JPH08268840A - 被覆粉体及びこれを含有する化粧料 - Google Patents

被覆粉体及びこれを含有する化粧料

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JPH08268840A
JPH08268840A JP7296995A JP7296995A JPH08268840A JP H08268840 A JPH08268840 A JP H08268840A JP 7296995 A JP7296995 A JP 7296995A JP 7296995 A JP7296995 A JP 7296995A JP H08268840 A JPH08268840 A JP H08268840A
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acid
barium sulfate
plate
mixed
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JP7296995A
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Hirotake Sugasawa
浩毅 菅沢
Noriko Otsuka
紀子 大塚
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 板状構造を呈し、そのアスペクト比が5〜1
00であり、かつその板状面の周囲長の2乗と板状面の
正射影面の面積との比が20:1〜150:1である硫
酸バリウム粉体を二酸化チタンで表面処理した被覆粉体
及びこれを含有する化粧料。 【効果】 本発明の被覆粉体は、鮮鋭性抑制効果を有
し、これを配合した化粧料は良好な透明感・素肌感と毛
穴、しわ等の形態に関するトラブルを隠す効果を同時に
満足する優れた化粧料である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な被覆粉体に関
し、更に詳細には良好な透明感・素肌感を与え、かつ肌
に存在する毛穴、しわ等を見え難くする効果に優れた被
覆粉体及びこれを含有する化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】粉体を
含有する化粧料としては、ファンデーション、白粉、頬
紅、アイシャドウ、口紅、アイライナー、アイブロウ等
のメイクアップ化粧品及びボディーパウダー、ベビーパ
ウダー等のボディー化粧品などが市販されている。
【0003】従来、化粧料による皮膚のしわ、毛穴等の
形態に関するトラブルを隠す方法としては、次のような
二つの方法がとられてきた。その一つは、隠蔽力の高い
顔料、すなわち屈折率の大きな顔料や着色力の高い顔料
である二酸化チタン、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、
有機色素等を着色顔料として配合してカバー力を高め、
これによって肌に存在する毛穴、しわ等の形態に関する
トラブルを隠す方法である。
【0004】しかし、上記の様な隠蔽力の高い顔料、す
なわち屈折率の大きな顔料や着色力の高い顔料を多く配
合した化粧料は、しみ、そばかす等の色調トラブルに対
しては効果があるものの、毛穴、しわ等の形態に関する
トラブルに対しては余り効果がなく、逆に形態に関する
トラブルを目立たせてしまう。更に仕上がった感じも厚
化粧感を呈し、不透明になって、肌の自然な感じが失わ
れるという問題点を有している。
【0005】また、形態に関するトラブルを隠すもう一
つの方法としては、各種の拡散反射型粉体を配合した化
粧料が知られている(特開昭60−228406号公
報)。しかし、これらの拡散反射型粉体は、毛穴、しわ
等の形態に関するトラブルに対しては、若干の効果を有
するものの、仕上がった感じが白っぽく、不自然であ
り、粉っぽい仕上がりを呈するという問題点を有してい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
記課題を解決すべく鋭意研究した結果、特定の硫酸バリ
ウム粉体を二酸化チタンで表面処理した被覆粉体、更に
これを撥水処理した被覆粉体を用いれば、良好な透明感
・素肌感を有し、かつ肌に存在する毛穴、しわ等の形態
に関するトラブルを隠す効果にも優れた化粧料が得られ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、板状構造を呈し、そ
