JPH08284591A - 泥水加圧式岩盤掘削機およびその密封力調整方法 - Google Patents

泥水加圧式岩盤掘削機およびその密封力調整方法

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JPH08284591A
JPH08284591A JP7112708A JP11270895A JPH08284591A JP H08284591 A JPH08284591 A JP H08284591A JP 7112708 A JP7112708 A JP 7112708A JP 11270895 A JP11270895 A JP 11270895A JP H08284591 A JPH08284591 A JP H08284591A
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JP
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excavator
sealing
rock
muddy water
rock excavator
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JP7112708A
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Inventor
Moriyoshi Takeuchi
盛代司 竹内
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 セグメントや推進管等の第1次覆工を採用し
ない場合でも泥水加圧式の排土方式を採用することので
きる泥水加圧式岩盤掘削機およびその密封力調整方法を
提供する。 【構成】 岩盤掘削機1前部に設置したチャンバー12
内で掘削土を泥水とし、排泥管14から排土する泥水排
土式岩盤掘削機1において、掘削したトンネルの内周面
となる岩盤壁面15と岩盤掘削機1外周面との間隙に、
前記チャンバ12内の泥水を密封するシール装置20,
20c,20d,,32,40を軸方向に少なくとも1
段設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は泥水加圧式岩盤掘削機に
関し、特に、トンネルの岩盤壁面と掘削機外周面との間
隙を密封することにより、セグメントや推進管等の一次
覆工を行わない場合においても泥水加圧が可能な泥水加
圧式岩盤掘削機に関する。
【0002】
【従来の技術】第1の従来技術として、図6に示す複合
地質型TBM(泥水排土方式)の構成について説明す
る。岩盤掘削機51は前胴52と後胴53とからなり、
この前胴52と後胴53とはアーティキュレートジャッ
キ54によりアーティキュレート可能に連結されてい
る。前胴52の前部にはカッタヘッドサポート57が回
転可能に装着されており、このカッタヘッドサポート5
7には、前面部に割岩用のディスクカッタ58が自転可
能に装着されたカッタヘッド60が固定されている。前
胴52の前部は隔壁61により画成された、カッタヘッ
ド60から掘削土を取込むためのチャンバー62が形成
されており、このチャンバー62には掘削土を排土する
ために泥水を供給する送泥管63と、この泥水と混合し
た掘削土を排土するための排泥管64とが開口してい
る。岩盤掘削機51の後胴53には推進ジャツキ59が
装着されており、岩盤掘削機51の後方のトンネル内に
はセグメント55が巻立てられている。また、後胴53
の内周にはセグメント55外周と後胴53内周間をシー
ルするためのワイヤシール56が設置されている。
【0003】第1の従来技術の作用について説明する。
前面部にディスクカッタ58が自転可能に装着されたカ
ッタヘッド60は、図示しない駆動モータによりカッタ
ヘッドサポート57を介して回転駆動される。推進ジャ
ツキ59を伸長することにより岩盤掘削機51の後方に
巻立てられたセグメント55から反力をとって岩盤掘削
機51を推進させる。カッタヘッド60を回転させなが
ら岩盤掘削機51を推進させると、カッタヘッド60に
自転可能に装着されたディスクカッタ58により地山が
掘削され、掘削された掘削土はチャンバー62内に取込
まれ、このチャンバー62内で送泥管63から供給され
た泥水と混合された掘削土は、排泥管64から岩盤掘削
機51後方に排出される。なお、岩盤掘削機51は円周
