JPH08282693A - 閉止装置及び合成樹脂製キャップ - Google Patents

閉止装置及び合成樹脂製キャップ

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JPH08282693A
JPH08282693A JP7084315A JP8431595A JPH08282693A JP H08282693 A JPH08282693 A JP H08282693A JP 7084315 A JP7084315 A JP 7084315A JP 8431595 A JP8431595 A JP 8431595A JP H08282693 A JPH08282693 A JP H08282693A
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cap
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synthetic resin
tamper
closing device
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Koichi Takamatsu
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SHIBASAKI SEISAKUSHO KK
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    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
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    • B65D41/00Caps, e.g. crown caps or crown seals, i.e. members having parts arranged for engagement with the external periphery of a neck or wall defining a pouring opening or discharge aperture; Protective cap-like covers for closure members, e.g. decorative covers of metal foil or paper
    • B65D41/32Caps or cap-like covers with lines of weakness, tearing-strips, tags, or like opening or removal devices, e.g. to facilitate formation of pouring openings
    • B65D41/34Threaded or like caps or cap-like covers provided with tamper elements formed in, or attached to, the closure skirt
    • B65D41/3404Threaded or like caps or cap-like covers provided with tamper elements formed in, or attached to, the closure skirt with ratchet-and-pawl mechanism between the container and the closure skirt or the tamper element
    • B65D41/3409Threaded or like caps or cap-like covers provided with tamper elements formed in, or attached to, the closure skirt with ratchet-and-pawl mechanism between the container and the closure skirt or the tamper element the tamper element being integrally connected to the closure by means of bridges

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容器に合成樹脂製キャップを装着する際のブ
リッジ切断角度を小さくすることができ、良好なタンパ
ーエビデンス性を発揮し得るとともに閉栓時のブリッジ
切れのない閉止装置の提供を目的としている。 【構成】 TEリング部58の内壁面に係止突起60が周方
向に沿って複数個離間して設けられ、かつ主部57下端か
ら下方に向けて突出形成され、開栓方向に漸次突出高さ
を減じる傾斜面を有する遅動防止突起62と、TEリング
部の上端部に設けられた係合部63とからなる遅動防止手
段64が設けられた合成樹脂製キャップ50、及びこのキャ
ップと膨出段部72の下方に1個又は周方向に沿って複数
個離間配置された係止爪74が設けられた容器70とからな
る閉止装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、口部外周にネジ部が形
成された容器と、その容器口部に螺着嵌合され、開栓時
に筒部下部に連結されたタンパーエビデンスリング部が
キャップ主部から切り離されて開栓を表示するタンパー
エビデンス性を有するキャップとからなる閉止装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、口部にネジ部が形成された容
