JPH08274301A - 絶縁ゲート型半導体装置 - Google Patents

絶縁ゲート型半導体装置

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JPH08274301A
JPH08274301A JP7432595A JP7432595A JPH08274301A JP H08274301 A JPH08274301 A JP H08274301A JP 7432595 A JP7432595 A JP 7432595A JP 7432595 A JP7432595 A JP 7432595A JP H08274301 A JPH08274301 A JP H08274301A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 埋め込み絶縁ゲート構造を有する半導体装置
においてゲート容量を低減する。 【構成】 埋め込み絶縁ゲート6を有する溝4の内壁に
反転層が形成されない部分を有し、その部分の絶縁膜厚
を厚くし、ゲート容量を低減する。 【効果】 埋め込み絶縁ゲートのゲート容量を低減し、
素子のスイッチング時間を小さくできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁ゲート構造を有す
る電力用半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図18に従来提案されている埋め込み絶
縁ゲート構造の電力用半導体装置の概略を示す。p型エ
ミッタ層108上にn型ベース層107が形成され、n
型ベース層上にp型ベース層104が形成されている。
溝110はp型ベース層を貫き、n型ベース層に達する
ように形成されている。溝内の側壁および底面にはゲー
ト絶縁膜106が形成され、更に粗の内部にゲート電極
105が形成されている。n型エミッタ(ソース)層1
03はpベース層中にゲート絶縁膜106を介して溝に
接するように形成されている。
【0003】上記素子をオンさせるためには、ゲート電
極に正バイアスを印加し、n型ソース層103、p型ベ
ース層104、n型ベース層107およびゲート電極1
05によって構成されるMOSFETをオンさせる必要
がある。このゲート電極105に正バイアスが印加され
ると、ゲート電極105と、n型ソース層103、p型
ベース層104、n型ベース層107との間の容量(キ
ャパシタンス)が充電され、p型ベース層104の表面
に反転層が形成されて、MOSFETがオンする。この
ように素子をオンさせるためにはゲート電極105とそ
れに絶縁膜を介して接しているn型ソース層103、p
型ベース層104、n型ベース層107との間の容量の
和(以下これをゲート容量と呼ぶ)を充電させる必要が
ある。ゲート容量はゲート電極105と、n型ソース層
103、p型ベース層104、n型ベース層107との
距離に反比例し、絶縁膜を介して接している半導体表面
の表面積に比例する。溝内部に絶縁膜を形成し電極を埋
め込んだ構造では、溝側壁および底面の絶縁膜がゲート
容量に寄与するため、従来構造の埋め込み絶縁ゲートで
は溝側壁の絶縁膜厚が均一であるために溝の深さを深く
するほどトレンチの表面積が増加しゲート容量が増える
ことになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように従来構造に
おいては、トレンチが深くなるにしたがってゲート容量
が増加し、スイッチング時間と、ゲート駆動による損失
がともに大きくなるという問題点があった。
【0005】また電力用半導体装置はホール排出と、電
子注入が同じプレーナ表面で行われていて、素子パター
ンが微細化した時に、オン状態の注入効率が低下すると
いう問題もあった。
【0006】本発明は上述の種々の問題点を除去し、ゲ
ート容量を少なくしてゲート回路における損失を小さく
し、又オン状態の注入効率の低下をなくした絶縁ゲート
型半導体装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては第1導電型エミッタ層と、この第
1導電型エミッタ層上に形成された第2導電型ベース層
と、この第2導電型ベース層に接して形成された第1導
電型ベース層と、この第1導電型ベース層内に前記第2
