JP2005023579A - 埋設管の取替え方法及び埋設管取替え用装置 - Google Patents

埋設管の取替え方法及び埋設管取替え用装置 Download PDF

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秀樹 森谷
Katsumi Tamura
克己 田村
Masami Oki
正巳 大木
Soji Hirao
聡司 平尾
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Abstract

【課題】埋設管を所望の埋設経路で所望の口径のものに交換でき、従来の技術より技術的困難がなく低コストで取り替え得る埋設管の取替え技術を提供する。
【解決手段】カッターヘッド21を有し埋設管104が連結される先導体20を備え、先導体20や埋設管104を推進しつつカッターヘッド21で地山を掘削することにより埋設管104を地中に埋設する管推進機の前方に設置して、既設の埋設管101をカッターヘッド21で破壊しつつ新設の埋設管104を埋設して既設の埋設管101を取り替えるときに使用する埋設管取替え用装置1を、先導体20とは分離独立して構成され既設の埋設管101をシール6により密閉しながら同埋設管内101を先導体20とは別個に前進させることが可能な止水壁5と、この止水壁5に取り付けられシール6の後方部位の既設の埋設管101に切り込み103を入れることが可能なカッター2とを設けて構成した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、管推進機を使用して既設の埋設管を破壊しつつ新設の埋設管を埋設して埋設管を取り替える埋設管の取替え方法及びその方法の実施に使用する埋設管取替え用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
地下に埋設した下水管等の既設の埋設管が老朽化する等してこれを新しい埋設管に取り替える場合、従来は、既設の埋設管が埋設されている区域を地上から地下に向けて開削した後、既設の埋設管を新しい埋設管に取り替えて埋め戻す開削工法が多用されていた。こうした開削工法による埋設管の取替え方法は、都市部で交通渋滞をもたらすほか、地盤が緩みやすいという問題があった。
【0003】
こうした問題を解消するため、既設の埋設管をカッターで軸方向に切断して周方向に複数分割することにより既設の埋設管を破壊しやすくした後、この既設の埋設管を管推進機により粉砕する等破壊して排出し、こうして形成された地下坑内に、新しい新設の埋設管を管推進機により推進して埋設する方法が最近提案されている。この種の埋設管の取替え方法及びその方法の実施に使用する装置は、特許文献1及び特許文献2に開示されている。
【0004】
しかしながら、これら特許文献1に記載の第1従来例の技術や特許文献2に記載の第2従来例の技術は、何れも、採用している技術手段からみて、新設の埋設管を既設の埋設管の埋設経路と同じ位置に埋設して既設の埋設管と取り替える場合にしか使用することができない。そのため、既設の埋設管の埋設経路を部分的に修正して新設の埋設管を埋設する必要が生じた場合には、こうした要求に応えることができない。例えば、下水管が適切な勾配で埋設されていない場合のように既設の埋設管が適正な位置に埋設されていない場合や既設の埋設管が地殻変動により本来の位置から変位した場合には、新設の埋設管の埋設位置を既設の埋設管と異なる適正な位置に部分的に修正することが必要になるが、第1従来例や第2従来例の技術では、こうした要求に応えることができない。
【0005】
また、第1従来例や第2従来例の技術は、何れも、採用している技術手段からみて、既設の埋設管をこれと略同形の新設の埋設管に取り替える場合にしか使用することができない。そのため、当該地域の人口の増加や周辺環境の変化から、新設の埋設管の口径を拡大する要求が生じた場合には、こうした要求に応えることができない。
【0006】
以上のような問題を解消することが可能な技術としては、特許文献3に記載の既埋設管の置換工法に係る発明を挙げることができる。この特許文献3に記載の第3従来例の技術は、土の支持力を向上するための充填材を既設の埋設管の内部及び外周部一帯に注入することにより、これら内部及び外周部一帯を略均一で十分な支持力を有する状態にした後、既設の埋設管を、管推進機としての掘削機で切削して破壊してから、新設の埋設管を推進埋設することにより、既設の埋設管を新設の埋設管と取り替えるようにした工法である。
【0007】
【特許文献1】
特開2001ー241290号公報(第3−5頁、図1−8)
【0008】
【特許文献2】
特許2647691号公報(第2−3頁、図1−6)
【0009】
【特許文献3】
特開平9ー210249号公報(第2−3頁、図1−6)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、掘削機は、切羽に硬質部分(掘削しにくい部分)と軟質部分(掘削しやすい部分)とが混在していると、軟質部分を指向するように脇路にそれて掘進する。前記の第3従来例の技術では、既設の埋設管の内部及び外周部一帯を充填材の注入により略均一な支持力を有する状態に地盤改良してから掘削機を掘進させるようにしているので、充填材の注入が適正に行われる限り、所望の口径の掘削機を、脇路にそれないように計画線に沿って正しく掘進させて、既設の埋設管を破壊することができる。その結果、所望の口径の新設の埋設管を、既設の埋設管の埋設経路や口径には左右されることなく、設定した所望の経路に従って埋設することが可能となる。
