JP3220421B2 - 既設管路の更新装置 - Google Patents

既設管路の更新装置

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JP3220421B2
JP3220421B2 JP27533397A JP27533397A JP3220421B2 JP 3220421 B2 JP3220421 B2 JP 3220421B2 JP 27533397 A JP27533397 A JP 27533397A JP 27533397 A JP27533397 A JP 27533397A JP 3220421 B2 JP3220421 B2 JP 3220421B2
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシールド掘削機を用
いて古い下水道管等の管路を新しい管路に更新する装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】長年の使用によって老朽化した下水道管
を更新するには、下水道管が粘土層や砂質土のような地
下水位下の軟弱地盤中における土被りの浅い部分に埋設
されている場合が多いので、更新時における地盤沈下の
発生を防止するには、泥水式或いは泥土圧式等の全面閉
鎖型シールド掘削機を使用して下水道管の周囲の地盤を
掘削しなければならない。
【0003】このようなシールド掘削機を用いて下水道
管等の既設管路を更新する方法としては、例えば特開平
5ー287984号公報に記載されているように、既設
管路の外周に正面ドーナツ形状のシールド掘削機を配設
し、このシールド掘削機によって既設管路の周囲地盤を
掘削しながら該シールド掘削機の後方に既設管路よりも
大径の新設管路を組立てたのち、既設管路を撤去する方
法が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記既
設管路の更新方法によれば、正面ドーナツ形状のシール
ド掘削機の中央に既設管路を貫通させた状態でこの既設
管路の外周面をガイドとしながらシールド掘削機を掘進
させていくものであるから、シールド掘削機を円滑に推
進させるには既設管体の外周面の平滑性が要求され、そ
の上、ヒューム管のように継手部が大径に形成されてい
る管路の場合には大径の継手部がシールド掘削機の前進
の妨げとなって管路の更新が困難となる。
【0005】さらに、シールド掘削機は上述したよう
に、その中央に既設管路を貫通させた状態でこの既設管
路に沿って掘進するものであるから、既設管路が貫通し
ているために機内の空間部が狭くなり、スクリューコン
ベア等の掘削土砂の排出手段や新設管路を組立てるため
のエレクター、各種機器の作動用油圧ユニット等の設置
が困難となり、その上、既設管路を貫通させたカッタ面
板の中央孔から地下水が機内に浸入して地盤の崩壊や地
盤沈下が生じる虞れがあり、そのため、機内から前方の
地盤に地盤改良用薬剤を注入しなければならず、管路の
更新作業の能率が著しく低下するという問題点がある。
【0006】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは前方地盤の崩壊や地
盤沈下を防止しながら該既設管路の破砕と周囲の地盤の
掘削が円滑且つ能率よく行い得ると共に機内の空間部を
狭めることなく既設管路の更新が効率よく行える既設管
更新装置を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の既設管路の更新装置は、既設管路よりも大
径のトンネルを掘削するカッタ板を備え且つ機内に隔壁
を有するシールド掘削機と、上記既設管路内に設けた遮
断壁と、この遮断壁と上記隔壁との間の空間部を圧気す
る圧気手段とからなり、上記シールド掘削機は既設管路
よりも大径の円筒状スキンプレートの前端開口部に既設
管路の破砕と共にこの既設管路の外周地盤を掘削するビ
ットを備えた回転カッタ板を配設していると共に上記回
