JPH08282959A - 吊荷用フック構造 - Google Patents

吊荷用フック構造

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JPH08282959A
JPH08282959A JP11022195A JP11022195A JPH08282959A JP H08282959 A JPH08282959 A JP H08282959A JP 11022195 A JP11022195 A JP 11022195A JP 11022195 A JP11022195 A JP 11022195A JP H08282959 A JPH08282959 A JP H08282959A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強度的に優れ、長期にわたって安定した状態
で使用することができる吊荷用フック構造の提供にあ
る。 【構成】 第1部材3と第2部材4とを連結してなるホ
ルダー5と、ホルダー5にその基端部6が保持されるフ
ック7と、を備える。第1・第2部材3,4の内面に、
相対向する凹状支持部18,18を設ける。凹状支持部18,
18に結合用ピン19の端部19a,19aを嵌合支持させる。
結合用ピン19は、その横断面形状を縦長の長円形とされ
る。ホルダー5内には、リンクチェーン1の端部リンク
2が突入される。この端部リンク2に、結合用ピン19を
挿通する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、巻上機、吊具、牽引機
等に使用される吊荷用フック構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の吊荷用フック構造は、
図10と図11に示すように、フックaと、チェーンbの端
部リンクcとを連結するためのホルダーdと、を備え
る。
【0003】そして、ホルダーdは、第1部材eと第2
部材fとからなり、この第1・第2部材e,fは、カシ
メピンg,gにて一体に連結されていた。また、フック
aはその基端部がホルダーd内に設けられた嵌合孔にそ
の軸心廻りに回転自在に嵌合されている。
【0004】しかして、ホルダーdには、端部リンクc
を保持する結合ボルトhが挿通され、この結合ボルトh
のねじ部iにナットjが螺着されると共に、該ねじ部i
の端部の孔部には、割りピンkが装着されている。つま
り、ホルダーd内において、結合ボルトhが端部リンク
cに挿通され、これにより、チェーンbとホルダーdと
が連結される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の図10
と図11に示す従来のものでは、使用中に、割りピンkが
外れる虞れがあり、外れれば、ナットjが緩んで、結合
ボルトhが外れる虞れがあり、たいへん危険である。
【0006】また、結合ボルトhの頭部、該結合ボルト
hのねじ部iの端部が、ホルダーdから突出しており、
使用中に、これらの突出部が他の部材に当って破損する
こともあった。
【0007】さらに、結合ボルトhの軸部は、その横断
面が円形であるので、断面係数が比較的小であり、強度
的に劣る欠点もあった。
【0008】しかも、第1・第2部材e,fはカシメピ
ンgにて連結されているので、分離(分解)することが
できず、フックaが破損等した場合、該フックaのみを
交換することができず、ホルダーdも交換する必要があ
った。
【0009】そこで、本発明では、長期にわたって安定
した状態で被吊下物を吊下げることができ、しかも、ホ
ルダーの外面には、結合ボルトの一部が突出しない吊荷
用フック構造を提供することを一の目的とし、また、フ
ックを交換する必要が生じたときに、フックのみを簡単
に交換することができる吊荷用フック構造を提供するこ
とを他の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る吊荷用フック構造は、第1部材と第
2部材とを連結してなるホルダーと、該ホルダーにその
基端部が保持されるフックと、を備えた吊荷用フック構
造に於て、第1・第2部材の内面に、相対向する凹状支
持部を設け、かつ、該凹状支持部に横断面形状が縦長の
略長円形の結合用ピンを嵌合支持させると共に、上記ホ
ルダー内に突入されるリンクチェーンの端部リンクに、
該ピンを挿通させたものである。
【0011】この際、凹状支持部が、ホルダーの外面に
達しない盲孔であるのが好ましい。
【0012】また、他の吊荷用フック構造は、第1部材
と第2部材とを連結してなるホルダーと、該ホルダーに
その基端部が保持されるフックと、を備えた吊荷用フッ
