JP2024022355A - トンネル掘削機 - Google Patents

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慎二 串田
Shinji Kushida
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Abstract

【課題】トンネル掘削機において、掘進時の振動を抑制する。【解決手段】シールド掘進機100は、トンネルの軸方向に沿って延在する外殻11と、外殻11の前方において回転駆動されるカッタヘッド20と、を備え、カッタヘッド20は、周方向及び径方向に所定の間隔をあけて配置された複数のカッタビット24,25を有し、複数のカッタビット24,25の少なくとも1つは、掘削面に対して添加剤を添加可能な注入孔65が形成された添加剤注入用ビット26である。【選択図】図4

Description

本発明は、トンネル掘削機に関する。
特許文献1には、カッタヘッドに設けられた添加剤供給孔を通じて掘削面に添加剤を添加するトンネル掘削機が開示されている。
特開2021-38641号公報
一般的に、特許文献1に記載されるようなトンネル掘削機において、カッタヘッドと掘削面との間において生じる掘削抵抗が大きいと、掘進時の振動が増大し、安定した掘削を行うことが困難となる。特許文献1に記載のトンネル掘削機では、カッタヘッドに設けられた孔を通じて掘削面に添加剤を添加することで、掘削土砂を塑性流動化することによりカッタヘッドと掘削面との間において生じる掘削抵抗を低下させている。
しかしながら、掘削面に対してはカッタヘッドから突出して設けられたカッタビットが接するが、カッタヘッドに設けられた孔を通じて単に添加剤を添加した場合、カッタビットと掘削面とが接触する領域にまでは添加剤が十分に行き渡らない可能性があることから、掘削抵抗を十分に低下させることができず、結果として、掘進時の振動を抑制することができないおそれがある。
本発明は、トンネル掘削機において、掘進時の振動を抑制することを目的とする。
本発明は、地中を掘削してトンネルを構築するトンネル掘削機であって、トンネルの軸方向に沿って延在する胴体と、胴体の前方において回転駆動される掘削部と、を備え、掘削部は、周方向及び径方向に所定の間隔をあけて配置された複数のカッタビットを有し、複数のカッタビットの少なくとも1つは、掘削面に対して添加剤を添加可能な注入孔が形成された添加剤注入用ビットである。
本発明によれば、トンネル掘削機において、掘進時の振動を抑制することができる。
本発明の実施形態に係るトンネル掘削機の概略構成を示す断面図である。 図1の矢印Aで示される方向から見たトンネル掘削機の概略図である。 添加剤供給装置の構成を示す構成図である。 図1のB-B線に沿う断面を示す断面図である。 添加剤注入用ビットの変形例を示す図であり、図4に相当する断面を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係るトンネル掘削機について説明する。以下では、トンネル掘削機が、シールド工法において用いられるシールド掘進機100である場合について説明する。シールド掘進機100は、地中(地山)を掘進して掘削坑を形成し、掘削坑の内壁を覆うように後述のセグメントリング112を組み立てることによって、シールドトンネルT(トンネル)を構築するものである。なお、本発明は、シールド掘進機100以外のトンネル掘削機、例えば、推進工法において推進管の先端に設置される掘削機にも適用可能である。
図1は、シールド掘進機100の概略構成を示す断面図であり、図2は、図1の矢印Aで示される方向から見たシールド掘進機100の概略図である。なお、図2では、カッタヘッド20以外の構成の図示を省略している。以下では、シールド掘進機100が進む方向である切羽側を「前方」とし、その反対の方向である坑口側を「後方」として説明する。
図1に示すように、シールド掘進機100は、泥土圧シールド工法に用いられる泥土圧式シールド掘進機であり、筒状の前胴部10と、筒状の後胴部30と、前胴部10と後胴部30とを屈曲可能に連結する中折れ部40と、を備える。