転カッタ板の前面中央部に上記既設管路の内周面を受止
する円筒形状のフード部材を突設していることを特徴と
するものである。
【0008】
【作用】既設管路の内部に配設した遮断壁とシールド掘
削機内に設けた隔壁とで仕切られた空間部内を圧気する
と、その圧気圧がシールド掘削機のカッタ板と既設管路
の後端部との隙間から既設管路の周辺地盤側に作用して
地下水が既設管路内や機内に浸入するのを阻止し、既設
管路周辺の地盤沈下が防止される。この状態でシールド
掘削機によって既設管路を破砕していくと共にその周囲
の地盤を掘削し、掘進に従ってシールド掘削機の後方に
既設管路よりも大径の新たな管路を形成していく。
【0009】さらに、シールド掘削機のカッタ板側から
前方に突出しているフード部材を既設管路の端部内に挿
入すると、カッタ板に備えている既設管路破砕用ビット
と地盤掘削用ビットとが既設管路の端面とこの既設管路
の外周地盤に押し付けた状態となる。この状態でカッタ
板を回転駆動すると共にシールド掘削機を前進させる
と、既設管路破砕用ビットにより既設管路が破砕される
と共に地盤掘削用ビットによってその周辺地盤が掘削さ
れる。
【0010】この時、カッタ板の前面を既設管路の端面
に押し付けた状態でカッタ板を回転させると、既設管路
が振れて効率よく破砕することが困難であると共に破砕
しても大きな破砕片となって機内に取り込むことができ
ないが、上記のようにフード部材を既設管路の端部内に
挿入して該既設管路を内面側から支持しているので、既
設管路が振れることなくシールド掘削機の掘進に従って
破砕用ビットにより小片に破砕され、掘削土砂と共に機
内に取り込まれて後方に排出される。さらに、カッタ板
の前面側で既設管路の破砕と前方地盤の掘削を行うの
で、既設管路に影響を受けることなく機内の空間部を有
効に使用できて掘削土砂の排出手段や新設管路の組立て
手段、各種機器類の設置が可能となる。
【0011】また、上記フード部材は既設管路の端部内
に挿入してその外周面を既設管路の内周面に摺接、支持
させているので、この既設管路の内周面をガイドとして
フード部材を該既設管路の長さ方向に進行してシールド
掘削機が既設管路の長さ方向に正確に掘進する。このフ
ード部材は、カッタ板の前面中央部から前方に向かって
突出させているので、カッタ板と一体に回転する
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の具体的な実施の形
態を実施例を示す図面について説明すると、図1は地中
に埋設された下水道管等のコンクリート製の既設管路A
をこの既設管路Aよりも大径のシールド掘削機Cによっ
て破砕しながら既設管路Aの周辺地盤を掘削し、シール
ド掘削機Cの後方側で更新管路Bを形成していく状態を
示すもので、シールド掘削機Cから前方に適宜間隔を存
した既設管路A内に該既設管路Aを気密的に仕切る遮断
壁Dを配設し、この遮断壁Dとシールド掘削機Cの前端
部内に気密的に張設、固着している隔壁との間の空間
部19内にコンプレッサからなる圧気手段17によって圧縮
空気を供給して該空間部19内を圧気し、その圧気圧によ
って既設管路Aとシールド掘削機Cとの間の隙間を通じ
て既設管路Aを周辺地盤を抑え、地下水が既設管路内や
機内に浸入するのを阻止した状態でシールド掘削機Cの
カッタ板2によって既設管路Aを破砕していくと共にそ
の周囲の地盤を掘削し、掘進に従ってシールド掘削機C
の後方に既設管路Aよりも大径の新たな管路Bを形成し
ていくものである。
【0013】上記シールド掘削機Cは、既設管路Aより
も大径の円筒状スキンプレート1の前端開口部にカッタ
板2を回転自在に支持していると共にこのカッタ板2の
背面から適宜間隔を存したスキンプレート1の前端部内
に上記隔壁3を固着してこの隔壁3によりカッタ板2側
とスキンプレート1の後方部側を気密に仕切ってあり、
カッタ板2は、その中央部に既設管路A内に挿入して該
既設管路Aの内周面を受止する適宜長さの円筒形状のフ
ード部材4を前方に向かって水平に突設している。さら