導電型ベース層に達する深さに形成された溝にゲート絶
縁膜を介して埋め込み形成されたゲート電極と、前記溝
の側壁に接するように前記第1導電型ベース層の表面に
形成された第2導電型エミッタ層とを具備する絶縁ゲー
ト型半導体装置において、溝側壁のうち、第2導電型エ
ミッタ層が接していない側の絶縁膜厚を、第2導電型エ
ミッタ層が接する側の絶縁膜厚よりも厚くするか、又第
1導電型ベース層表面であって第2導電型エミッタ層と
は異なる位置に低オン抵抗のMOSFETを設け、この
MOSFETを介して第1の電極を接続して、第2導電
型エミッタ層の設けていない側にキャリアのバイパス用
MOSFETを設けた事を特徴とする半導体装置を提供
する。
【0008】
【作用】通常ゲート容量は溝内壁とゲート電極との距離
に反比例し、トレンチ内壁の表面積に比例する。本発明
のように、溝内にチャネルを形成しない領域を設け、そ
の部分の絶縁膜厚を厚くすると、絶縁膜厚を厚くした部
分の容量が低減し、ゲート容量が小さくなる。ゲート容
量の充放電の時定数τは、ゲートの入力インピーダンス
をR、ゲート容量をCとすると、τ=RCで表され、ゲ
ート容量が小さくなると、ゲート容量の充放電時間も小
さくなる。そのため、ゲート容量の充放電時間で決まる
スイッチング時間は短くなる。またゲート容量の1回の
充放電で生じる損失Eはアノード−カソード間に印加す
る電圧をVとすると、E=CV2 で表されゲート容量が
小さくなると、ゲート回路における損失が小さくなり、
ゲート電源も小さくなる。
【0009】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照しながら説明す
る。図1は、本発明の第1の実施例にかかる埋め込み絶
縁ゲート型電力用半導体装置の断面図である。この絶縁
ゲート型半導体装置、n型ベース層1の一方の面にp型
エミッタ層2が形成されている。n型ベース層1の他方
の面には、p型ベース層3が形成されている。半導体基
板表面からn型ベース層1に達するように形成された溝
4の内部にはゲート酸化膜5および厚い酸化膜10を介
してゲート電極6が埋め込み形成されている。またn型
エミッタ層7はp型ベース層3の内部にゲート酸化膜5
を介してゲート電極6と接するように形成されている。
p型エミッタ領域2に接するようにアノード電極8が形
成され、カソード電極9はn型エミッタ層7とp型ベー
ス層3に接するように形成されている。
【0010】アノード電極8とカソード電極9の間に電
圧が印加されている状態で、ゲート電極6にカソード電
極9に対して正バイアスを印加すると、n型エミッタ層
7、p型ベース層3、n型ベース層1およびゲート電極
6で構成されるMOSFETがオンし、電子がカソード
電極9よりn型エミッタ層7を通ってn型ベース層1に
注入される。その結果p型エミッタ層2、n型ベース層
1、p型ベース層3で構成されるpnpトランジスタが
オンし、素子全体がオンすることになる。
【0011】n型エミッタ層7、p型ベース層3、n型
ベース層1およびゲート電極6をオンさせるには、ゲー
ト電極6にカソード電極9にたいして正バイアスを印加
し、p型ベース層3のゲート絶縁膜に接している界面に
反転層を形成させる必要がある。その際、ゲート容量を
充電する必要があるが、MOSFETが形成されている
溝側壁に対向する側壁の絶縁膜10は厚いために、ゲー
ト容量は小さくなる。厚い絶縁膜10の膜厚(1000
オングストローム以上)はゲート絶縁膜の2倍から20
倍の範囲内にあるのが望ましい。例えば厚い絶縁膜10
の膜厚が、ゲート絶縁膜5の5倍の膜厚があり、厚い側
壁絶縁膜の面積がゲート絶縁膜の面積の1.5倍である
とすると、ゲート容量は、溝側壁に薄いゲート絶縁膜を
均一につけた場合に比べて約半分になる。したがって、
スイッチング時間およびゲート回路の消費電力は半分に
なる。
【0012】図2は、第2の実施例を示すもので、第1
の実施例のゲート電極5の埋め込む深さを、p型ベース
領域3の深さ程度に変形したものである。この結果ゲー
ト容量は溝のn型ベース領域に接した部分の容量は無視
できるようになり、ゲート容量は、さらに小さくなる。
【0013】図3は、本発明の第3の実施例にかかる埋
め込み絶縁ゲート型電力用半導体装置の断面図、図4は
本実施例の平面図である。この絶縁ゲート型半導体装置