【0011】
しかしながら、地山には、大小様々な空隙や硬軟各様の土質が混在する等、それ自体均質ではないから、充填材の注入により既設の埋設管付近を略均一な支持力を有する状態に地盤改良しようとすると、特に既設の埋設管の外周部一帯を同埋設管と同様の状態に調えるのに多大な技術的な困難を伴う。また、こうしたことを達成しようとすると、高価な充填材を大量に必要とする。このように、第3従来例の技術は、これを適正に実施しようとすると、多大な技術的困難が伴うとともにコストが著しく高いものとなり、実用面で問題がある。
【0012】
本発明は、こうした従来の技術にみられる問題を解消しようとするものであって、その技術課題は、既設の埋設管を、その埋設経路及び口径に左右されることなく所望の埋設経路で所望の口径の新設の埋設管に取り替えることができることに加え、従来の技術よりも技術的困難が伴うことなく低コストで取り替えることができる埋設管の取替え方法及びその方法の実施に使用する埋設管取替え用装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
こうした技術課題を達成するため、請求項1に係るこの出願の埋設管の取替え方法の発明は、次の1)の方法を採用し、請求項4に係るこの出願の埋設管取替え用装置の発明は、次の2)のように構成した。
【0014】
1)前部にカッターヘッドを有し後部に埋設管が連結される先導体を備え、先導体や埋設管を推進しつつカッターヘッドで地山を掘削することにより埋設管を地中に埋設する管推進機を使用して、既設の埋設管をカッターヘッドで破壊しつつ新設の埋設管を埋設して埋設管を取り替える埋設管の取替え方法において、
既設の埋設管に切り込みを入れることが可能なカッターを取り付けた止水壁を、先導体とは分離独立した状態で既設の埋設管内に設置する第1の工程と、所望の口径の先導体を、既設の埋設管と重なる所望の領域を掘進させ得るように同埋設管の後方に備え付けるとともに、止水壁を先導体とは別個に前進させつつカッターで既設の埋設管に切り込みを入れる第2の工程と、先導体と止水壁との間の空間に土圧を発生させつつ先導体を推進するとともに、第2の工程で切り込みを入れた埋設管を先導体のカッターヘッドで破砕して管埋設用の地下坑を形成する第3の工程と、新設の埋設管を先導体と共に推進してその地下坑内に押し込む第4の工程とを経て、埋設管を取り替えるようにする。
【0015】
2)前部にカッターヘッドを有し後部に埋設管が連結される先導体を備え、先導体や埋設管を推進しつつカッターヘッドで地山を掘削することにより埋設管を地中に埋設する管推進機の前方に設置して、既設の埋設管を先導体のカッターヘッドで破壊しつつ新設の埋設管を埋設して埋設管を取り替えるときに使用する埋設管取替え用装置を構成する場合に、
先導体とは分離独立して構成され既設の埋設管をシールにより密閉しながら同埋設管内を先導体とは別個に前進させることが可能な止水壁と、この止水壁に取り付けられシールの後方部位の既設の埋設管に切り込みを入れることが可能なカッターとを設けて構成した。
【0016】
前記1)の方法を採用したこの出願の埋設管の取替え方法の発明では、第1の工程で既設の埋設管内に設置した止水壁を第2の工程で前進させつつ、この止水壁に取り付けたカッターで既設の埋設管に切り込みを入れるので、破砕しにくい既設の埋設管を破砕しやすいように前処理することができる。そのため、既設の埋設管は、周辺の地山とほぼ同程度に破砕しやすい状態に調えることができる。また、既設の埋設管内に止水壁を設置したことにより、既設の埋設管内は、常に止水壁で密閉されているので、この止水壁と管推進機の先導体との間の空間にチャンバが形成される。それゆえ、管推進機の推進時に、このチャンバ内の掘削土砂に先導体から粘性付与液を注入することにより、地山を支持するための土圧をチャンバ内に発生させて地山の崩落や地下水の浸入を防ぎながら先導体を掘進させることが可能となる。
【0017】
このように、止水壁に付設のカッターで既設の埋設管を破砕しやすい状態に調えるとともに止水壁と管推進機の先導体との間の空間にチャンバを形成することにより、先導体が通常の地山を掘進するときに近似する掘削条件を作り出すことができる。そして、既設の埋設管内に設置される止水壁は、特に、先導体とは分離独立した状態で先導体と別個に前進させ得るようにしているので、第1従来例や第2従来例の技術とは異なり、所望の口径の先導体を、既設の埋設管の埋設経路や口径に左右されることなく、通常の地山を掘進させるときと同様にして、既設の埋設管と重なる所望の領域を掘進させることができる。したがって、この出願の埋設管の取替え方法の発明によれば、所望の口径の新設の埋設管を所望の埋設経路で埋設して既設の埋設管を新設の埋設管に取り替えることができる。
【0018】
