JPH1061383A - シールド掘進機 - Google Patents

シールド掘進機

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Publication number
JPH1061383A
JPH1061383A JP21447196A JP21447196A JPH1061383A JP H1061383 A JPH1061383 A JP H1061383A JP 21447196 A JP21447196 A JP 21447196A JP 21447196 A JP21447196 A JP 21447196A JP H1061383 A JPH1061383 A JP H1061383A
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JP
Japan
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cutter
gear
shield
drum
planetary gear
Prior art date
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Application number
JP21447196A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Yoshioka
保弘 吉岡
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】カッターと独立して設けられた(又はカッター
機能を持たない)撹拌翼を用いることなく径方向中央部
における練り混ぜ向上を十分図り、かつ、カッタースポ
ーク内に設けられる機構に対する配管・配線を容易にシ
ールド本体内に取り出すことができるシールド掘進機を
提供する。 【解決手段】掘進機100は内側カッター8と、より大
径の外側カッター27と、凹部16Aに支持されたドラ
ム3と、ドラム3にベアリング10を介し支持され、先
端部に内側カッター8が取り付けられたセンターシャフ
ト9とを有する。ドラム3はベアリング4を介しカッタ
ー駆動装置4で駆動される。このとき、隔壁凹部16A
には内歯歯車6が形成され、センターシャフト9には外
歯歯車11が固定され、これらに噛合する小歯車7がド
ラム3に回転自在に支持される。これらは内歯歯車6及
び外歯歯車11を2つの太陽歯車、小歯車7を遊星歯
車、ドラム3をキャリアとする2S−C形の遊星歯車機
構を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールド掘進機に
係わり、特に、地山を掘削して生じた土砂を撹拌し、塑
性流動化させて地山を保持する泥土加圧式のシールド掘
進機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の泥土加圧式シールド掘進機のう
ち、掘削土砂を塑性流動化させるときの練り混ぜの効率
化を目的として撹拌翼を設けたものがある。この種のシ
ールド掘進機50の全体概略構造を表す側断面図を図5
に示す。図5において、シールド掘進機50は、その胴
体であるシールド本体(ハル)5を備えている。ハル5
には、ハル5内部をチャンバー15内の泥土(後述)か
ら隔離する隔壁16が設けられており、さらに隔壁16
にはカッター1が回転可能に支持されている。
【0003】このカッター1はまた、径方向中心部と外
周部との中間部1Cにおいて複数本(例えば6本)のカ
ッターアーム17により中間支持され、隔壁16を貫通
して配置される略円環状のカッターリング18を介して
ベアリング2に接続している。ベアリング2の外輪側に
はギア19が切ってあり、このギア19に複数個(例え
ば4個)の回転駆動手段、例えば電動モータや油圧モー
タ等で構成されるカッター駆動装置4に装着されたピニ
オン20が噛合している。これらカッター駆動装置4
は、隔壁16に固定されており、特に図示しないが、等
間隔に環状に配置されている。
【0004】またハル5内のやや反掘進方向側には環状
支持壁21が設けられており、この環状支持壁21には
