JPH08269325A - 熱硬化性樹脂組成物および銅張り積層板 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物および銅張り積層板

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JPH08269325A
JPH08269325A JP7562295A JP7562295A JPH08269325A JP H08269325 A JPH08269325 A JP H08269325A JP 7562295 A JP7562295 A JP 7562295A JP 7562295 A JP7562295 A JP 7562295A JP H08269325 A JPH08269325 A JP H08269325A
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JP
Japan
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formula
resin composition
carbon atoms
thermosetting resin
less
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Pending
Application number
JP7562295A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Hayashi
利明 林
Yasuhiro Endo
康博 遠藤
Mitsuhiro Shibata
充弘 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication of JPH08269325A publication Critical patent/JPH08269325A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/0353Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】従来の銅張り積層板の諸性質を維持しながら難
燃性を有し、さらに低誘電性、低誘電正接性、耐湿性に
すぐたシアネート樹脂組成物および銅張り積層板を提供
すること。 【構成】(1)式(1) 〔R、Qは、それぞれ独立にH、ハロゲン原子、C
1〜10のアルキル基、C5〜7のシクロアルキル基、
5〜7のシクロアルキル基を有するC6〜20のアル
キル基のいずれかを示す。Mは式(2) (Tは、H、ハロゲン原子、C1〜10のアルキル基、
5〜7のシクロアルキル基、C5〜7のシクロアルキ
ル基を有するC6〜20のアルキル基のいずれかを示
す。)を示す。〕で表されるシアネート化合物、または
そのプレポリマーと、(B)平均分子量1000〜10
0000のハロゲン含有オリゴマー型難燃剤とを必須成
分とする熱硬化性樹脂組成物、およびそのプリプレグと
銅箔とを加熱成形してなる銅張り積層板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシアネート化合物および
ハロゲン含有オリゴマー型難燃剤からなる熱硬化性樹脂
組成物、およびその熱硬化性樹脂組成物を用いた銅張り
積層板に関する。本発明の熱硬化性樹脂組成物および銅
張り積層板は、低誘電率性が必要とされるプリント配線
板として特に有用である。
【0002】
【従来の技術】近年、プリント配線基板の多層化に伴
い、主に信号速度向上の目的から樹脂の低誘電性が要求
されてきている。この様な要求からシアネート化合物が
用いられるようになり、独国特許2533122号、国
際特許88/05443号等に提案されている。現在一
般的に用いられているシアネートとしてはビスフェノー
ルAのジシアネートが知られている。上記シアネート化
合物は一般に樹脂組成物として使用され、その必要特性
に応じてビスマレイミドまたはエポキシ化合物等と共用
(特公昭54−30440)されることが知られてい
る。また樹脂組成物に難燃性を付与する場合、一般には
反応型難燃剤のブロモ化エポキシ化合物が用いられてい
るが、特に低誘電性が求められる場合は、非反応型難燃
剤であるBr含有ポリカーボネートオリゴマーが用いら
れている。しかしながらコンピュータ技術の高度化にと
もなって、樹脂組成物のさらなる低誘電率化が求められ