ク構造に於て、六角孔付ボルトと該ボルトに螺着される
ナットとからなる連結具にて、上記第1・第2部材を分
離可能として連結すると共に、上記ホルダーの外面に、
上記ナットが係止してその回転が規制される廻り止め部
を設けたものである。
【0013】
【作用】リンクチェーンとホルダーとが結合用ピンにて
連結され、リンクチェーンにてフックが連結される。そ
して、このピンは、横断面形状が縦長の略長円形である
ので、従来の横断面が円形のものに比べて、断面係数が
大となり、強度的に優れる。
【0014】また、ピンは、その端部が、凹状支持部に
支持されるものであって、従来のようにナットが緩んで
外れることがなく、しかも、ホルダー外面には突出せ
ず、使用中に、ピンが他の部材に当ることがない。
【0015】六角孔付ボルトとナットとからなる連結具
にて、第1・第2部材を連結されるものでは、この連結
具を外せば、第1・第2部材を分離することができ、こ
れにより、フックをホルダーから取外すことができる。
この場合、ホルダーの外面には、廻り止め部が設けられ
ているので、六角孔付ボルトを螺進退させる際、共廻り
を有効に防止することができる。
【0016】
【実施例】以下、実施例を示す図面に基づいて本発明を
詳説する。
【0017】図1と図2と図3は本発明に係る吊荷用フ
ック構造を示し、この吊荷用フック構造は、リンクチェ
ーン1の端部リンク2に連結されるものであって、第1
部材3と第2部材4とを連結してなるホルダー5と、基
端部6が保持されるフック7と、を備える。
【0018】しかして、ホルダー5の第1・第2部材
3,4は、六角孔付ボルト14と該ボルト14に螺着される
ナット15とからなる連結具16にて分離可能として連結さ
れるものであって、第1・第2部材3,4は、凹溝22を
有する本体部3a,4aと、外鍔部3b,4bと、から
なる。
【0019】そして、第1・第2部材3,4の内面に
は、夫々、図5に示すように、ノック孔8とノックピン
9とが設けられ、第1・第2部材3,4を重ね合わせた
状態では、第1部材3のノック孔8に第2部材4のノッ
クピン9が嵌合し、第2部材4のノック孔8に第1部材
3のノックピン9が嵌合する。
【0020】このように、第1・第2部材3,4が重ね
合わされた状態では、図2と図3に示すように、軸心孔
10が形成される。この軸心孔10は、上端部側が、リンク
チェーン1の端部リンク2及びこれに係合した次のリン
ク11が挿入されるリンク挿入部12とされ、下端部側が、
フック7への基端部6が挿入されるフック挿入部13とさ
れる。
【0021】即ち、リンク挿入部12は、図4に示すよう
に、このホルダー5の幅方向に沿った第1部12aと、平
面視において該第1部12aに直交する第2部12bとから
なり、第1部12aに端部リンク2の大半が挿入され、第
2部12bに上記リンク11の一部が挿入される。
【0022】また、フック挿入部13は、図2と図3と図
6に示すように、下方の小径部13aと上方の大径部13b
とからなり、該小径部13aにフック7の基端部6の小径
部6aが嵌合し、該大径部13bにフック7の基端部6の
大径部6bが嵌合して、該フック7の基端部6を保持す
る。従って、フック7はその軸心廻りに回転自在となっ
ている。
【0023】なお、第1・第2部材3,4の外鍔部3
b,4bの内面には、凹窪部17,17が設けられている。
【0024】しかして、第1・第2部材3,4の内面に
は、図2に示すように、上記凹溝22,22に連通連結され
る凹状支持部18,18が設けられ、この凹状支持部18,18
に、結合用ピン19の端部19a,19aが嵌合支持されてい
る。
【0025】ピン19は、図7に示すように、横断面が縦
長の長円形とされ、リンクチェーン1の端部リンク2に
挿通され、該リンクチェーン1とホルダー5とを連結す
る。
【0026】従って、凹状支持部18は、その形状を、ピ
ン19に対応する縦長の長円形状とする必要があり、か
つ、図例の如く、ホルダー5の外面、つまり、第1・第
2部材3,4の外面20に貫通しない盲孔とするのが好ま
しい。
【0027】このように、ピン19は、その断面形状が縦
長の長円形であるので、断面積が同じである円形のもの
に比べて、断面係数が大となり、強度的に優れ、安定し
た状態で、リンクチェーン1とホルダー5とを連結する
ことができる。また、ピン19は、ホルダー5の外面20か
ら突出せず、使用中に、ピン19が他の部材に衝突等せ
ず、ピン19が破損等することがない。しかも、ホルダー
5の外面20に、図1に示すように比較的広い面積の平面
部20aを設けることができ、この平面部20aに文字等を
記載することができる。つまり、この平面部20a使用限
度重量等を記載しておくことができ、使用者にとって至
