウンコンバータにおいて、複数周期のデータを持つ正弦波/余弦波テーブルを用いるようにしたものである。
【0012】
また、請求項7に記載のデジタルダウンコンバータは、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のデジタルダウンコンバータにおいて、前記第1のミキサー出力のフィルタをデシメーションフィルタとして第2のミキサー以降のサンプリング周波数を下げるようにしたものである。
【0013】
また、請求項8に記載のデジタルダウンコンバータは、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のデジタルダウンコンバータにおいて、前記デジタルフィルタの帯域幅を、通信チャンネル帯域幅+第1のローカル発振器の出力周波数ステップとしたものである。
【0014】
また、請求項9に記載のデジタルダウンコンバータは、請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のデジタルダウンコンバータにおいて、前記デジタルフィルタを複素FIRフィルタとして、デジタルダウンコンバータ周波数設定時に、通信チャンネル帯域幅の半分の帯域を持つ基準LPF係数にeのj(nω)乗(ωはフィルタのあるIF周波数)の値を乗じて、複素係数フィルタ用BPF係数としたものである。
ここでいう基準LPF係数に、eのi(nω)乗の値を乗じた複素係数フィルタ用BPF係数とは、複素係数実/複素BPFの係数のことを指す。この実/複素BPFとは、係数が実数または複素数であることと、信号パスが実数または複素数であることとを含むBPFである。
【0015】
また、請求項10に記載のデジタルダウンコンバータは、請求項9に記載のデジタルダウンコンバータにおいて、前記LPF係数に乗算する前記eのj(nω)乗の値を得るためにローカル発振器を用いたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図について説明する。図2は本発明のデジタルダウンコンバータを有する受信機の構成を示すブロック図である。この受信機においては、アンテナ201により受信された受信信号fa(t)が、RF部202、ミキサー203、ローカル発振器(Lo)204においてIF信号に変換され、このIF信号は、帯域通過形フィルタ(BPF)205により受信バンド以外の信号を抑圧すべく帯域制限される。アナログ/デジタル(ADC)変換器206は、BPFフィルタ205の出力を入力し、サンプリング後、受信信号周波数Fd1のデジタル信号に変換されたデジタルIF信号f1(t)をDDC207に入力する。ここで、f1(t)はReal信号であり、±にスペクトルを持つ。符号209はローカル発振器、符号209はベースバンド回路(BB)、符号210はBB回路209で用いるクロックを生成する分周回路(1/k)である。
【0017】
また、前記f1(t)は、DDC207を構成する、図1中の第1のミキサー303に入力される。この第1のミキサー303は乗算器301、302により構成された直交変換器であり、これらの乗算器301、302に入力されたf1(t)と、第1のローカル発振器304であるダイレクトデジタルシンセサイザ(DDS)1が出力する周波数Fc1のローカル信号c1(t)、−s1(t)とが乗算されて、Fd2の複素IF信号f2(t)に変換される。さらに、このf2(t)は4個のFIRフィルタにより構成される、通過帯域幅Fbwのバンドパスフィルタ特性を持つ複素係数−複素FIRフィルタ305〜308により、f1(t)のイメージ周波数、隣接チャンネル信号、ダウンサンプル時のエイリアシング発生の目的外信号を抑圧した後、1/nのサンプリング周波数Fs2にダウンサンプルされる。
【0018】
サンプリング周波数Fs2にダウンサンプルされたf2(t)は、続いて、乗算器309〜312によって構成される第2のミキサー313によって、第2のDDS314であるDDS2からの周波数Fc2のローカル信号c2(t)、s2(t)とそれぞれ乗算されて、ベースバンド周波数Fbのf3(t)に変換され、さらにロールオフフィルタ315、316を通過して、図2に示すベースバンド処理部(BB)209へ出力される。複素係数−複素FIRフィルタ305〜308の係数は、DDCスタートアップ時、またはDDS1の周波数設定時(チャンネル設定時)に、基準ローパスフィルタ317の実係数と、第2のローカル発振器314であるDDS2の複素信号c2(t)、s2(t)とをそれぞれ乗じて得る。なお、複素係数−複素FIRフィルタ305〜308は演算量低減のために、ポリフェーズフィルタとすることもできる。
