JP2815780B2 - 矩形シールド掘削機 - Google Patents

矩形シールド掘削機

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JP2815780B2
JP2815780B2 JP12393893A JP12393893A JP2815780B2 JP 2815780 B2 JP2815780 B2 JP 2815780B2 JP 12393893 A JP12393893 A JP 12393893A JP 12393893 A JP12393893 A JP 12393893A JP 2815780 B2 JP2815780 B2 JP 2815780B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、断面が正方形の横孔
を掘削するための矩形シールド掘削機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シールド掘削機としては次のよう
なものがある(特開昭63−247497号公報)。この
シールド掘削機は、円筒形状のスキンプレートの前端に
漏斗形状のフードを固定し、上記スキンプレートにフー
ドの後方に位置するように隔壁を固定して、上記フード
の後端と隔壁との間にチャンバーを形成している。この
隔壁の中心には回転軸を回転自在に嵌合し、この回転軸
の先端にカッタヘッドを固定している。このカッタヘッ
ドは回転軸の先端に固定したコーンとこのコーンの先端
に固定したカッタアーム等の掘削部とからなっており、
上記コーンとフードとの間に破砕室を形成している。そ
して、この破砕室には送泥管により泥水を供給し、掘削
部により地盤を掘削し、掘削された礫を破砕室で破砕
し、破砕された礫,土砂等を破砕室からチャンバーに導
き、さらに、チャンバーに連通する排泥管により外部に
排出するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近、断面
が正方形の管路のための横孔を掘る際には、その管路の
形状に合わせて断面が正方形の横孔を掘削したいという
要請がある。
【0004】ところが、上記従来のシールド掘削機は円
筒形のスキンプレートに固定した隔壁の中心、つまり円
筒形のスキンプレートの中心に回転軸を配置し、この回
転軸に固定したカッタヘッドの回転によって掘削を行う
ため、掘削された横孔は必然的に円形になり、断面が正
方形の横孔を掘ることができないという問題がある。
【0005】そこで、この発明の目的は、断面が正方形
の横孔を掘削することができる矩形シールド掘削機を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明の矩形シールド掘削機は、断面略正
方形状のスキンプレートと、上記スキンプレートの内側
に配置され、上記スキンプレートの中心を回転中心とし
て上記スキンプレートに回転自在に支持された回転隔壁
と、上記回転隔壁の上記スキンプレートの中心に対して
偏心した位置に回転自在に支持された回転軸と、上記回
転軸の先端に固定され、略正三角形を構成する掘削部を
有するカッタヘッドと、上記回転隔壁と上記カッタヘッ
ドとの間に配置され、上記スキンプレートの中心を回転
中心として上記スキンプレートに回転自在に支持され、
上記回転軸を上記スキンプレートの中心に対して偏心し
た位置に回転自在に支持するとともに、上記カッタヘッ
ドと前面との間に土圧室を形成し、上記回転隔壁と後面
との間にチャンバーを形成した回転仕切板と、上記土圧
室から上記チャンバーへ被掘削物を通過させる排土口
と、上記回転軸の他端に固定された外歯ギヤと、中心が
上記スキンプレートの中心と一致するように上記スキン
プレートに固定されるとともに、ピッチ円の直径が上記
外歯ギヤのピッチ円の直径の4/3倍であり、かつ、上
記外歯ギヤと噛合する内歯ギヤと、上記回転軸を公転さ
せる駆動装置と、上記チャンバー内に外部から泥水を送
り込む送泥管と、上記チャンバー内の披掘削物と泥水と
を外部に排出する排泥管とを備えたことを特徴とする矩
形シールド掘削機。
【0007】また、請求項2の発明の矩形シールド掘削