一方、この出願の埋設管の取替え方法の発明では、破砕しにくい既設の埋設管を、第2の工程でこれにカッターで切り込みを入れることにより、周辺の地山とほぼ同程度に破砕しやすいように既設の埋設管を前処理しているので、第3従来例の技術のように既設の埋設管の内部及び外周部一帯を充填材の注入により略均一な支持力を有する状態に地盤改良をするようなことはしないでも、所望の口径の先導体を、脇路にそれないように計画線に沿って正しく掘進させて、既設の埋設管を破壊することができる。そのため、既設の埋設管付近を略均一な支持力を有する状態に地盤改良するための、第3従来例の技術にみられるような技術的困難が伴うことなく、地盤改良のための充填材も使用しなくても済み、既設の埋設管を新設埋設管に低コストで取り替えることができる。
【0019】
以上の結果、この埋設管の取替え方法では、既設の埋設管を、その埋設経路及び口径に左右されることなく所望の埋設経路で所望の口径の新設の埋設管に取り替えることができることに加え、従来の技術よりも技術的困難が伴うことなく低コストで取り替えることができる。
【0020】
前記2)のように構成したこの出願の埋設管取替え用装置の発明は、こうした埋設管の取替え方法の発明の実施に使用する装置であるので、この埋設管取替え用装置に設けられた止水壁やカッターを用いて、前記1)に示した方法を実施すれば、既設の埋設管を新設の埋設管に取り替えることができ、その際、以上述べた作用効果を奏し、本発明の技術課題を達成することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この出願の埋設管の取替え方法及び埋設管取替え用装置の各発明が実際上どのように具体化されるのかを図1乃至図10に基づいて説明することによりこの出願の各発明の実施の形態を明らかにする。
【0022】
まず、図1乃至図5を用いて、この出願の埋設管取替え用装置の発明を具体化した第1の例乃至第3の例の埋設管取替え用装置と、これらの装置を使用して実施するこの出願の発明に係る埋設管の取替え方法について説明する。
【0023】
図1は、この出願の発明を具体化した第1の例の埋設管取替え用装置を使用して埋設管の取替え方法を実施している状態を示す縦断面図、図2は、図1のA−A線断面図、図3は、この出願の発明を具体化した第2の例の埋設管取替え用装置を使用して埋設管の取替え方法を実施している状態を示す要部の縦断面図、図4は、図3のB−B線断面図、図5は、この出願の発明を具体化した第3の例の埋設管取替え用装置を使用して埋設管の取替え方法を実施している状態を示す要部の縦断面図である。
【0024】
この出願の発明は、すでに述べた第1従来例、第2従来例及び第3従来例の技術と同様、管推進機を使用して既設の埋設管をカッターヘッドで破壊しつつ新設の埋設管を埋設して埋設管を取り替える埋設管の取替え方法及びこの埋設管の取替え方法の実施に使用する埋設管取替え用装置に係るものである。そこで、最初に、図1等に基づいて管推進機に関する一般的な技術内容を概説する。図1に図示の管推進機は、出願人が従来開発した管推進機であり、管推進機の一例として図示したものである。
【0025】
管推進機は、大別すると、カッターヘッド21を前部に有し、地中に埋設するための埋設管104が後部に連結される先導体20と、発進立坑(図示せず)に設置され先導体20や埋設管104を推進する元押し装置(図示せず)とで構成され、先導体20や埋設管104を元押し装置で推進しつつカッターヘッド21で地山を掘削することにより埋設管104を地中に埋設する。この管推進機を使用して管推進工法を実施するときには、排土管31や埋設管104が先導体20の後端に連結され、適宜継ぎ足される。
【0026】
図において、20は前部にカッターヘッド21を有し後部に新設の埋設管104を連結して地中を掘進する先導体、21はこの先導体20に設けられ、回転駆動されて前方の地山を掘削するカッターヘッド、22はこのカッターヘッド21に多数固着されたカッタービット、23は地山に食い込ませることによりカッターヘッド21の回転反力を地山に伝達する突起状をなす反力伝達板、24は先導体20の後側底部に設けられ、切羽近傍で生成されて先導体20の外周側を通過した泥土を機内に取り込む土砂取り込み口である。
【0027】
カッターヘッド21は、その掘削外径を先導体20の胴体の外径よりも大きくするように構成して、反力伝達板23を設けたことと相俟って、先導体20の胴体外周と掘削穴の孔壁との間に環状の泥土通路を形成するようにしている。カッターヘッド21の中央部には、粘性付与液を放射状に噴射して掘削土砂に注入するための粘性付与液注入口が設けられており、この粘性付与液注入口から粘性付与材を掘削土砂に注入すると、これら粘性付与材と掘削土砂とがカッターヘッド21により撹拌混合されて、掘削土砂に粘性が付与される。その結果、塑性流動性のある泥土が切羽近傍で生成され、この泥土は、カッターヘッド21の後方へ送られて先導体20の胴体周囲の前記泥土通路を通過する。
【0028】