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の銅張り積層板の諸性質を維持しながら難燃性を有し、
さらに低誘電性、低誘電正接性、耐湿性にすぐれたシア
ネート樹脂組成物および銅張り積層板を提供することで
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、シアネー
ト化合物の骨格構造について鋭意研究を続けた結果、特
定の構造を有するシアネート化合物とハロゲン含有オリ
ゴマー型難燃剤を使用する銅張り積層板が上記目的を満
足することを見い出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、次のとおりである。 (1)下記一般式(1)
【0005】
【化6】 〔式中、R、Qは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン
原子、炭素数1以上10以下のアルキル基、炭素数5以
上7以下のシクロアルキル基、炭素数5以上7以下のシ
クロアルキル基を有する炭素数6以上20以下のアルキ
ル基のいずれかを示す。またi、jはそれぞれ独立に、
1以上4以下の整数値をとり、i、jが2以上の場合は
R、Qはそれぞれ同一であっても異なってもよい。Mは
下記一般式(2)
【0006】
【化7】 (式中、Tは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上
10以下のアルキル基、炭素数5以上7以下のシクロア
ルキル基、炭素数5以上7以下のシクロアルキル基を有
する炭素数6以上20以下のアルキル基のいずれかを示
す。kは0以上10以下の整数値をとり、mは0以上8
以下の整数値をとり、kまたはmが2以上の場合はTは
同一でも異なってもよい。)を示す。〕で表されるシア
ネート化合物、またはそのプレポリマーと、(B)平均
分子量1000〜100000のハロゲン含有オリゴマ
ー型難燃剤とを必須成分とする熱硬化性樹脂組成物。 (2)その熱硬化性樹脂組成物を有機溶媒に溶解した溶
液を基材に含浸して得られるプリプレグと銅箔とを加熱
成形してなる銅張り積層板。本発明の熱硬化性樹脂組成
物の必須成分であるシアネート化合物は、下記一般式
(6)
【0007】
【化8】 (式中、R、Q、M、i、jは一般式(1)と同様に定
義される。)で表されるビスフェノール類と、クロルシ
アン、ブロムシアンに代表されるハロゲン化シアンとを
適当な有機溶媒中、塩基存在下で脱ハロゲン化水素反応
をさせることによって得ることができる。
【0008】上記のビスフェノール類は、公知のいかな
る方法で得られたものでも用いることができる。上記ビ
スフェノール類の一般的な製法としては、シクロヘキサ
ノンもしくはその誘導体、シクロヘキセノンもしくはそ
の誘導体、またはジペンテンをフェノールと、酸触媒存
在下で反応させる方法が例示されるが、この限りではな
い。
【0009】ここでフェノール類としては、フェノール
性水酸基を1個有する化合物が用いられ、例示するとフ
ェノール;2−ブロモフェノール、2−クロロフェノー
ルなどのハロゲン化フェノール;o−クレゾール、m−
クレゾール、p−クレゾール、2−エチルフェノール、
2−オクチルフェノール、2−ノニルフェノール、2,
6−キシレノール、2−t−ブチル−5−メチルフェノ
ール、2−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,4
−ジ(t−ブチル)フェノール、2−t−ブチルフェノ
ール、2−sec−ブチルフェノール、2−n−ブチル
フェノールに代表されるアルキル置換フェノール、また
はこれらの位置異性体;2−シクロヘキシルフェノー
ル、4−シクロヘキシルフェノール、2−シクロヘキシ
ル−5−メチルフェノールに代表されるシクロアルキル
置換フェノールまたはこれらの位置異性体が挙げられる
がこれらに限定されない。
【0010】これらのフェノール類のなかでも、本発明
の目的達成のためにより好ましいものとして、フェノー
ル、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾー
ル、2,6−キシレノール、2−t−ブチル−5−メチ
ルフェノール、2−t−ブチル−4−メチルフェノー
ル、2,4−ジ(t−ブチル)フェノール、2−シクロ
ヘキシル−5−メチルフェノール、2−t−ブチルフェ
ノール、2−sec−ブチルフェノール、2−n−ブチ
