JPH08280667A - X線診断装置用天板 - Google Patents

X線診断装置用天板

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JPH08280667A
JPH08280667A JP7094729A JP9472995A JPH08280667A JP H08280667 A JPH08280667 A JP H08280667A JP 7094729 A JP7094729 A JP 7094729A JP 9472995 A JP9472995 A JP 9472995A JP H08280667 A JPH08280667 A JP H08280667A
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JP
Japan
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ray
carbon fiber
resin
porous body
sheet
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Application number
JP7094729A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Iwaya
嘉昭 岩屋
Tetsuya Sawara
哲也 佐原
Kiyotaka Nakanishi
清隆 中西
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 力学的強度に優れ、軽量でしかも放射線とく
にX線に対する透過性が良好なX線診断装置用天板を提
供する。 【構成】 炭素繊維と熱硬化性樹脂とからなる板状多孔
体の両面に化粧単板が貼着されてなり、X線透過性のア
ルミニウム当量が1mm以下であることを特徴とするX
線診断装置用天板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、力学的強度に優れ、軽
量でしかも放射線、特にX線に対する透過性が良好なX
線診断装置用天板に関する。
【0002】
【従来の技術】放射線、特にX線による医療診断装置、
例えば放射線CTスキャナー装置にはX線透過量が良好
で、高剛性を有する被検体支持天板が要求されている。
従来この用途にはラワン材などの木製板、またはアクリ
ル樹脂板等が使用されてきたが、十分な剛性を得る目的
で厚みを大きくすると、X線透過性が低下し、鮮明なX
線画像が得られなくなって、診断検査精度が低下すると
いう問題があった。
【0003】近年、X線透過性が良好で剛性の高い材料
として炭素繊維強化プラスチック材料(CFRP)が注
目され、炭素繊維織物を不飽和ポリエステル樹脂やエポ
キシ樹脂などで含浸処理したプレプリーグから得た薄物
の板板体を表面材として、これを芯材であるウレタン発
泡体やアクリル発泡体等に貼着せしめたサンドイッチ状
の積層体からなる天板が開発されている(特開昭57−
3625号公報)。
【0004】一方、医療診断が高精度化、安全指向化さ
れるに伴ない、頭部診断や乳がん診断あるいは幼児の診
断などには軟X線を用いたり、X線量を低減化して異常
を検出することが要望されている。これらの用途に上記
の如き炭素繊維織物系積層体からなる天板を用いた場
合、炭素繊維織物目による斑がX線画像に写り、細部の
識別性を低下させて診断誤差を生じることがあった。
【0005】そこで、特開昭60−236633号公報
には、炭素繊維織物を用いない天板として、炭素繊維と
エポキシ樹脂からなる一方向引揃えプレプリーグシート
を交互に積層して得られるX線透過性の優れた薄物のC
FRP板状体からなるX線診断装置用天板が開示されて
いるが、強度の点で十分でなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記状況に鑑み、本発
明の課題は、力学的強度に優れ、軽量でしかも放射線、
特にX線に対する透過性が良好であり、軟X線や低X線
