JPH08271942A - 波長変換方法、それを用いた波長変換装置および非回折性光束発生装置 - Google Patents

波長変換方法、それを用いた波長変換装置および非回折性光束発生装置

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JPH08271942A
JPH08271942A JP7192184A JP19218495A JPH08271942A JP H08271942 A JPH08271942 A JP H08271942A JP 7192184 A JP7192184 A JP 7192184A JP 19218495 A JP19218495 A JP 19218495A JP H08271942 A JPH08271942 A JP H08271942A
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啓助 篠崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基本波を波長変換素子に入射するための精密
な位置合わせが不要であり、平行ビーム化および回折限
界の集光が可能で、且つ、波長の高効率変が可能な波長
変換装置の提供。 【構成】 基本波光源としてのLDを具え、非光導波路
型のバルク型の波長変換素子としてQPM SHG素子
10を具えている。このQPM SHG素子は、分極反
転領域(ドメイン)が薄膜状であって、この薄膜状のド
メインを積層して周期的分極反転構造12を構成してい
る。そして、半導体レーザから出射された光から、波長
変換素子に入射する基本波としての非回折性光束を発生
させる非回折性光束発生手段14として、アキシコンレ
ンズ14を具えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体レーザ(L
D;Laser Diode)を光源とした基本波の波
長を変換するための波長変換方法およびそれを用いた波
長変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の波長変換装置の一例として、文献
1:「O plus E,1994年4月号,pp.6
0〜65」に、光導波路を具え、擬似位相整合(QP
M;Quasi−Phase Matching)を利
用した光第2高調波発生(SHG;Second−Ha
rmonic Generation)素子を用いた例
が記載されている。この文献1に記載のQPMによるS
HG素子(以下、QPMSHG素子とも略称する)の例
によれば、光導波路中に基本波を伝播させることによ
り、高いエネルギー密度を保ったまま長い距離を基本波
を波長変換素子(非線形光学結晶中)を伝播させること
ができる。その結果、高い変換効率を達成することがで
きる。また、波長変換された光(例えば、光第2高調波
(SH波))は、平行ビーム化および回折限界の集光が
可能であるという優れた特性を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光導波
路型の波長変換素子においては、基本波を光導波路に効
率よく入射させるために、精密な位置合わせが必要とな
る。
【0004】一方、光導波路を設けないバルク型の波長
変換素子においては、精密な位置合わせは不要である
が、基本波を長い距離、基本波のエネルギー密度を高く
保ったまま、波長変換素子中(非線形光学結晶中)を伝
播させることは困難である。その結果、バルク型の波長
変換素子では、光導波路型の波長変換素子に比べて、変
換効率が低くなってしまうという問題点があった。
【0005】このため、基本波を波長変換素子に入射す
るための精密な位置合わせが不要であり、且つ、波長の
高効率変換ができる波長変換方法および波長変換装置の
実現が望まれていた。
【0006】また、波長変換方法および波長変換装置に
用いて好適な、より高い強度の非回折性光束を発生でき
る非回折性光束発生装置の実現が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
<第1の発明>この出願に係る第1の発明の波長変換方
法によれば、バルク型の波長変換素子に基本波を入射し
て波長変換を行うにあたり、この基本波として非回折性
光束を入射させることを特徴とする。
【0008】また、第1の発明の波長変換方法におい
て、波長変換素子として、光第2高調波発生(SHG)
素子を用いることにより、光第2高調波を発生させるこ
とが望ましい。
【0009】また、第1の発明の波長変換方法におい
て、波長変換素子として、和周波発生(SFG)素子を
用いることにより、和周波を発生させることが望まし
い。
【0010】また、第1の発明の波長変換方法におい
て、波長変換素子として、差周波発生(DFG)素子を
用いることにより、差周波を発生させることが望まし
い。
【0011】また、第1の発明の波長変換方法におい
て、好ましくは、波長変換素子として、擬似位相整合
(QPM)による波長変換素子を用い、光軸に関して対
称な形状を有する位相シフト板を用いて、基本波の一部
分の位相を遅らせることにより、当該波長変換素子の擬
似位相整合条件を緩和すると良い。
【0012】<第2の発明>また、この出願に係る第2
の発明の波長変換装置によれば、非光導波路型のバルク
型の波長変換素子と、基本波光源としての半導体レーザ
(LD)とを具えた波長変換装置であって、半導体レー
ザから出射された光から、波長変換素子に入射する基本
波としての非回折性光束を発生させる非回折性光束発生
手段を具えてなることを特徴とする。
【0013】また、第2の発明の波長変換装置におい
て、波長変換素子を第2高調波発生(SHG)素子とす
ることが望ましい。
【0014】また、第2の発明の波長変換装置におい
て、波長変換素子を和周波発生(SFG)素子とするこ
とが望ましい。
【0015】また、第2の発明の波長変換装置におい
て、波長変換素子を差周波発生(DFG)素子とするこ
とが望ましい。
【0016】また、第2の発明の波長変換装置におい
て、波長変換素子を擬似位相整合(QPM)による波長
変換素子とすることが望ましい。
【0017】また、より好ましくは、QPMを利用した
波長変換素子を具えた波長変換装置において、非回折性
光束発生手段の入力側に、波長変換素子の擬似位相整合
(QPM)条件を満足する波長に対してブラッグ条件を
満足する光学手段を具えてなると良い。
【0018】また、より好ましくは、QPMを利用した
波長変換素子を具えた波長変換装置において、非回折性
光束発生手段の入力側であって、該非回折性光束発生手
段に入射する光のうちの一部分の光路上に、基本波の位
相を遅らせるための、光軸に関して対称な形状を有す
る、位相シフト板を具えてなると良い。
【0019】また、第2の発明の波長変換装置におい
て、波長変換素子の出力側に、当該波長変換素子によっ
て波長変換された出射光を円筒状の平行光束にするため
のアキシコンレンズと、この円筒状の平行光束を限界集
光するための凸レンズと具えてなることが望ましい。
【0020】また、より好ましくは、限界集光された出
射光を平行光束にするためのコリメータを具えてなると
良い。
【0021】また、第2の発明の波長変換装置におい
て、波長変換素子の出力側に、当該波長変換素子によっ
て波長変換された出射光を円筒状の平行光束にするため
のアキシコンレンズおよび該円筒状の平行光束を限界集
光するための凸レンズと等価な作用を有する単一のゾー
ンプレートを具えてなることが望ましい。
【0022】また、より好ましくは、ゾーンプレートに
よって限界集光された出射光を平行光束にするためのコ
リメータを具えてなると良い。
【0023】また、第2の発明の波長変換装置におい
て、非回折性光束発生手段として、半導体レーザから出
射された平行光束を円環状のスポットに集光するための
第1光学系と、当該スポットに集光された光から非回折
性光束を発生させるための第2光学系とを具えた波長変
換装置であって、第1光学系は、軸はずれの凸レンズ
を、当該凸レンズのメリディオナル面と当該凸レンズの
外縁部との2つの交点のうちの当該凸レンズの焦点に近
い方の交点を通り、かつ、当該凸レンズの光軸と平行な
回転軸の周りに回転して得られる断面形状を有するトロ
イダルレンズを以って構成されていることが望ましい。
【0024】また、第2の発明の波長変換装置におい
て、非回折性光束発生手段として、半導体レーザから出
射された平行光束を円環状のスポットに集光するための
第1光学系と、このスポットに集光された光から非回折
性光束を発生させるための第2光学系とを具えた波長変
換装置であって、第1光学系は、軸はずれの凸レンズ
を、当該凸レンズのメリディオナル面と当該凸レンズの
外縁部との2つの交点のうちの当該凸レンズの焦点に近
い方の交点を通り、かつ、当該凸レンズの光軸と平行な
回転軸の周りに回転して得られる断面形状を有するトロ
イダルレンズと等価な作用を有するゾーンプレートを以
って構成されていることが望ましい。
【0025】尚、軸はずれの凸レンズとは、当該凸レン
ズの光軸上からずれた位置に焦点を結ぶ凸レンズをい
う。また、メリディオナル面とは、レンズの光軸と当該
レンズの焦点とで決まる面をいう。
【0026】また、第2の発明の波長変換装置におい
て、非回折性光束発生手段として、半導体レーザから出
射された平行光束を円環状のスポットに集光するための
第1光学系と、このスポットに集光された光から非回折
性光束を発生させるための第2光学系とを具えた波長変
換装置であって、この第2光学系は、スポットに集光さ
れた光を円筒状の平行光束にするための筒状光束コリメ
ータと、この円筒状の平行光束を集光して非回折性光束
を発生するアキシコン光学系とを以って構成されてなる
ことが望ましい。
【0027】また、より好ましくは、第2光学系として
筒状光束コリメータおよびアキシコン光学系を具えた波
長変換装置において、第2光学系は、アキシコン光学系
に入射する光のうちの一部分の光路上に、平行光束の位
相を遅らせまたは進ませるための、光軸に関して対称な
形状を有する位相シフト手段を具えてなると良い。
【0028】また、第2の発明の波長変換装置におい
て、非回折性光束発生手段として、半導体レーザから出
射された平行光束を円環状のスポットに集光するための
第1光学系と、このスポットに集光された光から非回折
性光束を発生させるための第2光学系とを具えた波長変
換装置であって、この第2光学系は、スポットに集光さ
れた光を円筒状の平行光束にするための筒状光束コリメ
ータおよびこの円筒状の平行光束を集光して非回折性光
束を発生するアキシコン光学系と等価な作用を有する単
一のゾーンプレートを以って構成されてなることが望ま
しい。
【0029】また、より好ましくは、第2光学系として
単一のゾーンプレートを具えた波長変換装置において、
ゾーンプレートは、アキシコン光学系に入射する光のう
ちの一部分の光路上に、平行光束の位相を遅らせまたは
進ませるための光軸に関して対称な形状を有する位相シ
フト手段と等価な作用を有すると良い。
【0030】また、より好ましくは、第2光学系として
単一のゾーンプレートを具えた波長変換装置において、
ゾーンプレートは、下記の(6)式を満足する位相分布
φ(ρ)を有すると良い。
【0031】 φ(ρ)=(π/λ)ρ2 (A2 −B2 ){(z1 −z2 )ρ2 +(z22 −z12 )}-1・・・(6) 但し、ρは光軸に垂直な平面における光軸からの距離を
表し、AおよびBはそれぞれ定数を表す。また、λは基
本波の波長を表し、z1 およびz2 は、光軸上の非回折
性光束の始点および終点の当該ゾーンプレートからの距
離を表す。
【0032】また、第2の発明の波長変換装置におい
て、非回折性光束発生手段として、半導体レーザから出
射された平行光束を円環状のスポットに集光するための
第1光学系と、このスポットに集光された光から非回折
性光束を発生させるための第2光学系とを具えた波長変
換装置であって、第2光学系は、非回折性光束が発生す
る領域の長さを、波長変換素子の素子長とすることが望
ましい。
【0033】<第3の発明>また、この出願に係る第3
の発明の波長変換装置によれば、非光導波路型のバルク
型の波長変換素子と、基本波光源としての半導体レーザ
(LD)とを具えた波長変換装置であって、半導体レー
ザから出射された光から、波長変換素子に入射する基本
波としての非回折性光束を発生させる非回折性光束発生
手段を具え波長変換素子として、周期的分極反転領域を
設けた擬似位相整合(QPM)による光第2高調波発生
(SHG)素子を具え、非回折性光束発生手段として、
アキシコンレンズを具え、この周期的分極反転構造の反
