JP2004193996A - 数値制御発振器、ディジタル周波数コンバータ及び無線機 - Google Patents

数値制御発振器、ディジタル周波数コンバータ及び無線機 Download PDF

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Abstract

【課題】要求される周波数偏差を守りつつ回路規模と消費電力を削減し、スプリアスの発生を可能な限り抑圧した数値制御発振器を提供する。
【解決手段】信号のサンプリング周波数をFs、信号の周波数設定間隔の上限値をFDとし、K及びLを任意の整数とすると、位相累算器1は、入力された位相差データと位相レジスタ1aの出力する位相データとを、位相演算器1bにおいてM=Fs/FD×K/Lで計算されるMの中で整数となるMを法とするモジュロ演算により加減算し、位相差データの累算を行い位相データを生成する。一方、ROM2は、位相累算器1の出力端子とそのアドレス端子が接続され、記憶された位相振幅変換テーブルに従って、アドレス端子に入力された位相データに対応したdF=FD/K×Lで計算されるdFステップの周波数設定間隔で設定された信号の振幅データをデータ端子から出力する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ディジタル信号処理により受信信号周波数を復調器入力信号へ変換するための数値制御発振器と、これを備えたディジタル周波数コンバータ、及び無線機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、位相データの累算部と、累算部により計算された位相に対応する正弦波データを出力するメモリ(例えばROM:Read Only Memory)とを備え、出力周波数Fが、jを位相演算語長、Fsをサンプリング周波数として、
F=(Fs×R)/2 ・・・(1)
(但しRは任意の整数)と定義される数値制御発振器(NCO:Numerical Control Oscillator)、あるいはNCOの出力をアナログ信号化して出力するDDS(direct digital synthesizer)を利用して目的の周波数を得る場合、200[KHz]のステップで出力周波数を変更するためには、数値制御発振器が出力する信号のサンプリング周波数を200[KHz]×2とするか、位相演算語長jを大きくする(ビット数を増やす)ことにより、位相の分解能、すなわち周波数分解度を向上させて、目的の周波数と数値制御発振器の出力周波数との差を、許容偏差以内の周波数とするしかなかった。
【0003】
例えば、出力周波数Fが1.92[GHz]で、許容出力周波数偏差Δfが0.1[ppm]の精度で求められるシステムの場合、サンプリング周波数Fsを153.6[MHz]とすると、位相演算語長jは、
j=log(Fs/Δf) ・・・(2)
=log(153.6×10/(1.92×10×0.1×10−6))
≒19.61
と求められ、目的の位相演算語長jは20ビット必要であることがわかる。
【0004】
ところで、位相演算語長jを大きくする場合、スプリアスの発生しない出力を得ようとすると、メモリの演算語長k(メモリのアドレスのビット数)と位相演算語長jとを同一(j=k)にする必要があり、メモリのサイズの増加を抑えるために、メモリの演算語長kに対して位相演算語長jを大きくする(j>k)と、位相演算部が出力するアドレス語長(メモリの演算語長)を再量子化することになるため、この再量子化による周期性を持つ誤差eが発生し、数値制御発振器の出力にスプリアスとして出現することが知られている。(例えば、非特許文献1参照。)。
【0005】
一方、位相演算部のアドレス語長の再量子化により発生するスプリアスを抑圧する方法としては、例えばディザによる誤差拡散やエラーのフィードバックによる方法が知られている(例えば、非特許文献2参照。)。
【0006】
【非特許文献1】
ヘンリー・ティー・ニコラス3世(Henry T Nicholas,III)、ヘンリー・サムエリ(Henry Samueli)、「位相累算器にトランケーションがある場合のダイレクト・ディジタル周波数合成器の出力スペクトルに関する解析(An Analysis of the Output Spectrum of Direct Digital Frequency Synthesizers inthe Phase-Accumulator Truncation)」、プロシーディング アニュアル フリクエンシィ コントロール シンポジウム(Proc. Annual Frequency Control
Symposium)、1987、pp495−502
【非特許文献2】
ジョウコ バンカ(Jouko Vankka)、「正弦波出力直接ディジタル合成におけるスプリアス低減法(Spur. Reduction Techniques in sine output Direct Digital Synthesis)」、アイ・トリプル・イー インターナショナル フリクエンシィ コントロール シンポジウム(IEEE International Frequency control Symposium)、1996、pp951−959
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来は、非特許文献1に記載のように、位相演算部のアドレス語長の再量子化により、出力にスプリアスが発生することが分かってはいるものの、メモリのサイズの増加を抑えるために、メモリの演算語長kに対して位相演算語長jを大きくせざるを得なかった。
また、非特許文献2に記載の方法を用いる場合、本来の目的以外の付加回路が必要になるため、メモリのサイズが増加しなくとも、付加回路の増加による化回路規模の増大するという問題があった。更に、ディザによる誤差拡散を用いてスプリアスを抑圧する場合、ノイズレベル(ノイズフロア)の上昇があるため、必ずしも有効な方法ではないという問題があった。
更に、サンプリング周波数を必要とする周波数ステップの2倍とする場合、リファレンス周波数の生成が困難であるという問題があった。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、要求される周波数偏差を守りつつ回路規模と消費電力を削減し、スプリアスの発生を可能な限り抑圧した数値制御発振器と、これを備えたディジタル周波数コンバータ、及び無線機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明に係る数値制御発振器は、位相データを保持するレジスタ(例えば実施の形態の位相レジスタ1a)と、入力された位相差データと前記レジスタの出力する位相データとの加算または減算を行う演算器(例えば実施の形態の位相演算器1b)とを用いて、前記位相差データの累算を行い位相データを生成する位相累算器(例えば実施の形態の位相累算器1)と、前記位相累算器が生成する位相データに対応した振幅データを出力する位相振幅変換テーブルを実現するメモリ(例えば実施の形態のROM2)とを具備し、サンプリング周波数Fsの信号を出力する数値制御発振器において、要求された出力信号の周波数設定間隔の上限値をFDとし、K及びLを任意の整数とした場合、前記位相累算器の演算器が、M=Fs/FD×K/Lで計算されるMの中で整数となるMを法として、前記位相差データと前記レジスタの出力する位相データとをモジュロ演算により加算または減算し、前記位相振幅変換テーブルが、dF=FD/K×Lで計算されるdFステップの周波数設定間隔で設定された信号を出力することを特徴とする。
【0010】
以上の構成を備えた数値制御発振器は、サンプリング周波数Fsの信号を出力する数値制御発振器であって、要求された出力信号の周波数設定間隔の上限値をFDとし、K及びLを任意の整数とすると、M個(但し、M=Fs/FD×K/Lで計算されるMの中で整数となるM)の振幅データを位相振幅変換テーブルに用意し、位相累算器により、位相差データをMを法とするモジュロ演算を用いて累加算または累減算して生成した位相データを、位相振幅変換テーブルのアドレスとして入力すると、位相振幅変換テーブルの出力として、dF=FD/K×Lで計算されるdFステップの周波数設定間隔で設定された信号を得ることができる。
【0011】
請求項2の発明に係るディジタルダウンコンバータは、請求項1に記載の数値制御発振器を局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器12a)として、入力信号に周波数変換を行う周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器12)を備え、サンプリング周波数Fsでサンプリングされた前記入力信号を、前記入力信号より低い周波数の出力信号へ変換して出力するディジタルダウンコンバータであって、要求された前記入力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K及びLを任意の整数とした場合、前記周波数変換器は、M=Fs/FD×K/Lで計算されるMの中で整数となるMを法として位相データをモジュロ演算により累算する前記局部発振器が出力すると共に、dF=FD/K×Lで計算されるdFステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行うことを特徴とする。
【0012】
以上の構成を備えたディジタルダウンコンバータは、サンプリング周波数Fsでサンプリングされた入力信号を、該入力信号より低い周波数の信号へ変換して出力する際に、要求された入力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K及びLを任意の整数とすると、dF=FD/K×Lで計算されるdFステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器を局部発振器として発生した周波数信号を用いて、周波数変換器が入力信号を周波数変換することで、入力信号の周波数設定間隔FDが周波数変換器の周波数設定間隔dF以上でかつFDがdFで割り切れる場合には、周波数設定間隔FDで入力されるディジタルダウンコンバータの入力信号を、許容周波数偏差以内の希望の周波数へ変換することができる。
【0013】
請求項3の発明に係るディジタルダウンコンバータは、請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器31a)として、入力信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器31)と、請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器33a)として、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器33)とを備え、サンプリング周波数Fs1でサンプリングされた前記入力信号を、2回の周波数変換によって前記入力信号より低い周波数の出力信号へ変換して出力するディジタルダウンコンバータであって、要求された前記入力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL1を任意の整数とした場合、前記第1の周波数変換器は、M1=Fs1/FD×K1/L1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FD1=FD/K1×L1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、前記第2の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs2とすると、M2=Fs2/(FD mod FD1)×K2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FD2=(FD mod FD1)/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行うことを特徴とする。
【0014】
以上の構成を備えたディジタルダウンコンバータは、サンプリング周波数Fs1でサンプリングされた入力信号を、2回の周波数変換によって、該入力信号より低い周波数の信号へ変換して出力する。この時、要求された入力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL1を任意の整数とすると、入力信号の周波数設定間隔FDが第1の周波数変換器の周波数設定間隔FD1以上でかつFDがFD1で割り切れない場合、ディジタルダウンコンバータの出力信号の周波数偏差が許容周波数偏差を超えるので、まず、FD1=FD/K1×L1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器として発生した周波数信号を用いて、第1の周波数変換器が入力信号を周波数変換する。次に、FD2=(FD mod FD1)/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器として発生した周波数信号を用いて、第2の周波数変換器が更に第1の周波数変換器の出力信号を周波数変換する。これにより、周波数設定間隔FDで入力されるディジタルダウンコンバータの入力信号を、許容周波数偏差以内の希望の周波数へ変換することができる。
【0015】
請求項4の発明に係るディジタルダウンコンバータは、請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器31a)として、入力信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器31)と、請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器33a)として、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器33)とを備え、サンプリング周波数Fs1でサンプリングされた前記入力信号を、2回の周波数変換によって前記入力信号より低い周波数の出力信号へ変換して出力するディジタルダウンコンバータであって、要求された前記入力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL1を任意の整数とした場合、前記第1の周波数変換器は、M1=Fs1/FD×K1/L1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FD1=FD/K1×L1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、前記第2の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs2とすると、M2=Fs2/(FD1 mod FD)×K2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FD2=(FD1 mod FD)/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行うことを特徴とする。
【0016】
以上の構成を備えたディジタルダウンコンバータは、サンプリング周波数Fs1でサンプリングされた入力信号を、2回の周波数変換によって、該入力信号より低い周波数の信号へ変換して出力する。この時、要求された入力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL1を任意の整数とすると、入力信号の周波数設定間隔FDが第1の周波数変換器の周波数設定間隔FD1未満でかつFD1がFDで割り切れない場合、ディジタルダウンコンバータの出力信号の周波数偏差が許容周波数偏差を超えるので、まず、FD1=FD/K1×L1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器として発生した周波数信号を用いて、第1の周波数変換器が入力信号を周波数変換する。次に、FD2=(FD1 mod FD)/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器として発生した周波数信号を用いて、第2の周波数変換器が更に第1の周波数変換器の出力信号を周波数変換する。これにより、周波数設定間隔FDで入力されるディジタルダウンコンバータの入力信号を、許容周波数偏差以内の希望の周波数へ変換することができる。
【0017】
請求項5の発明に係るディジタルダウンコンバータは、請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器31a)として、入力信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器31)と、請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器33a)として、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器33)とを備え、サンプリング周波数Fs1でサンプリングされた前記入力信号を、2回の周波数変換によって前記入力信号より低い周波数の出力信号へ変換して出力するディジタルダウンコンバータであって、要求された前記入力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL1を任意の整数とした場合、前記第1の周波数変換器は、M1=Fs1/FD×K1/L1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FD1=FD/K1×L1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、前記第2の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs2とすると、M2=Fs2/FD×K2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FD2=FD/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行うことを特徴とする。
【0018】
以上の構成を備えたディジタルダウンコンバータは、サンプリング周波数Fs1でサンプリングされた入力信号を、2回の周波数変換によって、該入力信号より低い周波数の信号へ変換して出力する。この時、要求された入力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL1を任意の整数とすると、入力信号の周波数設定間隔FDが第1の周波数変換器の周波数設定間隔FD1以上でかつFDがFD1で割り切れる場合、あるいはFDがFD1未満でかつFD1がFDで割り切れる場合、まず、FD1=FD/K1×L1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器として発生した周波数信号を用いて、第1の周波数変換器が入力信号を周波数変換する。次に、FD2=FD/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器として発生した周波数信号を用いて、第2の周波数変換器が更に第1の周波数変換器の出力信号を周波数変換する。これにより、周波数設定間隔FDで入力されるディジタルダウンコンバータの入力信号を、許容周波数偏差以内の希望の周波数へ変換することができる。
