JPH1146156A - 無線通信装置 - Google Patents

無線通信装置

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JPH1146156A
JPH1146156A JP9359048A JP35904897A JPH1146156A JP H1146156 A JPH1146156 A JP H1146156A JP 9359048 A JP9359048 A JP 9359048A JP 35904897 A JP35904897 A JP 35904897A JP H1146156 A JPH1146156 A JP H1146156A
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薫 岡部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型、軽量化され、さらに携帯に便利な無線
通信装置を提供する。 【解決手段】 第1の周波数帯域と第2の周波数帯域の
2つの周波数帯域で使用できるダブルスーパーヘテロダ
イン方式であって、RF帯シンセサイザ及びIF帯シン
セサイザと、該RF帯シンセサイザ及び該IF帯シンセ
サイザの出力を周波数混合する為のミキサを備える無線
通信装置において、送信時には該ミキサから出力される
信号を送信搬送波として使用し、受信時には該RFシン
セサイザの出力を受信用第1局発信号、該IF帯シンセ
サイザからの出力を受信用第2局発信号として使用し、
かつ該RF帯シンセサイザ及び該IF帯シンセサイザ両
方もしくはどちらか片方の発振周波数を、各々の使用帯
域の送受信において切り替える構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信装置に関
し、特に2つの周波数帯域で使用できるダブルスーパー
ヘテロダイン方式の無線通信装置に関するものであっ
て、さらに詳しくは前記方式の通信装置の無線部に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】送受信の周波数が異なる無線通信に関し
て、2つの周波数帯域で使用でき、送受信の周波数間隔
が使用帯域により異なる無線通信の例として、近年、先
進国を中心に急速に拡大している携帯電話がある。携帯
電話は、従来アナログ方式でサービスが開始され、これ
まで広く利用されてきたが、急増する需要を賄いきれな
い状況になり、新たな帯域を使用したディジタル方式の
サービスが開始された。ディジタル方式は、加入者容
量、通信コスト、秘話性、通信の多様性に優れており、
今後、アナログ方式の帯域もディジタル方式に取り込ま
れることが決定されており、その場合においても、2つ
の帯域が存在することになるため、送受信での周波数が
異なり、かつ2つの周波数帯域で使用できる無線携帯電
話機が注目されている。
【0003】通常上記のような2帯域で使用可能な端末
を実現するために、例えば、国内800MHz帯ディジ
タル方式携帯電話(以後、PDCと呼ぶ)の場合には、
図25のような3シンセサイザを用いた方式が採用され
ている。図25は、ディジタル帯域及びアナログ帯域の
2つの周波数帯域で使用できる無線携帯電話機の無線部
の回路ブロック図である。
【0004】図示するように無線部の回路ブロックは、
ディジタル帯域及びアナログ帯域共用のアンテナ1、送
受切替回路2、受信RF信号を第1IF信号にダウンコ
ンバートする為の受信用RFミキサ3、第1IF信号用
バンドパスフィルタ4、第1IF信号を第2IF信号に
ダウンコンバートする為の受信用IFミキサ5、受信用
第2局発IF帯シンセサイザ26、受信用第1局発周波
数帯で発振するRF帯シンセサイザ23、VCXO(水
晶発振器)11、RF帯シンセサイザ信号を送信信号に
アップコンバートする為の送信シフト用ミキサ25、送
信IFシンセサイザ24から構成される。
【0005】まず、送信時について説明する。上記構成
の無線携帯電話機において、RF帯シンセサイザ23か
ら、ディジタル帯域使用時は680〜688MHz、ア
ナログ帯域使用時は740〜755MHzの信号を発
振、出力し、送信IFシンセサイザ24から、ディジタ
ル帯域使用時は260MHz、アナログ帯域使用時は1
85MHzの信号を発振、出力することにより、送信シ
フト用ミキサ25では該RF帯シンセサイザ23から発
振、出力された信号が該送信IFシンセサイザ24から
発振、出力された信号によりアップコンバートされ、デ
ィジタル帯域使用時は940〜948MHz、アナログ
帯域使用時は925〜940MHzの送信搬送波が発生
する.発生した送信搬送波は送信系回路13へ入力さ
れ、直接直交変調された後、送受切替回路2を介し、ア
ンテナ1から送信される。
【0006】次に、受信時について説明する。アンテナ
で受信した受信RF信号は、ディジタル帯域とアナログ
帯域を使用する場合は810〜818MHzもしくは8
70〜885MHzである。この時、RF帯シンセサイ
ザ23から、ディジタル帯域使用時は680〜688M
Hz、アナログ帯域使用時は740〜755MHzの信
号を発振、出力することにより、受信用RFミキサ3で
は該RF帯シンセサイザから発振、出力された信号によ
り受信RF信号が2つの周波数帯域共に130MHzの
第1IF信号にダウンコンバートされる。その後、第1
IF信号はバンドパスフィルタ4を介した後、受信用I
Fミキサ5に入力される。ここで、受信用IFミキサ5
では、受信用第2局発IF帯シンセサイザから発振、出
力された129.55MHzの信号により第1IF信号
が450kHzの第2IF信号にダウンコンバートさ
れ、復調器に入力後、復調される。このようにして、デ
ィジタル帯域とアナログ帯域の2つの周波数帯域におい
て使用できる無線携帯電話機の無線部を構成することが
できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の構成に
おいては、IF帯シンセサイザ、RF帯シンセサイザ、
送受切替用シンセサイザの3個のシンセサイザが必要と
され、回路構成が複雑になるだけでなく、小型化及び低
消費電力化に適さないという問題がある。
【0008】そこで、本発明は小型、軽量化され、さら
に携帯に便利な無線通信装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1記載の発明は、第1の周波数
帯域と第2の周波数帯域の2つの周波数帯域で使用でき
るダブルスーパーヘテロダイン方式であって、RF帯シ
ンセサイザ及びIF帯シンセサイザと、該RF帯シンセ
サイザ及び該IF帯シンセサイザの出力を周波数混合す
る為のミキサを備える無線通信装置において、送信時に
は前記ミキサから出力される信号を送信搬送波として使
用し、受信時には前記RFシンセサイザの出力を受信用
第1局発信号、前記IF帯シンセサイザからの出力を受
信用第2局発信号として使用し、かつ前記RF帯シンセ
サイザ及び前記IF帯シンセサイザ両方もしくはどちら
か片方の発振周波数を、各々の使用帯域の送受信におい
て切り換えることを特徴とする。
【0010】このように構成することにより、IF帯シ
ンセサイザ及びRF帯シンセサイザの両方もしくはどち
らか片方の発振周波数を各々の使用帯域の送受信で切り
替え、かつ送信時のみ両シンセサイザの出力を混合する
ため、シンセサイザを2個使用するだけの簡単な構成
で、2つの周波数帯域で使用でき、受信待ち受け時間の
改善も可能となる。
【0011】本発明のうち請求項2記載の発明は、前記
RFシンセサイザと前記IFシンセサイザ出力とを周波
数混合するミキサを、受信時に非動作状態とすることを
特徴とする。
【0012】本発明のうち請求項3記載の発明は、前記
IFシンセサイザの位相比較周波数を送信時と受信時で
異なる周波数に設定することを特徴とする。このように
構成することにより、システムの周波数切換え時間の要
求仕様が、送信から受信と、受信から送信で異なる場合
には、IFシンセサイザの位相比較周波数を送受信で別
々の周波数に選択することにより、よりシンプルな構成
で2帯域無線通信装置を得ることが可能となる。
【0013】本発明のうち請求項4記載の発明は、第1
の周波数帯域の送信周波数帯域が940〜948MH
z、受信周波数帯域が810〜818MHz、第2の周
波数帯域の送信周波数帯域が925〜940MHz、受
信周波数帯域が870〜885MHzである2つの周波
数帯域で使用できるダブルスーパーヘテロダイン方式の
無線通信装置において、第1IF周波数を130.05
MHz、第2IF周波数を450kHz、IF帯シンセ
サイザの発振周波数を第1の周波数帯域使用時および第
2の周波数帯域使用時の受信時に129.6MHz、第
1の周波数帯域使用時の送信時に260.05MHz、
第2の周波数帯域使用時の送信時に185.05MH
z、RF帯シンセサイザの発振周波数を第1の周波数帯
域使用時の送受信時に679.95〜687.95MH
z、第2の周波数帯域使用時の送受信時に739.95
〜754.95MHzと設定し、上記請求項1〜3のい
ずれかに記載の無線通信装置に適用することを特徴とす
る。
【0014】本発明のうち請求項5記載の発明は、第1
の周波数帯域の送信周波数帯域が940〜948MH
z、受信周波数帯域が810〜818MHz、第2の周
波数帯域が送信周波数帯域が925〜940MHz、受
信周波数帯域が870〜885MHzである2つの周波
数帯域で使用できるダブルスーパーヘテロダイン方式の
無線通信装置において、第1IF周波数を128.9M
