JP2815779B2 - 矩形加泥シールド掘削機 - Google Patents

矩形加泥シールド掘削機

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JP2815779B2
JP2815779B2 JP12393493A JP12393493A JP2815779B2 JP 2815779 B2 JP2815779 B2 JP 2815779B2 JP 12393493 A JP12393493 A JP 12393493A JP 12393493 A JP12393493 A JP 12393493A JP 2815779 B2 JP2815779 B2 JP 2815779B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、断面が正方形の横孔
を掘進するための矩形加泥シールド掘削機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シールド掘削機としては次のよう
なものがある(特開昭63−247497号公報)。こ
のシールド掘削機は、円筒形状のスキンプレートの前端
に漏斗形状のフードを固定し、上記スキンプレートにフ
ードの後方に位置するように隔壁を固定して、上記フー
ドの後端と隔壁との間にチャンバーを形成している。こ
の隔壁の中心には回転軸を回転自在に嵌合し、この回転
軸の先端にカッタヘッドを固定している。このカッタヘ
ッドは回転軸の先端に固定したコーンとこのコーンの先
端に固定したカッタアーム等の掘削部とからなってお
り、上記コーンとフードとの間に破砕室を形成してい
る。そして、この破砕室には送泥管により泥水を供給
し、掘削部により地盤を掘削し、掘削された礫を破砕室
で破砕し、破砕された礫,土砂等を破砕室からチャンバ
ーに導き、さらに、チャンバーに連通する排泥管により
外部に排出するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近、断面
が正方形の管路のための横孔を掘る際には、その管路の
形状に合わせて断面が正方形の横孔を掘削したいという
要請がある。
【0004】ところが、上記従来のシールド掘削機は円
筒形のスキンプレートに固定した隔壁の中心、つまり円
筒形のスキンプレートの中心に回転軸を配置し、この回
転軸に固定したカッタヘッドの回転によって掘削を行う
ため、掘削された横孔は必然的に円形になり、断面が正
方形の横孔を掘ることができないという問題がある。
【0005】そこで、この発明の目的は、断面が正方形
の横孔を掘削することができる矩形加泥シールド掘削機
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明の矩形加泥シールド掘削機は、断面
略正方形状のスキンプレートと、上記スキンプレートの
内側に配置され、上記スキンプレートの中心を回転中心
として上記スキンプレートに回転自在に支持された回転
隔壁と、上記回転隔壁の前方に面する壁面に固定された
攪拌羽根と、上記回転隔壁の上記スキンプレートの中心
に対して偏心した位置に回転自在に支持された回転軸
と、上記回転軸の先端に固定され、略正三角形を構成す
る掘削部を有するカッタヘッドと、上記回転軸の他端に
固定された外歯ギヤと、中心が上記スキンプレートの中
心と一致するように上記スキンプレートに固定されると
ともに、ピッチ円の直径が上記外歯ギヤのピッチ円の直
径の4/3倍であり、かつ、上記外歯ギヤと噛合する内
歯ギヤと、上記回転軸を公転させる駆動装置と、上記回
転隔壁と上記カッタヘッドとの間の空間内に外部から加
泥剤を注入する加泥剤注入管と、上記空間内の被掘削物
を外部に排出するスクリューコンベアとを備えたことを
特徴とする矩形加泥シールド掘削機。
【0007】また、請求項2の発明の矩形加泥シールド
掘削機は、請求項1の矩形加泥シールド掘削機におい
て、上記カッタヘッドの背面に攪拌羽根を固定したこと
を特徴としている。