複数本(例えば20本)のシールドジャッキ22が取り
付けられている。これらのシールドジャッキ22は、特
に図示しないが、等間隔に環状に配置されている。これ
らシールドジャッキ22を伸長することで、シールドジ
ャッキ22先端に設けられたスプレッダ23を既設のセ
グメントリング24に押し付けることにより、カッター
1に推進力が付与されるようになっている。さらに、ハ
ル5内には、チャンバー15内に生成された掘削土砂を
反推進方向側に搬送し排出するスクリューコンベア25
が設けられており、このスクリューコンベア25の吸い
込み口25aは、チャンバー15の下部に開口してい
る。
【0005】上記構成において、カッター駆動装置4で
回転駆動されるカッター1により地山が掘削され、この
掘削土砂はカッター1のスポークによりチャンバー15
内で撹拌されて塑性流動化され、これによって地山の崩
壊防止・止水が図られる。またこのとき、必要に応じ、
カッター1のスポークに設けられた図示しない注入口か
ら、掘削土砂の塑性流動化を促進するための作泥剤が注
入される。塑性流動化した土砂は、スクリューコンベア
25により排土される。
【0006】なおこのとき、カッター1による掘削径が
ある程度大きくなると、カッター1のスポークの回転数
が下がり、径方向中央部の撹拌が不十分となることか
ら、これをカバーするために、チャンバー15内に撹拌
翼12が設けられている。この撹拌翼12はカッター1
と同心状に設けられ、回転伝達機構を介して撹拌翼駆動
装置13によりカッター1とは別個独立して駆動され
る。
【0007】このようにして掘削した後、エレクター2
6でセグメントリング24を組み立て、これを反力受け
としてシールドジャッキ22によりハル5を推進させ
る。また、セグメントリング24の周囲にできる空洞部
分には図示しない注入手段で裏込め剤が注入され、これ
によりこの空洞部分が埋められる。シールド掘進機50
が通過した後のセグメントリング24の周囲の土砂に対
しては、図示しない注入手段で時効硬化する裏込め材を
注入充填し、トンネル壁面を地山に固定する。
【0008】また、上記構造の他にも、掘削土砂の練り
混ぜ効率化を図った公知技術として、例えば、以下のも
のがある。 ○特開昭61−5199号公報 この公知技術においては、中空形状の回転伝達部材に大
径の第1のカッターを取り付けるとともに、回転伝達部
材を貫通するセンターシャフトに小径の第2のカッター
を取り付ける。そして、掘削作業中には、それぞれのカ
ッターを別個独立に駆動し、第1のカッターを第2のカ
ッターよりも速く回転させることで、第1のカッターと
第2のカッターとに挟まれた中央部における練り混ぜの
効率化を図るものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構造には、以下の課題が存在する。すなわち、図5に
示した構造においては、撹拌翼は練り混ぜ効率向上に有
効であるものの、チャンバー中央部にカッタースポーク
・撹拌翼が集中することとなるので、土砂流れが悪くな
り、カッタースポークが摩耗したり、スポークに土砂が
付着して掘削機能を阻害したりしやすい。
【0010】また、特開昭61−5199号公報におい
ては、大径の第1のカッターのスポーク内に設けられる
作泥剤注入口への作泥剤供給配管や、同じく第1のカッ
ターのスポーク内に設けられるコピーカッターへの油圧
配管及び関連する電気配線を、まず第1のロータリージ
ョイント機構を介して中空の回転伝達部材内のセンター
シャフトに導き、さらにこのセンターシャフト内を軸方
向に貫いた後に、センターシャフト軸端において第2の
ロータリージョイント機構を介して固定側のシールド本
体に導かれる構造である。したがって、駆動軸であるセ
ンターシャフト内を多数の軸方向の穴が貫くこととなる
上、このセンターシャフトを第1及び第2のロータリー
ジョイントの回転側部材として用いることとなり、機械
設計的に事実上困難である。また、製造上も、センター
シャフトの加工が非常に困難である。よって、ロータリ
ージョイントとしての機能を確保するのは実質的に困難
である。
【0011】本発明の目的は、カッターと独立して設