Hz、第2IF周波数を100kHz、IF帯シンセサ
イザの発振周波数を第1の周波数帯域使用時および第2
の周波数帯域使用時の受信時に128.8MHz、第1
の周波数帯域使用時の送信時に258.9MHz、第2
の周波数帯域使用時の送信時に183.9MHz、RF
帯シンセサイザの発振周波数を第1の周波数帯域使用時
の送受信時に681.1〜689.1MHz、第2の周
波数帯域使用時の送受信時に741.1〜756.1M
Hzと設定し、上記請求項1〜3のいずれかに記載の無
線通信装置に適用することを特徴とする。
【0015】本発明のうち請求項6記載の発明は、第1
帯域及び第2帯域各々の送信時に、IF帯シンセサイザ
(第1の帯域の送信時発振周波数がfi_TX1、第2の帯域
の送信時発振周波数がfi_TX2とする)、及びRF帯シン
セサイザ(第1の帯域の送信時発振周波数がfr_TX1、第
2の帯域の送信時発振周波数がfr_TX2とする)から出力
される信号の、基本成分及び高調波成分が装置内の単一
もしくは複数の非線型素子によって周波数混合されて生
じる送信時不要輻射スプリアス(第1の帯域でSp_1、第
2の帯域でSp_2とする)の周波数fsp_kが、 fsp_k=|m・fr_TXk+n・fi_TXk| m、nは正負の整数でm=n=1以外、k=1、2 第1の周波数帯域、第2の周波数帯域それぞれにおい
て、送信周波数帯域内に含まれず、かつ両帯域におい
て、Sp_k(k=1、2)がベースバンド領域に落ち込む
場合、装置内の任意の発振器に生じるSp_k(k=1、2)に
よる変調成分が、規定値を超えないように、fi_TXk、fr
_TXk(k=1、2)を選択し、請求項1〜3のいずれかに記
載の無線通信装置に適用することを特徴とする。
【0016】このように構成することにより、送信時に
前記RFシンセサイザとIFシンセサイザの基本波及び
高調波が装置内の単一もしくは複数の非線型素子によっ
て周波数混合されて生じる送信時スプリアスが規定値を
満足する様に、両シンセサイザの周波数を選択すること
で、良好な特性を有する2帯域無線通信装置を得ること
が可能となる。
【0017】本発明のうち請求項7記載の発明は、第1
の周波数帯域の送信周波数帯域が940〜948MH
z、受信周波数帯域が810〜818MHz、第2の周
波数帯域が送信周波数帯域が925〜940MHz、受
信周波数帯域が870〜885MHzである2つの周波
数帯域で使用できるダブルスーパーヘテロダイン方式の
無線通信装置において、第1IF周波数を90.05M
Hz、第2IF周波数を450kHz、IF帯シンセサ
イザの発振周波数を第1の周波数帯域使用時および第2
の周波数帯域使用時の受信時に89.6MHz、第1の
周波数帯域使用時の送信時に220.05MHz、第2
の周波数帯域使用時の送信時に145.05MHz、R
F帯シンセサイザの発振周波数を第1の周波数帯域使用
時の送受信時に719.95〜727.95MHz、第
2の周波数帯域使用時の送受信時に779.95〜79
4.95MHzと設定し、前記請求項6記載の無線通信
装置に適用することを特徴とする。
【0018】本発明のうち請求項8記載の発明は、上記
すべての請求項に係る無線通信装置での受信時に装置内
の任意の基準信号源の発振周波数frefが、前記IFシン
セサイザの周波数fi_RXk(k=1、2)のM/N倍となる場
合(N、Mは1以上の整数でN=M=1以外)、受信時
に前記IFシンセサイザ出力に代わり装置内の基準信号
源のN/M倍波を用い、同時に前記IFシンセサイザを
非動作状態とし、送信時には前記IFシンセサイザを動
作状態とし、同時に前記基準信号源を除く前記N/M倍
波を生成する機能を停止させることを特徴とする。この
ように構成することにより、装置内の基準信号源と該I
Fシンセサイザの周波数関係がM/N倍である場合、受
信時に該基準信号のN/M倍波を受信第2局発信号とし
て用い、該IFシンセサイザを受信時に非動作状態とす
ることで、受信時消費電流をより小さくすることができ
る。
【0019】本発明のうち請求項9記載の発明は、前記
請求項8記載の無線通信装置の装置内にある任意の基準
信号源の発振周波数frefが129.6MHzのM/N倍
(N、Mは1以上の整数でN=M=1以外)の場合に、
第1の帯域及び第2の帯域の受信時に、前記IFシンセ
サイザ出力に代わり前記基準信号源のN/M倍波を用
い、同時に前記IFシンセサイザを非動作状態とし、送
信時には前記IFシンセサイザを動作状態とし、同時に
前記基準信号源を除く前記N/M倍波を生成する機能を
停止させることを特徴とする。
【0020】本発明のうち請求項10記載の発明は、前
記請求項8記載の無線通信装置の装置内にある任意の基
準信号源の発振周波数frefが89.6MHzのM/N倍
(N、Mは1以上の整数でN=M=1以外)の場合に、
第1の帯域及び第2の帯域の受信時に、前記IFシンセ
サイザ出力に代わり前記基準信号源のN/M倍波を用
い、同時に前記IFシンセサイザを非動作状態とし、送
信時には前記IFシンセサイザを動作状態とし、同時に
前記基準信号源を除く前記N/M倍波を生成する機能を
停止させることを特徴とする。
【0021】本発明のうち請求項11記載の発明は、上
記すべての請求項に係る無線通信装置での2帯域の送受
信それぞれの場合に選択されるIFシンセサイザの周波
数fi_RX1、fi_RX2、fi_TX1、fi_TX2のうち、すくなくと
も1つ以上の周波数が、他の周波数もしくはその近傍の
周波数のK/L倍(K、Lは1以上の整数でK=L=1
以外)の関係に選ばれ、かつ前記K/L倍に選択された
周波数を使用する場合は、前記IFシンセサイザを関係
のある他の周波数に設定し、前記IFシンセサイザ出力
周波数のL/K倍波を用いることを特徴とする。上述の
ように、IFシンセサイザの周波数をK/L倍の関係に
選択し、IFシンセサイザ出力のL/K倍波を用いるこ
とにより、該シンセサイザ内のVCOの構成を簡易化で
きる。
【0022】本発明のうち請求項12記載の発明は、前
記L/K倍波を使用しない場合に、前記L/K倍波を生
成する機能を停止させることを特徴とする。
【0023】本発明のうち請求項13記載の発明は、第
1の周波数帯域の送信周波数帯域が940〜948MH
z、受信周波数帯域が810〜818MHz、第2の周
波数帯域が送信周波数帯域が925〜940MHz、受
信周波数帯域が870〜885MHzである2つの周波
数帯域で使用できるダブルスーパーヘテロダイン方式の
無線通信装置において、第1IF周波数を128.9M
Hz、第2IF周波数を100kHz、IF帯シンセサ
イザの発振周波数を第1の周波数帯域使用時および第2
の周波数帯域使用時の受信時に128.8MHz、第1
の周波数帯域使用時の送信時に129.45MHz、第
2の周波数帯域使用時の送信時に183.9MHz、R
F帯シンセサイザの発振周波数を第1の周波数帯域使用
時の送受信時に681.1〜689.1MHz、第2の
周波数帯域使用時の送受信時に741.1〜756.1
MHzと設定し、第1の帯域の送信時に前記IFシンセ
サイザ出力の2逓倍波と前記RFシンセサイザ出力とを
混合して送信搬送波を生成し、請求項11または請求項
12に記載の無線通信装置に適用することを特徴とす
る。
【0024】本発明のうち請求項14記載の発明は、請
求項11または請求項12に記載の無線通信装置におい
て、前記K、LをK≧Lの関係に選択することを特徴と
する。
【0025】本発明のうち請求項15記載の発明は、第
1の周波数帯域の送信周波数帯域が940〜948MH
z、受信周波数帯域が810〜818MHz、第2の周
波数帯域が送信周波数帯域が925〜940MHz、受
信周波数帯域が870〜885MHzである2つの周波
数帯域で使用できるダブルスーパーヘテロダイン方式の
無線通信装置において、第1IF周波数を128.9M
Hz、第2IF周波数を100kHz、IF帯シンセサ
イザの発振周波数を第1の周波数帯域使用時および第2
の周波数帯域使用時の受信時に257.6MHz、第1
の周波数帯域使用時の送信時に258.9MHz、第2
の周波数帯域使用時の送信時に183.9MHz、RF
帯シンセサイザの発振周波数を第1の周波数帯域使用時
の送受信時に681.1〜689.1MHz、第2の周
波数帯域使用時の送受信時に741.1〜756.1M
Hzとし、両帯域の受信時に該IFシンセサイザ出力の
2分周波を受信用第2局発信号として使用し、請求項1
1または請求項12に記載の無線通信装置に適用するこ
とを特徴とする。
【0026】本発明のうち請求項16記載の発明は、請
求項11乃至請求項15に記載の無線通信装置におい
て、前記L/K倍回路が分周回路を含む場合、該分周回
路をPLL・ICに内蔵したことを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
<実施形態1>図1は本発明の請求項1および請求項2
に係る一つの実施形態を示したものである。以下、図面
の説明の中で、従来例と同じ動作のものは同じ番号とす
る。
【0028】本実施形態では、受信時においてRFシン
セサイザ12の出力がそのまま受信第1局発信号になる
ので、両帯域の受信周波数(RX1、RX2)と第1IF周波
数(IF1)が決まると両帯域の受信時のRFシンセサイ
ザ12の周波数(fr_RX1、fr_RX2)は、以下のように、
UpperローカルとLowerローカルの2通りにな
る。 fr_RX1=RX1+IF1(Upper) or RX1-IF1(Lower) fr_RX2=RX2+IF1(Upper) or RX1-IF1(Lower)・・・・・・・・・(1) また、受信時IFシンセサイザ8の周波数(fi_rx)は