に、このフード部材4の外周面にシール材5を全面的に
固着して該シール材5を既設管路Aの内周面に摺接させ
ていると共にこのシール材5を介して既設管路Aを内方
から支持しているものである。また、このフード部材4
の後端は上記カッタ板2の背面と隔壁3との間の空間部
により形成している土砂取込室6に連通した円形通孔7
に形成している。なお、フード部材4の外周面にはシー
ル材5を必ずしも装着する必要はなく、上記圧気圧によ
って既設管路Aとフード部材4との間の隙間から地下水
が浸入するのを防止することができる。
【0014】カッタ板2には図2に示すように、その円
環状の板面に掘削ビットとして既設管路Aを破砕するた
めの破砕用ビット8と既設管路Aの外周地盤を掘削する
ための掘削用ビット9を周方向に交互に配設してあり、
さらに、これらの破砕用ビット8と掘削用ビット9の両
側には既設管路Aの破砕片と掘削土砂の取込み用開口部
10を穿設している。なお、既設管路Aの材質や外周地盤
の地質によっては、カッタ板2の面板に破砕用ビット或
いは掘削用ビットのどちらか一方のビットのみを設けて
おき、このビットによって既設管路Aと外周地盤双方を
破砕・掘削することも可能である。
【0015】カッタ板2の回転駆動機構は上記隔壁3に
駆動モータ11を装着し、この駆動モータ11の回転軸を土
砂取込室6内に突出させて該回転軸の先端に固着してい
るピニオン12をスキンプレート1の開口端内周面に回転
自在に支持されているカッタ板の後端小径部2aの内周面
に固着した内歯車13に噛合させた構造としている。
【0016】また、スキンプレート1の前端部内に張設
している上記隔壁3から後方に向かって上記土砂取込室
6内の掘削土砂を排出する土砂排出手段を設けている。
この土砂排出手段は内部を気密に形成したスクリューコ
ンベア14からなり、このスクリューコンベア14の前端開
口部を上記隔壁3の下端部を通じて上記土砂取込室6内
に臨ませていると共にその前端部から後方に向かって斜
め上方に傾斜させた状態で機内に配設されている。15は
スクリューコンベア14のスクリュー軸回転用駆動モータ
である。なお、このスクリューコンベア14はその後端部
に図示していないが掘削土砂を気密室を介して排出する
排出口を設けている。
【0017】上記スキンプレート1の後部内周面には周
方向に一定間隔毎に複数個の推進ジャッキ16が取付けら
れていて、これらの推進ジャッキ16のピストンロッド先
端のスプレッダ16a を更新管路Bの前端面に押し付け、
更新管路Bに推進反力をとって掘削機本体であるスキン
プレート1を推進させるように構成している。なお、図
示していないがスキンプレート1の後端内部にはエレク
ターやその他の機器類が配設されている。
【0018】このように構成した既設管路の更新用シー
ルド掘削機Cによって地下水の多い軟弱地盤中に埋設さ
れている既設管路Aを破砕しながら更新管路Bを形成し
ていくには、まず、カッタ板2の中央部から前方に突出
しているフード部材4を破砕すべき既設管路Aの後端部
内に挿入してその外周シール材5を既設管路Aの内周面
に摺接させると共にカッタ板2の前面を既設管路Aの後
端面とその周辺部の地盤に押し付けた状態にする一方、
シールド掘削機Cのカッタ板2から突設しているフード
部材4から前方に適宜間隔を存した既設管路A内に該既
設管路Aを気密に仕切る遮断壁Dを配設し、この遮断壁
Dの前方側の既設管路A内にコンプレッサ17を設置して
通気管18を通じて遮断壁Dとシールド掘削機Cの隔壁3
との間における既設管路A内の空間部19に圧縮空気を供
給することにより該空間部19を圧気し、この圧気圧によ
り地下水の浸入を阻止する。なお、コンプレッサ17をシ
ールド掘削機Cの隔壁3の背面側に設置して該隔壁3を
通じて空間部19に供給するように構成しておいてもよ
い。
【0019】この空間部19内に供給された圧縮空気は既
設管路A側に対しては上記遮断壁Dによって前方側に漏
出するのを阻止されていると共にシールド掘削機C側に
