JP2019073970A - 掘進機 - Google Patents

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Abstract

【課題】地中に敷設されている既設管を切削破砕する際に用いる掘進機を提供する。【解決手段】先端部分に設けられ、地中に敷設されている既設管を切削破砕する第1の破砕部と、前記第1の破砕部よりも後端側に設けられ、前記第1の破砕部で切削破砕された前記既設管を破砕する第2の破砕部と、前記第2の破砕部よりも後端側に設けられ、前記第2の破砕部で切削破砕された前記既設管を破砕する第3の破砕部と、を有する掘進機。【選択図】図6A

Description

本発明は、地中に敷設されている既設管を切削破砕する際に利用可能な掘進機に関する。
現在都市部に敷設されている下水道管等の既設管は、敷設から長期間が経過したことによる老朽化や機能不全の問題が発生しつつあり、その改築の要望が高まっている。
一方、既設管の多くが交通量の多い道路等の地下に敷設されており、またその地下には他の地下構造物や地中埋設物が輻輳しているため、一般的な開削工法による改築工事が難しいという問題がある。
このような問題を解決する一つの方法として、改築推進工法が行われている。
改築推進工法は、老朽化した既設管を切削破砕しながら、同時に新管を敷設するものであり、非開削で行うことが可能である。
一般に、改築推進工法は、静的破砕推進工法、衝撃的破砕推進工法、切削破砕推進工法(既設管充填式、既設管ガイド式)、引抜推進工法に分類される(非特許文献1参照)。
「推進工法用設計積算要領 改築推進工法編 2013年改訂版」、公益社団法人日本推進技術協会、2013年4月
ところで、改築推進工法において既設管を切削破砕して新設管を敷設する場合、破砕した既設管や切削により生じる掘削土(以下、「破砕物」という)を効率よく回収することが好ましい。
ここで、従来の既設管充填方式によれば、破砕物を掘進機から流出した泥水と混合させ、排水として回収する方式(泥水排土方式)を用いることができる。
しかし、既設管充填方式は、モルタル等のグラウトで充填された既設管を掘進機で切削破砕し、その後方から新設管を敷設する方法である。すなわち、既設管充填方式は、事前に既設管にグラウトを充填する作業が必要となり、作業時間及びコストが増大するという問題がある。
一方、従来の既設管ガイド方式は、既設管内に推進ガイド装置を配置し、当該推進ガイド装置で先導しながら掘進機により既設管を切削破砕し、その後方から新設管を敷設する方法である。従って、従来の既設管充填方式のように既設管にグラウトを充填する作業は不要となる。
しかし、既設管ガイド方式では既設管内が空洞のまま切削破砕を行うため、掘進機から泥水を流出させたとしても既設管内に流れ出てしまう。すなわち、破砕物を泥水と混合することができない。従って、既設管ガイド方式では、掘進機内に設けられたスクリューで破砕物をそのまま後方に送り出す方式(オーガ式)が採用されている。そのため、既設管ガイド方式では、破砕物を効率よく回収することが困難である。
本発明の目的は、地中に敷設されている既設管を切削破砕する際に用いる掘進機を提供することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、先端部分に設けられ、地中に敷設されている既設管を切削破砕する第1の破砕部と、前記第1の破砕部よりも後端側に設けられ、前記第1の破砕部で切削破砕された前記既設管を破砕する第2の破砕部と、前記第2の破砕部よりも後端側に設けられ、前記第2の破砕部で切削破砕された前記既設管を破砕する第3の破砕部と、を有する掘進機である。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、地中に敷設されている既設管を切削破砕する際、破砕物を効率よく回収でき、且つ既設管へのグラフト充填が不要となる。
実施形態に係る改築推進システムの全体概略を示す図である。 実施形態に係る掘進機の断面図である。 実施形態に係るアウターコーンの正面図である。 実施形態に係るインナーコーンの正面透視図である。 実施形態に係る第1クラッシャー部の正面図である。 実施形態に係る第1クラッシャー部とアウターコーンとの位置関係を示す正面図である。 実施形態に係る第1クラッシャー部とアウターコーンとの位置関係を示す正面図である。 実施形態に係る掘進機の図2におけるA−A断面図である。 実施形態に係る既設管ガイド装置の断面図である。 実施形態に係る既設管ガイド装置の断面図である。 実施形態に係る既設管ガイド装置の図8AにおけるA−A断面図である。 実施形態に係る既設管ガイド装置の図8AにおけるB−B断面図である。 実施形態に係る既設管ガイド装置の図8AにおけるC−C断面図である。 実施形態に係る切削破砕システムが地中に配置された状態を示す図である。 既設管の変形状態を示す図である。 実施形態に係る掘進機と既設管ガイド装置との当接部分を示す拡大図である。 実施形態に係る掘進機と既設管ガイド装置との当接部分を示す拡大図である。