第IF周波数(IF1)と第2IF周波数(IF2)が決まれ
ば、(1)式と同様に以下の2通りになる。 fi_RX=IF1+IF2(Upper) or IF1-IF2(Lower)・・・・・・・・・・(2) 通常、同一システムであればバンドパスフィルタ4の関
係から、IF1、IF2は受信周波数に関係なく一定に選ばれ
るので帯域1、帯域2に関係なくIFシンセサイザ8の
受信時周波数は一定(fi_RX)になる。
【0029】従って、帯域によって両シンセサイザ8、
12の発振周波数を(1)、(2)式に応じた周波数に設
定し、RFシンセサイザ12の出力を受信第1ローカ
ル、IFシンセサイザ8の出力を受信第2ローカル信号
として用いることで、両帯域での受信が可能になる。
【0030】次に、送信時について考えると、両帯域の
送信周波数(TX1、TX2)が決まると、RFシンセサイザ
12の送信時発振周波数(fr_TX1、fr_TX2)とIFシン
セサイザ8の発振周波数(fi_TX1、fi_TX2)の関係は、
以下の式で決定される。 fi_TX1=TX1-fr_TX1 or fr_TX1-TX1、fi_TX2=TX2-fr_TX2 or fr_TX2-TX2・(3) ここで、RFシンセサイザ12を送受信で切換えないと
するとIFシンセサイザ8の送信時発振周波数は以下に
なる。 fi_TX1=TX1-fr_RX1 or fr_RX1-TX1、fi_TX2=TX2-fr_RX2 or fr_RX2-TX2・(4) 従って、送信時には帯域によって(3)、(4)式に応じ
た発振周波数に両シンセサイザ8、12を設定し、その
出力をfシフトミキサ10で周波数混合して送信搬送波
とを生成し、送信系へと入力する。
【0031】以上の様に、両帯域の送受信で両シンセサ
イザ8、12の発振周波数を、(1)式から(4)式に従
って切換えることで、シンセサイザ2個のみで、2帯域
での送受信が可能となる。
【0032】さらに、受信時にはfシフトミキサは動作
上関係なくなるので、送受切換え制御信号9によって、
該ミキサを非動作状態にし、ミキサの電流を低減もしく
は零とすることで、受信時の消費電流を削減することが
可能になり、端末の待ち受け時間をより長くすることが
可能となる。
【0033】次に、上記実施形態のシステムにおける、
送受信周波数の具体的設定例を図2、図3を用いて、以
下に説明する。図2および図3共に、IF1、IF2と
して、PDC(Personal Digital C
ellular)システムで最もポピュラーな130M
Hz(IF1)、455kHz(IF2)を用いてお
り、図2はLowerローカル、図3はUpperロー
カルの場合である。この例ではRFシンセサイザの発振
周波数を送受信で同一とし、IFシンセサイザ8のみ
を、送受信での周波数切換えを行っている。
【0034】本発明によれば、第1IF周波数(IF
1)によりRFシンセサイザ12の受信時発振周波数が
決定され、同様に第2IF周波数(IF2)によりIF
シンセサイザ8の受信時発振周波数が決定されるため、
設計時には、両シンセサイザ8、12の送信時の周波数
を選択することになる。すなわち、上記具体例は送信時
と受信時でRFシンセサイザ12の発振周波数を切換え
ていないが、RFシンセサイザを送受信で切換えて使用
すれば、図2および図3に限らず、より多くの送信時の
周波数の組み合わせが考えられ、本発明は上記実施形態
に限らないことは言うまでもない。
【0035】<実施形態2>一般にPDCシステムのよ
うな、送受信を時分割で行う半2重通信システムにおい
ては、送受信の切換え時間に制限を受けるため、図1に
示すような構成を半2重通信システムに用いる場合に
は、シンセサイザが送受信で高速周波数切換え可能なも
のでなければならない。これは、送受信で切換え時間に
制限を受ける通信システム全てにあてはまることであ
る。
【0036】図4は通常のPLL(phase loc
ked−loop)シンセサイザの構成図を示したもの
で、動作原理を以下に説明する。基準信号源11の出力
をリファレンスカウンタ14でR分周した信号(周波数
fref/R)の位相と、VCO(Voltage Con
troled Oscillator)の出力をプログ
ラマブルカウンタ18でN分周した信号(周波数fr or
fi/N)の位相を位相比較器15で比較し、その出力
である位相誤差電圧(又は電流)をループフィルタ16
を介して、再びVCOにフィードバックすることで、V
COの位相を基準信号源の位相に収束(従って周波数も
収束)させ、周波数の確度を基準信号源と同等にするこ
により、安定な発信源を実現している。
【0037】ここで、周波数の設定はプログラマブルカ
ウンタ18の分周比Nとリファレンスカウンタ14の分
周比Rを設定することで行われ、シンセサイザの発振周
波数(すなわちVCOの周波数)fr又はfiは、以下
の式で与えられる。 fr =fcomp*Nr=fref*Nr/Rr fi=fcomp*Ni=fref*Ni/Ri ・・・・・・・(5) 式(5)で、fcompは位相比較周波数(=fref/R)
で、Nr、RrはRFシンセサイザ12の任意の周波数
でのプログラマブルカウンタ、リファレンスカウンタの
値で、Ni、Riは、IFシンセサイザ8のプログラマ
ブルカウンタ、リファレンスカウンタの値である。
【0038】また、通常バンドパスフィルタ4を固定周
波数で使用するため、第1中間周波数(IF1)は固定
されるので、IFシンセサイザ8の受信時設定周波数は
固定となり、受信信号チャンネルの選択は、RFシンセ
サイザ12の周波数を選択することにより行われ、送信
時の送信チャンネル選択もRFシンセサイザ12でおこ
なれることが多い。
【0039】上記に示すような構成のシンセサイザにお
いて、送受信間の周波数切換えのスピードを向上させる
には、位相比較周波数fcompを高くして、単位時間内の
位相誤差フィードバック量を大きくするか、または周波
数切換え幅を小さくして、収束させなければならない周
波数差(位相差)を小さくするかの2通りの方法があ
る。特に、位相比較周波数fcompは、図4より明らかな
ように、設定しなければならない全ての周波数の整数分
の1(1/N)であり、かつ基準信号源周波数fref整
数分の1(1/R)でもあるので、シンセサイザの全て
の設定周波数と基準信号源周波数の公約数になる。従っ
て、シンセサイザの周波数切換え時間短縮のためには、
位相比較周波数を上記周波数の最大公約数に選ぶことと
なる。
【0040】また、携帯電話システムのようにユーザ数
が極めて多い大容量システムでは、周波数資源を有効活
用するために、チャンネル間隔が非常に狭く選ばれてお
り、例えばPDCシステムでは25kHz間隔になって
いる。そのため、(5)式より明らかな様に、送受信チ
ャンネルを選定するRFシンセサイザ12の位相比較周
波数fcompの最大値は、25kHzということになり、
シンセサイザの高速化には限界がある。
【0041】図5はPDCシステムに通常用いられる、
RFシンセサイザ12の切換え時間の一例を示したもの
で、上記の理由により、位相比較周波数fcompは25k
Hzに選ばれている。図5(a)は切換え周波数幅が1
50kHzの場合で切換え時間は約430μsec、図
5(b)は50kHzの場合で切換え時間は約280μ
secである。PDCシステムでの送受切換え時間の要
求仕様は、後述のように500μsec以下であり、こ
のRFシンセサイザによって構成される無線通信装置を
PDCシステムに用いる場合、送受信での周波数切換え
幅は、150kHz以下の極めて小さな値しか許され
ず、RFシンセサイザ12を送受信で切換えるのは得策
ではない。
【0042】図6はIFシンセサイザ8の切換え時間の
一例を示したもので、切換え周波数幅は75MHzと大
きくとってある。図6(a)は位相比較周波数fcompが
50kHzの場合で切換え時間が約1.2msec、図
6(b)は200kHzの場合で切換え時間が約200
μsec、図6(c)は1.6MHzの場合で切換え時
間が約60μsecである。以上より、このIFシンセ
サイザ8によって構成される無線通信装置をPDCシス
テムに用いる場合、送受信での周波数切換え幅が75M
Hz程度であれば、IFシンセサイザ8の位相比較周波
数を200kHz程度以上にしなければならない。
【0043】又、図7はIFシンセサイザ8の通常の周
波数設定フロー例を示したものである。一般に周波数設
定データの設定処理を簡略化するために、リファレンス
カウンタ14の値Riは設定周波数に関係なく共通に選
ばれ、電源投入時にRiが1度だけ設定される。従っ
て、IFシンセサイザ8の位相比較周波数fcompは、各
帯域の送信時発振周波数と受信時周波数の公約数に選ば
れ、切換え時間を最短にするためには最大公約数がfco
mpに選ばれる。
【0044】次に、上述のような仕様を満足するシステ
ムにおける無線通信装置の具体的な周波数設定につい
て、図2により以下に説明する。送受信でIFシンセサ
イザ8のみが切換えられており、IFシンセサイザ8は
受信時129.55MHz、ディジタル帯域送信時26
0MHz及びアナログ帯域送信時185MHzである。
従って、IFシンセサイザ8は送受信で最大130.4
5MHzの周波数幅で切換える必要がある。また、これ
らの周波数の最大公約数は50kHzであり、位相比較
周波数fcompは50kHz以上には設定できない。従っ
て、切換え周波数幅が最大130.45MHzであるこ
とと、図6より判断して、送受信間の切換え時間は1.