【0008】
【作用】上記請求項1の矩形加泥シールド掘削機は、上
記駆動装置を駆動すると、スキンプレートの中心に対し
て偏心した位置で支持された回転軸はスキンプレートの
中心の回りを公転する。このため、上記回転軸の他端に
固定された外歯ギヤが内歯ギヤに噛合して公転しながら
自転する。したがって、上記回転軸もスキンプレートの
中心の回りを公転しながら自転する。すなわち、上記回
転軸は、自転する回転隔壁を介してスキンプレートにそ
の中心に対して偏心して支持された状態で、自転しなが
ら公転する遊星運動を行うのである。そして、上記回転
軸の先端に固定されたカッタヘッドの略正三角形を構成
する掘削部は、地盤の土砂や礫を掘削する。このとき、
上記カッタヘッドの掘削部は、外歯ギヤのピッチ円の直
径と内歯ギヤのピッチ円の直径とが3対4の比であるか
ら、上記回転軸が遊星運動を行い、この掘削部の軌跡の
包絡線は略正方形となる。また、被掘削物である土砂や
礫は、カッタヘッドと回転隔壁との間の空間内に入り、
この空間に加泥剤注入管から加泥剤を注入する。さら
に、上記空間内の土砂や礫は、回転隔壁の前方に面する
壁面に固定された攪拌羽根によって、加泥剤とともに攪
拌され塑性流動状態となる。この塑性流動状態となった
土砂や礫は、スクリューコンベアによって外部に排出さ
れる。
【0009】したがって、上記スキンプレートの断面が
略正方形状であることと相俟って、略正方形の横孔を掘
削できる。
【0010】また、上記回転軸は駆動装置により公転
し、これにより回転軸に固定した外歯ギヤは内歯ギヤに
噛合して遊星運動を行う。したがって、この矩形加泥シ
ールド掘削機は、例えばクランク機構を用いるものに比
べて構造を簡単にでき、機長を短くできる。また、この
矩形加泥シールド掘削機の機長が短くなるから、掘削部
の進む角度を従来より大きな角度に変えることができ、
曲線施行がしやすくなる。
【0011】また、上記回転隔壁の攪拌羽根は、上記カ
ッタヘッドが1回転する間に逆の回転方向に3回転する
から、上記チャンバー内の土砂や礫を効率よく攪拌でき
る。
【0012】また、上記土砂や礫は上記加泥剤と攪拌さ
れて塑性流動状態となるから、スクリューコンベアによ
る土砂や礫の送り出しを容易にできる。一方、上記カッ
タヘッドが面する地盤の切羽表面に加泥剤を含む膜を形
成し、この膜によって地盤の切羽部分が崩れないように
できる。
【0013】上記回転軸が遊星運動しているため、この
箇所でスキンプレート内をカッタヘッド側と駆動装置側
とに仕切ることは、通常困難と考えられている。しか
し、この発明では、上記回転軸は回転隔壁の偏心した位
置に回転自在に支持され、かつ回転隔壁はスキンプレー
トに回転自在に支持されているから、上記回転軸の遊星
運動を許容しつつ、上記スキンプレート内のカッタヘッ
ド側と駆動装置側とを密に仕切ることができる。
【0014】また、請求項2の矩形加泥シールド掘削機
によれば、上記請求項1の矩形加泥シールド掘削機にお
いて、上記カッタヘッドの背面に攪拌羽根を固定したの
で、このカッタヘッドの攪拌羽根は、上記回転隔壁の攪
拌羽根が3回転する間に逆の回転方向に1回転するか
ら、カッタヘッドと回転隔壁との間の空間内の土砂や礫
を特に効率よく攪拌できる。
【0015】
【実施例】以下、この発明の矩形加泥シールド掘削機を
一実施例により詳細に説明する。
【0016】図1はこの発明の一実施例の矩形加泥シー
ルド掘削機の断面図を示しており、1は断面が略正方形
状のスキンプレート、2は上記スキンプレート1の内側
に固定されたリング形状の支持板、3はこの支持板2に
ベアリング11を介して、上記スキンプレート1の中心
を回転中心として回転自在に支持された回転隔壁であ
る。上記回転隔壁3のスキンプレート1の中心に対して
偏心した位置に第1円筒部6を固定し、その内側に回転
軸15を挿通し、図示しないブッシュを介して回転自在
に支持している。上記回転軸15の前方側の一端には、
カッタヘッド20を固定する一方、上記回転軸15の支