機は、請求項1の矩形シールド掘削機において、上記土
圧室内に外部から加泥剤を注入する加泥剤注入管を備え
たことを特徴としている。
【0008】また、請求項3の発明の矩形シールド掘削
機は、請求項1または2の矩形シールド掘削機におい
て、上記回転仕切板の前面と上記カッタヘッドの背面の
うちの少なくとも上記回転仕切板の前面に攪拌羽根を固
定したことを特徴としている。
【0009】
【作用】上記請求項1の矩形シールド掘削機は、上記駆
動装置を駆動すると、スキンプレートの中心に対して偏
心した位置で支持された回転軸はスキンプレートの中心
の回りを公転する。このため、上記回転軸の他端に固定
された外歯ギヤが内歯ギヤに噛合して、公転しながら自
転する。したがって、上記回転軸もスキンプレートの中
心の回りを公転しながら自転する。すなわち、上記回転
軸は、自転する回転隔壁を介してスキンプレートにその
中心に対して偏心して支持された状態で、自転しながら
公転する遊星運動を行うのである。なお、上記回転軸の
遊星運動に伴って、上記回転仕切板は回転隔壁と同一回
転方向に回転する。そして、上記回転軸の先端に固定さ
れたカッタヘッドの略正三角形を構成する掘削部は、地
盤の土砂や礫を掘削する。このとき、上記カッタヘッド
の掘削部は、外歯ギヤのピッチ円の直径と内歯ギヤのピ
ッチ円の直径とが3対4の比であるから、上記回転軸が
遊星運動を行い、この掘削部の軌跡の包絡線は略正方形
となる。したがって、上記スキンプレートの断面が略正
方形状であることと相俟って、略正方形の横孔を掘削で
きる。また、上記カッタヘッドにより掘削された土砂や
礫は、カッタヘッドと回転隔壁との間の土圧室内に溜
り、この土圧室内の溜った土砂や礫は、排土口を通過し
て、チャンバー内に入る。このチャンバー内の土砂や礫
は、送泥管から送り込まれた泥水と攪拌される。そし
て、攪拌された土砂や礫を含む泥水は、排泥管から外部
に排出される。
【0010】また、上記回転軸は駆動装置により公転
し、これにより、回転軸とともに外歯ギヤは内歯ギヤに
噛合して遊星運動を行うから、この矩形シールド掘削機
は、例えばクランク機構を用いるものに比べて構造を簡
単にでき、機長を短くできる。また、この矩形シールド
掘削機の機長が短くなるから、掘削部の進む角度を従来
より大きな角度に変えることができ、曲線施行がしやす
くなる。
【0011】また、上記回転仕切板とカッタヘッドとの
間の土圧室内に溜った土砂や礫によって、上記カッタヘ
ッドが面する地盤の切羽表面を押えて、地盤の切羽部分
が崩れないようにできる。
【0012】上記回転軸が遊星運動しているため、この
箇所でスキンプレート内をカッタヘッド側と駆動装置側
とに仕切ることは、通常困難と考えられている。しか
し、この発明では、上記回転軸は回転隔壁の偏心した位
置に回転自在に支持され、かつ回転隔壁はスキンプレー
トに回転自在に支持されているから、上記回転軸の遊星
運動を許容しつつ、上記スキンプレート内のチャンバー
側と駆動装置側とを密に仕切ることができる。
【0013】また、請求項2の矩形シールド掘削機によ
れば、上記請求項1の矩形シールド掘削機において、上
記土圧室内に外部から加泥剤を注入する加泥剤注入管を
備えた場合、被掘削物である土砂や礫が溜まった土圧室
内に加泥剤注入管から加泥剤を注入する。そして、上記
土圧室内の土砂や礫は、加泥剤とともに攪拌される。
【0014】したがって、上記土砂や礫は土圧室内で加
泥剤と攪拌されて塑性流動状態となるから、この塑性流
動状態の土砂や礫がカッタヘッドが面する地盤の切羽表
面をよく押えて、地盤の切羽部分が崩れないようにでき
る。一方、地盤の切羽表面に加泥剤を含む膜を形成し
て、この膜によって地盤の切羽部分が崩れないようにで
きる。
【0015】また、請求項3の矩形シールド掘削機によ
れば、上記請求項1または2の矩形シールド掘削機にお
いて、上記回転仕切板の前面と上記カッタヘッドの背面
のうちの少なくとも上記回転仕切板の前面に攪拌羽根を
固定した場合、上記回転仕切板の前面に固定された攪拌
羽根は、上記回転隔壁が3回転する間に同一回転方向に
3回転する。
【0016】したがって、上記土圧室内の土砂や礫を効