2msec以上かかると予想され、このままではPDC
システムに使用することができない。同様な理由で、図
3のUpperローカルの場合もPDCシステムに用い
ることはできない。以上の様に、本発明による無線通信
装置を、PDCシステムの様な、送受信の切換え時間に
制限があるシステムに用いる場合は、RFシンセサイザ
12、IFシンセサイザ8の周波数切換え時間によって
制限を受けるという問題がある。
【0045】そこで、送受信の切換え時間に制限がある
システムにおいて、システムの通信シーケンスに着目
し、システムの個性に合わせてシンセサイザの切換えス
ピードを送信から受信と、受信から送信で異なる設定と
することにより、前記問題を解決できる。ここで、図8
に示すPDCシステムの通信シーケンスを例に詳細に説
明する。PDC移動機の通信シーケンスは、1サブフレ
ームが送信スロット(TXスロットと呼ぶ)、ダイバシ
ティ・アンテナレベル測定スロット(Aスロットと呼
ぶ)、受信スロット(RXスロットと呼ぶ)及びインタ
ーバル・スロット(Iスロットと呼ぶ)の順になってお
り、これを1サブフレーム周期として通信が終了するま
で繰り返す。
【0046】TXスロットは約6.6msec、Aスロ
ットは1msec、RXスロットは6.6msec及び
Iスロットは約5.6msecで、1サブフレーム20
msecである。Iスロット(約5.6msec)では
ローミングのため他の基地局のレベルを測定する。Aス
ロット(1msec)ではダイバシティ効果を得るた
め、受信に先立って2つのアンテナのレベル測定を行
い、レベルの高い方のアンテナを選択する。
【0047】PDCの移動機におけるシーケンスでは、
受信から送信への切換えは、受信スロット終了後、約
5.6msecのIスロットがあり、他基地局受信レベ
ルを測定後、送信に移る。従って、受信から送信への切
換えには、一旦、他の基地局のチャンネルに周波数を切
換えてから、再度通信チャンネルに戻ってくるためのI
スロット(約5.6msec)を経てから、送信スロッ
トに切り替わる。つまり、例えば、他基地局に切換える
のに3.1msec、レベル測定に0.5msec必要と
推定すると、受信から送信への切換え時間は約2mse
c内に完了すれば良いことになり、受信から送信の切換
えに関しては比較的長い切換え時間が許容される。
【0048】これに対し、送信から受信に関しては、送
信スロット終了後、1msecのAスロットが有り、こ
の1msecのAスロットの時間内に送信から受信への
切換えと2個のアンテナのレベル測定を完了しなければ
ならない。従って、他基地局のレベル測定と同様にアン
テナのレベル測定に0.5msec必要と考えると、送
信から受信への切換え時間はわずか0.5msecしか
なく、これが送受切換え時間の要求仕様となっている。
【0049】以上より、PDCシステムの移動機では、
シンセサイザに高速切換えが要求されるのは、送信から
受信への切換え時であって、受信から送信への切換え時
には、切換え時間に2msec程度費やしても許される
こととなる。図8の〜はこの様子を示したもので、
RFシンセサイザを送受信で切換えない場合の両シンセ
サイザの状態、及びレベル測定のための、アンテナ切換
えのタイミングを表している。一般に、シンセサイザの
送受信間での切換え周波数幅は、受信から送信と、送信
から受信とは同一であり、シンササイザの周波数切換え
時間は、位相比較周波数fcompに大きく依存する。
【0050】そこで、本発明の請求項3に係る実施形態
2では、受信時のみシンセサイザを高速切換えできるよ
うに位相比較周波数を高く設定(これはリファレンスカ
ウンタの値Rを送信時に比べ小さくしてやること)する
ことにより、要求仕様を満足できるようにした例を示
す。
【0051】例えば、RFシンセサイザを送受信切換え
ないことにした場合、図6のIFシンセサイザであれ
ば、受信時に位相比較周波数fcompを200kHz以上
に設定し、これに対し送信時にはfcompを50kHz程
度まで低くしても問題はない。図9は本実施形態に用い
るIFシンセサイザ8の構成例を示したもので、図4と
の差異は、送受信切換え制御信号によってリファレンス
カウンタ14の値Rも切換えているところにある。つま
り、送信時には送信時位相比較周波数fcompTXで、受
信時には受信時位相比較周波数fcompRXで、位相比較
が行われる。
【0052】図10は、本シンセサイザの周波数設定フ
ローを示したもので、図7との差異は電源投入時にリフ
ァレンスカウンタ14を設定するのではなく、各帯域の
送受信切換え時にプログラマブルカウンタ18、リファ
レンスカウンタ両方14を設定しているところである。
この様に、送受信切換え時に両カウンタ14、18を設
定すると、かえって設定する時間がかかるように思える
が、通常のPLL・ICであればRカウンタの設定ビッ
ト数は20〜30ビット程度で、読み込みのクロック周
期も0.2usec程度なので全体で最大約6usec
程の時間があれば設定可能である。従って、周波数切換
え時間に与える影響は殆どない。
【0053】次に、上記実施形態2のシステムにおけ
る、送受信周波数の具体的設定例を図11(a)および
図11(b)に示す。ここでの具体例は、PDCシステ
ムにおいて、受信第2IF周波数が450kHzと10
0kHzの場合について示してある。図2、3では第1
IF周波数が130MHzであったため、受信時のIF
シンセサイザ8発振周波数は129.55MHzにな
る。シンセサイザの位相比較周波数は準信号源周波数と
設定周波数の公約数になり、高速化のためには最大公約
数となる周波数を選ばなければならない。ここで、RF
シンセサイザ12の位相比較周波数は前述の様に25k
Hzになるので、基準信号源周波数frefは25kHz
の整数倍に限定される。通常、RFシンセサイザとIF
シンセサイザ8は共通の基準信号源を用い、12.8M
Hzもしくは14.4MHzに選ばれる。
【0054】図2、図3の場合のIFシンセサイザ8の
位相比較周波数は、基準信号周波数を12.8MHzと
すると、129.55MHzとの最大公約数となり、そ
の値は50kHzになる。この状態では、受信時の周波
数切換え時間は、例えば図6のシンセサイザでは1.2
msecかかってしまう。
【0055】そこで、実施形態2では、図11(a)に
示すように第1IF周波数を50kHzだけずらせて、
130.05MHzに選択する。従って、受信時のIF
シンセサイザ8発振周波数は129.6MHzになり、
位相比較周波数を12.8MHzとの最大公約数で1.
6MHzまで高めることができる。これにより、図6よ
り受信時の周波数切換え時間を約60usecまで、約
1/20に短縮可能である。また、基準信号源周波数を
14.4MHzに選ぶと、位相比較周波数は基準信号源
周波数である14.4MHzに高めることも可能であ
る。ただし、上記の周波数関係では、第1IFを50k
Hzずらせたために、送信時のIFシンセサイザ発振周
波数が、図11に示すようにディジタル帯域で260.