置、駆動される撹拌翼を用いることなく径方向中央部に
おける練り混ぜ向上を十分図り、かつ、カッタースポー
ク内に設けられる機構に対する配管・配線を容易にシー
ルド本体内に取り出すことができるシールド掘進機を提
供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、坑内に配置されるシールド本体
と、このシールド本体の掘進方向側に設けられ、坑内の
切羽の径方向中央部を掘削する第1のカッター及びこの
第1のカッターより大径であり坑内の切羽の径方向外周
部を掘削する第2のカッターと、前記シールド本体内に
設けられ該シールド本体内部を隔離する隔壁と、この隔
壁と前記カッターの掘削面との間に形成される掘削室内
に生成された掘削土砂を搬送排出する土砂排出手段と、
前記シールド本体内に設けられ前記カッターを回転させ
る回転力を発生する回転駆動手段と、前記隔壁を貫通し
て前記シールド本体内部と前記掘削室内とにまたがって
配置され、前記回転駆動手段からの回転力を前記第1及
び第2のカッターへ伝達する回転伝達手段とを有するシ
ールド掘進機において、前記回転伝達手段は、2つの太
陽歯車、少なくとも1つの遊星歯車、及びキャリアを備
えた遊星歯車機構を有し、かつ、これら2つの太陽歯
車、少なくとも1つの遊星歯車、及びキャリアは、前記
第1のカッターを前記第2のカッターよりも速い角速度
で回転させるように、該第1及び第2のカッターと接続
されていることを特徴とするシールド掘進機が提供され
る。すなわち、1つの回転手段から発生された回転力
が、隔壁を貫通して設けられた回転伝達手段を介して第
1及び第2のカッターに伝達される。そして、第1及び
第2のカッターが回転し、第1のカッターで坑内の切羽
の径方向中央部が掘削され、第2のカッターで坑内の切
羽の径方向外周部が掘削される。そしてこの掘削土砂
は、シールド本体内部を隔離する隔壁とカッター掘削面
との間に位置する掘削室に流入した後、土砂排出手段で
搬送・排出される。
【0013】このとき回転伝達手段は、2つの太陽歯
車、少なくとも1つの遊星歯車、及びキャリアを備えた
遊星歯車機構を有している。この遊星歯車機構は、例え
ば、隔壁に設けられた内歯車と、ドラム内に回転自在に
支持され突出先端部に第1のカッターが取り付けられた
センターシャフトに固定された外歯車とを太陽歯車と
し、ドラム部材の外周部に回転自在に支持されこれら太
陽歯車に噛合する外歯車を遊星歯車とし、ドラム部材を
キャリアとして構成されている。この場合、回転駆動手
段でキャリアであるドラム部材を駆動することにより、
遊星歯車が自転しながらセンターシャフトまわりを公転
する。このとき、この遊星歯車に噛合する2つの太陽歯
車の遊星歯車を基準とした相対角速度を考えると、隔壁
径方向中央部近傍に形成された内歯車とセンターシャフ
トに固定された外歯車とは互いに逆方向に回転すること
となるが、外歯車の角速度をωo、内歯車の角速度を−
ωiとすると、一方は外歯車で歯数が比較的多く、他方
は内歯車で歯数が比較的少ないことから、外歯車の角速
度の絶対値|ωo|のほうが内歯車の絶対値|−ωi|よ
りも大きい。すなわち、センターシャフトに固定された
外歯車のほうが隔壁径方向中央部近傍に形成された内歯
車よりも速い角速度で回転することとなる。ここで隔壁
に形成された内歯車は実際にはシールド本体に固定され
ていることから、これを基準に絶対角速度に考えなおし
てみると、遊星歯車がωiで公転するとともにセンター
シャフトの外歯車がωi+ωoで回転することとなり、言
いかえれば、ドラム部材がωiで回転し、センターシャ
フトはそれより速いωi+ωoで回転することとなる。例
えば上記のように遊星歯車機構を利用することで、径方
向外周部近傍を掘削する第2のカッターよりも、径方向
中心部近傍を掘削する第1のカッターのほうを速い角速
度で回転させることができる。そしてこのときの角速度
比やトルクは、掘削径の大小に応じギヤ比・ギヤ径を変
えることで適宜調整可能である。
【0014】また一方、回転伝達手段において遊星歯車
機構を用いることにより、回転駆動手段が第1のカッタ
ーを直接駆動することなく、間接駆動とすることが可能