転周期Λは、下記の式(1)を満足することを特徴とす
る。
【0034】Λ=2lC /cosθ・・・(1) 但し、lC は、擬似位相整合による光第2高調波発生素
子のコヒーレンス長を表し、θは、非回折性光束発生手
段から出射された波数kの光束が光軸となす角である。
【0035】また、第3の発明の波長変換装置におい
て、アキシコンレンズの入射端側に、波長変換素子の擬
似位相整合(QPM)条件を満足する波長に対してブラ
ッグ条件を満足する多層膜反射構造を具えてなることが
望ましい。
【0036】また、第3の発明の波長変換装置におい
て、アキシコンレンズの入射端側であって、当該アキシ
コンレンズに入射する光のうちの一部分の光路上に、基
本波の位相を遅らせるための、光軸に関して対称な形状
を有する位相シフト板を具えてなることが望ましい。
【0037】<第4の発明>また、この出願に係る第4
の発明の波長変換装置によれば、非光導波路型のバルク
型の波長変換素子と、基本波光源としての半導体レーザ
(LD)とを具えた波長変換装置であって、半導体レー
ザから出射された光から、波長変換素子に入射する基本
波としての非回折性光束を発生させる非回折性光束発生
手段を具え波長変換素子として、周期的分極反転領域を
設けた擬似位相整合(QPM)による和周波発生(SF
G)素子を具え、非回折性光束発生手段として、アキシ
コンレンズを具え、この周期的分極反転構造の反転周期
Λは、下記の式(2)を満足し、且つ、擬似位相整合に
よる和周波発生素子の位相不整合Δkが下記の式(3)
を満足することを特徴とする。
【0038】 Λ=(2π/Δk)/cosθ・・・(2) Δk=k3 −k2 −k1 ・・・(3) 但し、k1 は、第1の基本波の波数を表し、k2 は、第
2の基本波の波数を表し、k3 は、和周波の波数を表
す。また、θは、k1 およびk2 が、光軸となす角度を
表す。
【0039】また、第4の発明の波長変換装置におい
て、アキシコンレンズの入射端側に、波長変換素子の擬
似位相整合(QPM)条件を満足する波長に対してブラ
ッグ条件を満足する多層膜反射構造を具えてなることが
望ましい。
【0040】また、第4の発明の波長変換装置におい
て、アキシコンレンズの入射端側であって、当該アキシ
コンレンズに入射する光のうちの一部分の光路上に、基
本波の位相を遅らせるための、光軸に関して対称な形状
を有する位相シフト板を具えてなることが望ましい。
【0041】<第5の発明>また、この出願に係る第5
の発明の波長変換装置によれば、非光導波路型のバルク
型の波長変換素子と、基本波光源としての半導体レーザ
(LD)とを具えた波長変換装置であって、半導体レー
ザから出射された光から、波長変換素子に入射する基本
波としての非回折性光束を発生させる非回折性光束発生
手段を具え波長変換素子として、周期的分極反転領域を
設けた擬似位相整合(QPM)による差周波発生(DF
G)素子を具え、非回折性光束発生手段として、アキシ
コンレンズを具え、この周期的分極反転構造の反転周期
Λは、下記の式(4)を満足し、且つ、擬似位相整合に
よる差周波発生素子の位相不整合Δkが下記の式(5)
を満足することを特徴とする。
【0042】 Λ=(2π/Δk)/cosθ・・・(4) Δk=k1 −k2 −k3 ・・・(5) 但し、k1 は、第1の基本波の波数を表し、k2 は、第
2の基本波の波数を表し、k3 は、差周波の波数を表
す。また、θは、k1 およびk2 が光軸となす角度を表
す。
【0043】また、第5の発明の波長変換装置におい
て、アキシコンレンズの入射端側に、波長変換素子の擬
似位相整合(QPM)条件を満足する波長に対してブラ
ッグ条件を満足する多層膜反射構造を具えてなることが
望ましい。
【0044】また、第5の発明の波長変換装置におい
て、アキシコンレンズの入射端側であって、当該アキシ
コンレンズに入射する光のうちの一部分の光路上に、基
本波の位相を遅らせるための、光軸に関して対称な形状
を有する位相シフト板を具えてなることが望ましい。
【0045】<第6の発明>また、この出願に係る第6
の発明の非回折性光束発生装置によれば、平行光束を円
環状のスポットに集光するための第1光学系と、このス
ポットに集光された光から非回折性光束を発生させるた
めの第2光学系とを具えた非回折性光束発生装置であっ
て、第1光学系は、軸はずれの凸レンズを、当該凸レン
ズのメリディオナル面と当該凸レンズの外縁部との2つ
の交点のうちの当該凸レンズの焦点に近い方の交点を通
り、かつ、当該凸レンズの光軸と平行な回転軸の周りに
回転して得られる断面形状を有するトロイダルレンズを
以って構成されてなることを特徴とする。
【0046】尚、軸はずれの凸レンズとは、当該凸レン
ズの光軸上からずれた位置に焦点を結ぶ凸レンズをい
う。また、メリディオナル面とは、レンズの光軸と当該
レンズの焦点とで決まる面をいう。
【0047】<第7の発明>また、この出願に係る第7
の発明の非回折性光束発生装置によれば、平行光束を円
環状のスポットに集光するための第1光学系と、このス
ポットに集光された光から非回折性光束を発生させるた
めの第2光学系とを具えた非回折性光束発生装置であっ
て、第1光学系は、軸はずれの凸レンズを、当該凸レン
ズのメリディオナル面と当該凸レンズの外縁部との2つ
の交点のうちの当該凸レンズの焦点に近い方の交点を通
り、かつ、当該凸レンズの光軸と平行な回転軸の周りに
回転して得られる断面形状を有するトロイダルレンズと
等価な作用を有するゾーンプレートを以って構成されて
なることを特徴とする。
【0048】<第8の発明>また、この出願に係る第8
の発明の非回折性光束発生装置によれば、平行光束を円
環状のスポットに集光するための第1光学系と、このス
ポットに集光された光から非回折性光束を発生させるた
めの第2光学系とを具えた非回折性光束発生装置であっ
て、この第2光学系は、スポットに集光された光を円筒
状の平行光束にするための筒状光束コリメータと、この
円筒状の平行光束を集光して非回折性光束を発生するア
キシコン光学系とを以って構成されてなることを特徴と
する。
【0049】<第9の発明>また、この出願に係る第9
の発明の非回折性光束発生装置によれば、平行光束を円
環状のスポットに集光するための第1光学系と、このス
ポットに集光された光から非回折性光束を発生させるた
めの第2光学系とを具えた非回折性光束発生装置であっ
て、この第2光学系は、スポットに集光された光を円筒
状の平行光束にするための筒状光束コリメータおよびこ
の円筒状の平行光束を集光して非回折性光束を発生する
アキシコン光学系と等価な作用を有する単一のゾーンプ
レートを以って構成されてなることを特徴とする。
【0050】また、第9の発明の非回折性光束発生装置
において、ゾーンプレートは、下記の(6)式を満足す
る位相分布φ(ρ)を有することが望ましい。
【0051】 φ(ρ)=(π/λ)ρ2 (A2 −B2 ){(z1 −z2 )ρ2 +(z22 −z12 )}-1・・・(6) 但し、ρは光軸に垂直な平面における当該光軸からの距
離を表し、AおよびBはそれぞれ定数を表す。また、λ
は基本波の波長を表し、z1 およびz2 は光軸上の非回
折性光束の始点および終点の当該ゾーンプレートからの
距離を表す。
【0052】
【作用】この出願に係る第1の発明の波長変換方法によ
れば、バルク型の波長変換素子に基本波として非回折性
光束を入射させる。また、この出願に係る第2の発明の
波長変換装置によれば、波長変換素子に入射する基本波
としての非回折性光束を発生させる非回折性光束発生手
段を具えている。また、この出願に係る第3〜5の発明
の波長変換素子によれば、非回折性光束発生手段として
アキシコンレンズを具えている。
【0053】その結果、この出願に係る各発明において
は、非回折性光束を基本波とすることにより、光導波路
を用いずに、基本波を高いエネルギー密度をともったま
ま、長い距離波長変換素子中(非線形光学結晶中)を伝
播させることができる。このため、光導波路を用いず
に、波長の高効率変換を実現することが可能となる。ま
た、光導波路を用いないため、基本波を光導波路に効率
よく入射させるための精密な位置合わせ技術が不要とな
る。
【0054】<非回折性光束について>以下、図2を参
照して、非回折性光束(ベッセルビームとも称する)に
ついて説明する。
【0055】従来、光導波路中では、光の強度分布が光
の伝播方向に垂直な全ての面で等しくなるようにして光
は伝播する。一方、非回折性光束は、光導波路中でな
く、自由空間中を、光の強度分布が光の伝播方向に垂直
な全ての面で等しくなるようにして伝播する。但し、こ
のような光は数学的には厳密には存在しないが、レーザ
光の様な可干渉性の強い光について、近似的に作り得る
ことが知られている。非回折性光束を発生させる方法の
一例が、例えば、文献2:「PhysicalRevi
ew Letters Volume 58,Numb
er15 13April 1987 pp.1499
−1501」または文献3:「応用物理第59巻199
0年 pp.746−750」に開示されている。
【0056】非回折性光束発生手段としては、例えばア
キシコンレンズや円環状のスリットを用いることができ
る。アキシコンレンズを用いた光学系で非回折性光束が
得られるということは、文献4:「O plus E,
1992年9月号 pp.84−89」に説明されてい
る。特に、文献4の87頁に詳しい解説がある。この解
説によれば、アキシコンレンズを用いることにより、1
00%近い効率で非回折性光束を得ることができる。さ
らに、条件を揃えれば、数ミリ程度の距離を直径1μm
の光スポットを保ったまま伝播させることができる。
【0057】また、光切性光束発生手段として、例え
ば、円環状のスリットを用いることもできる。この場合
は、アキシコンレンズのような特殊なレンズを使うこと
なく通常のレンズと円環状のスリットを用いて容易に非
回折性光束を得ることができる。但し、円環状のスリッ
トを用いた場合は、非回折性光束の光強度を強くするこ
とが困難である。そこで、様々な非回折性光束発生手段
が提案されている。例えば、文献5:「特開平4−14
512号公報」にも非回折性光束発生手段の例が開示さ
れている。この出願に係る各発明では、従来の周知のい
ずれの非回折性光束発生手段を用いても良い。
【0058】ここでは、非回折性光束をアキシコンレン
ズを用いて発生させる場合について説明する。図2に示
すように、アキシコンレンズとは、円錐形部分を有する
レンズである。屈折率nのガラスからなる頂角2Aのア
キシコンレンズにLDの発振光(以下、単にレーザ光と
も称する)であって、コリメートされた平行光が入射す
る。尚、コリメートに必要な光学系は、従来周知の光学
系を用いることができる。アキシコンレンズを構成する
ガラスの屈折率nおよびアキシコンレンズの頂角2A
は、レーザ光の波長と共に(近似的)非回折性光束のビ
ーム系や伝播長を決める因子となる。
【0059】ここで、図2の光軸上右向きにz軸をと
り、このz軸と直交する面をxy面とすると、図2の破
線Bの領域に分布する非回折性光束の電界は、定数項を
省略して、下記の(11)式で表すことができる。
【0060】 E(x,y,z,t)=exp[i(βz-ωt)] J0 ( αr)・・・(11) 但し、r=(x2 +y21/2 、J0 ( αr)は第1種0
次ベッセル関数、α2+β2 =(ω/C)2 、ωは非回
折性光束(ベッセルビーム)の角周波数、Cは真空中の
光の速度をそれぞれ表す。
【0061】さらに、非回折性光束の直感的な説明をす
れば、非回折性光束は、波数ベクトルk1 の光ビームと
波数ベクトルk2 の光ビームとの光軸(z軸)上の干渉
によって生ずると考えられる。両光ビームの波数ベクト
ルk1 およびk2 の方向とz軸とのなす角度をθとすれ
ば、波数ベクトルk1 は(2π/λ)(cosθ、si
nθ)と表され、一方、波数ベクトルk2 は(2π/
λ)(cosθ、−sinθ)と表すことができる。但
し、λは波長を表す。
【0062】そこで、z軸上に形成される非回折性光束
を、光軸(z軸)上についてその位相に注目して定数項
および振幅項を無視して表現すれば、下記の(12)式
で表すことができる。
【0063】 E(z)=exp[i(ωt-kzcosθ)]・・・(12) 但し、ωは角周波数、k=2πn/λ、nは屈折率を表
す。
【0064】(12)式は、位相速度がω/(kcos
θ)である点を除き通常の平面波と同じである。従っ
て、非回折性光束は、位相速度がω/(kcosθ)で
あって、ビーム径が細いままで拡がることなく伝播する
平面波であると近似的に考えることができる。
【0065】アキシコンレンズを用いた場合、アキシコ
