JPH0828308B2 - Smtフィルムコンデンサ - Google Patents

Smtフィルムコンデンサ

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JPH0828308B2
JPH0828308B2 JP1232384A JP23238489A JPH0828308B2 JP H0828308 B2 JPH0828308 B2 JP H0828308B2 JP 1232384 A JP1232384 A JP 1232384A JP 23238489 A JP23238489 A JP 23238489A JP H0828308 B2 JPH0828308 B2 JP H0828308B2
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徹 福島
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神栄株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、金属化プラスチックフィルムを巻回して構
成されたコンデンサ素子の各巻回端面に、端子片がそれ
ぞれ取り付けられたSMTフィルムコンデンサに関する。
<従来の技術> SMTフィルムコンデンサは、通常、金属化プラスチッ
クフィルムを巻回して得られるコンデンサ素子の各巻回
端面に、端子片をそれぞれ接続した構造になっている。
特開昭48−100650号公報、特開昭62−183150号公報等に
開示されているように、各端子片は平板状になってお
り、コンデンサ素子の各巻回端面に、溶接によって接着
されている。また、実開昭58−120638号公報には、2箇
所の凸部が設けられた平板状の端子片を、コンデンサ素
子の各巻回端面に溶接によって接続する構成が開示され
ている。
平板状の各端子片は、コンデンサ素子の各巻回端面に
接触させた状態で、各端子片に一対の溶接電極を接触さ
せて、端子片に溶接電流を通電することにより、コンデ
ンサ素子の各巻回端面に溶接される。
<発明が解決しようとする課題> このような構成のSMTフィルムコンデンサは、コンデ
ンサ素子の各巻回端面に溶接される各端子片がそれぞれ
平板状になっているために、各端子片に対する溶接電流
の電流密度が上がらないという問題がある。このため
に、各端子片とコンデンサ素子の各巻回端面とを十分な
溶接強度が得られるように、長時間にわたって溶接して
必要なジュール熱を発生させなければならない。実開昭
58−120638号公報に開示されているように、一対の凸部
が形成された平板状の端子片の場合も同様である。しか
し、長時間にわたって溶接電流を通電して溶接すると、
コンデンサ素子が長時間にわたって高温に曝されること
になり、コンデンサ素子に悪影響を及ぼすおそれがあ
る。従って、コンデンサ素子に対して悪影響が及ばない
ような短時間の溶接電流の通電により、端子片をコンデ
ンサ素子の各巻回端面に溶接すると、各端子片とコンデ
ンサ素子の各巻回端面との溶接強度が十分ではなく、比
較的小さな引張力によって、各端子片がコンデンサ素子
の各巻回端面から剥離するという問題がある。
特に、平板状の端子片では、その端子片の全面にわた
ってコンデンサ素子の各巻回端面に高強度に溶接するこ
とは困難であり、端子片の全面にわたって十分な溶接強
度が得られないという問題がある。また、平板状の端子
片とコンデンサ素子の巻回端面との間に間隙が形成され
ると、両者の間でスパークが発生し、コンデンサ素子が
絶縁破壊するおそれもある。
本発明はこのような従来の問題を解決するものであ
り、その目的は、コンデンサ素子が溶接時の熱による悪
影響を受けることなく、各巻回端面に対して各端子片が
高強度に溶接されたSMTフィルムコンデンサを提供する
ことにある。
<課題を解決するための手段> 本発明のSMTフィルムコンデンサは、金属化プラスチ
ックフィルムを巻回したコンデンサ素子と、このコンデ
ンサ素子の各巻回端面にそれぞれ設けられたメタリコン
電極と、各メタリコン電極上にそれぞれ溶接された端子
片とを具備し、各端子片が、メタリコン電極に対向して
開口する断面V字状になった直線状に延びる接続部を有
しており、この接続部の長手方向中央部においてメタリ
コン電極との対向部が切欠されていることを特徴とする
ものであり、そのことにより上記目的が達成される。
<作用> 本発明のSMTフィルムコンデンサでは、各端子片の断
面V字状になった接続部が、その開口部をそれぞれ各メ
タリコン電極に対向した状態とされて、接続部の各側縁
部が各メタリコン電極にそれぞれ接触される。そして、
各接続部の切欠された部分を挟んで溶接電流が通電され
る。接続部の切欠されて狭小になった部分では、通電さ
れる溶接電流の電流密度が上昇するために、その狭小に
なった部分を挟んだ接続部の各端部では急激に温度が上