となる。例えば前述した遊星歯車機構を例に取ると、第
1のカッターが取り付けられたセンターシャフトを直接
駆動するのでなく、キャリアであるドラム部材と遊星歯
車とを介し間接的に第1のカッターを駆動する。したが
って、センターシャフトの反カッター側先端を駆動のた
めにドラム部材から突出させる必要がなくなり、センタ
ーシャフトの反カッター側を完全にドラム部材内に納め
ることができる。これにより、第2のカッターのスポー
ク内に設けられる機構、例えば作泥剤注入口やコピーカ
ッターに対する配管・配線を、第2のカッターからドラ
ム部材の壁面を這わせた後、ドラム部材の反カッター側
端面から1つのロータリージョイントを介し容易にシー
ルド本体内に取り出すことができる。すなわち、第1及
び第2のカッターをそれぞれ別の駆動装置で駆動する公
知技術のような、機械設計的な困難や加工の困難性の問
題を生じない。
【0015】好ましくは、前記シールド掘進機におい
て、前記回転伝達手段は、前記隔壁に回転自在に支持さ
れ、前記第2のカッターが取り付けられた中空形状のド
ラム部材と、このドラム部材内に該ドラム部材と同心状
に回転自在に支持され、前記ドラム部材から突出した先
端部に前記第1のカッターが取り付けられたセンターシ
ャフトとを備えており、該回転伝達手段に備えられた遊
星歯車機構は、前記隔壁に形成された1つの内歯車と前
記センターシャフトに固定された1つの外歯車とを前記
2つの太陽歯車として、前記ドラム部材の外周部に回転
自在に支持され前記1つの内歯車及び1つの外歯車に噛
合する少なくとも1つの小歯車を前記少なくとも1つの
遊星歯車として、前記ドラム部材を前記キャリアとして
構成されており、前記回転駆動手段は、前記ドラム部材
を駆動することを特徴とするシールド掘進機が提供され
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照しつつ説明する。本実施形態による泥土加圧式シ
ールド掘進機100の要部構造を表す側断面図を図1に
示す。図1は、従来構造を表した図5のうち、左側部分
に相当する構造の図である。図5と同等の部材には同一
の符号を付す。図1において、シールド掘進機100
は、その胴体であるシールド本体(ハル)5を備えてい
る。ハル5には、ハル5内部をチャンバー15内の泥土
(後述)から隔離する隔壁16が設けられており、さら
に隔壁16は、後述するドラム3が挿入配置される、後
方に凹んだ形状の凹部16Aを備えている。またシール
ド掘進機100は、主として坑内切羽の径方向中心部を
掘削する第1のカッター、例えば内側カッター8と、内
側カッター8より大径で主として坑内切羽の径方向外周
部を掘削する第2のカッター、例えば外側カッター27
と、隔壁16の凹部16Aに回転自在に支持され、外側
カッター27が取り付けられた中空形状のドラム3と、
このドラム3にベアリング10を介し回転自在にかつ同
心状に支持されるとともに、ドラム3から突出した先端
部に内側カッター8が取り付けられたセンターシャフト
9とを備えている。
【0017】ドラム3は、後方側の端面3Aにおいてベ
アリング2に支持されている。なおドラム3のカッター
側端面3Bの形状は、図1では平坦な場合を図示した
が、土砂流れを円滑にする観点から、適宜テーパをつけ
ることがより好ましい。またベアリング2のドラム3に
接続されたところの外周側にはギア19が切ってあり、
隔壁16の凹部16Aに等間隔に環状に配置され(特に
図示せず)た複数個(例えば4個)の回転駆動手段、例
えば電動モータや油圧モータからなるカッター駆動装置
4に装着されたピニオン20が、ギア19に噛合するこ
とにより、ドラム3がカッター駆動装置4で駆動され
る。このとき、隔壁16の凹部16Aには1つの内歯歯
車6が固定されており、センターシャフト9には1つの
外歯歯車11が固定されており、これら内歯歯車6及び
外歯歯車11に噛合する3つの小歯車7がドラム3の径
方向外周部に回転自在に支持されている。そしてこれら
は、内歯歯車6及び外歯歯車11を2つの太陽歯車と
し、小歯車7を遊星歯車とし、ドラム3をキャリアと
し、太陽歯車2個の軸とキャリアで、入・出力軸及び拘
束軸(以下適宜、これらをまとめて基本軸という)を構