器と、その容器口部に螺着嵌合され、開栓時に筒部下部
に連結された開栓表示リング部がキャップ主部から切り
離されて開栓を表示する機能(ピルファープルーフ性又
はタンパーエビデンス性と称される)を有するキャップ
とからなる閉止装置として、各種の形状のものが提案さ
れている。
【0003】図8は、従来の閉止装置の一例として特公
昭52−14677号公報に記載されたキャップとそれ
に対応する容器とからなる閉止装置を示すものである。
この閉止装置は、頂部3と、頂部周縁から下方に延びそ
の内側にねじ5を有する筒部4と、キャップ本体2を開
封方向に回すとき容体逆止突起14とキャップ逆止突起
8との逆止力により破断されるブリッジ6と、このブリ
ッジ6によりキャップ本体2から区画された環状体7と
を備えたキャップ1と、このキャップ1が装着されるよ
うに、口部12に雄ねじ13が形成されるとともに、こ
の雄ねじ13の下部に容体逆止突起14が形成された容
器11とからなる閉止装置が記載されている。この閉止
装置は、キャップ1を開栓方向に回すと、キャップ1の
環状体7内面に設けられたキャップ逆止突起8が、容器
11に設けられた容体逆止突起14に係合し、それによ
って環状体7の回転が阻止され、ブリッジ6が切断され
てキャップ本体2から環状体7が切り離されるようにな
っている。
【0004】図9は、従来の閉止装置の他の例として特
公平1−30702号公報に記載された合成樹脂製容器
蓋(キャップ)を示すものであり、外周面に雄ねじ31
と該雄ねじ31の下方に設けられたあご部32とが形成
されている容器口部30を備えた容器と、これに装着さ
れるキャップ20が記載されている。このキャップ20
は、天板部21とその周縁部から垂下する筒部22とを
具備し、該筒部22には周方向に延びる複数個のスリッ
ト23と該スリット間に存在するブリッジ24によって
規定された破断ライン25が形成され、筒部22が破断
ライン25より上方の主部26と破断ラインより下方の
ピルファープルーフ裾部27とに区画されており、該主
部26の内面には容器口部30の雄ねじ31に螺合する
ねじ部28が形成されており、ピルファープルーフ裾部
27の内面には半径方向内方に突出する複数個の突起2
9が、ブリッジ24と離れた位置に形成されている。こ
の突起29は、図10に示すように軸線方向下方から上
方に向って半径方向内方への突出量が漸次増大するよう
な形状で形成されている。
【0005】この閉止装置では、キャップ20を容器口
部30に装着する際には、ピルファープルーフ裾部27
が弾性変形して突起29が容器口部30のあご部32を
乗り越えその下方に入り込む。そして、容器口部30に
装着されたキャップ20を開栓方向に回すと、ピルファ
ープルーフ裾部27の内面に設けられた突起29が容器
口部30のあご部下端に係止して、ピルファープルーフ
裾部27の上方への移動を阻止し、その結果キャップ2
0の主部26とピルファープルーフ裾部27とを連結す
るブリッジ24に引張力が作用し、ブリッジ24が切断
され、ピルファープルーフ裾部27が切り離される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の閉止装置には次のような問題があった。前者の
特公昭52−14677号公報に記載された閉止装置
は、キャップ1を容器口部11に装着する際に、環状体
7内面に形成されているキャップ逆止突起8又は容器口
部11に形成されている容体逆止突起14を圧縮し両者
を相対的に回転させることが必要であるが、これら逆止
突起を圧縮するには、キャップに相当大きなトルクを加
える必要があり、従ってキャップ1の装着が比較的困難
であり、またキャップに加えられる相当大きなトルクに
起因してキャップ装着時にブリッジが破断されてしまう
欠点がある。その欠点を解決するためには、逆止突起の
突出量を小さくするか或いは逆止突起を軟質又は柔軟な
ものにすることが考えられるが、そのようにすると容器
口部11にキャップ1を装着した後におけるキャップ逆
止突起8と容体逆止突起14との係合が不十分なものに
なり、開封表示によるタンパーエビデンス性が損なわれ
ることになる。さらに、上記の閉止装置では、キャップ
1および容器口部の形状が特異であり、通常の合成樹脂
製キャップや金属製キャップに適用させるのが困難であ
る欠点がある。
【0007】また後者の特公平1−30702号公報に
記載されたキャップ20は、ピルファープルーフ裾部2
7の突起29とブリッジ24とを離して設けたことによ
って、キャップ20を容器口部30に装着する際に突起
29が容器口部30のあご部32を乗り越えるときにピ
ルファープルーフ裾部27が弾性変形してもブリッジ2
4が破断されるのを防いでいる。しかし、このキャップ
20は、開栓時にピルファープルーフ裾部27の内面に
設けられた突起29が容器口部30のあご部下端に係止
してピルファープルーフ裾部27の上方への移動を阻止
し、その結果キャップ20の主部26とピルファープル
ーフ裾部27とを連結するブリッジ24に作用する引張
力でブリッジ24を切断する構造になっているために、
キャップを合成樹脂で形成した場合には、ブリッジ24
に引張力が作用するとブリッジ24が簡単に引き延さ
れ、これを切断させるにはキャップ本体を開栓方向にか
なりの角度回転させなければならなかった。
【0008】この種のタンパーエビデンス性を有するキ
ャップにあっては、容器口部に装着されたキャップを最
初の位置から開栓方向に回す時、容器口部の上端がキャ
ップ内面或いはライナー等から離れて容器の密封性が解
除された時点の回転角度(シールリリースアングル;以
下S.R.Aという)と、容器口部に装着されたキャップ
を最初の位置から開栓方向に回す時、ブリッジが切断さ
れる位置までの回転角度(ブリッジ切断角度;以下B.
