JPH0873423A - シアネート化合物とその組成物および銅張り積層板 - Google Patents

シアネート化合物とその組成物および銅張り積層板

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JPH0873423A
JPH0873423A JP20977494A JP20977494A JPH0873423A JP H0873423 A JPH0873423 A JP H0873423A JP 20977494 A JP20977494 A JP 20977494A JP 20977494 A JP20977494 A JP 20977494A JP H0873423 A JPH0873423 A JP H0873423A
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copper
cyanate
cycloalkyl
resin composition
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JP20977494A
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Toshiaki Hayashi
利明 林
Yoichi Ueda
陽一 上田
Hisashi Watabe
久 渡部
Mitsuhiro Shibata
充弘 柴田
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0333Organic insulating material consisting of one material containing S

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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】従来の銅張り積層板の諸性質を損なうことな
く、低誘電性にすぐれ、実用に耐える耐熱性を有するシ
アネート化合物とシアネート樹脂組成物および銅張り積
層板を提供すること。 【構成】下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1 は炭素数3以上10以下のアルキル基、シ
クロアルキル基、シクロアルキル骨格を含むアルキル
基、アリル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニ
ル基、メトキシ基またはアリロキシ基である。R2 は、
炭素数1以上10以下のアルキル基、シクロアルキル
基、シクロアルキル骨格を含むアルキル基、アリル基、
アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、メトキシ
基またはアリロキシ基である。mは1以上3以下の任意
の値をとる。)で表されるシアネート化合物;該シアネ
ート化合物またはそのプレポリマーと硬化剤とを必須成
分とするシアネート樹脂組成物;および該シアネート樹
脂組成物を有機溶媒に溶解した溶液を基材に含浸して得
られるプリプレグと、銅箔とを積層、加熱成形してなる
銅張り積層板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシアネート化合物とシア
ネート樹脂組成物(シアネート化合物を含む熱硬化性樹
脂組成物)およびそれを用いた銅張り積層板に関する。
本発明の銅張り積層板は、低誘電性が必要とされるプリ
ント配線基板として特に有用である。
【0002】
【従来の技術】従来、電気・電子用途に用いられる熱硬
化性樹脂組成物のなかで、プリント配線基板用の材料と
しては、主としてビスフェノール型エポキシ樹脂とジシ
アンジアミドの組み合わせ、あるいはビスマレイミド化
合物とアミン化合物との付加物が用いられている。近
年、プリント配線基板の多層化に伴い、主に信号速度向
上の目的から樹脂の低誘電性が要求されてきており、こ
の要求に応えるための手段として従来の熱硬化性樹脂組
成物では、低誘電性の熱可塑性樹脂の添加が周知である
が、この方法によれば、熱硬化性樹脂の耐熱性等を損な
う欠点が指摘され、実用に耐え得る低誘電性樹脂の要求
を十分に満たすことができなかった。
【0003】これらの点から、シアネート樹脂が開発さ
れ、独国特許2533122号、国際特許88/054
43号等に提案されている。現在一般的に用いられてい
るシアネート樹脂としてはビスフェノールAのジシアネ
ートが知られているが、コンピュータ技術の高度化にと
もなってさらなる低誘電性化が求められていた。また、
上記のシアネート化合物は一般に樹脂組成物として使用
され、その必要特性に応じてビスマレイミドまたはエポ
キシ化合物等と共用(特公昭54−30440)される