【0019】
また、前記DDS1、DDS2におけるスプリアスの発生とそのレベルは、以下の理論式で説明される。すなわち、位相誤差によるスプリアスの最悪値(C/S)は、下式のようになる。
【0020】
【数1】
【0021】
さらに、振幅誤差によるスプリアスの最悪値(C/S)は下式のようになる。
【0022】
【数2】
【0023】
なお、これらの理論式については、「Spur reduction techniques in sine output direct digital synthesis, Proceedings of the IEEE International Frequency Control Symposium, 1996」に記載されている。
本発明は、前記のように周波数ステップは粗いがスプリアスは少ない第1のローカル発振器304と、周波数ステップは細かいがスプリアス特性は必ずしも良くない第2のローカル発振器314を用いて、2段階で周波数変換を行うものであり、第1のローカル発振器304および第2のローカル発振器314を正弦波/余弦波を出力する発振器とすることで、ローカル発振器の発生方式として、特性が良く解析され、使用例も多いDDSを使用できる。また、他の例としてCORDICでは、演算量を減らすとスプリアスが増大するため、本発明に単純には適用できない。しかし、第1のローカル発振器304を前記正弦波/余弦波を出力するDDSとし、第2のローカル発振器314にCORDICを用いることは可能であり、本発明の趣旨にも適っている。
なお、上記CORDICとは、「COordinate Rotation DIgital Computer」のことであり、三角関数の演算を行うためのデジタル回路として知られている。
【0024】
また、第1のローカル発振器により正弦波/余弦波テーブルを順次読み出すことで、第1のローカル発振器304を、位相誤差を原因とするスプリアス発生のない条件にて使用することができる。ここで、正弦波/余弦波テーブルにはテーブルデータを書き込んだROM(リードオンリメモリ)を使用するが、RAM(ランダムアクセスメモリ)を使用して、電源投入時にテーブルデータを書き込むようにしてもよい。
DDSにおいて、位相誤差を原因とするスプリアス特性は、位相演算部とROMの位相語長(アドレス長=ROMサイズ)の差を(=再量子化error)1bit減じる毎に6.02dB改善される。位相演算語長を固定としたとき、スプリアス改善のために1bitROMのアドレス語長を増す毎に回路規模(ROM)サイズが2倍となり、消費電力もほぼ2倍となる。
DDSの出力語長(=ROMデータ長)を原因とするスプリアス特性はDDSの出力語長により決まり、1bit長くする毎に6.02dB改善される。ROMデータ長は1bit増しても、回路規模/消費電力ともに語長の比で変化する11bit出力を12bit出力としても回路規模/消費電力増大は12/11=1.091(=1.0+1.0/LSB)倍に過ぎず、2倍の変化がある位相スプリアス改善と大きな差がある。
DDSの出力ステップを粗くすることで位相演算語長とROMの位相語長を一致させても短いROMアドレス長で済む。また、回路規模増大に対するスプリアス改善効果に優れたDDS出力語長を決定することによりスプリアスレベルが決定できるために、低いスプリアスレベルが実現できる。
【0025】
ところで、DDSの位相演算語長とROMの入力語長が一致するときに、スプリアスレベルはDDS出力語長のみに依存する。また、DDSの位相演算語長がROMの入力語長より大きい場合であっても、発振周波数の設定によりROMの入力語長への丸め誤差が発生しなければ、スプリアスレベルはDDS出力語長のみに依存する。この知見に基づき第1のローカル発振器304において、回路簡略化の手段としてのテーブル読み出し方式(テーブルルックアップ方式)を用いるようにすれば、スプリアスレベルは位相誤差の無いDDSと同様に、テーブルに用いるROMの出力語長(データビット長)のみに依存する。ここでのテーブル読み出し方式とは、正弦波/余弦波テーブルを順次読み出していくことによって、DDSのもつ位相誤差によるスプリアス発生のない正弦波/余弦波を出力する方式のことである。