【0019】
請求項6の発明に係るディジタルダウンコンバータは、請求項3から請求項5のいずれかに記載のディジタルダウンコンバータにおいて、前記第2の周波数変換器が周波数変換を停止することを特徴とする。
【0020】
以上の構成を備えたディジタルダウンコンバータは、第1の周波数変換器の周波数設定間隔FD1の倍数が入力信号の周波数設定間隔FDの倍数と一致する場合、第1の周波数変換器のみの動作で、周波数設定間隔FDで入力されるディジタルダウンコンバータの入力信号を、許容周波数偏差以内の希望の周波数へ変換することができる。
【0021】
請求項7の発明に係るディジタルアップコンバータは、請求項1に記載の数値制御発振器を局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器23a)として、入力信号に周波数変換を行う周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器23)を備え、前記入力信号を、前記入力信号より高い周波数の信号へ変換すると共に、サンプリング周波数Fsでサンプリングされた出力信号として出力するディジタルアップコンバータであって、要求された出力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K及びLを任意の整数とした場合、前記周波数変換器は、M=Fs/FD×K/Lで計算されるMの中で整数となるMを法として位相データをモジュロ演算により累算する前記局部発振器が出力すると共に、dF=FD/K×Lで計算されるdFステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行うことを特徴とする。
【0022】
以上の構成を備えたディジタルアップコンバータは、入力信号を、該入力信号より周波数が高く、サンプリング周波数Fsでサンプリングされた信号へ変換して出力する際に、要求された出力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K及びLを任意の整数とすると、dF=FD/K×Lで計算されるdFステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器を局部発振器として発生した周波数信号を用いて、周波数変換器が入力信号を周波数変換することで、出力信号の周波数設定間隔FDが周波数変換器の周波数設定間隔dF以上でかつFDがdFで割り切れる場合には、ディジタルアップコンバータの出力信号の周波数設定間隔をFDとすることができる。
【0023】
請求項8の発明に係るディジタルアップコンバータは、請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器42a)として、入力信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器42)と、請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器44a)として、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器44)とを備え、前記入力信号を、2回の周波数変換によって前記入力信号より高い周波数の出力信号へ変換すると共に、サンプリング周波数Fs2でサンプリングされた出力信号として出力するディジタルアップコンバータであって、要求された前記出力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL2を任意の整数とした場合、前記第2の周波数変換器は、M2=Fs2/FD×K2/L2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FD2=FD/K2×L2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、前記第1の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs1とすると、M1=Fs1/(FD mod FD2)×K1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FD1=(FD modFD2)/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行うことを特徴とする。
【0024】
以上の構成を備えたディジタルアップコンバータは、入力信号を2回の周波数変換によって、該入力信号より周波数が高く、サンプリング周波数Fs2でサンプリングされた信号へ変換して出力する。この時、要求された前記出力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL2を任意の整数とすると、出力信号の周波数設定間隔FDが第2の周波数変換器の周波数設定間隔FD2以上でかつFDがFD2で割り切れない場合、ディジタルアップコンバータの出力信号の周波数偏差が許容周波数偏差を超えるので、まず、FD1=(FD mod FD2)/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器として発生した周波数信号を用いて、第1の周波数変換器が入力信号を周波数変換する。次に、FD2=FD/K2×L2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器として発生した周波数信号を用いて、第2の周波数変換器が更に第1の周波数変換器の出力信号を周波数変換する。これにより、ディジタルアップコンバータの出力信号の周波数設定間隔をFDとすることができる。
【0025】
請求項9の発明に係るディジタルアップコンバータは、請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器42a)として、入力信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器42)と、請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器44a)として、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器44)とを備え、前記入力信号を、2回の周波数変換によって前記入力信号より高い周波数の出力信号へ変換すると共に、サンプリング周波数Fs2でサンプリングされた出力信号として出力するディジタルアップコンバータであって、要求された前記出力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL2を任意の整数とした場合、前記第2の周波数変換器は、M2=Fs2/FD×K2/L2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FD2=FD/K2×L2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、前記第1の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs1とすると、M1=Fs1/(FD2 mod FD)×K1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FD1=(FD2 mod FD)/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行うことを特徴とする。
【0026】
以上の構成を備えたディジタルアップコンバータは、入力信号を2回の周波数変換によって、該入力信号より周波数が高く、サンプリング周波数Fs2でサンプリングされた信号へ変換して出力する。この時、要求された前記出力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL2を任意の整数とすると、出力信号の周波数設定間隔FDが第2の周波数変換器の周波数設定間隔FD2未満でかつFD2がFDで割り切れない場合、ディジタルアップコンバータの出力信号の周波数偏差が許容周波数偏差を超えるので、まず、FD1=(FD2 mod FD)/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器として発生した周波数信号を用いて、第1の周波数変換器が入力信号を周波数変換する。次に、FD2=FD/K2×L2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器として発生した周波数信号を用いて、第2の周波数変換器が更に第1の周波数変換器の出力信号を周波数変換する。これにより、ディジタルアップコンバータの出力信号の周波数設定間隔をFDとすることができる。
【0027】
請求項10の発明に係るディジタルアップコンバータは、請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器42a)として、入力信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器42)と、請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器44a)として、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器44)とを備え、前記入力信号を、2回の周波数変換によって前記入力信号より高い周波数の出力信号へ変換すると共に、サンプリング周波数Fs2でサンプリングされた出力信号として出力するディジタルアップコンバータであって、要求された前記出力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL2を任意の整数とした場合、前記第2の周波数変換器は、M2=Fs2/FD×K2/L2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FD2=FD/K2×L2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、前記第1の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs1とすると、M1=Fs1/FD×K1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FD1=FD/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行うことを特徴とする。
【0028】
以上の構成を備えたディジタルアップコンバータは、入力信号を2回の周波数変換によって、該入力信号より周波数が高く、サンプリング周波数Fs2でサンプリングされた信号へ変換して出力する。この時、要求された前記出力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL2を任意の整数とすると、出力信号の周波数設定間隔FDが第2の周波数変換器の周波数設定間隔FD2以上でかつFDがFD2で割り切れる場合、あるいはFDがFD2未満でかつFD2がFDで割り切れる場合、まず、FD1=FD/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器として発生した周波数信号を用いて、第1の周波数変換器が入力信号を周波数変換する。そして、次に、FD2=FD/K2×L2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器として発生した周波数信号を用いて、第2の周波数変換器が更に第1の周波数変換器の出力信号を周波数変換する。これにより、ディジタルアップコンバータの出力信号の周波数設定間隔をFDとすることができる。
【0029】
請求項11の発明に係るディジタルアップコンバータは、請求項8から請求項10のいずれかに記載のディジタルアップコンバータにおいて、前記第1の周波数変換器が周波数変換を停止することを特徴とする。
【0030】
以上の構成を備えたディジタルアップコンバータは、第2の周波数変換器の周波数設定間隔FD2の倍数が出力信号の周波数設定間隔FDの倍数と一致する場合、第2の周波数変換器のみの動作で、ディジタルアップコンバータの出力信号の周波数設定間隔をFDとすることができる。
【0031】
請求項12の発明に係る受信機は、サンプリング周波数Fsで動作する請求項1に記載の数値制御発振器を、逓倍比P(Pは整数)のPLL回路(例えば実施の形態のPLL回路51c、またはPLL回路81c)のリファレンスとした第1の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器51、または局部発振器81)を用いて、受信信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器(例えば実施の形態のミキサ52、または直交復調器82)と、請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器12a、または局部発振器85a)として、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器12、または周波数変換器85)と、前記第2の周波数変換器が出力する信号を復調して受信データを抽出する復調器(例えば実施の形態の復調器55)とを備え、前記受信信号を、2回の周波数変換によって、前記受信信号より低い周波数のベースバンド受信信号へ変換し、該ベースバンド受信信号から受信データを抽出する受信機であって、要求された前記受信信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL1を任意の整数とした場合、前記第1の周波数変換器は、M1=Fs/FD×K1/L1×Pで計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FDP=FD/K1×L1で計算されるFDPステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、前記第2の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs1とすると、M2=Fs1/(FD mod FDP)×K2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FD2=(FD mod FDP)/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行うことを特徴とする。
【0032】
以上の構成を備えた受信機は、受信信号を、2回の周波数変換によって、該受信信号より低い周波数の信号へ変換して出力する。この時、要求された受信信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL1を任意の整数とすると、受信信号の周波数設定間隔FDが第1の周波数変換器の周波数設定間隔FDP以上でかつFDがFDPで割り切れない場合、復調器の要求する入力信号の周波数偏差が許容周波数偏差を超えるので、まず、逓倍比PのPLL回路と、FD1=FDP/P=FD/K1×L1/Pで計算されるFD1ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器とを備えた第1の局部発振器により発生した周波数信号を用いて、第1の周波数変換器が受信信号を周波数変換する。次に、FD2=(FD mod FDP)/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器として発生した周波数信号を用いて、第2の周波数変換器が更に第1の周波数変換器の出力信号を周波数変換する。これにより、周波数設定間隔FDで入力される受信機の受信信号の周波数を復調器の要求する入力信号の周波数に正確に合わせることができる。
【0033】
請求項13の発明に係る受信機は、サンプリング周波数Fsで動作する請求項1に記載の数値制御発振器を、逓倍比P(Pは整数)のPLL回路(例えば実施の形態のPLL回路51c、またはPLL回路81c)のリファレンスとした第1の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器51、または局部発振器81)を用いて、受信信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器(例えば実施の形態のミキサ52、または直交復調器82)と、請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器12a、または局部発振器85a)として、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器12、または周波数変換器85)と、前記第2の周波数変換器が出力する信号を復調して受信データを抽出する復調器(例えば実施の形態の復調器55)とを備え、前記受信信号を、2回の周波数変換によって、前記受信信号より低い周波数のベースバンド受信信号へ変換し、該ベースバンド受信信号から受信データを抽出する受信機であって、要求された前記受信信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL1を任意の整数とした場合、前記第1の周波数変換器は、M1=Fs/FD×K1/L1×Pで計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FDP=FD/K1×L1で計算されるFDPステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、前記第2の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs1とすると、M2=Fs1/(FDP mod FD)×K2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FD2=(FDP mod FD)/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行うことを特徴とする。
【0034】
以上の構成を備えた受信機は、受信信号を、2回の周波数変換によって、該受信信号より低い周波数の信号へ変換して出力する。この時、要求された受信信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL1を任意の整数とすると、受信信号の周波数設定間隔FDが第1の周波数変換器の周波数設定間隔FDP未満でかつFDPがFDで割り切れない場合、復調器の要求する入力信号の周波数偏差が許容周波数偏差を超えるので、まず、逓倍比PのPLL回路と、FD1=FDP/P=FD/K1×L1/Pで計算されるFD1ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器とを備えた第1の局部発振器により発生した周波数信号を用いて、第1の周波数変換器が受信信号を周波数変換する。次に、FD2=(FDP mod FD)/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器として発生した周波数信号を用いて、第2の周波数変換器が更に第1の周波数変換器の出力信号を周波数変換する。これにより、周波数設定間隔FDで入力される受信機の受信信号の周波数を復調器の要求する入力信号の周波数に正確に合わせることができる。