ルフェノール、2−シクロヘキシルフェノール、4−シ
クロヘキシルフェノールなどを例示することができる。
【0011】上記シクロヘキサノンまたはその誘導体と
しては、シクロヘキサノン;2−ブロモシクロヘキサノ
ン、2−クロロシクロヘキサノンなどのハロゲン化シク
ロヘキサノン;2−メチルシクロヘキサノン、3−メチ
ルシクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノン、2
−イソプロピルシクロヘキサノン、3−イソプロピルシ
クロヘキサノン、4−イソプロピルシクロヘキサノン、
2−n−ブチルシクロヘキサノン、3−n−ブチルシク
ロヘキサノン、4−n−ブチルシクロヘキサノン、2−
sec−ブチルシクロヘキサノン、3−sec−ブチル
シクロヘキサノン、4−sec−ブチルシクロヘキサノ
ン、2−イソブチルシクロヘキサノン、3−イソブチル
シクロヘキサノン、4−イソブチルシクロヘキサノン、
2−t−ブチルシクロヘキサノン、3−t−ブチルシク
ロヘキサノン、4−t−ブチルシクロヘキサノン、2,
6−ジメチルシクロヘキサノン、2,4−ジイソプロピ
ルシクロヘキサノン、3,5−ジイソプロピルシクロヘ
キサノン、2,4−ジ(t−ブチル)シクロヘキサノ
ン、3,5−ジ(t−ブチル)シクロヘキサノン、2−
t−ブチル−6−メチルシクロヘキサノン、3,3,5
−トリメチルシクロヘキサノン、3,3,5,5−テト
ラメチルシクロヘキサノン、2,4,6−トリ(t−ブ
チル)シクロヘキサノンに代表されるアルキル置換シク
ロヘキサノン、またはこれらの位置異性体;4−シクロ
ペンチルシクロヘキサノン、4−シクロヘキシルシクロ
ヘキサノン、4−シクロヘキシル−2−メチルシクロヘ
キサノンに代表されるシクロアルキル置換シクロヘキサ
ノン、またはこれらの位置異性体が挙げられるがこれら
に限定されない。
【0012】これらのシクロヘキサノンまたはその誘導
体のなかでも、本発明の目的達成のためにより好ましい
ものとして、シクロヘキサノン、2−sec−ブチルシ
クロヘキサノン、3−sec−ブチルシクロヘキサノ
ン、4−sec−ブチルシクロヘキサノン、2−イソブ
チルシクロヘキサノン、3−イソブチルシクロヘキサノ
ン、4−イソブチルシクロヘキサノン、2−t−ブチル
シクロヘキサノン、3−t−ブチルシクロヘキサノン、
4−t−ブチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシ
クロヘキサノン、2,4−ジイソプロピルシクロヘキサ
ノン、3,5−ジイソプロピルシクロヘキサノン、2,
4−ジ(t−ブチル)シクロヘキサノン、3,5−ジ
(t−ブチル)シクロヘキサノン、2−t−ブチル−6
−メチルシクロヘキサノン、3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサノン、3,3,5,5−テトラメチルシクロ
ヘキサノン、2,4,6−トリ(t−ブチル)シクロヘ
キサノン、4−シクロヘキシルシクロヘキサノンを例示
することができる。
【0013】またシクロヘキセノンまたはその誘導体と
しては、2−シクロヘキセノン、3−シクロヘキセノ
ン;6−ブロモ−2−シクロヘキセノン、6−クロロ−
2−シクロヘキセノンなどのハロゲン化シクロヘキセノ
ン;2−メチル−2−シクロヘキセノン、6−メチル−
2−シクロヘキセノン、4−イソプロピル−2−シクロ
ヘキセノン、4−イソブチル−2−シクロヘキセノン、
4−t−ブチル−2−シクロヘキセノン、イソホロン、
2−メチル−3−シクロヘキセノン、6−メチル−3−
シクロヘキセノン、4−イソプロピル−3−シクロヘキ
セノン、4−イソブチル−3−シクロヘキセノン、4−
t−ブチル−3−シクロヘキセノン、3,5,5−トリ
メチル−3−シクロヘキセノンに代表されるアルキル置
換シクロヘキセノン、またはこれらの位置異性体;4−
シクロヘキシル−2−シクロヘキセノン、4−シクロヘ
キシル−3−シクロヘキセノン、4−シクロペンチル−
2−シクロヘキセノン、4−シクロヘキシル−6−メチ
ル−2−シクロヘキセノンに代表されるシクロアルキル
置換シクロヘキセノン、またはこれらの位置異性体が挙
げられるがこれらに限定されない。
【0014】これらのシクロヘキセノンまたはその誘導
体のなかでも、本発明の目的達成のためにより好ましい
ものとして、2−シクロヘキセノン、4−イソプロピル
−2−シクロヘキセノン、4−イソブチル−2−シクロ
ヘキセノン、4−t−ブチル−2−シクロヘキセノン、