のアスペクト比が5〜100であり、かつその板状面の
周囲長の2乗と板状面の正射影面の比が20:1〜15
0:1である硫酸バリウム粉体を、二酸化チタンで表面
処理した被覆粉体(以下、「被覆粉体1」ということが
ある)を提供するものである。また本発明は、当該被覆
粉体1の表面を撥水処理した被覆粉体(以下、「被覆粉
体2」ということがある)を提供するものである。更
に、本発明は、被覆粉体1または被覆粉体2を含有する
化粧料を提供するものである。
【0008】本発明で用いる硫酸バリウム粉体は、板状
構造を呈し、そのアスペクト比が5〜100であり、か
つその板状面の周囲長の2乗と板状面の正射影面の面積
の比が、20:1〜150:1のものである。また、そ
の形状は板状面に垂直な1枚または2枚の鏡像面を有
し、かつ縁部に凹部を有するバタフライ形状であるもの
が好ましい。また、この硫酸バリウム粉体はX線回折を
行った場合、結晶の(020)と(200)面の回折ピ
ーク強度比が非常に大きくなり、(020)/(20
0)=1.5〜100にも達するものが特に好ましい。
【0009】かかる硫酸バリウム粉体は、バリウム塩溶
液と硫酸塩溶液とを反応させることによって製造され
る。ここで用いるバリウム塩とは水、アルコール等の溶
媒に可溶なものであり、例えば塩化バリウム、硝酸バリ
ウム、酢酸バリウム、水酸化バリウム等が挙げられる。
その純度は透明性を阻害しないために、バリウム以外の
金属イオンが1000ppm以下であることが好ましい。
また、硫酸塩とは水、アルコール等の溶媒に可溶な硫酸
塩及び硫酸を意味し、硫酸塩としては例えば硫酸ナトリ
ウム、硫酸アンモニウム等が挙げられるが、バリウム塩
同様に透明性の観点から金属イオンを含有しない硫酸塩
溶液を用いることが好ましい。
【0010】これらのバリウム塩溶液のバリウムイオン
濃度及び硫酸塩溶液の硫酸イオン濃度は、反応前におい
てそれぞれ0.001〜0.05mole/lであることが
必要である。これらの濃度が0.001mole/l未満で
は、結晶の板状構造が崩れて柱状に近くなるため使用感
が悪くなり、硫酸バリウムとしての収率も低くなるため
産業上好ましくない。また、0.05mole/lを超える
と結晶の板状構造が崩れて微粒子状となるため使用感が
悪くなるとともに光散乱効果が大きく、透明性が劣り好
ましくない。また、反応させる際、バリウム塩溶液と硫
酸塩溶液はモル比で1:10〜5:1となるように混合
される。また反応中、pHは1.0〜5.0となるよう
に、必要に応じて塩酸、硫酸、硝酸で調整され、反応温
度は50〜100℃、好ましくは60〜95℃である。
pH及び反応温度がこの範囲をはずれると結晶の板状構造
が崩れ、使用感及び透明性が悪くなる。
【0011】上記の如くして得られる硫酸バリウム粉体
に二酸化チタンで表面処理した被覆粉体は、粉体濃度が
20重量%で厚さ15μmの薄膜を形成したときの散乱
透過度が65%以上で、かつ全透過度が85%以上であ
るという光学的性質を有する。このような光学的性質を
有する粉体は、全透過率が高いために反射散乱光が小さ
くなる一方、散乱透過度が大きいために透過散乱光が大
きくなることから透明性が高いが粉体を透過する光は散
乱されて下地がぼけて見え難くなる効果を有する。この
ような効果は、従来の顔料には存在しないものであり、
以下「鮮鋭性抑制効果」という。
【0012】このような硫酸バリウム粉体の表面を二酸
化チタン(チタニア)で処理する方法としては、硫酸バ
リウムに、硫酸チタニル、チタンのアルコキシド等の一
種または二種以上のものを選び水溶液として添加し、更
に一種または二種以上の酸性あるいは塩基性沈殿剤溶液
を添加し、金属塩の加水分解反応により二酸化チタンの
水和物を硫酸バリウム表面析出させ、中和によって生じ
た塩を水洗により除去し、乾燥することによって表面処
理ができる。次に、この二酸化チタンの水和物を硫酸バ
リウム表面に析出させたものを500〜1000℃以下
で焼成することにより、表面を二酸化チタン(アナター
ゼ型又はルチル型)で処理した被覆粉体を得ることがで
きる。
【0013】また、硫酸バリウムに、四塩化チタン、三
塩化チタン等の一種または二種以上のものを選んで添加
し、四塩化チタン等を蒸発させて硫酸バリウム表面に析
出させた後、酸化させることによっても、表面を二酸化
チタン(アナターゼ型又はルチル型)で処理した被覆粉
体を得ることができる。
【0014】硫酸バリウム粉体に対する二酸化チタンの
処理量は、硫酸バリウム粉体に対して好ましくは0.0
5〜20重量%、より好ましくは0.5〜10重量%で
