JP3333152B2 - シールド掘進機 - Google Patents

シールド掘進機

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JP3333152B2
JP3333152B2 JP23968999A JP23968999A JP3333152B2 JP 3333152 B2 JP3333152 B2 JP 3333152B2 JP 23968999 A JP23968999 A JP 23968999A JP 23968999 A JP23968999 A JP 23968999A JP 3333152 B2 JP3333152 B2 JP 3333152B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、シールド掘進機
に関し、特に円形断面と異なる異形断面のトンネルを掘
削可能なシールド掘進機において、チャンバー内全域の
泥土類の流動性と難透水性を向上させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】 各種のシールド坑(上下水道用トンネ
ル、地下鉄用トンネル、地下道路用トンネル、通信ケー
ブル用トンネル、共同溝用トンネルなど)をシールド工
法により構築する為にシールド掘進機が広く実用に供さ
れている。このシールド掘進機は、一般に、掘進機本体
と、この掘進機本体の前端部に回転可能に設けられたカ
ッターディスクと、カッターディスクを正逆回転駆動す
る駆動機構と、掘進機本体の外面部の後胴内に配設され
トンネル軸方向に所定長さ掘削する毎に、トンネル内面
を複数のセグメントで順次覆工していく為のエレクタ装
置と、複数のシールドジャッキと、排土設備等を有す
る。
【0003】カッターディスクの背部にはチャンバーが
隔壁により画成され、チャンバー内には、このチャンバ
ー内に導入された泥土類の流動性を高める為に撹拌装置
が設けられている。例えば、特開平9−221981号
公報のシールド掘進機には、カッターディスクのカッタ
ースポークの背面部即ちチャンバー内に設けられた複数
の撹拌羽根と、複数の撹拌羽根の少なくとも1つに設け
られた、加泥剤を噴射する加泥剤吐出口と、加泥剤吐出
口に加泥剤を圧送する為の加泥剤供給系とを備えた撹拌
装置が記載されている。尚、加泥剤は、水と気泡剤ある
いはベントナイト等からなり、添加剤とも呼ばれてい
る。このシールド掘進機では、カッターディスクを回転
しつつ加泥剤供給系により加泥剤吐出口から加泥剤を吐
出することで、掘削土を改質して流動性と難透水性を向
上させる。
【0004】一方、特開平10−280873号公報に
は、円形断面トンネル以外の異形断面トンネルを掘削可
能なシールド掘進機が記載され、このシールド掘進機で
は、チャンバー内のカッター支持部材に、径方向に伸縮
自在の撹拌翼を備えた撹拌装置が設けられている。この
シールド掘進機では、カッターディスクつまりカッター
支持部材を回転しつつこの回転に同期して異形断面形状
に沿って撹拌翼を伸縮駆動することで、異形断面部にお
けるチャンバー内の掘削土を撹拌している。
【0005】ところで、特開平10−61382号公報
に記載のシールド掘進機には、前側の矩形断面状の胴部
材と、その後端に連結された矩形断面状のシールド枠
と、カッターディスクと、カッター回転駆動手段とが設
けられ、カッターディスクには、ディスク本体とこのデ
ィスク本体に装備され且つディスク本体の回転に同期し
て自転しつつ公転する1対の遊星カッターとが設けられ
ている。ディスク本体の回転に連動して遊星カッターを
自転させる遊星歯車機構が設けられ、トンネル中央部の
円形断面部をディスク本体のメインカッターで掘削し、