反力伝達板23は、地山に対向する側の面を横断面略円弧状の曲面に形成するとともに、カッターヘッド21の掘削外径よりも若干突出するように形成している。そのため、この掘削外径より突出する反力伝達板23の外周部が先導体20の掘進時に掘削穴の周囲の地山に食い込んでカッターヘッド21の回転トルクの反力を地山に伝達することにより、先導体20のローリングを防止することができる。また、先導体20を支持して先導体20の胴体周囲に泥土通路を形成する働きもする。こうした反力伝達板23は、先導体20の胴体の同一外周面上に所定間隔を置いて複数個突設している。
【0029】
30は先導体20の後端部に取り付けられた埋設管接続用のアダプタ、31は土砂取り込み口24から取り込まれて土砂圧送ポンプ(図示せず)で圧送される泥土を発進立坑側に排出する排土管、100は地山の土砂、101は単位長さに製作され、すでに地中の埋設されている鉄筋コンクリート製の既設の埋設管、102aは既設の埋設管101に周方向に埋め込まれている鉄筋である横筋、102bは既設の埋設管101に軸方向に埋め込まれている鉄筋である縦筋(図2参照)、104は単位長さに製作され、新たに地中に埋設される鉄筋コンクリート製の新設の埋設管である。
【0030】
アダプタ30は、新設の埋設管104を嵌合させることにより同埋設管104を先導体20の後方に接続できるようにする働きをする。排土管31は、埋設管104と同様、単位長さに製作されている。新設の埋設管104は、図示しない発進立坑内で先導体20の後方に接続され、順次継ぎ足されながら、発進立坑内の図示しない元押し装置で推進される。その際、排土管31は、この埋設管104の内部に敷設した状態で先導体20の後方に順次継ぎ足される。
【0031】
管推進機は、以上の構造を備えているので、先導体20を、元押し装置で推進しながらカッターヘッド21を回転駆動して発進させると、先導体20は、地山に掘削穴を形成しながら掘進する。こうして先導体20を掘進させる過程で新設の埋設管104を、アダプタ30を介して排土管31と共に先導体20の後端に適宜連結して、今度は、埋設管104を元押し装置で推進することにより、先導体20を推進しつつカッターヘッド21で地山を掘削する。その間、粘性付与液を掘削土砂へ注入してカッターヘッド21で撹拌混合することにより、塑性流動性のある泥土を切羽近傍で生成する。
【0032】
そうすると、この泥土は、後方へ送られ、環状の泥土通路に圧入、充填されて同通路を通過する。そして、その泥土の一部は、先導体20の後部の土砂取り込み口24に取り込まれて、排土管31を通じて先導体20内の図示しない土砂圧送ポンプにより地上に圧送、排出され、残りは、先導体20の胴体外周に充満させるとともに埋設管104の外周に送られる。その間、土砂圧送ポンプで泥土の排出量を制御することにより、掘削穴と先導体20の間に形成されたチャンバ内の土圧(泥土の圧力)を調整して切羽を土圧で支持する。管推進機は、こうして地山を土圧で支持するとともに、埋設管104の外周に送られる泥土により埋設管104の貫入抵抗を軽減しながら掘進する。
【0033】
次に、図1及び図2に基づいて、この出願の埋設管取替え用装置の発明に関する基本的な技術内容やこの発明を具体化した第1の例の埋設管取替え用装置、更には、この装置を使用して実施するこの出願の発明に係る埋設管の取替え方法について説明する。
【0034】
図1及び図2において、1は管推進機により既設の埋設管101をカッターヘッド21で破壊しつつ新設の埋設管104を埋設して既設の埋設管101を新設の埋設管104と取り替えるときに使用する埋設管取替え用装置、2は止水壁5に取り付けられ既設の埋設管104に切り込み103を入れることが可能な円盤状のカッター、3はこのカッター2を回転駆動する駆動装置、4はカッター2を軸着して支持するアーム状の支持部材、5は先導体20とは分離独立して構成され既設の埋設管101を密閉する円盤状の止水壁、6はこの止水壁5の外周部に付設され既設の埋設管101の内周面に密着する環状のシール、7はワイヤ類8を取り付けるためのワイヤ類取付用のブラケット、8は止水壁5を前進させるように牽引するためのロープやチェーン等の止水壁牽引用のワイヤ類である。
【0035】
埋設管取替え用装置1は、カッター2と止水壁5とを設けて構成され、既設の埋設管101を新設の埋設管104と取り替えるときに管推進機の前方に設置して使用し、カッターヘッド21による既設の埋設管101の破壊を行いやすくするように前処理する働きをする。止水壁5は、既設の埋設管101内に設置して先導体20とは独立別個に前進させ得るように構成されており、同埋設管101の管路を密閉することにより、止水壁5の後方に設置する先導体20との間に、先導体20の掘進時に土圧をたてるためのチャンバを形成する働きをする。
【0036】
カッター2は、特に、シール6の後方部位の既設の埋設管101に切り込み103を入れることができるように、支持部材4により止水壁5に取り付けられている。こうしたカッター2は、図2に示すように、止水壁5の外周側に放射状に複数個設置している。これらのカッター2は、既設の埋設管101内の多数の縦筋102bの間隙を縫いながら同埋設管101にスリット状の切り込み103を入れることにより、横筋102aを切断しながら埋設管101を軸方向に切断する。その結果、既設の埋設管101は、周方向に所定間隔で分割されて複数個の分割片に分割される。ここに示す例では、カッター2は、既設の埋設管101にスリット状の切り込み103を入れてこれを完全に切断できるように構成しているが、横筋102aを切断しながら埋設管101に筋目を入れるように構成してもよく、要は、埋設管101の横筋102aを切断して埋設管101に切り込み103を入れることができるように構成すればよい。