率よく攪拌できる。さらに、上記カッタヘッドの背面に
攪拌羽根を固定すると、上記回転仕切板の前面に固定さ
れた攪拌羽根が3回転する間に逆の回転方向に1回転す
るから、上記土圧室内の土砂や礫を特に効率よく攪拌で
きる。
【0017】
【実施例】以下、この発明の矩形シールド掘削機を一実
施例により詳細に説明する。
【0018】図1はこの発明の一実施例の矩形シールド
掘削機の断面図を示しており、1は断面が略正方形状の
スキンプレート、2は上記スキンプレート1の内側に固
定された支持板、3はこの支持板2にベアリング11を
介して、上記スキンプレート1の中心を回転中心として
回転自在に支持された回転隔壁である。上記回転隔壁3
のスキンプレート1の中心に対して偏心した位置に第1
円筒部5を固定し、その内側に回転軸15を挿通し、図
示しないブッシュを介して回転自在に支持している。上
記回転軸15の前方の一端には、カッタヘッド20を固
定している。そして、上記回転隔壁3とカッタヘッド2
0との間のスキンプレート1の内側に固定仕切板16を
固定し、この固定仕切板16の内周にスキンプレート1
の中心を回転中心として円板形状の仕切板17を回転自
在に支持している。この仕切板17の前面とカッタヘッ
ド20との間に土圧室45を形成するとともに、仕切板
17の後面と回転隔壁3との間にチャンバー46を形成
している。一方、上記回転軸15の支持板2側の他端に
は、外歯ギヤ31を固定している。この外歯ギヤ31
は、スキンプレート1の内周に固定された内歯ギヤ32
と歯合し、この外歯ギヤ31と内歯ギヤ32とで偏心リ
ングギヤ装置30を構成している。
【0019】上記回転隔壁3は、円板部4と、この円板
部4に固定された上記第1円筒部5と、この円板部4の
外周から支持板2側に延びる第2円筒部4aと、この第
2円筒部4aから支持板2側に延び、内周が第2円筒部
4aの内周と同径で、外周が第2円筒部4aより小径の
第3円筒部4bとを備えている。上記第2円筒部4aと
第3円筒部4bとの段部と支持板2との間にベアリング
11を配置して、このベアリング11を介して回転隔壁
3を支持板2に回転自在に支持している。上記ベアリン
グ11によって、回転隔壁3に作用するラジアル荷重と
スラスト荷重の両方を支持することができる。また、上
記回転隔壁3の円板部4の前方に面する壁面には、図4
に示すように、回転隔壁3の回転角度にして略90度毎
に放射状に配置した三つの第1攪拌羽根7を備え、回転
隔壁3と回転仕切板17との間のチャンバー46内にお
いて礫や土砂などを攪拌する働きをする。また、上記第
3円筒部4bは支持板2の内周を貫通し、この第3円筒
部4bの偏心リングギヤ装置30側の外周には、図5に
示す外歯ギヤ6を形成している。この外歯ギヤ6と互い
に歯合する駆動ギヤ41を介して駆動装置としての電動
機42により、第3円筒部4bすなわち回転隔壁3を回
転するようにしている。
【0020】上記カッタヘッド20は、図1および図2
に示すように、上記回転軸15の先端に固定された円筒
部26と、この円筒部26に円周方向に等間隔に固定さ
れ、半径方向に延びる3本のカッタアーム21と、この
カッタアーム21のほぼ先端部をつなぐ小さな曲率のカ
ッタリング22とから構成されている。そして、上記カ
ッタアーム21の背面には、図1に示す第2攪拌羽根2
3を固定している。上記カッタアーム21の前面には、
一つまたは二つのカッタ歯24を半径方向に異なった位
置に夫々配置する一方、カッタリング23の前面の中央
には、一つの外周ビット25を夫々配置している。な
お、上記各カッタアーム21の頂点Aは、断面が略正方
形のスキンプレート1のほぼ外側に位置し、このカッタ
アーム21の頂点Aを夫々結ぶと正三角形が構成される
ようにしている。
【0021】また、上記回転仕切板17は、図1および
図3に示すよう、上記回転軸15をスキンプレート1の
中心に対して偏心した位置に回転自在に支持するととも
に、上記回転仕切板17の前面には、回転仕切板17の
回転角度にして略90度毎に放射状に配置した三つの第
3攪拌羽根18を備え、上記土圧室45内において土砂
や礫などを攪拌する働きをする。そして、上記回転仕切