ことが知られている。しかしながら、この場合、樹脂組
成物の誘電率は大きく上昇し、満足されるレベルには至
っていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の銅張り積層板の諸性質を損なうことなく、低誘電性に
すぐれ、実用に耐える耐熱性を有するシアネート化合物
とシアネート樹脂組成物および銅張り積層板を提供する
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、シアネー
ト化合物の骨格構造について鋭意研究を続けた結果、シ
アナート基のメタ位に置換基を有し、さらにベンゼン環
上に1つ以上かさ高い置換基を有する特定の含硫黄シア
ネート化合物を使用する銅張り積層板が上記目的を満足
することを見い出し、本発明を完成させるに至った。す
なわち、本発明は、次のとおりである。 (1)下記一般式(1)
【0006】
【化2】 (式中、R1 は炭素数3以上10以下のアルキル基、シ
クロアルキル基、シクロアルキル骨格を含むアルキル
基、アリル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニ
ル基、メトキシ基またはアリロキシ基である。R2 は、
炭素数1以上10以下のアルキル基、シクロアルキル
基、シクロアルキル骨格を含むアルキル基、アリル基、
アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、メトキシ
基またはアリロキシ基である。mは1以上3以下の任意
の値をとる。)で表されるシアネート化合物。
【0007】(2)一般式(1)で表されるシアネート
化合物またはそのプレポリマーと硬化剤とを必須成分と
することを特徴とするシアネート樹脂組成物。
【0008】(3)一般式(1)で表されるシアネート
化合物またはそのプレポリマーと、反応性難燃剤と、硬
化剤とを必須成分とすることを特徴とするシアネート樹
脂組成物。
【0009】(4)一般式(1)で表されるシアネート
化合物と反応性難燃剤をそれぞれ単独でもしくは混合物
として硬化剤と共に溶融混合して得られるプレポリマー
と、硬化剤とを必須成分とするシアネート樹脂組成物。
【0010】(5)上記(2)、(3)または(4)に
記載のシアネート樹脂組成物を有機溶媒に溶解した溶液
を基材に含浸して得られるプリプレグと、銅箔とを積
層、加熱成形してなる銅張り積層板。 本発明の樹脂組成物の必須成分であるシアネート化合物
は、下記一般式(2)
【0011】
【化3】 (式中、R1 、R2、m は一般式(1)と同様に定義さ
れる。)で表されるビスフェノール類と、クロルシア
ン、ブロムシアンに代表されるハロゲン化シアンとを適
当な有機溶媒中、塩基存在下で脱ハロゲン化水素反応を
させることによって得ることができる。
【0012】上記ビスフェノール化合物の一般的な製法
としては、フェノール類と一塩化硫黄とをホルムアミド
溶媒中で反応させる方法(特開平5−262719)、
フェノール類と一塩化硫黄を反応させ、ポリスルフィド
化した後にビスマス化合物と鉱酸と亜鉛とで還元する方
法(特開平4−283560)等が公知の方法として挙
げられるがこの限りではない。
【0013】ここで用いられるフェノール類としては、
メタ位に必ず1つ所定の置換基(一般式(1)における
2 に相当する基)を有し、さらにパラ位以外の位置に
1つ以上の所定の置換基(一般式(1)におけるR1
相当する基)を有する化合物が用いられる。
【0014】これらのフェノール類のなかでも、本発明
の目的達成のためには、2−t-ブチル−5−メチルフェ
ノール、2−イソプロピル−5−メチルフェノール、2
−イソブチル−5−メチルフェノール、2−sec −ブチ
ル−5−メチルフェノール、2−シクロヘキシル−5−
メチルフェノールが好ましい。
【0015】本発明で用いられるシアネート化合物の代
表例として、下記構造式(3)
【化4】 で表される化合物が挙げられる。
【0016】本発明の樹脂組成物で用いられる反応性難
燃剤とは、分子中に官能基を1個以上有する有機化合物
であり、ブロモ化エポキシ化合物、ブロモ化フェノール
ノボラックのグリシジルエーテル、トリブロモフェニル
マレイミド、ブロモ化ビスフェノールA等を例示できる
がこれらに限定されるものではない。
【0017】本発明の樹脂組成物に難燃性を付与するた
めには、反応性難燃剤をBr含量が1〜25%となるよ
うに組成物中に配合するのが好ましい。
【0018】本発明で用られるシアネート化合物、反応
性難燃剤はモノマーで用いてもよいし、単独またはこれ
らの混合物のプレポリマーとして用いてもよい。プレポ
リマーは、シアネート化合物と反応性難燃剤の単独また
は混合物を、後述の硬化剤とともに50〜200℃程度
に加熱することによって得ることができる。
【0019】本発明の樹脂組成物の硬化剤としては、公