B.Aという)との関係が、S.R.A−B.B.A=0度
以上、好ましくは30度以上あることが望ましいとされ
る。即ち、キャップ開栓時に、容器口部上端がライナー
等から離れて密封シールが解除される以前にブリッジが
切断されることが望ましいとされている。閉止装置のキ
ャップとして、アルミ合金などの金属製キャップを用
い、このキャップを容器口部に被せ、その筒部を容器口
部の外周に沿って巻き締めしたものでは、一般に上記
B.B.Aを90度以内と小さくすることができるため
に、S.R.A−B.B.Aの値を大きくすることができ
る。しかし、上述した合成樹脂製キャップ20にあって
は、ブリッジ24の延びによってB.B.Aが大きくな
り、S.R.A−B.B.A=0度以下になる場合があり、
タンパーエビデンス性の向上の観点から改善すべき点が
あった。
【0009】さらに、このキャップ20を容器口部30
に装着する際に、ピルファープルーフ裾部27が弾性変
形することによって突起29が容器口部30のあご部3
2を乗り越えるものであり、たとえピルファープルーフ
裾部27の突起29とブリッジ24とを離して設けたと
しても、ブリッジ24の機械強度が弱いとキャップ螺着
時にブリッジ24が切断される場合があり、かかる不都
合を防止するためにはブリッジ24の強度を高めるか或
いは図10中の符号34,35に示すように破断ライン
25の上下に係合片を設け、キャップ螺着時にブリッジ
24が切断されるのを防止することが考えられる。しか
し、ブリッジ24の強度を高めると、キャップの開栓が
困難となったり、ブリッジ24が切れなくなってタンパ
ーエビデンス性が損なわれるおそれがあり、また破断ラ
イン25の上下に係合片を設けることは通常のキャップ
製造工程では困難であり、特別の製造工程が必須とな
り、製造コストの上昇を招いてしまうことになる。
【0010】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、合成樹脂製キャップと容器とからなる閉止装置にお
いて合成樹脂製キャップを装着した際のB.B.Aを小さ
くすることができ、良好なタンパーエビデンス性を発揮
し得る閉止装置と合成樹脂製キャップの提供を目的とし
ている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる閉止装置
は、口部外周にネジ部が形成され、該ネジ部の下方に径
方向外方に環状に膨出した膨出段部が形成された容器
と、天板部とその周縁から垂下した筒部とを備え、該筒
部の下部に複数のブリッジを残して水平スコアによって
主部から区画されたタンパーエビデンスリング部(以
下、TEリング部という)が形成され、かつ該主部の内
壁面に上記容器のネジ部に螺合するネジ部が設けられた
合成樹脂製キャップ(以下、キャップという)とを備え
た閉止装置において、容器の膨出段部の下方に、縮径部
を介して1個又は周方向に沿って複数個離間配置された
係止爪を設け、かつキャップのTEリング部の内壁面
に、容器口部に装着されたキャップを開栓方向に回す際
に上記係止爪に係合する係止突起を設け、キャップの主
部下端から下方に向けて突出形成され、開栓方向に漸次
突出高さを減じる傾斜面を有する遅動防止突起と、上記
TEリング部の上端部に設けられた係合部とからなる遅
動防止手段を設けてなり、該遅動防止手段は、上記キャ
ップを容器口部に被せて閉栓方向に回す際には、係合部
が遅動防止突起の閉栓方向側面に当接し、かつ容器口部
に装着されたキャップを開栓方向に回す際には、係合部
が遅動防止突起の傾斜面に沿って移動して、TEリング
部を該主部から離間させる方向に押圧するような構成と
したものである。
【0012】本発明の閉止装置において、容器の係止爪
は、キャップを容器口部に装着して開栓方向に回した時
にキャップの係止突起と係合する当接面と反対側の面
が、該当接面側に向けて漸次突出高さを増す傾斜面とし
て良い。本発明の閉止装置において、遅動防止手段の係
合部が、主部とTEリング部との境界部に、TEリング
部の径方向内側に沿って、遅動防止突起の配設位置を除
くほぼ全周にわたって設けられた段部を、上記水平スコ
アによってTEリング部と連動するように切断してな
り、かつ遅動防止突起が、隣合う係止突起の間の位置に
一部が該係合部よりも径方向内方に位置するように形成
された構成として良い。また、遅動防止突起の傾斜面の
角度は15〜60度の範囲として良い。本発明の閉止装
置において、キャップのTEリング部に、上記ブリッジ
の切断とほぼ同時或いはブリッジ切断の直後に、このT
Eリング部をバンド状に開環させる垂直スコアを設けた
構成として良い。本発明の閉止装置において、容器の膨
出段部下端から係止爪上端までの長さを3.0mm以上
として良い。本発明の閉止装置において、容器口部に装
着されたキャップを開栓方向に回転させ、ブリッジが切
断される位置までの回転角度であるブリッジ切断角度が
90度以下として良い。
【0013】本発明のキャップは、口部外周にネジ部が
形成され、該ネジ部の下方に1個又は周方向に沿って複
数個離間配置された係止爪が設けられた容器の口部に螺
着嵌合されるキャップであり、天板部とその周縁から垂
下した筒部とを備え、該筒部の下部に複数のブリッジを
残して水平スコアによって主部から区画されたTEリン
グ部が形成され、該主部の内壁面に上記容器のネジ部に
螺合するネジ部が設けられたキャップにおいて、TEリ
ング部の内壁面に、容器口部に装着された該キャップを
開栓方向に回す際に、係止爪に係合する突起を設け、キ
ャップの主部下端から下方に向けて突出形成され、開栓
方向に漸次突出高さを減じる傾斜面を有する遅動防止突
起と、TEリング部の上端部に設けられた係合部とから
なる遅動防止手段を設け、該遅動防止手段は、キャップ
を容器口部に被せて閉栓方向に回す際には、係合部が遅
動防止突起の閉栓方向側面に当接し、かつ容器口部に装
着されたキャップを開栓方向に回す際には、係合部が遅
動防止突起の傾斜面に沿って移動して、TEリング部を
主部から離間させる方向に押圧するように構成したもの
である。
【0014】本発明のキャップにおいて、遅動防止手段
の係合部が、主部とTEリング部との境界部に、TEリ
ング部の径方向内側に沿って遅動防止突起の配設位置を
除くほぼ全周にわたって設けられた段部を上記水平スコ
アによってTEリング部と連動するように切断して形成