後述する明細書及び図面の記載から、上記の主たる発明の他、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
すなわち、前記既設管ガイド装置において、前記シール部材よりも前記後端側に設けられ、一端が前記既設管ガイド装置に回転可能に接続され、他端が前記既設管ガイド装置に対して開閉可能な破砕刃を有する切削破砕システムが明らかとなる。このようなシステムによれば、掘進機による切削破砕がより容易となる。
また、前記既設管ガイド装置と前記掘進機との当接部分において、前記掘進機の進行方向を調整するための方向調整機構を有する切削破砕システムが明らかとなる。このようなシステムによれば、掘進機を所望の方向に推進できる。
また、前記掘進機は、前記掘進機の先端部分に設けられ、前記既設管を切削破砕する第1の破砕部と、前記第1の破砕部よりも前記掘進機の後端側に設けられ、前記第1の破砕部で切削破砕された前記既設管を破砕する第2の破砕部と、前記第2の破砕部よりも前記掘進機の後端側に設けられ、前記第2の破砕部で切削破砕された前記既設管を破砕する第3の破砕部と、を有する切削破砕システムが明らかとなる。このようなシステムによれば、既設管をより細かく破砕することが可能となる。
更に、地中に敷設されている既設管を切削破砕し、破砕物を回収する掘進機と、前記掘進機の前方において前記既設管内を移動可能に設けられ、その後端側が前記掘進機と当接した状態で前記掘進機の進行方向をガイドするための既設管ガイド装置とを用い、前記既設管を切削破砕する切削破砕方法であって、前記既設管ガイド装置の外周部分に設けられたシール部材が前記既設管の内面と密着するよう前記既設管ガイド装置を既設管内に配置し、前記既設管ガイド装置で進行方向をガイドしながら前記掘進機で前記既設管を切削破砕し、前記掘進機の先端部分に設けられた放水口から前記既設管ガイド装置側に向けて水を放出することにより、前記シール部材と前記掘進機とで形成される空間内で放出された水と切削破砕された前記既設管を混合させて排水とし、前記掘進機を介して前記排水を外部に排出する切削破砕方法が明らかとなる。このような方法によれば、破砕物を効率よく回収し、且つ既設管へグラフトを充填することを不要とすることができる。
また、上記切削破砕方法により前記既設管が破砕された後、前記掘進機の進行方向に沿って新設管を敷設する改築推進方法が明らかとなる。このような方法によれば、既設管の改築を進めることができる。
<実施形態>
図1〜図14を参照して、実施形態に係る切削破砕システム1について説明する。切削破砕システム1は、地中に敷設されている既設管を切削破砕する際に使用することができる。なお、切削破砕システム1は、従来の既設管ガイド方式で用いられる既設管ガイド装置及び掘進機の構成を改良したものである。従って、以下の説明では本発明に特徴的な構成を中心に説明し、それ以外の部分については詳細な説明を省略することがある。
==改築推進システム==
図1は、本実施形態に係る切削破砕システム1を含む改築推進システム100の全体概略を示す図である。改築推進システム100は、既設管EPを切削破砕し、新設管NPを敷設する改築推進方法を実施するためのシステムである。改築推進システム100は、切削破砕システム1、元押装置PA、反力調整装置RA、プラントPL及びコントロールシステムCSを含んで構成される。
切削破砕システム1は、掘進機2及び既設管ガイド装置3を含んで構成される。
掘進機2は、既設管EPを切削破砕し、破砕物を回収する。掘進機2は、地中に予め掘られた発進立坑LS側から既設管EPの切削破砕を行う。掘進機2は、発進立坑LS内に設置された元押装置PAから与えられる力により、既設管EPの方向に推進する。
既設管ガイド装置3は、既設管EP内を移動可能に設けられる。既設管ガイド装置3は、発進立坑LS側または既設到達人孔AS側から既設管EP内に配置できる。
既設管ガイド装置3は、その後端側が掘進機2の先端側と当接した状態で既設管EP内を移動する。すなわち、既設管ガイド装置3は掘進機2の進行方向をガイドする役割を有する。
既設管ガイド装置3は、既設到達人孔AS側に設けられた反力調整装置RAにより、掘進機2から押される力(掘進機2を介して元押装置PAから与えられる力)に対する反力を調整しながら移動する。このような構成により、既設管ガイド装置3と掘進機2は、同調して既設管EPを切削破砕しながら推進可能となる。なお、反力の調整は、既設管ガイド装置3自体が備える構成(反力維持ローラー34等。後述)によってなされてもよい。
既設管EPが切削破砕された後、掘進機2の進行方向沿って新設管NPが敷設される。新設管NPは、元押装置PAから与えられる力により、発進立坑LS側から掘進機2の進行方向(掘進機2によって切削破砕が行われた方向)に沿って推進する。
プラントPLは、切削破砕システム1に送水する水(泥水)及び切削破砕システム1からの排水(破砕物を含む泥水)を処理するシステムである。コントロールシステムCSは、切削破砕システム1、元押装置PA、反力調整装置RA、及びプラントPLの動作を制御する。
==掘進機==
図2〜図7を参照して本実施形態に係る掘進機2の構成について説明する。図2において、掘進機2の進行方向を「先端側」とし、逆方向を「後端側」とする。