3,3,5−トリメチル−3−シクロヘキセノン、2−
メチル−3−シクロヘキセノン、6−メチル−3−シク
ロヘキセノン、4−イソプロピル−3−シクロヘキセノ
ン、4−イソブチル−3−シクロヘキセノン、4−t−
ブチル−3−シクロヘキセノン、イソホロン、4−シク
ロヘキシル−2−シクロヘキセノン、4−シクロヘキシ
ル−6−メチル−2−シクロヘキセノンを例示すること
ができる。
【0015】本発明で用いられるシアネート化合物はモ
ノマーで用いてもよいし、プレポリマーとして用いても
良い。プレポリマーは、シアネート化合物を単独もしく
はハロゲン含有オリゴマー型難燃剤との混合物として、
溶媒またはバルク中で50〜200℃で加熱することに
よって、もしくは後述の硬化触媒と共に溶媒またはバル
ク中で50〜200℃程度に加熱することによって得る
ことができる。
【0016】本発明の樹脂組成物の硬化触媒としては、
公知のものを用いることが可能である。例示すれば、塩
酸、燐酸に代表されるプロトン酸;塩化アルミニウム、
3フッ化ホウ素錯体、塩化亜鉛に代表されるルイス酸;
フェノール、ピロカテコール、ジヒドロキシナフタレン
に代表される芳香族ヒドロキシ化合物;ナフテン酸亜
鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸すず、オクチル酸
コバルト等といった有機金属塩;銅アセチルアセトナー
ト、アルミニウムアセチルアセトナート等といった有機
金属錯体;トリエチルアミン、トリブチルアミン、キノ
リン、イソキノリンなどといった第三級アミン類;塩化
テトラエチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニ
ウムに代表される四級アンモニウム塩;イミダゾール
類;水酸化ナトリウム、ナトリウムメチラート、ジアザ
ビシクロ[2,2,2]オクタン、トリフェニルホスフ
ィン、またはこれらの混合物などが挙げられる。
【0017】これらの硬化触媒の中でも本目的達成のた
めにより好ましくは、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸コバ
ルト、オクチル酸すずなどの有機金属塩、銅アセチルア
セトナートなどの有機金属錯体、イミダゾール類、フェ
ノール類またはこれらの混合系が挙げられる。
【0018】本発明の樹脂組成物中には、プレポリマー
化に使用した硬化触媒以外に、上記した硬化触媒をさら
に添加し、使用することが可能である。
【0019】本発明に用いられるハロゲン含有オリゴマ
ー型難燃剤とは、Br含有ポリフェニレンオキシド(P
PO)オリゴマー、Br含有ポリカーボネートオリゴマ
ー、Br含有スチレンオリゴマー、Br含有アクリレー
トオリゴマー、Br含有エポキシオリゴマー、Br含有
アセナフチレンオリゴマーなどが挙げられるが、これら
に限定されない。
【0020】これらのオリゴマー型難燃剤の中でも、本
目的達成のためにより好ましくは、Br含有PPOオリ
ゴマー、Br含有ポリカーボネートオリゴマー、Br含
有スチレンオリゴマー、Br含有アクリレートオリゴマ
ーが良い。
【0021】ハロゲン含有オリゴマー型難燃剤は、平均
分子量が1000〜100000までの重合物が用いら
れ、平均分子量がこの範囲よりも大きくなる場合、シア
ネート化合物との相溶性に問題があり、またこれよりも
小さくなる場合は得られる硬化物のTgが大きく低下し
てしまう。
【0022】ハロゲン含有オリゴマー型難燃剤の混合割
合は任意の値を取り得るが、本目的達成のためにより好
ましくは、Br含有率が5〜20%の範囲となるように
樹脂組成物中に加えるのが良い。
【0023】本発明の樹脂組成物には目的を損なわない
範囲で、ブロモ化ビスフェノールAのジグリシジルエー
テル、ブロモ化フェノールノボラックのグリシジルエー
テル、ブロモ化ビスフェノールA、トリブロモフェニル
マレイミドなどの反応型難燃剤を併用することができ
る。
【0024】なお、本発明の樹脂組成物には目的を損な
わない範囲で、他の熱硬化性樹脂を併用することができ
る。例示すれば、ビスフェノールAおよびビスフェノー
ルFのジグリシジルエーテル、フェノールノボラックお
よびクレゾールノボラックのグリシジルエーテルなどに
代表されるエポキシ樹脂;ビスマレイミド類またはビス
マレイミド類とジアミン化合物との付加重合物;ビスフ
ェノールAおよびテトラブロモビスフェノールAのビス
ビニルベンジルエーテル化物、ジアミノジフェニルメタ