してなり、かつ遅動防止突起が、隣合う係止突起の間の
位置に一部が該係合部よりも径方向内方に位置するよう
に形成された構成として良い。また遅動防止突起の傾斜
面の角度は15〜60度の範囲として良い。本発明のキ
ャップにおいて、TEリング部に、上記ブリッジの切断
とほぼ同時或いはブリッジ切断の直後に、このTEリン
グ部をバンド状に開環させる垂直スコアを設けた構成と
して良い。
【0015】
【作用】本発明の閉止装置は、膨出段部の下方に、縮径
部を介して1個又は周方向に沿って複数個離間配置され
た係止爪が設けられた容器と、TEリング部の内壁面に
該係止爪に係合する係止突起が設けられたキャップとか
ら構成し、このキャップを上記容器の口部に装着し、キ
ャップを開栓方向に回した際に係止爪と係止突起とが係
合し、TEリング部の回転が阻止され、その結果キャッ
プを開栓方向に回す回転力が直接ブリッジに作用し、ブ
リッジが容易に切断される。そして容器口部の膨出段部
の下方に複数個の係止爪を間隔をおいて配置し、キャッ
プのTEリング部内壁に複数の係止突起を配置すること
により、複数のブリッジに均一に力が加わりブリッジの
切断が容易となり、しかも容器口部に装着されたキャッ
プを開栓方向に回転させてブリッジが切断される位置ま
での回転角度であるブリッジ切断角度(B.B.A)を9
0度、好ましくは45度以下と小さくすることが可能と
なる。
【0016】また、この発明においてはキャップに、主
部下端から下方に向けて突出形成され、開栓方向に漸次
突出高さを減じる傾斜面を有する遅動防止突起と、TE
リング部の上端部に設けられた係合部とからなる遅動防
止手段を設け、キャップを上記容器口部に被せて閉栓方
向に回す際には、上記係合部が上記遅動防止突起の閉栓
方向側面に当接し、かつ容器口部に装着されたキャップ
を開栓方向に回す際には、係合部が遅動防止突起の傾斜
面に沿って移動して、TEリング部を主部から離間させ
る方向に押圧するように構成したことにより、容器口部
にこのキャップを被せ、閉栓方向に回して螺着嵌合する
場合には、係合部が遅動防止突起の閉栓方向側面に当接
して、キャップ主部の閉栓方向への回転にTEリング部
の回転が遅動することなく完全に一致して連動すること
により、キャップ巻締め時にブリッジに余分な力が加わ
ることなく装着し得る。また容器口部に装着されたこの
キャップを開栓方向に回すと、容器の係止爪とキャップ
の係止突起とが係合し、TEリング部の回転が阻止さ
れ、その結果キャップを開栓方向に回す回転力が直接ブ
リッジに作用し、ブリッジが切断されるとともに、遅動
防止手段の係合部が遅動防止突起の傾斜面に沿って移動
し、TEリング部を主部から離間させる方向に押圧する
ことにより、ブリッジが切れて主部から切り離されたT
Eリング部を確実に主部から離間させることができる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。図1ないし図4は本発明にかかる閉止装置と合成樹
脂製キャップの一実施例を示すものであり、これらの図
中符号50はキャップ、70は容器である。本実施例に
おいて、キャップ50はポリプロピレンなどの合成樹脂
から作られている。また容器70は、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)などの合成樹脂から作られてい
る。なお、容器70は本実施例に限定されることなくガ
ラス容器であっても良い。
【0018】キャップ50は、円形をなす天板部51
と、この天板部51の周縁から垂下する筒部52とから
なるキャップ本体53と、このキャップ本体53の天板
部51内面側に設けられた薄肉状のライナー54とを備
えて構成されている。上記筒部52は、複数の細いブリ
ッジ55を残して水平スコア56によって、水平スコア
56より上部の主部57と、水平スコア56より下部の
TEリング部58とに区画されている。この主部57の
内壁面には、容器70の口部外周に形成された雄ネジ7
1と螺合するネジ部59が形成されている。また、TE
リング部58内壁面には、開栓方向に沿って漸次突出高
さを増す複数の係止突起60が周方向にそって所定間隔
で形成されたラチェット構造になっている。
【0019】この合成樹脂製キャップ50には、主部5
7下端から下方に向けて突出形成され、開栓方向に漸次
突出高さを減じる傾斜面61を有する遅動防止突起62
と、TEリング部58の上端部に設けられた係合部63
とからなる遅動防止手段64が設けられている。この遅
動防止手段64は、この合成樹脂製キャップ50を容器
口部70aに被せて閉栓方向に回す際には、係合部63
が遅動防止突起62の閉栓方向側の側面62aに当接
し、かつ容器口部70aに装着されたキャップ50を開
栓方向に回す際には、係合部63が遅動防止突起62の
傾斜面61に沿って移動して、TEリング部58を主部
57から離間させる方向に押圧するように構成されてい
る。
【0020】この遅動防止手段64の係合部63は、キ
ャップ50の主部57とTEリング部58との境界部
に、TEリング部58の径方向内側に沿って、遅動防止
突起62の配設位置を除くほぼ全周にわたって設けられ
た段部63aを、水平スコア56によってTEリング部
58と連動するように切断して形成されている。また、
遅動防止突起62は、隣合う係止突起60の間の位置
に、その一部が係合部63よりも径方向内方に位置する
ように形成され、その径方向内方部は水平スコア56に
よって切断されておらず、その結果遅動防止突起62は
キャップ主部57側に連動するようになっている。図2
において係合部63の径方向内方側には、水平スコア5
6によって一部が切断された複数のリーダー55aが周
方向に沿って離間配置され、これらリーダー55aの未
切断部分がブリッジ55となっている。なお、図2にお
いて符号65を付した破線は、水平スコア56の切断線
を示し、この切断線の径方向外方が水平スコア56によ
り切断されている。
【0021】遅動防止手段64の遅動防止突起62と係
合部63との突出高さは、キャップ50を容器口部70
aに装着した状態で、容器70の係止爪74上端に接し
ない高さであれば良いが、好ましくは、遅動防止突起6
2と係合部63の双方とも水平スコア56から0.5〜
2.5mm程度とされる。遅動防止突起62と係合部6
3との間隔は、ブリッジ55の幅以下、好ましくは0.
