JP3560941B2 - シールド掘進機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シールド掘進機に関し、特にチャンバー内の掘削土を均一に攪拌可能な攪拌羽根と、チャンバー内の土圧調整の為の圧力発生機構と、排土設備とを設け、地山の保持能力を向上させ大径シールドにも適用可能な土圧式のシールド掘進機に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種のシールド坑(上下水道用トンネル、地下鉄用トンネル、通信ケーブル用トンネル、共同溝用トンネルなど)をシールド工法により構築する為の掘削装置としてシールド掘進機が広く実用に供されている。このシールド掘進機は、一般に、掘進機本体と、この掘進機本体の前端部に回転可能に設けられたカッターディスクと、カッターディスクを正逆回転駆動するカッター駆動機構と、複数のシールドジャッキと、掘進機本体の後胴内に配設されてトンネル軸方向に所定長さ掘削する毎に、トンネル内面を複数のセグメントで順次覆工していく為のエレクターと、スクリューコンベヤを含む土圧式の排土設備あるいは排泥設備等を有する。
【0003】
ところで、直径約8m以上の大径トンネルを掘削する際には、地山保持能力の高い排泥設備を備えた泥水式シールド掘進機を採用する実績が多い。即ち、排泥設備は、送泥管と排泥管とバイパス管等を有し、送泥管は、地上からトンネル内に導入された送水系に接続され、掘進機本体の前端部の隔壁に貫通状に固定されてカッターディスクの背面側のチャンバーに連通している。排泥管は、隔壁に貫通状に固定され、トンネル内を後方へ延び地上へ導出された排泥系に接続されている。
【0004】
前記泥水式シールド掘進機では、チャンバー内のスラリー(泥水)が、略均一流体でありその圧力分布が均等になるだけでなく、掘進速度に関係なく排泥設備のポンプ駆動モータの回転数を制御したり開閉バルブを適宜切換える等して圧力制御を容易に行うことができるので、地山保持能力が高くなり、特に切羽圧力の高くなる大径シールドに適用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記泥水式シールド掘進機では、チャンバー内のスラリーを排泥管を通して地上の処理プラントに送り、土砂と水に分離する後処理工程を行う必要があり、処理プラントの設備費用や処理費用が高くつく。前記処理プラントを省略すれば、スラリーが産業廃棄物扱いとなりその処理の費用も高いものとなる。
【0006】
土圧式シールド掘進機においては、チャンバー内の土圧が不均一であるし、掘進速度の影響を受け易く圧力制御する事自体が難しいから、地山保持能力が低く、特に切羽圧力の高くなる前記大径シールドに採用するのは難しい。
ここで、チャンバー内の土圧を均一にするため、チャンバー内においてカッターディスクの背面に攪拌羽根を装備したものや、チャンバー内でカッターディスクのセンターシャフトに攪拌装置を外装したものが開発されている。
【0007】
しかし、カッターディスクの背面に攪拌羽根を装備したものでは、チャンバー内の内周側周速が小さいのでチャンバー内の掘削土を万遍なく攪拌できないし、カッターディスクのセンターシャフトに攪拌装置を外装したものは、スペース的にその攪拌羽根を大径化できないから、センターシャフト付近の掘削土しか攪拌できない。複数の攪拌装置を隔壁に固着してチャンバー内の掘削土を攪拌することも考えられるが、各攪拌装置の設置付近しか攪拌できず製作費も高くなる。