ある。この範囲内においては、鮮鋭性抑制効果がより向
上し、感触も良好である。
【0015】上記のように二酸化チタンで表面処理した
被覆粉体1は、更にその表面を通常用いられる撥水処理
剤を用いて撥水処理することができる。ここで用いられ
る撥水処理剤としては、シリコーン油、脂肪酸金属塩、
アルキルリン酸、アルキルリン酸のアルカリ金属塩また
はアミン塩、N−モノ長鎖(炭素数8〜22)脂肪族ア
シル塩基性アミノ酸などが挙げられる。
【0016】シリコーン油としては、通常の化粧料等に
用いられるものであれば特に制限されず、例えばメチル
ハイドロジェンポリシロキサン等のSi−H基を含むシ
リコーンオイル、Si−OH基を含むシリコーンオイ
ル、環状ジメチルポリシロキサン、ジメチルシリコーン
等が挙げられ、具体的には、ジメチルポリシロキサン、
環状ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロ
キサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、環状メ
チルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルシロキサ
ン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合
体、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシプロピレ
ン)シロキサン共重合体、ミリスチルシリコーン、ジメ
チルシロキサン・メチルステアロキシシロキサン共重合
体、ジメチルシロキサン・メチルセチルオキシシロキサ
ン共重合体、メチルポリシロキサンエマルジョン、シリ
コーン樹脂、シリコーングリース、ポリエーテル変性シ
リコーン、メチルスチリル変性シリコーン、アルキル変
性シリコーン、高級脂肪酸エステル変性シリコーン、高
級アルコキシ変性シリコーン、フェノール変性シリコー
ン、高級脂肪酸変性シリコーン等が挙げられる。
【0017】脂肪酸金属塩としては、特に炭素数12〜
18のものが好ましく、またそれらの塩としては例えば
カルシウム、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム等の塩
が挙げられ、就中、特にアルミニウム塩が好ましい。し
たがって脂肪酸金属塩のうち好ましいものとしては、ア
ルミニウムモノステアレート、アルミニウムジステレー
ト、アルミニウムモノオレエート、アルミニウムモノパ
ルミテート、アルミニウムモノラウレート等が例示され
るがこれらの例に限定されない。
【0018】アルキルリン酸あるいはそのアルカリ金属
塩またはアミン塩としては、一般式(1)又は(2)で
表されるものが挙げられ、例えばジセチルリン酸、モノ
ラウリルリン酸、モノラウリルリン酸のナトリウム塩、
カリウム塩またはアミン塩、ジセチルリン酸のナトリウ
ム塩、カリウム塩またはアミン塩等が挙げられる。
【0019】
【化1】
【0020】上記一般式(1)及び上記一般式(2)
中、R1 〜R3 で示される炭化水素基は、炭素数1〜4
5のものであるが、就中炭素数8以上のものが望まし
い。炭素数8未満であると、そのアルキルリン酸金属塩
が粘着性を示し、滑沢性、延展性が低下するおそれがあ
る。かかる炭化水素基としては、例えば、オクチル、ノ
ニル、デシル、ドデシル、ウンデシル、トリデシル、テ
トラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシ
ル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘンエイ
コシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、ペンタ
コシル、ヘキサコシル、ヘプタコシル、オクタコシル、
ノナコシル、トリアコンチル、ヘントリアコンチル、ド
トリアコンチル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ド
デセニル、ウンデセニル、トリデセニル、テトラデセニ
ル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニ
ル、オクタデセニル、ノナデセニル、エイコセニル、ヘ
ンエイコセニル、ドコセニル、トリコセニル、テトラコ
セニル、ペンタコセニル、ヘキサコセニル、ヘプタコセ
ニル、オクタコセニル、ノナコセニル、トリアコンテニ