おいてはフード部材4内から土砂取込室6内に充満して
隔壁3及び気密に形成されているスクリューコンベア14
により機内後方に漏出するのを阻止されているので、そ
の圧気圧はフード部材4の外周に装着しているシール材
5に対して地下水の浸入を阻止する方向に作用すると共
に土砂取込室6内からはカッタ板2に設けている破砕片
及び掘削土砂取込用開口部10を通じて既設管路A周辺部
の地盤を押圧し地下水が既設管路A内やシールド掘削機
C内に浸入するのを確実に阻止し得るものである。
【0020】こうして、地下水の浸入を抑制した状態に
してカッタ板2を回転させながらシールド掘削機Cを推
進させると、カッタ板2に設けている破砕用ビット8に
より既設管路Aの開口後端部が破砕されると共に地盤掘
削用ビット9によってその周辺地盤が掘削され、これら
の破砕片と掘削土砂はカッタ板2の開口部10を通じて土
砂取込室6内に取り込まれる。
【0021】この時、フード部材4もカッタ板2と一体
的に回転してその外周シール材5を既設管路Aの後端部
内周面に摺接させながら既設管路Aの円形内周面上を移
動するので、既設管路Aがこのフード部材4によって支
持されてその開口後端面に押し付けている破砕用ビット
8による円周方向の破砕力にもかかわらず上下左右に振
動するのを阻止され、既設管路Aはシールド掘削機Cの
掘進に従って小片に破砕されてカッタ板2に設けている
開口部10を容易に通過するものである。
【0022】土砂取込室6内に取り込まれた既設管路A
の破砕片と掘削土砂はスクリューコンベア14にさらに取
り込まれて後方に搬送され、該スクリューコンベア14の
後端部から土砂運搬車或いはベルトコンベア等の搬出手
段によりトンネル内を後方に排出される。また、既設管
路Aの開口後端部内にフード部材4を同心的に挿嵌させ
ているので、既設管路Aの内周面をガイドとしてフード
部材4が正確に既設管路Aの長さ方向に進行し、シール
ド掘削機Cの掘進方向を既設管路Aの長さ方向に制御し
ながらカッタ板2による既設管路Aの確実な破砕と共に
前方地盤の掘削が可能となるものである。
【0023】このように既設管路Aの破砕と共にその周
辺地盤を掘削しながらシールド掘削機Cが一定長、掘進
すると、推進ジャッキ16を後退させてスキンプレート1
の後端部内で1リング分のセグメントを組み立てること
により既設管路Aよりも大径の一定長の更新管路部bを
形成し、再び、この更新管路部bに推進ジャッキ16のス
プレッダ16a をその更新管路部bの前端面に受止させて
推進ジャッキ16を伸長させることにより該既設管路A部
をトンネル掘削壁面t側に送り出しながらシールド掘削
機Cを掘進させ、上述したようにカッタ板2から突設し
ている破砕用ビット8と掘削用ビット9とによって既設
管路Aの後端部の破砕と地盤の掘削を行うものである。
【0024】さらに、シールド掘削機Cによる一定長の
既設管路Aの破砕と周辺地盤の掘進毎に一リング分の更
新管路部bを組み立てを行って遮断壁Dの近くまで既設
管路Aの後端部が破砕されると、この遮断壁Dを前方に
移動させて再び該遮断壁Dとシールド掘削機Cの隔壁3
間の空間部19内を圧気状態に維持しながらシールド掘削
機Cのカッタ板2により既設管路Aの破砕と周辺地盤の
掘削を行うと共に更新管路部bを形成するものであり、
この作業、即ち、既設管路Aの破砕及び地盤の掘削と更
新管路部bの形成とを繰り返し行って既設管路Aの埋設
跡に該既設管路Aよりも大径の更新管路Bを形成するも
のである。なお、上記遮断壁Dには作業員が出入り可能
な前後方向に貫通する通路部dが設けられてあり、この
通路部dには気密状態に閉止し得る扉体20が設けられて
いて、この扉体20を通じて作業員が既設管路A側からフ
ード部材4内を通って円形通孔7から土砂取込室6内に
入り、カッタ板2の裏面側からビット交換作業を行うも
のである。
【0025】次に、既設管路Aとシールド掘削機C間の
空間部19を圧気状態に維持しながら既設管路Aの更新中
において、カッタ板2に装着している更新管路破砕用ビ