【0035】
請求項14の発明に係る受信機は、サンプリング周波数Fsで動作する請求項1に記載の数値制御発振器を、逓倍比P(Pは整数)のPLL回路(例えば実施の形態のPLL回路51c、またはPLL回路81c)のリファレンスとした第1の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器51、または局部発振器81)を用いて、受信信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器(例えば実施の形態のミキサ52、または直交復調器82)と、請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器12a、または局部発振器85a)として、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器12、または周波数変換器85)と、前記第2の周波数変換器が出力する信号を復調して受信データを抽出する復調器(例えば実施の形態の復調器55)とを備え、前記受信信号を、2回の周波数変換によって、前記受信信号より低い周波数のベースバンド受信信号へ変換し、該ベースバンド受信信号から受信データを抽出する受信機であって、要求された前記受信信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL1を任意の整数とした場合、前記第1の周波数変換器は、M1=Fs/FD×K1/L1×Pで計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FDP=FD/K1×L1で計算されるFDPステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、前記第2の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs1とすると、M2=Fs1/FD×K2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FD2=FD/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行うことを特徴とする。
【0036】
以上の構成を備えた受信機は、受信信号を、2回の周波数変換によって、該受信信号より低い周波数の信号へ変換して出力する。この時、要求された受信信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL1を任意の整数とすると、受信信号の周波数設定間隔FDが第1の周波数変換器の周波数設定間隔FDP以上でかつFDがFDPで割り切れる場合、あるいはFDがFDP未満でかつFDPがFDで割り切れる場合、まず、逓倍比PのPLL回路と、FD1=FDP/P=FD/K1×L1/Pで計算されるFD1ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器とを備えた第1の局部発振器により発生した周波数信号を用いて、第1の周波数変換器が受信信号を周波数変換する。次に、FD2=FD/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器として発生した周波数信号を用いて、第2の周波数変換器が更に第1の周波数変換器の出力信号を周波数変換する。これにより、周波数設定間隔FDで入力される受信機の受信信号の周波数を復調器の要求する入力信号の周波数に正確に合わせることができる。
【0037】
請求項15の発明に係る受信機は、請求項12から請求項14のいずれかに記載の受信機において、前記第2の周波数変換器が周波数変換を停止することを特徴とする。
【0038】
以上の構成を備えた受信機は、第1の周波数変換器の周波数設定間隔FD1の倍数が入力信号の周波数設定間隔FDの倍数と一致する場合、第1の周波数変換器のみの動作で、周波数設定間隔FDで入力される受信機の受信信号の周波数を復調器の要求する入力信号の周波数に正確に合わせることができる。
【0039】
請求項16の発明に係る送信機は、送信データにより変調されたベースバンド送信信号を出力する変調器(例えば実施の形態の変調器61)と、請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器63a)として、前記変調器の出力信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器63)と、サンプリング周波数Fsで動作する請求項1に記載の数値制御発振器を逓倍比P(Pは整数)のPLL回路(例えば実施の形態のPLL回路70c)のリファレンスとした第2の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器70)を用いて、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器71)とを備え、前記ベースバンド送信信号を、2回の周波数変換によって前記ベースバンド送信信号より高い周波数の送信信号へ変換して出力する送信機であって、要求された前記送信信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL2を任意の整数とした場合、前記第2の周波数変換器は、M2=Fs/FD×K2/L2×Pで計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FDP=FD/K2×L2で計算されるFDPステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、前記第1の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs1とすると、M1=Fs1/(FD mod FDP)×K1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FD1=(FD mod FDP)/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行うことを特徴とする。
【0040】
以上の構成を備えた送信機は、ベースバンド送信信号を2回の周波数変換によって、該ベースバンド送信信号より周波数が高い送信信号へ変換して出力する。この時、要求された前記送信信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL2を任意の整数とすると、送信信号の周波数設定間隔FDが第2の周波数変換器の周波数設定間隔FDP以上でかつFDがFDPで割り切れない場合、送信機の送信信号の周波数偏差が許容周波数偏差を超えるので、まず、FD1=(FD mod FDP)/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器として発生した周波数信号を用いて、第1の周波数変換器がベースバンド送信信号を周波数変換する。次に、逓倍比PのPLL回路と、FD2=FDP/P=FD/K2×L2/Pで計算されるFD2ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器とを備えた第1の局部発振器により発生した周波数信号を用いて、第2の周波数変換器が更に第1の周波数変換器の出力信号を周波数変換する。これにより、変調器の出力するベースバンド送信信号の周波数を目的の送信信号の周波数に正確に合わせることができる。
【0041】
請求項17の発明に係る送信機は、送信データにより変調されたベースバンド送信信号を出力する変調器(例えば実施の形態の変調器61)と、請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器63a)として、前記変調器の出力信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器63)と、サンプリング周波数Fsで動作する請求項1に記載の数値制御発振器を逓倍比P(Pは整数)のPLL回路(例えば実施の形態のPLL回路70c)のリファレンスとした第2の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器70)を用いて、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器71)とを備え、前記ベースバンド送信信号を、2回の周波数変換によって前記ベースバンド送信信号より高い周波数の送信信号へ変換して出力する送信機であって、要求された前記送信信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL2を任意の整数とした場合、前記第2の周波数変換器は、M2=Fs/FD×K2/L2×Pで計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FDP=FD/K2×L2で計算されるFDPステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、前記第1の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs1とすると、M1=Fs1/(FDP mod FD)×K1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FD1=(FDP mod FD)/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行うことを特徴とする。
【0042】
以上の構成を備えた送信機は、ベースバンド送信信号を2回の周波数変換によって、該ベースバンド送信信号より周波数が高い送信信号へ変換して出力する。この時、要求された前記送信信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL2を任意の整数とすると、送信信号の周波数設定間隔FDが第2の周波数変換器の周波数設定間隔FD2未満でかつFD2がFDで割り切れない場合、送信機の送信信号の周波数偏差が許容周波数偏差を超えるので、まず、FD1=(FDP mod FD)/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器として発生した周波数信号を用いて、第1の周波数変換器がベースバンド送信信号を周波数変換する。次に、逓倍比PのPLL回路と、FD2=FDP/P=FD/K2×L2/Pで計算されるFD2ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器とを備えた第1の局部発振器により発生した周波数信号を用いて、第2の周波数変換器が更に第1の周波数変換器の出力信号を周波数変換する。これにより、変調器の出力するベースバンド送信信号の周波数を目的の送信信号の周波数に正確に合わせることができる。
【0043】
請求項18の発明に係る送信機は、送信データにより変調されたベースバンド送信信号を出力する変調器(例えば実施の形態の変調器61)と、請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器63a)として、前記変調器の出力信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器63)と、サンプリング周波数Fsで動作する請求項1に記載の数値制御発振器を逓倍比P(Pは整数)のPLL回路(例えば実施の形態のPLL回路70c)のリファレンスとした第2の局部発振器(例えば実施の形態の局部発振器70)を用いて、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器71)とを備え、前記ベースバンド送信信号を、2回の周波数変換によって前記ベースバンド送信信号より高い周波数の送信信号へ変換して出力する送信機であって、要求された前記送信信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL2を任意の整数とした場合、前記第2の周波数変換器は、M2=Fs/FD×K2/L2×Pで計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FDP=FD/K2×L2で計算されるFDPステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、前記第1の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs1とすると、M1=Fs1/FD×K1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FD1=FD/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行うことを特徴とする。
【0044】
以上の構成を備えた送信機は、ベースバンド送信信号を2回の周波数変換によって、該ベースバンド送信信号より周波数が高い送信信号へ変換して出力する。この時、要求された前記送信信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL2を任意の整数とすると、送信信号の周波数設定間隔FDが第2の周波数変換器の周波数設定間隔FD2以上でかつFDがFD2で割り切れる場合、あるいはFDがFD2未満でかつFD2がFDで割り切れる場合、送信機の送信信号の周波数偏差が許容周波数偏差を超えるので、まず、FD1=FD/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器として発生した周波数信号を用いて、第1の周波数変換器がベースバンド送信信号を周波数変換する。次に、逓倍比PのPLL回路と、FD2=FDP/P=FD/K2×L2/Pで計算されるFD2ステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器とを備えた第1の局部発振器により発生した周波数信号を用いて、第2の周波数変換器が更に第1の周波数変換器の出力信号を周波数変換する。これにより、変調器の出力するベースバンド送信信号の周波数を目的の送信信号の周波数に正確に合わせることができる。
【0045】
請求項19の発明に係る送信機は、請求項16から請求項18のいずれかに記載の送信機において、前記第1の周波数変換器が周波数変換を停止することを特徴とする。
【0046】
以上の構成を備えた送信機は、第2の周波数変換器の周波数設定間隔FD2の倍数が送信信号の周波数設定間隔FDの倍数と一致する場合、第2の周波数変換器のみの動作で、変調器の出力するベースバンド送信信号の周波数を目的の送信信号の周波数に正確に合わせることができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
まず、本発明の一実施の形態の数値制御発振器について説明する。
図1は、本実施の形態の数値制御発振器の構成を示すブロック図であって、数値制御発振器は、入力された位相差データの累算を行い位相データを生成する位相累算器1と、位相累算器1が生成する位相データに対応した振幅データを出力する位相振幅変換テーブルを実現するメモリであるROM(Read Only Memory)2とから構成されている。
【0048】
具体的には、まず、位相累算器1について説明すると、出力する信号のサンプリング周波数をFs、要求された出力信号の周波数設定間隔の上限値をFDとし、更にK及びLを任意の整数とした場合、位相累算器1は、位相データを保持する位相レジスタ1aと、入力された位相差データと位相レジスタ1aの出力する位相データとをM=Fs/FD×K/Lで計算されるMの中で整数となるMを法とするモジュロ演算により加算または減算する位相演算器1bとを備え、数値制御発振器の入力として設定された位相差データの累算を行い位相データを生成する。
【0049】
また、ROM2は、j=logM(但し、jは少数点以下を切り上げ)で計算されるjビットの配線により位相累算器1の出力端子とそのアドレス端子が接続され、ROM2に記憶されたM個の振幅データから成る位相振幅変換テーブルに従って、位相累算器1からアドレス端子に入力された位相データに対応した振幅データをデータ端子から出力し、これを数値制御発振器の出力とする。
これにより、本実施の形態の数値制御発振器は、dF=FD/K×Lで計算されるdFステップの周波数設定間隔で設定された信号を出力する。
【0050】
例えば、出力する信号のサンプリング周波数Fsを153.6[MHz]、要求された出力信号の周波数設定間隔の上限値FDを200[KHz]とし、更にK及びLを1とした場合、位相演算器1bでは、M=Fs/FD×K/L=153.6[MHz]/200[KHz]=768として、入力された位相差データと位相レジスタ1aの出力する位相データとを、”768”を法とするモジュロ演算により加算または減算する。
また、ROM2は、j=logM=log768≒9.58=10(但し、jは少数点以下を切り上げ)として、10ビットの配線により位相累算器1の出力端子とそのアドレス端子が接続される。
【0051】
従って、ROM2の演算語長と位相演算器1bの位相演算語長とが同一となることにより、位相演算器1bが出力するアドレス語長(ROM2の演算語長)を再量子化する必要がないため、再量子化による誤差eの発生がなく、”768”を法とするモジュロ演算に必要な768ワードの低容量の振幅データのみにより、出力する信号のサンプリング周波数Fsを153.6[MHz]、周波数設定間隔dFをdF=FD/K×L=200[KHz]とした低スプリアスの数値制御発振器を実現することができる。
【0052】
また、以上の構成を備えた数値制御発振器の各設定値は、上述の設定例を含め、各通信システム(例えば携帯電話システムのW−CDMAやIS−95、無線LANシステムのIEEE802.11a等)に対応して、以下の表1に示すような値とすることができる。
【0053】
【表1】
Figure 2004193996
【0054】
表1の一例を説明すると、出力する信号のサンプリング周波数Fsを61.44[MHz]、要求された出力信号の周波数設定間隔FDを200[KHz]とし、更にKを5及びLを1とした場合、位相演算器1bでは、M=Fs/FD×K/L=61.44[MHz]/200[KHz]×5=1536を法とするモジュロ演算に必要な1536ワードの低容量の振幅データのみにより、出力する信号のサンプリング周波数Fsを61.44[MHz]、周波数設定間隔dFをdF=FD/K×L=200[KHz]/5=40[KHz]とした低スプリアスの数値制御発振器を実現することができる。
【0055】
図2は、上述の条件において、従来の2を法とするモジュロ演算を行う数値制御発振器(パラメータを位相演算語長jと位相振幅変換テーブルの振幅データ数で示す)と、本実施の形態の数値制御発振器(パラメータを位相振幅変換テーブルの振幅データ数のみで示す)とのスプリアス特性のシミュレーション結果を比較したグラフであって、横軸をROM2の出力する振幅データビット長、縦軸をスプリアス、パラメータをROM2に記憶された位相振幅変換テーブルの振幅データ数として示したグラフである。