は、n型ベース層11の一方の面にp型エミッタ層12
が形成されている。n型ベース層11の他方の面には、
p型エミッタ層13が形成されている。半導体基板表面
からn型ベース層11に達するように形成された溝14
の内部にはゲート酸化膜15、厚い酸化膜16および酸
化膜エッチング用マスク18を介してゲート電極17が
埋め込み形成されている。酸化膜エッチング用マスク1
8は厚い酸化膜を介して、隣り合う溝同士をつなぐよう
に形成されている。n型エミッタ層21はp型ベース層
13の内部にゲート絶縁膜15を介してゲート電極17
と接するように形成されている。p型エミッタ層12に
接するようにアノード電極22が形成され、カソード電
極23はn型エミッタ層21とp型ベース層13に接す
るように形成されている。本実施例では、酸化膜エッチ
ング用マスク18にはポリシリコンを用いている。また
コンタクトホール20内でゲート電極15と酸化膜エッ
チング用マスク18は電気的に接触している。このた
め、ゲート電極15と酸化膜エッチングマスク18は1
つのゲート電極とみなすことができる。本実施例で示さ
れる素子の動作は第1の実施例と同様である。酸化膜エ
ッチング用マスク18の材料としては、ポリシリコンの
他に窒化シリコン等の酸化膜と選択的にエッチングする
ことが出来るような材料を用いることが出来る。窒化シ
リコンのような絶縁材料を用いる際には、コンタクトホ
ール20内で電気的に接触させる必要はない。また隣り
合うトレンチでなく、1つ又はそれ以上おいて隣り合っ
た溝同時をつなぐように酸化膜エッチング用マスク18
を形成することも出来る。
【0014】図5〜図8は第2の実施例の装置の作成方
法である。あらかじめ選択的にn型ベース層24上にp
型ベース層25とn型エミッタ層26を形成した半導体
基板に溝27を形成する。その後厚い酸化膜28を形成
し、その上に酸化膜エッチング用マスク材29を堆積す
る。次に図7のように選択的に酸化膜エッチング用マス
ク材をエッチングして酸化膜エッチング用マスク30を
形成する。その後厚い酸化膜をエッチングして酸化膜エ
ッチング用マスク30と半導体基板の間に溝を作り、ゲ
ート酸化膜31を形成した後、ゲート電極32を形成
し、層間膜、電極等を堆積して図3の装置を作成するこ
とが出来る。
【0015】図9は本発明の第4の実施例にかかる装置
の断面図である。本実施例は第3の実施例において、あ
らかじめp型ベース層のみの領域にn型エミッタ層の入
った領域に比べて段差をつけ、隣り合った溝同士をつな
ぐ酸化膜エッチング用マスクにより平坦性がそこなわれ
ないように変形したものである。図10〜図13は本実
施例の装置の作成方法である。第3の実施例と異なる点
はp型ベース領域に例えば極所酸化後、酸化膜をエッチ
ングをするなどして、あらかじめpベース層に段差を設
けている点と、酸化膜マスクエッチングの際に、全面エ
ッチバックを行っていることである。
【0016】また、n型エミッタ領域と接していないp
型ベース領域中に、n型領域と、p型領域を順次拡散形
成して、これら拡散層とゲート電極と酸化膜で構成され
るpチャネルMOSFETを形成することにより、以下
に示すように上記の効果とは別の効果が得られる。
【0017】ゲート電極に負バイアスを印加すると、n
型エミッタ領域からn型ベース領域への電子の注入が遮
断され、n型ベース領域内の過剰キャリアが排出されは
じめる。n型ベース領域内に蓄積された過剰正孔は、p
型ベース領域を通ってカソード電極に移動するが、この
ときの正孔電流密度が高くなるとn型エミッタ領域、p
型ベース領域、n型ベース領域で構成されるnpnトラ
ンジスタがオンし、寄生サイリスタがラッチアップして
しまうため、ゲート制御が行えなくなり素子破壊にいた
る。ここでpチャネルMOSFETを介してカソード電
極とp型ベース領域が接していると、ゲート電極に負バ
イアスを印加したときpチャネルMOSFETは導通状
態となるので、正孔電流はp型ベース領域のn型エミッ
タ領域が形成されていない部分も流れるので、正孔電流
密度が小さくなってランチアップ耐量が増加し、高い電
流遮断能力を得ることが出来る。
【0018】また、n型エミッタ領域の構成されていな
い側のp型ベース領域と、カソード電極とをダイオード
あるいは抵抗を介して接続しても上記と同様の効果が得