本発明の目的は、土圧式シールド掘進機のチャンバー内の土圧の圧力制御を容易に行えるようにすること、土圧式シールド掘進機の地山保持能力を高めること、大径トンネル掘削用に土圧式シールド掘進機を採用すること、等である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1のシールド掘進機は、カッターディスクと、胴部材と、カッターディスクの背面側に隔壁で仕切って形成されたチャンバーと、チャンバー内の掘削土を排出する為の排土設備と、カッターディスクに連結されたカッタードラムと、カッターディスクとカッタードラムを回転駆動するカッター駆動手段とを備えたシールド掘進機において、前記チャンバー内に配設されてカッターディスクとカッタードラムに支持され且つチャンバー内の掘削土を攪拌する攪拌羽根と、前記カッター駆動手段の回転駆動力により攪拌羽根を自転させながらカッターディスクと同期して公転させる攪拌羽根駆動機構とを設け、前記攪拌羽根駆動機構は、カッタードラムの公転に連動して攪拌羽根を自転させる遊星歯車機構を有し、前記チャンバー内の土圧を調整する為の圧力発生手段を含む圧力制御手段を設け、前記カッターディスクの最外周部に、オーバーカットのない貫入掘削型の環状のナイフエッジカッターを装備し、このナイフエッジカッターをカッターディスクの前面側の複数のカッタービットよりも前方へ突出させたことを特徴とするものである。
【0009】
トンネル掘進の際には、カッターディスクとカッタードラムをカッター駆動手段により回転駆動すると共に、掘進推力を発生させる。このときチャンバー内に掘削土が侵入するが、攪拌羽根駆動機構は、攪拌羽根をカッター駆動手段の回転駆動力により自転させながらカッターディスクと同期して公転させることで、チャンバー内の掘削土を万遍なく攪拌する。カッター駆動手段の回転駆動力により攪拌羽根を自転させつつ公転させることができるから、攪拌羽根を回転させる特別の駆動源が不要となる。
【0010】
また、前記攪拌羽根駆動機構は、カッタードラムの公転に連動して攪拌羽根を自転させる遊星歯車機構を有する。それ故、攪拌羽根を回転させる特別の駆動源が不要となるし、シールド掘進機の回転軸中心付近部のスペースを有効活用することができる。
【0011】
さらに、前記チャンバー内の土圧を調整する為の圧力発生手段を含む圧力制御手段を設けた。それ故、掘進速度が低下した場合や掘進停止中にチャンバー内の土圧が低くなるが、この土圧が低くなった分、圧力発生手段から圧力を発生させ前記土圧を略一定の状態に保持する。
【0012】
しかも、前記カッターディスクの最外周部に、オーバーカットのない貫入掘削型の環状のナイフエッジカッターを装備し、このナイフエッジカッターをカッターディスクの前面側の複数のカッタービットよりも前方へ突出させた。従って、トンネル掘進の際に、複数のカッタービットよりもナイフエッジカッターが先行することで地山を乱すことなく貫入状に掘削する。
【0013】
請求項のシールド掘進機は、請求項1の発明において、前記カッターディスクの外周部に、オートクローズ型のオーバーカッターを設け、不使用状態のときにはオーバーカッター突出用開口部を自動的に閉じる封鎖機構を設けたことを特徴とするものである。直進掘削する場合などこのオーバーカッターの不使用状態のときには、封鎖機構によりオーバーカッター突出用開口部を自動的に閉じ、チャンバー内に地山からの不要な土砂が入り込むのを防止する。
【0014】
請求項のシールド掘進機は、請求項1又は2の発明において、前記排土設備は、チャンバー内から掘削土を排出するスクリューコンベヤであってその内部に複数のオーガを直列的に配設したスクリューコンベヤと、前記複数のオーガを独立に駆動可能な複数のオーガ駆動手段とを有することを特徴とするものである。例えば前側の第1オーガとこれに直列的に続く第2オーガとの間には、オーガのない掘削土砂が圧密された所謂プラグゾーンが形成されることになる。掘進中チャンバー内に突発的に高圧が作用しても、プラグゾーンによりシールド内部に掘削土が噴発するのを防止する。しかも主に第1オーガの回転数を制御するのみで切羽圧力をコントロールすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施形態は、直径約8m以上の大径シールドに本発明のシールド掘進機を適用した場合の例について説明する。尚、掘進方向に向かって前後左右を前後左右として説明する。図1に示すように、シールド掘進機1は、カッターディスク2と、胴部材3と、カッターディスク2を回転駆動するカッター駆動機構4と、攪拌羽根5と、攪拌羽根駆動機構6と、圧力制御機構7と、掘進推力を発生させる複数のシールドジャッキ8と、複数対の中折れジャッキ9と、トンネル坑壁にセグメントSを組付けるエレクタ10と、真円保持装置11と、排土設備12等を備えている。