【0037】
以上のような埋設管取替え用装置1を使用してこの出願の発明に係る埋設管の取替え方法を実施するときには、第1の工程として、カッター2を取り付けた止水壁5を、先導体20とは分離独立した状態で既設の埋設管101内に設置して埋設管101の管路を遮蔽する。第2の工程では、この埋設管101内に設置した止水壁5をワイヤ類8で牽引して、先導体20とは別個に前進させつつカッター2で既設の埋設管に切り込み103を入れるが、これと前後して、所望の口径の先導体20を、既設の埋設管101と重なる所望の領域を掘進させ得るように同埋設管101の後方に備え付けて何時でも発進できる状態に調える。この第2の工程において既設の埋設管101にカッター2で切り込み103を入れると、埋設管101の多数の横筋102aがカッター2で切断されることとなる。
【0038】
次いで、第3の工程として、先導体20を推進しながらカッターヘッド21で前方を掘削し、その間、カッターヘッド21の粘性付与液注入口から粘性付与液を掘削物に注入してカッターヘッド21で撹拌混合することにより、塑性流動性のある泥土を生成する。こうして、止水壁5と先導体20との間の空間すなわちチャンバ内に土圧を発生させつつ先導体20を推進するとともに、第2の工程で切り込みを入れた既設の埋設管101をカッターヘッド21で破砕しつつ埋設管101の多数の縦筋102bを切断して管埋設用の地下坑を形成する。その際、横筋102aや縦筋102bの切断片等障害物は、カッターヘッド21によりその地下坑の周辺に押し退けることができるように構成しており、粒度の小さい掘削物だけが先導体20の土砂取り込み口24に取り込まれて、排土管31を通じて地上に排出される。しかる後、第4の工程として、新設の埋設管104を先導体20と共に推進して前記地下坑内に押し込み、その結果、既設の埋設管101が新設の埋設管104と取り替えられる。この埋設管の取替え方法では、こうした工程を所望の回数繰り返して既設の埋設管101を取り替える。
【0039】
この埋設管の取替え方法では、第1の工程で既設の埋設管101内に設置した止水壁5を第2の工程で前進させつつ、この止水壁5に取り付けたカッター2で既設の埋設管101に切り込み103を入れるので、破砕しにくい既設の埋設管101を破砕しやすいように前処理することができる。そのため、既設の埋設管101は、周辺の地山とほぼ同程度に破砕しやすい状態に調えることができる。また、既設の埋設管101内に止水壁5を設置したことにより、既設の埋設管101の管路は、常に止水壁5で密閉されているので、この止水壁5と管推進機の先導体20との間の空間にチャンバが形成される。それゆえ、管推進機の推進時に、このチャンバ内の掘削土砂に先導体20から粘性付与液を注入することにより、地山を支持するための土圧をチャンバ内に発生させて地山の崩落や地下水の浸入を防ぎながら先導体20を掘進させることが可能となる。
【0040】
このように、止水壁5に付設のカッター2で既設の埋設管101を破砕しやすい状態に調えるとともに止水壁5と管推進機の先導体20との間の空間にチャンバを形成することにより、先導体20が通常の地山を掘進するときに近似する掘削条件を作り出すことができる。そして、既設の埋設管101内に設置される止水壁5は、特に、先導体20とは分離独立した状態で先導体20と別個に前進させ得るようにしているので、第1従来例や第2従来例の技術とは異なり、所望の口径の先導体20を、既設の埋設管101の埋設経路や口径に左右されることなく、通常の地山を掘進させるときと同様にして、既設の埋設管101と重なる所望の領域を掘進させることができる。したがって、この埋設管の取替え方法によれば、所望の口径の新設の埋設管104を所望の埋設経路で埋設して既設の埋設管101を新設の埋設管104に取り替えることができる。
【0041】
一方、この埋設管の取替え方法では、破砕しにくい既設の埋設管101を、第2の工程でこれにカッター2で切り込みを入れることにより、周辺の地山とほぼ同程度に破砕しやすいように既設の埋設管101を前処理しているので、第3従来例の技術のように既設の埋設管101の内部及び外周部一帯を充填材の注入により略均一な支持力を有する状態に地盤改良をするようなことはしないでも、所望の口径の先導体20を、脇路にそれないように計画線に沿って正しく掘進させて、既設の埋設管101を破壊することができる。そのため、既設の埋設管101付近を略均一な支持力を有する状態に地盤改良するための、第3従来例の技術にみられるような技術的困難が伴うことなく、地盤改良のための充填材も使用しなくても済み、既設の埋設管101を新設埋設管104に低コストで取り替えることができる。
【0042】