ンのビニルベンジル化物に代表されるアルケニルアリー
ルエーテルまたはアミン樹脂;ビスフェノールAおよび
テトラブロモビスフェノールAのジプロパルギルエーテ
ル、ジアミノジフェニルメタンのプロパルギル化物に代
表されるアルキニルエーテルまたはアミン樹脂;その
他、フェノール樹脂、レゾール樹脂、アリルエーテル系
化合物、アリルアミン系化合物、トリアリルイソシアヌ
レート、トリアリルシアヌレート、ビニル基含有ポリオ
レフィン化合物等が挙げられるが、これらに限定されな
い。熱可塑性樹脂も添加することが可能であり、例示す
ればポリフェニレンエーテル、ポリスチレン、ポリエチ
レン、ポリブタジエン、ポリイミド、およびそれらの変
性物が挙げられるがこれらに限定されない。これらの樹
脂はシアネート樹脂組成物中に混合されていても良い
し、予め反応させておいて用いることもできる。
【0025】本発明では、使途により組成物中に離型
剤、無機系難燃剤、表面処理剤、充填剤等の公知の添加
剤を加えても良い。離型剤としてはワックス類、ステア
リン酸亜鉛等を、無機系難燃剤としては三酸化アンチモ
ン、赤リン等を、さらに表面処理剤としてはシランカッ
プリング剤を挙げることができる。充填剤としてはシリ
カ、アルミナ、タルク、クレー等を挙げることができ
る。
【0026】本発明のシアネート樹脂組成物を使用した
銅張り積層板は、低誘電性が必要とされるプリント配線
基板に用いられる。本発明の銅張り積層板の製造は、公
知の方法に従って行うことができる。すなわち、シアネ
ート化合物等を含む熱硬化性樹脂組成物を有機溶媒に溶
解した溶液である樹脂ワニスを基材に含浸させ、熱処理
してプリプレグとした後に、プリプレグと銅箔とを積
層、加熱成形して銅張り積層板とする方法である。
【0027】使用される有機溶媒としては、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコー
ルジメチルエーテル、トルエン、キシレン、1,4-ジオキ
サン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムア
ミド等の単独または二種以上の混合物があげられる。
【0028】樹脂ワニスを含浸させる基材としては、ガ
ラス繊維、アルミナ繊維、ポリエステル繊維、ポリアミ
ド繊維等の無機または有機繊維からなる織布、不織布、
マット、紙あるいはこれらの組み合わせがあげられる。
【0029】プリプレグの熱処理条件は、使用する溶
媒、添加触媒、その他の各種添加剤の種類や使用量に応
じて適宜選択されるが、通常100℃〜200℃の温度
で3分〜30分の条件で行われる。
【0030】プリプレグと銅箔との積層、加熱成形方法
としては、150℃〜300℃の温度で、10kg/c
2 〜100kg/cm2 の成形圧で、20分〜300
分の時間で熱プレス成形する方法が例示される。
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
【0031】合成例1 本合成例は、本発明で用いられるシアネート化合物の原
料となる、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチル
フェニル)シクロヘキサンの製法に関するものである。
シクロヘキサノン147.3g(1.50mol)を温
度計、攪拌装置、コンデンサーのついた反応容器に仕込
み、o−クレゾール648.6g(6.00mol)に
溶解させ、濃塩酸600gを添加し、60℃で10時間
撹拌した。反応終了後、トルエンを加え、o−クレゾー
ルとシクロヘキサノンの縮合物を含む沈澱を濾取した。
得られた沈澱を水洗により、塩酸を除去し、目的物のビ
ス−o−クレゾールヘキサン222gを得た。FD−M
ASSスペクトルによる分子量は296、融点は190
〜195℃であった。
【0032】合成例2 本合成例は、本発明で用いられるシアネート化合物であ
る1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロヘキサ
ンの製法に関するものである。原料となる1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(商品名ア
ンチゲンW、住友化学工業(株)製)200g(0.7
5mol)を、アセトン1200gに溶解し、−2℃に
冷却した。クロルシアン90.1ml(1.79mo
l)を加えた後、トリエチルアミン158.6g(1.