5mm以下とされる。図3に示す遅動防止突起62の傾
斜面61の傾斜角度αは15〜60度とされる。角度α
が15度より小さいと、遅動防止手段64の係合部63
がこの傾斜面61に沿って移動し、TEリング部58を
押圧して主部57から離間させるのに必要な回転角度が
大きくなってしまう。また、角度αが60度よりも大き
いと、遅動防止手段64の係合部63がこの傾斜面61
に沿って移動する際の抵抗力が大きくなり、開栓し難く
なる。
【0022】容器70は、その口部70aの上部外周に
雄ネジ71が形成され、雄ネジ71の下方に環状に膨出
した膨出段部72が形成され、またその下方の容器首部
にはフランジ73が形成されている。さらにこの容器7
0では、膨出段部72の下方に縮径部75を介して、複
数の係止爪74が周方向に間隔をおいて設けられてい
る。これら係止爪74は、キャップ50の開栓時に係止
突起60の側面に当接する側の当接面がほぼ垂直な面に
形成され、その反対面は該当接面に向って突出高さを漸
次増加させた傾斜面になっている。
【0023】容器70の膨出段部72下端から係止爪7
4上端までの長さ、即ち縮径部の長さは、3.0mm以
上、好ましくは3.0〜10mm程度として良い。この
縮径部の長さが3.0mm以上であれば、この容器70
に金属製キャップを巻締めて装着する場合に、成形ロー
ラで金属製キャップ下端部を容器70の膨出段部72下
端に巻込み成形するのが容易となる。
【0024】本実施例では、TEリング部58に多数の
係止突起60(図2においては16個)を設けると共
に、容器70の膨出段部72下部に4つの係止爪74を
設けたラチェット構造になっている。これら係止突起6
0と係止爪74の個数は、この例示に限定されることな
く、係止爪74が1個または複数個、係止突起60が複
数個であれば良いが、B.B.A.を90度以下、好まし
くは45度以下とするためには容器70に係止爪74を
4つ設けた場合に、係止突起60を4個以上、好ましく
は8個以上設けることが望ましい。また、本実施例では
遅動防止突起62を周方向に8個配設した構成とした
が、この個数も本実施例に限定されない。
【0025】本実施例による閉止装置の使用方法につい
て説明する。容器70は、所望の内容液を充填した後、
図示略のキャップ装着装置に搬送され、フランジ73の
下面を支承し、好ましくは懸吊状態で搬送しつつ、その
口部70aにキャップ50を螺着嵌合し、キャップ50
を装着して密封する。
【0026】キャップ50を容器口部70aに装着する
場合には、TEリング部58の係止突起60は、その内
径が容器口部70aの雄ネジ71及び膨出段部72の外
径よりも大きく設定されていることから、TEリング部
58は容器口部70aの外周を容易に通過可能である。
容器70の雄ネジ71とキャップ50のネジ部59との
閉方向への螺子嵌合に従ってTEリング部58が下方に
移動し、容器70の係止爪74の位置に移動する。この
とき遅動防止手段64は、図4に示すように、係合部6
3が遅動防止突起62の閉栓方向側面62aに当接し
て、キャップ主部57の閉栓方向への回転にTEリング
部58の回転が遅動することなく完全に一致して連動す
ることにより、キャップ50の係止突起60が容器70
の係止爪74の傾斜面上を摺動しつつ、係止爪74を乗
り越えることができる。従って、キャップ装着時に、キ
ャップ50の係止突起60が容器70の係止爪74を乗
り越える際の抵抗によってTEリング部58が主部57
の回転に対して遅動し、ブリッジ55に余分な力が加わ
るのが防止され、キャップ50を装着する際にブリッジ
55が切断されてしまう不都合を防ぐことができる。
【0027】容器口部70aに装着されたキャップ50
は、図1に示すように、係止突起60の下端が係止爪7
4の下部近傍まで達した状態で巻締められる。また、容
器口部70aの上端および外周面は、キャップ50の天
板部51内面に設けられた軟質樹脂からなるライナー5
4に圧接し、それによって容器70が密封されている。
【0028】この閉止装置のキャップ50を開栓するべ
く容器口部70aに装着されたキャップ50を開栓方向
に回すと、それぞれの係止突起60は僅かな回転移動に
よってその側面が係止爪74の当接面に当接し、TEリ
ング部58の開栓方向への回転を阻止する。
【0029】キャップ50の主部57は開栓方向に回さ
れ、TEリング部58は回転を阻止されることから、主
部57とTEリング部58とを連結している複数の細い
ブリッジ55は主部57の回転に従って急激に横方向に
引っ張られ、直ちに切断される。その結果、キャップ5
0の主部57からTEリング部58が切り離された状態
となる。このブリッジ55が切断された時点では、容器