成するいわゆる2S−C形の遊星歯車機構を構成してい
る。この遊星歯車機構を表す図1中II−II横断面図を図
2に示す。これにより、後述するように、ドラム3より
もセンターシャフト9のほうが速い角速度で回転するよ
うになっている。
【0018】また、ハル5内には、チャンバー15内に
生成された掘削土砂を反推進方向側に搬送し排出するス
クリューコンベア25が設けられており、このスクリュ
ーコンベア25の吸い込み口25aは、チャンバー15
の下部に開口している。
【0019】さらに、外側カッター27は複数本(例え
ば6本)のスポークを備えており、各スポークには、掘
削土砂の塑性流動化を促進するための作泥剤を噴出させ
る作泥剤噴出装置28や、コピーカッター29及びコピ
ーカッター29を駆動する油圧シリンダ30が設けら
れ、全体として例えば3つの作泥剤噴出装置28と3つ
のコピーカッター29が備えられている。そして、各作
泥剤噴出装置28へ作泥剤を供給するための供給配管3
1は、外側カッター27のスポーク内からドラム3の内
壁を這いまわされてドラム3の反カッター側端面からロ
ータリージョイント14を介してハル5内へと引き出さ
れ、固定側の供給配管81に接続される。同様に、各油
圧シリンダ30へ圧油を供給・排出する油圧配管32
a,bも、外側カッター27スポーク内からドラム3の
内壁を這いまわされてドラム3の反カッター側端面から
ロータリージョイント14を介してハル5内へと引き出
され、固定側の油圧配管82a,bに接続される。なお
特に図示しないが、関連する電気配線についても同様に
して引き回される。
【0020】このロータリージョイント14の詳細構造
を表す側断面図を図3に、図3中IV−IV横断面図を図4
に示す。図3及び図4において、ロータリージョイント
14は回転継手の一種であり、ドラム3に固定されドラ
ム3とともに回転する回転部14aと、固定支持壁33
を介して隔壁凹部16Aに固定されている固定部14b
とから構成されている。そして、固定部14b内を回転
部14aが回転しつつ、回転側の例えば3つの供給配管
31及び3つの油圧配管32a,bを、固定側の例えば
3つの供給配管81及び3つの油圧配管82a,bに円
滑に接続する機能を備えている。
【0021】なお、図1には要部構造のみを示してお
り、その他の部分は、特に図示しないが、図5に示した
従来構造のシールド掘進機50とほぼ同様である。すな
わち、ハル5内のやや反掘進方向側には設けられた環状
支持壁21には複数本(例えば20本)のシールドジャ
ッキ22が等間隔に環状に配置されている。これらシー
ルドジャッキ22を伸長することでスプレッダ23を既
設のセグメントリング24に押し付け、外側カッター2
7及び内側カッター8に推進力が付与される。
【0022】以上のような構成における掘削手順もま
た、図5に示した構造で説明した手順とほぼ同様であ
る。すなわち、カッター駆動装置4でともに回転駆動さ
れる外側カッター27及び内側カッター8により地山が
掘削され、この掘削土砂は外側カッター27・内側カッ
ター8のスポークによりチャンバー15内で撹拌されて
塑性流動化され、これによって地山の崩壊防止・止水が
図られる。またこのとき、必要に応じ、外側カッター2
7のスポークに設けられた作泥剤噴出装置28から、作
泥剤が注入される。塑性流動化した土砂は、スクリュー
コンベア25により排土される。このようにして掘削し
た後、エレクター26でセグメントリング24を組み立
て、これを反力受けとしてシールドジャッキ22により
ハル5を推進させる。また、セグメントリング24の周
囲にできる空洞部分には図示しない注入手段で裏込め剤
が注入され、これによりこの空洞部分が埋められる。
【0023】次に、以上のように構成した本実施形態の
作用効果を図2により説明する。すなわち、内歯歯車
6、外歯歯車11、小歯車7、ドラム3からなる遊星歯
車機構において、カッター駆動装置4でキャリアである
ドラム3を駆動することにより、遊星歯車である小歯車
7が自転しながらセンターシャフト9まわりを公転す
る。このとき、この小歯車7がある角速度で回転したと
きに、これ噛合する内歯歯車6及び外歯歯車11の小歯