便となる。
【0028】ところで、ホルダー5の外面20には、上記
連結具16のナット15が係止する廻り止め部21…が設けら
れる。具体的には、第1・第2部材3,4の本体部3
a,4aの両側面に略横倒Vの字状の切欠き部を形成
し、この切欠き部をもって廻り止め部21としている。
【0029】つまり、廻り止め部21の側面21a,21b
に、この廻り止め部21にその一部が嵌入状となっている
ナット15の2つの面15a,15bが夫々相対面し、ナット
15の軸心廻りの回転を規制している。
【0030】従って、第1・第2部材3,4を連結する
場合、ナット15を廻り止め部21に係止させた状態にて、
六角孔付ボルト14を、六角レンチ等の作業工具を使用し
て螺進させれば、ナット15が共廻りすることなく、確実
に締め付けることができる。
【0031】ところで、連結具16は、第1・第2部材
3,4の外鍔部3b,4bに取付けられるものであっ
て、平面視において図4と図6に示すように、ホルダー
5の外面20より突出しないように設定することができ
る。
【0032】このように、ホルダー5は第1・第2部材
3,4が、連結具16…にて連結されるので、ボルト14を
螺退させて、連結具16を外せば、第1・第2部材3,4
に分離することができる。分離できれば、ピン19を凹状
支持部18,18から引き抜くことができ、これにより、ホ
ルダー5からリンクチェーン1及びフック7を取外すこ
とができる。
【0033】しかして、フック7の一面24側には、図1
に示すように、このフック7の開口部7aの開口寸法L
(図9参照)を測定するための第1・第2測定点25,26
が設けられる。
【0034】第1測定点25は、フック先端側に設けられ
た小突子からなり、第2測定点26は、フック基端側に設
けられた小突子からなる。
【0035】また、開口寸法Lとしては、図9の(イ)
に示すように、第1・第2測定点25,26の中心間寸法と
したり、図9の(ロ)に示すように、第1・第2測定点
25,26の内側間寸法としたり、図9の(ハ)に示すよう
に、第1・第2測定点の外側間寸法としたりすることが
できる。
【0036】なお、図9において、27は開口寸法Lを測
定するためのノギスであって、図9の(イ)において
は、内側用ジョウ28,28の先端を、第1・第2測定点2
5,26の中心に設けられる凹窪部29,29に嵌合させて、
その開口寸法Lを測定し、図9の(ロ)においては、内
側用ジョウ28,28の内側用測定面28a,28aを、第1・
第2測定点25,26の内側に当接させて、その開口寸法L
を測定し、図9の(ハ)においては、外側用ジョウ30,
30の外側用測定面30a,30aを、第1・第2測定点25,
26の外側に当接させて、その開口寸法Lを測定している
が、勿論、この方法以外の方法にて、各開口寸法Lを測
定することができる。
【0037】しかして、この開口寸法Lとしては、中心
部の内径寸法D(図1と図8参照)と同一乃至内径寸法
Dより小さく設定する。なお、内径寸法Dとしては、例
えば、図8に示すように、ノギス27を使用して測定すれ
ばよい。
【0038】このように、LとDとを設定することは、
長期にわたってこの吊荷用フック構造を使用した場合等
において、フック7の開口部7aの開口寸法Lが大とな
り、使用限度を越えたことを使用者に知らせるものであ
る。
【0039】即ち、開口寸法Lは、使用前においては、
内径寸法Dと同一乃至内径寸法Dより小さく設定されて
いるので、使用により、開口部7aが拡開し、L>Dと
なれば、このフック7の開口部7aの開きが、限度を越
え、このフック7の交換時期であることがわかる。
【0040】そして、交換時期が来ていれば、この吊荷
用フック構造は、連結具16の六角孔付ボルト14を緩め
て、この連結具16を取外すことにより、第1・第2部材
3,4を分離することができ、これにより、ホルダー5
から(使用限度を越えた)フック7を取外すことができ
る。その後は、新しいフック7の基端部7aを第1・第
2部材3,4の挿入部13に挿入した状態として、再び、
連結具16にてこの第1・第2部材3,4を連結すれば、
この新しいフック7をホルダー5に取付けることができ
る。
【0041】つまり、損傷等したフック7に代えて新し
いフック7を簡単に取付けることができる。
【0042】なお、図1等において、23は被吊下物のフ
ック7からの外れを防止するための外れ防止材であっ
て、その基部がフック7の基端部6側に枢着されてい
る。
【0043】ところで、上述の実施例では、第1・第2
部材3,4には、夫々、ノック孔8とノックピン9が設
けられているので、第1・第2部材3,4を重ね合わせ
て連結する際、第1・第2部材3,4の位置決めを確実