上に配置された複数のアーティキュレートジャッキ54
により、アーティキュレートして曲線トンネルを掘削す
ることができる。このように泥水排土式岩盤掘削機51
においては、岩盤掘削機51の外周とトンネル内壁との
間隙を経由して、チャンバー62内の泥水が岩盤掘削機
51後方に流出するが、後胴53の内周に設置されたワ
イヤシール56によりセグメント55外周間をシールし
ているため、泥水が岩盤掘削機51およびトンネル内に
浸入することが防止される。
【0004】第2の従来技術として、図7に示す「特開
平1−318698」の構成について説明する。図7
(A)は全体側断面を示すが、その特徴部分である、図
7(A)のR部の詳細を示す図7(B)について説明す
る。シールド掘進機71はシールド外殻72を有し、こ
のシールド外殻72の推進方向後部にテールシール73
を設けて、地山76を掘削することにより形成された岩
盤壁面77との間を、現場打ちコンクリート・モルタル
74により構築して覆工してゆくシールド掘進機71に
おいて、岩盤壁面77と一次覆工との間を覆工するコン
クリート・モルタル74をシールするテールシール73
の内側に、移動規制部材75を設けたシールド掘進機7
1が記載されている。
【0005】第2の従来技術の作用について説明する。
シールド掘進機71により地山76を掘削して形成され
た岩盤壁面77と一次覆工との間を覆工するコンクリー
ト・モルタル74は、シールド外殻72の推進方向後部
に設けたテールシール73によりシールされると共に、
前記テールシール73の内側に設けた移動規制部材75
により、テールシール73がシールド外殻72の内側の
コンクリート・モルタル74まで移動するのを規制して
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、第1の従来技
術では、セグメント55等の第1次覆工を採用しないト
ンネル施工の場合には、チャンバー62内の泥水が岩盤
掘削機51およびトンネル内に浸入するため、泥水加圧
方式を採用できない欠点がある。また、第2の従来技術
では、シールド外殻72の推進方向後部に設けたテール
シール73は、現場打ちコンクリート・モルタル74が
シールド外殻72と岩盤壁面77との間に流出するのを
シールすることが目的であり、泥水加圧方式を採用する
場合に、チャンバー内の泥水がシールド外殻72の推進
方向後方に流出するのをシールする密封力は殆ど期待で
きないという問題があった。本発明は前記従来技術の問
題点を解決するためになされたもので、岩盤掘削機にお
いて、セグメントや推進管等の第1次覆工を採用しない
場合でも泥水加圧方式を採用することのできる泥水加圧
式岩盤掘削機およびその密封力調整方法を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の発明に係る泥水加圧式岩盤掘削機
は、岩盤掘削機前部に設置したチャンバ内で掘削土を泥
水とし、排泥管から排土する泥水加圧式岩盤掘削機にお
いて、掘削したトンネルの内周面となる岩盤壁面と岩盤
掘削機外周面との間隙に、前記チャンバ内の泥水を密封
するシール装置を軸方向に少なくとも1段設けることを
特徴とする。前記シール装置は岩盤掘削機外周に設置さ
れると共に、流体を充填することにより岩盤壁面と岩盤
掘削機外周面との間隙を密封する、ワイヤブラシまたは
弾性体により形成される流体充填室よりなることも、岩
盤掘削機外周に設置されると共に、ばねまたはジャッキ
等の機械的な付勢力により岩盤壁面と岩盤掘削機外周面
との間隙を密封するシール部材よりなることもできると
共に、前記シール装置の密封力を調整する密封力調整手
段を有することができ、前記シール装置の密封力調整手
段は流体充填室の流体圧調整手段よりなることもでき、
前記シール装置の密封力調整手段はばね力またはジャッ
キの液圧調整手段よりなることもでき、前記シール装置
を岩盤掘削機の軸方向に複数段設け、岩盤掘削機の推進
方向前方から後方へその密封力を減少させることができ
る。
【0008】本発明の第2の発明に係る泥水加圧式岩盤
掘削機の密封力調整方法は、前記シール装置の密封力調
整手段は泥水圧を検出し、その泥水圧に応じて調整する
ことを特徴とする。本発明の第3の発明に係る泥水加圧
式岩盤掘削機は、岩盤掘削機前部に設置したチャンバ内
で掘削土を泥水とし、排泥管から排土すると共に、岩盤
掘削機に設置した前方グリッパーと後方グリッパー、お