4つ角部を1対の遊星カッターにて掘削する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 特開平9−2219
81号公報の撹拌装置を、異形断面トンネルを掘削可能
なシールド掘進機に適用した場合、各撹拌羽根は基本的
にカッタースポークに固着されて一体的に回転するが、
径方向には可動しないので異形断面コーナー部に加泥剤
を吐出できない。それ故、異形断面コーナー部に堆積す
る泥土類をチャンバー内から排土設備のスクリューコン
ベヤ内に導入することができないという問題がある。
【0007】特開平10−280873号公報の撹拌装
置は、加泥剤吐出口から加泥剤を噴射する機能がないた
め、この撹拌装置に独立して加泥剤供給系、加泥剤吐出
口を設けなければならず、部品点数が多くなり制御系も
複雑になる。本発明の目的は、チャンバー内全域にわた
って泥土類に流動性、難透水性を付与することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】 請求項1のシールド掘
進機は、カッターディスクとこのカッターディスクの前
面側に配設した複数の遊星カッターを備え、円形断面と
異なる異形断面のトンネルを掘削可能であり、カッター
ディスクで掘削した泥土類をカッターディスクの後側の
チャンバーを経由して排土設備で排出するように構成し
たシールド掘進機において、前記カッターディスクに固
定されてチャンバー内に位置するディスク付属部材に、
チャンバー内の泥土類を撹拌する撹拌装置を設け、この
撹拌装置の撹拌ロッドをシールド坑軸心に対して半径方
向へ伸縮させる流体圧シリンダであって、前記カッター
ディスクで掘削する円形領域の外側に前記遊星カッター
で掘削する領域まで攪拌ロッドを伸長可能な流体圧シリ
ンダを設け、前記遊星カッターのうちの自転軸心から離
隔した部位の後面部にチャンバー内の泥土類に加える為
の加泥剤を吐出する加泥剤吐出口を設け、この加泥剤吐
出口に加泥剤を供給する加泥剤供給系を設けたことを特
徴とするものである。
【0009】例えば、円形断面と異なる異形断面のトン
ネルを掘削する場合、カッターディスクを回転させると
ともに、カッターディスクの回転位置に同期して流体圧
シリンダにより撹拌装置の撹拌ロッドを、シールド坑軸
心に対して半径方向へ伸縮させることで、この撹拌ロッ
ドを異形断面形状に沿って伸縮することができる。そし
て、チャンバー内全域の泥土類を撹拌し、泥土類の流動
性と難透水性を向上させ、この泥土類をチャンバーから
排土設備へ円滑に且つ確実に移送し排出することができ
る。トンネル掘削時、遊星カッターは自転しつつ公転
し、加泥剤供給系により加泥剤を遊星カッターの加泥剤
吐出口に供給する。すると、遊星カッターの移動軌跡つ
まり異形断面の外形付近に沿って加泥剤が吐出されてチ
ャンバー内に導入され、チャンバー内全域の泥土類の流
動性、難透水性を向上させると共に泥土類の改質土への
改質度を向上させることができる。
【0010】請求項2のシールド掘進機用撹拌装置は、
請求項1の発明において、前記撹拌装置の撹拌ロッドに
チャンバー内の泥土類に加える為の加泥剤を吐出する加
泥剤吐出口を設け、この加泥剤吐出口に加泥剤を供給す
る加泥剤供給系を設けたことを特徴とするものである。
前記異形断面のトンネルを掘削する場合、撹拌ロッドを
シールド坑軸心に対して半径方向へ伸縮させると共に、
この加泥剤吐出口から加泥剤を吐出することで、チャン
バー内全域の泥土類の流動性、難透水性を向上させると
共に泥土類の改質土への改質度を向上させることができ
る。それ故、泥土類をスムースに且つ確実に排土設備へ
移送し排出することができる。
【0011】
【0012】
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1、図2に示すように、