られる。すなわち、素子のオン状態では電子注入が生じ
ている、n型エミッタ領域を形成した側のp型ベース領
域をほとんどの電流が流れるため、p型ベース層をカソ
ードとコンタクトしたことによる通電特性の劣化は生じ
ないが、一方素子のターンオフ時には、n型エミッタ領
域からの電子注入が停止するため、n型エミッタ領域の
有無に関係なくすべてのp型ベース領域の条件が同じに
なるので、過剰正孔を排出する面積が増加し、正孔電流
密度が小さくなって、高い電流遮断能力を得る事が出来
る。
【0019】本発明にかかる絶縁ゲート型半導体装置
は、以下の実施例に掲げる構成をとってもよい。図14
に本発明の第5の実施例の埋め込み絶縁ゲート型電力用
半導体装置の断面図である。n型ベース層41の一方の
面にp型エミッタ層42に形成されているn型ベース層
41の他方の面にはp型ベース層43が形成されてい
る。半導体基板表面からn型ベース層41に達するよう
に形成された溝の内部にはゲート酸化膜45を介してゲ
ート電極46が埋め込み形成されている。またn型エミ
ッタ層47は溝によって互いに分離された、周期的に選
択された一部のp型ベース層43の内部にゲート酸化膜
45を介してゲート電極と接するように形成されてい
る。p型エミッタ層42に接するようにアノード電極4
8が形成され、第1電極49はn型エミッタ層47に接
するように形成され、また第2電極51はp型ベース層
43と接するように形成されている。また第1電極は低
抵抗MOSFET53を介してカソード電極Kにつなが
っており、また第2電極49はダイオード52を介し
て、カソード電極と接触している。ここで、ダイオード
の代わりに抵抗を用いても同様の効果が得られる。
【0020】この装置の動作は次の通りである。すなわ
ち、MOSFET53をオンし、ゲート電極に正バイア
スを印加すると、n型エミッタ層47からn型ベース層
41に電子が注入され、素子がオンする。一方MOSF
ET53をオフすると、n型エミッタ層47からn型ベ
ース層41にたいする注入がとまり、第2電極49から
ダイオード52を介して正孔が排出されるので、素子が
オフする。
【0021】図15に本発明の第6の実施例の埋め込み
絶縁ゲート型電力用半導体装置の断面図である。n型ベ
ース層41の一方の面にp型エミッタ層42が形成され
ている。n型ベース層41の他方の面にはp型ベース層
43が形成されている。半導体基板表面からn型ベース
層41に達するように形成された溝の内部にはゲート酸
化膜45を介してゲート電極46が埋め込み形成されて
いる。またn型エミッタ層47はp型ベース層43の内
部にゲート酸化膜45を介してゲート電極46と接する
ように形成されている。p型ドレイン領域54は一部の
n型エミッタ層43表面に周期的に形成されている。p
型エミッタ層42に接するようにアノード電極48が形
成され、第1電極49はn型エミッタ層47に接するよ
うに形成され、また第2電極51はp型ドレイン層54
と接するように形成されている。また第1電極は低抵抗
MOSFET11を介してカソード電極Kにつながって
おり、また第2電極51はカソード電極Kにつながって
いる。
【0022】この装置の動作は次の通りである。すなわ
ち、MOSFET53をオンし、ゲート電極に正バイア
スを印加すると、n型エミッタ層からn型ベース層に電
子が注入され、素子がオンする。一方MOSFET53
をオフすると、n型エミッタ層からn型ベース層にたい
する注入がとまり、第2電極からp型ベース層、n型エ
ミッタ層、p型ドレイン層、ゲート絶縁膜で構成される
pチャネルMOSFETを介して正孔が排出されるの
で、素子がオフする。
【0023】図16に本発明の第7の実施例の埋め込み
絶縁ゲート型電力用半導体装置の断面図である。n型ベ
ース層41の一方の面にp型エミッタ層42が形成され
ている。n型ベース層41の他方の面にはp型ベース層
43が形成されている。半導体基板表面からn型ベース
層41に達するように形成された溝の内部にはゲート酸
化膜45を介してゲート電極46が埋め込み形成されて
いる。またn型エミッタ層47はp型ベース層43の内
部にゲート酸化膜45および厚さの異なる絶縁膜を介し
てゲート電極と接するように形成されている。p型ドレ
イン領域54はn型エミッタ層43表面でゲート酸化膜
と接するように形成されている。p型エミッタ層42に