掘進機2は、既設管EPを切削破砕するためのヘッド部21、及びヘッド部21の後端に連結される本体部22、本体部22の後端に連結されるポンプ収納部23を含んで構成される。
[ヘッド部]
ヘッド部21は、掘進機2の先端に位置する。ヘッド部21は、アウターコーン21a、インナーコーン21b、第1クラッシャー部21c、乗り上げコーン21d、ケーシング21e、及び減速機21fを含んで構成される。
(アウターコーン)
アウターコーン21aは、ケーシング21eの先端側に対してボルト止め等により連結固定されている。図3に示すように、アウターコーン21aは、正面から見た場合に略円環状に形成された部材である。
図3に示すように、アウターコーン21aの内周面全域には、一定間隔で第2粉砕用筋盛り210aが形成されている。また、第1クラッシャー部21cとの対向面上部域(約105°の領域)には、アウターコーン21aの半径方向に延びる複数の第1粉砕用筋盛り211aが第2粉砕用筋盛り210aに連設して設けられている。また、各第1粉砕用筋盛り211aの間には、放水口212aが形成されている。
放水口212aは、掘進機2の先端部分に設けられ、既設管ガイド装置3側に向けて水(たとえば、泥水)を放出するための構成である(詳細は後述)。図3では、7つの放水口212aが形成されているが、放水口212aの数はこれに限られない。
また、第1クラッシャー部21cとの対向面のうち、第1粉砕用筋盛り211aが形成されていない部分には筋盛り213aが設けられている。筋盛り213aは、アウターコーン21a自体の磨耗を防止するための構成である。図3では、2つの筋盛り213aが形成されているが、筋盛り213aの本数はこれに限られない。
(インナーコーン)
インナーコーン21bは、第1クラッシャー部21cの後端側に対してボルト止め等により連結固定されている。図4に示すように、インナーコーン21bは、正面から見た場合に、略円状に形成された部材である。
インナーコーン21bは、第1クラッシャー部21cと連結される前段部210bと、減速機21fが連結される後段部211bと、前段部210bと後段部211bとの間に位置する中段部212bを有する。インナーコーン21bは、後段部211bの径が最も大きく、中段部212bの径が最も小さくなるよう構成されている。後段部211bの外周面には、一定間隔で粉砕用凹凸部213bが形成されている(図4参照)。
また、後段部211bの底面には孔214bが形成されている(図2参照)。孔214bには、モータ22bの回転力を減速する減速機21fの出力軸が嵌入される。インナーコーン21bは、モータ22bの回転力によって、アウターコーン21aと同軸芯上で回転する。なお、アウターコーン21aは、ケーシング21eに固定されているため回転しない。
(第1クラッシャー部)
図2及び図5に示すように、第1クラッシャー部21cは、回転板210cと、突起部211cと、羽根部212cと、ビット213cと、クラッシャー誘導羽根214cとを含む。
回転板210cは、インナーコーン21bの前段部210bと連結される部分である。回転板210cがインナーコーン21bと連結されている場合、インナーコーン21の回転に伴って回転板210cも回転する。すなわち、モータ22bの回転力によって、第1クラッシャー部21cは回転する。
突起部211cは、回転板210cから掘進機2の先端側に突出する部材である。突起部211cは、回転板210cの中心部分に設けられる。突起部211cの先端には、乗り上げコーン21dが設けられる。
羽根部212cは、ビット213cを保持するための部材である。本実施形態においては、3つの羽根部212cが回転板210cの外周から120°間隔で延設されている。各羽根部212c同士の間は、破砕物を掘進機2内に取り込むための取込口Gを形成する(図5参照)。
ビット213cは、既設管EPを切削破砕するための部分である。ビット213cは、たとえば、超硬合金により形成されている。ビット213cの表面には複数の突起部分が形成されている。ビット213cは、第1クラッシャー部21cの回転とは独立して回転できるよう配置されている。
クラッシャー誘導羽根214cは、羽根部212cの裏面(ビット213cが保持される面とは逆の面)に形成される。クラッシャー誘導羽根214cは、ビット213cによって破砕された既設管EPを、第1粉砕用筋盛り211aとの間で更に細かく破砕する(詳細は後述)。
ここで、本実施形態に係る掘進機2は、アウターコーン21aに対して第1クラッシャー部21cが回転する際、放水口212aの少なくとも一つが常に取込口Gを介して先端側に開放されている構成となっていることを要する。
図6A及び図6Bは、アウターコーン21aと第1クラッシャー部21cとの関係を説明するための正面図である。たとえば、図6Aの例では、2つの放水口212aが完全に開放されており、図6Bの例では、3つの放水口212aが完全に開放されている。これらの図から明らかなように、ピット213c間の間隔(取込口Gの幅)は、少なくとも放水口212aよりも広いことを要する。