【0056】
図2に示すように、本実施の形態の数値制御発振器の構成では、ROM2の演算語長を短くして、例えば384ワードや192ワード、更には96ワードの振幅データを用いた場合は極端にスプリアス特性が悪化するものの、M=Fs/FD×K/Lで計算されるMの中で整数となるM、すなわち、上述の条件ではM=768を用いて、入力された位相差データと位相レジスタ1aの出力する位相データとを、”768”を法とするモジュロ演算により位相データを生成する限り、そのスプリアス特性は、従来の2の20乗を法とするモジュロ演算を行う約1Mワードの振幅データを必要とする数値制御発振器と同等の特性を得られることがわかる。
【0057】
(第2の実施の形態)
また、図面を参照しつつ、更に第1の実施の形態の数値制御発振器の応用例について説明すると、例えば、第1の実施の形態の数値制御発振器は、図3に示すようなディジタルダウンコンバータに使用することができる。
図3は、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いたディジタルダウンコンバータ11の構成例を示すブロック図であって、ディジタルダウンコンバータ11は、まず入力された中心周波数Fif1の信号を、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器12aにより生成した周波数Fcの複素ローカル信号(実数軸信号”C(t)=cos(2π×Fc×t)”と、実数軸信号より90度位相の進んだ虚数軸信号”−S(t)=−sin(2π×Fc×t)”)と、それぞれ乗算器12b、12cを用いて乗算する周波数変換器12により周波数変換し、中心周波数Fif2=0[Hz]の複素数信号(ゼロIF信号)を得る。
【0058】
そして、複素数信号のサンプリング周波数Fs1を1/N倍してサンプリング周波数Fs2=Fs1/Nに変換する実数軸デシメータ13aと虚数軸デシメータ13bとを備えたデシメータ13によりデシメーションを行うと共に、実数軸フィルタ14aと虚数軸フィルタ14bとを備えたロールオフフィルタ14により、目的の信号帯域の帯域制限が実施された複素数信号(I、Q)を出力する。
【0059】
さて、このディジタルダウンコンバータ11において、例えば要求された入力信号の周波数設定間隔FDが周波数変換器12の周波数設定間隔dFで割り切れる場合の動作について説明する。この場合、K、及びLを任意の整数とすると、周波数変換器12は、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器12aの位相差データφを、位相差データφ=Fc/dF=Fc/FD×K/Lとする。そして、M=Fs1/FD×K/Lで計算されるMの中で整数となるMを法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器12aが出力すると共に、dF=FD/K×Lで計算されるdFステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fcの複素ローカル信号を用いて、中心周波数Fif1の信号を正確に中心周波数Fif2の複素数信号に変換することができる。
【0060】
具体的には、入力信号のサンプリング周波数Fs1を153.6[MHz]、要求された入力信号の周波数設定間隔FD=200[KHz]とし、更に入力信号の中心周波数Fif1を36.4[MHz]とし、K=L=1とすると、周波数変換器12は、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器12aの位相差データφを、位相差データφ=Fc/dF=Fc/FD×K/L=36.4[MHz]/200[KHz]=182とすることで、M=Fs1/FD×K/L=153.6[MHz]/200[KHz]=768を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器12aが出力したdF=FD/K×L=200[KHz]ステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fc=36.4[MHz]の複素ローカル信号を用いて、中心周波数Fif1の信号を正確に中心周波数Fif2=0[Hz]の複素数信号(ゼロIF信号)に変換することができる。
【0061】
(第3の実施の形態)
また、第1の実施の形態の数値制御発振器は、図4に示すようなディジタルアップコンバータに使用することもできる。
図4は、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いたディジタルアップコンバータの構成例を示すブロック図であって、ディジタルアップコンバータは、まず入力された中心周波数Fif1=0[Hz]の複素数信号(ベースバンド信号I、Q)を、実数軸フィルタ21aと虚数軸フィルタ21bとを備えたロールオフフィルタ21により、目的の信号帯域に帯域制限すると共に、複素数信号のサンプリング周波数Fs1をN倍してサンプリング周波数Fs2=Fs1×Nに変換する実数軸インタポレータ22aと虚数軸インタポレータ22bとを備えたインタポレータ22によりインタポレーションを行う。
【0062】
そして、次に、インタポレータ22の出力信号を、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器23aにより生成した周波数Fcの複素ローカル信号(実数軸信号”C(t)=cos(2π×Fc×t)”と、実数軸信号より90度位相の遅れた虚数軸信号”S(t)=sin(2π×Fc×t)”)と、それぞれ乗算器23b、23c及び減算器23dを用いて複素乗算すると共に実数軸信号を出力する周波数変換器23により周波数変換し、目的の中心周波数Fif2の実数信号を出力する。
【0063】
さて、このディジタルアップコンバータにおいて、例えば要求された出力信号の周波数設定間隔FDが周波数変換器23の周波数設定間隔dFで割り切れる場合の動作について説明する。この場合、K、及びLを任意の整数とすると、周波数変換器23は、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器23aの位相差データφを、位相差データφ=Fc/dF=Fc/FD×K/Lとする。そして、M=Fs2/FD×K/Lで計算されるMの中で整数となるMを法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器23aが出力すると共に、dF=FD/K×Lで計算されるdFステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fcの複素ローカル信号を用いて、中心周波数Fif1のベースバンド信号を正確に目的の中心周波数Fif2の複素数信号に変換することができる。
【0064】
具体的には、出力信号のサンプリング周波数Fs2を153.6[MHz]、要求された出力信号の周波数設定間隔FD=200[KHz]とし、更に出力信号の中心周波数Fif2を72.8[MHz]とし、K=L=1とすると、周波数変換器23は、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器23aの位相差データφを、位相差データφ=Fc/dF=Fc/FD×K/L=72.8[MHz]/200[KHz]=364とすることで、M=Fs2/FD×K/L=153.6[MHz]/200[KHz]=768を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器23aが出力したdF=FD/K×L=200[KHz]ステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fc=72.8[MHz]の複素ローカル信号を用いて、中心周波数Fif1=0[Hz]のベースバンド信号を正確に目的の中心周波数Fif2の複素数信号に変換することができる。
【0065】
(第4の実施の形態)
次に、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いたディジタルダウンコンバータの変形例であって、数値制御発振器を局部発振器とする第1及び第2の周波数変換器を備え、入力信号を、2回の周波数変換によって、入力信号より低い周波数の信号へ変換して出力するディジタルダウンコンバータの構成について説明する。
【0066】
図5は、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いたディジタルダウンコンバータの変形例の構成を示すブロック図であって、ディジタルダウンコンバータは、まず入力された中心周波数Fif1の信号を、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器31aにより生成した周波数Fc1の複素ローカル信号(実数軸信号”C1(t)=cos(2π×Fc1×t)”と、実数軸信号より90度位相の進んだ虚数軸信号”−S1(t)=−sin(2π×Fc1×t)”)と、それぞれ乗算器31b、31cを用いて乗算する周波数変換器31により周波数変換し、中心周波数Fif2の複素数信号を得る。
【0067】
次に、複素数信号のサンプリング周波数Fs1を1/N倍してサンプリング周波数Fs2=Fs1/Nに変換する実数軸デシメータ32aと虚数軸デシメータ32bとを備えたデシメータ32によりデシメーションを行うと共に、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器33aにより生成した周波数Fc2の複素ローカル信号(実数軸信号”C2(t)=cos(2π×Fc2×t)”と、実数軸信号より90度位相の進んだ虚数軸信号”−S2(t)=−sin(2π×Fc2×t)”)と、それぞれ乗算器33b、33c、33d、33e及び減算器33f、加算器33gを用いて複素乗算する周波数変換器33により周波数変換する。
そして、実数軸フィルタ34aと虚数軸フィルタ34bとを備えたロールオフフィルタ34により、目的の信号帯域の帯域制限が実施された中心周波数Fif3の複素数信号(I、Q)を出力する。
【0068】
さて、このディジタルダウンコンバータにおいて、例えば入力信号のサンプリング周波数をFs1、要求された入力信号の周波数設定間隔FDが周波数変換器31の周波数設定間隔FD1以上で、FDがFD1で割り切れない場合の動作について説明する。この場合、K1、K2、及びL1を任意の整数とすると、周波数変換器31は、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器31aの位相差データφ1を、位相差データφ1=Fc1/FD1=Fc1/FD×K1/L1とする。そして、M1=Fs1/FD×K1/L1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器31aが出力すると共に、FD1=FD/K1×L1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fc1の複素ローカル信号を用いて、中心周波数Fif1の信号を中心周波数Fif2の複素数信号に変換する。
【0069】
また、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器33aの位相差データφ2を、位相差データφ2=Fc2/FD2=Fc2/(FD mod FD1)×K2とする。そして、M2=Fs2/(FD mod FD1)×K2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器33aが出力すると共に、FD2=(FD mod FD1)/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fc2の複素ローカル信号を用いて、周波数変換器33が、中心周波数Fif2の信号を中心周波数Fif3の複素数信号に変換する。
【0070】
具体的には、入力信号のサンプリング周波数Fs1を98.304[MHz]、要求された入力信号の周波数設定間隔FD=30[KHz]とし、更に入力信号の中心周波数Fif1を13.742[MHz]とし、K1=15、L1=8とすると、周波数変換器31は、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器31aの位相差データφ1を、位相差データφ1=Fc1/FD1=Fc1/FD×K1/L1=13.728[MHz]/30[KHz]×15/8=858とすることで、M1=Fs1/FD×K1/L1=98.304[MHz]/30[KHz]×15/8=6144を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器31aが出力したFD1=FD/K1×L1=30[KHz]/15×8=16[KHz]ステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fc1=13.728[MHz]の複素ローカル信号を用いて、中心周波数Fif1の信号を正確に中心周波数Fif2=14[Hz]の複素数信号に変換することができる。
【0071】
また、デシメータ32の変換率N=10、K2=7とすると、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器33aの位相差データφ2を、位相差データφ2=Fc2/FD2=Fc2/(FD mod FD1)×K2=14[KHz]/(30[KHz] mod 16[KHz])×7=7とすることで、M2=Fs2/(FD mod FD1)×K2=9.8304[MHz]/(30[KHz] mod 16[KHz])×7で計算されるM2を整数としたM2=4915を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器33aが出力すると共に、FD2=(FD mod FD1)/K2=(30[KHz] mod 16[KHz])/7=2[KHz]ステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fc2の複素ローカル信号を用いて、周波数変換器33が、中心周波数Fif2の信号を正確に中心周波数Fif3=0[Hz]の複素数信号(ゼロIF信号)に変換することができる。
【0072】
同様に、このディジタルダウンコンバータにおいて、例えば要求された入力信号の周波数設定間隔FDが周波数変換器31の周波数設定間隔FD1未満で、FD1がFDで割り切れない場合、周波数変換器31は、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器31aの位相差データφ1を、位相差データφ1=Fc1/FD1=Fc1/FD×K1/L1とする。そして、M1=Fs1/FD×K1/L1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器31aが出力すると共に、FD1=FD/K1×L1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fc1の複素ローカル信号を用いて、中心周波数Fif1の信号を中心周波数Fif2の複素数信号に変換する。
【0073】
また、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器33aの位相差データφ2を、位相差データφ2=Fc2/FD2=Fc2/(FD1 modFD)×K2とする。そして、M2=Fs2/(FD1 mod FD)×K2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器33aが出力すると共に、FD2=(FD1 modFD)/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fc2の複素ローカル信号を用いて、周波数変換器33が、中心周波数Fif2の信号を中心周波数Fif3の複素数信号に変換する。
【0074】
更に、このディジタルダウンコンバータにおいて、例えば要求された入力信号の周波数設定間隔FDが周波数変換器31の周波数設定間隔FD1以上でかつFDがFD1で割り切れる場合、あるいはFDがFD1未満でかつFD1がFDで割り切れる場合、周波数変換器31は、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器31aの位相差データφ1を、位相差データφ1=Fc1/FD1=Fc1/FD×K1/L1とする。そして、M1=Fs1/FD×K1/L1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器31aが出力すると共に、FD1=FD/K1×L1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fc1の複素ローカル信号を用いて、中心周波数Fif1の信号を中心周波数Fif2の複素数信号に変換する。
【0075】
また、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器33aの位相差データφ2を、位相差データφ2=Fc2/FD2=Fc2/FD×K2とすることで、M2=Fs2/FD×K2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器33aが出力すると共に、FD2=FD/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fc2の複素ローカル信号を用いて、周波数変換器33が、中心周波数Fif2の信号を中心周波数Fif3の複素数信号に変換する。
【0076】
なお、以上の構成を備えたディジタルダウンコンバータは、周波数変換器31の周波数設定間隔FD1の倍数が入力信号の周波数設定間隔FDの倍数と一致する場合、周波数変換器31のみの動作で、周波数設定間隔FDで入力されるディジタルダウンコンバータの入力信号を、許容周波数偏差以内の希望の周波数へ変換することができる。そのような場合、周波数変換器33による周波数変換を停止しても良い。
【0077】
また、以上の構成を備えたディジタルダウンコンバータの各変数の設定値は、上述の設定例を含め、以下の表2から表5に示すような値とすることができる。なお、表2及び表3はW−CDMAシステムにおける各変数の設定例を、表4はIS−95Band(Class0)における各変数の設定例を、表5はIEEE802.11aシステムにおける各変数の設定例を示す。
また、表において周波数変換器33側の変数の記載がない設定例は、図3を用いて説明したディジタルダウンコンバータの構成で実現可能な設定例を示す。この場合、各変数は対応する変数に読み替えるものとする。
【0078】
【表2】
Figure 2004193996
【0079】
【表3】
Figure 2004193996
【0080】
【表4】
Figure 2004193996
【0081】
【表5】
Figure 2004193996
【0082】