接するようにアノード電極48が形成され、第1電極4
9はn型エミッタ層47に接するように形成され、また
第2電極51はp型ドレイン層54と接するように形成
されている。また第1電極は低抵抗MOSFET53を
介してカソード電極につながっており、また第2電極は
カソード電極Kにつながっている。
【0024】この素子の動作は次の通りである。すなわ
ち、MOSFET53をオンし、ゲート電極に正バイア
スを印加すると、n型エミッタ層からn型ベース層に電
子が注入され、素子がオンする。一方MOSFET53
をオフすると、n型エミッタ層からn型ベース層にたい
する注入がとまり、第2電極からp型ベース層、n型エ
ミッタ層、p型ドレイン層、ゲート絶縁膜で構成される
pチャネルMOSFETを介して正孔が排出されるの
で、素子がオフする。
【0025】本実施例が第6の実施例と異なる点は、電
子の注入をおもに行う部分と、絶縁ゲートとの間に厚い
絶縁膜を形成したため、絶縁ゲートに影響が及びにくい
ことである。
【0026】図17に本発明の第8の実施例の埋め込み
絶縁ゲート型電力用半導体素子の断面図である。n型ベ
ース層41の一方の面にp型エミッタ層42が形成され
ている。n型ベース層41の他方の面にはp型ベース層
43が形成され、その一部にn型ソース層55が形成さ
れている。半導体基板表面からn型ベース層41に達す
るように形成された溝の内部にはゲート酸化膜45を介
してゲート電極46が埋め込み形成されている。またn
型エミッタ層56はp型ベース層43の内部にゲート酸
化膜45および厚さの異なる絶縁膜を介してゲート電極
45,57と接するように形成されている。p型エミッ
タ層42に接するようにアノード電極48が形成され、
第1電極49はn型エミッタ層47のみに接するように
形成され、また第2電極51はn型エミッタ層47とp
型ベース層43とに接するように形成されている。また
第1電極は低抵抗MOSFET53を介してカソード電
極につながっており、また第2電極はカソード電極につ
ながっている。
【0027】この装置の動作は次の通りである。すなわ
ち、MOSFET53をオンし、ゲート電極に正バイア
スを印加すると、n型エミッタ層からn型ベース層に電
子が注入され、素子がオンする。一方MOSFET53
をオフすると、n型エミッタ層からn型ベース層にたい
する注入がとまり、正孔はp型ベース層を通ってカソー
ド電極に排出され、素子がオフする。第5〜第8の実施
例の優れている点は、MOSFET53をオフすること
により、確実に電流を遮断できることである。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、埋
め込み絶縁ゲート構造を有する半導体装置において、ゲ
ートとして働く部分以外の絶縁膜厚を厚くしたので、ゲ
ート容量を低減することが出来、素子のスイッチング時
間を短くすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の絶縁ゲート型半導体
装置の断面図。
【図2】 本発明の第2の実施例の絶縁ゲート型半導体
装置の断面図。
【図3】 本発明の第3の実施例の絶縁ゲート型半導体
装置の断面図。
【図4】 本発明の第3の実施例の絶縁ゲート型半導体
装置の平面図。
【図5】 本発明の第2の実施例の絶縁ゲート型半導体
装置の製造方法を説明するための断面図。
【図6】 本発明の第2の実施例の絶縁ゲート型半導体
装置の製造方法を説明するための断面図。
【図7】 本発明の第2の実施例の絶縁ゲート型半導体
装置の製造方法を説明するための断面図。
【図8】 本発明の第2の実施例の絶縁ゲート型半導体
装置の製造方法を説明するための断面図。
【図9】 本発明の第4の実施例の絶縁ゲート型半導体
装置の断面図。
【図10】 本発明の第4の実施例の絶縁ゲート型半導
体装置の製造方法を示す断面図。
【図11】 本発明の第4の実施例の絶縁ゲート型半導
体装置の製造方法を説明するための断面図。
【図12】 本発明の第4の実施例の絶縁ゲート型半導
体装置の製造方法を説明するための断面図。
【図13】 本発明の第4の実施例の絶縁ゲート型半導
体装置の製造方法を説明するための断面図。
【図14】 本発明の第5の実施例の絶縁ゲート型半導
体装置の断面図。
【図15】 本発明の第6の実施例の絶縁ゲート型半導