ット8や地盤掘削用ビット9が磨滅或いは欠損した場合
におけるビット取り替え方法について説明する。まず、
ビットの取り替えが必要となった生じた場合には、図3
に示すように上記遮断壁Dの前方近傍部分における既設
管路A内にこの遮断壁Dと同一構造の遮断壁D'を配設
し、該遮断壁D'の扉20を開いてこれらの遮断壁D、D'間
の空間部内に図4に示すように作業員が入ったのち空間
部内の気密を保持するためにその扉20を閉じ、次いで、
後方側の遮断壁Dの扉20を開いて図5に示すようにフー
ド部材4内からシールド掘削機Cの土砂取込室6内に入
ってカッタ板2の裏面側から更新管路破砕用ビット8や
地盤掘削用ビット9の交換を行うものである。この間は
既設管路A内の空間部19内を圧気状態に維持して地下水
の浸入を阻止している。なお、既設管路Aが鉄筋コンク
リート製である場合にはコンクリート破砕用ビット8を
鉄筋コンクリート破砕用ビットに交換する。
【0026】ビットの交換後、作業員が遮断壁Dの扉20
を閉止して空間部19内の圧気が漏出するのを防止しなが
ら前方の遮断壁D'から既設管路A内を通じて外部に退出
し、前方側の遮断壁D'を撤去すると共に後方側の遮断壁
Dを前方に移動させて空間部19内を圧気状態に維持しな
がら、上述したように再び既設管路Aの破砕と更新管路
Bの形成を行うものである。
【0027】以上の実施例において、シールド掘削機C
のカッタ板2の中央部から前方に突出している円筒形状
のフード部材4の内部を円形通孔7を通じて土砂取込室
6内に連通させているが、図6に示すように該フード部
材4の後端をカッタ板2の面板2bによって密閉した構造
としておいてもよい。その他の構造は上記トンネル掘削
機Cと同じであるので、同一部分に同一符号を付してそ
の説明を省略する。
【0028】上記カッタ板2の面板2bには気密に閉止で
きる開閉扉21が設けられており、ビット交換時には作業
員が遮断壁D、D'によって気密に保持された既設管路A
内の空間部19を通じてこの開閉扉21を開放して土砂取込
室6内に入ることによりビット交換作業を行うものであ
る。なお、このようにカッタ板2が全面閉鎖構造の場合
には機内側から既設管路A内の空間部19に圧縮空気を供
給することができなく、従って、遮断壁Dを通じて上記
同様に圧縮空気の供給を行う。また、土砂取込室6は全
面閉鎖構造であるため、土砂取込室6内は気密に形成さ
れ、従って、この土砂取込室6内を一定圧に圧気してお
くことによって地下水が土砂取込室6内に浸入するのを
防止することができる。
【0029】なお、更新すべき既設管路Aとして下水道
管の場合について説明したが、ガス管や配線管を更新す
る場合にも本発明を適用できるものである。また、更新
管路Bとして更新用シールド掘削機の後方でセグメント
を組立てることにより形成したが、更新用シールド掘削
機により掘進しながら既製の埋設管を推進工法によっ推
進埋設してもよい。さらに、遮断壁D、D'として扉体20
を備えている構造のものを用いたが、内部に圧縮空気を
供給することにより膨張させて既設管路Aの内周面に圧
着させ、その圧縮空気を排除することにより収縮するエ
アバッグを採用してもよく、或いは、通路部dの前後開
口端にそれぞれ扉体を設けている遮断壁を用いれば、単
一の遮断壁によって上記空間部19を気密に保持しながら
作業員が出入りすることができる。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明の既設管路の更新
によれば、既設管路の内部に遮断壁を配設してこの遮
断壁とシールド掘削機内に設けた隔壁とで仕切られた空
間部内を圧気するので、その圧気圧によって地下水が既
設管路内や機内に浸入するのを確実に防止することがで
き、従って、既設管路の周辺地盤の崩壊や沈下を生じさ
せることなくシールド掘削機を円滑に掘進させて既設管
路の更新作業が能率よく行えるものであり、その上、上
記圧気状態を維持しながら既設管路の後端側から上記シ
ールド掘削機によって既設管路をその周囲の地盤の掘削