量照射の診断に対して撮影画像中に斑などの異常な画像
を生じないX線診断装置用天板を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決するために鋭意検討の結果、炭素繊維で強
化された熱硬化性樹脂からなる板状多孔体を芯材とし、
その両面をメラミン樹脂などの化粧単板で貼着した積層
体が上記課題を達成することを見い出し、本発明に到達
した。
【0008】すなわち、本発明の要旨は、炭素繊維と熱
硬化性樹脂とからなる板状多孔体の両面に化粧単板が貼
着されてなり、X線透過性のアルミニウム当量が1mm
以下であることを特徴とするX線診断装置用天板であ
る。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
X線診断装置用天板は、炭素繊維と熱硬化性樹脂とから
なる板状多孔体の両面に化粧単板が貼着されたものであ
り、その厚みは、5〜15mmであることが好ましく、
7〜13mmであることがより好ましい。厚みが5mm
より小さいと天板の曲げ強度が低くなる傾向があり、厚
みが15mmを超えるとX線透過性が低くなる傾向があ
る。
【0010】また、本発明のX線診断装置用天板は、少
ないX線量で診断するために、X線透過性のアルミニウ
ム当量を1mm以下、好ましく、0.7mm以下、より
好ましく、0.5mm以下とする。このとき、アルミニ
ウム当量が1mmを超えると、X線透過性が低くなるの
で少ないX線量で診断することが難しくなる。
【0011】本発明における板状多孔体は、炭素繊維と
熱硬化性樹脂とから構成されていて、嵩密度が0.5〜
0.8g/cm3 、厚みが3〜13mmであることが好
ましく、嵩密度が0.6〜0.8g/cm3 、厚みが4
〜12mmであることがより好ましい。嵩密度が0.5
g/cm3 より小さいと天板の曲げ強力が低くなる傾向
があり、0.8g/cm3 を超えるとX線透過性が低下
する傾向にある。また厚みが3mmより小さいと天板の
曲げ強力が低くなる傾向があり、13mmを超えるとX
線透過性が低くなる傾向がある。
【0012】板状多孔体における炭素繊維と熱硬化性樹
脂との混合比は、炭素繊維100重量部に対して、熱硬
化性樹脂が100〜500重量部であることが好まし
く、150〜400重量部であることがより好ましい。
熱硬化性樹脂の割合が100重量部より小さいと厚みの
ある板状多孔体が得られにくくなる傾向があり、500
重量部を超えると板状多孔体が得られにくくなる傾向が
ある。
【0013】本発明における炭素繊維としては、ピッチ
系もしくはポリアクリロニトリル(PAN)系の炭素繊
維が用いられるが、PAN系の炭素繊維が引張弾性率が
大きい点で特に好ましい。炭素繊維の平均繊維長として
は、1〜50mmであることが好ましく、3〜25mm
であることがより好ましい。平均繊維長が1mmより短
い場合は板状多孔体が得られにくい傾向があり、50m
mを超える場合も板状多孔体が得られにくく、かつ熱硬
化性樹脂との十分な均一性が得られにくい傾向がある。
また炭素繊維の平均繊維径としては、2〜100μmで
あることが好ましく、5〜50μmであることがより好
ましい。炭素繊維の平均繊維径が2μm未満では板状多
孔体が得られにくい傾向にあり、100μmを超えると
天板の強度が低下す傾向にある。
【0014】本発明における熱硬化性樹脂としては、フ
ェノール樹脂、変性フェノール樹脂、フルフラール樹
脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ
樹脂、尿素樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド・ト
リアジン樹脂などが用いられ、特にフェノール樹脂が好
ましい。フェノール樹脂としては、フェノール類とアル
デヒド類との反応により得られる熱硬化性フェノール樹
脂や、フェノール類とアルデヒド類と含窒素化合物との
反応により得られる熱硬化性含窒素フェノール樹脂など
が用いられる。熱硬化性樹脂の使用形態は、粉末で用い