よびこれら両グリッパーを連結する推進ジャッキにより
推進する泥水加圧式岩盤掘削機において、前記前方グリ
ッパー前方に近接するスキンプレートと、後方グリッパ
ー後方に近接するスキンプレートとに、それぞれ掘削し
たトンネルの内周面となる岩盤壁面と岩盤掘削機外周面
との間隙で前記チャンバ内の泥水を密封するシール装置
を設けることを特徴とする。本発明の第4の発明に係る
泥水加圧式岩盤掘削機の密封力調整方法は、前記伸長し
たグリッパーに近接するシール装置を密封状態とし、収
縮したグリッパに近接するシール装置は密封を解除する
ことを特徴とする。
【0009】
【作用】第1の発明に係る泥水加圧式岩盤掘削機によれ
ば次のように作用する。掘削機の掘削した掘削土は掘削
機前部に設置したチャンバ内で泥水になり、排泥管から
排土される。このときトンネルの岩盤壁面と岩盤掘削機
外周面との間隙に設置されたシール装置により、チャン
バ内の泥水が掘削機後方に流出しないように密封され
る。前記シール装置は岩盤掘削機外周に設置されたワイ
ヤブラシまたは弾性体により形成される流体充填室に流
体を充填することにより、岩盤壁面と岩盤掘削機外周面
との間隙を密封する。あるいは岩盤掘削機外周に設置さ
れたシール部材をばねまたはジャッキ等の機械的な付勢
力により岩盤壁面に押付けて、岩盤壁面と岩盤掘削機外
周面との間隙を密封する。前記シール装置の密封力調整
手段は流体充填室の流体圧調整手段でも、ばね力または
ジャッキの液圧調整手段でもよい。前記シール装置を岩
盤掘削機の軸方向に複数段設けるときは、掘削機の推進
方向前方から後方へ泥水圧に応じて密封力を減少させ
て、必要最小限の密封力にしてシール装置の岩盤壁面と
の摩耗を最小にしている。
【0010】第2の発明に係る泥水加圧式岩盤掘削機の
密封力調整方法は、泥水圧を検出し、その泥水圧に応じ
て前記シール装置の密封力調整手段により、泥水の漏れ
が生じない最小限度の密封力に調整される。第3の発明
に係る泥水加圧式岩盤掘削機は、掘削機の掘削した掘削
土は掘削機前部に設置したチャンバ内で泥水になり、排
泥管から排土されると共に、掘削機に設置した前方グリ
ッパーと後方グリッパー、およびこれら両グリッパーを
連結する推進ジャッキを伸縮させて推進する。このとき
掘削機外周と岩盤壁面との間隙はシール装置により確実
に密封される。第4の発明に係る泥水加圧式岩盤掘削機
の密封力調整方法は、前記前方グリッパーおよび後方グ
リッパーの伸・縮と、前方グリッパー前方のシール装置
および後方グリッパー後方のシール装置の密封・密封解
除とを同期させることにより、グリッパーの移動時には
シール装置が密封を解除されて岩盤壁面との摩耗を防止
し、グリッパーを岩盤壁面へ固定する時にはシール装置
により岩盤壁面との間隙を確実に密封する。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係る泥水加圧式岩盤掘削機に
関する各実施例について図1〜図5により詳述する。図
1は本発明に係る泥水加圧式岩盤掘削機に関する第1実
施例の全体側面図、図2は図1のP部拡大図、図3は図
2に対応する、シール装置の第2実施例を示す図、図4
は図1のQ部に対応する、シール部の第3実施例を示す
図、図5は図1のP部に対応する、シール部の第4実施
例を示す図で、(A)は(B)のA−A断面図、(B)
は(A)のB−B断面図である。
【0012】図1において、岩盤掘削機1は前胴2と後
胴3とからなり、この前胴2と後胴3とはアーティキュ
レートジャッキ4によりアーティキュレート可能に連結
されている。前胴2の前部には歯車装置5を介してカッ
タ駆動モータ6により回転駆動されるカッタヘッドサポ
ート7が回転可能に装着されており、このカッタヘッド
サポート7には、前面部に割岩用のディスクカッタ(テ
ーパ)8、ディスクカッタ(ストレート)9が自転可能
に装着されたカッタヘッド10が固定されている。前胴
2の前部は隔壁11により画成された、カッタヘッド1
0から掘削土を取込むためのチャンバー12が形成され
ており、このチャンバー12には掘削土を排土するため
に泥水を供給する給泥管13と、この泥水と混合した掘
削土を排土するための排泥管14とが開口している。
【0013】また、後胴3前部のP部には図2にてその
詳細が示されるような、岩盤掘削機1と岩盤壁面15と
の間隙16を密封するワイヤブラシ型シール20が装着
されており、このワイヤブラシ型シール20前方の間隙