この実施の形態に係るシールド掘進機1は、円形断面と
異なる正方形断面トンネル(異形断面のトンネルの一
例)を掘削するものである。
【0014】図1、図2に示すように、このシールド掘
進機1は、正方形断面の前胴部材2と、前胴部材2に中
折れ部3及び複数の中折れジャッキ4を介して連結され
た後胴部材5と、シールド掘進機1の前端部に設けられ
たカッターディスク6とを有し、カッターディスク6
は、ディスク本体6aと、このディスク本体6aに半径
方向向きに且つ周方向等間隔おきに固着された複数のカ
ッタースポーク6bと、ディスク本体6aに装備された
1対の遊星カッター7と、ディスク本体6aに複数の連
結部材8(ディスク付属部材に相当する)を介して連結
された環状のカッタードラム9を備えている。
【0015】隔壁構造について説明する。図1に示すよ
うに、カッターディスク6の後側には、チャンバー10
を隔てて前胴部材2に一体的に固定された隔壁構造11
が設けられ、隔壁構造11は、横向き状の円筒体11a
と、円筒体11aの前端を封鎖する中央壁部11bと、
円筒体11aの後端の周縁部から径方向の外方へ向けて
前胴部材2まで延びる開口壁部11cとで構成されてい
る。
【0016】ディスク本体6aの回転に連動して各遊星
カッター7を自転させる遊星歯車機構12について説明
する。図1、図3に示すように、遊星歯車機構12は、
太陽ギヤ13と、太陽ギヤ13に噛合した1対のアイド
ルギヤ14と、1対のアイドルギヤ14に夫々噛合した
1対の遊星ギヤ15とを有し、太陽ギヤ13は円筒体1
1aの外周に沿って形成され、遊星ギヤ15とアイドル
ギヤ14は、夫々軸受を介して回動自在に支持されてい
る。
【0017】遊星カッター7と遊星ギヤ15とは遊星シ
ャフト16により連動連結され、遊星ギヤ15の回転駆
動力が遊星シャフト16を介して遊星カッター7に伝達
される。遊星シャフト16の後端部と遊星ギヤ15とは
スプライン結合又はスプライン結合と同等の連結機構に
より連結され、遊星カッター7は遊星シャフト16の前
端部にボルトでもって連結されている。遊星シャフト1
6と遊星ギヤ15とは、同一軸心上に配設され、遊星シ
ャフト16は、ディスク本体6aの軸心と平行に配設さ
れている。遊星シャフト16には、複数の軸受を介して
遊星ハウジング17が外装され、遊星ハウジング17は
カッタードラム9の外周側の先端部に連結されている。
【0018】ディスク本体6aとカッタードラム9を回
転駆動するカッター回転駆動機構18ついて説明する。
図1、図4に示すように、カッター回転駆動機構18
は、カッタードラム9の後端側と開口壁部11cの間に
設けられたリングギヤ19と、このリングギヤ19を回
転駆動する複数の油圧モータ20とで構成されている。
リングギヤ19はカッタードラム9に固定され、旋回軸
受を介して開口壁部11cに支承されている。各油圧モ
ータ20のモータ軸にはピニオンギヤ20aが固着さ
れ、このピニオンギヤ20aがリングギヤ19の歯部に
噛合している。尚、図2に示すように、遊星カッター7
の正面視における輪郭形状は、その遊星カッター7の自
転回転数と公転回転数の比に応じて木の葉状に形成され
ている。
【0019】シールドジャッキ21とエレクタ装置22
について説明する。図1、図4に示すように、後胴部材
5の前端部には環状フレーム23が溶接接合され、環状
フレーム23には、トンネル掘進時に掘進推力を発生さ
せる複数のシールドジャッキ21が前後方向向きに且つ
ロッドを後方向きにして固定されている。符号24は偏
心金具を示し、符号25はスプレッダーを示す。本線ト
ンネルの掘進の際には、本線トンネルの内面に覆工され
たセグメントSの前端に複数のスプレッダー25で反力
をとり掘進推力を発生させる。
【0020】本線トンネルの内面に覆工済みセグメント