板17は、隣接する第3攪拌羽根18の間の位置に、土
圧室45からチャンバー46へ披掘削物としての土砂や
礫を通過させる二つの排土口17aを設けている。な
お、排土口17aは必ずしも回転仕切板17に設けなく
とも、固定仕切板16に設けてもよい。
【0022】一方、上記偏心リングギヤ装置30は、図
6に示す内歯ギヤ32のピッチ円の半径と外歯ギヤ31
のピッチ円の半径の比は4対3になっている。この内歯
ギヤ32の中心はスキンプレート1の中心に位置してい
る。例えば、上記内歯ギヤ32のピッチ円の半径R1=
4、外歯ギヤ31のピッチ円の半径R2=3とすると、
上記回転軸15および外歯ギヤ31はスキンプレート1
の中心から偏心量e=1だけ偏心していることになる。
さらに、この偏心量e=1、半径R1=4、半径R2=3
のときに、図2に示すように、スキンプレート1の一辺
の長さS=14とし、カッタアームの頂点Aを結ぶ正三
角形の一辺の長さS=14としている。そして、上記電
動機42が第3円筒部4bの外歯ギヤ6と駆動ギヤ41
とを介して回転隔壁3を回転させると、上記偏心リング
ギヤ装置30の外歯ギヤ31は内歯ギヤ32に噛合し、
外歯ギヤ31は内歯ギヤ32の内周を自転しながら公転
することができる。
【0023】また、図1および図4において、51はこ
の矩形シールド掘削機の掘進方向を修正するための方向
修正ジャッキ、52は上記固定仕切板16のスキンプレ
ート1のコーナー部近傍の広い箇所に設けた図3に示す
開口部52aを通して、上記土圧室45内に加泥剤とし
てのベントナイトを注入する加泥剤注入管、53は上記
固定隔壁12のスキンプレート1の下側の一方のコーナ
ー部近傍の広い箇所に設けた開口部53aを通して、泥
水をチャンバー46内に導く送泥管、54は上記固定隔
壁12のスキンプレート1の下側の他方のコーナー部近
傍の広い箇所に設けた開口部54aを通して、チャンバ
ー46内の被掘削物としての土砂や礫を外部に排出する
ための排泥管である。
【0024】上記構成の矩形シールド掘削機は次のよう
に動作する。まず、この矩形シールド掘削機は、縦穴の
底部に設けた図示しないジャッキによって埋設管を介し
て前方に推進される。
【0025】この矩形シールド掘削機を前方に推進しな
がら、電動機42によって第3円筒部4bの外歯ギヤ6
と駆動ギヤ41とを介して回転隔壁3を回転させると、
回転隔壁3に偏心した位置に回転自在に支持された回転
軸15がスキンプレート1の中心の回りを回る。このた
め、上記回転軸15の一端に固定された外歯ギヤ31
は、内歯ギヤ32に歯合して自転し、回転隔壁3が3回
転する間に自転を1回行い、自転をしながらその自転と
逆方向の公転を3回行う。この外歯ギヤ31の遊星運動
によって、上記回転軸15やカッタヘッド20も同様に
回転隔壁3が3回転する間に、自転を1回行い、それと
逆方向の公転を3回して遊星運動を行う。また、上記回
転軸15の遊星運動に伴って、上記回転仕切板17も回
転隔壁3が3回転する間に同一回転方向に3回転する。
【0026】一方、上記偏心リングギヤ装置30の内歯
ギヤ32のピッチ円の半径R1=4、外歯ギヤ31のピ
ッチ円の半径R2=3、回転隔壁3の偏心量e=1、カ
ッタアーム21の頂点Aを結ぶ正三角形の一辺の長さS
=14、およびスキンプレート1の一辺の長さS=14
であるため、上記カッタヘッド20のカッタアーム21
の先端Aの軌跡は、図7に示すように、スキンプレート
1の外形に適合した略正方形となる。したがって、上記
カッタアーム21等の掘削部は、スキンプレート1の外
形に適合した略正方形の横孔を掘削する。
【0027】そして、掘削された土砂や礫は土圧室45
内に溜まり、加泥剤注入管52の開口部52aからベン
トナイトを土圧室45内に注入する。そして、上記土圧
室45内の土砂や礫をカッタヘッド20の第2攪拌羽根
23と回転仕切板17の第3攪拌羽根18とによって攪
拌して塑性流動状態にする。この塑性流動状態となった
土砂や礫は、土圧室45内から回転仕切板17の排土口
17aを通って、チャンバー46内に入る。そして、こ
のチャンバー46内の土砂や礫は、送泥管53の開口部