昇する。また、メタリコン電極に対して接続部の各側縁
部が接触した状態になっているために、その部分でも、
溶接電流の電流密度が上昇する。その結果、端子片の接
続部に接触したメタリコン電極は、急速に温度上昇して
溶融状態になり、両者が溶接される。端子片の接続部
は、溶融状態になったメタリコン電極に対して、高強度
に溶接される。
<実施例> 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。第2図は、本発明のSMTフィルムコンデンサの一例
を示す斜視図である。このSMTフィルムコンデンサは、
金属化プラスチックフィルムを巻回して断面が楕円形状
になったコンデンサ素子10と、このコンデンサ素子10の
各巻回端面にそれぞれ形成されたメタリコン電極20と、
各メタリコン電極20にそれぞれ溶接によって取り付けら
れた一対の端子片30とを有している。
各端子片30は、各メタリコン電極20が形成されたコン
デンサ素子10の各巻回端面の長軸方向に沿って直線状に
延びる断面V字状の接続部31と、その接続部31の一方の
端部に連続する平板状の連結部32と、その連続部32に連
続して同一平面上に大きな長方形状に形成された端子板
部33とを有している。
第3図は、端子片30における接続部31および連結部32
の斜視図である。接続部31は、端子板部33から同一平面
内で延出する長板状部分を、端子板部33に近接した連結
板部32を残して、断面V字状になるように屈曲して形成
されている。接続部31は、コンデンサ素子10の各巻回端
面に対して開口部が全体にわたって対向して、各側縁部
が、全体にわたってメタリコン電極20に溶接されてい
る。
接続部31の長手方向中央部には、開口部側(側縁部
側)の各側部が、それぞれ長方形状に切欠されて狭小部
31bがそれぞれ形成されている。この狭小部31bは、連結
部32からは長さaだけ離れるとともに、接続部31の先端
から長さcだけ離れて、接続部31の長手方向に沿って長
さbにわたって形成されている。
接続部31は、断面におけるV字状の開き角度θが60〜
90゜程度、各側縁部と稜線部分との間の高さdが0.8〜
0.9mm程度(1.0mm以上になると、SMTフィルムコンデン
サを基板上等に実装する際に、他の部品等とショートす
るおそれがある)、狭小部31bの長さbが2.1〜2.4mm程
度、長さaおよびcが3.0mm程度とされている。従っ
て、狭小部31bを形成すべく接続部31の切欠された部分
の面積は、狭小部31bを挟む接続部31の各端部における
それぞれの面積のそれぞれ70〜80%程度になっている。
このような構成のSMTフィルムコンデンサは、次のよ
うに製造される。金属化プラスチックフィルムを巻回し
て断面が楕円形状になった複数のコンデンサ素子10が得
られると、このコンデンサ素子10の各巻回端面に、錫と
亜鉛との合金からなるメタリコン電極20がそれぞれ設け
られる。そして、第1図に示すように、各端子片30がタ
イバー41に対して一対の切断部42によってそれぞれ接続
された一対のリードフレーム40を相互に対向させる。各
リードフレーム40のそれぞれの端子片30における各接続
部31の間には、コンデンサ素子10が、各メタリコン電極
20を各接続部31に対向させた状態で配置される。そし
て、各リードフレーム40における各端子片30の接続部31
における各側縁部を、各コンデンサ素子10のそれぞれの
メタリコン電極20に接触させる。
このような状態で、各狭小部31bを挟むように、各端
子片30における接続部31の稜線部分に一対の電極を当接
して、溶接電流を通電する。これにより、端子片30の接
続部31に溶接電流が通電されて、接続部31が温度上昇し
て、接続部31に接触したメタリコン電極20が溶融状態に
なる。そして、溶融状態になったメタリコン電極20と、
接続部31の各側縁部とが溶接される。
その後、リードフレーム40の各端子片30における端子
板部33と、ダイバー41との間に設けられた一対の切断部
42が切断され、第2図に示す本発明のSMTフィルムコン
デンサが得られる。
本発明のSMTフィルムコンデンサでは、端子片30の接
続部31が、メタリコン電極20に対向した開口部を有する
断面V字状をしており、しかも、接続部31の中央部が、
メタリコン電極20に接触しないように切欠されて狭小部
31bにそれぞれなっているために、狭小部31bに流れる電
流量が、狭小部31bの両側に位置する接続部31の端部の
電流量よりも増加し、接続部31の各端部での発熱量が増
加する。これにより、狭小部31bを挟んだ接続部31の各
端部と接触するメタリコン電極20が短時間で溶融状態に
なり、両者が短時間で溶接される。
前述したように、端子片30における接続部31の狭小部
31bを形成する切欠部の面積が、接続部31の各端部の面
積の70〜80%になっており、従って、狭小部31bの面積
が、接続部31の各端部の面積が20%〜30%になっている