【0016】
先ずカッターディスク2について説明する。
図1、図2、図4に示すように、カッターディスク2は、センターフレーム13と、このセンターフレーム13から径方向に延びる6本のカッタースポーク14と、胴部材3と略同径の環状のナイフエッジカッター15と、オーバーカッター16等を有する。各カッタースポーク14の前面には多数のカッタービット17が付設され、ナイフエッジカッター15は、カッターディスク2の最外周部に設けられた貫入掘削型のナイフエッジカッター15であって、カッタービット17よりも所定小距離前方へ突出するように配設されている。ナイフエッジカッター15の内径面は前方に向かう程拡径状のテーパ形状であり、先端部に超硬チップ15aが溶接接合されている。ナイフエッジカッター15の後端部には、胴部材の先端部の形状に略一致する段部15bが形成され、地山からの不要な土砂がこのナイフエッジカッター15と胴部材3との間の隙間δから内部に入り込むのを極力防止する。
【0017】
図2に示すように、2本のカッタースポーク14の外周部には、2つのオートクローズ型のオーバーカッター16が夫々あり、各オーバーカッター16には封鎖機構18が設けられている。この封鎖機構18は、そのオーバーカッター16の不使用状態のときにオーバーカッター突出用開口部19を自動的に閉じる機能を有し、カッタースポーク14に径外方向きで揺動可能に支持された油圧シリンダ20と、この油圧シリンダ20のロッドに連結され且つカッタースポーク14に油圧シリンダ20と略直交する方向で枢支されたリンク21とを有する。リンク21の先端部にオーバーカッター16が固着され、油圧シリンダ20を伸長すると、リンク21の基端部が拡径位置に切換わり、オーバーカッター16は開口部19を閉じる閉位置に切換わる。油圧シリンダ20を収縮すると、リンク21の基端部が縮径位置に切換わり、オーバーカッター16は使用位置に切換わる。
【0018】
次に、胴部材3等について説明する。
図1、図3に示すように、胴部材3は、前胴22と、この前胴22の後端部に中折れ部23及び前記中折れジャッキ9を介して接合された後胴24とを有し、後胴24の後端側内周面には3列のテールグラウトシール25が付設されている。カッターディスク2の背面側には、チャンバー26を隔てて前胴22に一体的に固定された隔壁27があり、この隔壁27は、横向き状の円筒体27aと、円筒体27aの前端を封鎖する中央壁部27bと、円筒体27aの後端の周縁部から径方向の外方へ向けて前胴22の内周に溶接接合された開口壁部27cとで構成されている。開口壁部27cの前面と前胴22とにわたって断面略L型の環状フレーム28が接合され、環状フレーム28と円筒体27aとの間には環状凹部29が形成されている。
【0019】
カッターディスク2には、複数の連結部材を介して環状のカッタードラム30が連結され、カッタードラム30は環状凹部29に複数の軸受31と土砂シール32(図4参照)を介して回動自在に支持されている。中央壁部27bの中央部にはロータリジョイント33があり、カッターディスク2から後方向きにロータリジョイント33まで延びるセンター部材34がある。これらロータリジョイント33とセンター部材34には、複数の油路や加泥剤の為の通路が設けられ、前記複数の油路、通路は順次ロータリジョイント33、センター部材34、カッタースポーク14を通って夫々油圧シリンダ20、加泥剤供給孔35(図2参照)まで導設されている。作業者の体を減圧に対して順応させる為のマンロック36等もある。
【0020】
次に、カッター駆動機構4について説明する。
図1、図3に示すように、カッター駆動機構4は、開口壁部27cに支持された複数の油圧式または電動式のカッター駆動モータ37と、開口壁部27cに固着されたリングギヤ38とを備えている。カッタードラム30の後端部と開口壁部27cの間にリングギヤ38があり、複数のカッター駆動モータ37によりピニオンギヤ37aが回転して、リングギヤ38が回転し、カッタードラム30とカッターディスク2を回転駆動する。