Sを組付けるエレクタ装置22は、複数の遊転ローラに
回動自在に支持された可動フレーム26と、可動フレー
ム26に取付けられたエレクタ本体27と、可動フレー
ム26を回転駆動する電動式又は油圧式の駆動モータ2
8等を有する。
【0021】次に、チャンバー10内の泥土類を撹拌す
る撹拌装置30について説明する。図1、図5、図7、
図8に示すように、複数の連結部材8のうちの1つに
は、撹拌装置30が径方向向きに取付けられている。即
ち、撹拌装置30は、連結部材8に対して直交し且つシ
ールド坑軸心に向くように接合された筒状のケース部材
31と、このケース部材31に取付けられた油圧シリン
ダ32(流体圧シリンダに相当する)とを備え、油圧シ
リンダ32は、ケース部材31の上蓋31aと仕切板3
1bとに連結支持されたシリンダ本体33と、シリンダ
本体33に内嵌摺動可能に設けられた撹拌ロッド34等
から成る。この油圧シリンダ32は、油圧制御回路に接
続され、この油圧制御回路により撹拌ロッド34の出退
方向と出退量が制御される。
【0022】図5に示すように、撹拌ロッド34の収縮
時には、撹拌ロッド34の上端がケース部材31の上蓋
31aとシリンダ本体33の上端とに面一状になり前胴
部材2よりも突出しないように配設されるとともに、撹
拌ロッド34の下端が仕切板31bに形成された貫通穴
に挿入される。即ち、撹拌ロッド34には、上端部から
下方に向けて順次ピストンロッド部34aと、やや大径
のポート形成用ロッド部34bとピストン部34cとが
直列状に形成されている。
【0023】ピストンロッド部34aはロッド挿通穴3
3aに油密摺動自在に挿通して上方へ突出し、ポート形
成用ロッド部34bはポート穴33bに油密摺動自在に
挿入され、ピストン部34cはシリンダ穴33c,33
dに油密摺動自在に装着されている。ポート穴33bの
内部であってポート形成用ロッド部34bの上下両側に
は、油室35,36が形成され、シリンダ本体33には
油圧供給源から油室35,36に油圧供給したり排出し
たりする為のポート孔37,38が形成されている。
尚、符号39〜45は、シール部材を示し、符号46,
47は、油路を示す。
【0024】図5〜図7に示すように、シリンダ穴33
c,33d間において、シリンダ本体33とピストン部
34cとの間には環状隙間Scが形成され、シリンダ本
体33には、環状隙間Scに連通し且つ環状隙間Scを
介して撹拌ロッド34のピストン部34c内に加泥剤を
供給する為の加泥剤供給孔48が形成されている。
【0025】撹拌ロッド34内には、その上端から約4
/5長さ付近まで加泥剤通路34dが穴明け加工され、
この加泥剤通路34dと環状隙間Scとを連通する3つ
の連通路34eが周方向等間隔おきに形成され、撹拌ロ
ッド34の収縮時と突出時に(つまり掘削時は常に)加
泥剤を加泥剤供給孔48から環状隙間Sc、3つの連通
路34eを介して加泥剤通路34dに供給し、撹拌ロッ
ド34の先端の加泥剤吐出口34fから吐出する。加泥
剤供給孔48には、接続金具等が装着され、この接続金
具は加泥剤供給源にホース等で接続され、この加泥剤供
給源から加泥剤を供給するようになっている。加泥剤供
給源とホースと加泥剤供給孔48と環状隙間Scと連通
路34eと加泥剤通路34d等は、加泥剤供給系に相当
する。
【0026】油圧シリンダ32へ油圧を給排する為の油
圧系等について説明する。油圧シリンダ32は、油圧制
御回路に接続され、この油圧制御回路により撹拌ロッド
34の出退方向と出退量が制御される。この油圧制御回
路は、前記油圧供給源(油タンク、油圧ポンプ、ポンプ
駆動モータ、各種バルブ類等からなる)を有する。図
1、図5〜図7に示すように、中央壁部11bの中央部
には、ロータリージョイント49が設けられ、ディスク
本体6aから後方へ延びるセンター部材50が設けら