知のものを用いることが可能である。例示すれば、塩
酸、燐酸に代表されるプロトン酸;塩化アルミニウム、
3フッ化ホウ素錯体、塩化亜鉛に代表されるルイス酸;
フェノール、ピロカテコール、ジヒドロキシナフタレン
に代表される芳香族ヒドロキシ化合物;ナフテン酸亜
鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸すず、オクチル酸
コバルト等の有機金属塩;トリエチルアミン、トリブチ
ルアミン、キノリン、イソキノリン等の第三級アミン
類;塩化テトラエチルアンモニウム、臭化テトラブチル
アンモニウムに代表される四級アンモニウム塩;イミダ
ゾール類;水酸化ナトリウム、ナトリウムメラート、ジ
アザビシクロ−(2,2,2)−オクタン、トリフェニ
ルホスフィン、またはこれらの混合物などが挙げられる
が、目的達成のためにより好ましくは、ナフテン酸亜
鉛、オクチル酸コバルト、オクチル酸すず等の有機金属
塩、またはこれらの有機金属塩とイミダゾール類の混合
系が用いられる。
【0020】本発明の樹脂組成物には目的を損なわない
範囲で、他の熱硬化性樹脂を併用することができる。例
示すれば、ビスフェノールAおよびビスフェノールFの
ジグリシジルエーテル、フェノールノボラックおよびク
レゾールノボラックのグリシジルエーテルなどに代表さ
れるエポキシ樹脂、ビスマレイミド類またはビスマレイ
ミド類とジアミン化合物との付加重合物、ビスフェノー
ルAまたはジアミノジフェニルメタンのビニルベンジル
化物に代表されるアルケニルアリールエーテルまたはア
ミン樹脂、ビスフェノールAのジプロパルギルエーテ
ル、ジアミノジフェニルメタンのプロパルギル化物に代
表されるアルキニルエーテルまたはアミン樹脂、その
他、フェノール樹脂、レゾール樹脂、アリルエーテル系
化合物、アリルアミン系化合物、トリアリルシアヌレー
ト、トリアリルイソシアヌレート、ビニル基含有ポリオ
レフィン化合物等が挙げられるが、これらに限定されな
い。熱可塑性樹脂も添加することが可能であり、例示す
ればポリフェニレンエーテル、ポリスチレン、ポリエチ
レン、ポリブタジエン、ポリイミド、およびそれらの変
性物が挙げられるがこれらに限定されない。これらの樹
脂はシアネート樹脂組成物中に混合されていても良い
し、予め反応させておいて用いることもできる。
【0021】本発明では、使途により組成物中に非反応
性難燃剤、離型剤、表面処理剤、充填剤等の公知の添加
剤を加えても良い。非反応性難燃剤としては、三酸化ア
ンチモン、赤リン等を、離型剤としてはワックス類、ス
テアリン酸亜鉛等を、さらに表面処理剤としてはシラン
カップリング剤を挙げることができる。充填剤としては
シリカ、アルミナ、タルク、クレー、ガラス繊維等を挙
げることができる。
【0022】本発明のシアネート樹脂組成物を使用した
銅張り積層板は、低誘電性が必要とされるプリント配線
基板に用いられる。本発明の銅張り積層板の製造は、公
知の方法に従って行うことができる。すなわち、シアネ
ート化合物等を含む熱硬化性樹脂組成物を有機溶媒に溶
解した溶液である樹脂ワニスを基材に含浸させ、熱処理
してプリプレグとした後に、プリプレグと銅箔とを積
層、加熱成形して銅張り積層板とする方法である。
【0023】使用される有機溶媒としては、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコー
ルジメチルエーテル、トルエン、キシレン、1,4-ジオキ
サン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムア
ミド等の単独または二種以上の混合物があげられる。
【0024】樹脂ワニスを含浸させる基材としては、ガ
ラス繊維、アルミナ繊維、ポリエステル繊維、ポリアミ
ド繊維等の無機または有機繊維からなる織布、不織布、
マット、紙あるいはこれらの組み合わせがあげられる。
【0025】プリプレグの熱処理条件は、使用する溶
媒、添加触媒、その他の各種添加剤の種類や使用量に応
じて適宜選択されるが、通常100℃〜200℃の温度
で3分〜30分の条件で行われる。
【0026】プリプレグと銅箔との積層、加熱成形方法
としては、150℃〜300℃の温度で、10kg/c
2 〜100kg/cm2 の成形圧で、20分〜300
分の時間で熱プレス成形する方法が例示される。
【0027】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。 実施例1 本実施例は、本発明のジシアネート化合物である、ビス
(5−t−ブチル−2−メチル−4−シアナートフェニ
ル)スルフィドの製法に関するものである。1,1−ビ
ス(5−t−ブチル−2−メチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)スルフィド(住友化学工業(株)製、商品名スミ
ライザーWXR)100g(0.28mol)とトリエ