05MHz、アナログ帯域で185.05MHzにな
り、結局通常のシンセサイザ構成では、これらの周波数
と基準信号源周波数との最大公約数になるので、IFシ
ンセサイザ8の位相比較周波数を50kHzに選ばなけ
ればならなくなる。
【0056】しかし、実施形態2では、図9の構成のI
Fシンセサイザ8を用い、周波数設定シーケンスを図1
0のフローに従って設定することにより、送信時と受信
時の位相比較周波数を独立に選ぶことができる。従っ
て、受信時には位相比較周波数fcompRXを1.6MH
z選ぶことにより、送信から受信への周波数切換え時間
を60usec程度まで高速化できる。これに対し、送
信時の位相比較周波数fcompTXは50kHzまで低く
なってしまうが、PDCシステムの場合、図8で説明し
たように、受信から送信への周波数切換え時間は2ms
ec程度まで許容されるので、図6のIFシンセサイザ
8の切換え時間が1.2msecであることから、まっ
たく問題はない。
【0057】同様に、図11(b)は、第1のIF周波
数を128.9MHz、第2のIF周波数を100KH
zに選択した場合である。動作原理は上記の場合と同じ
であるが、受信時のIFシンセサイザの位相比較周波数が
800KHzと上記の場合の半分になっているため、送
信から受信への切換え時間は若干遅くなるが位相比較周
波数が200KHzの場合で200μsecの切換え時
間(図6)から考えて、全く問題がないと推定される。
【0058】そこで、上記構成を用いることで、従来シ
ンセサイザの切換え時間の制限によって応用が困難であ
った、PDCシステムの様な送受信切換え時間が規定さ
れるシステムにおいて、シンセサイザ2個のみを用いる
簡易な構成の無線通信装置を実現することができる。
【0059】<実施形態3>しかしながら、上記実施形
態2では、送信時に両帯域において、RFシンセサイザ
12の出力とIFシンセサイザ8の出力が、fシフトミ
キサ10で周波数混合され送信搬送波を生成する。この
ため、両シンセサイザの基本波及び高調波がfシフトミ
キサ他の装置内の単一もしくは複数の非線型素子で周波
数混合されるために生じるスプリアス(不要輻射:Sp
_1、Sp_2)が、送信系13及び送受切換えスイッチ
2を介して、アンテナ1より外部に放射され、他の端末
に干渉を与える場合がある。
【0060】このような事態を避けるために、例えばP
DCシステムでは送信スプリアスのレベルを、電波法で
規定しており(無線設備規則第7条)、全ての周波数に
おいて基本周波数の平均電力より60dB低い値か又は
−26dBm以下であることと規定している。通常、送
信系13は適当なバンドパスフィルタを含んでおり、所
望送信帯域以外では十分な減衰量を持たせる構成となっ
ている。従って、上記のスプリアスが問題となるのは、
両帯域の送信時のスプリアスSp_1、Sp_2が所望の
送信帯域に規定値以上で落ち込んできた場合である。
【0061】ここで、送信時のスプリアスSp_1、S
p_2の周波数fsp_kは以下で与えられる。 fsp_k=|m・fr_TXk+n・fi_TXk| (m、nは正及び負の整数でm=n=1以外、k=1、2)・・(6) 表1は図11(a)の上記実施形態2における、スプリ
アス周波数の一例を示したものである。通信チャンネル
は、PDCシステムのアナログ帯域第9番目のチャンネ
ルの送信スプリアスを示している。
【0062】
【表1】
【0063】ここで、上記送信スプリアスが、所望送信
帯域内に落ち込んでくるメカニズムについて、図12お
よび表1を参照に検討する。所望の送信帯域に落ち込ん
だスプリアス信号(表1〜のスプリアス)が直接送
信系に漏洩し、増幅されてアンテナから放射される場合
と、ベースバンド領域に落ち込んだスプリアス信号(表
1及びのスプリアス)によって、シンセサイザ等装
置内の発信源に変調がかかり、送信の変調スプリアスと
してアンテナから放射される場合との2通りが想定され
得る。
【0064】前者の場合については、主にfシフトミキ
サ10で周波数混合されて発生するスプリアスが原因と
なるので、各シンセサイザの出力にバンドパスフィルタ
を設け、fシフトミキサに入力される両シンセサイザの
高調波を抑圧し、更にfシフトミキサの特性を改善する
ことで回避できる。しかしながら、後者については、主
に高レベルの送信波(式(6)でm=n=1の場合)と
装置内の発信源の基本波又は高調波が、単一もしくは複
数の非線型素子によって混合され、数100kHz以下
のベースバンド干渉波が発生するものと考えられ、この
ベースバンド干渉波に起因する干渉電圧が、シンセサイ
ザ内のVCOの電源ラインや制御端子等に直接誘起して
変調がかかり、送信波の変調スプリアスとなる。
【0065】例えば、図11に示す周波数関係における
送信スプリアスについて、表1に具体的数値を挙げて考
えてみる。例えば、IFシンセサイザ8が185.05
MHzで、その5倍波が925.25MHzであること
から、RFシンセサイザ12をアナログ帯域で使用した
場合に、ベースバンド帯域にスプリアスが発生する可能
性がある。表1は、RFシンセサイザ12がアナログ第
9CHの場合(fr_tx2=740.175MHz)で、表
1、のスプリアスがベースバンドに落ち込んだスプ
リアスである。
【0066】実際に、このベースバンドスプリアスが生
成されるメカニズムとして、送信波が大電力であること
を考えると、送信波とIFシンセサイザの高調波との間
で合成されて生じると推定される。従って、送信波は両
シンセサイザの基本波の合成により生成されるので、問
題となるベースバンドスプリアスは、表1の場合に
は、送信波とIFシンセサイザの5倍波との間で生成さ
れるものと考えられる。よって、式(6)より、前記ベ
ースバンドスプリアスの周波数fsp_2(MHz)は、 fsp_2=TX2−185.05*5=TX2−925.25(MHz)・(7) TX2はアナログ帯域送信周波数で与えられ、送信周波
数からfsp_2だけ離調した周波数に変調スプリアスが発
生する。
【0067】図13は、図11(a)に示す周波数関係
におけるPDC小型携帯端末での送信スプリアスレベル
の測定例を示したものである。図中の横軸はスプリアス
と送信周波数との離調周波数で、fsp_2に相当する。縦
軸は、送信出力に対する対数比を示しており、単位はd
Bcである。又、この変調スプリアスの特性はシンセサ
イザ内のVCOの感度によって決定され、周波数関係が
異なっても、同等のVCOを用いる限り、離調周波数と
変調スプリアスレベルの関係は同等であると想定され
る。図13の場合、VCOの変調感度は20MHz/V
で、これより逆算して、制御端子に50Ω換算で16.
7μV(電力で−88.5dBm)の電圧が誘起してい
ると考えられる。測定に用いたのは、簡易シールドを施
した小型携帯機で送信出力は約800mW(+29dB
m)である。
【0068】ここで、PDCの送信スプリアスの規格
は、前述のように送信出力レベルより60dBc以下
か、又は−26dBm以下のどちらか片方を満たせばい
いので、上記の様に、送信出力が+29dBmの場合は
−26dBm以下になればよく、従って送信出力から5
5dBc以下になればよい。
【0069】そこで、図13の場合について考えると、
スプリアスレベルが−55dBc以下になる離調周波数
は、図中破線で示したように約94kHz以上になる。
つまり、図13の例では、fsp_2もしくは離調周波数が
94kHz以下の場合に規格を満足することができず、
TX2が925.344MHz以下の送信周波数ではP
DC規格を満足できない。逆に、規格を満足させるため
には、ベースバンド領域に落ち込む、全てのスプリアス
の周波数が、RFシンセサイザ12の全ての設定周波数
に対して、94kHz以上になるように、シンセサイザ
等装置内の発信源の周波数を選択してやらなければなら
ない。この様なベースバンド干渉波による変調に係わる
送信スプリアスは、発振回路に直接誘起するために、バ
ンドパスフィルタ等で除去することが極めて困難であ
る。
【0070】すなわち、この送信スプリアスを抑圧する
には、シールドを強固にするか、全てのスプリアスの周
波数を、上記で述べたような、システムの規格及びVC
O感度などの使用している回路の特性から決定されるベ
ースバンド周波数以上になるように、シンセサイザ等の
装置内の発信源の周波数関係に選定する以外方法はな
い。従って、図11(a)の周波数関係で図13の特性
を有するシンセサイザを用いた端末の場合、PDCシス
テムに関しては、表1の、のスプリアスによって規
格に適合しない。この上記端末でPDC規格を満足させ
るには、より強固なシールドが必要で、端末も大きくな
り、組み立ての工程及びシールド形状も複雑になるため
コストも高くなるという問題が生じる。
【0071】以上の条件は、図13の特性での場合であ
り、上記の条件はシステムの規格及び使用する回路の内
容、シールド特性等によって、決定される。
【0072】そこで、上記スプリアスの問題を解決する
ために、本発明の請求項5に係る実施形態3では、例え
ば、PDCシステムで図14に示すように、アナログ送
信時のIFシンセサイザ8の発振周波数fi_TX2を18
4.9MHzに選択して、スプリアスの最低周波数を5
00kHzにして、上記のベースバンドスプリアスの変
調による送信スプリアスを抑圧する方法を用いる。
【0073】しかし、本実施形態3ではアナログ帯域使
用時のRFシンセサイザの送受切換え周波数幅が150
kHzになり、実施形態2の説明で述べたように、RF
シンセサイザの送受切換えに500μsec程度の時間
が必要な場合、PDCシステムで用いる場合、殆どマー
ジンがなくなる。
【0074】そこで、さらに、請求項6に係る実施形態
では、図15、図16の様な周波数関係を選択し、第1
IF周波数を90.05MHzに選び、RFシンセサイ
ザは送受で切換えないこととする。図15に示すよう
に、基準信号源周波数frefを12.8MHzに選ぶと、
受信時のIFシンセサイザ8の位相比較周波数を12.