持板2側の他端には、外歯ギヤ31を固定している。こ
の外歯ギヤ31は、スキンプレート1の内周に固定され
た内歯ギヤ32と歯合し、この外歯ギヤ31と内歯ギヤ
32とで偏心リングギヤ装置30を構成している。
【0017】上記回転隔壁3は、円板部4と、この円板
部4に固定された上記第1円筒部6と、この円板部4の
外周から支持板2側に延びる第2円筒部4aと、この第
2円筒部4aの内周に円板部4から支持板2側に伸びる
第3円筒部5とを備えている。また、上記回転隔壁3の
円板部4の前方に面する壁面には、図3に示すように、
回転隔壁3の回転角度にして略90度毎に放射状に配置
した三つの第1の攪拌羽根7を備え、回転隔壁3とカッ
タヘッド20との間の空間16内において礫や土砂など
を攪拌する働きをする。上記回転隔壁3は、支持板2に
第2円筒部4aの内周に配置されたベアリング11を介
して回転自在に支持され、このベアリング11によっ
て、回転隔壁3に作用するラジアル荷重とスラスト荷重
の両方を支持することができる。また、上記回転隔壁3
の外周の第2円筒部4aと、スキンプレート1の内周に
固定された外周が略正方形で内周が円筒形のスペーサ板
12との間はシール部材13によりシールしている。一
方、上記第3円筒部5は、上記支持板2の内周を貫通
し、上記偏心リングギヤ装置30側の外周に図4に示す
外歯ギヤ5aを形成している。この外歯ギヤ5aと互い
に歯合する駆動ギヤ41を介して駆動装置としての電動
機42により、第3円筒部5すなわち回転隔壁3を回転
するようにしている。
【0018】上記カッタヘッド20は、図1および図2
に示すように、上記回転軸15の先端に固定された円筒
部26と、この円筒部26に円周方向に等間隔に固定さ
れ、半径方向に延びる3本のカッタアーム21と、この
カッタアーム21のほぼ先端部をつなぐ小さな曲率のカ
ッタリング22とから構成されている。そして、上記カ
ッタアーム21の回転隔壁3に面する背面には、図1に
示す第2の攪拌羽根23を固定している。上記カッタア
ーム21の前面には、一つまたは二つのカッタ歯24を
半径方向に異なった位置に夫々配置する一方、カッタリ
ング23の前面の中央には、一つの外周ビット25を夫
々配置している。なお、上記各カッタアーム21の頂点
Aは、断面が略正方形のスキンプレート1のほぼ外側に
位置し、このカッタアーム21の頂点Aを夫々結ぶと正
三角形が構成されるようにしている。
【0019】一方、上記偏心リングギヤ装置30は、図
5に示す内歯ギヤ32のピッチ円の半径と外歯ギヤ31
のピッチ円の半径の比は4対3になっている。この内歯
ギヤ32の中心はスキンプレート1の中心に位置してい
る。例えば、上記内歯ギヤ32のピッチ円の半径R1=
4、外歯ギヤ31のピッチ円の半径R2=3とすると、
上記回転軸15および外歯ギヤ31はスキンプレート1
の中心から偏心量e=1だけ偏心していることになる。
さらに、この偏心量e=1、半径R1=4、半径R2=3
のときに、図2に示すように、スキンプレート1の一辺
の長さS=14とし、カッタアームの頂点Aを結ぶ正三
角形の一辺の長さS=14としている。そして、上記電
動機42が第3円筒部5の外歯ギヤ5aと駆動ギヤ41
とを介して回転隔壁3を回転させると、上記偏心リング
ギヤ装置30の外歯ギヤ31は内歯ギヤ32に噛合し、
外歯ギヤ31は内歯ギヤ32の内周を自転しながら公転
することができる。
【0020】また、図1において、51はこの矩形加泥
シールド掘削機の掘進方向を修正するための方向修正ジ
ャッキ、52は上記スペーサ板12のスキンプレート1
の上側平坦部分の中央近傍に設けた図3に示す開口部5
2aを通して、カッタヘッド20と回転隔壁3との間の
空間16内に加泥剤としてのベントナイトを注入する加
泥剤注入管、53は上記空間16内の被掘削物としての
土砂や礫を外部に送り出すスクリューコンベアである。
また、図1および図3に示すように、上記スクリューコ
ンベア53は、スキンプレート1のコーナー部近傍の広