チルアミン79.2g(0.78mol)を、メチルイ
ソブチルケトン600gに溶解し、0℃に冷却した。反
応溶液を撹拌しながらクロルシアン48.0g(0.7
8mol)を、反応温度が3℃以上にならないように注
意しながら1時間かけて滴下し、滴下終了後さらに30
分間撹拌した。反応終了後、水300mlで3回水洗
し、トリエチルアミン塩酸塩を取り除いた。メチルイソ
ブチルケトンを留去し、さらにメタノール200gを加
え結晶化させ、析出物を濾過し、冷メタノールで洗浄、
乾燥する事により目的物であるビス(5−t−ブチル−
2−メチル−4−シアナートフェニル)スルフィドを白
色結晶として108g(収率95%)得た。
【0028】このようにして得られたシアネート化合物
は、赤外吸収スペクトル測定の結果、フェノール性OH
の吸収3200−3600cm-1は消失し、シアネート
のニトリルの吸収2270cm-1を有することが確認さ
れた。
【0029】実施例2 本実施例は、実施例1で得られたシアネート化合物を用
いた樹脂組成物の硬化物の作製例に関するものである。
実施例1で得られたシアネート化合物に、0.3部のナ
フテン酸亜鉛を溶融混合して140℃で15分間プレポ
リマー化を行った。この後さらに得られたプレポリマー
化物にナフテン酸亜鉛を0.5部加え、溶融混合して1
70℃でBステージを行った。Bステージ後の半硬化生
成物を200℃/50kg/ cm2 の条件下で2時間熱
プレスし、目的の硬化物を得た。得られた硬化物の樹脂
単独硬化物物性を表1に示す。
【0030】実施例3 本実施例は、実施例1で得られたシアネート化合物とテ
トラブロモビスフェノールAのジグリシジルエーテルと
の硬化物の作製例に関するものである。実施例1で得ら
れたシアネート化合物を実施例1と同様の条件でプレポ
リマー化を行った。得られたプレポリマー化物80部と
テトラブロモビスフェノールAのジグリシジルエーテル
(住友化学工業(株)製、商品名スミエポキシESB−
400T)20部に、さらに0.4部のナフテン酸亜鉛
と2ーエチルー4メチルイミダゾール0.1部を溶融混
合して実施例1と同様の条件でBステージを行った。こ
の後、実施例1と同様の硬化条件で硬化させることによ
り、目的の硬化物を得た。なお、この場合樹脂に難燃性
を付与するためにBr含量を10%としている。得られ
た硬化物の樹脂単独硬化物物性を表1に示す。
【0031】表1において、配合割合の数値は重量部を
示す。さらに、ナフテン酸亜鉛の数値は、Bステージま
でに使用した触媒全量の重量部数である。
【0032】実施例4、5 実施例1で得られたシアネート化合物を実施例2と同様
の条件でプレポリマー化を行った。得られたプレポリマ
ー化物を表2で示す割合で硬化剤と共に配合し、メチル
エチルケトンに溶解して均一な樹脂ワニスとした。な
お、実施例5については、硬化剤の他に、樹脂に難燃性
を付与するためにスミエポキシESB−400TをBr
含量が10%となるように樹脂組成物中に加えた。該ワ
ニスをガラスクロス(商品名KS−1600S962L
P、鐘紡(株)製)に含浸し、160℃の熱風乾燥器で
6分処理してプリプレグを得た。プリプレグ5枚と銅箔
(TSTO処理、30μm厚さ、古河サーキットホイル
(株)製)を重ね合わせ、200℃で2時間熱プレスを
行ない、1mm厚さの銅張り積層板を得た。得られた銅
張り積層板の物性を表2に示す。表2中の配合割合の表
示方法は、表1に準ずるものとする。
【0033】比較例1 2,2−ビス(4−シアナートフェニル)プロパンに、
0.05部のナフテン酸亜鉛を溶融混合して140℃で
10分間プレポリマー化を行った。この後さらに得られ
たプレポリマー化物にナフテン酸亜鉛を0.05部加
え、溶融混合して170℃でBステージを行った。Bス
テージ後の半硬化生成物を200℃/50kg/ cm2
の条件下で2時間熱プレスし、目的の硬化物を得た。得
られた硬化物の樹脂単独硬化物物性を表1に示す。
【0034】比較例2 2,2−ビス(4−シアナートフェニル)プロパンを比
較例1と同様の条件でプレポリマー化を行った。得られ
たプレポリマー化物80部とスミエポキシESB−40
0T20部に、さらに0.04部のナフテン酸亜鉛と2
ーエチルー4メチルイミダゾール0.1部を溶融混合し
て、比較例1と同様の条件でBステージを行った。この
後、比較例1と同様の硬化条件で硬化させることによ
り、目的の硬化物を得た。なおこの場合樹脂に難燃性を
付与するためにBr含量を10%としている。得られた
硬化物の樹脂単独硬化物物性を表1に示す。
【0035】比較例3、4 2,2−ビス(4−シアナートフェニル)プロパンを比
較例1と同様の条件でプレポリマー化を行った。得られ
たプレポリマー化物を表2で示す割合で硬化剤と共に配
合し、メチルエチルケトンに溶解して均一な樹脂ワニス
とした。なお、比較例4については、硬化剤の他に、樹