れ、ロータリージョイント49とセンター部材50に
は、複数の油路46,47とホース51とグリース導入
流路等が設けられている。複数の油路46,47は順次
ロータリージョイント49、センター部材50、カッタ
ースポーク6b、連結部材8の内部を通って油圧シリン
ダ32のポート孔37,38まで導設されている。ホー
ス51は順次ロータリージョイント49、センター部材
50、カッタースポーク6b、連結部材8の内部を通っ
て加泥剤供給孔48まで導設されている。
【0027】排土設備60について説明する。図1に示
すように、中央壁部11bから後方へ向けてスクリュー
コンベヤ61が設けられ、スクリューコンベヤ61は、
チャンバー10に連通し、チャンバー10内の泥土類を
例えばベルトコンベヤ(図示略)へ移送し、そのベルト
コンベヤに送られた泥土類は別のベルトコンベヤ又は搬
送台車によりトンネル内の後方へ搬送され、地上に搬送
される。
【0028】以上説明したシールド掘進機1の作用につ
いて説明する。複数のシールドジャッキ21により掘進
の推力を発生させつつ、油圧モータ20によりディスク
本体6aを回転させ、その結果、円形断面のトンネルが
掘削される。一方、遊星カッター7は、ディスク本体6
aの回転によりディスク本体6aの中心を中心として回
転(公転)するが、この公転に伴い、遊星歯車機構12
の作用により自転する。今、遊星カッター7の公転回転
数と自転回転数の比は、1:4に設定され、これによ
り、遊星カッター7は、ディスク本体6aが1回転する
間に、その回転方向とは逆方向に4回転自転する。この
ように、遊星カッター7を公転させつつ自転させること
により、遊星カッター7は、常に正方形に内接しながら
自・公転する。よって、この自・公転する遊星カッター
7により、円形断面のトンネルの外周部が矩形断面状に
掘削され、矩形断面のトンネルが掘削される。
【0029】トンネル掘削の際、撹拌装置30において
は、加泥剤を加泥剤吐出口34fからチャンバー10内
に常時吐出するとともに、油圧供給源のポンプ駆動モー
タを駆動させて油圧ポンプを作動させ、ディスク本体6
aの回転に同期して撹拌ロッド34の突出量を調整す
る。即ち、図8に示すように、撹拌装置30の回転位置
が矩形断面トンネルの4隅付近部に達すると、撹拌ロッ
ド34が最大限突出する。撹拌装置30が次の回転位置
(4隅付近部から約15度回転した位置)に達すると、
バルブに駆動信号が供給されて流量が制御され、撹拌ロ
ッド34が退入方向に制御され前胴部材2に接触しない
ようにやや退入する。
【0030】撹拌装置30が更に約15度回転した位置
に達すると、前記とほぼ同様に撹拌ロッド34が殆ど退
入し、撹拌装置30の回転位置が4辺付近部に接近した
ときには、撹拌ロッド34が完全に退入した状態にな
る。撹拌装置30が、この4辺付近部から更に約15度
回転した位置に達すると、バルブに駆動信号が供給され
て流量が制御され、撹拌ロッド34が突出方向に制御さ
れ前胴部材2に接触しないようにやや突出する。以下同
様に撹拌装置30の回転位置が4隅付近部に達すると、
撹拌ロッド34が最大限突出する。
【0031】このように、撹拌ロッド34を矩形断面形
状に沿って適宜伸縮させると共に撹拌ロッド34の加泥
剤吐出口34fから加泥剤を吐出することで、チャンバ
ー10内全域の泥土類を撹拌し、泥土類の流動性と難透
水性を向上させ、泥土類の改質土への改質度を向上させ
ることができる。
【0032】次に、本発明の別実施形態について説明す
る。但し、前記実施形態と同じ部材には同一の符号を付
して適宜説明を省略する。図9に示すように、別実施形
態に係るシールド掘進機には、チャンバー10内の泥土
類に加泥剤を加える為に加泥剤吐出装置65が設けられ
ている。このシールド掘進機には、前記の撹拌装置30