このような構成を採用することにより、切削破砕時において、常に放水口212aから掘進機2の前方(既設管ガイド装置3側)に水を放出することができる。従って、掘進機2で切削破砕された破砕物に対して直接、水を与えることができる。また、回転するビット213cに対して放出された水が当たることでビット213cに付着した細かい砂や砂利を洗い流すことができる。従って、ビット213cの切削破砕性能を維持することが可能となる。
(乗り上げコーン)
乗り上げコーン21dは、上述の通り、突起部211cの先端に設けられる部材である。図2に示すように、乗り上げコーン21dは、少なくともその先端部分がビット213cよりも掘進機2の先端側に突出するよう配置される。また、乗り上げコーン21dは、突起部211cに対して回転可能に設けられている。すなわち、乗り上げコーン21dは、第1クラッシャー部21cの回転とは独立して回転できるよう配置されている。乗り上げコーン21dの先端部分は略円錐状に形成されている。乗り上げコーン21dは、既設管ガイド装置3の反力円錐ヘッド32(後述)と共に、掘進機2の進行方向を調整するための方向調整機構DM(後述)を構成する。
(ケーシング)
ケーシング21eは、ヘッド部21の外装を構成する円筒状の部材である。ケーシング21eは、ヘッド部21と本体部22とを連結する。ケーシング21eは、本体部22に対して上下方向に稼働可能となっている(詳細は後述)。ケーシング21eの内部には、減速機21f、及び後述する送水管sp、排水管dpが設けられている。
(減速機)
減速機21fは、上述の通り、モータ22bの回転力を減速するための構成である。
[本体部]
本体部22は、ヘッド部21の後端側に位置する。本体部22は、ケーシング22a、モータ22b、修正ジャッキ22c、弁部22dを含んで構成される。
(ケーシング)
ケーシング22aは、本体部22の外装を構成する円筒状の部材である。ケーシング22aは、本体部22とヘッド部21とを連結する。ケーシング22aの内部には、モータ22b、修正ジャッキ22c、弁部22d、送水管sp及び排水管dpが設けられている。
(モータ)
モータ22bは、ヘッド部21のインナーコーン21bを回転させるための回転力を発生させる。モータ22bの回転力がインナーコーン21bを介して第1クラッシャー部21cに伝わることにより、第1クラッシャー部21cは回転し、既設管EPの切削破砕を行うことが可能となる。
(修正ジャッキ)
修正ジャッキ22cは、本体部22に対するヘッド部21(ケーシング21e)の向きを調整するための構成である。修正ジャッキ22cは、たとえば、掘進機2の進行方向を修正する際にヘッド部21の向きを調整する。本実施形態において、修正ジャッキ22cは、掘進機2の長軸方向に対して上下にケーシング21eを稼働させることにより、本体部22に対するヘッド部21の向きを調整することができる。修正ジャッキ22cは、たとえば油圧式のジャッキを用いることができる。
(弁部)
弁部22dは、送水管sp及び排水管dpの流量を調整するための止水弁或いはバイパス弁である。
送水管sp及び排水管dpは、掘進機2の本体部21からポンプ収納部23まで設けられている。送水管spは、ポンプ23b(後述)により送水される水(泥水)をヘッド部21まで導くための管である。送水管spから放出された水は、ヘッド部21内のバイパス路(図示なし)を介して放水口212aに供給される。排水管dpは、ヘッド部21に取り込まれた破砕物を含んだ泥水を回収するための管である。
図7に示すように、本実施形態において送水管sp及び排水管dpは、掘進機2の下側部分にそれぞれ1本ずつ設けられている。なお、図7に示すように、本体部22の後端端面には、たとえば、送水管spや排水管dpの流量やモータ22bの駆動状態等を示す各種計器が設けられている。
[ポンプ収納部]
ポンプ収納部23は、本体部22の後端側に位置する。ポンプ収納部23は、ケーシング23a及びポンプ23bを含んで構成される。
(ケーシング)
ケーシング23aは、ポンプ収納部23の外装を構成する円筒状の部材である。ケーシング23aは、ポンプ収納部23と本体部22とを連結する。ケーシング23aの内部には、ポンプ23b、送水管sp及び排水管dpが設けられている。
ポンプ23bは、送水管sp及び排水管dp内における水の送水、排水を調整するための構成である。ポンプ23bは、たとえば油圧式のポンプを用いることができる。
ポンプ23bは、コントロールシステムCSの制御に基づいて、送水管spを介して送水するための圧力及び排水管dpを介して排水するための圧力を調整する。ポンプ23bによりヘッド部21まで送水された水は、放水口212aから掘進機2の前方に放水される。また、ポンプ23bにより排水管dpを介して吸水された水は、プラントPCまで送水される。
==既設管ガイド装置==
次に図8A〜図10を参照して本実施形態に係る既設管ガイド装置3の構成について説明する。図8A及び図8Bにおいて、既設管ガイド装置3の進行方向を「先端側」とし、逆方向を「後端側」とする。既設管ガイド装置3は、本体部31、反力円錐ヘッド32、シール部材33、反力維持ローラー34、及び破砕補助機構35を含んで構成される。