前胴部10は、シールドトンネルTの軸方向に沿って延在する円筒状の外殻11(胴体)と、外殻11の前方において回転駆動されるカッタヘッド20(掘削部)と、外殻11内に設けられ、シールドトンネルTの軸方向においてカッタヘッド20に対向して配置される隔壁12と、を有する。なお、外殻11の断面形状は円形に限定されず、楕円状や矩形であってもよい。
カッタヘッド20は、外殻11の外径と略等しい大きさの外径を有する円盤状の構造体であり、図2に示すように、回転軸C1を中心として放射状に延びる中空状のスポーク部21と、スポーク部21の先端側が接続される円環状のリング部22と、隣り合うスポーク部21間に形成される開口部23と、スポーク部21の掘削面(切羽)と対向する面に周方向及び径方向に所定の間隔をあけて配置された複数のカッタビット24,25と、を有する。なお、カッタビット24,25を増設するために、隣り合うスポーク部21間にカッタビット24,25を取り付け可能な面板部を設けてもよい。
カッタビット24,25は、径方向に沿ってスポーク部21に固定される複数の先行ビット24と、開口部23に臨むようにスポーク部21に固定される複数のティースビット25(後行ビット)と、により構成される。先行ビット24は、ティースビット25よりも切羽側に向かって突出して設けられている。このため、掘削面(切羽)は、まず先行ビット24によって大まかに掘削された後、ティースビット25より掘削される。なお、複数の先行ビット24のうちの幾つかは、後述の添加剤注入用ビット26として用いられる。
掘削面に向かって突出する複数のカッタビット24,25によって掘削された土砂は、スポーク部21間の開口部23を通じてカッタヘッド20、隔壁12及び外殻11により区画されるチャンバ15内へと導かれる。また、チャンバ15内に滞留した掘削土砂を撹拌するために、各スポーク部21には、図1に示されるように、チャンバ15内に向かって突出した撹拌棒28がそれぞれ設けられている。
隔壁12には、カッタヘッド20と共に回転する円環状のカッタードラム13が回転自在に支持されているとともに、カッタヘッド20の略中央に接続されるロータリジョイント17が回転自在に支持されている。
カッタードラム13は、複数の連結ロッド13aを介してカッタヘッド20のスポーク部21と連結されており、カッタードラム13の後方側に設けられた支持壁16により支持される複数のモータ14によって回転駆動される。このため、モータ14の作動を制御することによって、カッタヘッド20の回転方向や回転速度を制御することが可能である。モータ14は、電動モータであってもよいし、油圧モータであってもよい。なお、カッタヘッド20の回転中心である回転軸C1は、外殻11の中心軸とほぼ一致している。
ロータリジョイント17は、ブラケットを介して隔壁12に取り付けられる非回転部17aと、カッタヘッド20とともに回転する回転部17bと、を有し、その内部には、カッタヘッド20側と隔壁12側とを電気的に接続可能な導線や添加剤等の液体を隔壁12側からカッタヘッド20側へと供給するための流路が設けられている。
また、隔壁12には、カッタヘッド20に設けられた撹拌棒28とともにチャンバ15内に滞留した掘削土砂を撹拌するために、図1に示されるように、チャンバ15内に向かって突出した複数の固定翼18が設けられる。
シールド掘進機100は、チャンバ15内に滞留した掘削土砂をシールド掘進機100の後方へと搬出するためのスクリューコンベヤ50をさらに備える。
スクリューコンベヤ50は、円筒状のケース51と、ケース51の内部に組み込まれるオーガ52と、を有し、図示しないモータによってオーガ52を回転させることによって、チャンバ15内の掘削土砂を隔壁12の後方へと搬出する。
後胴部30は、前胴部10の外殻11と同等の断面形状を有する外殻31と、セグメントリング112を組み立てるエレクタ33と、シールド掘進機100を前進させる複数のシールドジャッキ34と、カッタヘッド20により掘削された掘削坑110の内周面とセグメントリング112の外周面との間にグラウト材を注入する裏込め注入装置35と、セグメントリング112の形状を保持する真円保持装置37と、後胴部30内に設けられるこれらの装置を支持する支持部32と、を有する。なお、裏込め注入装置35や真円保持装置37は、任意の構成であり、設けられていなくてもよい。