更に、本構成のディジタルダウンコンバータにおいて、周波数変換器31の周波数設定間隔FD1が、要求された入力信号の周波数設定間隔FD以下のステップで設定可能なとき、周波数変換器31の数値制御発振器に対する周波数データ(位相差データ)設定の変更のみで、各周波数の入力が可能となるため、このディジタルダウンコンバータを制御する制御部のデータ設定時間が、2個の周波数変換器の両方にデータ設定が必要な従来のディジタルダウンコンバータに比較して半減されるだけでなく、数値制御発振器に設定する周波数データの演算が簡略化されるという効果が得られる。
【0083】
具体的には、例えばIF周波数の下限が180[MHz]で上限が200[MHz]、更にこの間を200[KHz]ステップで周波数設定しようとする場合、サンプリング周波数Fs1=153.6[MHz]とすると、入力信号の周波数設定間隔dF=200[KHz]のディジタルダウンコンバータにおいては、周波数下限時の位相差データφをφ=132とし、IF周波数を200[KHz]変更する毎に位相差データφを”+1”し、周波数上限時において位相差データφをφ=232とすることができる。
【0084】
(第5の実施の形態)
更に、第1の実施の形態の数値制御発振器は、図6に示すようなディジタルアップコンバータに使用することもできる。ディジタルアップコンバータは、出力信号の中心周波数Fif3が、要求された出力信号の周波数設定間隔FDで割り切れない場合に、第1の周波数変換器と、数値制御発振器を局部発振器とする第2の周波数変換器とを備え、入力信号を、2回の周波数変換によって、入力信号より高い周波数の信号へ変換すると共に、サンプリング周波数Fsでサンプリングされた信号として出力するディジタルアップコンバータの構成について説明する。
【0085】
図6は、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いたディジタルアップコンバータの変形例の構成を示すブロック図であって、ディジタルアップコンバータは、まず入力された中心周波数Fif1=0[Hz]の複素数信号(ベースバンド信号I、Q)を、実数軸フィルタ41aと虚数軸フィルタ41bとを備えたロールオフフィルタ41により、目的の信号帯域に帯域制限する。
【0086】
更に、ロールオフフィルタ41の出力信号を、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器42aにより生成した周波数Fc1の複素ローカル信号(実数軸信号”C1(t)=cos(2π×Fc1×t)”と、実数軸信号より90度位相の遅れた虚数軸信号”S1(t)=sin(2π×Fc1×t)”)と、それぞれ乗算器42b、42c、42d、42e及び減算器42f、加算器42gを用いて複素乗算する周波数変換器42により周波数変換し、中心周波数Fif2の複素数信号を得る。
【0087】
次に、複素数信号のサンプリング周波数Fs1をN倍してサンプリング周波数Fs2=Fs1×Nに変換する実数軸インタポレータ43aと虚数軸インタポレータ43bとを備えたインタポレータ43によりインタポレーションを行うと共に、インタポレータ43の出力信号を、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器44aにより生成した周波数Fc2の複素ローカル信号(実数軸信号”C2(t)=cos(2π×Fc2×t)”と、実数軸信号より90度位相の遅れた虚数軸信号”S2(t)=sin(2π×Fc2×t)”)と、それぞれ乗算器44b、44c及び減算器44dを用いて複素乗算すると共に実数軸信号を出力する周波数変換器44により周波数変換し、目的の中心周波数Fif3の実数信号を出力する。
【0088】
さて、このディジタルアップコンバータにおいて、要求された出力信号の周波数設定間隔FDが周波数変換器44の周波数設定間隔FD2以上でかつFDがFD2で割り切れない場合の動作について説明する。この場合、K1、K2、及びL2を任意の整数とすると、周波数変換器42は、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器42aの位相差データφ1を、位相差データφ1=Fc1/FD1=Fc1/(FD mod FD2)×K1とする。そして、M1=Fs2/(FD mod FD2)×K1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器42aが出力すると共に、FD1=(FD mod FD2)/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された周波数Fc1の複素ローカル信号を用いて、中心周波数Fif1の信号を中心周波数Fif2の複素数信号に変換する。
【0089】
また、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器44aの位相差データφ2を、位相差データφ2=Fc2/FD2=Fc2/FD×K2/L2とする。そして、M2=Fs2/FD×K2/L2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器44aが出力すると共に、FD2=FD/K2×L2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fc2の複素ローカル信号を用いて、周波数変換器44が、中心周波数Fif2の信号を中心周波数Fif3の複素数信号に変換する。
【0090】
同様に、このディジタルアップコンバータにおいて、要求された出力信号の周波数設定間隔FDが周波数変換器44の周波数設定間隔FD2未満でかつFD2がFDで割り切れない場合の動作について説明する。この場合、周波数変換器42は、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器42aの位相差データφ1を、位相差データφ1=Fc1/FD1=Fc1/(FD2 mod FD)×K1とする。そして、M1=Fs2/(FD2 mod FD)×K1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器42aが出力すると共に、FD1=(FD2 mod FD)/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された周波数Fc1の複素ローカル信号を用いて、中心周波数Fif1の信号を中心周波数Fif2の複素数信号に変換する。
【0091】
また、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器44aの位相差データφ2を、位相差データφ2=Fc2/FD2=Fc2/FD×K2/L2とする。そして、M2=Fs2/FD×K2/L2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器44aが出力すると共に、FD2=FD/K2×L2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fc2の複素ローカル信号を用いて、周波数変換器44が、中心周波数Fif2の信号を中心周波数Fif3の複素数信号に変換する。
【0092】
更に、このディジタルアップコンバータにおいて、要求された出力信号の周波数設定間隔FDが周波数変換器44の周波数設定間隔FD2以上でかつFDがFD2で割り切れる場合、あるいはFDがFD2未満でかつFD2がFDで割り切れる場合の動作について説明する。この場合、周波数変換器42は、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器42aの位相差データφ1を、位相差データφ1=Fc1/FD1=Fc1/FD×K1とする。そして、M1=Fs2/FD×K1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器42aが出力すると共に、FD1=FD/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された周波数Fc1の複素ローカル信号を用いて、中心周波数Fif1の信号を中心周波数Fif2の複素数信号に変換する。
【0093】
また、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器44aの位相差データφ2を、位相差データφ2=Fc2/FD2=Fc2/FD×K2/L2とする。そして、M2=Fs2/FD×K2/L2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器44aが出力すると共に、FD2=FD/K2×L2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fc2の複素ローカル信号を用いて、周波数変換器44が、中心周波数Fif2の信号を中心周波数Fif3の複素数信号に変換する。
【0094】
なお、以上の構成を備えたディジタルアップコンバータは、周波数変換器44の周波数設定間隔FD2の倍数が出力信号の周波数設定間隔FDの倍数と一致する場合、周波数変換器44のみの動作で、、ディジタルアップコンバータの出力信号の周波数設定間隔をFDとすることができる。そのような場合、周波数変換器42による周波数変換を停止しても良い。
【0095】
また、本構成のディジタルアップコンバータにおいて、周波数変換器44の周波数設定間隔FD2が、要求された出力信号の周波数設定間隔FD以下のステップで設定可能なとき、周波数変換器44の数値制御発振器に対する周波数データ(位相差データ)設定の変更のみで、各周波数の入力が可能となるため、このディジタルダウンコンバータを制御する制御部のデータ設定時間が、2個の周波数変換器の両方にデータ設定が必要な従来のディジタルダウンコンバータに比較して半減されるだけでなく、数値制御発振器に設定する周波数データの演算が簡略化されるという効果が得られる。
【0096】
(第6の実施の形態)
次に、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた受信機について説明する。図7は、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた受信機の構成を示すブロック図であって、受信機は、第1の実施の形態の数値制御発振器51aをDAC(Digital to Analog Converter )51bによりアナログ化し、この信号をPLL回路51cのリファレンスとする局部発振器51を備えており、局部発振器51の出力する周波数Fcpのアナログローカル信号(実数軸信号”C(t)=cos(2π×Fcp×t)”)により周波数変換するミキサ52を用いて、まず入力された中心周波数Frfの受信信号(実数信号)を、中心周波数Fifaのアナログ中間周波数信号へ変換する。
【0097】
なお、ここで、局部発振器51は、PLL回路51cの逓倍比をP、数値制御発振器51aの出力周波数Fc1とすると、アナログローカル信号の周波数Fcpを、Fcp=Frf−Fifa=Fc1×Pとする信号を出力する。従って、アナログローカル信号の周波数設定ステップFDP(ミキサ52の周波数設定間隔)も、数値制御発振器51aの周波数設定ステップFDをP倍したものとなる。
【0098】
また、該アナログ中間周波数信号の周波数帯域を通過周波数帯域とするバンドパスフィルタ53により、アナログ中間周波数信号を抽出し、ADC(Analog to Digital Converter)54へ入力する。
ADC54では、入力されたアナログ中間周波数信号を量子化し、「サブナイキスト サンプリング」された中心周波数Fif2のディジタル中間周波数信号を生成する。
そして、ADC54の出力を、図3を用いて説明したディジタルダウンコンバータ11を用いて復調器55の要求する入力信号の周波数の複素数信号(I、Q)へ変換し、復調器55へ入力する。
復調器55では、ディジタルダウンコンバータ11が出力する信号を復調して受信データを抽出する。
【0099】
さて、この受信機において、例えば要求された受信信号の周波数設定間隔FDがミキサ52の周波数設定間隔FDP以上で、FDがFDPで割り切れない場合の動作について説明する。この場合、K1、K2、及びL1を任意の整数とすると、ミキサ52は、サンプリング周波数Fsで動作する第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた、数値制御発振器51aの位相差データφ1を、位相差データφ1=Fc1/FD1=Fc1/FD×K1/L1とする。そして、M1=Fs/FD×K1/L1×Pで計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器51が出力すると共に、FDP=FD/K1×L1で計算されるFDPステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fcpのアナログローカル信号を用いて、中心周波数Frfの信号を中心周波数Fifaのアナログ中間周波数信号に変換する。
【0100】
また、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器12aの位相差データφ2を、位相差データφ2=Fc2/FD2=Fc2/(FD mod FDP)×K2とする。そして、中心周波数Fifaのアナログ中間周波数信号を
ADC54で「サブナイキスト サンプリング」した中心周波数Fif2でサンプリング周波数Fs1の信号を、周波数変換器12が、M2=Fs1/(FD mod FDP)×K2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器12aが出力すると共に、FD2=(FD mod FDP)/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fc2の複素ローカル信号を用いて、復調器55の要求する入力信号の周波数に変換する。
【0101】
同様に、この受信機において、例えば要求された受信信号の周波数設定間隔FDがミキサ52の周波数設定間隔FDP未満で、FDPがFDで割り切れない場合、ミキサ52は、サンプリング周波数Fsで動作する第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた、数値制御発振器51aの位相差データφ1を、位相差データφ1=Fc1/FD1=Fc1/FD×K1/L1とする。そして、M1=Fs/FD×K1/L1×Pで計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器51が出力すると共に、FDP=FD/K1×L1で計算されるFDPステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fcpのアナログローカル信号を用いて、中心周波数Frfの信号を中心周波数Fifaのアナログ中間周波数信号に変換する。
【0102】
また、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器12aの位相差データφ2を、位相差データφ2=Fc2/FD2=Fc2/(FDP modFD)×K2とする。そして、中心周波数Fifaのアナログ中間周波数信号をADC54で「サブナイキスト サンプリング」した中心周波数Fif2でサンプリング周波数Fs1の信号を、周波数変換器12が、M2=Fs1/(FDP mod FD)×K2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器12aが出力すると共に、FD2=(FDP mod FD)/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fc2の複素ローカル信号を用いて、復調器55の要求する入力信号の周波数に変換する。
【0103】
更に、このディジタルダウンコンバータにおいて、例えば要求された受信信号の周波数設定間隔FDがミキサ52の周波数設定間隔FDP以上でかつFDがFDPで割り切れる場合、あるいはFDがFDP未満でかつFDPがFDで割り切れる場合、ミキサ52は、サンプリング周波数Fsで動作する第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた数値制御発振器51の位相差データφ1を、位相差データφ1=Fc1/FD1=Fc1/FD×K1/L1とする。そして、M1=Fs/FD×K1/L1×Pで計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器51が出力すると共に、FDP=FD/K1×L1で計算されるFDPステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fcpのアナログローカル信号を用いて、中心周波数Frfの信号を中心周波数Fifaのアナログ中間周波数信号に変換する。
【0104】
また、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器12aの位相差データφ2を、位相差データφ2=Fc2/FD2=Fc2/FD×K2とする。そして、中心周波数Fifaのアナログ中間周波数信号をADC54で「サブナイキスト サンプリング」した中心周波数Fif2でサンプリング周波数Fs1の信号を、周波数変換器12が、M2=Fs1/FD×K2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器12aが出力すると共に、FD2=FD/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fc2の複素ローカル信号を用いて、復調器55の要求する入力信号の周波数に変換する。
【0105】
なお、以上の構成を備えた受信機は、ミキサ52の周波数設定間隔FDPの倍数が受信信号の周波数設定間隔FDの倍数と一致する場合、ミキサ52のみの動作で、周波数設定間隔FDで入力される受信機の受信信号を、復調器55の要求する入力信号の周波数へ変換することができる。そのような場合、周波数変換器12による周波数変換を停止しても良い。
【0106】
また、以上の構成を備えた受信機の各変数の設定値は、以下の表6から表9に示すような値とすることができる。なお、表6及び表7はW−CDMAシステムにおける各変数の設定例を、表8はIS−95Band(Class0)における各変数の設定例を、表9はIEEE802.11aシステムにおける各変数の設定例を示す。
【0107】
【表6】
Figure 2004193996
【0108】
【表7】
Figure 2004193996
【0109】
【表8】
Figure 2004193996
【0110】
【表9】
Figure 2004193996
【0111】
更に、本構成の受信機においても、ミキサ52の周波数設定間隔FDPが、要求された受信信号の周波数設定間隔FD以下のステップで設定可能なとき、局部発振器51の数値制御発振器に対する周波数データ(位相差データ)設定の変更のみで、各周波数の入力が可能となるため、この受信機を制御する制御部のデータ設定時間が、従来の受信機に比較して削減されるだけでなく、数値制御発振器に設定する周波数データの演算が簡略化されるという効果が得られる。
【0112】
(第7の実施の形態)
また、図8は、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた受信機の構成を示すブロック図であって、図7に示す受信機のミキサ52に代えて、直交復調器82を用い、受信信号がアナログ信号の状態で直交復調される場合の構成例である。