【0021】
次に、攪拌羽根5と攪拌羽根駆動機構6について説明する。
図1、図4に示すように、チャンバー26内の掘削土を攪拌する攪拌羽根5は、後述する遊星シャフト39にキー40を介して回動不能に外装されている。攪拌羽根駆動機構6は、カッタードラム30の公転に連動して攪拌羽根5を自転させる遊星歯車機構41を有し、この遊星歯車機構41は、1対の遊星シャフト39の後端側に夫々一体的にスプライン結合された1対の遊星ギヤ42と、これら遊星ギヤ42に共通に噛合した太陽ギヤ43とを有する。カッタードラム30の前端部には、前方へやや延びる1対の外筒部材44が固着され、各外筒部材44に内装された軸受45,46とカッタースポーク14に内装された軸受47,48を介して各遊星シャフト39がカッターディスク2とカッタードラム30に回動可能に支持されている。チャンバー26内の掘削土や泥水が軸受45〜48内に侵入するのを防ぐ為のシール部材49,50も設けられている。
【0022】
太陽ギヤ43は円筒体27bの外周に固着され、各遊星ギヤ42はカッタードラム30に軸受51,52を介して回動可能に支持されている。複数のカッター駆動モータ37によりカッタードラム30を回転駆動することで、遊星シャフト39つまり攪拌羽根5がカッターディスク2と同期して公転すると共に、太陽ギヤ43に対して1対の遊星ギヤ42が回転し、1対の遊星シャフト39を介して1対の攪拌羽根5が夫々回転(自転)する。
【0023】
次に、圧力制御機構7について説明する。図1に示すように、圧力制御機構7は、チャンバー26内の土圧を調整する為の圧力発生機構53を含む。圧力発生機構53は、油圧式の圧力発生機構であり、油圧供給源と、環状フレーム28に支持されチャンバー26側にピストン部53aが露出するダンパー53とを有し、チャンバー26内の土圧を略一定の状態に保持するようになっている。即ちチャンバー26内の土圧が所定値よりも大きくなるのに応じてダンパー53のピストン部53aが後方向きに押込まれ、土圧が所定値よりも小さくなるのに応じてピストン部53aがチャンバー26内に突出することで、チャンバー26内の土圧を略一定の状態に保持する。
【0024】
次に、シールドジャッキ8について説明する。
図1に示すように、後胴24の前端部の内側にはリングウェブ54が溶接接合され、リングウェブ54に複数のシールドジャッキ8が前後方向向き且つロッドを後方向きにして固定されている。ロッドの先端部には偏心金具55を介してスプレッダー56が連結され、シールド掘進時には、トンネルの内面に覆工されたセグメントSの前端に複数のスプレッダー56で反力をとり掘進推力を発生させる。
エレクタ10について説明すると、エレクタ10は、複数の回動ローラ57に回転自在に支持されたエレクタドラム58と、エレクタドラム58に取り付けられたエレクタ本体59と、エレクタ本体59を回転駆動する図示外の駆動モータ等を有する。
【0025】
次に、排土設備12について説明する。
図1、図3に示すように、排土設備12は、チャンバー26内から掘削土を排出するスクリューコンベヤ60と、2つのオーガ駆動機構61,62とを有する。スクリューコンベヤ60は環状フレーム28から後方上り傾斜状に配設され、スクリューコンベヤ60の内部には、部分的にチャンバー26内に配置される前端側の第1オーガ63と、この第1オーガ63の後方に直列的に配設された第2オーガ64があり、これら第1オーガ63と第2オーガ64との間には、オーガのない掘削土砂が圧密された所謂プラグゾーンが形成されている。第1オーガ63はオーガ駆動機構61により独立に駆動可能であり、第2オーガ64はオーガ駆動機構62により独立に駆動可能である。プラグゾーンの長さ調整の為の油圧シリンダ65、開閉シャッター66を開閉する為の油圧シリンダ67も設けられている。
【0026】
以上説明したシールド掘進機1の作用について説明する。