ることが好ましく、その粉末の粒子径としては、0.4
mm以下が好ましく、0.01〜0.4mmであること
がより好ましい。
【0015】本発明における化粧単板は洗浄時の耐水性
や耐水蒸気性、表面外観や意匠性を向上する目的で貼着
されたものであり、木製や樹脂系の装飾シートやフィル
ム、もしくは織物などが用いられ、例えばラワンやカバ
などの広葉樹単板、モミやスギなどの針葉樹単板、メラ
ミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂などの樹脂板などが挙げられる
が、メラミン樹脂板が装飾性の点で特に好ましい。化粧
単板の厚みは使用目的により異なるが、通常は0.5〜
1mmのものが好ましく使用される。
【0016】本発明のX線診断装置用天板の形状は装置
に合わせて、長方形又は異形等に適宜裁断加工して使用
される。またその断面形状としては平底型、弓型、舟底
型、皿型、その他適宜の形状のものとして使用すること
もできる。さらに必要に応じて、取付用穴を設けたり、
X線診断に影響を与えない範囲で、リブやフレームを貼
り付けて使用することもできる。
【0017】本発明のX線診断装置用天板はいかなる方
法で製造してもよいが、例えば次の(1)〜(4)の工
程を経て製造することができる。 (1)平均繊維長1〜50mmの炭素繊維100重量部
と熱硬化性樹脂粉末100〜500重量部とを水中に分
散、混合してスラリーとした後、抄紙機などを用いて固
液分離し、固形分をシート状にする。次いで得られた湿
ったシート状物を乾燥することにより目付量が200〜
1000g/m2 である複合化シートを得る。
【0018】水中に熱硬化性樹脂粉末と炭素繊維を分
散、混合する際には、結合剤を用いることが好ましく、
そのような結合剤としては、例えば、結合したスルホニ
ウム基、スルホオキソニウム基、イソチオウロニウム
基、ピリジニウム基、第四アンモニウム基、サルフェー
ト基、スルホネート基又はカルボキシレート基を有す
る、アクリルポリマー又はスチレン/ブタジエンポリマ
ーのような、結合した陰イオンもしくは陽イオン電荷を
有する実質的に水に不溶な有機ポリマーからなるポリマ
ーラテックスが挙げられる。この結合剤の添加量は、固
形分として0.1〜10重量%添加させることが好まし
く、特に0.2〜5重量%添加させることが好ましい。
この他にも澱粉、特に天然殿粉またはコーンスターチの
ような線状澱粉並びに、陽イオン澱分を含む酵素的もし
くは化学的に変性した澱粉を結合剤として用いることも
できる。
【0019】さらに炭素繊維と熱硬化性樹脂粉末とを水
中で分散、混合する際には、有機凝集剤を用いることも
好ましく、そのような有機凝集剤としては、アルミニウ
ム・ポリクロリド(アルミニウム・ヒドロオキシクロリ
ド)、一部加水分解したポリアクリルアミド、変性陽イ
オンポリアクリルアミド、ジアリルジエチルアンモニウ
ムクロリドなどの種々の有機凝集剤があげられる。この
有機凝集剤の添加量は複合シートの約3重量%未満が好
ましく、1重量%未満であることがより好ましい。この
他にも、水中で炭素繊維と熱硬化性樹脂粉末を分散させ
たスラリーの粘度を調整する目的で、キサンタンガム等
の粘度調整剤も使用することもできる。
【0020】(2)次に、この複合化シートを数枚以上
積層して、熱硬化性樹脂を硬化させることなく加熱プレ
スし、しかる後冷却プレスする。加熱プレスする際の温
度は、使用する熱硬化性樹脂の種類によって異なるが、
80〜250℃であることが好ましく、100〜150
℃であることがより好ましい。圧力としては3〜100
Kg/cm2 であることが好ましく、3〜50Kg/c
2 であることがより好ましい。さらに加熱プレス時間
としては0.5〜10分であることが好ましく、1〜5
分であることがより好ましい。加圧プレスする際には、
加熱プレスしたときと同じ圧力で、しかも温度10〜5
0℃で1〜5分間行うことが好ましい。このように加熱
プレスした後冷却プレスすることにより、炭素繊維は加
圧時の応力歪みをもったままで固定され、嵩密度が0.