車7を基準とした相対角速度を考えると、内歯歯車6と
外歯歯車11とは互いに逆方向に回転することとなる。
そして外歯歯車11の角速度をωo、内歯歯車6の角速
度を−ωiとすると、一方は外歯車で歯数が比較的多
く、他方は内歯車で歯数が比較的少ないことから、図2
中破線矢印で示すように、外歯歯車11の角速度の絶対
値|ωo|のほうが内歯歯車6の角速度の絶対値|−ωi
|よりも大きい。すなわち、センターシャフト9に固定
された外歯歯車11のほうが隔壁凹部16Aに形成され
た内歯歯車6よりも速い角速度で回転することとなる。
ここで隔壁凹部16Aに形成された内歯歯車6は実際に
はハル5に固定されていることから、これを基準に絶対
角速度に考えなおしてみると、図2中実線矢印で示すよ
うに小歯車7がωiで公転するとともにセンターシャフ
ト9の外歯歯車11がωi+ωoで回転することとなり、
言いかえれば、ドラム3がωiで回転し、センターシャ
フト9はそれより速いωi+ωoで回転することとなる。
このようにして、坑内切羽の径方向外周部を掘削する外
側カッター27よりも、坑内切羽の径方向中心部を掘削
するカッター8のほうを速い角速度で回転させることが
できる。そしてこのときの角速度比やトルクは、掘削径
の大小に応じギヤ比・ギヤ径を変えることで適宜調整可
能である。よって、大径カッターの場合でも、撹拌翼を
用いることなく径方向中央部の練り混ぜ効率を向上で
き、また撹拌翼を用いる場合に比し土砂流れを単純化し
良好にすることができ、さらに撹拌翼の駆動装置が不要
となる。
【0024】また一方、遊星歯車機構を用いることによ
り、カッター駆動装置4が内側カッター8を直接駆動す
ることなく、間接駆動とすることが可能となる。すなわ
ち、内側カッター8が取り付けられたセンターシャフト
9を直接駆動するのでなく、キャリアであるドラム3と
遊星歯車である小歯車7とを介し間接的に内側カッター
8を駆動する。したがって、センターシャフト9の反カ
ッター側先端9Aを駆動のためにドラム3から突出させ
る必要がなくなり、センターシャフト9の反カッター側
を完全にドラム3内に納めることができる。これによ
り、外側カッター27のスポーク内に設けられる作泥剤
噴出装置28やコピーカッター29への供給配管31及
び供給配管82a,b及びその他の電気配線を、内側カ
ッター8からドラム3の壁面を這わせた後、ドラム3の
反カッター側端面3Aから1つのロータリージョイント
14を介し容易にハル5内に取り出すことができる。し
たがって、内側カッター及び外側カッターをそれぞれ別
の駆動装置で駆動する公知技術のような、機械設計的な
困難や加工の困難性の問題を生じない。
【0025】なお、上記実施形態のシールド掘進機10
0においては、回転駆動装置4からの回転力を内側カッ
ター8及び外側カッター27に伝達するときに、いわゆ
る2S−C形の遊星歯車機構を構成することで内側カッ
ター8を外側カッター27よりも速い角速度で回転させ
たが、これに限られない。すなわち、太陽歯車のみによ
って基本軸が構成されるいわゆる3S形の遊星歯車機構
や、太陽歯車・遊星歯車・キャリアの軸を基本軸とする
いわゆるS−C−P形の遊星歯車機構を用いて、内側カ
ッター8を外側カッター27よりも速い角速度で回転さ
せてもよい。この場合も、同様の効果を得る。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、回転伝達手段が、2つ
の太陽歯車、少なくとも1つの遊星歯車、及びキャリア
を備えた遊星歯車機構を有しているので、径方向外周部
を掘削する第2のカッターよりも、径方向中心部を掘削
する第1のカッターのほうを速い角速度で回転させるこ
とができる。そしてこのときの角速度比やトルクは、掘
削径の大小に応じギヤ比・ギヤ径を変えることで適宜調
整可能である。よって、大径カッターの場合でも、カッ
ターと独立して設置、駆動される撹拌翼を用いることな
く径方向中央部の練り混ぜ効率を向上できる。また、回
転駆動手段が第1のカッターを直接駆動することなく、
間接駆動とすることが可能となる。よって、坑内の切羽
の径方向外周部を掘削する第2のカッターのスポーク内
に設けられる装置、例えば作泥剤注入口やコピーカッタ