[本体部]
本体部31は、既設管ガイド装置3の外装を構成する円筒状の部材である。本体部31の先端には、到達立坑AS側に設けられた反力調整装置RAが連結される。本体部31には、シール部材33を固定するためのプレート31a及び31bが設けられている。
[反力円錐ヘッド]
反力円錐ヘッド32は、本体部31の後端に設けられる部材である。図8A等に示すように、反力円錐ヘッド32の先端部分は略円錐状に形成されている。反力円錐ヘッド32の先端部分が、掘進機2の乗り上げコーン21dの先端部分と当接した状態で、元押装置PAから押されることにより、既設管ガイド装置3は掘進機2と同調して既設管EP内を推進する。なお、反力円錐ヘッド32は、掘進機2の乗り上げコーン21dと共に、掘進機2の進行方向を調整するための方向調整機構DM(後述)を構成する。
[シール部材]
シール部材33は、既設管ガイド装置3の外周部分に設けられ、既設管EPの内面と密着する。シール部材33は、既設管EPの内面と密着する構成であれば、その数、形態、及び材料(金属や非金属(樹脂))等は特に限定されるものではない。
本実施形態におけるシール部材33は、2種類の異なるシール部材33A及び33Bを含む。
シール部材33Aは、止水圧力加圧調整エアホース33a及び高収縮耐摩耗ゴムスリーブ33bを含んで構成される。
止水圧力加圧調整エアホース33aは、空気を供給することにより膨張する部材である。図8Aでは、止水圧力加圧調整エアホース33aが収縮している状態を示し、図8Bでは、止水圧力加圧調整エアホース33aが膨張している状態を示す。また、図9A(図8AのA−A断面)に示すように、止水圧力加圧調整エアホース33aは、往復ピストン35d(後述)の外周部分全体に渡って設けられている。
高収縮耐摩耗ゴムスリーブ33bは、プレート31a及び31bの間に固定されている。高収縮耐摩耗ゴムスリーブ33bは、図9Aに示すように、既設管ガイド装置3の外周部分に設けられており、本体部31の一部を構成している。止水圧力加圧調整エアホース33aの膨張に伴い、高収縮耐摩耗ゴムスリーブ33bは、外側に広がる(図8B参照)。
図8Bに示すように、止水圧力加圧調整エアホース33a及び高収縮耐摩耗ゴムスリーブ33bを膨張させることにより、シール部材33Aは、既設管EPの内面と密着することができる(図11参照)。この場合、掘進機2から放水された水がシール部材33Aよりも先端側に流出することが無い。また、止水圧力加圧調整エアホース33a及び高収縮耐摩耗ゴムスリーブ33bの膨張度合いを調整することにより、径の異なる既設管EPであっても、その内面と確実に密着させることができる。なお、止水圧力加圧調整エアホース33aは2つ以上設けられていてもよい。止水圧力加圧調整エアホース33aを複数設けることにより、シール部材33Aをより確実に既設管EPの内面と密着させることができる。
シール部材33Bは、硬質スポンジシールを含んで構成される。図9Bは、図8AのB−B断面である。図9Bに示すように、シール部材33Bは、本体部31(プレート31b)の外周部分全体に渡って設けられている。
シール部材33Bは、既設管EPの直径と等しいか、それよりも少し大きい径のものを使用する。そのため、既設管ガイド装置3が既設管EP内に配置された状態において、シール部材33Bは、既設管EPの内面と密着する。また、既設管ガイド装置3は、既設管EP内面との密着状態を保ったまま、既設管EP内を移動することができる。シール部材33Bは、掘進機2による破砕物や既設管EP外の石や砂のような固形物がシール部材33A側に流れることを防止する。一方、シール部材33Bは、スポンジ状のため、掘進機2からの水を透過することができる。なお、シール部材33Bは必須の構成ではない。シール部材33としては、少なくともシール部材33Aがあれば足りる。
[反力維持ローラー]
反力維持ローラー34は、既設管EPの内面と接することにより、既設管ガイド装置3に生じる反力を維持・調整するための構成である。本実施形態において、反力維持ローラー34は、本体部31の外周部分において、等間隔で4か所設けられている(図8では2つのみ示している)。
[破砕補助機構]
破砕補助機構35は、掘進機2による既設管EPの切削破砕を補助する機構である。破砕補助機構35は、破砕刃35a、刃位置センサー35b、押上ローラー35c、往復ピストン35d、同調連結ロッド35e、及び機構制御部35fを含んで構成される。
(破砕刃)
破砕刃35aは、既設管ガイド装置3において、シール部材33Bよりも後端側に設けられ、一端が既設管ガイド装置3に回転可能に接続され、他端が既設管ガイド装置3に対して開閉可能な構成となっている。本実施形態においては、既設管ガイド装置3の先端側に位置する端部が回転可能に接続され、既設管ガイド装置3の後端側に位置する端部が開閉可能となっている。また、本実施形態において、破砕刃35aは60°間隔で6枚設けられている(図10参照。図10は図8のB−B断面である)。
破砕刃35aが開状態にある場合(図8、図10参照)、破砕刃35aは、本体部31よりも外側に突出した状態となる。一方、破砕刃35aが閉状態にある場合、破砕刃35aは、本体部31にほぼ収容された状態となる。