トンネル掘進の際には、カッターディスク2とカッタードラム30をカッター駆動機構4により回転駆動し、複数のシールドジャッキ8により掘進推力を発生させる。このとき、チャンバー26内に掘削土が侵入するが、攪拌羽根駆動機構6が、1対の攪拌羽根5をカッター駆動機構4の回転駆動力により自転させながらカッターディスク2と同期して公転させることで、チャンバー26内の掘削土を万遍なく攪拌することができるので、チャンバー26内における掘削土の性状が均一化してチャンバー26内の土圧が均一化する。それ故、チャンバー26内の土圧の圧力制御がやり易くなり、シールド掘進機1の地山保持能力を高めることができる。
【0027】
攪拌羽根駆動機構6は、カッタードラム30の公転に連動して攪拌羽根5を自転させる遊星歯車機構41を有するので、攪拌羽根5を回転させる特別の駆動源が不要となるし、シールド掘進機1の回転軸中心付近部のスペースを有効活用することができる。更に、チャンバー26内の土圧を調整する為の圧力発生機構53を含む圧力制御機構7を設けたので、チャンバー26内の土圧が所定値より大小変動することがあってもチャンバー26内の土圧を略一定の状態に保持することができ、土圧の圧力制御を一層高精度に行うことができる。
【0028】
カッターディスク2の最外周部に、オーバーカットのない貫入掘削型の環状のナイフエッジカッター15を装備し、複数のカッタービット17よりも前方へ突出させたので、トンネル掘進の際に、複数のカッタービット17よりもナイフエッジカッター15が先行することで地山を乱すことなく貫入状に掘削することができ、より安定した掘削が行えるようになる。
【0029】
カッターディスク2の外周部に、オートクローズ型のオーバーカッター16を設け、不使用状態のときにはオーバーカッター突出用開口部19を自動的に閉じる封鎖機構18を設けたので、オーバーカッターの不使用状態のときには、封鎖機構によりオーバーカッター突出用開口部19を自動的に閉じ、チャンバー26内に地山からの不要な土砂が入り込むのを防止することができるから、チャンバー26内の土圧が安定すると共に地山の安定性が向上する。
【0030】
特に、土圧式のシールド掘進機1のチャンバー26内の土圧の圧力制御を容易に行えるようになるだけでなく、直径約8m以上の大径シールドに土圧式のシールド掘進機を適用しても地山保持能力を高めることができる。つまり、大径トンネル掘削用に土圧式シールド掘進機を採用することが可能となり、泥水式シールド掘進機を採用した場合に必要なスラリー(泥水)の後処理の為の処理プラント費用や処理費用が不要となり。その分大幅なコスト削減を実現できる。
【0031】
次に、本実施形態を部分的に変更した変更形態について説明する。
1)ナイフエッジカッター15の後端部に段部15bを形成するのを省略し、ストレート状に変更してもよい。
2)エアー式の圧力発生機構を適用することも可能であるが、この場合には、空気圧供給源が必要になる。その他、本願発明の趣旨を逸脱しない範囲において前記実施形態に種々の変更を付加した形態で実施可能である。
【0032】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、トンネル掘進中にチャンバー内に掘削土が侵入し、攪拌羽根駆動機構は、攪拌羽根をカッター駆動手段の回転駆動力により自転させながらカッターディスクと同期して公転させることで、チャンバー内の掘削土を万遍なく攪拌することができるので、チャンバー内における掘削土の性状が均一化してチャンバー内の土圧が均一化する。それ故、チャンバー内の土圧の圧力制御がやり易くなり、土圧式シールド掘進機の地山保持能力を高めることができる。しかも攪拌羽根を回転させる特別の駆動源が不要となる。
【0033】
また、前記攪拌羽根機構は、カッタードラムの公転に連動して攪拌羽根を自転させる遊星歯車機構を有するので、攪拌羽根を回転させる特別の駆動源が不要となるし、シールド掘進機の回転軸中心付近部のスペースを有効活用することができる
前記チャンバー内の土圧を調節する為の圧力発生手段を含む圧力制御手段を設けたので、掘進速度が低下した場合や掘進停止中に、チャンバー内の土圧が低くなったとき、土圧が低くなった分、圧力発生手段からの圧力により前記土圧を略一定の状態に保持することができるので、土圧の圧力制御を一層高精度に行うことができる