16の掘削屑を排出するための掘削屑排出管17が、前
記間隙16と排泥管14とを接続している。排泥管14
の排土はクラッシャ18により粉砕されて排土し易い状
態にして更に後方に排出される。後胴3の後部には推進
ジャッキ19により連結された前部グリッパ装置21と
後部グリッパ装置22とが装着されている。前記前部グ
リッパ装置21には岩盤掘削機1の径方向に伸縮可能な
前部グリッパ21aが、後部グリッパ装置22には岩盤
掘削機1の径方向に伸縮可能な後部グリッパ22aが装
着されている。
【0014】前記構成の作用について説明する。前面部
にディスクカッタ(テーパ)8、およびディスクカッタ
(ストレート)9が自転可能に装着されたカッタヘッド
10は、カッタ駆動モータ6により歯車装置5およびカ
ッタヘッドサポート7を介して回転駆動される。岩盤掘
削機1が推進力を得るためには、後部グリッパ22aを
岩盤壁面15に押し当てて推進ジャッキ19を伸長して
推進力を得て岩盤掘削機1を推進させ、続いて後部グリ
ッパ22aを収縮し、前部グリッパ21aを岩盤壁面1
5に押し当てて推進ジャッキ19を収縮して、後部グリ
ッパ装置22を前進させる動作を順次繰返して岩盤掘削
機1を推進させる。以上のように、カッタヘッド10を
回転させながら岩盤掘削機1を推進させると、カッタヘ
ッド10に自転可能に装着されたディスクカッタ(テー
パ)8、およびディスクカッタ(ストレート)9により
地山が掘削され、掘削された掘削土はチャンバー12内
に取込まれ、このチャンバー12内で給泥管13から供
給された泥水と混合された泥水は、排泥管14から岩盤
掘削機1後方に排出される。なお、岩盤掘削機1は円周
上に配置された複数のアーティキュレートジャッキ4に
より、アーティキュレートして曲線トンネルを掘削する
ことができる。
【0015】このように泥水加圧式岩盤掘削機1におい
ては、チャンバー12内の泥水に圧力を与える必要があ
るため、この泥水はカッタヘッド10および図2に示す
ような間隙16を経由して岩盤掘削機1後方に流出する
が、ワイヤブラシ型シール20により間隙16を密封す
るため、岩盤掘削機1の後端に達し、岩盤掘削機1内に
浸入することが防止される。このときワイヤブラシ型シ
ール20前方の間隙16に存在する掘削屑は、掘削屑排
出管17を経由して排泥管14内に排出され、また、排
泥管14を経由してきた大きな岩塊はクラッシャ18に
より粉砕されて排土し易い状態にされて更に後方に排出
される。
【0016】図2において、岩盤掘削機1の後胴3のス
キンプレート3aにはシール取付体24が嵌着されてお
り、このシール取付体24の外周面にはワイヤブラシ型
の内シール20aと外シール20bとを重ねたワイヤブ
ラシ型シールであるシール手段20が固定され、シール
取付体24外周面との間にグリス充填室25が形成され
る。これら内シール20aと外シール20bとは岩盤壁
面15に接触しない無荷重状態では鎖線のような形状で
あり、岩盤壁面15に接するとその弾性力により外シー
ル20bの外周を岩盤壁面15に圧接する。また、グリ
ス充填室25にはグリスポンプ26により、グリス圧制
御弁27、グリス注入ホース28およびグリス注入口2
4aを介してグリスが充填され、このグリス充填室25
のグリス圧により密封力を調整している。グリス圧制御
弁27は比例電磁弁で、そのソレノイド27aに印加さ
れる電気信号に応じたグリス圧PA が発生する構成とな
っており、そのソレノイド27aに印加される電気信号
は、泥水圧検出器29により検出された、間隙16の泥
水圧PB 信号と、グリス圧検出器30により検出された
グリス圧PA 信号とをコントローラ31が入力すると、
このコントローラ31内で所定の演算がなされた結果、
グリス圧制御弁27に出力信号が出力される。
【0017】コントローラ31内で行われる所定の演算
としては、例えばグリス圧信号PAと泥水圧信号PB と
から、コントローラ31内の演算器によりPA −PB =
Pαを算出し、演算値Pαとメモリに記憶されている設
定値Pα0 とから算出される電気信号i1 =k1(Pα−
Pα0 )を、グリス圧制御弁27に出力されるため、グ
リス圧PA は泥水圧PB より設定値Pα0 だけ高い圧力
になるまで制御される。ただし、kは所定の係数であ
る。なお、前記ソレノイド27aに印加される電気信号
の演算方法はこれに限るものではなく、泥水圧検出器2