脂に難燃性を付与するためにスミエポキシESB−40
0TをBr含量が10%となるように樹脂組成物中に加
えた。該ワニスをガラスクロス(商品名KS−1600
S962LP、鐘紡(株)製)に含浸し、160℃の熱
風乾燥器で5分処理してプリプレグを得た。プリプレグ
5枚と銅箔(TSTO処理、30μm厚さ、古河サーキ
ットホイル(株)製)を重ね合わせ、200℃で2時間
熱プレスを行ない、1mm厚さの銅張り積層板を得た。
得られた銅張り積層板の物性を表2に示す。
【0036】なお、表1および表2において、物性は次
の方法で測定した。 ・ガラス転移温度:(株)島津製作所製熱機械分析装置
DT−30を用いて熱膨張曲線の変曲点から求めた。 ・誘電率、誘電正接:横河ヒューレットパッカード
(株)製、4275A Multi-Frequency LCR meterを用い
て得た静電容量の値より算出して求めた。 ・銅箔剥離強度、煮沸吸水率、半田耐熱性は、JIS−
C−6481に準じて測定した。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】本発明のシアネート化合物を用いた樹脂
組成物は、低誘電性、低吸水性に優れ、実用に耐える耐
熱性(例えば、ガラス転移温度180℃以上)を有する
硬化物を与える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 充弘 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株式 会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1 は炭素数3以上10以下のアルキル基、シ
    クロアルキル基、シクロアルキル骨格を含むアルキル
    基、アリル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニ
    ル基、アルコキシ基またはアリロキシ基である。R
    2 は、炭素数1以上10以下のアルキル基、シクロアル
    キル基、シクロアルキル骨格を含むアルキル基、アリル
    基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アル
    コキシ基またはアリロキシ基である。mは1以上3以下
    の整数値をとる。)で表されるシアネート化合物。
  2. 【請求項2】一般式(1)において、R1 が炭素数3以
    上10以下のアルキル基、シクロアルキル基またはシク
    ロアルキル骨格を含むアルキル基であり、R 2 がメチル
    基であり、mが1以上3以下の整数値をとる、請求項1
    に記載のシアネート化合物。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の一般式(1)で
    表されるシアネート化合物またはそのプレポリマーと硬
    化剤とを必須成分とすることを特徴とするシアネート樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項1または2に記載の一般式(1)で
    表されるシアネート化合物またはそのプレポリマーと、
    反応性難燃剤と、硬化剤とを必須成分とすることを特徴
    とするシアネート樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1または2に記載の一般式(1)で
    表されるシアネート化合物と反応性難燃剤をそれぞれ単
    独でもしくは混合物として硬化剤と共に溶融混合して得
    られるプレポリマーと、硬化剤とを必須成分とするシア
    ネート樹脂組成物。
  6. 【請求項6】請求項3、4または5に記載のシアネート
    樹脂組成物を有機溶媒に溶解した溶液を基材に含浸して
    得られるプリプレグと、銅箔とを積層、加熱成形してな
    る銅張り積層板。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007056059A (ja) * 2005-08-22 2007-03-08 Dainippon Ink & Chem Inc 熱硬化性樹脂組成物、その硬化物、電子回路基板用樹脂組成物、これを用いた電子回路基板、及びシアン酸エステル化合物

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007056059A (ja) * 2005-08-22 2007-03-08 Dainippon Ink & Chem Inc 熱硬化性樹脂組成物、その硬化物、電子回路基板用樹脂組成物、これを用いた電子回路基板、及びシアン酸エステル化合物

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