8g/cm3 より大きい緻密化した未硬化積層シートを
得る。
【0021】(3)かくして得られた未硬化積層シート
は、熱硬化性樹脂が未硬化であるため、熱硬化性樹脂の
溶融温度よりも高い温度で再加熱すると、熱硬化性樹脂
の溶融にともなって、複合体中で密な状態で応力歪みを
もったままで曲げられて固定された炭素繊維が、その弾
性回復力により伸張して積層シートは熱膨張し、多孔体
となる。すなわち、前記緻密化した未硬化積層シートを
プレス板間に一定のクリアランスをもって載置し、12
0〜250℃に再加熱すると熱膨張すると同時に樹脂が
完全に硬化する。この際の加熱温度と加熱時間とは、使
用する熱硬化性樹脂の種類や積層シートの厚みに応じて
適宜選択できるが、好ましくは120〜250℃で5〜
120分間、さらに好ましくは130〜230℃で20
〜80分保持する。また、積層シートが熱膨張して所定
の厚さまで達した後は、熱膨張圧を上回る圧力を加えて
所定厚を維持することが望ましい。この圧力は熱膨張圧
を上回る圧力ならいずれでもよいが、通常は1〜10K
g/cm2 で適宜選択することができる。なお、熱膨張
圧を上回る圧力の加圧手段は、所定の厚み以下には加圧
されないように設定したプレス機を使用したり、所定の
厚みになるように調整したスペーサーや金型を使用する
ことにより行う。
【0022】(4)しかる後に前記の完全硬化した板状
多孔体の両面に厚み0.5〜1mm程度のメラミン樹脂
などよりなる化粧単板を接着剤により貼着して、X線診
断装置用天板とする。この際、接着剤としては、メラミ
ン樹脂系、フェノール樹脂系、レゾルシノール樹脂系、
尿素樹脂系、尿素メラミン樹脂系、酢酸ビニル樹脂系、
合成ゴム系などの合成樹脂系接着剤から適宜選択され
る。
【0023】本発明のX線診断用天板は、芯材である板
状多孔体が炭素繊維と硬化性樹脂とからなり、炭素繊維
で均一に強化されているので、力学的強度に優れ、軽量
でしかも、耐水性や耐水蒸気性にも優れている。また、
X線に対する透過性にも優れているので、軟X線や低X
線量照射の診断に対して撮影画像中に斑などの異常な画
像を生じない。したがって、医療用装置の診察台などに
好適に利用できる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお実施例中の特性については次の方法で測定し
た。 ・X線透過性のアルミニウム当量 X線診断装置用天板に対して、垂直方向から60KVの
X線を照射し、厚みの異なるアルミニウム板(0.5,
1.0,1.5,2.0mm)と比較したときのX線透
過量をもってアルミニウム当量とした。アルミニウム当
量1mmとは、1mm厚のアルミニウム板を用いたとき
のX線透過量に相当する。
【0025】実施例1 水17.5リットル中に攪拌しながらキサンタンゴム
0.25gを加えた後、平均繊維長が3mmのPAN系
炭素繊維(東邦レーヨン社製、ベスファイトHTA−C
3−Pリットル、繊維径7μm)52.5gをこの水に
加え、5分間攪拌して十分に分散させた。次いで、この
分散液に熱硬化性樹脂として粒径が0.03〜0.05
mmのフェノール樹脂粉末(鐘紡社製、ベルパールS−
895)122.5gと固体ポリアクリル系ラテックス
3.5gを加えた後、0.5重量%の陽イオン凝集剤
(ベッツ ラボラトリーズ社製、ベッツ1260)63
gを徐々に加えて凝集させてスラリーを得た。
【0026】このスラリーを水17.5リットルを含有
するシートマシン(熊谷理機工業社製)に加え、0.1
8mmのスクリーン上で固液分離して湿ったシートを
得、次いで得られたシートを軽く圧縮した後、110℃
で乾燥して、30cm巾で400g/m2 の目付量の炭
素繊維とフェノール樹脂とからなる複合化シートを得
た。このとき炭素繊維100重量部に対し、フェノール
樹脂は233重量部であった。次に、この複合化シート
を正方形(15cm×15cm)に裁断し、16枚重ね
て積層物を形成し、これらを400mm×400mm×
10mmのアルミニウム製プレス板2枚で離型紙を介し
て上下から挟み、油圧プレス機(神藤金属工業所製、最
大プレス能力50トン)を用いて40Kg/cm2 の圧
力下で125℃で4分間加熱プレスした後、同圧力下で
30℃で2分間冷却プレスを行い、嵩密度が0.87g
/cm3 の未硬化積層シートを得た。
【0027】次に、この未硬化積層シートを、周辺の長
さが15cm×15cmで巾が2.5cm、厚みが8.