ンレンズを構成するガラスの屈折率をn、頂角の半値を
Aとすれば、n=cos(Θ−θ)/cosAであるか
ら、θは下記の(13)式 θ=Θ−cos-1(ncosΘ)・・・(13) で表すことができる。
【0066】そして、この非回折性光束を基本波として
波長変換素子に入射した場合の波長変換効率は、非回折
性光束の強度が強い程高くなる。
【0067】ここで、図8を参照して、非回折性光束の
強度と非回折性光束発生手段(非回折性光束発生装置)
との関係について説明する。図8は、非回折性光束発生
手段の一例を示す。この光学系においては、先ず平行ビ
ームは第1光学系によって円環状のスポットに集光され
る。集光された光は第2光学系の筒状光束コリメータに
よって円筒状の平行光束となって、第2光学系のアキシ
コン光学系に入射する。そして、アキシコン光学系は非
回折性光束を発生させる。
【0068】ところで、非回折性光束の強度は、非回折
性光束の存在範囲の長さZMAX に反比例する。また、こ
の強度は、非回折性光束発生手段(または非回折性光束
発生装置とも称する)に入射する平行ビームのビーム径
0 が大きい程強くなる。また、この強度は、非回折性
光束発生手段の第2光学系によって集光された非回折性
光束を含むエアリーディスクの直径Wが小さい程強くな
る。従って、この強度は、D0 /Wに反比例する。ま
た、非回折性光束の強度は、非回折性光束を含むエアリ
ーディスクの光電場の平均エネルギーの(2π/λ)s
inθに反比例する。即ち、平均エネルギーが大きい
程、非回折性光束に集束する光エネルギーが小さくな
る。
【0069】このビーム径D0 および波長λは、光源の
半導体レーザによって決まる。このため、非回折性光束
の強度を高くするには、存在範囲の長さZMAX を大きく
することなく、エアリーディスクの直径Wおよび、第2
光学系で集束させた光ビーム(波数ベクトルk1 の光ビ
ームと波数ベクトルk2 の光ビーム)との光軸(z軸)
とのなす角度θの少なくとも一方を小さくすれば良いこ
とになる。
【0070】<第1光学系について>そこで、第2の発
明の波長変換素子において、非回折性光束発生手段の第
1光学系として、軸はずれの凸レンズを、当該凸レンズ
のメリディオナル面と当該凸レンズの外縁部との交点を
通り、光軸と平行な回転軸の周りに回転して得られる断
面形状を有するトロイダルレンズを以って構成すること
が望ましい。但し、この断面形状とは、回転軸を含む平
面で切った場合の断面形状を指す。尚、この場合の非回
折性光束発生手段は、第6の発明の非回折性光束発生装
置に相当する。
【0071】その結果、第1光学系によって焦点を結ぶ
円環状のスポットの直径Df を第1光学系の有効口径の
1/2よりも小さくすることができる。スポットの直径
fを小さくすることにより、直径Wおよび角度θを小
さくすることができる。このため、光束のエネルギーを
光軸近傍に集中させて、強度を高くすることができる。
【0072】また、この軸はずれの凸レンズを回転して
得られる断面形状を有するトロイダルレンズと等価な作
用を有するゾーンプレートを第1光学系として用いて
も、円環状のスポットの直径Df をゾーンプレートの有
効口径D0 の1/2よりも小さくすることができる。
尚、このゾーンプレートを具えた非回折性光束発生手段
は、第7の発明の非回折性光束発生装置に相当する。ま
た、ゾーンプレートを用いれば、原理的に球面収差の発
生を無くすることができる。
【0073】この点、従来の非回折性光束発生装置にお
いては、例えば、上述の文献5に開示されているよう
に、円環状のスポットの直径は、第1光学系のトロイダ
ルレンズの有効口径の1/2になる。これは、このトロ
イダルレンズが通常の凸レンズをその外縁の一点を回転
軸として回転させて得られる断面形状を有しているから
である。このため、この文献5に開示の技術では、スポ
ットの直径を1/2よりも小さくすることができない。
【0074】<第2光学系について>また、第2の発明
の波長変換素子において、非回折性光束発生手段の第2
光学系として、アキシコン光学系の他に、円環状のスポ
ットに集光された光を円筒状の平行光束にするための筒
状光束コリメータを設けることが望ましい。尚、この場
合の非回折性光束発生手段の構成は、第8の発明の非回
折性光束発生装置に相当する。その結果、平行光束のエ
ネルギーを平行光束の周辺部の円筒状の狭い領域に集束
させることができる。即ち、円筒の壁の厚さを薄くする
ことができる。このため、エネルギーを高くした光をア
キシコン光学系に入射することができる。このため、直
径Wおよび角度θを小さくすることができる。
【0075】また、筒状光束コリメータとアキシコン光
学系との間の筒状の平行光束では位相差が発生しない。
従って、筒状光束コリメータとアキシコン光学系とは、
原理的に一体化することができる。
【0076】そこで、第2の発明の波長変換素子におい
て、非回折性光束発生手段の第2光学系として、筒状光
束コリメータおよびアキシコン光学系と等価な作用を有
する単一のゾーンプレートを設けることが望ましい。単
一のゾーンプレートを設けることにより、バルクのレン
ズを設ける場合よりも第2光学系の構成を簡単にするこ
とができる。尚、この場合の非回折性光束発生手段の構
成は、第9の発明の非回折性光束発生装置に相当する。
また、ゾーンプレート用いれば、原理的に球面収差の発
生を無くすることができる。
【0077】<存在範囲について>また、第2の発明の
波長変換装置において、非回折性光束の発生する領域
(存在範囲)の長さZMAX を、波長変換素子の素子長
(有効長)と等しくすると良い。非回折性光束の強度
は、この領域の長さが短い程強い。しかし、素子の有効
長よりも領域の長さを短くすると、波長変換効率が低下
する。従って、領域の長さを素子長とすれば、変換効率
を最も高くすることができる。
【0078】<位相整合について> ・SHGの場合 この出願に係る第1および第2の発明において、バルク
型の波長変換素子であって、2次の非線形相互作用によ
り実現する光第2高調波発生(SHG)素子に非回折性
光束を入射すれば、高精度の位置合わせを行わずに、高
効率の変換を行うことが可能となる。
【0079】ここでは、特に、周期的分極反転構造を有
し、擬似位相整合(PQM)を利用したSHGについて
説明する。この場合は、第3の発明の波長変換装置に相
当する。
【0080】基本波は、上述した(12)式で与えられ
る非回折性光束であり、これを実数表示すれば、下記の
(14)式で表すことができる。 E(z)=Ecos(ωt−kf zcosθ)・・・(14) 但し、ωは基本波の角周波数、kf は基本波の波数ベク
トルをそれぞれ表す。
【0081】また、発生する光第2高調波(SH波)の
電界は、下記の(15)式で表される。 Esh(z)=Eshcos(ωsht−kshzcosθ)・・・(15) 但し、ωshはSH波の角周波数、kshはSH波の波数ベ
クトルをそれぞれ表す。
【0082】そして、電場Eによって誘起される電気分
極Pは、下記の(16)式で表される。 P=χ1 E+χ2 EE+χ3 EEE+…・・・(16) 但し、χ1 、χ2 、χ3 …は、それぞれ、1次、2次、
3次…の電気感受率を表す。
【0083】従って、2次の非線形分極Pshは、下記の
(17)式で表される。 Psh=(1/2) χ22 cos(ωsht−2kf zcosθ)・・(17) この2次の非線形分極成分を下記の(18)式の波動方
程式の駆動成分として、着目する周波数(ここでは
ωsh)について解くことによって非線形光学相互作用を
解析することができる。
【0084】
【数1】
【0085】従って、下記の(19)式を解くことにな
る。 ▽×▽×Eshcos(ωsht−kshzcosθ) +ωsh 2 εμEshcos(ωsht−kshzcosθ) =−ωsh 2 μPsh・・・(19) 相互作用はコリニアに生じ、SH成分への変換が緩やか
であるとすると(19)式は、下記の(20)式のよう
に表せる。
【0086】
【数2】
【0087】SH波への変換が小さければ、基本波のエ
ネルギーの減少分を無視することができる。その場合の
SH波の出力は下記の(21)式のように表せる。 Psh=1/2(ε/μ01/2sh 2 A =2(ε0 /μ03/2 {(ω2 χ2 22 )/(n2sh)} {P2 /A}{(sin(Δkl/2))/(Δkl/2)2 } ・・・(21) 但し、Δkは、位相不整合成分を表し、Δk=kshco
sθ−2kf cosθで表される。また、n、nshはそ
れぞれ基本波およびSH波の屈折率、Aはベッセルビー
ムの断面積、lは相互作用長を表し、μ、μ0 はそれぞ
れ結晶中および真空中の透磁率、また、ε、ε0 はそれ
ぞれ結晶中および真空中の誘電率を表す。
【0088】従って、位相不整合整合量Δkは、下記の
(22)式のように表せる。 Δk=kshcosθ−2kf cosθ =(4π/λ)nshcosθ−2(2π/λ)ncosθ =(4π/λ)(nsh−n)cosθ・・・(22) 従って、擬似位相整合(QPM)条件を満たすための手
記的分極反転構造の周期Λは、非線形光学結晶のコヒー
レンス長をlC とすると、下記の(23)式のように表
せる。
【0089】 Λ=2lC (1/cosθ) =(λ/2)/[(nsh−n)cosθ]・・・(23) 上記(23)式を通常のコリメート光を基本光とする擬
似位整合によるSHG(いわゆる従来のQPM SH
G)と比較すると、非回折性光束を基本波とした場合
は、従来のQPM SHGと周期Λが(1/cosθ)
倍になる点が異なるだけであることが分かる。
【0090】・SFGの場合 また、この出願に係る第1および第2の発明において、
バルク型の波長変換素子であって、2次の非線形相互作
用により実現する和周波発生(SFG)素子に非回折性
光束を入射すれば、高精度の位置合わせを行わずに、高
効率の変換を行うことが可能となる。
【0091】ここでは、特に、周期的分極反転構造を有
し、擬似位相整合(PQM)を利用したSFGについて
説明する。この場合は、第4の発明の波長変換装置に相
当する。
【0092】上述したSHG素子を用いた説明におい
て、上記の(22)式において、バルクの非線形光学結
晶の位相不整合を表すΔk=ksh−2kf を、下記の
(24)式のように表し、 Δk=ksh−kf −kf ・・・(24) kf の代わりに、それぞれ和周波の第1の基本波(波長
λ1 )の波数k1 と第2の基本波(波長λ2 )の波数k
2 を代入すれば、SFGのための位相不整合は、下記の
(25)式のように表せる。
【0093】ΔkS =k3 −k2 −k1 ・・・(25) 但し、k3 は和周波(波長λ3 )の波数を表す。
【0094】従って、SFGのための周期Λは、下記の
(26)式 Λ=(2π/ΔkS )/cosθ・・・(26) で表せる。
【0095】・DFGの場合 また、この出願に係る第1および第2の発明において、
バルク型の波長変換素子であって、2次の非線形相互作
用により実現する差周波発生(DFG)素子に非回折性
光束を入射すれば、高精度の位置合わせを行わずに、高
効率の変換を行うことが可能となる。
【0096】ここでは、特に、周期的分極反転構造を有
し、擬似位相整合(QPM)を利用したDFGについて
説明する。この場合は、第5の発明の波長変換装置に相
当する。
【0097】この場合は、上記の(24)式中のkf
代わりに、それぞれ和周波の第1の基本波(波長λ1
の波数−k1 と第2の基本波(波長λ2 )の波数k2
代入すれば、SFGのための位相不整合は、下記の(2
7)式のように表せる。 ΔkD =k1 −k2 −k3 ・・・(27) 但し、k3 差周波(波長λ3 )の波数を表す。
【0098】従って、SFGのための周期Λは、下記の
(27a)式 Λ=(2π/ΔkD )/cosθ・・・(27a) で表せる。
【0099】<ブラッグロッキングについて>擬似位相
整合(QPM)を利用した波長変換素子を用いる場合、
周期分極反転構造の周期がQPM条件を厳密に満足して
いる限り、所定の変換効率が達成される。この周期Λは
上記の(23)式に示すように波長λに依存する。とこ
ろで、基本波の光源としてLDを用いた場合、LDの発
振波長は、周囲の温度や駆動電流により簡単に変動し、
これをQPM条件を安定的にしかも正確に満足する値に
規定することは一般的に困難である。そこで、光導波路
を具えたQPM SHG素子を用いた波長変換装置にお
いて、LDの波長変動の問題を解決するための方法が、
例えば、下記の文献6〜9に種々提案されている。文献
6:「米国特許第5,247,528号」、文献7:
「特開平5−66440号公報」、文献8:「特開平5
−11297号公報」、文献9:「特開平5−2571