ル、ヘントリアコンテニル、ドトリアコンテニル、オク
タジエニル、ノナジエニル、デカジエニル、ドデカジエ
ニル、ウンデカジエニル、トリデカジエニル、テトラデ
カジエニル、ペンタデカジエニル、ヘキサデカジエニ
ル、ヘプタデカジエニル、オクタデカジエニル、ノナデ
カジエニル、エイコサジエニル、ヘンエイコサジエニ
ル、ドコサジエニル、トリコサジエニル、テトラコサジ
エニル、ペンタコサジエニル、ヘキサコサジエニル、ヘ
プタコサジエニル、オクタコサジエニル、ノナコサジエ
ニル、トリアコンタジエニル、ヘントリアコンタジエニ
ル、ドトリアコンタジエニル、2−ヘキシルデシル、2
−オクチルウンデシル、2−デシルテトラデシル、2−
ウンデシルヘキサデシル、2−テトラデシルオクタデシ
ル基等が挙げられる。また、上記一般式(1)及び上記
一般式(2)中、X1 〜X3で示されるアルカリ金属と
しては、カリウム、ナトリウム等が挙げられ、X1 〜X
3 で示されるアミンとしては、モノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソ
プロパノールアミン、モルホリン、アルギニン等が挙げ
られる。
【0021】N−モノ長鎖(炭素数8〜22)脂肪族ア
シル塩基性アミノ酸を構成する塩基性アミノ酸として
は、α,γ−ジアミノ酪酸、オルニチン、リジン、アル
ギニン、ヒスチジン等が挙げられる。これらは光学活性
体であってもラセミ体であってもよい。長鎖脂肪族アシ
ル基としては炭素数8〜22の飽和または不飽和の直鎖
または分岐鎖脂肪族アシル基であって、単一鎖長のもの
であっても混合鎖長のものであってもよい。具体的に
は、2−エチルヘキサノイル、カプリロイル、カプロイ
ル、ラウロイル、ミリストイル、パルミトイル、ステア
ロイル、イソステアロイル、オレオイル、ベヘノイル、
ココイル、牛脂脂肪酸アシル、硬化牛脂脂肪酸アシル等
が挙げられる。長鎖アシル基の塩基性アミノ酸ヘの結合
部位はα位のアミノ基あるいはω位のアミノ基である
が、アルギニン及びヒスチジンにおいてはα位のアミノ
基に限定される。具体例としては、Nε−2−エチルヘ
キサノイルリジン、Nε−ラウロイルリジン、Nε−コ
コイルリジン、Nε−パルミトイルリジン、Nε−イソ
ステアロイルリジン、Nε−硬化牛脂脂肪酸アシルリジ
ン、Nα−カプリロイルリジン、Nα−ラウロイルリジ
ン、Nα−ミリストイルリジン、Nα−オレオイルリジ
ン、Nα−ベヘノイルリジン、Nδ−ココイルオルニチ
ン、Nδ−ステアロイルオルニチン、Nδ−牛脂脂肪酸
アシルオルニチン、Nα−エチルヘキサノイルオルニチ
ン、Nα−ラウロイルオルニチン、Nα−イソステアロ
イルオルニチン、Nγ−パルミトイル−α,γ−ジアミ
ノ酪酸、Nα−牛脂脂肪酸アシル−α,γ−ジアミノ酪
酸、Nα−カプロイルアルギニン、Nα−ラウロイルア
ルギニン、Nα−パルミトイルアルギニン、Nα−硬化
牛脂脂肪酸アシルアルギニン、Nα−ココイルヒスチジ
ン、Nα−イソステアロイルヒスチジン等が挙げられる
が、これらの例に限定されない。
【0022】被覆粉体1をシリコーン油で処理する方法
としては、例えば被覆粉体1を前記したシリコーン油の
一種または二種以上を適量のヘキサン等に溶解したもの
に分散させ、溶剤留去後100〜200℃で2〜10時
間処理し、その後乾燥する方法がある。被覆粉体1をア
ルキルリン酸で処理する方法としては、式(1)、
(2)中X1 及びX2 またはX3 が水素である場合、前
記したアルキルリン酸をイソプロピルアルコールやヘキ
サン等の溶剤で溶解したものに被覆粉体1を分散させ、
50℃〜70℃で1〜3時間処理し、その後溶剤留去後
乾燥する方法がある。また、式(1)、(2)中、X1
あるいはX2 及びX3 が水素以外である場合(アルカリ
金属またはアミンである場合)は、上記したアルキルリ
ン酸のアルカリ金属塩またはアミン塩を水に溶解したも
のに被覆粉体1を分散させ、50〜70℃で1〜3時間
処理し、その後適当な酸で中和した後、熱時濾過し、エ
タノール水溶液で洗浄後、乾燥する方法がある。これら
被覆粉体1を撥水処理する方法は上記の例に限定されな
い。
【0023】被覆粉体1をN−モノ長鎖脂肪族アシル塩
基性アミノ酸で処理する方法としては乾式法及び湿式法
のいずれの方法も用いることができる。乾式法は簡便か
つ効果的であって、N−モノ長鎖脂肪族アシル塩基性ア
ミノ酸の微細粉末を硫酸バリウム粉体と撹拌混合する
か、もしくはN−モノ長鎖脂肪族アシル塩基性アミノ酸
と硫酸バリウム粉体を混合した後、共粉砕することによ