口部70aの上端および上端近傍の外周面にはライナー
54が当接しており、容器70の密封性が維持されてい
る。
【0030】このブリッジ55の切断に引き続いて、図
5から図7に示すように、遅動防止手段64の係合部6
3およびブリッジ55の切断された残部が遅動防止突起
62の傾斜面61に沿って移動し、TEリング部58を
主部57から離間させる方向に押圧することにより、ブ
リッジ55が切断されて主部57から切り離されたTE
リング部58を確実に主部57から離間させることがで
きる。この結果、キャップ50の主部57から切り離さ
れたTEリング部58は、主部57の下方に離間し、一
見して開栓したことが認識できるようになる。
【0031】キャップ50の主部57をさらに開栓方向
に回すと、容器口部70aの上端および上端近傍の外周
面からライナー54が離れ、容器70の密封シールが解
放され、さらに主部57を回して容器口部70aから取
り外す。
【0032】この実施例の閉止装置は、キャップ50の
TEリング部58内周面に多数の係止突起60を周方向
に沿って設け、容器70の膨出段部72の下方に複数の
係止爪74を設け、容器口部70aに装着されたキャッ
プ50を開栓方向に回すときに、係止突起60が係止爪
74に当接、係合してTEリング部58の回転が阻止さ
れ、その結果キャップ50を開栓方向に回す回転力が直
接ブリッジ55に作用し、ブリッジ55が容易に切断さ
れる。さらに本実施例では、容器口部70aに4つの係
止爪74を間隔をおいて配置するとともに、キャップ5
0のTEリング部58内壁に多数の係止突起60を配置
した構成としたので、複数のブリッジ55に均一に力を
作用させることができ、少ない回転角度でブリッジ55
が容易に切断できる。従って、この実施例の閉止装置に
よれば、容器口部70aに装着されたキャップ50を開
栓方向に回転させ、ブリッジ55が切断される位置まで
の回転角度であるブリッジ切断角度(B.B.A)を90
度以下、望ましくは45度以下と小さくすることが可能
となる。
【0033】また、本実施例では、キャップ50に、主
部57下端から下方に向けて突出形成され、開栓方向に
漸次突出高さを減じる傾斜面61を有する遅動防止突起
62と、TEリング部の上端部に設けられた係合部63
とからなる遅動防止手段64を設け、キャップ50を容
器口部70aに被せて閉栓方向に回す際には、係合部6
3が遅動防止突起62の開栓方向側の側面62aに当接
し、かつ容器口部70aに装着されたキャップ50を開
栓方向に回す際には、係合部63が遅動防止突起62の
傾斜面61に沿って移動し、その結果TEリング部58
が下方に押圧され、主部57から強制的に離間せしめら
れ、TEリング部58の主部57からの離間によって、
キャップ50の開栓表示を確実にすることができる。
【0034】なお、上述した各実施例は本発明の閉止装
置を例示したものであり、種々の改変が可能であること
は言うまでもない。例えば、上記各実施例では、キャッ
プ本体53の天板部51内面にライナーを配した構成と
したが、天板部内面側に容器口部上端に接して気密性を
付与する突条等を配しライナーを省いたライナーレスキ
ャップであってもよい。また、上記各実施例では、容器
70をPETなどのプラスチック製容器としたが、ガラ
ス製容器として構成することができるし、フランジ73
の無い容器を使用しても良い。また、上記実施例の閉止
装置に用いた容器70は、膨出段部72の下方に縮径部
75を介して係止爪74を設けた構成とし、その縮径部
75の間隔を3mm以上、好ましくは3〜10mmとす
ることにより、合成樹脂製キャップ50に代えて金属製
のキャップを装着する際に、その縮径部75によって成
形ローラ等によるキャップ成形、特にTEリング部98
下端部の巻き込み成形を容易に実施することができるの
で、この容器70は合成樹脂製キャップ50と金属製キ
ャップとの兼用使用が可能となる。さらに、本発明にか
かる合成樹脂製キャップ50において、TEリング部5
8に垂直スコアを設け、キャップ開栓時にブリッジ55
の切断とほぼ同時或いは切断の直後にこの垂直スコアが
切断されてTEリング部58をバンド状に取り外せるよ
うに構成しても良い。
【0035】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の閉止装置
は、キャップのTEリング部内周面に多数の係止突起を
周方向に沿って設け、容器の膨出段部の下方に複数の係
止爪を設け、容器口部に装着されたキャップを開栓方向
に回すときに、係止突起が係止爪に当接、係合してTE
リング部の回転が阻止され、その結果キャップを開栓方
向に回す回転力が直接ブリッジに作用し、ブリッジが容