は設けられていないが、加泥剤吐出装置65と撹拌装置
30とを同一のシールド掘進機に設ける場合もある。
【0033】即ち、遊星カッター7には、その自転軸心
つまり遊星シャフト16から木の葉形状の長軸方向に離
隔した部位の後面部に加泥剤吐出口66が設けられ、こ
の加泥剤吐出口66からチャンバー10内の泥土類に加
える為の加泥剤を吐出する。図9、図11、図12に示
すように、加泥剤吐出口66は、遊星カッター7の前記
後面部に内嵌溶接され且つ遊星カッター7内へやや突設
された円板状のボス67と、ボス67の後面部に形成さ
れた収容孔67aにゴム製のシート部材68を介して収
容され4本のボルト69でもって連結されたシート押え
部材70等を有する。
【0034】図11、図12に示すように、ボス67に
は、収容孔67aと遊星カッター7内部とを連通する3
つの連通穴67bが等間隔おきに形成されている。シー
ト部材68には、その略中心部から120度間隔の3方
向に1/2半径長さ程度切欠形成されたスリット68a
が形成されている。符号68bは、4本のボルト69の
為の貫通穴を示す。シート押え部材70内には、後側程
拡径状態のテーパ穴70aが形成され、加泥剤の供給時
には、加泥剤の圧力によりスリット68aがこのテーパ
穴70a側に弾性変形して加泥剤の通路を開くようにな
っている。
【0035】ところで、図9、図11に示すように、遊
星シャフト16内には、先端部から所定長さ分加泥剤用
通路16aが形成され、遊星ハウジング17には、この
加泥剤用通路16aに連通する環状通路17aと加泥剤
注入口17bが形成されている。加泥剤注入口17bに
は、接続金具等が装着され、この接続金具は加泥剤供給
源にロータリジョイント49、センター部材50、ディ
スク本体6a内を通りホース71等で接続されている。
【0036】図9に示すように、遊星カッター7の遊星
シャフト16の外嵌部材7aには、管継手部材72が溶
接接合され、この管継手部材72と、加泥剤突出口66
のボス67とに亙って長配管73が接続され、管継手部
材72と加泥剤用通路16aの先端部とに亙って短配管
74が接続されている。長配管73と短配管74の直径
寸法は予め同一になるように構成され、管継手部材72
内で両配管73,74の開口周縁部同士を当接させるよ
うになっている。
【0037】尚、長配管73は、90度の屈曲部を備え
この屈曲部を介してボス67の被係合部67cに溶接接
合され、3つの連通穴67bに連通する。尚、符号75
〜77は、シール部材を示す。これら加泥剤供給源とホ
ース71と加泥剤注入口17b及び環状通路17aと加
泥剤用通路16aと長配管73と短配管74と管継手部
材72等は加泥剤供給系に相当し、加泥剤吐出装置65
は、加泥剤吐出口66とこの加泥剤供給系とを備えてい
る。
【0038】以上説明した加泥剤吐出装置65の作用に
ついて説明する。トンネル掘削時、遊星カッター7は、
ディスク本体6aの回転により公転し、この公転に伴
い、遊星歯車機構12の作用により自転する。このと
き、加泥剤吐出装置65においては、制御装置により加
泥剤を、加泥剤供給源からロータリジョイント49、セ
ンター部材50、ディスク本体6a内を通りホース71
を介して遊星ハウジング17の加泥剤注入口17bに供
給する。
【0039】すると、加泥剤は、環状通路17aから加
泥剤用通路16aに導入され、順次、短配管74、長配
管73を経由して加泥剤吐出口66に導入され、以下、
3つの連通穴67bからシート部材68への加泥剤の圧
力により、スリット68aがテーパ穴70a側に弾性変
形して加泥剤の通路を開く。その後、加泥剤はテーパ穴
70aから吐出されてチャンバー10内に導入される。
尚、スリット68aは連通穴67b側には弾性変形でき
ないため、チャンバー10側からの泥土類の逆流を防止