84号公報」これらの文献に開示の技術は、いずれも波
長変換素子から何らかの方法でブラッグ反射が起こっ
て、その反射光をLDに帰還させることにより、LDの
発振波長を安定化(ブラッグロッキング)するものであ
る。
【0100】そこで、この出願に係る各発明では、非回
折性光束発生手段の入力側に、波長変換素子の擬似位相
整合(QPM)条件を満足する波長に対してブラッグ条
件を満足する光学手段(例えば、多層膜反射構造や回折
格子)を設ければ、バルク型の波長変換素子を用いた場
合にも、LDの発振波長を安定化させて、変換効率の向
上を図ることができる。
【0101】<位相シフト板について>QPMを利用し
た場合の波長変換素子は、通常、規則正しい周期構造を
有する。そのために、位相整合条件が厳しく、即ち波長
変換する基本波光の波長許容幅が狭いために、実用上の
障害の一つとなっていた。これは、以下に説明するよう
に、波長変換素子の周期誤差Δτが生じ得るためであ
る。
【0102】位相不整合をΔkと表すと、通常、周期的
分極反転構造の周期Λは、下記の(27)式 Λ=4π/Δk・・・(28) で表される。
【0103】しかし、通常上記の(28)式は厳密に満
たされることは少なく、下記の(28a)式のように周
期誤差Δτ(正、負いずれの場合もある)を持つ。 Λ=Λ+Δτ・・・(28a) この原因は、波長変換素子の形成の時点で入り込む因子
の他、素子の温度によってもその屈折率が変化するため
に生じ得るものである。
【0104】今、仮に、例えばSHG素子の素子長をL
とし、Δk=(4π/λ)(nsh−n)cosθ)とし
て、下記の(29)式即ち(30)式で与えられる範囲
以上に素子長Lを長くしても変換効率は却って低下して
しまう。
【0105】 (L/λ)Δτ<(λ/4)/[(nsh−n)cosθ]・・・(29) 即ち、 L<(λ/4)(Λ/Δτ)/[(nsh−n)cosθ]・・・(30) なぜならば、Δτは、QPM条件を満足させるために設
けられた周期構造1周期あたりの寸法誤差であり、L/
Λは、全素子長にわたった周期の数であるから、(L/
Λ)Δτは、全素子長にわたった寸法誤差となる。即
ち、周期的反転構造を作りつけられた結晶(波長変換素
子)内において、この寸法誤差が基本波と波長変換され
た発生波(例えば第2高調波)との相互コヒーレンス長
を越えてしまうためである。
【0106】そこで、この出願に各発明において、非回
折性光束発生手段の入力側であって、該非回折性光束発
生手段に入射する光のうちの一部分の光路上に、基本波
の位相を遅らせるための、光軸に関して対称な形状を有
する、位相シフト板を設ければ、位相整合条件の緩和を
図ることができる。位相シフト板としては、例えば、ア
キシコンレンズの入力端側に、一様な屈折率を持つ薄膜
を形成すれば良い。薄膜の屈折率および膜厚を制御する
ことにより、位相の遅れ量を適切に調節して位相整合条
件の緩和を図ることができる。位相シフト板(薄膜)
は、例えば、光軸を中心とした円形状としも良く、ま
た、光軸から離れた周辺部に、光軸を中心とした同心円
状に設けても良い。
【0107】位相シフト板により基本波の位相を遅らせ
れば、Δτによる位相ずれを補償して、QPM条件を緩
和することが可能となる。その結果、素子長を長くする
ことができるので、より変換効率を向上させることが可
能となる。
【0108】例えば、下記の(31)式に示す距離だ
け、基本波がQPM SHG素子を伝播した場合、基本
波の位相とSH波の位相との位相差が丁度πとなる。
【0109】 L=(λ/4)(Λ/Δτ)/[(nsh−n)cosθ]・・・(31) そこで、位相シフト板により、位相を例えばπだけ遅ら
せると、素子長を2倍程度にすることができる。変換効
率は素子長に2乗に比例するので、この場合、変換効率
は最大4倍とすることができる。
【0110】尚、SHG素子を用いた場合は、位相不整
合Δkは、下記の(32)として表したが、SFGの場
合は下記の(33)式、DFGの場合は下記の(34)
式とすることにより、SHGと数学的に同様に扱うこと
ができる。
【0111】Δk =ksh−kf −kf ・・・(32) ΔkS =k3 −k2 −k1 ・・・(33) ΔkD =k1 −k2 −k3 ・・・(34) 従って、SFGおよびDFGの場合においても、位相シ
フト板を設ければ、SHGと同様にQPM条件を緩和し
て変換効率の向上を図ることができる。
【0112】また、位相をシフトさせる手段としては、
位相シフト板の他に、例えば、第2光学系を構成するゾ
ーンプレートに位相シフト板を等価な作用を持たせるこ
ともできる。
【0113】<限界集光手段について>第2の発明の波
長変換装置において、波長変換素子によって波長変換さ
れた出射光を限界集光するための限界集光手段として、
出射光を一旦筒状の平行光束にするためのコリメータ
と、円筒状の平行光束を集光するための集光手段を設け
ることが望ましい。
【0114】波長変換素子からの出射光は、光軸に垂直
な断面において円環状の光強度分布を有し、光軸上の光
強度は0である。この出射光を一旦、アキシコンレンズ
を用いて平行光束にする。平行光束にすることにより、
光強度分布を平行光束の周辺部に円筒状に集中させるこ
とができる。このため、出射光を光軸上の光強度を0に
したまま集光用の凸レンズに入射させることができる。
その結果、光強度がガウス分布の光強度を有する通常の
平行光束を集光した場合のスポットの半径よりも小さい
な超解像のスポットにこの出射光を限界集光することが
できる。
【0115】また、このアキシコンレンズと凸レンズと
の間の筒状の平行光束には位相差が発生しない。このた
め、このアキシコンレンズと凸レンズとを原理的に一体
化することができる。従って、このアキシコンレンズお
よび凸レンズの組合せと等価な作用を有する単一のゾー
ンプレートを用いても限界集光を行なうことができる。
また、ゾーンプレートを用いた場合は、球面収差が生じ
ない。
【0116】さらに、好ましくは、アキシコンレンズと
凸レンズとを組合せた限界集光光学系またはこのゾーン
プレートを用いて限界集光を行なった光を平行光束にす
るためのコリメータを設ければ、ビーム半径が充分に小
さい平行光束を得ることができる。この平行光束の断面
強度のプロファイルは、回折効果のために、光軸上の光
強度が0でない、ほぼ均一な光強度となる。
【0117】
【実施例】以下、図面を参照して、この出願に係る発明
の波長変換方法および波長変換装置の実施例について説
明する。尚、参照する図は、これらの発明が理解できる
程度に各構成成分の大きさ、形状及び配置関係を概略的
に示してあるにすぎない。従って、これらの発明は、図
示例にのみ限定されるものでないことは明らかである。
尚、図中、図面の理解を容易にするために、断面でない
部分にハッチングを付することもある。
【0118】<第1実施例>第1実施例においては、第
1の発明の波長変換方法、第2の発明の波長変換装置の
一例として、波長変換素子としてSHG素子を用いた例
について説明する。また、この実施例は、第3の発明の
波長変換装置の例にも相当する。
【0119】図1は、第1実施例の波長変換装置の説明
に供する構成図である。この実施例の波長変換装置は、
基本波光源としての半導体レーザ(LD)(図示せず)
を具えている。また、非光導波路型のバルク型の波長変
換素子としてQPM SHG素子10を具えている。こ
のQPM SHG素子は、分極反転領域(ドメイン)が
薄膜状であって、この薄膜状のドメインを積層して周期
的分極反転構造12を構成している。この周期的分極反
転構造の反転周期Λは、下記の式(1)を満足する。
【0120】Λ=2lC /cosθ・・・(1) 但し、lC は、擬似位相整合による光第2高調波発生素
子のコヒーレンス長を表し、θは、アキシコンレンズ1
4から出射された波数kの光束が光軸となす角である。
【0121】そして、半導体レーザから出射された光か
ら、波長変換素子に入射する基本波(半導体レーザ光で
あって、波長変換される光)としての非回折性光束を発
生させる非回折性光束発生手段14として、アキシコン
レンズ14を具えている。
【0122】LDから出射したレーザ光、コリメートさ
れて、アキシコンレンズ14に、アキシコンレンズの入
力端面16に垂直に入射する。そして、アキシコンレン
ズ14によって発生した非回折性光束18を含むように
SHG素子10を配置することにより、基本波としての
非回折性光束18をSHG素子10に入射させる。
【0123】尚、非回折性光束は、分極反転構造の界面
に必ずしも垂直に入射させなくとも良い。分極反転構造
の界面への入射角度を調整することで、実質的に分極反
転構造の周期を変えることができる。このことを利用し
て位相整合条件を整える手段とすることもできる。
【0124】<変形例>また、第1実施例では、QPM
SHG素子を用いた例について説明したが、SHG素
子の代わりに、QPMによるSFG素子を用いることも
できる。その場合、周期的分極反転構造の周期Λを下記
の(2)式を満足する値とすると良い(第4の発明に相
当する。)。
【0125】 Λ=(2π/Δk)/cosθ・・・(2) Δk=k3 −k2 −k1 ・・・(3) 但し、k1 は、第1の基本波(波長λ1 )の波数を表
し、k2 は、第2の基本波(波長λ2 )の波数を表し、
3 は、和周波の波数を表す。また、θは、k1 および
2 が、光軸となす角度を表す。
【0126】図3に、変形例としてのSFG素子20を
用いた波長変換装置の構成図を示す。図3に示すよう
に、この変形例では、ハーフミラー22を用いて第1お
よび第2の基本波をアキシコンレンズ14に入射して、
アキシコンレンズ14によって発生した非回折性光束を
SFG素子に入射することにより和周波を発生させる。
【0127】また、SHG素子の代わりに、QPMによ
るDFG素子を用いることもできる。その場合、周期的
分極反転構造の周期Λを下記の(4)式を満足する値と
すると良い(第5の発明に相当する。)。
【0128】 Λ=(2π/Δk)/cosθ・・・(4) Δk=k1 −k2 −k3 ・・・(5) DFG素子を用いた波長変化装置も、上記(4)式に示
す周期Λの値の他は、図3に示した波長変換素子と同一
の構成である。
【0129】SFGおよびDFGにおいては、素子に入
射させる光が2種類であるため、導波路型の場合は位置
合わせに高精度が要求されていた。この点、この実施例
では、半透鏡を用いて平行な2光束を素子に入射させる
ことができる。従って、高精度の位置合わせは必要とし
ない。
【0130】<第2実施例>第2実施例の波長変換装置
は、第1実施例の波長変換装置の、アキシコンレンズ1
4の入力端側に、波長変換素子の擬似位相整合(QP
M)条件を満足する波長に対してブラッグ条件を満足す
る多層膜反射構造24を具えている。多層膜反射構造2
4により、LDの発振波長を安定化させて、変換効率の
向上を図ることができる。
【0131】図4に第2実施例の波長変換装置の構成を
示す。図4において、多層反射膜構造24以外の構成
は、第1実施例と同一である。
【0132】尚、図3に示したSFG素子を用いた波長
変換装置(またはDFG素子を用いた波長変換装置)お
いても、第2実施例と同様に多層膜反射構造を設けるこ
とにより、LDの発振波長を安定化させて、変換効率の
向上を図ることができる。
【0133】また、ブラッグ条件を満足させるための光
学手段としては、多層膜反射構造の他に、例えば回折格
子を用いても良い。
【0134】<第3実施例>第3実施例の波長変換装置
は、第1実施例の波長変換装置のアキシコンレンズ14
に入射する光のうちの一部分の光路上に、基本波の位相
を遅らせるための、光軸に関して対称な形状を有する、
位相シフト板26を具えてなる。この位相シフト板を設
けることにより、QPM条件を緩和して変換効率の向上
を図ることができる。
【0135】図5に第3実施例の波長変換装置の構成を
示す。図5において、位相シフト板26以外の構成は、
第1実施例と同一である。
【0136】位相シフト板26をアキシコンレンズの入
射端側から見た様子を図6の(A)に示す。この実施例
では、位相シフト板の形状をアキシコンレンズの光軸を
中心とした同心円状のものを、中心部付近に設けてい
る。また、位相シフト板は、例えば、図6の(B)に示
すように、光軸を中心とした同心円状であって、且つ、
光軸から離れた光路の周辺部にドーナツ状に設けること
もできる。図6の(A)および(B)では、位相シフト
板26および26aの部分にハッチングを施して示す。
【0137】LD(図示せず)からのレーザ光は、通常
の凸レンズ(図示せず)により平行光束にされてアキシ
コンレンズ14に入射する。アキシコンレンズ14によ