と共に破砕してシールド掘削機内に取り込むものである
から、シールド掘削機の前面側で既設管路の破砕と前方
地盤の掘削を行うので、既設管路に影響を受けることな
くシールド掘削機の機内に広い作業空間を確保すること
ができ、掘削土砂の排出手段や新設管路の組立て手段、
各種機器類の設置が可能となる。
【0031】さらに、既設管路よりも大径の円筒状スキ
ンプレートの前端開口部に既設管路の破砕用ビットとこ
の既設管路の外周地盤の掘削用ビットとを備えた回転カ
ッタ板を配設すると共に上記回転カッタ板の前面中央部
に上記既設管路の内周面を受止する円筒形状のフード部
材を突設し、このフード部材を既設管路の端部内に挿入
するので、回転カッタ板に備えている既設管路破砕用ビ
ットと地盤掘削用ビットとを既設管路の端面とこの既設
管路の外周地盤とに正確に押し付けた状態とすることが
でき、この状態で回転カッタ板を回転駆動すると共に掘
削機本体であるスキンプレートを前進させることによっ
て既設管路の開口端部の破砕と同時にその周辺地盤を円
滑に掘削していくことができる。
【0032】その上、回転カッタ板側から前方に突出し
ているフード部材を既設管路の端部内に挿入して該既設
管路を内面側から支持しているので、該フード部材によ
り既設管路の振れを防止することができ、従って、既設
管路破砕用ビットによって既設管路を小片に破砕するこ
とができて掘削土砂と共に機内に容易に取り込むことが
できて既設管路の破砕と周辺地盤の掘削とが能率よく行
えるものである。
【0033】また、上記フード部材は既設管路の端部内
に挿入してその外周面を既設管路の内周面に摺接、支持
させているので、この既設管路の内周面をガイドとして
フード部材を該既設管路の長さ方向に摺動させながらト
ンネル掘削機を既設管路の長さ方向に正確に掘進させる
ことができる。このフード部材は、回転カッタ板の前面
中央部から前方に向かって突出させているので、該フー
ド部材をカッタ板の回転により既設管路の内周面に沿っ
て同心円的に一体回転させることができ、従って、トン
ネル掘削機を常に正確な方向に向けて掘進させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】既設管路を更新している状態の簡略縦断側面
図、
【図2】そのカッタ板の正面図、
【図3】既設管路内に圧気状態を維持するための前後遮
断壁を配設した状態の簡略縦断側面図、
【図4】圧気された空間部に作業員が入った状態の簡略
縦断側面図、
【図5】作業員がトンネル掘削機側に入った状態の簡略
縦断側面図、
【図6】トンネル掘削機の別な構造を示す簡略縦断側面
図。
【符号の説明】
1 スキンプレート 2 カッタ板 3 隔壁 4 フード部材 5 シール材 6 土砂取込室 8 破砕用ビット 9 掘削用ビット 17 コンプレッサ 19 空間部 A 既設管路 B 更新管路 C シールド掘削機 D 遮断壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 9/06 311 E21D 9/06 301 E21F 15/00 F16L 1/024

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既設管路よりも大径のトンネルを掘削す
    るカッタ板を備え且つ機内に隔壁を有するシールド掘削
    機と、上記既設管路内に設けた遮断壁と、この遮断壁と
    上記隔壁との間の空間部を圧気する圧気手段とからな
    り、上記シールド掘削機は既設管路よりも大径の円筒状
    スキンプレートの前端開口部に既設管路の破砕と共にこ
    の既設管路の外周地盤を掘削するビットを備えた回転カ
    ッタ板を配設していると共に上記回転カッタ板の前面中
    央部に上記既設管路の内周面を受止する円筒形状のフー
    ド部材を突設していることを特徴とする既設管路の更新
    装置。
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