体装置の断面図。
【図16】 本発明の第7の実施例の絶縁ゲート型半導
体装置の断面図。
【図17】 本発明の第8の実施例の絶縁ゲート型半導
体装置の断面図。
【図18】 従来例の絶縁ゲート型半導体装置の断面
図。
【符号の説明】
1,11,24;n型ベース領域 2,12;p型エミッタ領域 3,13,25;p型ベース領域 4,14,27;溝 5,15,31;ゲート絶縁膜 6,17,32;ゲート電極 7,21;n型エミッタ領域 8,22;アノード電極 9,23;カソード電極 10,16;厚い絶縁膜 18,29;酸化膜エッチング用マスク 20;コンタクトホール

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型エミッタ層と、この第1導電
    型エミッタ層上に形成された第2導電型ベースと、この
    第2導電型ベース層に接して形成された第1導電型ベー
    ス層と、この第1導電型ベース層内に前記第2導電型ベ
    ースに達する深さに形成された溝にゲート絶縁膜を介し
    て埋め込み形成されたゲート電極と、前記溝の側壁に接
    するように前記第1導電型ベース層の表面に形成された
    第2導電型エミッタ層とを具備する絶縁ゲート型半導体
    装置において、 前記溝側壁のうち、前記第2導電型エミッタ層が接して
    いない側の絶縁膜厚を、第2導電型エミッタ層が接する
    側の絶縁膜厚よりも厚くしたことを特徴とする絶縁ゲー
    ト型半導体装置。
  2. 【請求項2】 溝側壁のうち、第2導電型エミッタ層が
    接する側の絶縁膜厚を500〜1000オングストロー
    ムとし、第2導電型エミッタが接しない側の絶縁膜厚を
    1000オングストローム以上にしたことを特徴とする
    請求項1記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  3. 【請求項3】 第1導電型エミッタ層と、この第1導電
    型エミッタ層上に形成された第2導電型ベース層と、こ
    の第2導電型ベース層に接して形成された第1導電型ベ
    ース層と、この第1導電型ベース層内に前記第2導電型
    ベース層に達する深さに形成された溝にゲート絶縁膜を
    介して埋め込み形成されたゲート電極と、前記溝の側壁
    に接するように前記第1導電型ベース層の表面に形成さ
    れた第2導電型エミッタ層とを具備する絶縁ゲート型半
    導体装置において、 前記第1導電型ベース層表面であって、前記第2導電型
    エミッタ層とは異なる位置に低オン抵抗のMOSFET
    を設け、このMOSFETを介して第1の主電極を接続
    し、前記第2導電型エミッタ層が設けられていない側
    に、キャリアのバイパス用のMOSFETを設けた事を
    特徴とする絶縁ゲート型半導体装置。
  4. 【請求項4】 溝側壁のうち第2導電型エミッタ層が接
    していない側の絶縁膜厚を、第2導電型エミッタ層が接
    する側の絶縁膜厚よりも厚くしたことを特徴とする請求
    項3記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  5. 【請求項5】 第1導電型エミッタ層と、この第1導電
    型エミッタ層上に形成された第2導電型ベース層と、こ
    の第2導電型ベース層に接して形成された第1導電型ベ
    ース層と、この第1導電型ベース層内に前記第2導電型
    ベース層に達する深さに形成された溝にゲート絶縁膜を
    介して埋め込み形成されたゲート電極と、前記溝の側壁
    に接するように前記第1導電型ベース層の表面に形成さ
    れた第2導電型エミッタ層とを具備する絶縁ゲート型半
    導体装置において、 前記第1導電型ベース層表面であって、前記第2導電型
    エミッタ層とは異なる位置に低オン抵抗のMOSFET
    を設け、このMOSFETを介して第1の電極を接続
    し、前記第2導電型エミッタ層の設けられていない側の
    第1導電型ベース層にダイオード又は抵抗を接続した事
    を特徴とする絶縁ゲート型半導体装置。
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