53aから導かれた泥水とともに、回転隔壁3の第1攪
拌羽根7によって攪拌され、開口部54aから排泥管5
4を通して外部に排出される。
【0028】このように、上記カッタヘッド20のカッ
タアーム21の先端は、略正方形の軌跡を描きながら前
方の地盤を掘削するので、スキンプレート1の外形が略
正方形であることと相俟って、略正方形の横孔を掘削す
ることができる。
【0029】また、上記電動機42が第3円筒部4bの
外歯ギヤ6と駆動ギヤ41とを介して回転隔壁3を回転
させるから、外歯ギヤ31を遊星運動させるための、例
えばクランク機構のような全長の長い伝達機構が不要で
ある。したがって、この矩形シールド掘削機の構造を簡
単にでき、機長を短くすることができる。また、この矩
形シールド掘削機の機長が短くなることによって、上記
方向修正ジャッキ51による掘削部の進む角度を大きく
変えることができ、横孔の曲線施行がしやすくなる。
【0030】また、上記回転仕切板17とカッタヘッド
20との間の土圧室45内の土砂や礫は、回転仕切板1
7の排土口17aを通って一部が順にチャンバー46内
に移るが、土圧室45内にはその内部をほぼ満たす量の
土砂や礫が常に溜まった状態となっている。したがっ
て、上記土圧室45内の土砂や礫は、カッタヘッド20
が面する地盤の切羽表面を押えて、地盤の切羽部分が崩
れないようにできる。また、上記土圧室45内のベント
ナイトと攪拌された土砂や礫は塑性流動状態となって、
その全体の圧力で地盤の切羽表面を押えることができ
る。一方、地盤の切羽表面にベントナイトを含む膜を形
成して、この膜によって地盤の切羽部分が崩れないよう
にできる。
【0031】また、上記回転隔壁3が3回転する間にカ
ッタヘッド20の第2攪拌羽根23は1回転し、上記回
転仕切板17の第3攪拌羽根18は回転隔壁3同一回転
方向に3回転するから、上記土圧室45内の土砂や礫を
効率よく攪拌することができる。また、上記回転隔壁3
の第1攪拌羽根7は、上記カッタヘッド20が1回転す
る間に逆の回転方向に3回転するから、上記チャンバー
46内の土砂や礫を効率よく泥水と攪拌することができ
る。
【0032】また、地盤を掘削する際に、遊星運動する
回転軸15に作用する大きな曲げモーメントは、上記回
転軸15を偏心した位置で回転自在に支持しながら回転
する回転隔壁3と回転仕切板17によって支持されるか
ら、この回転軸15は曲がることなくスムーズに回転す
ることができる。
【0033】また、上記回転軸15は回転隔壁3の偏心
した位置に回転自在に支持され、かつ回転隔壁3はスキ
ンプレート1に回転自在に支持されているから、上記回
転軸15の遊星運動を許容しつつ、上記スキンプレート
1内のカッタヘッド20側と偏心リングギヤ装置30側
とを密に仕切ることができる。したがって、上記チャン
バー46内の泥水と攪拌された土砂や礫が、上記スキン
プレート1内の偏心リングギヤ装置30側に侵入するの
を防止することができる。
【0034】上記実施例では、上記第3円筒部4bの外
歯ギヤ6と駆動ギヤ41とを介して電動機42により回
転隔壁3を回転させたが、電動機等の駆動装置から回転
隔壁に回転させる力を伝える伝達機構はこれに限らない
のは勿論である。なお、駆動装置は必ずしも回転隔壁を
駆動する必要はなく、クランク軸で回転軸を直接駆動す
るようにしてもよい。
【0035】また、上記実施例では、上記回転隔壁3の
偏心量e=1、内歯ギヤ32のピッチ円の半径R1=
4、外歯ギヤ31のピッチ円の半径R2=3とし、さら
にカッタアーム21の頂点Aを結ぶ正三角形の一辺の長
さS=14としたが、この一辺の長さSの長さと偏心量
eとの比を変えることによって各一辺が内側あるいは外
側に湾曲した多少変形した略正方形の断面の横孔を掘削
することができる。
【0036】また、上記実施例では、加泥剤としてベン
トナイトを用いたが、加泥剤はこれに限らず、土砂や礫
などを塑性流動状態にするとともに、地盤の切羽表面の
崩れを防ぐ膜を形成する加泥剤であればよい。また、地
盤の性質によっては加泥剤を必要としないので、その場
合は加泥剤を注入しないか、加泥注入管を備えなくとも
よい。
【0037】また、上記実施例では、上記カッタヘッド