することができる。それ故、前記実施形態と同様に、チ
ャンバー10内全域の泥土類の流動性、難透水性を向上
させ、且つ泥土類の改質土への改質度を向上させること
ができる。よって、泥土類をスムースに且つ確実に排土
設備60へ移送し排出することができる。
【0040】以上説明した撹拌装置30によれば、撹拌
装置30をチャンバー10内に位置する連結部材8に設
け、撹拌装置30の撹拌ロッド34をシールド坑軸心に
対して半径方向へ伸縮させる油圧シリンダ32を設けた
ので、円形断面と異なる正方形断面のトンネルを掘削す
る場合、カッターディスク6の回転位置に同期して油圧
シリンダ32により撹拌ロッド34を正方形断面の外形
形状に沿って伸縮させることで、チャンバー10内全域
の泥土類を撹拌し、泥土類の流動性と難透水性を向上さ
せ、この泥土類をチャンバー10から排土設備60へ円
滑に且つ確実に移送し排出することができる。簡単な構
造の撹拌装置30により、チャンバー10内全域の泥土
類の流動性、難透水性が向上し異形断面コーナー部にお
ける泥土類もスムースに排土設備60へ移送し排出する
ことができる。
【0041】次に、本実施形態を部分的に変更した変更
形態について説明する。1)撹拌装置30を複数の連結
部材8のうちの2個以上に設けてもよい。チャンバー1
0内に、カッターディスク6に固定された他のディスク
付属部材を設け、撹拌装置30をこのディスク付属部材
に設けてもよい。更に、撹拌装置30をカッターディス
ク6のカッタースポーク6bに設けてもよい。2)撹拌
装置30、加泥剤吐出装置65は、正方形断面のトンネ
ルを掘削可能なシールド掘進機以外にも適用可能であ
る。つまり、前記各実施形態では、異形断面のトンネル
として正方形断面のトンネルを適用したが、矩形断面、
楕円断面、種々の断面形状のトンネルを掘削可能なシー
ルド掘進機に適用できる。3)油圧シリンダ32の代わ
りにエアーシリンダ等、他のシリンダ手段を適用しても
よい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記
実施形態に種々の変更を付加した形態で実施することも
可能である。
【0042】
【発明の効果】 請求項1の発明によれば、撹拌装置を
カッターディスクに固定されてチャンバー内に位置する
ディスク付属部材に設け、チャンバー内に流入する前に
泥土類を撹拌すると共に、カッターディスクの回転位置
に同期して流体圧シリンダにより撹拌装置の撹拌ロッド
を前記カッターディスクで掘削する円形領域の外側に遊
星カッターで掘削する領域まで伸縮可能に構成したの
で、例えば、円形断面と異なる異形断面のトンネルを掘
削する場合、撹拌装置の撹拌ロッドを遊星カッターで掘
削する領域まで適宜伸縮させることで、チャンバー内全
域の泥土類を撹拌し、泥土類の流動性と難透水性を向上
させ、この泥土類をチャンバーから排土設備へ円滑に且
つ確実に移送し排出することができる。しかもこの撹拌
装置は、種々のシールド掘進機のディスク付属部材に適
用可能となり、撹拌装置の汎用性が広がる。トンネル掘
削時、遊星カッターは自転しつつ公転し、加泥剤供給系
により加泥剤を遊星カッターの加泥剤吐出口に供給す
る。すると、遊星カッターの移動軌跡つまり異形断面の
外形付近に沿って加泥剤が吐出されてチャンバー内に導
入され、チャンバー内全域の泥土類の流動性、難透水性
を向上させると共に泥土類の改 質土への改質度を向上さ
せることができる。
【0043】請求項2の発明によれば、加泥剤を吐出す
る加泥剤吐出口を、撹拌ロッドに設けたので、撹拌ロッ
ドをシールド坑軸心に対して半径方向へ伸縮させると共
に、この加泥剤吐出口から加泥剤を吐出することで、チ
ャンバー内全域の泥土類の流動性、難透水性を向上させ
ると共に泥土類の改質土への改質度を向上させることが