9により泥水圧PB を測定して、この泥水圧PB 信号が
コントローラ31に入力すると、演算器によりこの泥水
圧信号PB とメモリに記憶されている設定値PαからP
A =PB +Pαを算出し、演算器によりこのPA から算
出される電気信号i2 =k2 ×PA をグリス圧制御弁2
7に出力してもよい。
【0018】図2の作用について説明する。泥水の圧送
力を高めるために泥水圧PB を増加すると、泥水圧検出
器29からコントローラ31に入力する泥水圧PB 信号
が増加するため、コントローラ31からグリス圧制御弁
27に出力するグリス圧PA 信号も増加し、グリス充填
室25のグリス圧PA も増加して泥水圧PB の密封力を
増加するように制御されるため、泥水圧PB を確実に密
封することができる。また、泥水圧PB が低圧のときに
は密封力を減少させてシール手段の岩盤壁面15との摩
耗による耐久性を向上させることができる。
【0019】図3において、図2と同様な構成および作
用についてはその説明を省略し、異なる部分のみについ
て説明する。図2同様に岩盤掘削機1の後胴3のスキン
プレート3aに嵌着されているシール取付体24の外周
面には、チューブ式シール40が固定されており、シー
ル取付体24外周面との間にグリス充填室25aが形成
されている。図2と同様にして、グリスポンプ26から
吐出されたグリスが注入口24aを介してグリス充填室
25aに供給されると、グリス充填室25aのグリス圧
に応じて、岩盤掘削機1と岩盤壁面15との間隙16に
おける泥水の密封力が調整される。
【0020】図4において、図2と同様な構成および作
用についてはその説明を省略し、異なる部分のみについ
て説明する。図1のQ部において前部グリッパ装置21
と後部グリッパ装置22との各前後には、図1のP部に
示すワイヤブラシ型シールであるシール手段20が設置
されており、この各ワイヤブラシ式シール20c,20
dのグリス充填室25へのグリスの充填方法については
図1と同様のため、説明を省略する。
【0021】次に、図4の作用について説明する。岩盤
掘削機1の推進において、前部グリッパ21aを収縮す
ると共に、前部ワイヤブラシ型シール20cの前部グリ
ス充填室25cのグリス圧を開放し、後部グリッパ22
aを伸長して岩盤壁面15に押付けると共に、後部ワイ
ヤブラシ型シール20dの後部グリス充填室25dにグ
リスを充填して岩盤壁面15との間をシールした状態
で、推進ジャッキ19を伸長すると岩盤掘削機1が推進
する。次に、後部グリッパ22aを収縮すると共に、後
部ワイヤブラシ型シール20dの後部グリス充填室25
dのグリス圧を開放し、前部グリッパ21aを伸長して
岩盤壁面15に押付けると共に、前部ワイヤブラシ型シ
ール20cの前部グリス充填室25cにグリスを充填し
て岩盤壁面15との間をシールした状態で、推進ジャッ
キ19を収縮すると後部グリッパ装置22が前進する。
このような操作を順次繰返して岩盤掘削機1を推進させ
れば、前部ワイヤブラシ型シール20cおよび後部ワイ
ヤブラシ型シール20d共に、岩盤壁面15と摺動する
ことがないため、前記ワイヤブラシ型シール20c,2
0dの耐摩耗性を向上することができる。但し、この場
合には、後部グリス充填室25dのグリス圧を開放する
ときには前部ワイヤブラシ型シール20cと後部ワイヤ
ブラシ型シール20d間の泥水が岩盤掘削機1の後方へ
流出する。
【0022】図5において、図2と同様な構成および作
用についてはその説明を省略し、異なる部分のみについ
て説明する。図2同様に岩盤掘削機1の後胴3のスキン
プレート3a,3a間にはチューブ状シール32の基端
部が締付板33を用いてボルト34により固定されてい
る。また、チューブ状シール32の内側にはリングばね
35が装着されており、このリングばね35によりチュ
ーブ状シール32を径方向に付勢して岩盤壁面15を密
封している。前記リングばね35にはブラケット36が
立設されており、このブラケット36はリングばね35
の内側部に形成された長穴35b内を移動可能に貫通し
ている。また、リングばね35の端部には突片35aが
形成されると共に、この突片35aには前記ブラケット
36のボルト穴に挿通された調整ボルト37が螺着され
るねじ穴が形成されている。
【0023】次に、図5の作用について説明する。チュ
ーブ状シール32の内側に装着されているリングばね3
5の径方向に拡がろうとする張力により、チューブ状シ