20の第2攪拌羽根23と回転仕切板17の第3攪拌羽
根18とを用いて、上記土圧室45内の土砂や礫を攪拌
したが、回転仕切板の攪拌羽根のみを用いてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発
明の矩形シールド掘削機は、断面略正方形のスキンプレ
ートの内側に回転隔壁を配置し、この回転隔壁をスキン
プレートの中心を回転中心として回転自在に支持すると
ともに、上記回転隔壁のスキンプレートの中心に対して
偏心した位置に回転軸を回転自在に支持し、上記回転軸
の先端に略正三角形を構成する掘削部を有するカッタヘ
ッドを固定し、上記回転隔壁とカッタヘッドとの間のス
キンプレートの内側に、スキンプレートの中心を回転中
心としてスキンプレートに回転自在に支持される回転仕
切板を配置し、この回転仕切板は回転軸をスキンプレー
トの中心に対して偏心した位置に回転自在に支持し、上
記カッタヘッドと回転仕切板の前面との間に土圧室を形
成し、上記回転隔壁と回転仕切板の後面との間にチャン
バーを形成し、上記土圧室から上記チャンバーへ被掘削
物を通過させる排土口を有し、上記回転軸の他端に外歯
ギヤを固定し、ピッチ円の直径が外歯ギヤのピッチ円の
直径の4/3倍の内歯ギヤを外歯ギヤと歯合し、この内
歯ギヤの中心がスキンプレートと一致するようにスキン
プレートに固定し、上記回転軸を駆動装置により公転さ
せ、上記チャンバー内に送泥管から泥水を送り込み、上
記チャンバー内の披掘削物と泥水とを排泥管から外部に
排出するものである。
【0039】したがって、請求項1の発明の矩形シール
ド掘削機によれば、駆動装置によって回転軸を公転させ
ると、この回転軸の公転によって外歯ギヤを内歯ギヤに
噛合しながら自転をさせ、それと逆方向の公転をさせ
て、この外歯ギヤに固定した回転軸とカッタヘッドを自
転させながら公転させる。このため、上記カッタヘッド
の略正三角形を構成する掘削部が遊星運動し、この略正
三角形の掘削部の軌跡が略正方形となるので、スキンプ
レートが略正方形断面を有することと相俟って、略正方
形の横孔を掘削することができる。
【0040】また、上記駆動装置は回転軸を公転させ、
クランク軸等を用いて外歯ギヤを駆動するような長い伝
達機構が不要であるから、この矩形シールド掘削機の構
造を簡単にでき、機長を短くすることができる。また、
この矩形シールド掘削機の機長が短くなると、掘削部の
進む角度をより大きく変えることができ、横孔の曲線施
行がしやすくなる。
【0041】また、上記回転仕切板とカッタヘッドとの
間の土圧室内の土砂や礫は、その一部が回転仕切板に設
けた排土口から順にチャンバー内に移り、土圧室内には
その内部をほぼ満たす量の土砂や礫が常に溜まった状態
となる。したがって、上記土圧室内に満たされた土砂や
礫によって、上記カッタヘッドが面する地盤の切羽表面
を押えて、地盤の切羽部分が崩れないようにすることが
できる。
【0042】また、掘削時に、遊星運動している回転軸
に作用する大きな曲げモーメントは、上記回転隔壁と回
転仕切板により支持されるから、この回転軸は曲がるこ
となくスムーズに回転することができる。
【0043】また、上記回転軸は回転隔壁の偏心した位
置に回転自在に支持され、かつ上記回転隔壁はスキンプ
レートに回転自在に支持されているから、上記回転軸の
遊星運動を許容しつつ、上記スキンプレート内のカッタ
ヘッド側と駆動装置側とを密に仕切ることができる。
【0044】また、請求項2の発明の矩形シールド掘削
機は、請求項1の矩形シールド掘削機において、上記土
圧室内に外部から加泥剤を注入する加泥剤注入管を備え
たものである。
【0045】したがって、請求項2の発明の矩形シール
ド掘削機によれば、上記土圧室内で土砂や礫は加泥剤と
攪拌されて塑性流動状態となるから、この塑性流動状態
の土砂や礫による圧力がカッタヘッドが面する地盤の切
羽表面に略均等に作用し、この切羽表面を押えて、地盤
の切羽部分が崩れないようにすることができる。さら
に、この地盤の切羽表面に加泥剤を含む膜を形成して、
この膜によって地盤の切羽部分が土圧室内に崩れないよ
うにできる。