(刃位置センサー)
刃位置センサー35bは、破砕刃35aの開閉状態を検出するためのセンサーである。
(押上ローラー)
押上ローラー35cは、本体部31の長軸方向に沿って移動することにより、破砕刃35aの開閉を切り替える。押上ローラー35cは、破砕刃35aの数だけ設けられている。押上ローラー35cは、それぞれ往復ピストン35dと連結している。
(往復ピストン)
往復ピストン35dは、本体部31内において、既設管ガイド装置3の長軸方向に沿って設けられる部材である。往復ピストン35dが長軸方向に前後することにより、連結された押上ローラー35cも長軸方向に移動する。
(同調連結ロッド)
同調連結ロッド35eは、往復ピストン35dと機構制御部35fとを連結する部材である。
(機構制御部)
機構制御部35fは、破砕補助機構35の制御を行う。たとえば、破砕刃35aを閉状態から開状態とする場合、機構制御部35fは、同調連結ロッド35eを既設管ガイド装置3の後端側に駆動させる。同調連結ロッド35eの移動に伴って往復ピストン35dも後端側に移動する。往復ピストン35dが後端側に移動することにより、押上ローラー35cが破砕刃35aを持ち上げ、開状態とする(図8A、図8B参照)。機構制御部35fは、刃位置センサー35bからの信号に基づいて、破砕刃35aの開閉状態を把握することができる。
==切削破砕システムの動作==
ここで、本実施形態に係る切削破砕システム1の動作について説明する。図11は、既設管EP内における切削破砕システム1の一部を示した拡大図である。なお、以下に説明する各種構成に関する制御は、コントロールシステムCSが行う。
まず、既設管ガイド装置3を既設管EP内に配置する。この際、既設管ガイド装置3の外周部分に設けられたシール部材33A及びシール部材33Bが既設管EPの内面と密着するよう既設管ガイド装置3を既設管EP内に配置する。
次に、発進立坑LSに掘進機2を配置する。そして、既設管ガイド装置3の後端側(反力円錐ロッド32の端面)と掘進機2の先端側(乗り上げコーン21dの端面)とを当接させる(図11の状態)。
その後、掘進機2のモータ22bを回転状態にし、第1クラッシャー部21cを回転させる。また、ポンプ23bを駆動状態にし、泥水を送水管spに送り込む。送り込まれた泥水Wは、ヘッド部21の放水口212aから掘進機2の前方向に放水される。その後、既設管ガイド装置3で進行方向をガイドしながら掘進機2を既設管EP側に押し込むことにより、回転するビット213cが既設管EPを切削破砕する。つまり、ビット213cは、掘進機2の先端部分に設けられ、既設管EPを切削破砕することができる。本実施形態に係るビット213cは「第1の破砕部」に相当する。
なお、本実施形態においては、既設管ガイド装置3に破砕刃35aが設けられている。破砕刃35aを既設管EP内で開状態(図11参照)にすることにより、切削破砕前の既設管EPに亀裂を生じさせることができる。このような亀裂を生じさせることにより、ビット213cによる切削破砕をより容易にすることが可能となる。また、開状態の破砕刃35aが既設管EPに当接することにより反力(抵抗)が発生する。この反力を利用することにより、既設管ガイド装置3の上下方向(既設管ガイド装置3の移動方向に直交する方向)の支えをより確実に行うことができる。
切削破砕により生じる破砕物Fは、放水口212aから放水された泥水Wと混ざって、ヘッド部21内に取り込まれる。
このように、放水口212aから既設管ガイド装置3側に向けて放水された泥水Wと破砕物Fとをヘッド部21内に取り込む前に混合できるのは、シール部材33Aと掘進機2との間に空間が形成されることによる。すなわち、放水された泥水Wがシール部材33Aよりも先端側に流出することがないため(既設管ガイド装置3よりも先端側にある既設管EP中に流出することがないため)、泥水Wと破砕物Fとを空間内で混合させて排水とすることができる。なお、図11の例では、シール部材33Bも既設管EPの内面と密着している。このように、シール部材33Aにより泥水Wの流出を防止しつつ、シール部材33Bにより破砕物F等の流出も防止できる。
取込口Gからヘッド部21内に取り込まれた破砕物Fは、アウターコーン21aに対して第1クラッシャー部21cが回転することにより、クラッシャー誘導羽根214cと第1粉砕用筋盛り211aとの間に挟まれて細かく破砕される。つまり、ビット213cよりも掘進機2の後端側に設けられているクラッシャー誘導羽根214c及び第1粉砕用筋盛り211aは、ビット213cで切削破砕された既設管EPを更に破砕する。本実施形態に係るクラッシャー誘導羽根214cと第1粉砕用筋盛り211aは「第2の破砕部」に相当する。