図8において、受信機は、第1の実施の形態の数値制御発振器81aをDAC(Digital to Analog Converter )81bによりアナログ化し、この信号をPLL回路81cのリファレンスとする局部発振器81を備えており、局部発振器81の出力する周波数Fcpのアナログローカル信号(実数軸信号”C1(t)=cos(2π×Fcp×t)”と、実数軸信号より90度位相の進んだ虚数軸信号”−S1(t)=sin(2π×Fcp×t)”)を用いて、実数軸ミキサ82aと虚数軸ミキサ82bとを備えた直交復調器82が、まず入力された中心周波数Frfの受信信号(実数信号)を、中心周波数Fifaのアナログ中間周波複素数信号へ変換する。
【0113】
なお、ここで、局部発振器81は、PLL回路81cの逓倍比をP、数値制御発振器81aの出力周波数Fc1とすると、アナログローカル信号の周波数Fcpを、Fcp=Frf−Fifa=Fc1×Pとする信号を出力する。従って、アナログローカル信号の周波数設定ステップFDP(直交復調器82の周波数設定間隔)も、数値制御発振器81aの周波数設定ステップFDをP倍したものとなる。
【0114】
また、該アナログ中間周波複素数信号の周波数帯域を通過周波数帯域とする実数軸バンドパスフィルタ83aと虚数軸バンドパスフィルタ83bとを備えたバンドパスフィルタ83により、アナログ中間周波複素数信号を抽出し、実数軸用ADC84aと虚数軸用ADC84bとを備えたADC(Analog to Digital Converter)84へ入力する。
ADC84では、入力されたアナログ中間周波複素数信号を量子化し、中心周波数Fif2のディジタル中間周波数信号を生成する。
【0115】
そして、ADC84の出力を、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器85aにより生成した周波数Fc2の複素ローカル信号(実数軸信号”C2(t)=cos(2π×Fc2×t)”と、実数軸信号より90度位相の進んだ虚数軸信号”−S2(t)=−sin(2π×Fc2×t)”)と、それぞれ乗算器85b、85c、85d、85e及び減算器85f、加算器85gを用いて複素乗算する周波数変換器85により周波数変換する。
【0116】
次に、複素数信号のサンプリング周波数Fs1を1/N倍してサンプリング周波数Fs2=Fs1/Nに変換する実数軸デシメータ86aと虚数軸デシメータ86bとを備えたデシメータ86によりデシメーションを行うと共に、実数軸フィルタ87aと虚数軸フィルタ87bとを備えたロールオフフィルタ87により、目的の信号帯域の帯域制限が実施された復調器55の要求する入力信号の周波数の複素数信号(I、Q)へ変換し、復調器55へ入力する。
【0117】
なお、この受信機において、数値制御発振器81aと、局部発振器81と、局部発振器85aと、周波数変換器85は、要求された受信信号の周波数設定間隔FDと直交復調器82の周波数設定間隔FDPとの関係に基づき、図7を用いて説明した受信機に備えられた数値制御発振器51aと、局部発振器51と、局部発振器12aと、周波数変換器12と同様の動作を行う。
【0118】
また、以上の構成を備えた受信機も、直交復調器82の周波数設定間隔FDPの倍数が入力信号の周波数設定間隔FDの倍数と一致する場合、直交復調器82のみの動作で、周波数設定間隔FDで入力される受信機の受信信号を、復調器の要求する入力信号の周波数へ変換することができる。そのような場合、周波数変換器85による周波数変換を停止しても良い。
【0119】
また、以上の構成を備えた受信機の各変数の設定値は、以下の表10から表13に示すような値とすることができる。なお、表10及び表11はW−CDMAシステムにおける各変数の設定例を、表12はIS−95Band(Class0)における各変数の設定例を、表13はIEEE802.11aシステムにおける各変数の設定例を示す。
【0120】
【表10】
Figure 2004193996
【0121】
【表11】
Figure 2004193996
【0122】
【表12】
Figure 2004193996
【0123】
【表13】
Figure 2004193996
【0124】
更に、本構成の受信機においても、直交復調器82の周波数設定間隔FDPが、要求された受信信号の周波数設定間隔FD以下のステップで設定可能なとき、局部発振器81の数値制御発振器に対する周波数データ(位相差データ)設定の変更のみで、各周波数の入力が可能となるため、この受信機を制御する制御部のデータ設定時間が、従来の受信機に比較して削減されるだけでなく、数値制御発振器に設定する周波数データの演算が簡略化されるという効果が得られる。
【0125】
また、本構成の受信機では、アナログ中間周波複素数信号の中心周波数Fifaを低く設定することができるので、後段の周波数変換器85を構成する第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器85aに必要な位相振幅データの数を比較的少な目にすることができるという効果がある。
【0126】
(第8の実施の形態)
また、第1の実施の形態の数値制御発振器は、図9に示すような送信機に使用することもできる。
図9は、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた送信機の構成を示すブロック図であって、送信機は、まず、送信機で送信する送信データにより搬送波を変調する変調器61が出力する複素数信号(ベースバンド信号I、Q)を、実数軸フィルタ62aと虚数軸フィルタ62bとを備えたロールオフフィルタ62により、目的の信号帯域に帯域制限する。
【0127】
更に、ロールオフフィルタ62の出力信号を、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器63aにより生成した周波数Fc1=Fif2の複素ローカル信号(実数軸信号”C1(t)=cos(2π×Fc1×t)”と、実数軸信号より90度位相の遅れた虚数軸信号”S1(t)=sin(2π×Fc1×t)”)と、それぞれ乗算器63b、63c、63d、63e及び減算器63f、加算器63gを用いて複素乗算する周波数変換器63により周波数変換し、中心周波数Fif2の複素数信号を得る。
【0128】
次に、インタポレーションバンドパスフィルタ68において、複素数信号のサンプリング周波数をN倍にする実数軸インタポレータ64aと虚数軸インタポレータ64bとによりインタポレーションを行い、入力された信号のサンプリング周波数Fs1をFs2=Fs1×Nへ変換し、更に、ローパスフィルタ65のフィルタ係数に、第1の実施の形態の数値制御発振器70aの出力(実数軸信号”C2(t)=cos(2π×Fc2×t)”と、実数軸信号より90度位相の遅れた虚数軸信号”S2(t)=sin(2π×Fc2×t)”)を乗算器66a、66bにより乗算して生成するバンドパスフィルタのバンドパス実数軸フィルタ67aとバンドパス虚数軸フィルタ67b、及び減算器67c、加算器67dを備え、インタポレータ64a、64bの出力信号に複素のバンドパスフィルタ処理を施す。
【0129】
更に、インタポレーションバンドパスフィルタ68の出力を実数軸用DAC(Digital to Analog Converter )69aと虚数軸用DAC(Digital to Analog Converter )69bとにより中心周波数Fif2のディジタル信号から中心周波数Fifaのアナログ中間周波数信号へ変換する。
そして、第1の実施の形態の数値制御発振器70aをDAC70bによりアナログ化した信号をPLL回路70cのリファレンスとする局部発振器70が出力する周波数Fcpの複素アナログローカル信号(実数軸信号”C3(t)=cos(2π×Fcp×t)”と、実数軸信号より90度位相の遅れた虚数軸信号”S3(t)=sin(2π×Fcp×t)”)と、実数軸用DAC69aと虚数軸用DAC69bの出力する複素のアナログ中間周波数信号とを、それぞれ乗算器71a、71b及び減算器71cを用いて複素乗算すると共に実数軸信号を出力する直交変調器71により周波数変換し、目的の中心周波数Frfの送信信号(実数信号)を出力する。
【0130】
なお、ここで、局部発振器70は、PLL回路70cの逓倍比をP、数値制御発振器70aの出力周波数Fc2とすると、アナログローカル信号の周波数Fcpを、Fcp=Frf−Fifa=Fc2×Pとする信号を出力する。従って、アナログローカル信号の周波数設定ステップFDP(直交変調器71の周波数設定間隔)も、数値制御発振器70aの周波数設定ステップFDをP倍したものとなる。
【0131】
さて、この送信機において、要求された送信信号の周波数設定間隔FDが直交変調器71の周波数設定間隔FDP以上でかつFDがFDPで割り切れない場合の動作について説明する。この場合、K1、K2、及びL2を任意の整数とすると、周波数変換器63は、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器63aの位相差データφ1を、位相差データφ1=Fc1/FD1=Fc1/(FD mod FDP)×K1とする。そして、変調器61が出力するサンプリング周波数Fs1の複素数信号(ベースバンド信号I、Q)を、M1=Fs1/(FD mod FDP)×K1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器63aが出力すると共に、FD1=(FD mod FDP)/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fc1の複素ローカル信号を用いて、中心周波数Fif2の複素数信号に変換する。
【0132】
また、サンプリング周波数Fsで動作する第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた、数値制御発振器70aの位相差データφ2を、位相差データφ2=Fc2/FD2=Fc2/FD×K2/L2とする。そして、中心周波数Fif2のディジタル中間周波数信号をDAC69a、69bでアナログ化した中心周波数Fifaのアナログ中間周波数信号を、直交変調器71が、M2=Fs/FD×K2/L2×Pで計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器70が出力すると共に、FDP=FD/K2×L2で計算されるFDPステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fcpのアナログローカル信号を用いて、目的の中心周波数Frfの送信信号(実数信号)に変換する。
【0133】
同様に、この送信機において、要求された送信信号の周波数設定間隔FDが直交変調器71の周波数設定間隔FDP未満でかつFDPがFDで割り切れない場合の動作について説明する。この場合、周波数変換器63は、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器63aの位相差データφ1を、位相差データφ1=Fc1/FD1=Fc1/(FDP mod FD)×K1とする。そして、変調器61が出力するサンプリング周波数Fs1の複素数信号(ベースバンド信号I、Q)を、M1=Fs1/(FDP mod FD)×K1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器63aが出力すると共に、FD1=(FDP mod FD)/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fc1の複素ローカル信号を用いて、中心周波数Fif2の複素数信号に変換する。
【0134】
また、サンプリング周波数Fsで動作する第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた、数値制御発振器70aの位相差データφ2を、位相差データφ2=Fc2/FD2=Fc2/FD×K2/L2とする。そして、中心周波数Fif2のディジタル中間周波数信号をDAC69a、69bでアナログ化した中心周波数Fifaのアナログ中間周波数信号を、直交変調器71が、M2=Fs/FD×K2/L2×Pで計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器70が出力すると共に、FDP=FD/K2×L2で計算されるFDPステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fcpのアナログローカル信号を用いて、目的の中心周波数Frfの送信信号(実数信号)に変換する。
【0135】
更に、この送信機において、要求された送信信号の周波数設定間隔FDが直交変調器71の周波数設定間隔FDP以上でかつFDがFDPで割り切れる場合、あるいはFDがFDP未満でかつFDPがFDで割り切れる場合の動作について説明する。この場合、周波数変換器63は、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた局部発振器63aの位相差データφ1を、位相差データφ1=Fc1/FD1=Fc1/FD×K1とする。そして、変調器61が出力するサンプリング周波数Fs1の複素数信号(ベースバンド信号I、Q)を、M1=Fs1/FD×K1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器63aが出力すると共に、FD1=FD/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fc1の複素ローカル信号を用いて、中心周波数Fif2の複素数信号に変換する。
【0136】
また、サンプリング周波数Fsで動作する第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた、数値制御発振器70aの位相差データφ2を、位相差データφ2=Fc2/FD2=Fc2/FD×K2/L2とする。そして、中心周波数Fif2のディジタル中間周波数信号をDAC69a、69bでアナログ化した中心周波数Fifaのアナログ中間周波数信号を、直交変調器71が、M2=Fs/FD×K2/L2×Pで計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する局部発振器70が出力すると共に、FDP=FD/K2×L2で計算されるFDPステップの周波数設定間隔で設定された、周波数Fcpのアナログローカル信号を用いて、目的の中心周波数Frfの送信信号(実数信号)に変換する。
【0137】
なお、以上の構成を備えた送信機は、直交変調器71の周波数設定間隔FDPの倍数が送信信号の周波数設定間隔FDの倍数と一致する場合、直交変調器71のみの動作で、送信信号を、目的の中心周波数Frfの送信信号(実数信号)に変換することができる。そのような場合、周波数変換器63による周波数変換を停止しても良い。
【0138】
また、本構成の送信機においても、直交変調器71の周波数設定間隔FDPが、要求された送信信号の周波数設定間隔FD以下のステップで設定可能なとき、局部発振器70の数値制御発振器に対する周波数データ(位相差データ)設定の変更のみで、各周波数の出力が可能となるため、この送信機を制御する制御部のデータ設定時間が、従来の送信機に比較して削減されるだけでなく、数値制御発振器に設定する周波数データの演算が簡略化されるという効果が得られる。
【0139】
以上説明したように、第1の実施の形態の数値制御発振器は、出力する信号のサンプリング周波数をFs、要求された出力信号の周波数設定間隔の上限値をFDとし、更にK及びLを任意の整数とした場合、M=Fs/FD×K/Lで計算されるMの中で整数となるMを用い、位相演算器1bにおいて、入力された位相差データと位相レジスタ1aの出力する位相データとのMを法とするモジュロ演算を行い位相データを生成し、M個の振幅データから成る位相振幅変換テーブルを記憶するROM2のデータ端子から位相データに対応した振幅データを出力することにより、dF=FD/K×Lで計算されるdFを出力信号の周波数設定間隔とする低スプリアスの数値制御発振器を実現することができる。
【0140】
従って、出力する信号の周波数設定間隔を希望の周波数設定間隔以下とした低スプリアスの数値制御発振器を、従来より少ないM個の低容量の振幅データのみにより実現することで、数値制御発振器の消費電力とコストを低減することができるという効果が得られる。
同様に、第1の実施の形態の数値制御発振器を用いて、第2から第8の実施の形態に示すようなディジタルダウンコンバータやディジタルダウンコンバータ、更には復調器を備えた受信機や変調器を備えた送信機を実現すると、従来より消費電力とコストを低減したディジタルダウンコンバータやディジタルダウンコンバータ、更には受信機や送信機を実現することができるという効果が得られる。
【0141】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1に記載の数値制御発振器によれば、要求された出力信号の周波数設定間隔の上限値をFDとし、K及びLを任意の整数とした場合、位相累算器によって、位相差データをM(但し、M=Fs/FD×K/Lで計算されるMの中で整数となるM)を法とするモジュロ演算を用いた累算により位相データを生成し、位相振幅変換テーブルのアドレスとして入力することで、位相振幅変換テーブルの出力として、dF=FD/K×Lで計算されるdFステップの周波数設定間隔で設定された信号を得ることができる。
【0142】
従って、出力する信号の周波数設定間隔を希望の周波数設定間隔以下とした低スプリアスの数値制御発振器を、従来より少ないM個の低容量の振幅データのみにより実現することで、数値制御発振器の消費電力とコストを低減することができるという効果が得られる。
【0143】
請求項2に記載のディジタルダウンコンバータによれば、dF=FD/K×Lで計算されるdFステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器を局部発振器として発生した周波数信号を用いて、周波数変換器が入力信号を周波数変換することで、入力信号の周波数設定間隔FDが周波数変換器の周波数設定間隔dF以上でかつFDがdFで割り切れる場合には、周波数設定間隔FDで入力されるディジタルダウンコンバータの入力信号を、許容周波数偏差以内の希望の周波数へ変換することができる。
【0144】
従って、M=Fs/FD×K/Lで計算される従来より少ないM個の低容量の振幅データのみにより実現すると共に出力する信号の周波数設定間隔を希望の周波数設定間隔以下とした低スプリアスの数値制御発振器を利用して、要求された周波数設定間隔の信号を許容周波数偏差以内の希望の周波数へ変換することができるディジタルダウンコンバータの消費電力とコストを低減することができるという効果が得られる。
【0145】