ーに対する配管・配線を、従来よりも容易にシールド本
体内に取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による泥土加圧式シールド
掘進機の要部構造を表す側断面図である。
【図2】図1中II−II横断面図である。
【図3】図1中に示されたロータリージョイントの詳細
構造を表す側断面図である。
【図4】図3中IV−IV横断面図である。
【図5】従来の泥土加圧式シールド掘進機の要部構造を
表す側断面図である。
【符号の説明】
2 ベアリング 3 ドラム(キャリア) 4 カッター駆動装置(回転駆動手段) 5 ハル 6 内歯歯車(太陽歯車) 7 小歯車(遊星歯車) 8 内側カッター(第1のカッター) 9 センターシャフト 10 ベアリング 11 外歯歯車(太陽歯車) 14 ロータリージョイント 15 チャンバー 25 スクリューコンベア 27 外側カッター(第2のカッター)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 坑内に配置されるシールド本体と、この
    シールド本体の掘進方向側に設けられ、坑内の切羽の径
    方向中央部を掘削する第1のカッター及びこの第1のカ
    ッターより大径であり坑内の切羽の径方向外周部を掘削
    する第2のカッターと、前記シールド本体内に設けられ
    該シールド本体内部を隔離する隔壁と、この隔壁と前記
    カッターの掘削面との間に形成される掘削室内に生成さ
    れた掘削土砂を搬送排出する土砂排出手段と、前記シー
    ルド本体内に設けられ前記カッターを回転させる回転力
    を発生する回転駆動手段と、前記隔壁を貫通して前記シ
    ールド本体内部と前記掘削室内とにまたがって配置さ
    れ、前記回転駆動手段からの回転力を前記第1及び第2
    のカッターへ伝達する回転伝達手段とを有するシールド
    掘進機において、 前記回転伝達手段は、2つの太陽歯車、少なくとも1つ
    の遊星歯車、及びキャリアを備えた遊星歯車機構を有
    し、かつ、これら2つの太陽歯車、少なくとも1つの遊
    星歯車、及びキャリアは、前記第1のカッターを前記第
    2のカッターよりも速い角速度で回転させるように、該
    第1及び第2のカッターと接続されていることを特徴と
    するシールド掘進機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシールド掘進機におい
    て、前記回転伝達手段は、前記隔壁に回転自在に支持さ
    れ、前記第2のカッターが取り付けられた中空形状のド
    ラム部材と、このドラム部材内に該ドラム部材と同心状
    に回転自在に支持され、前記ドラム部材から突出した先
    端部に前記第1のカッターが取り付けられたセンターシ
    ャフトとを備えており、該回転伝達手段に備えられた遊
    星歯車機構は、前記隔壁に形成された1つの内歯車と前
    記センターシャフトに固定された1つの外歯車とを前記
    2つの太陽歯車として、前記ドラム部材の外周部に回転
    自在に支持され前記1つの内歯車及び1つの外歯車に噛
    合する少なくとも1つの小歯車を前記少なくとも1つの
    遊星歯車として、前記ドラム部材を前記キャリアとして
    構成されており、前記回転駆動手段は、前記ドラム部材
    を駆動することを特徴とするシールド掘進機。
JP21447196A 1996-08-14 1996-08-14 シールド掘進機 Pending JPH1061383A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104832184A (zh) * 2015-05-07 2015-08-12 福建乾达重型机械有限公司 一种盾构机环形刀盘的传动结构
JP2019103981A (ja) * 2017-12-13 2019-06-27 トヨタ自動車株式会社 撹拌機構及び撹拌機構の製造方法

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