以上の結果、この埋設管の取替え方法では、既設の埋設管101を、その埋設経路及び口径に左右されることなく所望の埋設経路で所望の口径の新設の埋設管104に取り替えることができることに加え、従来の技術よりも技術的困難が伴うことなく低コストで取り替えることができる。また、この第1の例では、カッター2で既設の埋設管101に切り込みを入れるときに止水壁5を先導体20と別個に前進させる場合、止水壁牽引用のワイヤ類8で牽引して前進させるようにしているので、止水壁5をシンプルな手段で前進させることができて、故障が生じる危険性が少なく止水壁5を確実に前進させることができる。
【0043】
この発明を具体化した第2の例の埋設管取替え用装置1を図3及び図4に基づいて説明する。
【0044】
この第2の例の埋設管取替え用装置1は、以上述べた第1の例の埋設管取替え用装置1において、回転駆動される円盤状のカッター2に換えて先鋭な刃による突起状のカッター2を止水壁5に多数取り付けたものであり、その他の点では、第1の例の装置と実質的な差異がない。すなわち、止水壁5の後方に、これと同心円状に支持部材としてのリング状のベース4aを取り付けて、このベース4aに多数の突起状のカッター2を放射状に固着している。このカッター2は、スリット状の切り込み103すなわち切れ目を付けるものであってもよいし、筋目状の切り込み103すなわち切り傷を付けるものであってもよい。
【0045】
第2の例の埋設管取替え用装置1は、既設の埋設管101が塩化ビニール管や陶管のような鉄筋コンクリート製の埋設管に比べて低強度の埋設管である場合に使用するとよい。この第2の例の装置1は、カッター2を駆動するための駆動装置を要しないので、構造が簡素で安価に製作することができ、こうした比較的低強度の既設の埋設管101を対象とした埋設管取替え用装置として好適である。この埋設管取替え用装置1を使用してこの出願の発明に係る埋設管の取替え方法を実施するときにも、第1の例と同様にして行うことができる。
【0046】
この発明を具体化した第3の例の埋設管取替え用装置1を図5に基づいて説明する。
【0047】
この第3の例の埋設管取替え用装置1は、第1の例の埋設管取替え用装置1において、止水壁5に、地盤の強度を向上させる薬液を止水壁5の前方から止水壁5の後端側に供給するための薬液供給管10を取り付けたものであり、止水壁5の後方に薬液の注入口9を開口している。薬液としては、セメントミルクやセメント・ベントナイト等、地盤の強度を向上させるために管推進工法等で通常使用しているものを使用する。こうした薬液供給管10から薬液を供給すると、薬液が、カッター2で切り込み103を入れた既設の埋設管101の内部に充填されて、既設の埋設管101が地山の土圧で押し潰されるのを予防することができるとともに、切り込み103から地山側に滲出して、既設の埋設管101を地山からずれないように薬液で固定することができる。そのため、カッター2で切り込み103を入れて前処理した既設の埋設管101を先導体20のカッターヘッド21で円滑に破砕することができる。
【0048】
次に、この発明を具体化した第4の例乃至第5の例の埋設管取替え用装置1を図6乃至図10に基づいて説明する。
【0049】
図6は、この出願の発明を具体化した第4の例の埋設管取替え用装置を使用して埋設管の取替え方法を実施している状態を示す要部の縦断面図、図7は、図6のC−C線断面図、図8は、この出願の発明を具体化した第5の例の埋設管取替え用装置を使用して埋設管の取替え方法を実施している状態を示す要部の縦断面図、図9は、図8のD−D線断面図、図10は、図8のE−E線断面図である。
【0050】
この発明を具体化した第4の例の埋設管取替え用装置1を図6及び図7に基づいて説明する。
【0051】
この第4の例の埋設管取替え用装置1は、第1の例の埋設管取替え用装置1において、止水壁5に、図示しない駆動装置とこの駆動装置により回転駆動される駆動輪12とを付設して、自走して前進させることができるように構成したものである。すなわち、止水壁5の前方に、これと同心円状に支持部材としてのリング状の駆動輪12の取付部材13を取り付けて、この取付部材13に、複数の駆動輪12を上下にそれぞれ対称的に軸着している。駆動装置は、駆動輪12の取付部材13に内蔵されているので、図には表れない。この第4の例の埋設管取替え用装置1は、駆動輪12の回転数を調節して自走させることができるので、埋設管取替え用装置1の前進速度を精妙に制御することができる。
【0052】
この発明を具体化した第5の例の埋設管取替え用装置1を図8乃至図10に基づいて説明する。
【0053】
この第5の例の埋設管取替え用装置1は、第1の例の埋設管取替え用装置1において、回転駆動される円盤状のカッター2に換えて、回転駆動されて埋設管の周壁を螺旋状に切断することが可能なカッター2を止水壁5の後方に取り付けてこれに付帯する機構を付設したものであり、その他の点では、第1の例の装置と実質的な差異がない。この第5の例では、止水壁5は、シール6が取り付けられて外周部をなすリング状の止水壁外周部5aと、その内部に回転可能に軸受14で支持された止水壁本体5bとで構成される。止水壁本体5bの後方には、カッター2を支持するためのアーム状の支持部材4−1が固定部材4−2を介して対称的に一対固定されており、各支持部材4−1にカッター2を軸着している。止水壁本体5bの前方には、駆動輪12を支持するためのアーム状の支持部材13−1が固定部材13−2を介して対称的に一対固定されており、各支持部材13−1に駆動輪12を軸着している。また、各支持部材4−1には、カッター2を回転駆動するための駆動装置3が取り付けられている。