請求項3から請求項5に記載のディジタルダウンコンバータによれば、周波数を変換するために用意された2個の周波数変換器の内、一方をM1個の低容量の振幅データのみにより、扱う信号の周波数設定間隔を希望の周波数設定間隔以下とした低スプリアスの数値制御発振器を備えて実現し、もう一方をM2個の低容量の振幅データのみにより、扱う信号の周波数設定間隔を希望の周波数設定間隔以下とした低スプリアスの数値制御発振器を備えて実現することで、それぞれ、入力信号の周波数設定間隔FDが第1の周波数変換器の周波数設定間隔FD1以上でかつFDがFD1で割り切れない場合、入力信号の周波数設定間隔FDが第1の周波数変換器の周波数設定間隔FD1未満でかつFD1がFDで割り切れない場合、入力信号の周波数設定間隔FDが第1の周波数変換器の周波数設定間隔FD1以上でかつFDがFD1で割り切れる場合、あるいはFDがFD1未満でかつFD1がFDで割り切れる場合に対応できるディジタルダウンコンバータを実現することができる。
【0146】
従って、従来より少ないM1個、及びM2個の低容量の振幅データのみにより実現すると共に出力する信号の周波数設定間隔を希望の周波数設定間隔以下とした2つの低スプリアスの数値制御発振器を利用して、要求された周波数設定間隔の信号を許容周波数偏差以内の希望の周波数へ変換することができるディジタルダウンコンバータの消費電力とコストを低減することができるという効果が得られる。
【0147】
請求項6に記載のディジタルダウンコンバータによれば、第1の周波数変換器の周波数設定間隔FD1の倍数が入力信号の周波数設定間隔FDの倍数と一致する場合、第1の周波数変換器のみの動作で、周波数設定間隔FDで入力されるディジタルダウンコンバータの入力信号を、許容周波数偏差以内の希望の周波数へ変換することができる。
【0148】
従って、更に、要求された周波数設定間隔の信号を許容周波数偏差以内の希望の周波数へ変換することができるディジタルダウンコンバータの消費電力を低減することができるという効果が得られる。
【0149】
請求項7に記載のディジタルアップコンバータによれば、dF=FD/K×Lで計算されるdFステップの周波数設定間隔を持つ請求項1に記載の数値制御発振器を局部発振器として発生した周波数信号を用いて、周波数変換器が入力信号を周波数変換することで、出力信号の周波数設定間隔FDが周波数変換器の周波数設定間隔dF以上でかつFDがdFで割り切れる場合には、ディジタルアップコンバータの出力信号の周波数設定間隔をFDとすることができる。
【0150】
従って、M=Fs/FD×K/Lで計算される従来より少ないM個の低容量の振幅データのみにより実現すると共に出力する信号の周波数設定間隔を希望の周波数設定間隔以下とした低スプリアスの数値制御発振器を利用して、要求された周波数設定間隔の信号出力することができるディジタルアップコンバータの消費電力とコストを低減することができるという効果が得られる。
【0151】
請求項8から請求項10に記載のディジタルアップコンバータによれば、周波数を変換するために用意された2個の周波数変換器の内、一方をM1個の低容量の振幅データのみにより、扱う信号の周波数設定間隔を希望の周波数設定間隔以下とした低スプリアスの数値制御発振器を備えて実現し、もう一方をM2個の低容量の振幅データのみにより、扱う信号の周波数設定間隔を希望の周波数設定間隔以下とした低スプリアスの数値制御発振器を備えて実現することで、それぞれ、出力信号の周波数設定間隔FDが第2の周波数変換器の周波数設定間隔FD2以上でかつFDがFD2で割り切れない場合、出力信号の周波数設定間隔FDが第2の周波数変換器の周波数設定間隔FD2未満でかつFD2がFDで割り切れない場合、出力信号の周波数設定間隔FDが第2の周波数変換器の周波数設定間隔FD2以上でかつFDがFD2で割り切れる場合、あるいはFDがFD2未満でかつFD2がFDで割り切れる場合に対応できるディジタルアップコンバータを実現することができる。
【0152】
従って、従来より少ないM1個、及びM2個の低容量の振幅データのみにより実現すると共に出力する信号の周波数設定間隔を希望の周波数設定間隔以下とした2つの低スプリアスの数値制御発振器を利用して、要求された周波数設定間隔の信号を出力することができるディジタルアップコンバータの消費電力とコストを低減することができるという効果が得られる。
【0153】
請求項11に記載のディジタルアップコンバータによれば、第2の周波数変換器の周波数設定間隔FD2の倍数が出力信号の周波数設定間隔FDの倍数と一致する場合、第2の周波数変換器のみの動作で、ディジタルアップコンバータの出力信号の周波数設定間隔をFDとすることができる。
【0154】
従って、更に、要求された周波数設定間隔の信号を出力することができるディジタルアップコンバータの消費電力を低減することができるという効果が得られる。
【0155】
一方、請求項12から請求項14に記載の受信機によれば、復調器の要求する入力信号の周波数に受信信号の周波数を合わせるために用意された2個の周波数変換器の内、一方をM1個の低容量の振幅データのみにより、扱う信号の周波数設定間隔を希望の周波数設定間隔以下とした低スプリアスの数値制御発振器を備えて実現し、もう一方をM2個の低容量の振幅データのみにより、扱う信号の周波数設定間隔を希望の周波数設定間隔以下とした低スプリアスの数値制御発振器を備えて実現することで、それぞれ、入力信号の周波数設定間隔FDが第1の周波数変換器の周波数設定間隔FDP以上でかつFDがFDPで割り切れない場合、入力信号の周波数設定間隔FDが第1の周波数変換器の周波数設定間隔FDP未満でかつFDPがFDで割り切れない場合、入力信号の周波数設定間隔FDが第1の周波数変換器の周波数設定間隔FDP以上でかつFDがFDPで割り切れる場合、あるいはFDがFDP未満でかつFDPがFDで割り切れる場合に対応できる受信機を実現することができる。
【0156】
従って、従来より少ないM1個、及びM2個の低容量の振幅データのみにより実現すると共に出力する信号の周波数設定間隔を希望の周波数設定間隔以下とした2つの低スプリアスの数値制御発振器を利用して、周波数設定間隔FDで入力される受信機の受信信号の周波数を復調器の要求する入力信号の周波数に正確に合わせることができる受信機の消費電力とコストを低減することができるという効果が得られる。
【0157】
請求項15に記載の受信機によれば、第1の周波数変換器の周波数設定間隔FD1の倍数が入力信号の周波数設定間隔FDの倍数と一致する場合、第1の周波数変換器のみの動作で、周波数設定間隔FDで入力される受信機の受信信号の周波数を復調器の要求する入力信号の周波数に正確に合わせることができる。
【0158】
従って、更に、周波数設定間隔FDで入力される受信機の受信信号の周波数を復調器の要求する入力信号の周波数に正確に合わせることができる受信機の消費電力を低減することができるという効果が得られる。
【0159】
請求項16から請求項18に記載の送信機によれば、変調器の出力する送信信号の周波数を目的の周波数に合わせるために用意された2個の周波数変換器の内、一方をM1個の低容量の振幅データのみにより、扱う信号の周波数設定間隔を希望の周波数設定間隔以下とした低スプリアスの数値制御発振器を備えて実現し、もう一方をM2個の低容量の振幅データのみにより、扱う信号の周波数設定間隔を希望の周波数設定間隔以下とした低スプリアスの数値制御発振器を備えて実現することで、それぞれ、出力信号の周波数設定間隔FDが第2の周波数変換器の周波数設定間隔FDP以上でかつFDがFDPで割り切れない場合、出力信号の周波数設定間隔FDが第2の周波数変換器の周波数設定間隔FDP未満でかつFDPがFDで割り切れない場合、出力信号の周波数設定間隔FDが第2の周波数変換器の周波数設定間隔FDP以上でかつFDがFDPで割り切れる場合、あるいはFDがFDP未満でかつFDPがFDで割り切れる場合に対応できる送信機を実現することができる。
【0160】
従って、従来より少ないM1個、及びM2個の低容量の振幅データのみにより実現すると共に出力する信号の周波数設定間隔を希望の周波数設定間隔以下とした2つの低スプリアスの数値制御発振器を利用して、変調器の出力するベースバンド送信信号の周波数を目的の送信信号の周波数に正確に合わせることができる送信機の消費電力とコストを低減することができるという効果が得られる。
【0161】
請求項19に記載の送信機によれば、第2の周波数変換器の周波数設定間隔FD2の倍数が送信信号の周波数設定間隔FDの倍数と一致する場合、第2の周波数変換器のみの動作で、変調器の出力するベースバンド送信信号の周波数を目的の送信信号の周波数に正確に合わせることができる。
【0162】
従って、更に、変調器の出力するベースバンド送信信号の周波数を目的の送信信号の周波数に正確に合わせることができる送信機の消費電力を低減することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による数値制御発振器の構成を示すブロック図である。
【図2】従来の数値制御発振器と、同実施の形態の数値制御発振器とのスプリアス特性のシミュレーション結果を比較したグラフである。
【図3】第1の同実施の形態の数値制御発振器を用いたディジタルダウンコンバータの構成例を示すブロック図である。
【図4】第1の実施の形態の数値制御発振器を用いたディジタルアップコンバータの構成例を示すブロック図である。
【図5】第1の実施の形態の数値制御発振器を用いたディジタルダウンコンバータの変形例の構成を示すブロック図である。
【図6】第1の実施の形態の数値制御発振器を用いたディジタルアップコンバータの変形例の構成を示すブロック図である。
【図7】第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた受信機の構成を示すブロック図である。
【図8】第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた受信機の構成を示すブロック図である。
【図9】第1の実施の形態の数値制御発振器を用いた送信機の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1・・・位相累算器、1a・・・位相レジスタ、1b・・・位相演算器、2・・・ROM、11・・・ディジタルダウンコンバータ、12・・・周波数変換器、12a・・・局部発振器、12b、12c・・・乗算器、13・・・デシメータ、13a・・・実数軸デシメータ、13b・・・虚数軸デシメータ、14・・・ロールオフフィルタ、14a・・・実数軸フィルタ、14b・・・虚数軸フィルタ、21・・・ロールオフフィルタ、21a・・・実数軸フィルタ、21b・・・虚数軸フィルタ、22・・・インタポレータ、22a・・・実数軸インタポレータ、22b・・・虚数軸インタポレータ、23・・・周波数変換器、23a・・・局部発振器、23b、23c・・・乗算器、23d・・・減算器、31・・・周波数変換器、31a・・・局部発振器、31b、31c・・・乗算器、32・・・デシメータ、32a・・・実数軸デシメータ、32b・・・虚数軸デシメータ、33・・・周波数変換器、33a・・・局部発振器、33b、33c、33d、33e・・・乗算器、33f・・・減算器、33g・・・加算器、34・・・ロールオフフィルタ、34a・・・実数軸フィルタ、34b・・・虚数軸フィルタ、41・・・ロールオフフィルタ、41a・・・実数軸フィルタ、41b・・・虚数軸フィルタ、42・・・周波数変換器、42a・・・局部発振器、42b、42c、42d、42e・・・乗算器、42f・・・減算器、42g・・・加算器、43・・・インタポレータ、43a・・・実数軸インタポレータ、43b・・・虚数軸インタポレータ、44・・・周波数変換器、44a・・・局部発振器、44b、44c・・・乗算器、44d・・・減算器、51・・・局部発振器、51a・・・数値制御発振器、51b・・・DAC、51c・・・PLL回路、52・・・ミキサ、53・・・バンドパスフィルタ、54・・・ADC、55・・・復調器、61・・・変調器、62・・・ロールオフフィルタ、62a・・・実数軸フィルタ、62b・・・虚数軸フィルタ、63・・・周波数変換器、63a・・・局部発振器、63b、63c、63d、63e・・・乗算器、63f・・・減算器、63g・・・加算器、64a・・・実数軸インタポレータ、64b・・・虚数軸インタポレータ、65・・・ローパスフィルタ、66a、66b・・・乗算器、67a・・・バンドパス実数軸フィルタ、67b・・・バンドパス虚数軸フィルタ、67c・・・減算器、67d・・・加算器、68・・・インタポレーションバンドパスフィルタ、69a・・・実数軸用DAC、69b・・・虚数軸用DAC、70・・・局部発振器、70a・・・数値制御発振器、70b・・・DAC、70c・・・PLL回路、71・・・直交変調器、71a、71b・・・乗算器、71c・・・減算器、81・・・局部発振器、81a・・・数値制御発振器、81b・・・DAC、81c・・・PLL回路、82・・・直交復調器、82a・・・実数軸ミキサ、82b・・・虚数軸ミキサ、83・・・バンドパスフィルタ、83a・・・実数軸バンドパスフィルタ、83b・・・虚数軸バンドパスフィルタ、84・・・ADC、84a・・・実数軸用ADC、84b・・・虚数軸用ADC、85・・・周波数変換器、85a・・・局部発振器、85b、85c、85d、85e・・・乗算器、85f・・・減算器、85g・・・加算器、86・・・デシメータ、86a・・・実数軸デシメータ、86b・・・虚数軸デシメータ、87・・・ロールオフフィルタ、87a・・・実数軸フィルタ、87b・・・虚数軸フィルタ

Claims (19)

  1. 位相データを保持するレジスタと、入力された位相差データと前記レジスタの出力する位相データとの加算または減算を行う演算器とを用いて、前記位相差データの累算を行い位相データを生成する位相累算器と、
    前記位相累算器が生成する位相データに対応した振幅データを出力する位相振幅変換テーブルを実現するメモリと
    を具備し、サンプリング周波数Fsの信号を出力する数値制御発振器において、
    要求された出力信号の周波数設定間隔の上限値をFDとし、K及びLを任意の整数とした場合、
    前記位相累算器の演算器が、M=Fs/FD×K/Lで計算されるMの中で整数となるMを法として、前記位相差データと前記レジスタの出力する位相データとをモジュロ演算により加算または減算し、
    前記位相振幅変換テーブルが、dF=FD/K×Lで計算されるdFステップの周波数設定間隔で設定された信号を出力する
    ことを特徴とする数値制御発振器。
  2. 請求項1に記載の数値制御発振器を局部発振器として、入力信号に周波数変換を行う周波数変換器を備え、サンプリング周波数Fsでサンプリングされた前記入力信号を、前記入力信号より低い周波数の出力信号へ変換して出力するディジタルダウンコンバータであって、
    要求された前記入力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K及びLを任意の整数とした場合、
    前記周波数変換器は、M=Fs/FD×K/Lで計算されるMの中で整数となるMを法として位相データをモジュロ演算により累算する前記局部発振器が出力すると共に、dF=FD/K×Lで計算されるdFステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行う
    ことを特徴とするディジタルダウンコンバータ。
  3. 請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器として、入力信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器と、請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器として、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器とを備え、サンプリング周波数Fs1でサンプリングされた前記入力信号を、2回の周波数変換によって前記入力信号より低い周波数の出力信号へ変換して出力するディジタルダウンコンバータであって、
    要求された前記入力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL1を任意の整数とした場合、
    前記第1の周波数変換器は、M1=Fs1/FD×K1/L1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FD1=FD/K1×L1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、
    前記第2の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs2とすると、M2=Fs2/(FD mod FD1)×K2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FD2=(FD mod FD1)/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行う
    ことを特徴とするディジタルダウンコンバータ。
  4. 請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器として、入力信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器と、請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器として、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器とを備え、サンプリング周波数Fs1でサンプリングされた前記入力信号を、2回の周波数変換によって前記入力信号より低い周波数の出力信号へ変換して出力するディジタルダウンコンバータであって、
    要求された前記入力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL1を任意の整数とした場合、
    前記第1の周波数変換器は、M1=Fs1/FD×K1/L1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FD1=FD/K1×L1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、
    前記第2の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs2とすると、M2=Fs2/(FD1 mod FD)×K2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FD2=(FD1 mod FD)/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行う
    ことを特徴とするディジタルダウンコンバータ。
  5. 請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器として、入力信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器と、請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器として、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器とを備え、サンプリング周波数Fs1でサンプリングされた前記入力信号を、2回の周波数変換によって前記入力信号より低い周波数の出力信号へ変換して出力するディジタルダウンコンバータであって、