って、入射光は光軸(z軸)を含み、この光軸にに平行
な断面で見て、波数ベクトルk1 およびk2 の両光束が
光軸上で干渉して、ゾーン1およびゾーン2の光軸上に
非回折性光束を形成する。
【0138】ここで、アキシコンレンズ14の入射面の
光軸の近傍のみに入射光の位相を遅らせるための、薄膜
からなる位相シフト板を設ける。その結果、位相シフト
板を通過しない光が到達するゾーン1には、通常の位相
にる非回折性光束が形成される。一方、位相シフト板を
通過した光が到達するゾーン2には、位相の遅れた非回
折性光束が形成される。この位相の遅れの大きさδは、
位相シフト板の屈折率とその厚さで決定される。この位
相の遅れについて以下に説明する。
【0139】アキシコンレンズから出射した波数ベクト
ルk1 およびk2 の光束を下記の(35)式および(3
6)式で表し、光軸(z軸)上の位置ベクトルrを(3
7)式で表す。 k1 =k(sinθ、0、cosθ)・・・(35) k2 =k(−sinθ、0、cosθ)・・・(36) r=(0、0、z)・・・(37) 但し、k=2π/λ(λは波数k1 およびk2 の光束の
波長)であり、θはk1 およびk2 の光束が光軸となす
角度である。
【0140】そして、波数ベクトルk1 の光束のうち
の、位相シフト板を通過しなかった光束の位相部分は、
ωt−kcosθzと表せる。一方、位相シフト板をつ
かした光束の位相部分は、ωt−kcosθz−δと表
せる。また、波数ベクトルk2の光束についても、co
s関数の偶関数としての性質から、k1 の光束と同一の
式となる。
【0141】従って、位相シフト板を通過しなかった光
束が到達する領域1(ゾーン1)に形成される非回折性
光束は、光軸(z軸)上についてのみ着目して振幅部分
を省略して書けば、下記の(38)式のように表せる。 exp[i(ωt-kcosθz)]+exp[i(ωt-kcosθz)] =2exp[i ( ωt-kcosθz)] ・・・(38) 従って、位相部分はωt−kcosθzのままである。
【0142】一方、位相シフト板を通過した光が到達す
る領域2(ゾーン2)に形成される非回折性光束は、下
記の(39)式のように表せる。 exp[i(ωt-kcosθz-δ)]+exp[i( ωt-kcosθz-δ)] =2exp[i ( ωt-kcosθz-δ)]・・・(39) 従って、位相部分は、ωt−kcosθz−δと表せ
る。
【0143】このように、領域2では、領域1に比べて
位相がδだけ遅れるため、位相ずれΔτを補償してQP
M条件を緩和することができる。
【0144】尚、図3に示したSFG素子を用いた波長
変換装置(またはDFG素子を用いた波長変換装置)お
いても、第3実施例同様に位相シフト板を設ければ、Q
PM条件を緩和して変換効率の向上を図ることができ
る。
【0145】<第4実施例>第4実施例においては、図
8を参照して、第1の発明の波長変換方法および第2の
発明の波長変換装置の一例について、特に、非回折性光
束発生手段について説明する。また、この実施例におけ
る非回折性光束発生手段は、第6および第8の発明の波
長変換装置の例にも相当する。
【0146】図8は、第4実施例の波長変換装置の非回
折性光束発生手段の光軸に沿った断面での構成図を示
す。但し、図8では、光学系および円環状のスポットを
斜視図で示す。
【0147】この実施例における非回折性光束発生手段
は、半導体レーザ(図示せず)から出射された平行光束
40を円環状のスポット(集光像)44に集光するため
の第1光学系42としての第1トロイダルレンズ42
と、このスポット44に集光された光から非回折性光束
18を発生させるための第2光学系46とを具えてい
る。
【0148】この第1トロイダルレンズ42の断面形状
は、軸はずれの凸レンズを、当該凸レンズのメリディオ
ナル面と当該凸レンズの外縁部との2つの交点のうちの
当該凸レンズの焦点に近い方の交点を通り、かつ、当該
凸レンズの光軸と平行な回転軸の周りに回転して得られ
るものである。
【0149】ここで、図9を参照して、このトロイダル
レンズ42と円環状スポットの直径について説明する。
図9の(A)に示すように、このトロイダルレンズ42
が形成する円環状のスポット44の直径rは、このトロ
イダルレンズ42の有効口径D0 の1/2以下にするこ
とができる。また、図9の(B)に、従来のトロイダル
レンズを示す。従来のトロイダルレンズは、通常の凸レ
ンズ(光軸上に焦点を結ぶ凸レンズ)を当該凸レンズの
外縁部の一点を通る回転軸の周りに回転させて得られる
断面形状を有している。このため、この従来のトロイダ
ルレンズが形成する円環状のスポットの直径r1 は、従
来のトロイダルレンズの有効口径の1/2となる。円環
上のスポットの直径が小さい程、図7に示した角度θを
小さくすることができる。このため、この第1トロイダ
ルレンズ42を用いることにより、従来のトロイダルレ
ンズを用いた場合よりも強い強度の非回折性光束を得る
ことができる。
【0150】また、第2光学系は、円環状のスポットに
集光された光を円筒状の平行光束50にするための筒状
光束コリメータ48としての第2トロイダルレンズ4
8、この円筒状の平行光束50を集光して非回折性光束
18を発生するアキシコン光学系52としてのアキシコ
ンレンズ52とを以って構成されている。
【0151】この第1トロイダルレンズ42と第2トロ
イダルレンズ48とは、互いに共焦点となるように配置
する。従って、第2トロイダルレンズ48にとっては、
円環状のスポット44は円環状の光源とみなせる。この
ため、第2トロイダルレンズ48に入射した光は、円筒
状の平行光束となる。その結果、光のエネルギーを平行
光束の周辺部の円筒状の領域に収束させ、エネルギー密
度を高くした上で、アキシコン光学系52に入射させる
ことができる。その結果、アキシコン光学系52によっ
て収束する光によって生じる非回折性光束の強度を強く
することができる。尚、第2トロイダルレンズ48の焦
点距離はできるだけ短い方が望ましい。この焦点距離が
短い程、円筒状の平行光束の円筒の厚みを薄くできるた
めに、エネルギー密度をより高くすることができる。
【0152】<第5実施例>第5実施例においては、図
10を参照して、第1の発明の波長変換方法および第2
の発明の波長変換装置の一例について、特に、非回折性
光束発生手段について説明する。また、この実施例にお
ける非回折性光束発生手段は、第7および第8の発明の
波長変換装置の例にも相当する。
【0153】図10は、第5実施例の波長変換装置の非
回折性光束発生手段の光軸に沿った断面での構成図を示
す。
【0154】この実施例における非回折性光束発生手段
は、半導体レーザ(図示せず)から出射された平行光束
40を円環状のスポット(集光像)44に集光するため
の第1光学系54としての第1ゾーンプレート54と、
このスポット44に集光された光から非回折性光束18
を発生させるための第2光学系56とを具えている。そ
して、この第1ゾーンプレート54は、第4実施例の第
1トロイダルレンズ42と等価な作用を有する。また、
この第2光学系56は、第4実施例の第2トロイダルレ
ンズ48と等価な作用を有する第2ゾーンプレート58
と、アキシコン光学系としてのアキシコンレンズ52と
以って構成されている。
【0155】また、この第1ゾーンプレート54の位相
透過関数t(ρ)は、下記の(40)式で与えられる。
【0156】 t(ρ)=exp{ikφ(ρ)}・・・(40) 但し、kは、k=2π/λを満たす波数であり、λは基
本波の波長を表す。また、φは、位相差関数を表す。ま
た、ρは、光軸からの距離を表す。また、第1ゾーンプ
レートの中心を原点として光軸をz軸とし、第1ゾーン
プレートをxy平面とすると、ρ=(x2 +y21/2
と表せる。
【0157】この第1ゾーンプレート54によって、円
環状のスポット(集光像)を得るためには、入射平面波
の第1ゾーンプレートへの同一入射面(光軸および入射
光線を含むように決定される平面)内の入射位置ρにか
かわりなく、円環状のスポット上の1点までの光学的距
離が等しくなるように位相遅れの関数ψ(ρ)を決めれ
ば良い。この位相遅れの関数(位相分布関すとも称す
る)ψ(ρ)は、下記の(41)式で定義される。
【0158】 ψ(ρ)=(2π/λ)φ(ρ)・・・(41) そして、この光学距離を等しくするためには、下記の
(42)即ち(43)式を満足する位相分布φ(ρ)に
すれば良い。
【0159】 {(R+r)2 +F21/2 ={(ρ−r)2 +F21/2 +φ(ρ) ・・・(42) φ(ρ)={(R+r)2 +F21/2 −{(ρ−r)2 +F21/2 ・・・(43) 但し、Rはゾーンプレートの有効半径を表し、rは円環
状のスポットの半径を表し、また、Fはゾーンプレート
の焦点距離を表す。
【0160】また、{(R+r)2 +F21/2 は、第
1ゾーンプレートの外縁部を通って円環状のスポットに
入射する光路における位相を表し、一方、{(ρ−r)
2 +F21/2 は、第1ゾーンプレートの中心からρ離
れた点を通って、円環状のスポットに入射する光路にお
ける位相を表している。
【0161】この(43)式の位相差関数φ(ρ)を有
するゾーンプレートに平行平面波を入射させれば、この
ゾーンプレートから距離Fの位置に半径rの円環状のス
ポット(集光像)が形成される。
【0162】また、一般に、F>>(R−r)かつF>
>(ρ−r)であるので、(43)式は、下記の(4
4)式のように簡単化される。
【0163】 φ(ρ)=(1/F){r2 −r(R+ρ)+(R2 +ρ2 )/2} ・・・(44) (44)式を(41)式に代入すると、下記の(45)
式が得られる。
【0164】 ψ(ρ)=(2π/λ)(1/F){r2 −r(R+ρ)+(R2 +ρ2 )/ 2} ・・・(45) また、第1ゾーンプレート54の焦点距離をF、第2ゾ
ーンプレート58の焦点距離をfとすると、第2ゾーン
プレートの焦点距離は、第1ゾーンプレートの焦点距離
に対して(F/f)となる。従って、第2ゾーンプレー
トは、下記の(46)式の位相遅れ関数で与えられる位
相分布を有すれば良い。
【0165】 ψ2 (ρ)=(F/f)ψ(ρ)・・・(46) 上述した位相遅れ関数を有する第1および第2ゾーンプ
レートを形成するにあたっては、例えば、コンピュータ
によるホログラム作成法(以下、「CGH」とも称す
る)によるのが最も確実である。第5実施例におけるR
>2rである条件を満たす第1ゾーンプレートは、CG
Hの設計のパラメータを変更することによって容易に実
現することができる。
【0166】<第6実施例>第6実施例においては、図
11を参照して、第1の発明の波長変換方法および第2
の発明の波長変換装置の一例について、特に、非回折性
光束発生手段について説明する。また、この実施例にお
ける非回折性光束発生手段は、第7、第8および第10
の発明の波長変換装置の例にも相当する。また、第6実
施例では、非回折性光束の発生領域を特に制限する場合
について説明する。
【0167】図11は、第6実施例の波長変換装置の非
回折性光束発生手段の光軸に沿った断面での構成図を示
す。
【0168】この実施例における非回折性光束発生手段
は、半導体レーザ(図示せず)から出射された平行光束
40を円環状のスポット(集光像)44に集光するため
の第1光学系54としての第1ゾーンプレート54と、
このスポット44に集光された光から非回折性光束18
を発生させるための第2光学系56とを具えている。そ
して、この第1ゾーンプレート54は、第5実施例で説
明したものと同一のものである。また、この第2光学系
56は、第4実施例の第2トロイダルレンズ48と同一
の筒状光束コリメータ48を有し、また、アキシコン光
学系としてのゾーンプレート60を以って構成されてい
る。
【0169】そして、このゾーンプレート60には、第
2トロイダルレンズ48から円筒状の平行光束を入射さ
せた時に、非回折性光束の発生する範囲を限定するよう
に位相分布を持たせてある。
【0170】以下、このゾーンプレート60の位相分布
について説明する。この実施例では、このゾーンプレー
トの中心を座標の原点として、この中心を通る光軸上に
z軸を対応させる。
【0171】先ず、アキシコン光学系の位相遅れ関数ψ
(ρ)を、ゾーンプレートをCGHとして形成すること
を前提として導く。
【0172】先ず、一般の球面レンズについて検討す
る。一般の球面レンズの位相遅れ関数ψ(ρ)は、波長
λの光に対して下記の(47)式で与えられる。
【0173】 ψ(ρ)=(2π/λ)φ(ρ) =(2π/λ){(ρ2 +f2 )}1/2 =(2π/λ)f{1−(1/2)(ρ/f)21/2 ・・・(47) 但し、ρは、球面レンズ上の点の中心からの距離を表