に行なうことができ、第1・第2部材3,4の連結作業
が容易であるが、勿論、ノック孔8及びノックピン9を
省略するも自由である。また、この第1・第2部材3,
4は上述の実施例では同一部材からなり、大量生産が可
能となってコスト高とならない。
【0044】
【発明の効果】本発明は上述の如く構成されているの
で、次に記載する効果を奏する。
【0045】 断面係数が大である結合用ピン19に
て、リンクチェーン1とホルダー5とが連結され、安定
した状態で被吊下物を吊下げることができる。
【0046】 結合用ピン19が回転せず、このピン19
への力のかかる点が一定する。つまり、繰返し応力がな
く、このピン19を長期にわたって安定して使用すること
ができる。
【0047】 結合用ピン19がホルダー5より突出せ
ず、使用中に、このピン19が外れることがなく、安全で
ある。
【0048】 使用中に、結合用ピン19が他の部材に
接触することがないので、(他の部材に接触することに
よる)該ピン19の損傷等を有効に防止できる。
【0049】 ホルダー5の外面20に比較的大きな平
面部20aを形成することが、この平面部20aに、文字等
を記載することができ、これにより、使用限度重量をホ
ルダー5に示しておくことができ、使用者は、この吊荷
用フック構造を安全に使用することができる。
【0050】 結合用ピン19は横断面形状が縦長の長
円形であるので、シンプルな形状となって、ピン19を製
造する際の熱処理等が容易に行なえ製造が容易となる。
【0051】 全体寸法も、従来と同様の強度のもの
に比べて小さく設定することができ、全体のコンパクト
化を図ることができる。
【0052】 六角孔付ボルト14と該ボルト14に螺着
されるナット15とからなる連結具16にて、第1・第2部
材3,4を連結しているものでは、連結具16の取外しに
より、第1・第2部材3,4を分離することができ、こ
れにより、フック7が損傷した場合等において、該フッ
ク7のみを簡単に交換することができる。
【0053】 連結具16のナット15はホルダー5の廻
り止め部21に係止しているので、ボルト14の螺進退を確
実に行なうことができ、ホルダー5の分離・組立てを簡
単に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す正面図である。
【図2】側面図である。
【図3】背面図である。
【図4】ホルダーの平面図である。
【図5】ホルダーの断面平面図である。
【図6】第1・第2部材連結状態の断面平面図である。
【図7】結合用ピンの斜視図である。
【図8】フックの中心部の内径寸法測定状態を示す正面
図である。
【図9】フックの開口部の開口寸法測定状態を示す正面
図である。
【図10】従来例を示す正面図である。
【図11】従来例の側面図である。
【符号の説明】
1 リンクチェーン 2 端部リンク 3 第1部材 4 第2部材 5 ホルダー 6 基端部 7 フック 14 六角孔付ボルト 15 ナット 16 連結具 18 凹状支持部 19 結合用ピン 20 外面 21 廻り止め部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1部材3と第2部材4とを連結してな
    るホルダー5と、該ホルダー5にその基端部6が保持さ
    れるフック7と、を備えた吊荷用フック構造に於て、第
    1・第2部材3,4の内面に、相対向する凹状支持部1
    8,18を設け、かつ、該凹状支持部18,18に横断面形状
    が縦長の略長円形の結合用ピン19を嵌合支持させると共
    に、上記ホルダー5内に突入されるリンクチェーン1の
    端部リンク2に、該ピン19を挿通させたことを特徴とす
    る吊荷用フック構造。
  2. 【請求項2】 凹状支持部18,18が、ホルダー5の外面
    20に達しない盲孔である請求項1記載の吊荷用フック構
    造。
  3. 【請求項3】 第1部材3と第2部材4とを連結してな
    るホルダー5と、該ホルダー5にその基端部6が保持さ
    れるフック7と、を備えた吊荷用フック構造に於て、六
    角孔付ボルト14と該ボルト14に螺着されるナット15とか
    らなる連結具16にて、上記第1・第2部材3,4を分離
    可能として連結すると共に、上記ホルダー5の外面20
    に、上記ナット15が係止してその回転が規制される廻り
    止め部21を設けたことを特徴とする吊荷用フック構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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