ール32を径方向に付勢してチューブ状シール32を岩
盤壁面15に押付けて、岩盤掘削機1外周と岩盤壁面1
5との間隙を密封する。チューブ状シール32の密封力
は調整ボルト37を締めたり、弛めたりすることにより
調整される。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る泥水
加圧式岩盤掘削機およびその密封力調整方法によれば次
の効果が得られる。 (1)岩盤掘削機の掘削した掘削土を簡単な泥水加圧方
式により排土できる共に、トンネルの岩盤壁面と岩盤掘
削機外周面との間隙に設置されたシール装置により、一
次覆工を施工しない場合においてもチャンバ内の泥水が
掘削機後方に流出することを確実に防止できる。また、
予期しない湧水が発生した場合でもシール装置により機
内に浸水することがない。 (2)岩盤掘削機外周に設置されたワイヤブラシまたは
弾性体により形成される流体充填室に流体を充填する
か、あるいは岩盤掘削機外周に設置されたシール部材を
機械的な付勢力により岩盤壁面に押付けて、岩盤壁面と
の間隙を密封するシール装置としたので構成が簡単とな
る。また、ディスクカッタの摩耗等により掘削外径が変
わっても即応でき確実にシールする。 (3)シール装置の密封力調整手段を流体充填室の流体
圧調整手段、またはばね力またはジャッキの液圧調整手
段としたので構成が簡単となり、かつシール装置の密封
力は泥水圧に応じて最適のシール圧に調整されるので、
シール装置の摩耗量が小さくなり耐久性が増加する。 (4)シール装置を岩盤掘削機の軸方向に複数段設ける
ときは、掘削機の推進方向前方から後方へ泥水圧に応じ
て密封力を減少させて、必要最小限の密封力にしたので
シール装置の摩耗量が最小となり耐久性がさらに増加す
る。 (5)グリッパーの移動時にはシール装置が密封状態を
解除されて岩盤壁面との摩耗が防止され、グリッパーを
岩盤壁面へ固定する時にはシール装置により岩盤壁面と
の間隙を確実に密封する。この場合はシール装置が岩盤
壁面と摺動することがないためシール装置の摩耗による
耐久性は最も良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る泥水加圧式岩盤掘削機に関する第
1実施例の全体側面図を示す図である。
【図2】図1のP部拡大図である。
【図3】図2に対応する、シール装置の第2実施例を示
す図である。
【図4】図1のQ部に対応する、シール装置の第3実施
例を示す図である。
【図5】図1のP部に対応する、シール装置の第4実施
例を示す図で、(A)は横断面図((B)のA−A断面
図)、(B)は(A)のB−B断面図である。
【図6】第1の従来技術を示す図である。
【図7】第2の従来技術を示す図で、(A)は全体側断
面図、(B)は(A)のR部詳細図である。
【符号の説明】
1 岩盤掘削機 2 前胴 3 後胴 3a スキンプレート 4 アーティキュレートジャッキ 5 歯車装置 6 カッタ駆動モータ 7 カッタヘッドサポート 8 ディスクカッタ(テーパ) 9 ディスクカッタ(ストレート) 10 カッタヘッド 11 隔壁 12 チャンバー 13 送泥管 14 排泥管 15 岩盤壁面 16 間隙 17 掘削屑排出管 18 クラッシャ 19 推進ジャッキ 20 ワイヤブラシ型シール(シール装置) 20a 内シール 20b 外シール 20c 前部ワイヤブラシ型シール(シール装置) 20d 後部ワイヤブラシ型シール(シール装置) 21 前部グリッパ装置 21a 前部グリッパ 22 後部グリッパ装置 22a 後部グリッパ 24 シール取付体 24a グリス注入口 25 充填室 25a グリス充填室 26 グリスポンプ 27 グリス圧制御弁 27a ソレノイド 28 グリス注入ホース 29 泥水圧検出器 30 グリス圧検出器 31 コントローラ 32 チューブ状シール(シール装置) 33 締付板 34 ボルト 35 リングばね 35b 長穴 35a 突片 36 ブラケット 37 調整ボルト 40 チューブ式シール(シール装置) PA グリス圧 PB 泥水圧 Pα 演算値 Pα0 設定値

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 岩盤掘削機前部に設置したチャンバ内で
    掘削土を泥水とし、排泥管から排土する泥水加圧式岩盤
    掘削機において、掘削したトンネルの内周面となる岩盤
    壁面と岩盤掘削機外周面との間隙に、前記チャンバ内の