ために、狭小部31bにおける溶接電流は、接続部31の各
端部における溶接電流よりも25〜43%増加することにな
る。
また、端子片30の接続部31は、開口部がメタリコン電
極20に対向した断面V字状になっており、接続部31の各
側縁部のみがメタリコン電極20に接触した状態になって
いるために、接続部31の各側縁部によって電流密度が高
められてその部分が急速に温度上昇する。その結果、メ
タリコン電極20の温度が短時間で溶融温度になり、接続
部31の各側縁部とメタリコン電極20とが高強度に溶接さ
れる。
第4図に示す実線Aは、端子片30の接続部31に対して
溶接電流の通電時間(溶接時間)と接続部31の温度との
関係を示すグラフである。第4図における実線Bは、端
子片の接続部が平板状の場合の溶接時間と温度との関係
を示している。本発明における端子片30の接続部31は、
短時間で急激に温度が上昇しており、メタリコン電極20
の融点MPに達するまでの時間t1が短くなっているのに対
して、接続部が平板状の場合には、温度の上昇に長時間
を要し、メタリコン電極20の融点MPに達するまでの時間
t2が長くなっている。
さらに、本発明のSMTフィルムコンデンサにおける端
子片30の接続部31とコンデンサ素子10の各巻回端面に設
けられたメタリコン電極20とを剥離させるために必要な
引張力(剥離引張強度)を試験したところ、表1に示す
結果が得られた。なお、SMTフィルムコンデンサは、接
続部31とメタリコン電極20との溶接時間を、コンデンサ
素子10に悪影響を及ぼさないように7段階に変更して製
造した。また、表2に、端子片の接続板を平板状とし
て、コンデンサ素子の各巻回端面に設けられたメタリコ
ン電極に溶接した場合の剥離引張強度についての試験結
果を表2に示す。この場合も、SMTフィルムコンデンサ
は、平板状の接続部とメタリコン電極との溶接時間とし
て、コンデンサ素子に悪影響を及ぼさないように5段階
に変更して製造した。
このように、本発明のSMTフィルムコンデンサは、コ
ンデンサ素子10の各巻回端面に設けられたメタリコン電
極20と、各端子片30の接続部31とが、高強度に溶接され
た状態になっており、各端子片30が、メタリコン電極20
から剥離するおそれがない。
なお、上記実施例では、端子片30の接続部31に対し
て、平板状の端子板部33を、連続部32を介して、接続部
31の長手方向に接続して設ける構成であったが、第5図
に示すように、端子片30の接続部31に対して、平板状の
端子板部33を、接続部31の長手方向中央部に接続された
連結部32を介して、接続部31の幅方向に並設する構成で
あってもよい。
<発明の効果> 本発明のSMTフィルムコンデンサは、このように、コ
ンデンサ素子の各巻回端面に設けられたメタリコン電極
に対して、断面V字状になった直線状に延びる端子片の
接続部が、その開口部を対向させた状態で溶接されてい
るために、端子片をメタリコン電極に溶接する際に、端
子片を短時間で温度上昇させることができる。その結
果、コンデンサ素子に対して熱による悪影響を及ぼすこ
となく、端子片をメタリコン電極に高強度に溶接するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のSMTフィルムコンデンサの製造工程に
おける斜視図、第2図はそのSMTフィルムコンデンサの
斜視図、第3図はそのSMTフィルムコンデンサに使用さ
れるリードフレームの要部の拡大斜視図、第4図そのSM
Tフィルムコンデンサの端子片をコンデンサ素子に溶接
する際の時間に対する端子片の温度上昇特性を示すグラ
フ、第5図は本発明のSMTフィルムの他の実施例の製造
工程における斜視図である。 10……コンデンサ素子、20……メタリコン電極、301
…端子片、31……接続部、32……連結部、33……端子板
部、40……リードフレーム

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属化プラスチックフィルムを巻回したコ
    ンデンサ素子と、 このコンデンサ素子の各巻回端面にそれぞれ設けられた
    メタリコン電極と、 各メタリコン電極上にそれぞれ溶接された端子片とを具
    備し、 各端子片が、メタリコン電極に対向して開口する断面V
    字状になった直線状に延びる接続部を有しており、この
    接続部の長手方向中央部においてメタリコン電極との対
    向部が切欠されていることを特徴とするSMTフィルムコ
    ンデンサ。
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JP6984958B2 (ja) * 2017-07-14 2021-12-22 株式会社Soken フィルムコンデンサ及びその製造方法

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