さらに、正弦波/余弦波テーブル長を可変長とすることで、fout=fs/3、fs/4、fs/5、…といったステップでの可変が可能となるほか、長さNのテーブルにM周期分のデータを書きこむことで、出力周波数はfout=fs*(M/N)となり、fout=fs*7/16、fs*6/16、fs*5/16、fs*4/16といったステップでの可変が可能になる。Nを固定としたとき、DDSのように等間隔なステップでの出力周波数設定が可能となる。
【0026】
また、第1のミキサー303出力のフィルタをデシメーションフィルタとして第2のミキサー313以降のサンプリング周波数を下げるようにしたので、次段のミキサーとローカル発振器のサンプリング周波数(動作周波数)が下がり、サンプリング周波数が下がることで、第1のローカル発振器と同じ演算を行ってもサンプリング周波数の低下に比例して、消費電力が下がる。また、出力周波数ステップもサンプリング周波数低下に比例して細かくなる。よって、第1のローカル発振器と同一構成の発振器を用いても周波数誤差を縮小できる。
さらに、デジタルフィルタの帯域幅を、通信チャンネル帯域幅+第1のローカル発振器304の出力周波数ステップとしたことで、そのローカル発振器304のスプリアスが大きな問題となる、近接チャンネルやバンド外とスプリアスとの乗算により目的外信号が帯域内に発生することによる妨害を回避できる。デシメーションフィルタの帯域幅をチャンネル帯域幅とすることで目的チャンネルのみを通過させ、第2のローカル発振器出力にスプリアスを許容したとしてもC/Nやコンスタレーションの悪化にとどまり、目的外信号による妨害という大きな影響を回避できる。
【0027】
また、フィルタの通過帯域幅はチャンネル帯域幅である事が理想であるが、第1のローカル発振器の出力周波数ステップが粗いために、受信するチャンネル毎にIF信号の中心周波数にずれ(誤差)が生じる。チャンネル帯域の上下に其々、第1のローカル発振器の出力周波数ステップの1/2を広げてフィルタ通過帯域幅とする。
このフィルタの阻止帯域特性は、スプリアスによる目的外信号による妨害度がスプリアスレベルに比例することから、スプリアスが高いレベルでなければ本来の目的であるダウンサンプリングによるエイリアシング防止を主目的とできる。
これは、スプリアスレベルが高い場合には、フィルタの阻止帯域をできる限り通過帯域の近傍まで広げてスプリアスを抑圧するが、スプリアスレベルが低い場合には、フィルタの阻止帯域をエイリアシングの発生帯域に制限することができるので、スプリアスレベルが高い場合のフィルタと同一次数のフィルタでより高い阻止帯域減衰量を得ることが可能となり、この結果、エイリアシング抑圧度が高くなるからである。
なお、デジタルフィルタにおいては、目的チャンネルより第1のデジタルローカル発振器206によるオフセット分中心周波数をずらすようにすれば、第1のローカル発振器の出力周波数ステップが粗いために生じたIF信号の中心周波数のずれを吸収するために、デジタルフィルタの通信チャネル帯域幅を広げる必要はない。
【0028】
また、チャネル帯域幅の半分の帯域幅をもつLPF(実係数)特性のFIRフィルタ係数にej(nω)を乗じると、係数が複素化されると共にフィルタ帯域がωシフトされてLPF通過帯域の2倍=チャネル帯域幅の通過帯域を持つ複素BPFを得る。これをダウンサンプリングフィルタとして利用することで目的チャンネル信号のみの通過とダウンサンプルのエイリアシング発生抑圧をかねることを開示している。なお、LPF特性のFIRフィルタ係数(基準LPF係数)に、eのi(nω)乗の値を乗じて得られたフィルタ用BPF係数は、複素係数実/複素BPFの係数となる。この実/複素BPFとは、係数が実数または複素数であることと、信号パスが実数または複素数であることとを含むBPFである。
なお、基準LPF317を複素BPFとして構成するようにしてもよいが、この場合にはフィルタ帯域シフトのための乗算が複素演算になるので、新たに乗算器が4個加えて加算器が2個必要になる。
また、周波数シフトステップは周波数シフトのために用いる複素信号発生器の発生可能ステップによって決まり、目的チャンネルより第1のローカル発振器によるオフセット分中心周波数をずらしたフィルタをチャンネル毎に得ることも可能であるので、このときは複素FIRフィルタの帯域幅に第1のローカル発振器の周波数誤差を加算する必要がない。
【0029】
このフィルタの阻止帯域減衰量がダウンサンプルによるエイリアシング防止には不足するとき、ダウンサンプル時のエイリアシング発生ポイントに大きな減衰量を持つ(実係数)フィルタを組み合わせたフィルタをデシメーションフィルタとすると効果的である。