易に切断される。そして容器口部に複数の係止爪を間隔
をおいて配置するとともに、キャップのTEリング部内
壁に多数の係止突起を配置することにより、少ない回転
角度でブリッジが容易に切断できる。従って、この実施
例の閉止装置によれば、容器口部に装着されたキャップ
を開栓方向に回転させ、ブリッジが切断される位置まで
の回転角度であるブリッジ切断角度(B.B.A)を90
度以下、望ましくは45度以下と小さくすることが可能
となり、タンパーエビデンス性の優れた閉止装置を提供
することができる。
【0036】また、この発明にかかる合成樹脂製キャッ
プは、主部下端から下方に向けて突出形成され、開栓方
向に漸次突出高さを減じる傾斜面を有する遅動防止突起
と、TEリング部の上端部に設けられた係合部とからな
る遅動防止手段を設け、キャップを容器口部に被せて閉
栓方向に回す際には、係合部が遅動防止突起の開栓方向
側の側面に当接し、キャップ主部の閉栓方向への回転に
TEリング部の回転が遅動することなく完全に一致して
連動することにより、キャップ巻締め時にブリッジに余
分な力が加わることなく装着し得るので、キャップ装着
時にブリッジが切断される不都合を確実に防止すること
ができる。また、容器口部に装着されたこのキャップを
開栓方向に回す際には、係合部が遅動防止突起の傾斜面
に沿って移動し、その結果TEリング部が下方に押圧さ
れ、主部から強制的に離間せしめられ、TEリング部の
主部からの離間によって、キャップの開栓表示を確実に
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1実施例を示す閉止装置の正
面断面図である。
【図2】図2は同じ閉止装置を示し、図1中II−II線断
面図である。
【図3】図3は同じ閉止装置の遅動防止手段を示す図2
中III−III部矢視図である。
【図4】図4は同じく閉栓時の状態にある遅動防止手段
を示す図である。
【図5】図5は同じく開栓開始時の状態にある遅動防止
手段を示す図である。
【図6】図6は同じく開栓してTEリングが離間する状
態にある遅動防止手段を示す図である。
【図7】図7は同じく開栓してTEリングが離間した状
態にある遅動防止手段を示す図である。
【図8】図8は従来の閉止装置の一例を示す斜視図であ
る。
【図9】図9は従来の閉止装置の他の例を示す一部断面
視した正面図である。
【図10】図10は図9に示す閉止装置の要部斜視図で
ある。
【符号の説明】
50……キャップ、51……天板部、52……筒部、5
3……キャップ本体、54……ライナー、55……ブリ
ッジ、56……水平スコア、57……主部、58……T
Eリング部、59……ネジ部、60……係止突起、61
……傾斜面、62……遅動防止突起、63……係合部、
64……遅動防止手段、70……容器、70a……容器
口部、71……雄ネジ、72……膨出段部、73……フ
ランジ、74……係止爪。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 口部外周にネジ部が形成され、該ネジ部
    の下方に径方向外方に環状に膨出した膨出段部が形成さ
    れた容器と、 天板部とその周縁から垂下した筒部とを備え、該筒部の
    下部に複数のブリッジを残して水平スコアによって主部
    から区画されたタンパーエビデンスリング部が形成さ
    れ、かつ該主部の内壁面に上記容器のネジ部に螺合する
    ネジ部が設けられた合成樹脂製キャップとを備えてなる
    閉止装置において、 上記容器の膨出段部の下方に、縮径部を介して1個又は
    周方向に沿って複数個離間配置された係止爪が設けら
    れ、かつ上記合成樹脂製キャップのタンパーエビデンス
    リング部の内壁面に、上記容器口部に装着された上記合
    成樹脂製キャップを開栓方向に回す際に上記係止爪に係
    合する係止突起が設けられ、 上記合成樹脂製キャップの主部下端から下方に向けて突
    出形成され、開栓方向に漸次突出高さを減じる傾斜面を
    有する遅動防止突起と、上記タンパーエビデンスリング
    部の上端部に設けられた係合部とからなる遅動防止手段
    を設けてなり、 該遅動防止手段は、上記合成樹脂製キャップを上記容器
    口部に被せて閉栓方向に回す際には、上記係合部が上記
    遅動防止突起の閉栓方向側面に当接し、かつ上記容器口
    部に装着された上記合成樹脂製キャップを開栓方向に回
    す際には、上記係合部が上記遅動防止突起の傾斜面に沿
    って移動して、該タンパーエビデンスリング部を該主部
    から離間させる方向に押圧することを特徴とする閉止装