57mol)を反応温度が0℃以上にならないように注
意しながら1時間で滴下した。滴下終了後、5〜8℃で
2時間保温した後に、クロロホルム500gで希釈し
た。濾過により塩を除去した後に、水洗し、溶媒を減圧
留去して赤色液状物207.1gを得た。
【0033】このようにして得られたシアネート化合物
は、赤外吸収スペクトル測定の結果、フェノール性OH
の吸収3200〜3600cm-1は消失し、シアネート
のニトリルの2250cm-1の吸収を有することが確認
された。
【0034】合成例3 本合成例は、本発明で用いられるシアネート化合物であ
る1,1−ビス(4−シアナト−3−メチルフェニル)
シクロヘキサンの製法に関するものである。合成例1で
得られたビスフェノール200g(0.68mol)を
アセトン600gに溶解し、−5℃に冷却した。クロル
シアン81.6ml(1.62mol)を加えた後、ト
リエチルアミン143.6g(1.42mol)を反応
温度が0℃以上にならないように注意しながら1時間で
滴下した。滴下終了後、2〜5℃で1時間保温した後
に、クロロホルム500gで希釈した。濾過により塩を
除去した後に、水洗し、溶媒を減圧留去して赤色樹脂状
物233.8gを得た。
【0035】このようにして得られたシアネート化合物
は、赤外吸収スペクトル測定の結果、フェノール性OH
の吸収3200〜3600cm-1は消失し、シアネート
のニトリルの2250cm-1の吸収を有することが確認
された。
【0036】合成例4 本合成例は、本発明で用いられる、ジペンテンとフェノ
ールから誘導されるビスフェノールのジシアネートの製
法に関するものである。温度計、撹拌装置、還流冷却装
置、滴下漏斗を付けた2リットル4つ口平底セパラブル
フラスコに、商品名YP−90(ヤスハラケミカル製、
ジペンテンとフェノールの反応生成物)200g(0.
645mol)、クロルシアン84.4ml(1.67
7mol)、クロロホルム900gを仕込み、−5℃で
溶解させた。トリエチルアミン143.6g(1.41
9mol)を1.5時間で滴下した。滴下後5℃まで昇
温し、3時間保持した。反応液を濾過して塩を取り除い
た後、濃縮し、減圧乾燥させ、褐色オイル状の目的化合
物210.3gを得た。
【0037】このようにして得られたシアネート化合物
は、赤外吸収スペクトル測定の結果、フェノール性OH
の吸収3200〜3600cm-1は消失し、シアネート
のニトリルの2250cm-1の吸収を有することが確認
された。
【0038】実施例1〜9 本実施例は、合成例2、3、4で得られたシアネート化
合物とハロゲン含有オリゴマー型難燃剤を用いた樹脂組
成物の硬化物の作製例に関するものである。合成例2、
3、4で得られたシアネート化合物に、0.05部のナ
フテン酸亜鉛を溶融混合して140℃で10分間プレポ
リマー化を行った。この後、さらに得られたプレポリマ
ー化物にオリゴマー型難燃剤、ナフテン酸亜鉛を加え、
表1中に示すような配合割合とした。この配合物を再び
溶融混合して170℃でBステージを行った。Bステー
ジ後の半硬化生成物を200℃/50kg/cm2 の条
件下で2時間熱プレスし、目的の硬化物を得た。得られ
た硬化物の樹脂単独硬化物物性を表1に示す。なお表1
中、ナフテン酸亜鉛の数値は、Bステージまでに使用し
た硬化触媒全量の重量部数である。また、Br含有ポリ
フェニレンオキシド(Br含有率62%)、Br含有ポ
リカーボネートオリゴマー(Br含有率58%)は、G
reat Lake Chemicals社製の物を、
Br含有アクリレートオリゴマー(Br含有率70.5
%)は、Ameribrom bromine com
pounds社製の物を用いた。
【0039】実施例10〜18 本実施例は、合成例2、3、4で得られたシアネート化
合物とハロゲン含有オリゴマー型難燃剤を用いた銅張り
積層板の作製例に関するものである。合成例2、3、4
で得られたシアネート化合物を実施例1〜9と同様の条
件でプレポリマー化を行った。得られたプレポリマー化
物にオリゴマー型難燃剤、ナフテン酸亜鉛を加え、表2
に示す配合割合とした。この樹脂組成物をテトラヒドロ
フラン、またはエチルメチルケトンに溶解して均一な樹
脂ワニスとした。該ワニスをガラスクロス(商品名KS
−1600S962LP、鐘紡(株)製)に含浸し、1
60℃の熱風乾燥器で6分処理してプリプレグを得た。
プリプレグ5枚と銅箔(TSTO処理、35μm厚さ、
古河サーキットホイル(株)製)を重ね合わせ、200
℃で2時間熱プレスを行ない、1mm厚さの銅張り積層
板を得た。得られた銅張り積層板の物性を表2に示す。
表2中の配合割合の表示方法は、表1に準ずるものとす
る。
【0040】比較例1 2,2−ビス(4−シアナートフェニル)プロパンに、
0.05部のナフテン酸亜鉛を溶融混合して、140℃
で10分間プレポリマー化を行った。この後、さらに得
られたプレポリマー化物にBr含有ポリカーボネートオ
リゴマーとナフテン酸亜鉛を加え、表1に記載の配合割