い箇所に設けた開口部53aを有し、円筒形状の管内に
スクリュー54を配置して、このスクリュー54を図示
しない駆動装置で回転することによって、空間16内に
溜まった土砂や礫を空間16側から外部に向けて送り出
すようにしている。
【0021】上記構成の矩形加泥シールド掘削機は次の
ように動作する。まず、この矩形加泥シールド掘削機
は、縦穴の底部に設けた図示しないジャッキによって埋
設管を介して前方に推進される。
【0022】この矩形加泥シールド掘削機を前方に推進
しながら、電動機42によって第3円筒部5の外歯ギヤ
5aと駆動ギヤ41とを介して回転隔壁3を回転させる
と、回転隔壁3に偏心した位置に回転自在に支持された
回転軸15がスキンプレート1の中心の回りを回る。こ
のため、上記回転軸15の一端に固定された外歯ギヤ3
1は、内歯ギヤ32に歯合して自転し、回転隔壁3が3
回転する間に自転を1回行い、自転をしながらその自転
と逆方向の公転を3回行う。この外歯ギヤ31の遊星運
動によって、上記回転軸15やカッタヘッド20も同様
に回転隔壁3が3回転する間に、自転を1回行い、それ
と逆方向の公転を3回して遊星運動を行う。一方、上記
偏心リングギヤ装置30の内歯ギヤ32のピッチ円の半
径R1=4、外歯ギヤ31のピッチ円の半径R2=3、回
転隔壁3の偏心量e=1、カッタアーム21の頂点Aを
結ぶ正三角形の一辺の長さS=14、およびスキンプレ
ート1の一辺の長さS=14であるため、上記カッタヘ
ッド20のカッタアーム21の先端Aの軌跡は、図6に
示すように、スキンプレート1の外形に適合した略正方
形となる。したがって、上記カッタアーム21等の掘削
部は、スキンプレート1の外形に適合した略正方形の横
孔を掘削する。そして、掘削された土砂や礫は空間16
内に入り、加泥剤注入管52の開口部52aからベント
ナイトを空間16内に注入する。そして、上記空間16
内の土砂や礫を回転隔壁3の第1の攪拌羽根7とカッタ
ヘッド20の第2の攪拌羽根23とによって攪拌して、
塑性流動状態にする。こうして、上記空間16内に溜ま
った塑性流動状態の土砂や礫を開口部53aからスクリ
ューコンベア53によって外部に排出する。
【0023】このように、上記カッタヘッド20のカッ
タアーム21の先端は、略正方形の軌跡を描きながら前
方の地盤を掘削するので、スキンプレート1の外形が略
正方形であることと相俟って、略正方形の横孔を掘削す
ることができる。
【0024】また、上記電動機42が第3円筒部5の外
歯ギヤ5aと駆動ギヤ41とを介して回転隔壁3を回転
させるから、外歯ギヤ31を遊星運動させるための、例
えばクランク機構のような全長の長い伝達機構が不要で
ある。したがって、この矩形加泥シールド掘削機の構造
を簡単にでき、機長を短くすることができる。また、こ
の矩形加泥シールド掘削機の機長が短くなることによっ
て、上記方向修正ジャッキ51による掘削部の進む角度
を大きく変えることができ、横孔の曲線施行がしやすく
なる。
【0025】また、上記回転隔壁3の第1の攪拌羽根7
が3回転する間にカッタヘッド20の第2の攪拌羽根2
3はこの第1の攪拌羽根7と逆の回転方向に1回転する
から、カッタヘッド20と回転隔壁3との間の空間16
内の土砂や礫を効率よく攪拌することができる。
【0026】また、上記土砂や礫はベントナイトと攪拌
されて塑性流動状態となるから、スクリューコンベア5
3によって土砂や礫を容易に送り出すことができる。一
方、上記カッタヘッド20の前方の地盤の切羽表面にベ
ントナイトを含む土砂の膜を形成し、この膜によって地
盤を押さえて、地盤の切羽部分が崩れないようにしてい
る。
【0027】また、地盤を掘削する際に、遊星運動する
回転軸15に作用する大きな曲げモーメントは、上記回
転軸15を偏心した位置で回転自在に支持しながら回転
する回転隔壁3によって支持されるから、この回転軸1
5は曲がることなくスムーズに回転することができる。
【0028】また、上記回転軸15は回転隔壁3の偏心
した位置に回転自在に支持され、かつ回転隔壁3はスキ