【0046】また、請求項3の発明の矩形シールド掘削
機は、請求項1または2の矩形シールド掘削機におい
て、上記回転仕切板の前面と上記カッタヘッドの背面の
うちの少なくとも上記回転仕切板の前面に攪拌羽根を固
定したものである。
【0047】したがって、請求項3の発明の矩形シール
ド掘削機によれば、上記土圧室内の土砂や礫を効率よく
攪拌できる。さらに、上記カッタヘッドの背面に攪拌羽
根を固定すると、上記回転仕切板の前面に固定された攪
拌羽根が3回転する間に逆の回転方向に1回転するか
ら、カッタヘッドと回転仕切板の両方の攪拌羽根によっ
て土圧室内の土砂や礫を捻るように混ぜ合わせて、特に
効率よく攪拌できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の一実施例の矩形シールド掘
削機の断面図である。
【図2】 図2は図1のII−II線から見た図である。
【図3】 図3は図1のIII−III線から見た図である。
【図4】 図4は図1のIV−IV線から見た図である。
【図5】 図5は図1のV−V線から見た図である。
【図6】 図6は図1のVI−VI線から見た図である。
【図7】 図7は正三角形を構成する掘削部が遊星運動
を行うことによって、正方形の横孔を掘削することを示
す説明図である。
【符号の説明】
1…スキンプレート、2…支持板、3…回転隔壁、4…
円板部、4a…第2円筒部、4b…第3円筒部、5…第
1円筒部、6…外歯ギヤ、7…第1攪拌羽根、11…ベ
アリング、12…固定隔壁、15…回転軸、16…固定
仕切板、17…回転仕切板、18…第3攪拌羽根、20
…カッタヘッド、21…カッタアーム、22…カッタリ
ング、23…第2攪拌羽根、30…偏心リングギヤ装
置、31…外歯ギヤ、32…内歯ギヤ、41…駆動ギ
ヤ、42…電動機、51…方向修正ジャッキ、52…加
泥剤注入管、53…送泥管、54…排泥管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E21D 9/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面略正方形状のスキンプレートと、 上記スキンプレートの内側に配置され、上記スキンプレ
    ートの中心を回転中心として上記スキンプレートに回転
    自在に支持された回転隔壁と、 上記回転隔壁の上記スキンプレートの中心に対して偏心
    した位置に回転自在に支持された回転軸と、 上記回転軸の先端に固定され、略正三角形を構成する掘
    削部を有するカッタヘッドと、 上記回転隔壁と上記カッタヘッドとの間に配置され、上
    記スキンプレートの中心を回転中心として上記スキンプ
    レートに回転自在に支持され、上記回転軸を上記スキン
    プレートの中心に対して偏心した位置に回転自在に支持
    するとともに、上記カッタヘッドと前面との間に土圧室
    を形成し、上記回転隔壁と後面との間にチャンバーを形
    成した回転仕切板と、 上記土圧室から上記チャンバーへ被掘削物を通過させる
    排土口と、 上記回転軸の他端に固定された外歯ギヤと、 中心が上記スキンプレートの中心と一致するように上記
    スキンプレートに固定されるとともに、ピッチ円の直径
    が上記外歯ギヤのピッチ円の直径の4/3倍であり、か
    つ、上記外歯ギヤと噛合する内歯ギヤと、 上記回転軸を公転させる駆動装置と、 上記チャンバー内に外部から泥水を送り込む送泥管と、 上記チャンバー内の披掘削物と泥水とを外部に排出する
    排泥管とを備えたことを特徴とする矩形シールド掘削
    機。
  2. 【請求項2】 上記土圧室内に外部から加泥剤を注入す
    る加泥剤注入管を備えたことを特徴とする請求項1に記
    載の矩形シールド掘削機。
  3. 【請求項3】 上記回転仕切板の前面と上記カッタヘッ
    ドの背面のうちの少なくとも上記回転仕切板の前面に攪
    拌羽根を固定したことを特徴とする請求項1または2に
    記載の矩形シールド掘削機。
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