できる。それ故、泥土類を一層スムースに排土設備へ移
送し排出することができる。その他請求項1と同様の効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るシールド掘進機の縦断
側面図である。
【図2】シールド掘進機のカッターディスクの正面図で
ある。
【図3】シールド掘進機の遊星歯車機構の概略正面図で
ある。
【図4】中折れジャッキとシールドジャッキと油圧モー
タ等の配設位置を示す正面断面図である。
【図5】図1の撹拌装置の拡大断面図である。
【図6】シリンダ本体と撹拌ロッド間の加泥剤の連通路
を示す図5の要部断面図である。
【図7】油圧シリンダの伸長状態を示す図5相当図であ
る。
【図8】カッターディスクの回転に同期した撹拌装置の
撹拌ロッドの伸縮状態の変化を説明する説明図である。
【図9】本発明の別実施形態に係るシールド掘進機の加
泥剤吐出装置の縦断側面図である。
【図10】図9の加泥剤供給系の一部の拡大図である。
【図11】図9の加泥剤吐出口の拡大図である。
【図12】加泥剤吐出口の要部の部品図で、(a)は正
面図、(b)は縦断側面図、(c)は縦断側面図の要部
拡大図である。
【符号の説明】
1 シールド掘進機 6 カッターディスク 6b カッタースポーク 7 遊星カッター 8 連結部材 10 チャンバー 30 撹拌装置 32 油圧シリンダ 34 撹拌ロッド 34f 加泥剤吐出口 65 加泥剤吐出装置 66 加泥剤吐出口
フロントページの続き (72)発明者 谷口 徹 東京都中央区京橋一丁目7番1号 戸田 建設株式会社内 (72)発明者 請川 誠 東京都中央区京橋一丁目7番1号 戸田 建設株式会社内 (72)発明者 高橋 潤 東京都中央区京橋一丁目7番1号 戸田 建設株式会社内 審査官 柳澤 智也 (56)参考文献 特開 平10−280873(JP,A) 特開 平10−61382(JP,A) 特開 平7−197774(JP,A) 実公 平2−20304(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 9/06 301 E21D 9/08 E21D 9/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カッターディスクとこのカッターディス
    クの前面側に配設した複数の遊星カッターを備え、円形
    断面と異なる異形断面のトンネルを掘削可能であり、カ
    ッターディスクで掘削した泥土類をカッターディスクの
    後側のチャンバーを経由して排土設備で排出するように
    構成したシールド掘進機において、 前記カッターディスクに固定されてチャンバー内に位置
    するディスク付属部材に、チャンバー内の泥土類を撹拌
    する撹拌装置を設け、 この撹拌装置の撹拌ロッドをシールド坑軸心に対して半
    径方向へ伸縮させる流体圧シリンダであって、前記カッ
    ターディスクで掘削する円形領域の外側に前記遊星カッ
    ターで掘削する領域まで攪拌ロッドを伸長可能な流体圧
    シリンダを設け、 前記遊星カッターのうちの自転軸心から離隔した部位の
    後面部にチャンバー内の泥土類に加える為の加泥剤を吐
    出する加泥剤吐出口を設け、この加泥剤吐出口に加泥剤
    を供給する加泥剤供給系を設けた、 ことを特徴とするシールド掘進機。
  2. 【請求項2】 前記撹拌装置の撹拌ロッドにチャンバー
    内の泥土類に加える為の加泥剤を吐出する加泥剤吐出口
    を設け、この加泥剤吐出口に加泥剤を供給する加泥剤供
    給系を設けたことを特徴とする請求項1に記載のシール
    ド掘進機。
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