し、fは球面レンズの焦点距離を表す。
【0174】この(47)式の定数項を無視すると、下
記の(48)式が得られる。
【0175】 ψ(ρ)=(2π/λ)(ρ2 /2f)・・・(48) この球面レンズによって集光されるエネルギーは、エア
リーディスクの中心に全エネルギーの84%が集中す
る。このときのエアリーディスクの半径rD は、下記の
(49)式で与えられる。
【0176】 rD =2.44λf/(2R)・・・(49) 但し、Rは球面レンズの半径を表す。
【0177】一般の球面レンズの焦点深度dは、焦点距
離fが球面レンズの半径方向(中心からの距離ρ)に依
存しないので、下記の(50)式で与えられる。
【0178】d=λ(f/2R)2 ・・・(50) 一方、光学系の焦点距離が半径方向(中心からの距離
ρ)に依存するゾーンプレートの場合、即ち、焦点距離
がρの関数f(ρ)として表される場合には、この光学
系の位相遅れ関数ψ(ρ)は、上記の(48)に代わっ
て下記の(51)式で与えられる。
【0179】 ψ(ρ)=(2π/λ){ρ2 /2f(ρ)}・・・(51) ここで、f(ρ)の簡単な例として、アキシコンレンズ
の場合のようにf(ρ)=aρ(但し、aは定数を表
す)を代入すると、(51)式は、下記の(52)式で
表される。
【0180】 ψ(ρ)=(2π/λ)(ρ/a)・・・(52) このゾーンプレートの焦点の範囲は、光軸(ゾーンプレ
ートの中心を原点としたz軸)に沿って、0<z<aR
の範囲となる。また、焦点の光強度のピークの半値幅
は、aλである。そして、この光強度は全エネルギーの
aλ/Rである。従って、f(ρ)=aρでは、焦点に
集光できるエネルギーの強度は非常に小さな値であると
いえる。
【0181】そこで、f(ρ)を下記の(53)式で与
える場合を考える。
【0182】 f(ρ)=f0 +aρb (但し、f0 、bは定数を表す)・・・(53) aが正の定数の場合は、このゾーンプレートの焦点の範
囲は、光軸に沿ってf0<z<f0 +aRb の範囲とな
る。また、焦点深度はδz=aRb となる。
【0183】また、定数bは、光線の中心部の光強度の
強度分布を与えるパラメータである。例えば、中心部の
強度分布を均一にするためには、エネルギー保存則によ
り、焦点距離fおよびf+δfに対応するゾーンプレー
トの円環領域が均一に光軸上に集光できなければならな
い。
【0184】また、このゾーンプレートに均一強度P0
の平面波が入射する場合、z軸上に均一強度Pz で集光
されるとすると、下記の(54)式が成り立つ。
【0185】Pz δz=2πP0 ρδρ・・・(54) さらに、P0 =(a/π)Pz と定義して、(54)式
に代入すると、下記の(55)式が得られる。
【0186】δz=2aρδρ・・・(55) (55)式から下記の(56)式が得られる。
【0187】δf(ρ)=2aρδρ・・・(56) 次に、(56)式をz=z1 からz=z2 まで積分する
と、f(A)=z1 、f(B)=z2 であるから、f
(ρ)は、下記の(57)式で与えられる。但し、A=
Fr/(2f+F)およびB=r(F+r)/Fであ
り、Fは第1光学系の焦点距離を表し、fは第2光学系
の筒状光束コリメータの焦点距離を表し、rは第1光学
系によって収束する円環状のスポットの半径を表す。
【0188】 f(ρ)=(z1 −z2 )ρ2 /(A2 −B2 )+(z22 −z12 )/ (A2 −B2 ) ={1/(A2 −B2 )}{(z1 −z2 )ρ2 +(z22 −z12 )}・・・(57) 即ち、上記の(53)式において、b=2とすれば、均
一強度が得られることが分かる。
【0189】次に、この(57)式を上記の(51)式
に代入すると、下記の(58)式が得られる。
【0190】 ψ(ρ)=(π/λ)(ρ2 /f(ρ)) =(π/λ)ρ2 (A2 −B2 ){(z1 −z2 )ρ2 +(z22 −z12 )}-1・・・(58) 従って、上記の(58)式で与えられる位相分布を有す
るゾーンプレートを第2光学系のアキシコン光学系とし
て用いれば、所望の領域(z1 からz2 の間)に存在範
囲が制限された非回折性光束を得ることができる。
【0191】特に、この存在範囲を、波長変換素子の有
効長程度とした場合は、波長変換効率を極大にすること
ができる。これは、存在範囲が短い程、非回折性光束の
光エネルギーが強くなり、一方、波長変換素子の有効長
が長い程、波長変換効率を高くすることができるからで
ある。
【0192】<第7実施例>第7実施例においては、図
12を参照して、第1の発明の波長変換方法および第2
の発明の波長変換装置の一例について、特に、非回折性
光束発生手段について説明する。また、この実施例にお
ける非回折性光束発生手段は、第7、第9および第10
の発明の波長変換装置の例にも相当する。また、第7実
施例では、非回折性光束の発生領域を特に制限する場合
について説明する。
【0193】図12は、第7実施例の波長変換装置の非
回折性光束発生手段の光軸に沿った断面での構成図を示
す。
【0194】この実施例における非回折性光束発生手段
は、半導体レーザ(図示せず)から出射された平行光束
40を円環状のスポット(集光像)44に集光するため
の第1光学系54としての第1ゾーンプレート54と、
このスポット44に集光された光から非回折性光束18
を発生させるための第2光学系62とを具えている。そ
して、この第1ゾーンプレート54は、第5実施例で説
明したものと同一のものである。
【0195】そして、この実施例では、この第2光学系
62を、筒状光束コリメータおよびアキシコン光学系と
等価な作用を有する単一のゾーンプレート62を以って
構成している。
【0196】この単一のゾーンプレート62は、上述し
た第5実施例において、位相差関数φ2 (ρ)の(4
6)式で与えられた位相分布と、上述した第6実施例に
おいて位相遅れ関数(位相分布関数)ψ(ρ)の(5
8)式で与えられた位相分布とを有する。このため、こ
のゾーンプレート62の位相差関数Φ(ρ)は、下記の
(59)式で与えられる。
【0197】 Φ(ρ)=(2π/λ)φ2 (ρ)+ψ・・・(59) (59)式に、(46)式および(58)式を代入する
と、下記の(60)式が与えられる。
【0198】 Φ(ρ)=(2π/λ)(F/f)[(1/f){r2 −r(R−ρ)+(R 2 +ρ2 )/2}]+ψ(ρ)・・・(60) このように単一のゾーンプレートを用いて簡単な構成
で、範囲を限定して非回折性光束を発生させることがで
きる。
【0199】<第8実施例>第8実施例においては、図
13を参照して、第1の発明の波長変換方法および第2
の発明の波長変換装置の一例について、特に、非回折性
光束発生手段について説明する。また、この実施例にお
ける非回折性光束発生手段は、第7および第9の発明の
波長変換装置の例にも相当する。また、第8実施例で
は、第2光学系に、位相シフト手段と等価な作用を付加
した場合について説明する。
【0200】図13は、第8実施例の波長変換装置の非
回折性光束発生手段の光軸に沿った断面での構成図を示
す。
【0201】この実施例における非回折性光束発生手段
は、半導体レーザ(図示せず)から出射された平行光束
40を円環状のスポット(集光像)44に集光するため
の第1光学系54としての第1ゾーンプレート54と、
このスポット44に集光された光から非回折性光束18
を発生させるための第2光学系64とを具えている。ま
た、この第1ゾーンプレート54は、第5実施例で説明
したものと同一のものである。
【0202】また、この第2光学系64は、単一のゾー
ンプレート64からなる。この単一のゾーンプレート6
4は、上記の(60)式で与えられる位相差関数Φ
(ρ)に、位相をシフトする関数Δ(ρ)を付加した位
相分布を有する。従って、このゾーンプレート64の位
相差関数Ψ(ρ)は下記の(61)式で与えられる。
【0203】 Ψ(ρ)=Φ(ρ)+Δ(ρ) =(2π/λ)(F/f)[(1/f){r2 −r(R−ρ)+(R 2 +ρ2 )/2}]+ψ(ρ)+Δ(ρ)・・・(61) 尚、Δ(ρ)は、下記の(62)式の場合と(63)式
の場合の2通りの例が考えられる。この(62)式の場
合は、上述した第3実施例の説明において用いた図6の
(A)の位相シフト板の位相分布に相当する。一方、こ
の(63)式の場合は、図6の(B)の位相シフト板の
位相分布に相当する。また、Δ(ρ)は、位相を遅らす
場合または位相を進ませる場合を含む。
【0204】 i) Δ(ρ)=(2π/λ)Δ(a<ρ<sの場合、sはa<s<b) =0 (s<ρ<bの場合) ・・・(62) ii) Δ(ρ)=0 (a<ρ<sの場合、sはa<s<b) =(2π/λ)Δ(s<ρ<bの場合) ・・・(63) また、この実施例では、ゾーンプレートに位相シフト板
と等価な作用も持たせたので、擬似位相整合条件を緩和
することができる。その結果、波長変換素子の有効長
(相互作用長)をより長くすることができる。このた
め、波長変換効率を向上させることができる。
【0205】<第9実施例>第9実施例においては、図
14を参照して、第1の発明の波長変換方法および第2
の発明の波長変換装置の一例について、特に、波長変換
素子から出射した光を限界集光するための限界集光手段
について説明する。
【0206】図14は、第9実施例の波長変換装置の非
回折性光束発生手段の光軸に沿った断面での構成図を示
す。但し、図14では、非回折性光束発生手段の図示を
省略する。非回折性光束発生手段としては、例えば、前
述の各実施例で用いたいずれの手段を用いも良い。
【0207】第9実施例の波長変換装置は、波長変換素
子の出力端側に、当該波長変換素子によって波長変換さ
れた出射光を円筒状の平行光束にするためのアキシコン
レンズ66および、この円筒状の平行光束を限界集光す
るための第1凸レンズ68を具えている。さらに、限界
集光された出射光を平行光束にするためのコリメータと
しての第2凸レンズ70を具えている。
【0208】第1凸レンズ66の焦点距離をf2 とする
と、第1凸レンズ66に入射した平行光束は、第1凸レ
ンズの後方f2 の距離に焦点を結ぶ。この実施例では、
光軸上の光強度が0である円筒状の平行光束を集光する
ので、通常の平行光束(ガウス光束)を集光する場合よ
りも焦点の半径(エアリーディスク)を超解像によって
小さくすることができる。尚、ガウス光束を集光する場
合は、第1凸レンズの開口比(NA値)で決まる半径
(エアリーディスクの半径)以下の大きさには集光する
ことができる。
【0209】さらに、第2凸レンズ70の焦点距離f3
をf2 よりも充分小さな値とすると、半径の小さな平行
光束を得ることができる。また、回折効果のため、平行
光束の半径が小さい程、中心部分の光強度も0ではなく
ほぼ均一な断面強度のプロファイルを持つ平行光束を得
ることができる。
【0210】<第10実施例>第10実施例において
は、図15を参照して、第1の発明の波長変換方法およ
び第2の発明の波長変換装置の一例について、特に、波
長変換素子から出射した光を限界集光するための限界集
光手段について説明する。
【0211】図15は、第10実施例の波長変換装置の
非回折性光束発生手段の光軸に沿った断面での構成図を
示す。但し、図15では、非回折性光束発生手段の図示
を省略する。非回折性光束発生手段としては、例えば、
前述の各実施例で用いたいずれの手段を用いも良い。
【0212】第10実施例の波長変換装置は、波長変換
素子(例えばSHG素子)の出力端側に、当該波長変換
素子によって波長変換された出射光を円筒状の平行光束
にするためのアキシコンレンズおよびこの円筒状の平行
光束を限界集光するための第1凸レンズと等価な作用を
有する単一のゾーンプレート72を具えている。このゾ
ーンプレート72の位相分布は、例えば、上述した第7
実施例に用いた単一のゾーンプレート62と同様の位相
分布を有する。これは、第9実施例におけるアキシコン
レンズ66と第1凸レンズ68との間の平行光束では位
相の遅れが生じないため、アキシコンレンズと第1凸レ
ンズとを光学的に一体化することができるためである。
この実施例では、CGHによって作成した、単一のゾー
ンプレートを用いると良い。CGHDによるゾーンプレ
ートを用いれば一体化を容易に行なうことができ、さら
に、構成部品数を少なくすることができるので、装置全
体の小型化および信頼性の向上を図ることができる。
【0213】上述した各実施例では、この出願に係る各
発明を特定の材料を使用し、特定の条件で構成した例に
ついて説明したが、これらの発明を多くの変更および変
形を行うことができる。例えば、上述した実施例では、