エレクタ33は、円弧形状のセグメントピース113を把持可能であるとともに、外殻31の内周面に沿って外殻31の中心軸C2方向及び周方向に移動可能に構成される。エレクタ33によって複数のセグメントピース113が外殻31の内周面に沿って組み立てられることにより、円筒状のセグメントリング112が構築される。
外殻31の内周面には、外殻31とセグメントリング112との間の隙間をシールする環状のテールシール31aが軸方向に所定の間隔をあけて複数設けられる。テールシール31aは、外殻31とセグメントリング112との間の隙間を通じて土砂や水がシールド掘進機100内に侵入することを防止するために設けられる。
シールドジャッキ34は、シリンダ34aとロッド34bとにより構成される油圧ジャッキであり、外殻31の前方端部の内側に周方向に所定の間隔をあけて複数配置される。シールドジャッキ34のシリンダ34aから突出したロッド34bの先端部をセグメントリング112の側面に当接させた状態でシールドジャッキ34を伸長作動させることによってセグメントリング112から得られる反力により、カッタヘッド20は地山に押し付けられる。このように、シールド掘進機100は、シールドジャッキ34が既設のセグメントリング112を押圧することで得られる反力を、前方へ掘進するための推進力としている。
中折れ部40は、前胴部10の後端部に設けられ内周側に凹球面が形成された前胴接続部41と、後胴部30の前端部に設けられ外周側に前胴接続部41の凹球面に摺接する凸球面が形成された後胴接続部42と、前胴部10と後胴部30との間に設けられる複数の中折れジャッキ43と、を有する。
中折れジャッキ43は、シリンダ43aとロッド43bとにより構成される油圧ジャッキであり、ロッド43bは、自在継手を介して後胴部30の前部に固定され、シリンダ43aは、自在継手を介して前胴部10の後部に固定される。
このように前胴部10と後胴部30とに連結された中折れジャッキ43を適宜伸縮させることによって、後胴部30に対する前胴部10の方向、すなわち、後胴部30の中心軸C2方向に対する回転軸C1方向を任意の方向に屈曲させることができる。なお、シールド掘進機100は、中折れ部40を備えていない構成であってもよい。
シールド掘進機100の後方には、シールド掘進機100の掘進に追従して移動する図示しない複数の後続台車が配置される。後続台車は、シールド掘進機100の作動を制御する制御装置やシールド掘進機100に電力を供給する電源装置、シールドトンネルTを構築するための部材を運搬するために設けられる。
上記構成のシールド掘進機100は、カッタヘッド20を回転し、スクリューコンベヤ50により土砂を搬出し、シールドジャッキ34を伸長させて地山を掘進する。地山には掘削坑110が掘削されるとともに、掘削坑110の内周面に沿ってセグメントリング112が順次組み立てられることによってシールドトンネルTが構築される。掘削坑110の内周面とセグメントリング112の外周面との間に生じる間隙には、裏込め注入装置35によりグラウト材が注入され、セグメントリング112はグラウト材を介して地山に強固に結合された状態となる。
このようにシールドトンネルTを構築するシールド掘進機100を掘進させる際、掘削面である切羽とカッタヘッド20との間に生じる掘削抵抗が大きくなると、掘進時の振動が増大し、安定した掘削を行うことが困難となる。
このため、本実施形態に係るシールド掘進機100は、掘進時の振動を低減させるために、減摩作用を生じる添加剤を、切羽とカッタヘッド20とが接触する領域に添加可能な添加剤供給装置60をさらに備えている。
添加剤供給装置60は、図3に示すように、カッタヘッド20の略中央に接続される上述のロータリジョイント17を通じてカッタヘッド20に設けられた添加剤注入用ビット26から掘削面である切羽に向けて添加剤を供給する装置である。図3は、添加剤供給装置60の概略構成を示した概略構成図である。