って、硫酸バリウム粉体の表面を容易に処理できる。湿
式法はN−モノ長鎖脂肪族アシル塩基性アミノ酸が中性
付近の水及び通常の油に殆ど溶解しないため、塩化カル
シウムを可溶化剤として用いてN−モノ長鎖脂肪族アシ
ル塩基性アミノ酸を有機溶剤に溶解した後、硫酸バリウ
ム粉体を接触させ、更に水洗して塩化カルシウムを除去
して乾燥することにより、硫酸バリウム粉体の表面を処
理できる。あるいは酸性もしくはアルカリ性の水または
水性溶媒中にN−モノ長鎖脂肪族アシル塩基性アミノ酸
を溶解して硫酸バリウム粉体を接触させた後、中性付近
まで中和して硫酸バリウム粉体表面にN−モノ長鎖脂肪
族アシル塩基性アミノ酸を析出付着させ、中和によって
生じた塩を水洗により除去し、乾燥することによっても
同様の表面処理ができる(特開昭61−7202号、同
61−10503号)。
【0024】上記表面処理硫酸バリウム粉体に対する撥
水処理剤の処理量は、好ましくは0.05〜20重量
%、より好ましくは2〜10重量%である。この範囲内
においては、充分な撥水性と良好な感触が得られ好まし
い。
【0025】かくして得られた表面処理粉体は、通常の
化粧料に用いられる成分と適宜混合することができるた
め、これを用いれば優れた鮮鋭性抑制効果を有する化粧
料を得ることができる。
【0026】本発明の化粧料において、上記処理粉体の
配合量は化粧料の性質に応じて任意に選択されるが、化
粧料成分全量中0.1〜99重量%、特に1〜95重量
%であるのが好ましい。
【0027】本発明の化粧料には、上記の必須成分であ
る表面処理粉体の他に、必要に応じて本発明の効果を損
なわない範囲で、通常の化粧料に配合される成分、例え
ば各種オイル、界面活性剤、水溶性高分子、保湿剤、防
腐剤、薬剤、香料、紫外線吸収剤、他の粉体、色素、無
機塩または有機塩、キレート剤、pH調整剤、水等を配合
しうる。
【0028】オイルとしては、例えば流動パラフィン、
ワセリン、パラフィンワックス、スクワラン、ミツロ
ウ、カルナウバロウ、オリーブ油、ラノリン、高級アル
コール、脂肪酸、高級脂肪酸、エステル油、セレシン、
マイクロクリスタリンワックス、キャンデリラロウ、ジ
グリセライド、トリグリセライド、シリコーン油、パー
フルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフ
ルオロオクタン、ホホバ油、ミリスチン酸オクチルドデ
シル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール等の化粧品
に汎用される油分が用いられる。界面活性剤としては、
例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビ
タン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリ
グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセ
リン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル等
の非イオン性界面活性剤;ステアリン酸ナトリウム、パ
ルミチン酸トリエタノールアミン等の脂肪酸石鹸で代表
されるアニオン性界面活性剤;及びカチオン性界面活性
剤、両性界面活性剤等の化粧品に汎用される界面活性剤
が用いられる。水溶性高分子としては、例えばカルボキ
シメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメ
チルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、トラガントガム、カラギーナン、ローカスト
ビーンガム、デキストリン、デキストリン脂肪酸エステ
ル、カルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、ゼラ
チン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム等の化粧品
に汎用される水溶性高分子が用いられる。
【0029】保湿剤としては、例えばソルビトール、キ
シリトール、グリセリン、マルチトール、プロピレング
リコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチ
レングリコール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳
酸、乳酸ナトリウム、ポリエチレングリコール等の化粧