3mmのアルミニウム製スペーサーで取り囲み、これら
を上下から前記したプレス板で挟み、4Kg/cm2
圧力下で140℃で10分、次いで170℃で40分間
保持することにより、フェノール樹脂が完全硬化した板
状多孔体を得た。この板状多孔体の嵩密度は0.66g
/cm3 であった。得られた板状多孔体の両面に0.8
mm厚のメラミン樹脂化粧単板をメラミン樹脂系接着剤
を用いて貼着し、厚みが10mmのX線診断装置用天板
を得た。このX線診断装置用天板は60KV以下の軟X
線の透過性が良好で、X線透過性のアルミニウム当量は
0.5mmであり、鮮明な画像が得られた。
【0028】実施例2 水17.5リットル中に攪拌しながらキサンタンゴム
0.25gを加えた後、平均繊維長が3mmのPAN系
炭素繊維(東レ社製、トレカT008、繊維径7μm)
43.8gをこの水に加え、5分間攪拌して十分に分散
させた。次いで、この分散液に熱硬化性樹脂として粒径
が0.03〜0.05mmのフェノール樹脂粉末(鐘紡
社製、ベルパールS−895)131.2gと固体ポリ
アクリル系ラテックス3.5gを加えた後、0.5重量
%の陽イオン凝集剤(ベッツ ラボラトリーズ社製、ベ
ッツ1260)63gを徐々に加えることによって凝集
させてスラリーを得た。
【0029】このスラリーを水17.5リットルを含有
するシートマシン(熊谷理機工業社製)に加え、0.1
8mmのスクリーン上で固液分離して湿ったシートを
得、次いで得られたシートを軽く圧縮した後、110℃
で乾燥することにより、30cm巾で600g/m2
目付量を有する炭素繊維とフェノール樹脂とからなる複
合化したシートを得た。このとき炭素繊維100重量部
に対し、フェノール樹脂は300重量部であった。次
に、この複合化シートを正方形(20cm×20cm)
に裁断し、11枚重ねて積層物を形成し、これらを40
0mm×400mm×10mm厚のアルミニウム製プレ
ス板2枚で離型紙を介して上下から挟み、前記した油圧
プレス機を用いて30Kg/cm2 の圧力下で125℃
で5分間加熱プレスした後、同圧力下で30℃で2分間
冷却プレスを行い、嵩密度が1.0g/cm3 の未硬化
積層シートを得た。
【0030】次いで、この未硬化積層シートを周辺の長
さが20cm×20cmで巾が2.5cm、厚みが9.
0mmのアルミニウム製スペーサーで取り囲み、これら
を上下から前記したプレス板で挟み、3Kg/cm2
圧力下で170℃で40分間保持することにより、フェ
ノール樹脂が完全に硬化した板状多孔体を得た。この板
状多孔体の嵩密度は0.67g/cm3 であった。得ら
れた板状多孔体の両面に0.8mm厚のメラミン樹脂化
粧単板をメラミン樹脂系接着剤を用いて貼着し、厚みが
10.7mmのX線診断用装置天板を得た。
【0031】このX線診断装置用天板は60KV以下の
軟X線の透過性が良好で、X線透過性のアルミニウム当
量は0.5mmであり、鮮明なX線画像が得られた。
【0032】
【発明の効果】本発明のX線診断用天板は、力学的強度
に優れ、軽量でしかもX線に対する透過性にも優れてい
るので、軟X線や低X線量照射の診断に対して撮影画像
中に斑などの異常な画像を生じない。したがって、本発
明のX線診断用天板は、医療用装置の診察台などに好適
に利用できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素繊維と熱硬化性樹脂とからなる板状
    多孔体の両面に化粧単板が貼着されてなり、X線透過性
    のアルミニウム当量が1mm以下であることを特徴とす
    るX線診断装置用天板。
JP7094729A 1995-04-20 1995-04-20 X線診断装置用天板 Pending JPH08280667A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005313613A (ja) * 2004-03-29 2005-11-10 Toray Ind Inc 繊維強化樹脂製サンドイッチパネル
JP2008022922A (ja) * 2006-07-18 2008-02-07 Narita Kogyo Kk 寝台テーブル板
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