具体的には、添加剤供給装置60は、添加剤を貯留するタンク61と、タンク61からロータリジョイント17の非回転部17aへ向かう添加剤が流通する第1供給通路62a,62bと、第1供給通路62a,62bに設けられタンク61内の添加剤を圧送するポンプ63a,63bと、スポーク部21内に設置されロータリジョイント17の回転部17bから添加剤注入用ビット26へ向かう添加剤が流通する第2供給通路64a,64bと、掘削面に対して添加剤を添加可能な注入孔65が形成された添加剤注入用ビット26と、により構成される。
タンク61及びポンプ63a,63bは、地上に配置されており、タンク61内の添加剤は、立坑及びシールドトンネルT内に設置された第1供給通路62a,62bを通じてシールド掘進機100内へと導かれる。なお、地上からシールド掘進機100までの距離が長い場合は、中継用のタンクやポンプが設けられてもよい。また、タンク61及びポンプ63a,63bは、後続台車またはシールド掘進機100内に設けられてもよい。
図3に示される例では、添加剤はタンク61から2つの供給ラインを通じて供給されているが、添加剤の供給は1つの供給ラインを通じて行われてもよいし、3つ以上の供給ラインを通じて行われてもよい。また、各第2供給通路64a,64bは、それぞれ1つの添加剤注入用ビット26に接続されているが、それぞれ複数の添加剤注入用ビット26に接続されていてもよい。例えば、第2供給通路64aが複数の添加剤注入用ビット26に対して接続されている場合、添加剤が何れかの添加剤注入用ビット26に偏って供給されてしまうことを防止するために、流量調整弁等を適宜設けることが望ましい。
添加剤注入用ビット26を介して掘削面へと添加される添加剤は、例えば、クレーサンドやベントナイト、気泡材といった加泥材としても用いられる材料である。なお、添加剤はこれらに限定されず、添加されることによって切羽とカッタヘッド20との間の摩擦力を低減することができればどのような材料であってもよい。
次に、図3及び図4を参照し、添加剤注入用ビット26の構成について説明する。図4は、図2のB-B線に沿う断面を示す断面図であり、主に、添加剤注入用ビット26の断面と添加剤注入用ビット26を挟んで配列されるティースビット25の断面とが示されている。
添加剤注入用ビット26は、先行ビット24に注入孔65が貫通して形成されたものであって、外観形状は先行ビット24と同じである。
具体的には、図4に示されるように、添加剤注入用ビット26は、先行ビット24と同様に、掘削面を掘削可能な超硬合金製のチップ26b(刃部)と、チップ26bが取り付けられる本体部26aと、を有する。チップ26bは、カッタヘッド20がどちらに回転する場合であっても掘削面を掘削することができるように、回転方向において両方の端部にそれぞれ設けられる。
添加剤注入用ビット26の本体部26aの基端部は、スポーク部21に形成された挿入孔21aに挿入され、図示しないボルト及び固定用プレートを介してスポーク部21に固定される。このように添加剤注入用ビット26は、先行ビット24と同様に、スポーク部21の中空部側に引き抜かれることによって交換可能な構成となっている。なお、添加剤注入用ビット26は、本体部26aがスポーク部21に溶接されることによって固定されていてもよい。
注入孔65は、チップ26bが設けられる部位を避けるようにして本体部26aのみに形成された貫通孔であり、具体的には、掘削面に対向する本体部26aの対向面26cにおいて一端が開口し、本体部26aの基端部において他端が開口するように形成されている。
このため、第2供給通路64aを通じて注入孔65に供給された添加剤は、対向面26cにおいて開口する開口部65aから掘削面に向かって供給されることになる。
また、注入孔65は、チップ26bよりも加工が容易な本体部26aのみに形成されているため、既存の先行ビット24に対して注入孔65を加工することによって、添加剤注入用ビット26を容易に製作することができる。
また、注入孔65には、地下水等が開口部65aから第2供給通路64aへと流入することを防止するために、逆止弁67が設けられる。逆止弁67は、注入孔65を通り開口部65aに向かう添加剤の流れを許容する一方、その反対方向への流れを遮断する構成を有していれば、どのような形式の逆止弁であってもよいが、例えば、弁体がゴム製のシート材であり、多少の土砂等を噛み込んだ場合であっても封止性を発揮可能な構成であることが好ましい。なお、逆止弁67は、第2供給通路64a上に設けられてもよい。