    要求された前記入力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL1を任意の整数とした場合、
    前記第1の周波数変換器は、M1=Fs1/FD×K1/L1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FD1=FD/K1×L1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、
    前記第2の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs2とすると、M2=Fs2/FD×K2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FD2=FD/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行う
    ことを特徴とするディジタルダウンコンバータ。
  6. 前記第2の周波数変換器が周波数変換を停止する
    ことを特徴とする請求項3から請求項5のいずれかに記載のディジタルダウンコンバータ。
  7. 請求項1に記載の数値制御発振器を局部発振器として、入力信号に周波数変換を行う周波数変換器を備え、前記入力信号を、前記入力信号より高い周波数の信号へ変換すると共に、サンプリング周波数Fsでサンプリングされた出力信号として出力するディジタルアップコンバータであって、
    要求された出力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K及びLを任意の整数とした場合、
    前記周波数変換器は、M=Fs/FD×K/Lで計算されるMの中で整数となるMを法として位相データをモジュロ演算により累算する前記局部発振器が出力すると共に、dF=FD/K×Lで計算されるdFステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行う
    ことを特徴とするディジタルアップコンバータ。
  8. 請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器として、入力信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器と、請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器として、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器とを備え、前記入力信号を、2回の周波数変換によって前記入力信号より高い周波数の出力信号へ変換すると共に、サンプリング周波数Fs2でサンプリングされた出力信号として出力するディジタルアップコンバータであって、
    要求された前記出力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL2を任意の整数とした場合、
    前記第2の周波数変換器は、M2=Fs2/FD×K2/L2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FD2=FD/K2×L2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、
    前記第1の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs1とすると、M1=Fs1/(FD mod FD2)×K1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FD1=(FD mod FD2)/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行う
    ことを特徴とするディジタルアップコンバータ。
  9. 請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器として、入力信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器と、請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器として、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器とを備え、前記入力信号を、2回の周波数変換によって前記入力信号より高い周波数の出力信号へ変換すると共に、サンプリング周波数Fs2でサンプリングされた出力信号として出力するディジタルアップコンバータであって、
    要求された前記出力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL2を任意の整数とした場合、
    前記第2の周波数変換器は、M2=Fs2/FD×K2/L2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FD2=FD/K2×L2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、
    前記第1の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs1とすると、M1=Fs1/(FD2 mod FD)×K1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FD1=(FD2 mod FD)/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行う
    ことを特徴とするディジタルアップコンバータ。
  10. 請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器として、入力信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器と、請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器として、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器とを備え、前記入力信号を、2回の周波数変換によって前記入力信号より高い周波数の出力信号へ変換すると共に、サンプリング周波数Fs2でサンプリングされた出力信号として出力するディジタルアップコンバータであって、
    要求された前記出力信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL2を任意の整数とした場合、
    前記第2の周波数変換器は、M2=Fs2/FD×K2/L2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FD2=FD/K2×L2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、
    前記第1の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs1とすると、M1=Fs1/FD×K1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FD1=FD/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行う
    ことを特徴とするディジタルアップコンバータ。
  11. 前記第1の周波数変換器が周波数変換を停止する
    ことを特徴とする請求項8から請求項10のいずれかに記載のディジタルアップコンバータ。
  12. サンプリング周波数Fsで動作する請求項1に記載の数値制御発振器を、逓倍比P(Pは整数)のPLL回路のリファレンスとした第1の局部発振器を用いて、受信信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器と、請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器として、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器と、前記第2の周波数変換器が出力する信号を復調して受信データを抽出する復調器とを備え、前記受信信号を、2回の周波数変換によって、前記受信信号より低い周波数のベースバンド受信信号へ変換し、該ベースバンド受信信号から受信データを抽出する受信機であって、
    要求された前記受信信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL1を任意の整数とした場合、
    前記第1の周波数変換器は、M1=Fs/FD×K1/L1×Pで計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FDP=FD/K1×L1で計算されるFDPステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、
    前記第2の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs1とすると、M2=Fs1/(FD mod FDP)×K2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FD2=(FD mod FDP)/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行う
    ことを特徴とする受信機。
  13. サンプリング周波数Fsで動作する請求項1に記載の数値制御発振器を、逓倍比P(Pは整数)のPLL回路のリファレンスとした第1の局部発振器を用いて、受信信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器と、請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器として、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器と、前記第2の周波数変換器が出力する信号を復調して受信データを抽出する復調器とを備え、前記受信信号を、2回の周波数変換によって、前記受信信号より低い周波数のベースバンド受信信号へ変換し、該ベースバンド受信信号から受信データを抽出する受信機であって、
    要求された前記受信信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL1を任意の整数とした場合、
    前記第1の周波数変換器は、M1=Fs/FD×K1/L1×Pで計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FDP=FD/K1×L1で計算されるFDPステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、
    前記第2の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs1とすると、M2=Fs1/(FDP mod FD)×K2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FD2=(FDP mod FD)/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行う
    ことを特徴とする受信機。
  14. サンプリング周波数Fsで動作する請求項1に記載の数値制御発振器を、逓倍比P(Pは整数)のPLL回路のリファレンスとした第1の局部発振器を用いて、受信信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器と、請求項1に記載の数値制御発振器を第2の局部発振器として、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器と、前記第2の周波数変換器が出力する信号を復調して受信データを抽出する復調器とを備え、前記受信信号を、2回の周波数変換によって、前記受信信号より低い周波数のベースバンド受信信号へ変換し、該ベースバンド受信信号から受信データを抽出する受信機であって、
    要求された前記受信信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL1を任意の整数とした場合、
    前記第1の周波数変換器は、M1=Fs/FD×K1/L1×Pで計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FDP=FD/K1×L1で計算されるFDPステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、
    前記第2の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs1とすると、M2=Fs1/FD×K2で計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FD2=FD/K2で計算されるFD2ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行う
    ことを特徴とする受信機。
  15. 前記第2の周波数変換器が周波数変換を停止する
    ことを特徴とする請求項12から請求項14のいずれかに記載の受信機。
  16. 送信データにより変調されたベースバンド送信信号を出力する変調器と、請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器として、前記変調器の出力信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器と、サンプリング周波数Fsで動作する請求項1に記載の数値制御発振器を逓倍比P(Pは整数)のPLL回路のリファレンスとした第2の局部発振器を用いて、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器とを備え、前記ベースバンド送信信号を、2回の周波数変換によって前記ベースバンド送信信号より高い周波数の送信信号へ変換して出力する送信機であって、
    要求された前記送信信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL2を任意の整数とした場合、
    前記第2の周波数変換器は、M2=Fs/FD×K2/L2×Pで計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FDP=FD/K2×L2で計算されるFDPステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、
    前記第1の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs1とすると、M1=Fs1/(FD mod FDP)×K1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FD1=(FD mod FDP)/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行う
    ことを特徴とする送信機。
  17. 送信データにより変調されたベースバンド送信信号を出力する変調器と、請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器として、前記変調器の出力信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器と、サンプリング周波数Fsで動作する請求項1に記載の数値制御発振器を逓倍比P(Pは整数)のPLL回路のリファレンスとした第2の局部発振器を用いて、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器とを備え、前記ベースバンド送信信号を、2回の周波数変換によって前記ベースバンド送信信号より高い周波数の送信信号へ変換して出力する送信機であって、
    要求された前記送信信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL2を任意の整数とした場合、
    前記第2の周波数変換器は、M2=Fs/FD×K2/L2×Pで計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FDP=FD/K2×L2で計算されるFDPステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、
    前記第1の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs1とすると、M1=Fs1/(FDP mod FD)×K1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FD1=(FDP mod FD)/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行う
    ことを特徴とする送信機。
  18. 送信データにより変調されたベースバンド送信信号を出力する変調器と、請求項1に記載の数値制御発振器を第1の局部発振器として、前記変調器の出力信号に周波数変換を行う第1の周波数変換器と、サンプリング周波数Fsで動作する請求項1に記載の数値制御発振器を逓倍比P(Pは整数)のPLL回路のリファレンスとした第2の局部発振器を用いて、前記第1の周波数変換器の出力信号に更に周波数変換を行う第2の周波数変換器とを備え、前記ベースバンド送信信号を、2回の周波数変換によって前記ベースバンド送信信号より高い周波数の送信信号へ変換して出力する送信機であって、
    要求された前記送信信号の周波数設定間隔をFDとすると共に、K1、K2、及びL2を任意の整数とした場合、
    前記第2の周波数変換器は、M2=Fs/FD×K2/L2×Pで計算されるM2の中で整数となるM2を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第2の局部発振器が出力すると共に、FDP=FD/K2×L2で計算されるFDPステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行い、
    前記第1の周波数変換器は、入力された信号のサンプリング周波数をFs1とすると、M1=Fs1/FD×K1で計算されるM1の中で整数となるM1を法として位相データをモジュロ演算により累算する前記第1の局部発振器が出力すると共に、FD1=FD/K1で計算されるFD1ステップの周波数設定間隔で設定された信号を用いて周波数変換を行う
    ことを特徴とする送信機。
  19. 前記第1の周波数変換器が周波数変換を停止する
    ことを特徴とする請求項16から請求項18のいずれかに記載の送信機。
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