【0034】
さらに、カッターディスクの最外周部に、オーバーカットのない貫入掘削型の環状のナイフエッジカッターを装備し、複数のカッタービットよりも前方へ突出させたので、トンネル掘進の際に、複数のカッタービットよりもナイフエッジカッターが先行することで地山を乱すことなく貫入状に掘削することができ、より安定した掘削が行えるようになる。
【0035】
請求項の発明によれば、直進掘削する場合などこのオーバーカッターの不使用状態のときには、封鎖機構によりオーバーカッター突出用開口部を自動的に閉じ、チャンバー内に地山からの不要な土砂が入り込むのを防止することができるから、チャンバー内の土圧が安定すると共に地山の安定性が向上する。その他請求項1と同様の効果を奏する。
【0036】
請求項の発明によれば、例えば前端側の1次オーガとこれに直列的に続く2次オーガとの間には、オーガのなく掘削土砂が圧密された所謂プラグゾーンが形成されることになるが、掘進中チャンバー内に突発的に高圧が作用しても、プラグゾーンによりシールド内部に掘削土が噴発するのを防止することができる。しかも主に前記1次オーガの回転数を制御するのみで切羽圧力をコントロールすることができる。その他請求項1又は2と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のシールド掘進機の縦断面図である。
【図2】カッターディスクの正面図である。
【図3】図1のIII − III線断面図である。
【図4】攪拌羽根駆動機構等の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 シールド掘進機
2 カッターディスク
3 胴部材
4 カッター駆動機構
5 攪拌羽根
6 攪拌羽根駆動機構
7 圧力制御機構
12 排土設備
15 ナイフエッジカッター
16 オーバーカッター
18 封鎖機構
19 開口部
26 チャンバー
27 隔壁
30 カッタードラム
41 遊星歯車機構
53 圧力発生機構
60 スクリューコンベヤ
61,62 オーガ駆動機構
63,64 第1オーガ,第2オーガ

Claims (3)

  1. カッターディスクと、胴部材と、カッターディスクの背面側に隔壁で仕切って形成されたチャンバーと、チャンバー内の掘削土を排出する為の排土設備と、カッターディスクに連結されたカッタードラムと、カッターディスクとカッタードラムを回転駆動するカッター駆動手段とを備えたシールド掘進機において、
    前記チャンバー内に配設されてカッターディスクとカッタードラムに支持され且つチャンバー内の掘削土を攪拌する攪拌羽根と、
    前記カッター駆動手段の回転駆動力により攪拌羽根を自転させながらカッターディスクと同期して公転させる攪拌羽根駆動機構とを設け、
    前記攪拌羽根駆動機構は、カッタードラムの公転に連動して攪拌羽根を自転させる遊星歯車機構を有し、
    前記チャンバー内の土圧を調整する為の圧力発生手段を含む圧力制御手段を設け、
    前記カッターディスクの最外周部に、オーバーカットのない貫入掘削型の環状のナイフエッジカッターを装備し、このナイフエッジカッターをカッターディスクの前面側の複数のカッタービットよりも前方へ突出させた、
    ことを特徴とするシールド掘進機。
  2. 前記カッターディスクの外周部に、オートクローズ型のオーバーカッターを設け、不使用状態のときにはオーバーカッター突出用開口部を自動的に閉じる封鎖機構を設けたことを特徴とする請求項1に記載のシールド掘進機。
  3. 前記排土設備は、チャンバー内から掘削土を排出するスクリューコンベヤであってその内部に複数のオーガを直列的に配設したスクリューコンベヤと、前記複数のオーガを独立に駆動可能な複数のオーガ駆動手段とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載のシールド掘進機。
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