ここで、図4に示されるように、添加剤注入用ビット26のチップ26bは、先行ビット24と同様に、ティースビット25(後行ビット)のチップ25bよりも切羽側に向かって突出して設けられている。つまり、掘削面(切羽)は、まず先行ビット24や添加剤注入用ビット26によって大まかに掘削された後、ティースビット25よって掘削される。なお、ティースビット25も、掘削面を掘削可能な超硬合金製のチップ25bと、チップ25bが取り付けられる本体部25aと、を有しているが、ティースビット25のチップ25bは、開口部23に臨む側のみに設けられており、その先端は、添加剤注入用ビット26のチップ26bの先端よりも掘削面から離れて位置している。
このように掘削面に対して先に当接することとなる先行ビット24の幾つかを上記構成の添加剤注入用ビット26に換装し、掘削面に添加剤を供給可能な開口部65aを、掘削面の間近に配置しておくことによって、例えば、添加剤を添加するための注入孔がカッタヘッド20の表面において開口している場合と比較し、切羽とカッタビット24,25とが接触する領域、特に切羽に対してティースビット25よりも先に先行ビット24が接触する領域へと添加剤を確実に行き渡らせることが可能となる。
これにより、掘削面である切羽とカッタヘッド20との間に生じる掘削抵抗が低下し、結果として、掘進時の振動が抑制され、シールド掘進機100による掘削を安定して行うことが可能となる。
また、切羽とカッタヘッド20とが接触する領域に添加剤を十分に行き渡らせるためには、添加剤注入用ビット26を複数設けることが好ましく、特に、図2に示されるように、回転軸C1からの距離が異なる位置、すなわち、径方向において異なる位置に添加剤注入用ビット26を配置することが好ましい。
上述した実施形態によれば、次の作用効果を奏する。
本実施形態におけるシールド掘進機100は、掘削面に対して添加剤を添加可能な注入孔65が形成された添加剤注入用ビット26を有し、この添加剤注入用ビット26は、先行ビット24と同様に掘削面に対して最初に当接するように設けられている。
このため、例えば、添加剤を添加するための注入孔がカッタヘッド20の表面において開口している場合と比較し、カッタビット24,25と掘削面とが接触する領域へと添加剤を確実に行き渡らせることが可能となる。これにより、掘削面である切羽とカッタヘッド20との間に生じる掘削抵抗が低下し、結果として、掘進時の振動が抑制され、シールド掘進機100による掘削を安定して行うことが可能となる。
また、掘削面である切羽とカッタヘッド20との間に生じる掘削抵抗が低下することで、添加剤注入用ビット26を含むカッタビット24,25の摩耗が抑制され、結果としてカッタビット24,25の工具寿命を延ばすことができる。
次に、本実施形態の変形例について説明する。なお、以下のような変形例も本発明の範囲内であり、変形例に示す構成と上述の実施形態で説明した構成を組み合わせたり、以下の異なる変形例で説明する構成同士を組み合わせたりすることも可能である。
上記実施形態では、掘削面に添加剤を供給する開口部65aは、添加剤注入用ビット26に1つだけ設けられている。これに代えて、図5に示す変形例のように、開口部165aは、添加剤注入用ビット126に複数設けられていてもよい。図5は、添加剤注入用ビットの変形例を示す図であり、図4に相当する断面を示す図である。
この変形例のように、本体部126aの対向面126cに開口する開口部165aを複数設けておくことによって、隣り合うチップ126b間の間隔が狭く、開口部165aの開口面積を十分に確保できない場合であっても、所定流量の添加剤を掘削面に対して供給することができる。また、一部の開口部165aに掘削土砂が詰まってしまっても、残りの開口部165aを用いて添加剤の供給を継続させることができる。なお、この変形例においても、注入孔165は、チップ126bが設けられる部分を避けて、添加剤注入用ビット126の本体部126aのみに設けられる。また、注入孔165には、上記実施形態と同様に、逆止弁167が設けられる。