さらに、基準LPF係数に乗算するeのj(nω)乗の値にローカル発振器を用いることによっても、複素係数FIRフィルタのためのBPF用複素係数を得ることができる。
【0030】
【発明の効果】
以上のように、本発明は周波数ステップは粗いものの、スプリアスが少ない第1のローカル発振器と周波数ステップが細いものの、スプリアスが必ずしも良くない第2のローカル発振器とを用いて、2段階で周波数変換を行うようにしたので、回路規模および消費電力、とりわけローカル発振器での消費電力を抑制し、低いスプリアスレベルと高い周波数変換精度、さらにはC/Nの劣化の少ないデジタルダウンコンバータを提供できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態によるデジタルダウンコンバータを示すブロック図である。
【図2】 本発明のデジタルダウンコンバータを備えた受信機の構成を示すブロック図である。
【図3】 本発明におけるローカル発振器の基本原理を説明するブロック図である。
【図4】 従来のデジタルダウンコンバータを示すブロック図である。
【符号の説明】
207 デジタルダウンコンバータ(DDC)
303 第1のミキサー
304 第1のローカル発振器(DDS1)
305〜308 複素FIRフィルタ
313 第2のミキサー
314 第2のローカル発振器(DDS2)
Claims (10)
- RF信号またはIF信号にて受信信号をサンプリングして得たデジタル信号をIF入力信号として、第1のローカル発振器を用いて第2のIF信号に変換する第1のミキサーと、該第1のミキサー出力の目的帯域外信号抑圧のために帯域制限を行うデジタルフィルタ出力を入力として、第2のローカル発振器を用いて前記デジタルフィルタ出力を検波器処理周波数に変換する第2のミキサーとを備えたデジタルダウンコンバータであって、
前記第1のローカル発振器の発振可能な周波数ステップを、前記第2のローカル発振器の発振可能な周波数ステップより大きい設定とするとともに、
前記第1のローカル発振器のスプリアスは前記第2のローカル発振器のスプリアスよりも少ない
ことを特徴とするデジタルダウンコンバータ。 - 前記第1のローカル発振器および第2のローカル発振器が正弦波/余弦波を出力するダイレクトデジタルシンセサイザである
ことを特徴とする請求項1に記載のデジタルダウンコンバータ。 - 前記第1のローカル発振器としてのダイレクトデジタルシンセサイザの位相演算語長が、位相データを正弦波/余弦波に変換する正弦波/余弦波テーブルの入力語長に一致する
ことを特徴とする請求項2に記載のデジタルダウンコンバータ。 - 前記第1のローカル発振器が位相を正弦波/余弦波に変換するための正弦波/余弦波テーブルを順次読み出す
ことを特徴とする請求項1に記載のデジタルダウンコンバータ。 - 正弦波/余弦波テーブル長が可変長である
ことを特徴とする請求項4に記載のデジタルダウンコンバータ。 - 複数周期のデータを持つ正弦波/余弦波テーブルを用いる
ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載のデジタルダウンコンバータ。 - 前記第1のミキサー出力のフィルタがデシメーションフィルタであり、第2のミキサー以降のサンプリング周波数を下げる
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のデジタルダウンコンバータ。 - 前記デジタルフィルタの帯域幅が、通信チャンネル帯域幅+第1のローカル発振器の出力周波数ステップとする
ことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のデジタルダウンコンバータ。 - 前記デジタルフィルタが複素FIRフィルタであり、デジタルダウンコンバータ周波数設定時に、通信チャンネル帯域幅の半分の帯域を持つ基準LPF係数にeのj(nω)乗(ωはフィルタのあるIF周波数)の値を乗じて複素係数フィルタ用BPF係数とした
ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載のデジタルダウンコンバータ。 - 前記LPF係数に乗算する前記eのj(nω)乗の値を得るために、ローカル発振器を用いる
ことを特徴とする請求項9に記載のデジタルダウンコンバータ。
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