周期構造を有する波長変換素子を用いたが、これらの発
明においては、例えば、波長変換素子として、非線形光
学結晶の複屈折を利用する角度位相整合型の波長変換素
子を利用しても良い。
【0214】また、上述した各実施例では、QPMを利
用した波長変換装置について説明したが、第1および第
2の出願においては、必ずしもQPMを利用しなくとも
良い。
【0215】また、バルク型の波長変換素子(例えばS
HG素子)の作成方法は、文献1の第62〜63頁に記
載されているように、LiNbO3 (ニオブ酸リチウ
ム)やLiTaO3 (タンタル酸リチウム)を用いて既
に確立されている。さらに、波長変換素子の材料は、L
iNbO3 やLiTaO3 に限られず、例えば文献1
0:「Applied Physics Letter
s,Vol.17,No.11(1970)pp.48
3−485」に開示されている半導体積層結晶を用いて
も良い。
【0216】
【発明の効果】この出願に係る第1の発明の波長変換方
法によれば、バルク型の波長変換素子に基本波として非
回折性光束を入射させる。また、この出願に係る第2の
発明の波長変換装置によれば、波長変換素子に入射する
基本波としての非回折性光束を発生させる非回折性光束
発生手段を具えている。また、この出願に係る第3〜5
の発明の波長変換素子によれば、非回折性光束発生手段
としてアキシコンレンズを具えている。
【0217】その結果、この出願に係る第1〜第5の各
発明においては、非回折性光束を基本波とすることによ
り、光導波路を用いずに、基本波を高いエネルギー密度
をともったまま、長い距離波長変換素子中(非線形光学
結晶中)を伝播させることができる。このため、光導波
路を用いずに、平行ビーム化および回折限界の集光が可
能となり、波長の高効率変換を実現することが可能とな
る。また、光導波路を用いないため、基本波を光導波路
に効率よく入射させるための精密な位置合わせ技術が不
要となる。
【0218】また、非回折性光束を基本波として波長変
換素子に入射して波長変換された出射光を、アキシコン
レンズおよび凸レンズを用いれば、限界集光させること
ができる。また、コリメータを用いれば、限界集光させ
た出射光を平行光束にして利用することもできる。
【0219】また、この出願に係る第6の発明の非回折
性光束発生装置によれば、第1光学系として、軸はずれ
の凸レンズを回転させて得られる断面形状を有するトロ
イダルレンズを設ける。また、第7の発明の非回折性光
束発生装置では、このトロイダルレンズと等価な単一の
ゾーンプレート設ける。また、第8の発明の非回折性光
束発生装置によれば、第2光学系として、アキシコン光
学系の他に筒状光束コリメータを設ける。また、第9の
発明の非回折性光束発生装置によれば、このアキシコン
光学系および筒状光束コリメータと等価な単一のゾーン
プレートを設ける。
【0220】このため、これら第6〜第9の発明によれ
ば、非回折性光束の光強度をより強くすることができ
る。そして、これら第6〜第9の発明の非回折性光束発
生装置を、単独でもしくは任意に組合せて、第2の発明
の波長変換装置の非回折性光束発生手段として用いれ
ば、非回折性光束則の光強度を強くすることにより波長
変換効率を向上させることができる。さらに、非回折性
光束の発生する範囲を、波長変換素子の有効長に限定す
るように、非回折性光束発生手段を設けることにより、
波長変換効率をより向上させることができる。
【0221】さらに、位相シフト手段を設けることによ
り、位相整合条件を緩和することができる。その結果、
波長変換素子の素子長(有効長)をより長くすることが
できるので、波長変換効率をより高くすることができ
る。また、位相整合条件を緩和することにより、波長変
換装置の長期信頼性の向上および環境変化に対する装置
の動作の安定性の向上が期待できる。
【0222】従って、この出願に係る波長変換方法およ
び装置は、例えば、近年の光ディスクメモリの高密度化
や画像処理技術といった多くの応用分野で用いて好適で
ある。また、特に、波長変換そしてSHG素子を用いれ
ば、例えば光ディスク装置、レーザプリンタ、その他の
光応用装置の光源の短波長可に用いて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の波長変換装置の説明に供する構成
図である。
【図2】アキシコンレンズによる非回折性光束の発生の
説明に供する図である。
【図3】変形例の波長変換装置の説明に供する構成図で
ある。
【図4】第2実施例の波長変換装置の説明に供する構成
図である。
【図5】第3実施例の波長変換装置の説明に供する構成
図である。
【図6】位相シフト板の形状の説明に供する図である。
【図7】非回折性光束発生手段(装置)の作用の説明に
供する概念図である。
【図8】第4実施例の波長変換装置における非回折性光
束発生手段の説明に供する図である。
【図9】(A)は、第4実施例の波長変換装置における
非回折性光束発生手段の第1光学系の説明に供する図で
あり、(B)は、従来のトロイダルレンズの説明に供す
る図である。
【図10】第5実施例の波長変換装置における非回折性
光束発生手段の説明に供する図である。
【図11】第6実施例の波長変換装置における非回折性
光束発生手段の説明に供する図である。
【図12】第7実施例の波長変換装置における非回折性
光束発生手段の説明に供する図である。
【図13】第8実施例の波長変換装置における非回折性
光束発生手段の説明に供する図である。
【図14】第9実施例の波長変換装置における限界集光
手段の説明に供する図である。
【図15】第10実施例の波長変換装置における限界集
光手段の説明に供する図である。
【符号の説明】
10:波長変換素子(SHG素子) 12:周期的分極反転構造 14:アキシコンレンズ 16:入力端面 18:非回折性光束 20:SFG素子 22:半透鏡 24:多層膜反射構造 26、26a:位相シフト板 30:光軸 40:平行光束 42:第1トロイダルレンズ(第1光学系) 44:円環状スポット 46:第2光学系 48:第2トロイダルレンズ(筒状光束コリメータ) 50:円筒状の平行光束 52:アキシコンレンズ(アキシコン光学系) 54:第1ゾーンプレート(第1光学系) 56:第2光学系 58:第2ゾーンプレート(筒状光束コリメータ) 60:ゾーンプレート 62:ゾーンプレート(第2光学系) 64:ゾーンプレート(第2光学系) 66:アキシコンレンズ 68:第1凸レンズ 70:第2凸レンズ 72:ゾーンプレート

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バルク型の波長変換素子に基本波を入射
    して波長変換を行うにあたり、 該基本波として非回折性光束を入射させることを特徴と
    する波長変換方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の波長変換方法におい
    て、 前記波長変換素子として、光第2高調波発生(SHG)
    素子を用いることにより、光第2高調波を発生させるこ
    とを特徴とする波長変換方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の波長変換方法におい
    て、 前記波長変換素子として、和周波発生(SFG)素子を
    用いることにより、和周波を発生させることを特徴とす
    る波長変換方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の波長変換方法におい
    て、 前記波長変換素子として、差周波発生(DFG)素子を
    用いることにより、差周波を発生させることを特徴とす
    る波長変換方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の波長変換方法におい
    て、 前記波長変換素子として、擬似位相整合(QPM)によ
    る波長変換素子を用い、 光軸に関して対称な形状を有する位相シフト板を用い
    て、基本波の一部分の位相を遅らせることにより、当該
    波長変換素子の擬似位相整合条件を緩和することを特徴
    とする波長変換方法。
  6. 【請求項6】 非光導波路型のバルク型の波長変換素子
    と、基本波光源としての半導体レーザ(LD)とを具え
    た波長変換装置であって、 前記半導体レーザから出射された光から、前記波長変換
    素子に入射する基本波としての非回折性光束を発生させ
    る非回折性光束発生手段を具えてなることを特徴とする
    波長変換装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の波長変換装置におい
    て、 前記波長変換素子を第2高調波発生(SHG)素子とし
    たことを特徴とする波長変換装置。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の波長変換装置におい
    て、 前記波長変換素子を和周波発生(SFG)素子としたこ
    とを特徴とする波長変換装置。
  9. 【請求項9】 請求項6に記載の波長変換装置におい
    て、 前記波長変換素子を差周波発生(DFG)素子としたこ
    とを特徴とする波長変換装置。
  10. 【請求項10】 請求項6に記載の波長変換装置におい
    て、 前記波長変換素子を擬似位相整合(QPM)による波長
    変換素子としたことを特徴とする波長変換装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の波長変換装置にお
    いて、 前記非回折性光束発生手段の入力側に、前記波長変換素
    子の擬似位相整合(QPM)条件を満足する波長に対し
    てブラッグ条件を満足する光学手段を具えてなることを
    特徴とする波長変換装置。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の波長変換装置にお
    いて、 前記非回折性光束発生手段の入力側であって、該非回折
    性光束発生手段に入射する光のうちの一部分の光路上
    に、基本波の位相を遅らせるための、光軸に関して対称
    な形状を有する、位相シフト板を具えてなることを特徴
    とする波長変換装置。
  13. 【請求項13】 非光導波路型のバルク型の波長変換素
    子と、基本波光源としての半導体レーザ(LD)とを具
    えた波長変換装置であって、 前記半導体レーザから出射された光から、前記波長変換
    素子に入射する基本波としての非回折性光束を発生させ
    る非回折性光束発生手段を具え 前記波長変換素子として、周期的分極反転領域を設けた
    擬似位相整合(QPM)による光第2高調波発生(SH
    G)素子を具え、 前記非回折性光束発生手段として、アキシコンレンズを
    具え、 該周期的分極反転構造の反転周期Λは、下記の式(1)
    を満足する。ことを特徴とする波長変換装置。 Λ=2lC /cosθ・・・(1) 但し、lC は、擬似位相整合による前記光第2高調波発
    生素子のコヒーレンス長を表し、θは、前記非回折性光
    束発生手段から出射された波数kの光束が光軸となす角
    である。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の波長変換装置にお
    いて、 前記アキシコンレンズの入射端側に、前記波長変換素子
    の擬似位相整合(QPM)条件を満足する波長に対して
    ブラッグ条件を満足する多層膜反射構造を具えてなるこ
    とを特徴とする波長変換装置。
  15. 【請求項15】 請求項13に記載の波長変換装置にお
    いて、 前記アキシコンレンズの入射端側であって、当該アキシ
    コンレンズに入射する光のうちの一部分の光路上に、基
    本波の位相を遅らせるための、光軸に関して対称な形状
    を有する位相シフト板を具えてなることを特徴とする波
    長変換装置。
  16. 【請求項16】 非光導波路型のバルク型の波長変換素
    子と、基本波光源としての半導体レーザ(LD)とを具
    えた波長変換装置であって、 前記半導体レーザから出射された光から、前記波長変換
    素子に入射する基本波としての非回折性光束を発生させ
    る非回折性光束発生手段を具え、 前記波長変換素子として、周期的分極反転領域を設けた
    擬似位相整合(QPM)による和周波発生(SFG)素
    子を具え、 前記非回折性光束発生手段として、アキシコンレンズを
    具え、 該周期的分極反転構造の反転周期Λは、下記の式(2)