【0054】
この第5の例の埋設管取替え用装置1は、駆動輪12を回転駆動しながらカッター2を駆動装置3で回転駆動すると、駆動輪12が既設の埋設管101の内周面上を転動して支持部材13−1を旋回させながら前進させ、これに伴って、止水壁5も、止水壁本体5bがリング状の止水壁外周部5aに対して相対回転しながら前進する。そうすると、駆動装置3で回転駆動されているカッター2は、公転しながら前進して既設の埋設管101の周壁を螺旋状に切断する。その結果、鉄筋コンクリート製の既設の埋設管101の横筋102aだけでなく縦筋102bも切断することとなるので、こうして前処理した埋設管101を先導体20のカッターヘッド21により破砕する際に、前処理した既設の埋設管101を先導体20のカッターヘッド21で一層確実に破砕することが可能となり、更には、縦筋102bがカッターヘッド21に絡まることを防ぐことができる。
【0055】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、この出願の発明の埋設管の取替え方法及び埋設管取替え用装置では、それぞれ、「課題を解決するための手段」の項に示した1)及び2)の手段を採用しているので、既設の埋設管を、その埋設経路及び口径に左右されることなく所望の埋設経路で所望の口径の新設の埋設管に取り替えることができることに加え、従来の技術よりも技術的困難が伴うことなく低コストで取り替えることができる。
【0056】
この出願の発明の埋設管の取替え方法を具体化する場合に、特に、特許請求の範囲の請求項2に記載のように具体化すれば、既設の埋設管が地山の土圧で押し潰されるのを予防することができるとともに既設の埋設管を地山からずれないように薬液で固定することができるので、カッターで切り込みを入れて前処理した既設の埋設管を先導体のカッターヘッドで円滑に破砕することができる。この出願の発明の埋設管の取替え方法を具体化する場合に、特に、特許請求の範囲の請求項3に記載のように具体化すれば、カッターで既設の埋設管に切り込みを入れるときに止水壁を先導体と別個に前進さる場合、止水壁牽引用のワイヤ類で牽引して前進させるので、止水壁をシンプルな手段で前進させることができて、故障が生じる危険性が少なく止水壁を確実に前進させることができる。
【0057】
この出願の発明の埋設管取替え用装置を具体化する場合に、特に、特許請求の範囲の請求項5に記載のように具体化すれば、この出願の発明の埋設管の取替え方法を請求項2に記載のように具体化した場合と同様の効果を奏する。この出願の発明の埋設管取替え用装置を具体化する場合に、特に、特許請求の範囲の請求項6に記載のように具体化すれば、この出願の発明の埋設管の取替え方法を請求項3に記載のように具体化した場合と同様の効果を奏する。
【0058】
この出願の発明の埋設管取替え用装置を具体化する場合に、特に、特許請求の範囲の請求項7に記載のように具体化すれば、埋設管取替え用装置を自走させることができるので、埋設管取替え用装置を精妙に制御することができる。この出願の発明の埋設管取替え用装置を具体化する場合に、特に、特許請求の範囲の請求項8に記載のように具体化すれば、カッターが回転駆動されて埋設管の横筋を切断することができるので、鉄筋コンクリート製の既設の埋設管を対象とした埋設管取替え用装置として使用することができる。この出願の発明の埋設管取替え用装置を具体化する場合に、特に、特許請求の範囲の請求項9に記載のように具体化すれば、カッターを駆動するための駆動装置を要しないので、構造が簡素で安価に製作することができ、比較的低強度の既設の埋設管を対象とした埋設管取替え用装置として好適である。この出願の発明の埋設管取替え用装置を具体化する場合に、特に、特許請求の範囲の請求項10に記載のように具体化すれば、カッターが埋設管の周壁を螺旋状に切断することにより鉄筋コンクリート製の既設の埋設管の横筋だけでなく縦筋も切断して、カッターで切り込みを入れて前処理した既設の埋設管を一層確実に破砕することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明を具体化した第1の例の埋設管取替え用装置を使用して埋設管の取替え方法を実施している状態を示す縦断面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】この出願の発明を具体化した第2の例の埋設管取替え用装置を使用して埋設管の取替え方法を実施している状態を示す要部の縦断面図である。
【図4】図3のB−B線断面図である。
【図5】この出願の発明を具体化した第3の例の埋設管取替え用装置を使用して埋設管の取替え方法を実施している状態を示す要部の縦断面図である。
【図6】この出願の発明を具体化した第4の例の埋設管取替え用装置を使用して埋設管の取替え方法を実施している状態を示す要部の縦断面図である。
【図7】図6のC−C線断面図である。
【図8】この出願の発明を具体化した第5の例の埋設管取替え用装置を使用して埋設管の取替え方法を実施している状態を示す要部の縦断面図である。
【図9】図8のD−D線断面図である。