また、上記実施形態では、掘削面に添加剤を供給する開口部65aは、対向面26cにおいて開口している。開口部65aは、添加剤注入用ビット26の本体部26aにおいて開口していればよく、本体部26aの側面において開口していてもよい。但し、掘削面に対して添加剤を確実に供給するためには、開口部65aを対向面26cにおいて開口させることが好ましい。また、添加剤を勢いよく噴射させるために、開口部65aをノズル形状としたり、開口部65aに噴射ノズルを取り付けたりしてもよく、これにより、添加剤注入用ビット26を含むカッタビット24,25が当接する掘削面よりも前方の地山内に予め添加剤を浸透させておくことが可能となる。
また、上記実施形態では、添加剤注入用ビット26は、スポーク部21に固定されている。これに代えて、添加剤注入用ビット26は、隣り合うスポーク部21間に設けられた面板部に固定されたものであってもよい。但し、スポーク部21内の空間を第2供給通路64a,64bの設置空間として利用するためには、添加剤注入用ビット26をスポーク部21に固定した構成とすることが好ましい。
また、上記実施形態では、掘削面に添加剤を供給する注入孔65は、先行ビット24に形成されている。これに代えて、または、これに加えて、注入孔は、ティースビット25(後行ビット)に形成されていてもよい。この場合も、注入孔は、ティースビット25の本体部25aの対向面において開口させることが好ましい。
また、上記実施形態では、複数の先行ビット24のうちの幾つかが添加剤注入用ビット26として用いられている。これに代えて、すべての先行ビット24が添加剤注入用ビット26であってもよい。
また、上記実施形態では、カッタビットとしてティースビット25が設けられているが、カッタヘッド20には、ティースビット25を設けることなく、先行ビット24及び添加剤注入用ビット26だけがカッタビットとして設けられてもよい。
また、上記実施形態では、シールド掘進機100は、いわゆる泥土圧式シールド掘進機である。これに代えて、シールド掘進機100は、チャンバ15内に対して泥水を給排することによりチャンバ15内に滞留した掘削土砂をシールド掘進機100の後方へと搬出する泥水給排装置を備えた、いわゆる泥水圧式シールド掘進機であってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
100・・・シールド掘進機(トンネル掘削機)
11・・・外殻(胴体)
12・・・隔壁
15・・・チャンバ
20・・・カッタヘッド(掘削部)
21・・・スポーク部
24・・・先行ビット(カッタビット)
25・・・ティースビット(カッタビット,後行ビット)
26,126・・・添加剤注入用ビット(先行ビット,カッタビット)
26a,126a・・・本体部
26b,126b・・・チップ(刃部)
26c,126c・・・対向面
60・・・添加剤供給装置
65,165・・・注入孔
65a,165a・・・開口部
67,167・・・逆止弁
T・・・シールドトンネル(トンネル)

Claims (4)

  1. 地中を掘削してトンネルを構築するトンネル掘削機であって、
    前記トンネルの軸方向に沿って延在する胴体と、
    前記胴体の前方において回転駆動される掘削部と、を備え、
    前記掘削部は、周方向及び径方向に所定の間隔をあけて配置された複数のカッタビットを有し、
    複数の前記カッタビットの少なくとも1つは、掘削面に対して添加剤を添加可能な注入孔が形成された添加剤注入用ビットである、
    トンネル掘削機。
  2. 複数の前記カッタビットには、複数の後行ビットと、掘削が行われる際に複数の前記後行ビットよりも先に前記掘削面に接する複数の先行ビットと、が含まれ、
    複数の前記先行ビットの少なくとも1つは、前記添加剤注入用ビットである、
    請求項1に記載のトンネル掘削機。
  3. 前記添加剤注入用ビットは、前記掘削面に対向する対向面を有し、
    前記注入孔は、前記対向面において開口する、
    請求項1または2に記載のトンネル掘削機。
  4. 前記添加剤注入用ビットは、超硬合金製の刃部と、前記刃部が取り付けられる本体部と、を有し、
    前記注入孔は、前記本体部のみに形成される、
    請求項1または2に記載のトンネル掘削機。
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