    を満足し、且つ、 擬似位相整合による前記和周波発生素子の位相不整合Δ
    kが下記の式(3)を満足することを特徴とする波長変
    換装置。 Λ=(2π/Δk)/cosθ・・・(2) Δk=k3 −k2 −k1 ・・・(3) 但し、k1 は、第1の基本波の波数を表し、 k2 は、第2の基本波の波数を表し、 k3 は、和周波の波数を表す。また、θは、k1 および
    2 が、光軸となす角度を表す。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の波長変換装置にお
    いて、 前記アキシコンレンズの入射端側に、前記波長変換素子
    の擬似位相整合(QPM)条件を満足する波長に対して
    ブラッグ条件を満足する多層膜反射構造を具えてなるこ
    とを特徴とする波長変換装置。
  18. 【請求項18】 請求項16に記載の波長変換装置にお
    いて、 前記アキシコンレンズの入射端側であって、当該アキシ
    コンレンズに入射する光のうちの一部分の光路上に、基
    本波の位相を遅らせるための、光軸に関して対称な形状
    を有する位相シフト板を具えてなることを特徴とする波
    長変換装置。
  19. 【請求項19】 非光導波路型のバルク型の波長変換素
    子と、基本波光源としての半導体レーザ(LD)とを具
    えた波長変換装置であって、 前記半導体レーザから出射された光から、前記波長変換
    素子に入射する基本波としての非回折性光束を発生させ
    る非回折性光束発生手段を具え前記波長変換素子とし
    て、周期的分極反転領域を設けた擬似位相整合(QP
    M)による差周波発生(DFG)素子を具え、 前記非回折性光束発生手段として、アキシコンレンズを
    具え、 該周期的分極反転構造の反転周期Λは、下記の式(4)
    を満足し、且つ、 擬似位相整合による前記差周波発生素子の位相不整合Δ
    kが下記の式(5)を満足することを特徴とする波長変
    換装置。 Λ=(2π/Δk)/cosθ・・・(4) Δk=k1 −k2 −k3 ・・・(5) 但し、k1 は、第1の基本波の波数を表し、 k2 は、第2の基本波の波数を表し、 k3 は、差周波の波数を表す。また、θは、k1 および
    2 が光軸となす角度を表す。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載の波長変換装置にお
    いて、 前記アキシコンレンズの入射端側に、前記波長変換素子
    の擬似位相整合(QPM)条件を満足する波長に対して
    ブラッグ条件を満足する多層膜反射構造を具えてなるこ
    とを特徴とする波長変換装置。
  21. 【請求項21】 請求項19に記載の波長変換装置にお
    いて、 前記アキシコンレンズの入射端側であって、当該アキシ
    コンレンズに入射する光のうちの一部分の光路上に、基
    本波の位相を遅らせるための、光軸に関して対称な形状
    を有する位相シフト板を具えてなることを特徴とする波
    長変換装置。
  22. 【請求項22】 請求項6に記載の波長変換装置におい
    て、 前記波長変換素子の出力側に、当該波長変換素子によっ
    て波長変換された出射光を円筒状の平行光束にするため
    のアキシコンレンズと、該円筒状の平行光束を限界集光
    するための凸レンズと具えてなることを特徴とする波長
    変換装置。
  23. 【請求項23】 請求項22に記載の波長変換装置にお
    いて、 限界集光された出射光を平行光束にするためのコリメー
    タを具えてなることを特徴とする波長変換装置。
  24. 【請求項24】 請求項6に記載の波長変換装置におい
    て、 前記波長変換素子の出力側に、当該波長変換素子によっ
    て波長変換された出射光を円筒状の平行光束にするため
    のアキシコンレンズおよび該円筒状の平行光束を限界集
    光するための凸レンズと等価な作用を有する単一のゾー
    ンプレートを具えてなることを特徴とする波長変換装
    置。
  25. 【請求項25】 請求項24に記載の波長変換装置にお
    いて、 限界集光された出射光を平行光束にするためのコリメー
    タを具えてなることを特徴とする波長変換装置。
  26. 【請求項26】 請求項6に記載された波長変換装置に
    おいて、 前記非回折性光束発生手段として、前記半導体レーザか
    ら出射された平行光束を円環状のスポットに集光するた
    めの第1光学系と、該スポットに集光された光から非回
    折性光束を発生させるための第2光学系とを具えた波長
    変換装置であって、 前記第1光学系は、軸はずれの凸レンズを、当該凸レン
    ズのメリディオナル面と当該凸レンズの外縁部との2つ
    の交点のうちの当該凸レンズの焦点に近い方の交点を通
    り、かつ、当該凸レンズの光軸と平行な回転軸の周りに
    回転して得られる断面形状を有するトロイダルレンズを
    以って構成されてなることを特徴とする波長変換装置。
  27. 【請求項27】 請求項6に記載の波長変換装置におい
    て、 前記非回折性光束発生手段として、前記半導体レーザか
    ら出射された平行光束を円環状のスポットに集光するた
    めの第1光学系と、該スポットに集光された光から非回
    折性光束を発生させるための第2光学系とを具えた波長
    変換装置であって、 前記第1光学系は、軸はずれの凸レンズを、当該凸レン
    ズのメリディオナル面と当該凸レンズの外縁部との2つ
    の交点のうちの当該凸レンズの焦点に近い方の交点を通
    り、かつ、当該凸レンズの光軸と平行な回転軸の周りに
    回転して得られる断面形状を有するトロイダルレンズと
    等価な作用を有するゾーンプレートを以って構成されて
    なることを特徴とする波長変換装置。
  28. 【請求項28】 請求項6に記載された波長変換装置に
    おいて、 前記非回折性光束発生手段として、前記半導体レーザか
    ら出射された平行光束を円環状のスポットに集光するた
    めの第1光学系と、該スポットに集光された光から非回
    折性光束を発生させるための第2光学系とを具えた波長
    変換装置であって、 該第2光学系は、前記スポットに集光された光を円筒状
    の平行光束にするための筒状光束コリメータと、 該円筒状の平行光束を集光して非回折性光束を発生する
    アキシコン光学系とを以って構成されてなることを特徴
    とする波長変換装置。
  29. 【請求項29】 請求項28に記載の波長変換装置にお
    いて、 前記第2光学系は、前記アキシコン光学系に入射する光
    のうちの一部分の光路上に、前記平行光束の位相を遅ら
    せまたは進ませるための、光軸に関して対称な形状を有
    する位相シフト手段を具えてなることを特徴とする波長
    変換装置。
  30. 【請求項30】 請求項6に記載された波長変換装置に
    おいて、 前記非回折性光束発生手段として、前記半導体レーザか
    ら出射された平行光束を円環状のスポットに集光するた
    めの第1光学系と、該スポットに集光された光から非回
    折性光束を発生させるための第2光学系とを具えた波長
    変換装置であって、 該第2光学系は、前記スポットに集光された光を円筒状
    の平行光束にするための筒状光束コリメータおよび該円
    筒状の平行光束を集光して非回折性光束を発生するアキ
    シコン光学系と等価な作用を有する単一のゾーンプレー
    トを以って構成されてなることを特徴とする波長変換装
    置。
  31. 【請求項31】 請求項30に記載の波長変換装置にお
    いて、 前記ゾーンプレートは、前記アキシコン光学系に入射す
    る光のうちの一部分の光路上に、前記平行光束の位相を
    遅らせまたは進ませるための、光軸に関して対称な形状
    を有する位相シフト手段と等価な作用を有することを特
    徴とする波長変換装置。
  32. 【請求項32】 請求項30に記載の波長変換装置にお
    いて、前記ゾーンプレートは、下記の(6)式を満足す
    る位相分布φ(ρ)を有することを特徴とする波長変換
    装置。 φ(ρ)=(π/λ)ρ2 (A2 −B2 ){(z1 −z2 )ρ2 +(z2
    A2 −z12 )}-1・・・(6) 但し、ρは光軸に垂直な平面における光軸からの距離を
    表し、AおよびBはそれぞれ定数を表す。また、λは基
    本波の波長を表し、z1 およびz2 は、光軸上の非回折
    性光束の始点および終点の当該ゾーンプレートからの距
    離を表す。
  33. 【請求項33】 請求項6に記載の波長変換装置におい
    て、 前記非回折性光束発生手段として、前記半導体レーザか
    ら出射された平行光束を円環状のスポットに集光するた
    めの第1光学系と、該スポットに集光された光から非回
    折性光束を発生させるための第2光学系とを具えた波長
    変換装置であって、 前記第2光学系は、前記非回折性光束が発生する領域の
    長さを、前記波長変換素子の素子長とすることを特徴と
    する波長変換装置。
  34. 【請求項34】 平行光束を円環状のスポットに集光す
    るための第1光学系と、該スポットに集光された光から
    非回折性光束を発生させるための第2光学系とを具えた
    非回折性光束発生装置であって、 前記第1光学系は、軸はずれの凸レンズを、当該凸レン
    ズのメリディオナル面と当該凸レンズの外縁部との2つ
    の交点のうちの当該凸レンズの焦点に近い方の交点を通
    り、かつ、当該凸レンズの光軸と平行な回転軸の周りに
    回転して得られる断面形状を有するトロイダルレンズを
    以って構成されてなることを特徴とする非回折性光束発
    生装置。
  35. 【請求項35】 平行光束を円環状のスポットに集光す
    るための第1光学系と、該スポットに集光された光から
    非回折性光束を発生させるための第2光学系とを具えた
    非回折性光束発生装置であって、 前記第1光学系は、軸はずれの凸レンズを、当該凸レン
    ズのメリディオナル面と当該凸レンズの外縁部との2つ
    の交点のうちの当該凸レンズの焦点に近い方の交点を通
    り、かつ、当該凸レンズの光軸と平行な回転軸の周りに
    回転して得られる断面形状を有するトロイダルレンズと
    等価な作用を有するゾーンプレートを以って構成されて
    なることを特徴とする非回折性光束発生装置。
  36. 【請求項36】 平行光束を円環状のスポットに集光す
    るための第1光学系と、該スポットに集光された光から
    非回折性光束を発生させるための第2光学系とを具えた
    非回折性光束発生装置であって、 該第2光学系は、前記スポットに集光された光を円筒状
    の平行光束にするための筒状光束コリメータと、 該円筒状の平行光束を集光して非回折性光束を発生する
    アキシコン光学系とを以って構成されてなることを特徴
    とする非回折性光束発生装置。
  37. 【請求項37】 平行光束を円環状のスポットに集光す
    るための第1光学系と、該スポットに集光された光から
    非回折性光束を発生させるための第2光学系とを具えた
    非回折性光束発生装置であって、 該第2光学系は、前記スポットに集光された光を円筒状
    の平行光束にするための筒状光束コリメータおよび該円
    筒状の平行光束を集光して非回折性光束を発生するアキ
    シコン光学系と等価な作用を有する単一のゾーンプレー
    トを以って構成されてなることを特徴とする非回折性光
    束発生装置。
  38. 【請求項38】 請求項37に記載の非回折性光束発生
    装置において、前記ゾーンプレートは、下記の(6)式
    を満足する位相分布φ(ρ)を有することを特徴とする
    波長変換装置。 φ(ρ)=(π/λ)ρ2 (A2 −B2 ){(z1 −z2 )ρ2 +(z22 −z12 )}-1・・・(6) 但し、ρは光軸に垂直な平面における当該光軸からの距
    離を表し、AおよびBはそれぞれ定数を表す。また、λ
    は基本波の波長を表し、z1 およびz2 は光軸上の非回
    折性光束の始点および終点の当該ゾーンプレートからの
    距離を表す。
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