合とした。この樹脂組成物を再び溶融混合して170℃
でBステージを行った。Bステージ後の半硬化生成物を
200℃/50kg/cm2 の条件下で2時間熱プレス
し、目的の硬化物を得た。得られた硬化物の樹脂単独硬
化物物性を表1に示す。
【0041】比較例2 2,2−ビス(4−シアナートフェニル)プロパンを比
較例1と同様の条件でプレポリマー化を行った。得られ
たプレポリマー化物にBr含有ポリカーボネートオリゴ
マー、ナフテン酸亜鉛を加え、表2記載の配合割合とし
た。得られた樹脂組成物をメチルエチルケトンに溶解し
て均一な樹脂ワニスとした。該ワニスをガラスクロス
(商品名KS−1600S962LP、鐘紡(株)製)
に含浸し、160℃の熱風乾燥器で5分処理してプリプ
レグを得た。プリプレグ5枚と銅箔(TSTO処理、3
5μm厚さ、古河サーキットホイル(株)製)を重ね合
わせ、200℃で2時間熱プレスを行ない、1mm厚さ
の銅張り積層板を得た。得られた銅張り積層板の物性を
表2に示す。
【0042】なお、表1および表2において、物性は次
の方法で測定した。 ・ガラス転移温度:(株)島津製作所製熱機械分析装置
DT−30を用いて熱膨張曲線の変曲点から求めた。 ・誘電率、誘電正接:横河ヒューレットパッカード
(株)製、4275A Multi-Frequency LCR meterを用い
て得た静電容量の値より算出して求めた。 ・銅箔剥離強度、煮沸吸水率、半田耐熱性は、JIS−
C−6481に準じて、また難燃性は、UL規格−94
に従い垂直法により評価した。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】本発明のシアネート樹脂組成物は、低誘
電性、低誘電正接性、低吸湿性に優れ、かつ難燃性(例
えばUL規格V−0級)が付与された硬化物を与える。
この樹脂組成物を使用した銅張り積層板は、低誘電性が
必要とされるプリント配線板として特に有用である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)下記一般式(1) 【化1】 〔式中、R、Qは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン
    原子、炭素数1以上10以下のアルキル基、炭素数5以
    上7以下のシクロアルキル基、炭素数5以上7以下のシ
    クロアルキル基を有する炭素数6以上20以下のアルキ
    ル基のいずれかを示す。またi、jはそれぞれ独立に、
    1以上4以下の整数値をとり、i、jが2以上の場合は
    R、Qはそれぞれ同一であっても異なってもよい。Mは
    下記一般式(2) 【化2】 (式中、Tは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上
    10以下のアルキル基、炭素数5以上7以下のシクロア
    ルキル基、炭素数5以上7以下のシクロアルキル基を有
    する炭素数6以上20以下のアルキル基のいずれかを示
    す。kは0以上10以下の整数値をとり、mは0以上8
    以下の整数値をとり、kまたはmが2以上の場合はTは
    同一でも異なってもよい。)を示す。〕で表されるシア
    ネート化合物、またはそのプレポリマーと、(B)平均
    分子量1000〜100000のハロゲン含有オリゴマ
    ー型難燃剤とを必須成分とする熱硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(B)成分が下記構造式(3) 【化3】 (式中、nは2以上397以下の数を表す。)で表され
    るBr含有ポリフェニレンオキシドオリゴマーである請
    求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(B)成分が下記構造式(4) 【化4】 (式中、R2 は水素原子あるいは臭素原子であり、pは
    1以上175以下の数を表す。R2 は相互に同じでも異
    なっていてもよい。)で表されるBr含有ポリカーボネ
    ートオリゴマーである請求項1記載の熱硬化性樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】(B)成分が下記構造式(5) 【化5】 (式中、sは2以上414以下の数を表す。またuは1
    以上5以下の整数を表す。)で表されるBr含有アクリ
    レートオリゴマーである請求項1記載の熱硬化性樹脂組
    成物。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3または4に記載の熱硬化
    性樹脂組成物を有機溶媒に溶解した溶液を基材に含浸し
    て得られるプリプレグと銅箔とを加熱成形してなる銅張
    り積層板。
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