クラッシャー誘導羽根214cと第1粉砕用筋盛り211aによって破砕された破砕物Fは、第2粉砕用筋盛り210aと粉砕用凹凸部213bの間に入り込む。ここで、アウターコーン21aに対してインナーコーン21bが回転することにより、第2粉砕用筋盛り210aと粉砕用凹凸部213bとの間に挟まれた破砕物Fは、更に細かく破砕される。つまり、クラッシャー誘導羽根214c及び第1粉砕用筋盛り211aよりも掘進機2の後端側に設けられている第2粉砕用筋盛り210a及び粉砕用凹凸部213bは、クラッシャー誘導羽根214c及び第1粉砕用筋盛り211aで破砕された既設管EPを更に破砕する。本実施形態に係る第2粉砕用筋盛り210a及び粉砕用凹凸部213bは「第3の破砕部」に相当する。
クラッシャー誘導羽根214c及び第1粉砕用筋盛り211aによって、細かく破砕された破砕物Fは、泥水Wと混ざった排水として排水管dpを介して地上に排出される。
切削破砕システム1は、改築対象となっている既設管EP全て(発進立坑LSと到達立坑ASの間にある既設管EP全て)に対して上記と同様の切削破砕を繰り返し行う。
切削破砕システム1で切削破砕を行った後(既設管EPが切削破砕された後)、掘進機2の進行方向に沿って新設管NPを敷設することにより、既設管EPの改築推進を行うことができる。
ところで、老朽化等の影響により、地中における既設管EPの現在位置と元の配管位置(最初に工事した際に埋め込まれた位置)と異なっている場合がありうる。たとえば、図12に示すように既設管EPの一部が地中でずれている場合、従来の既設管ガイド式では、推進ガイド装置を既設管EPに沿って移動させるため、掘進機も既設管の位置に沿って移動することになる。従って、本体掘削すべき場所(元の配管位置。図12では破線で示す)に沿って切削破砕することができない。その結果、新設管を所望の位置に敷設することが困難となる。
そこで、本実施形態に係る切削破砕システム1は、既設管ガイド装置3と掘進機2との当接部分において、掘進機2の進行方向を調整するための方向調整機構DMを設けている。方向調整機構DMは、反力円錐ロッド32と乗り上げコーン21dとを含んで構成される。
既設管EPの変形等が無い場合、方向調整機構DMは、既設管ガイド装置3の後端側(反力円錐ロッド32の端面)と掘進機2の先端側(乗り上げコーン21dの端面)とを当接させる(図11参照)。この場合、掘進機2と既設管ガイド装置3とは同軸上を推進する。
一方、既設管EPの一部が地中でずれている場合(図12の場合)等には、方向調整機構DMは、乗り上げコーン21dの円錐面が、反力推進ロッド32の円錐面に乗り上げるように掘進機2を配置する(図13参照)。この場合、既設管ガイド装置3によって、掘進機2の先端部分が下がらないように支えた状態となる。この状態で掘進機2と既設管ガイド装置3とを同調推進させることにより、掘進機2と既設管ガイド装置3とは推進方向の軸が並行する状態で推進することができる。その結果、新設管NPを敷設するために必要な空間を設けることが可能となる。
更に、既設管EPが屈曲している場合等には、方向調整機構DMは、乗り上げコーン21dの円錐面が、反力推進ロッド32の円錐面に乗り上げるように、掘進機2のヘッド部21を傾けた状態で掘進機2を配置することも可能である(図13参照)。そして、元押装置PA側で掘進機2の移動速度を調整しつつ、反力調整装置RA側でも既設管ガイド装置3の反力を調整することで移動速度を調整する。このような状態で掘進機2を推進させることにより、ヘッド部21の方向に向かって切削破砕を行うことが可能となる。
このように、本実施形態に係る地中に敷設されている既設管EPを切削破砕する切削破砕システム1は、既設管EPを切削破砕し、破砕物を回収する掘進機2と、既設管EP内を移動可能に設けられ、その後端側が掘進機2の先端側と当接した状態で掘進機2の進行方向をガイドするための既設管ガイド装置3とを有する。そして、掘進機2は、既設管ガイド装置3側に向けて水を放出するための放水口212aを先端部分に有し、既設管ガイド装置3は、既設管EPの内面と密着するシール部材33を外周部分に有する。
このような構成により、掘進機2で切削破砕された破砕物Fは、掘進機2とシール部材33との間に形成される空間内で泥水Wと混合され、排水として掘進機2に取り込むことができる。すなわち、地中に敷設されている既設管EPを切削破砕する際、破砕物Fを効率よく回収できる。また、掘進機2とシール部材33とで空間を形成することにより、従来のように既設管EPへのグラフト充填を行わなくとも泥水Wと破砕物Fとを混合して掘進機2に取り込むことが可能となる。
また、本実施形態に係る既設管ガイド装置3は、シール部材よりも後端側に設けられ、一端が既設管ガイド装置3に回転可能に接続され、他端が既設管ガイド装置3に対して開閉可能な破砕刃35aを有する。既設管EP内において、破砕刃35aを開閉することにより、切削破砕前の既設管EPに亀裂を生じさせることができる。従って、その後の掘進機2による切削破砕がより容易となる。
また、本実施形態に係る切削破砕システム1は、既設管ガイド装置3と掘進機2との当接部分において、掘進機2の進行方向を調整するための方向調整機構DMを有する切削破砕システムが明らかとなる。このような方向調整機構DMにより、掘進機2の方向を調整することにより、所望の方向に掘進機2を進行させることができる。