ンプレート1に回転自在に支持されているから、上記回
転軸15の遊星運動を許容しつつ、上記スキンプレート
1内のカッタヘッド20側と偏心リングギヤ装置30側
とを密に仕切ることができる。したがって、上記カッタ
ヘッド20と回転隔壁3との間の空間16内のベントナ
イトとともに攪拌された土砂や礫が、上記スキンプレー
ト1内の偏心リングギヤ装置30側に侵入するのを防止
することができる。
【0029】上記実施例では、上記第3円筒部5の外歯
ギヤ5aと駆動ギヤ41とを介して電動機42により回
転隔壁3を回転させたが、電動機等の駆動装置から回転
隔壁に回転させる力を伝える伝達機構はこれに限らない
のは勿論である。なお、駆動装置は必ずしも回転隔壁を
駆動する必要はなく、クランク軸で回転軸を直接駆動す
るようにしてもよい。
【0030】また、上記実施例では、加泥剤としてベン
トナイトを用いたが、加泥剤はこれに限らず、土砂や礫
などを塑性流動状態にするとともに、地盤の切羽表面の
崩れを防ぐ膜を形成する加泥剤であればよい。
【0031】また、上記実施例では、上記回転隔壁3の
偏心量e=1、内歯ギヤ32のピッチ円の半径R1=
4、外歯ギヤ31のピッチ円の半径R2=3とし、さら
にカッタアーム21の頂点Aを結ぶ正三角形の一辺の長
さS=14としたが、この一辺の長さSの長さと偏心量
eとの比を変えることによって各一辺が内側あるいは外
側に湾曲した多少変形した略正方形の断面の横孔を掘削
することができる。
【0032】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発
明の矩形加泥シールド掘削機は、断面略正方形のスキン
プレートの内側に回転隔壁を配置し、この回転隔壁をス
キンプレートの中心を回転中心として回転自在に支持
し、この回転隔壁の前方に面する壁面に攪拌羽根を設け
るとともに、上記回転隔壁のスキンプレートの中心に対
して偏心した位置に回転軸を回転自在に支持し、上記回
転軸の先端に略正三角形を構成する掘削部を有するカッ
タヘッドを固定し、上記回転軸の他端に外歯ギヤを固定
し、ピッチ円の直径が外歯ギヤのピッチ円の直径の4/
3倍の内歯ギヤを外歯ギヤと歯合し、この内歯ギヤの中
心がスキンプレートと一致するようにスキンプレートに
固定し、上記回転軸を駆動装置により公転し、上記カッ
タヘッドと回転隔壁との間の空間に加泥剤注入管から加
泥剤を注入して、上記空間内の被掘削物としての土砂や
礫をスクリューコンベアにより外部に排出するものであ
る。
【0033】したがって、請求項1の発明の矩形加泥シ
ールド掘削機によれば、駆動装置によって回転軸を公転
させると、この回転軸の公転によって外歯ギヤを内歯ギ
ヤに噛合しながら自転をさせ、それと逆方向の公転をさ
せて、この外歯ギヤに固定した回転軸およびカッタヘッ
ドを自転させながら公転させる。このため、上記カッタ
ヘッドの略正三角形を構成する掘削部が遊星運動し、こ
の略正三角形の掘削部の軌跡が略正方形となるので、ス
キンプレートが略正方形断面を有することと相俟って、
略正方形の横孔を掘削することができる。
【0034】また、上記駆動装置は回転軸を公転させ、
クランク軸等を用いて外歯ギヤを駆動するような長い伝
達機構が不要であるから、この矩形加泥シールド掘削機
の構造を簡単にでき、機長を短くすることができる。ま
た、この矩形加泥シールド掘削機の機長が短くなると、
掘削部の進む角度をより大きく変えることができ、横孔
の曲線施行がしやすくなる。
【0035】また、上記回転隔壁の攪拌羽根は、上記カ
ッタヘッドが1回転する間に逆の回転方向に3回転する
から、上記カッタヘッドと回転隔壁との間の空間内の土
砂や礫を効率よく攪拌することができる。
【0036】また、上記土砂や礫は加泥剤と攪拌され、
上記空間内で塑性流動状態となるから、土砂や礫はスク
リューコンベアによって容易に外部へ排出することがで
きる。一方、上記カッタヘッドの前方の地盤の切羽表面
に加泥剤を含む土砂の膜を形成し、この膜によって地盤