    泥水を密封するシール装置を軸方向に少なくとも1段設
    けることを特徴とする泥水加圧式岩盤掘削機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の泥水加圧式岩盤掘削機に
    おいて、前記シール装置は岩盤掘削機外周に設置される
    と共に、流体を充填することにより岩盤壁面と岩盤掘削
    機外周面との間隙を密封する、ワイヤブラシまたは弾性
    体により形成される流体充填室よりなることを特徴とす
    る泥水加圧式岩盤掘削機。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の泥水加圧式岩盤掘削機に
    おいて、前記シール装置は岩盤掘削機外周に設置される
    と共に、ばねまたはジャッキ等の機械的な付勢力により
    岩盤壁面と岩盤掘削機外周面との間隙を密封するシール
    部材よりなることを特徴とする泥水加圧式岩盤掘削機。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の泥水加圧式岩盤掘削機に
    おいて、前記シール装置の密封力を調整する密封力調整
    手段を有することを特徴とする泥水加圧式岩盤掘削機。
  5. 【請求項5】 請求項2および請求項4記載の泥水加圧
    式岩盤掘削機において、前記シール装置の密封力調整手
    段は流体充填室の流体圧調整手段よりなることを特徴と
    する泥水加圧式岩盤掘削機。
  6. 【請求項6】 請求項3および請求項4記載の泥水加圧
    式岩盤掘削機において、前記シール装置の密封力調整手
    段はばね力またはジャッキの液圧調整手段よりなること
    を特徴とする泥水加圧式岩盤掘削機。
  7. 【請求項7】 請求項4記載の泥水加圧式岩盤掘削機の
    密封力調整方法において、前記シール装置の密封力調整
    手段は泥水圧を検出し、その泥水圧に応じて調整される
    ことを特徴とする泥水加圧式岩盤掘削機における密封力
    調整方法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の泥水加圧式岩盤掘削機に
    おいて、前記シール装置を岩盤掘削機の軸方向に複数段
    設け、岩盤掘削機の推進方向前方から後方へその密封力
    を減少させることを特徴とする泥水加圧式岩盤掘削機。
  9. 【請求項9】 岩盤掘削機前部に設置したチャンバ内で
    掘削土を泥水とし、排泥管から排土すると共に、岩盤掘
    削機に設置した前方グリッパーと後方グリッパー、およ
    びこれら両グリッパーを連結する推進ジャッキにより推
    進する泥水加圧式岩盤掘削機において、前記前方グリッ
    パー前方に近接するスキンプレートと、後方グリッパー
    後方に近接するスキンプレートとに、それぞれ掘削した
    トンネルの内周面となる岩盤壁面と岩盤掘削機外周面と
    の間隙で前記チャンバ内の泥水を密封するシール装置を
    設けることを特徴とする泥水加圧式岩盤掘削機。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の泥水加圧式岩盤掘削機
    の密封力調整装置において、前記伸長したグリッパーに
    近接するシール装置を密封状態とし、収縮したグリッパ
    に近接するシール装置は密封を解除することを特徴とす
    る泥水加圧式岩盤掘削機の密封力調整方法。
JP7112708A 1995-04-14 1995-04-14 泥水加圧式岩盤掘削機およびその密封力調整方法 Pending JPH08284591A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019073970A (ja) * 2019-02-06 2019-05-16 真柄建設株式会社 掘進機
CN110778320A (zh) * 2019-11-27 2020-02-11 中铁五局集团有限公司 一种软弱围岩隧道三台阶带仰拱同步开挖支护施工方法
KR20210092396A (ko) * 2020-01-16 2021-07-26 강릉건설 주식회사 복합쉴드 공법용 연결수단

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