8MHzに選ぶことが可能となり、受信時(送信から受
信)の切換え時間を飛躍的に短縮することが可能とな
る。しかし、送信時のIFシンセサイザ8の比較周波数
は12.8MHz、220.05MHz、145.05M
Hzの最大公約数の50kHzになり若干送信時(受信
から送信)の切換え時間が遅くなる。
【0075】もし、IFシンセサイザ8の送信時(受信
から送信)の切換え時間が問題となるなら、図16に示
すように、frefを14.4MHzに選ぶことで、位相比
較周波数を14.4MHz、220.05MHz、14
5.05MHzの最大公約数である150kHzに選ぶ
ことができ、送信時(受信から送信)の切換え時間の改
善が可能となる。ただし、この場合、受信時(送信から
受信)の位相比較周波数は1.6MHzになり、受信時
の周波数切換え特性は若干犠牲になるが、図6の特性か
ら全く問題はない。上記のごとく、実施形態3によれ
ば、基準信号源周波数は、IFシンセサイザ8の周波数
切換え特性によって、最適な値を選択することが可能と
なる。さらに、送受信切換えに関してPDCシステムの
要求仕様を十分に満足しており、又スプリアスの最低周
波数も1MHz以上になり、送信スプリアスの点でも問
題が無く、シールドも強固なものは必要なくなり、簡易
で低コストな小型PDC端末を実現できる。
【0076】<実施形態4>つぎに、本発明に係る実施
形態4では、装置内の任意の基準信号発信源の発振周波
数が、受信時のIFシンセサイザ8の発振周波数fi_rx
のM/N倍の場合に、受信時のみ該IFシンセサイザ8
の代わりに、該基準信号発信源出力をN/M倍した信号
を、第2の受信ローカル信号として用いることを特徴と
する。
【0077】図17(a)はその構成を示したもので、
IFシンセサイザ8に代わりに基準信号源出力をN/M
倍するN/M倍回路20を用いる。N/M倍回路の構成
としては、例えば図17(b)に示すように、プログラ
マブルカウンタ等で構成したM分周器と、ダイオードや
インバータで構成されるN逓倍器の従属接続したものを
用いることができる。更に、上記の構成をとることによ
り、IFシンセサイザ8は送信時のみ必要となるので、
fシフトミキサと同様、受信時に送受切換え信号9によ
り、全く電源を切断するかもしくは最低限必要な回路の
み動作させておく、非動作状態とすることができる。
【0078】一般に、図17(b)に示すようなN/M
倍回路は、IFシンセサイザ8の数分の1の消費電流で
動作するので、受信時のより一層の省電力化が可能とな
り、受信待ち受け時間の改善が可能となる。又、逆に送
信時にN/M倍回路を送受切換え信号9によって、送信
時非動作状態とすることで、N/M倍回路を追加したこ
とによる、送信時の余分な電流増加を回避し、通話時間
の劣化を防ぐことができる。
【0079】上記実施形態のシステムにおける、N/M
倍回路を用いた送受信周波数の具体的設定例を図18お
よび図19に示す。図18、図19は本発明による請求
項8および請求項9に係る実施形態を示したものでもあ
る。図18は第1IF周波数が130.05MHzの場
合である。基準信号源周波数frefは受信時第2ローカル
周波数の9分の1である14.4MHzに選び、基準信
号源11の出力を9逓倍器21で9逓倍し、受信時の第
2ローカル信号として用いている。図19は第1IF周
波数が90.05MHzの場合である。基準信号源周波
数frefは受信時第2ローカル周波数の7分の1である1
2.8MHzに選び、基準信号源11の出力を7逓倍器
22で7倍し、受信第2ローカルとして用いている。
【0080】図18、図19に示す両方の場合におい
て、IFシンセサイザ8は送信時のみ必要となるので、
受信時には送受切換え信号9によって非動作状態として
いる。また、逆に送信時にN/M倍回路を送受切換え信
号9によって、送信時非動作状態とすることで、N/M
倍回路を追加したことによる、送信時の余分な電流増加
を回避し、通話時間の劣化を防いでいる。
【0081】<実施形態5>さらに、本発明のIFシン
セサイザ内のVCOについて考える。上述のように、本
発明ではIFシンセサイザが4つもしくは3つの周波数
に設定される。例えば、3つの周波数切り換では、図2
0(a)に示すように、送受切換信号9と帯域切換信号
31に従ってfL、fM、fHが設定される。ここでf
Lは設定周波数のうちで最も低い周波数、fHは最も高
い周波数、fMは上記2周波の中間の周波数である。
【0082】図20(b)は通常のVCOの構成を示し
たものである。一般に発振回路を構成するには、インダ
クタ、キャパシタ等で構成される共振回路36と正帰還
をかけた能動素子等によって構成される負性抵抗素子3
7を並列に接続し、共振回路36の共振周波数におい
て、負性抵抗素子37が負性抵抗特性を有する場合、共
振回路36の共振周波数で発振可能となる。ここで、発
振周波数が可変であるVCOの場合、共振回路36に並
列に可変容量ダイオード等の可変リアクタンス素子35
を接続することにより、負性抵抗素子から見た共振系の
共振周波数を変化させ、発振周波数を変化させる。ここ
で、fLとfH、fLとfM、fMとfH、もしくは3
つの周波数の間隔が、VCOの可変幅以上にわたる場合
に、単一の共振回路では実現が不可能となる。そこで図
20(c)にあるように共振回路を切換型共振回路38
とし、複数の周波数帯域で発振可能なVCOを構成す
る。
【0083】例えば、図11(b)の場合について考え
ると、IFシンセサイザは送受切換信号9並びに帯域切
換信号31に応じて128.8MHz(fL)、183.
9MHz(fM)および258.9MHz(fH)の3周波
に設定される。ここで通常のIF帯VCOの可変周波数
帯域はせいぜい数十MHzなので、上記の例ではVCO
の共振回路を3帯域に切換える必要があり、回路が複雑
になり、小型化に対しても不利になる。
【0084】そこで、本発明に係る実施形態5では、図
21に示すように、fL、fM、fHのうち少なくとも
1つの周波数(ここでこの周波数を選択された周波数と
呼ぶ)を、他の周波数もしくは該他の周波数からVCO
を切換えることなく設定可能な近傍の周波数(ここでこ
の周波数を原発振周波数と呼ぶ)のK/L倍に選び、該
選択された周波数の信号を使用するときは、IFシンセ
サイザを該原発振周波数に設定し、IFシンセサイザ出
力をL/K倍回路によって該選択された周波数に変換し
て使用する。
【0085】更に、実施形態5の更なる発明では、上記
選択された周波数を用いない場合に、IFシンセサイザ
の出力を送受切換信号・帯域切換信号に応じて、L/K
倍する機能を停止させる。例えば、上記の図11(b)
に示すような場合のfL(128.8MHz:両帯域受信
時)とfH(258.9MHz:ディジタル帯域送信時)
に着目すると、fH(258.9MHz)の2分の1の周
波数が129.45MHzになり、fL(受信時)との周
波数差は0.65MHzであるので、この2分の1の周
波数を用いれば、VCOの共振回路の設定はfL(12
8.8MHz:受信時)の場合と同一でよい。従って、
IFシンセサイザに用いるVCOとしては2周波帯域で
切換えるだけでよく、回路の簡易化が図れる。
【0086】図22は、実施形態5のシステムにおけ
る、送受信周波数の具体例設定例で、IFシンセサイザ
の設定周波数及び第1のIF周波数、第2のIF周波数
を図中に示すような周波数関係に選び、ディジタル送信
時のみ2逓倍回路33を動作させ、IFシンセサイザの
出力を2逓倍することで、ディジタル帯域送信時のIF
搬送波を生成する。更に、受信時とアナログ帯域送信時
には2逓倍回路33の逓倍機能を停止させる。ここでV
COから発生している2逓倍波がfシフトミキサ10の
動作上、問題ないレベルであれば、2逓倍回路33は省
略してもよい。
【0087】以上の構成により、通常VCOを3周波数
帯域で発振可能となる様に設計しなければならないとこ
ろを、2周波数帯域で発振可能となるように設計するだ
けでよく、設計の自由度も向上し、シンプルな構成で小
型のIF帯VCOを実現できる。
【0088】<実施形態6>次に、IFシンセサイザの
スペクトルに着目する。理想的にはシンセサイザ出力の
スペクトルは線スペクトルでなければならないが、実際
にはある幅をもってすそ野が広がったようなスペクトル
になる。これは、VCOもしくは基準信号源が熱雑音な
どの雑音によって、出力に位相変動(いわゆる位相変調
がかかった状態)が生じてしまうためで位相雑音と呼ば
れる。
【0089】図21の回路において、L/K倍回路を用
いているが、周波数をL/K倍するということは、位相
変動をL/K倍することを意味しており、L>Kの場合
は位相の変動が元の変動幅以上になる。従って、IFシ
ンセサイザの位相雑音もL/K倍前に比べ劣化すること
になり、これは受信時の感度劣化もしくは送信時の隣接
チャンネル漏洩特性の劣化を引き起こす。逆に、L≦K
の場合は、位相変動がL/K倍前に比べ小さくなるの
で、IFシンセサイザの位相雑音特性は改善されること
になる。
【0090】そこで、本発明にかかる実施形態6では、
図21のL/K倍回路において、L、KをL≦Kである
ように選び、IFシンセサイザの位相雑音劣化を防ぎ、
良好な受信感度及び隣接チャンネル漏洩特性を有する無
線通信装置を実現する。
【0091】例えば、上記の図11(b)に示すような
場合のfL(128.8MHz:両帯域受信時)とfH
(258.9MHz:ディジタル帯域送信時)に着目す
ると、fL(128.8MHz)の2倍の周波数が25
7.6MHzになり、fL(受信時)との周波数差は
1.3MHzであるので、この2倍の周波数を用いれ
ば、VCOの共振回路の設定はfH(258.9MH
z:ディジタル帯域送信時)の場合と同一でよく、かつ
2分周波を受信第2局発信号として使用するので、受信
時の感度は改善されることになる。
【0092】図23は、実施形態6のシステムにおける
L=1,K=2の場合で、送受信周波数の具体例設定例
で、IFシンセサイザの設定周波数及び第1のIF周波
数、第2のIF周波数を図中に示すような周波数関係に
選び、両帯域受信時のみ2分周回路34を動作させ、I
Fシンセサイザの出力を2分周することにより、受信時
の第2局発信号を生成する。更に、ディジタル帯域送信
時とアナログ帯域送信時には2分周回路34の分周機能
を停止させる。ここでVCOから原発振の2分周波が受
信第2ミキサの動作上、問題ないレベルであれば、2分
周回路34は省略してもよい。
【0093】以上の構成により、通常VCOを3周波数
帯域で発振可能となるように設計しなければならない所
を、2周波数帯域で発振可能となるように設計すれば良
いので、設計の自由度も向上し、シンプルな構成で小型
のIF帯VCOを実現できるだけでなく、受信時の第2
局発信号の位相雑音が2分周することにより改善され、
受信感度の向上も図ることができる。すなわち、本発明
によればIFシンセサイザのより一層の小型化および受
信感度の改善も可能である。
【0094】<実施形態7>図24(a)はシンセサイ
ザの構成を示したものである。通常、携帯電話等に用い
られるシンセサイザではVCO、ループフィルタ及び基
準信号源以外(図中、太線枠内)はPLL・IC40と
してIC化されており、装置の小型化、簡略化が図られ