【図10】図8のE−E線断面図である。
【符号の説明】
1 埋設管取替え用装置
2 カッター
3 (カッター2の)駆動装置
4 (カッター2の)支持部材
4a ベース
5 止水壁
6 シール
7 ワイヤ類取付用のブラケット
8 止水壁牽引用のワイヤ類
9 薬液の注入口
10 薬液供給管
11 薬液
12 駆動輪
13 (駆動輪12の)取付部材
14 軸受
20 先導体
21 カッターヘッド
22 カッタービット
23 反力伝達板
24 土砂取り込み口
101 既設の埋設管
102a 横筋
102b 縦筋
103 切り込み
104 新設の埋設管

Claims (10)

  1. 前部にカッターヘッドを有し後部に埋設管が連結される先導体を備え、先導体や埋設管を推進しつつカッターヘッドで地山を掘削することにより埋設管を地中に埋設する管推進機を使用して、既設の埋設管をカッターヘッドで破壊しつつ新設の埋設管を埋設して埋設管を取り替える埋設管の取替え方法において、既設の埋設管に切り込みを入れることが可能なカッターを取り付けた止水壁を、先導体とは分離独立した状態で既設の埋設管内に設置する第1の工程と、所望の口径の先導体を、既設の埋設管と重なる所望の領域を掘進させ得るように同埋設管の後方に備え付けるとともに、止水壁を先導体とは別個に前進させつつカッターで既設の埋設管に切り込みを入れる第2の工程と、先導体と止水壁との間の空間に土圧を発生させつつ先導体を推進するとともに、第2の工程で切り込みを入れた埋設管を先導体のカッターヘッドで破砕して管埋設用の地下坑を形成する第3の工程と、新設の埋設管を先導体と共に推進して地下坑内に押し込む第4の工程とを経て、埋設管を取り替えるようにしたことを特徴とする埋設管の取替え方法。
  2. 請求項1に記載の埋設管の取替え方法において、第2の工程で切り込みを入れた既設の埋設管に、地盤の強度を向上させるための薬液を注入した後に、その切り込みを入れた埋設管を先導体のカッターヘッドで破砕するようにしたことを特徴とする埋設管の取替え方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の埋設管の取替え方法において、第2の工程で止水壁を前進させる場合、止水壁をワイヤ類で牽引して前進させるようにしたことを特徴とする埋設管の取替え方法。
  4. 前部にカッターヘッドを有し後部に埋設管が連結される先導体を備え、先導体や埋設管を推進しつつカッターヘッドで地山を掘削することにより埋設管を地中に埋設する管推進機の前方に設置して、既設の埋設管を先導体のカッターヘッドで破壊しつつ新設の埋設管を埋設して埋設管を取り替えるときに使用する埋設管取替え用装置であって、先導体とは分離独立して構成され既設の埋設管をシールにより密閉しながら同埋設管内を先導体とは別個に前進させることが可能な止水壁と、この止水壁に取り付けられシールの後方部位の既設の埋設管に切り込みを入れることが可能なカッターとを設けて構成したことを特徴とする埋設管取替え用装置。
  5. 請求項4に記載の埋設管取替え用装置において、止水壁に、地盤の強度を向上させる薬液を止水壁の前方から止水壁の後端側に供給するための薬液供給管を取り付けたことを特徴とする埋設管取替え用装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の埋設管取替え用装置において、止水壁に、止水壁牽引用のワイヤ類を取り付けるためのブラケットを付設したことを特徴とする埋設管取替え用装置。
  7. 請求項4又は請求項5に記載の埋設管取替え用装置において、止水壁に、駆動装置とこの駆動装置により回転駆動される駆動輪とを付設して、自走して前進させることができるように構成したことを特徴とする埋設管取替え用装置。
  8. 請求項4乃至請求項7の何れかに記載の埋設管取替え用装置において、カッターが、回転駆動されて埋設管の横筋を切断することが可能な円板状のカッターであることを特徴とする埋設管取替え用装置。
  9. 請求項4乃至請求項7の何れかに記載の埋設管取替え用装置において、カッターが、埋設管に切れ目又は切り傷を付けることが可能な回転駆動されない刃で構成されていることを特徴とする埋設管取替え用装置。
  10. 請求項4乃至請求項7の何れかに記載の埋設管取替え用装置において、カッターが、回転駆動されて埋設管の周壁を螺旋状に切断することが可能なカッターであることを特徴とする埋設管取替え用装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008214978A (ja) * 2007-03-05 2008-09-18 Sanwa Kizai Co Ltd 地盤改良薬液の注入方法
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JP2019002166A (ja) * 2017-06-13 2019-01-10 真柄建設株式会社 切削破砕システム、切削破砕方法、改築推進方法
JP2019073970A (ja) * 2019-02-06 2019-05-16 真柄建設株式会社 掘進機
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