また、本実施形態に係る掘進機2は、掘進機2の先端部分に設けられ、既設管EPを切削破砕するビット213cと、ビット213cよりも掘進機2の後端側に設けられ、ビット213cで切削破砕された既設管EPを破砕するクラッシャー誘導羽根214c及び第1粉砕用筋盛り211aと、クラッシャー誘導羽根214c及び第1粉砕用筋盛り211aよりも掘進機2の後端側に設けられ、クラッシャー誘導羽根214c及び第1粉砕用筋盛り211aで切削破砕された既設管EPを破砕する第2粉砕用筋盛り210a及び粉砕用凹凸部213bとを有する。このように、3段階で既設管EPを切削破砕することにより、既設管EPを排出しやすいよう、細かく破砕することが可能となる。
更に、本実施形態に係る掘進機2及び既設管ガイド装置3を用いることにより、従来にはない既設管EPの切削破砕工法を実施することが可能となる。具体的には、既設管ガイド装置3の外周部分に設けられたシール部材33が既設管EPの内面と密着するよう既設管ガイド装置3を既設管EP内に配置し、既設管ガイド装置3で進行方向をガイドしながら掘進機2で既設管EPを切削破砕し、掘進機2の先端部分に設けられた放水口212aから既設管ガイド装置3側に向けて水を放出することにより、シール部材33と掘進機2とで形成される空間内で放出された水と切削破砕された既設管EPを混合させて排水とし、掘進機2を介してその排水を外部に排出する。このような方法によれば、掘進機2で切削破砕された破砕物Fは、掘進機2とシール部材33との間に形成される空間内で泥水Wと混合され、排水として掘進機2に取り込むことができる。すなわち、地中に敷設されている既設管EPを切削破砕する際、破砕物Fを効率よく回収できる。また、掘進機2とシール部材33とで空間を形成することにより、従来のように既設管EPへのグラフト充填を行わなくとも泥水Wと破砕物Fとを混合して排出することが可能となる。
また、上記方法により既設管EPが破砕された後、掘進機2の進行方向沿って新設管NPを敷設することが可能となる。このような方法によれば、既設管の改築を効率よく進めることができる。
<その他>
上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。上記の構成は、適宜組み合わせて実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
たとえば、上記実施形態における第1クラッシャー部21cには、羽根部212c、ビット213c及びクラッシャー誘導羽根214cが3つずつ設けられているが、その数はこれに限られない。また、ピット213cとクラッシャー誘導羽根214cの数が一致してなくともよい。たとえば、ある羽根部212cに対してはピット213cのみ(或いはクラッシャー誘導羽根214c)のみが設けられている構成でもよい。
また、上記実施形態に係る掘進機2は、既設管EPを3段階に分けて破砕を行っているが、たとえば、2段階で破砕する構成を採用してもよい。また、破砕に関するヘッド部21の構成についても、破砕物を水と混合して地上に排出できるような構成であれば、特に限定されない。
モータ22bはヘッド部21内に設けられていてもよい。また、送水管sp及び排水管dpは複数本あってもよい。更に、本体部22の下側部分(図7参照)だけでなく、上側に送水管spや排水管dpを設けてもよい。上側に送水管spを設けることで、バイパス路を設ける必要がないため、放水口212aから放水される水圧のコントロールがより容易になる。更に、送水管spの開口部分を放水口212aと連結する構成でもよい。この場合、より確実に放水口212aから水を放水することができる。
また、既設管ガイド装置3は、掘進機2を切削破砕する方向にガイドできる構成であればよい。従って、反力維持ローラー34や破砕補助機構35は必ずしも必須の構成ではない。また、シール部材33の位置は、既設管ガイド装置3の外周部分であれば特に限定されない。また、シール部材33Bは、シール部材33Aと同様、ゴム状の部材で形成してもよい。この場合、シール部材33B側でも止水が可能となる。
また、方向調整機構DMの機構も、掘進機2の進行方向を調整できる機構であれば特に限定されるものではなく、たとえば、反力円錐ロッド32と乗り上げコーン21dとが機械的に接続されるような機構であってもよいし、電磁石を用いて連結する機構であってもよい。
1 切削破砕システム
2 掘進機
3 既設管ガイド装置
21 ヘッド部
22、31 本体部
23 ポンプ収納部
21a アウターコーン
21b インナーコーン
21c 第1クラッシャー部
21d 乗り上げコーン
32 反力円錐ヘッド
33 シール部材
34 反力維持ローラー
35 破砕補助機構
212a 放水口

Claims (1)

  1. 先端部分に設けられ、地中に敷設されている既設管を切削破砕する第1の破砕部と、
    前記第1の破砕部よりも後端側に設けられ、前記第1の破砕部で切削破砕された前記既設管を破砕する第2の破砕部と、
    前記第2の破砕部よりも後端側に設けられ、前記第2の破砕部で切削破砕された前記既設管を破砕する第3の破砕部と、
    を有する掘進機。
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