    置。
  2. 【請求項2】 容器の係止爪は、上記合成樹脂製キャッ
    プを容器口部に装着して開栓方向に回した時にキャップ
    の係止突起と係合する当接面と反対側の面が、該当接面
    側に向けて漸次突出高さを増す傾斜面とされたことを特
    徴とする請求項1の閉止装置。
  3. 【請求項3】 遅動防止手段の係合部が、主部とタンパ
    ーエビデンスリング部との境界部に、タンパーエビデン
    スリング部の径方向内側に沿って、遅動防止突起の配設
    位置を除くほぼ全周にわたって設けられた段部を、上記
    水平スコアによってタンパーエビデンスリング部と連動
    するように切断して形成されたものであり、かつ遅動防
    止突起が、隣合う係止突起の間の位置に一部が該係合部
    よりも径方向内方に位置するように形成されたことを特
    徴とする請求項1または2の閉止装置。
  4. 【請求項4】 遅動防止突起の傾斜面の角度が15〜6
    0度の範囲とされたことを特徴とする請求項1から3の
    いずれかの閉止装置。
  5. 【請求項5】 キャップのタンパーエビデンスリング部
    に、上記ブリッジの切断とほぼ同時或いはブリッジ切断
    の直後に、このタンパーエビデンスリング部をバンド状
    に開環させる垂直スコアを設けたことを特徴とする請求
    項1から4のいずれかの閉止装置。
  6. 【請求項6】 容器の膨出段部下端から係止爪上端まで
    の長さを3.0mm以上としたことを特徴とする請求項
    1から5のいずれかの閉止装置。
  7. 【請求項7】 容器口部に装着されたキャップを開栓方
    向に回転させ、ブリッジが切断される位置までの回転角
    度であるブリッジ切断角度が90度以下であることを特
    徴とする請求項1から6のいずれかの閉止装置。
  8. 【請求項8】 口部外周にネジ部が形成され、該ネジ部
    の下方に1個又は周方向に沿って複数個離間配置された
    係止爪が設けられた容器の口部に螺着嵌合される合成樹
    脂製キャップであり、 天板部とその周縁から垂下した筒部とを備え、該筒部の
    下部に複数のブリッジを残して水平スコアによって主部
    から区画されたタンパーエビデンスリング部が形成さ
    れ、該主部の内壁面に上記容器のネジ部に螺合するネジ
    部が設けられてなる合成樹脂製キャップにおいて、 上記タンパーエビデンスリング部の内壁面に、上記容器
    口部に装着された該合成樹脂製キャップを開栓方向に回
    す際に、上記係止爪に係合する係止突起が設けられ、 上記合成樹脂製キャップの主部下端から下方に向けて突
    出形成され、開栓方向に漸次突出高さを減じる傾斜面を
    有する遅動防止突起と、上記タンパーエビデンスリング
    部の上端部に設けられた係合部とからなる遅動防止手段
    が設けられ、 該遅動防止手段は、上記合成樹脂製キャップを上記容器
    口部に被せて閉栓方向に回す際には、上記係合部が上記
    遅動防止突起の閉栓方向側面に当接し、かつ上記容器口
    部に装着された上記合成樹脂製キャップを開栓方向に回
    す際には、上記係合部が上記遅動防止突起の傾斜面に沿
    って移動して、該タンパーエビデンスリング部を該主部
    から離間させる方向に押圧することを特徴とする合成樹
    脂製キャップ。
  9. 【請求項9】 遅動防止手段の係合部が、主部とタンパ
    ーエビデンスリング部との境界部に、タンパーエビデン
    スリング部の径方向内側に沿って、遅動防止突起の配設
    位置を除くほぼ全周にわたって設けられた段部を、上記
    水平スコアによってタンパーエビデンスリング部と連動
    するように切断して形成されたものであり、かつ遅動防
    止突起が、隣合う係止突起の間の位置に一部が該係合部
    よりも径方向内方に位置するように形成されたことを特
    徴とする請求項8の合成樹脂製キャップ。
  10. 【請求項10】 遅動防止突起の傾斜面の角度が15〜
    60度の範囲とされたことを特徴とする請求項8または
    9の合成樹脂製キャップ。
  11. 【請求項11】 キャップのタンパーエビデンスリング
    部に、上記ブリッジの切断とほぼ同時或いはブリッジ切
    断の直後に、このタンパーエビデンスリング部をバンド
    状に開環させる垂直スコアを設けたことを特徴とする請
    求項8から10のいずれかの合成樹脂製キャップ。
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