を押さえて、地盤の切羽部分が崩れるのを防止すること
ができる。
【0037】また、掘削時に、遊星運動している回転軸
に作用する大きな曲げモーメントは、上記回転隔壁によ
り支持されるから、この回転軸は曲がることなくスムー
ズに回転することができる。
【0038】また、上記回転軸は回転隔壁の偏心した位
置に回転自在に支持され、かつ上記回転隔壁はスキンプ
レートに回転自在に支持されているから、上記回転軸の
遊星運動を許容しつつ、上記スキンプレート内のカッタ
ヘッド側と駆動装置側とを密に仕切ることができる。
【0039】また、請求項2の発明の矩形加泥シールド
掘削機は、請求項1の矩形加泥シールド掘削機におい
て、上記カッタヘッドの背面に攪拌羽根を固定したもの
である。
【0040】したがって、請求項2の発明の矩形加泥シ
ールド掘削機によれば、このカッタヘッドの攪拌羽根
は、上記回転隔壁の攪拌羽根が3回転する間に逆の回転
方向に1回転するから、上記カッタヘッドと回転隔壁と
の間の空間内の土砂や礫を特に効率よく攪拌することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の一実施例の矩形加泥シール
ド掘削機の断面図である。
【図2】 図2は図1のII−II線から見た図である。
【図3】 図3は図1のIII−III線から見た図である。
【図4】 図4は図1のIV−IV線から見た図である。
【図5】 図5は図1のV−V線から見た図である。
【図6】 図6は正三角形を構成する掘削部が遊星運動
を行うことによって、正方形の横孔を掘削することを示
す説明図である。
【符号の説明】
1…スキンプレート、2…支持板、3…回転隔壁、4…
円板部、4a…第2円筒部、5…第3円筒部、6…第1
円筒部、7…第1の攪拌羽根、11…ベアリング、12
…スペーサ板、13…シール部材、15…回転軸、16
…空間、20…カッタヘッド、21…カッタアーム、2
2…カッタリング、23…第2の攪拌羽根、30…偏心
リングギヤ装置、31…外歯ギヤ、32…内歯ギヤ、4
1…駆動ギヤ、42…電動機、51…方向修正ジャッ
キ、52…加泥剤注入管、53…スクリューコンベア、
54…スクリュー。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E21D 9/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面略正方形状のスキンプレートと、 上記スキンプレートの内側に配置され、上記スキンプレ
    ートの中心を回転中心として上記スキンプレートに回転
    自在に支持された回転隔壁と、 上記回転隔壁の前方に面する壁面に固定された攪拌羽根
    と、 上記回転隔壁の上記スキンプレートの中心に対して偏心
    した位置に回転自在に支持された回転軸と、 上記回転軸の先端に固定され、略正三角形を構成する掘
    削部を有するカッタヘッドと、 上記回転軸の他端に固定された外歯ギヤと、 中心が上記スキンプレートの中心と一致するように上記
    スキンプレートに固定されるとともに、ピッチ円の直径
    が上記外歯ギヤのピッチ円の直径の4/3倍であり、か
    つ、上記外歯ギヤと噛合する内歯ギヤと、 上記回転軸を公転させる駆動装置と、 上記回転隔壁と上記カッタヘッドとの間の空間内に外部
    から加泥剤を注入する加泥剤注入管と、 上記空間内の被掘削物を外部に排出するスクリューコン
    ベアとを備えたことを特徴とする矩形加泥シールド掘削
    機。
  2. 【請求項2】 上記カッタヘッドの背面に攪拌羽根を固
    定したことを特徴とする請求項1に記載の矩形加泥シー
    ルド掘削機。
JP12393493A 1993-05-26 1993-05-26 矩形加泥シールド掘削機 Expired - Fee Related JP2815779B2 (ja)

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