ている。ここで、図23に示す分周器について考える
と、図24(b)にあるようなフリップフロップ回路を
用いることで実現できる。フリップフロップ回路は、同
図の入出力タイミングからも明らかなように、出力が入
力の立ち上がりを検出して反転するため、入力周波数の
1/2の周波数信号が出力される。
【0095】一般に、PLL・ICにおいてVCOの出
力を任意の分周比で分周するプログラマブルカウンタ1
8は上記フリップフロップを複雑に組み合わせて実現さ
れる。しかし、周波数が高くなると、該プログラマブル
カウンタ18は回路遅延などの原因により動作不安定に
なるため、高周波帯域でシンセサイザを構成する場合
は、図24(c)に示すように、高周波で動作する2分
周器(フリップフロップ)41乃至43を用いて、プロ
グラマブルカウンタが動作可能な周波数領域まで周波数
を落として動作させる。したがって、PLL・IC内部
に分周器が既に存在していることになる。
【0096】そこで、本発明に係る実施形態7では、L
/K倍回路に分周回路を含む場合、該分周器をPLL・
ICに内蔵させる。例えば、図23に示すL=1、K=
2の場合、上記にあるようにPLL・IC内部で、VC
Oの出力を2分周器(フリップフロップ)によって分周
しているので、図23に用いた2分周回路34に代わ
り、PLL・ICの1段目の2分周器41を代用するこ
とができる。また、プログラマブルカウンタ18の構成
が図24(c)と異なる場合でも、IC内にフリップフ
ロップを追加することは極めて容易であり、2分周器を
PLL・ICに内蔵することは容易に実現できる。この
場合でも、入力部のバッファアンプ等の周辺回路を兼用
することができるので、回路電流の節減が可能となる。
【0097】上記構成により、図23にある2分周器3
4をPLL・ICに内蔵することにより、回路面積を削
減することが可能であり、2分周器の周辺回路を兼用す
ることにより、回路電流の低減も可能となる。上記実施
形態では、2分周回路の場合について述べたが、本実施
形態ではL/K倍回路に分周回路を含むような場合にお
いても、PLL・ICに該分周回路を内蔵させることが
できるのは、言うまでもなく明らかである。
【0098】
【発明の効果】以上、本発明によれば、2帯域で使用す
るダブルスーパヘテロダイン方式の無線通信装置で、I
F帯シンセサイザ及びRF帯シンセサイザの両方もしく
はどちらか片方の発振周波数を各々の使用帯域の送受信
で切り替え、かつ送信時のみ両シンセサイザの出力を混
合し、該ミキサを受信時非動作状態とできるため、シン
セサイザを2個使用するだけの簡単な構成で、2つの周
波数帯域で使用でき、かつ受信待ち受け時間の改善も可
能となる。
【0099】又、システムの周波数切換え時間の要求仕
様が、送信から受信と、受信から送信で異なる場合に
は、IFシンセサイザの位相比較周波数を送受信で別々
の周波数に選択することにより、よりシンプルな構成で
2帯域無線通信装置が構成でき、更に、送信時に該RF
シンセサイザとIFシンセサイザの基本波及び高調波
が、周波数混合されて生じる送信時スプリアスが規定値
を満足する様に、両シンセサイザの周波数を選択するこ
とで、良好な特性を有する2帯域無線通信装置が実現で
きる。
【0100】加えて、装置内の基準信号源と該IFシン
セサイザの周波数関係がM/N倍である場合、受信時に
該基準信号のN/M倍波を受信第2局発信号として用
い、該IFシンセサイザを受信時に非動作状態とするこ
とで、受信時消費電流をより小さくすることができる。
【0101】又、上記IFシンセサイザの設定周波数の
うち、少なくとも一対の周波数関係を約K/L倍の関係
に選択し、IFシンセサイザ出力のL/K倍波を用いる
ことにより、該シンセサイザ内のVCOの構成を簡易化
でき、更にL≦Kとなるように定数を選ぶことで、シン
セサイザの位相雑音を改善し、良好な受信感度および隣
接チャンネル漏洩特性を実現できる。
【0102】加えて、L/K倍回路に分周回路が含まれ
る場合、該分周回路をPLL・ICに内蔵することで、
基板面積の削減、消費電流の節減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る無線通信装置の構成図であ
る。
【図2】実施形態1に係る無線通信装置の具体的な周波
数設定例を示す図である。
【図3】実施形態1に係る無線通信装置の具体的な周波
数設定例を示す図である。
【図4】PLLシンセサイザの構成図である。
【図5】RFシンセサイザの周波数切換え時間の特性図
である。
【図6】IFシンセサイザの周波数切換え時間の特性図
である。
【図7】IFシンセサイザの周波数設定フローチャート
である。
【図8】PDCシステムにおける移動機の通信シーケン
スを示したものである。
【図9】IFシンセサイザの構成図である。
【図10】IFシンセサイザの周波数設定フローチャー
トである。
【図11】実施形態2に係る無線通信装置の具体的な周
波数設定例を示す図である。
【図12】ベースバンドスプリアスによって生じる送信
時の変調スペクトルの発生メカニズムの概念図である。
【図13】ベースバンドスプリアスによって生じる送信
時の変調スペクトルの特性図である。
【図14】実施形態3に係る無線通信装置の具体的な周
波数設定例を示す図である。
【図15】実施形態3に係る無線通信装置の具体的な周
波数設定例を示す図である。
【図16】実施形態3に係る無線通信装置の具体的な周
波数設定例を示す図である。
【図17】実施形態4に係る無線通信装置の構成図であ
る。
【図18】実施形態4に係る無線通信装置の具体的な周
波数設定例を示す図である。
【図19】実施形態4に係る無線通信装置の具体的な周
波数設定例を示す図である。
【図20】IFシンセサイザに用いるIF帯VCOの構
成図である。
【図21】実施形態5に係るIFシンセサイザに用いる
IF帯VCOの構成図である。
【図22】実施形態5に係る無線通信装置の具体的な周
波数設定例を示す図である。
【図23】実施形態5に係る無線通信装置の具体的な周
波数設定例を示す図である。
【図24】(a)は通常のシンセサイザの構成図であ
り、(b)はフリップフロップ回路図であり、(c)は
高周波で動作するフリップフロップ構成図である。
【図25】従来の2帯域で使用できる無線通信装置の構
成を示した図である。
【符号の説明】
1 アンテナ 2 送受切換えスイッチ 3 受信第1ミキサ 4 受信第1IFバンドパスフィルタ 5 受信第2ミキサ 6 受信第2IFバンドパスフィルタ 7 受信復調系 8 本発明でのIFシンセサイザ 9 送受切換え信号 10 fシフトミキサ 11 基準信号源 12 本発明でのRFシンセサイザ 13 送信系 14 リファレンスカウンタ 15 位相比較器 16 ループフィルタ 17 VCO 18 プログラマブルカウンタ 19 インターフェース 20 N/M逓倍回路 21 9逓倍回路 22 7逓倍回路 23 3シンセサイザ方式のRFシンセサイザ 24 3シンセサイザ方式の送信IFシンセサイザ 25 3シンセサイザ方式のfシフトミキサ 26 3シンセサイザ方式の受信IFシンセサイザ 27 従来の2シンセサイザ方式のRFシンセサイザ 28 従来の2シンセサイザ方式のfシフトミキサ 29 従来の2シンセサイザ方式のIFシンセサイザ 30 M分周器 31 帯域切換信号 32 L/K倍回路 33 2逓倍回路 34 2分周回路 35 可変リアクタンス回路 36 共振回路 37 負性抵抗素子 38 切換え型共振回路 39 N逓倍器 40 PLL・IC 41 高周波で動作可能な1段目の2分周器 42 高周波で動作可能な2段目の2分周器 43 高周波で動作可能な3段目の2分周器

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の周波数帯域と第2の周波数帯域の
    2つの周波数帯域で使用できるダブルスーパーヘテロダ
    イン方式であって、RF帯シンセサイザ及びIF帯シン
    セサイザと、該RF帯シンセサイザ及び該IF帯シンセ
    サイザの出力を周波数混合する為のミキサを備える無線
    通信装置において、送信時には前記ミキサから出力され
    る信号を送信搬送波として使用し、受信時には前記RF
    シンセサイザの出力を受信用第1局発信号、前記IF帯
    シンセサイザからの出力を受信用第2局発信号として使
    用し、かつ前記RF帯シンセサイザ及び前記IF帯シン
    セサイザ両方もしくはどちらか片方の発振周波数を、各
    々の使用帯域の送受信において切り換えることを特徴と
    する無線通信装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の無線通信装置において、
    前記RFシンセサイザと前記IFシンセサイザ出力とを
    周波数混合するミキサを、受信時に非動作状態とするこ
    とを特徴とする無線通信装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の無線通信
    装置において、前記IFシンセサイザの位相比較周波数
    を送信時と受信時で異なる周波数に設定することを特徴
    とする無線通信装置。
  4. 【請求項4】 第1の周波数帯域の送信周波数帯域が9
    40〜948MHz、受信周波数帯域が810〜818
    MHz、第2の周波数帯域の送信周波数帯域が925〜
    940MHz、受信周波数帯域が870〜885MHz
    である2つの周波数帯域で使用できるダブルスーパーヘ
    テロダイン方式の無線通信装置において、第1IF周波
    数を130.05MHz、第2IF周波数を450kH
    z、IF帯シンセサイザの発振周波数を第1の周波数帯
    域使用時および第2の周波数帯域使用時の受信時に12
    9.6MHz、第1の周波数帯域使用時の送信時に26
    0.05MHz、第2の周波数帯域使用時の送信時に1
    85.05MHz、RF帯シンセサイザの発振周波数を
    第1の周波数帯域使用時の送受信時に679.95〜6
    87.95MHz、第2の周波数帯域使用時の送受信時
    に739.95〜754.95MHzと設定することを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の無線通信装
    置。
  5. 【請求項5】 第1の周波数帯域の送信周波数帯域が9
    40〜948MHz、受信周波数帯域が810〜818
    MHz、第2の周波数帯域が送信周波数帯域が925〜
    940MHz、受信周波数帯域が870〜885MHz
    である2つの周波数帯域で使用できるダブルスーパーヘ
    テロダイン方式の無線通信装置において、第1IF周波
    数を128.9MHz、第2IF周波数を100kH
    z、IF帯シンセサイザの発振周波数を第1の周波数帯
    域使用時および第2の周波数帯域使用時の受信時に12
    8.8MHz、第1の周波数帯域使用時の送信時に25
    8.9MHz、第2の周波数帯域使用時の送信時に18
    3.9MHz、RF帯シンセサイザの発振周波数を第1
    の周波数帯域使用時の送受信時に681.1〜689.
    1MHz、第2の周波数帯域使用時の送受信時に74
    1.1〜756.1MHzと設定することを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載の無線通信装置。
  6. 【請求項6】 第1帯域及び第2帯域各々の送信時に、
    IF帯シンセサイザ(第1の帯域の送信時発振周波数が
    fi_TX1、第2の帯域の送信時発振周波数がfi_TX2とす
    る)、及びRF帯シンセサイザ(第1の帯域の送信時発
    振周波数がfr_TX1、第2の帯域の送信時発振周波数がfr
    _TX2とする)から出力される信号の、基本成分及び高調
    波成分が装置内の単一もしくは複数の非線型素子によっ
    て周波数混合されて生じる送信時不要輻射スプリアス
    (第1の帯域でSp_1、第2の帯域でSp_2とする)の周波
    数fsp_kが、 fsp_k=|m・fr_TXk+n・fi_TXk| m、nは正負の整数でm=n=1以外、k=1、2 第1の周波数帯域、第2の周波数帯域それぞれにおい
    て、送信周波数帯域内に含まれず、かつ両帯域におい
    て、Sp_k(k=1、2)がベースバンド領域に落ち込む場
    合、装置内の任意の発振器に生じるSp_k(k=1、2)によ
    る変調成分が、規定値を超えないように、fi_TXk、fr_T
    Xk(k=1、2)を選択することを特徴とする請求項1〜3
    のいずれかに記載の無線通信装置。
  7. 【請求項7】 第1の周波数帯域の送信周波数帯域が9
    40〜948MHz、受信周波数帯域が810〜818
    MHz、第2の周波数帯域が送信周波数帯域が925〜
    940MHz、受信周波数帯域が870〜885MHz
    である2つの周波数帯域で使用できるダブルスーパーヘ
    テロダイン方式の無線通信装置において、第1IF周波
    数を90.05MHz、第2IF周波数を450kH
    z、IF帯シンセサイザの発振周波数を第1の周波数帯
    域使用時および第2の周波数帯域使用時の受信時に8
    9.6MHz、第1の周波数帯域使用時の送信時に22
    0.05MHz、第2の周波数帯域使用時の送信時に1
    45.05MHz、RF帯シンセサイザの発振周波数を
    第1の周波数帯域使用時の送受信時に719.95〜7
    27.95MHz、第2の周波数帯域使用時の送受信時
    に779.95〜794.95MHzと設定することを
    特徴とする請求項6記載の無線通信装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の通信装
    置において、受信時に装置内の任意の基準信号源の発振
    周波数frefが、前記IFシンセサイザの周波数fi_RXk
    (k=1、2)のM/N倍となる場合(N、Mは1以上の整
    数でN=M=1以外)、受信時に前記IFシンセサイザ
    出力に代わり装置内の基準信号源のN/M倍波を用い、
    同時に前記IFシンセサイザを非動作状態とし、送信時
    には前記IFシンセサイザを動作状態とし、同時に前記
    基準信号源を除く前記N/M倍波を生成する機能を停止
    させることを特徴とする無線通信装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の無線通信装置において、
    装置内にある任意の基準信号源の発振周波数frefが12
    9.6MHzのM/N倍(N、Mは1以上の整数でN=
    M=1以外)の場合に、第1の帯域及び第2の帯域の受
    信時に、前記IFシンセサイザ出力に代わり前記基準信
    号源のN/M倍波を用い、同時に前記IFシンセサイザ
    を非動作状態とし、送信時には前記IFシンセサイザを
    動作状態とし、同時に前記基準信号源を除く前記N/M
    倍波を生成する機能を停止させることを特徴とする無線
    通信装置。
  10. 【請求項10】 請求項8記載の無線通信装置におい
    て、装置内にある任意の基準信号源の発振周波数frefが
    89.6MHzのM/N倍(N、Mは1以上の整数でN
    =M=1以外)の場合に、第1の帯域及び第2の帯域の
    受信時に、前記IFシンセサイザ出力に代わり前記基準
    信号源のN/M倍波を用い、同時に前記IFシンセサイ
    ザを非動作状態とし、送信時には前記IFシンセサイザ
    を動作状態とし、同時に前記基準信号源を除く前記N/
    M倍波を生成する機能を停止させることを特徴とする無
    線通信装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の無
    線通信装置において、2帯域の送受信それぞれの場合に
    選択されるIFシンセサイザの周波数fi_RX1、fi_RX2、
    fi_TX1、fi_TX2のうち、すくなくとも1つ以上の周波数
    が、他の周波数もしくはその近傍の周波数のK/L倍
    (K、Lは1以上の整数でK=L=1以外)の関係に選
    ばれ、かつ前記K/L倍に選択された周波数を使用する
    場合は、前記IFシンセサイザを関係のある他の周波数
    に設定し、前記IFシンセサイザ出力周波数のL/K倍
    波を用いることを特徴とする無線通信装置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の無線通信装置におい
    て、前記L/K倍波を使用しない場合に、前記L/K倍
    波を生成する機能を停止させることを特徴とする無線通
    信装置。
  13. 【請求項13】 第1の周波数帯域の送信周波数帯域が
    940〜948MHz、受信周波数帯域が810〜81
    8MHz、第2の周波数帯域が送信周波数帯域が925
    〜940MHz、受信周波数帯域が870〜885MH
    zである2つの周波数帯域で使用できるダブルスーパー
    ヘテロダイン方式の無線通信装置において、第1IF周
    波数を128.9MHz、第2IF周波数を100kH
    z、IF帯シンセサイザの発振周波数を第1の周波数帯
    域使用時および第2の周波数帯域使用時の受信時に12
    8.8MHz、第1の周波数帯域使用時の送信時に12
    9.45MHz、第2の周波数帯域使用時の送信時に1
    83.9MHz、RF帯シンセサイザの発振周波数を第
    1の周波数帯域使用時の送受信時に681.1〜68
    9.1MHz、第2の周波数帯域使用時の送受信時に7
    41.1〜756.1MHzと設定し、第1の帯域の送
    信時に前記IFシンセサイザ出力の2逓倍波と前記RF
    シンセサイザ出力とを混合して送信搬送波を生成するこ
    とを特徴とする請求項11または請求項12に記載の無
    線通信装置。
  14. 【請求項14】 請求項11または請求項12に記載の
    無線通信装置において、前記K、LをK≧Lの関係に選
    択することを特徴とする無線通信装置。
  15. 【請求項15】 第1の周波数帯域の送信周波数帯域が
    940〜948MHz、受信周波数帯域が810〜81
    8MHz、第2の周波数帯域が送信周波数帯域が925
    〜940MHz、受信周波数帯域が870〜885MH
    zである2つの周波数帯域で使用できるダブルスーパー
    ヘテロダイン方式の無線通信装置において、第1IF周
    波数を128.9MHz、第2IF周波数を100kH
    z、IF帯シンセサイザの発振周波数を第1の周波数帯
    域使用時および第2の周波数帯域使用時の受信時に25
    7.6MHz、第1の周波数帯域使用時の送信時に25
    8.9MHz、第2の周波数帯域使用時の送信時に18
    3.9MHz、RF帯シンセサイザの発振周波数を第1
    の周波数帯域使用時の送受信時に681.1〜689.
    1MHz、第2の周波数帯域使用時の送受信時に74
    1.1〜756.1MHzとし、両帯域の受信時に該I
    Fシンセサイザ出力の2分周波を受信用第2局発信号と
    して使用することを特徴とする請求項11または請求項
    12に記載の無線通信装置。
  16. 【請求項16】 請求項11乃至請求項15に記載の無
    線通信装置において、前記L/K倍回路が分周回路を含
    む場合、該分周回路をPLL・ICに内蔵したことを特
    徴とする無線通信装置。
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