品に汎用される保湿剤が用いられる。防腐剤としては、
例えばパラオキシ安息香酸アルキルエステル、安息香酸
ナトリウム、ソルビン酸カリウム等の化粧品に汎用され
る防腐剤が用いられる。薬剤としては、例えばビタミン
類、生薬、消炎剤、殺菌剤等の化粧品に汎用される薬剤
が用いられる。紫外線吸収剤としては、例えばパラアミ
ノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル系紫外線吸収
剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収
剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤等の化粧品に汎用さ
れる紫外線吸収剤が用いられる。
【0030】他の粉体としては、例えばタルク、マイ
カ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲
母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、
炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、珪藻土、珪酸マグ
ネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸バ
リウム、珪酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、
ヒドロキシアパタイト、含水珪酸、無水珪酸、酸化マグ
ネシウム、ベントナイト、ゼオライト、セラミクスパウ
ダー、水酸化アルミニウム等の無機粉体;ナイロンパウ
ダー、ポリエチレンパウダー、ポリメチルベンゾグアナ
ミンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、四
フッ化エチレンパウダー微結晶性セルロース、コメデン
プンラウロイルリジン等の有機粉体;ステアリン酸カル
シウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウ
ム、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸カルシウ
ム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等の界面活性剤金属塩
粉体;酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化
鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄、水酸化鉄、黄土、黒酸化
鉄、カーボンブラック、マンゴバイオレット、コバルト
バイオレット、酸化クロム、水酸化クロム、コバルトチ
タン、群青、紺青等の無機着色粉体;酸化チタンコーテ
ィング雲母、酸化チタンコーティングオキシ塩化ビスマ
ス、オキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーティングタル
ク、魚鱗箔、着色酸化チタンコーティング雲母等のパー
ル顔料;アルミニウムパウダー、ステンレスパウダー、
カッパーパウダー等の金属粉末等の化粧品に汎用される
粉体、及びシリコンまたはフッ素化合物で処理された粉
体が用いられる。
【0031】色素としては、例えば赤色3号、赤色10
4号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤
色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226
号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色
401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色2
02号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、
青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑
色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、
橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色20
6号、橙色207号等のタール色素;カルミン酸、ラッ
カイン酸、ブラジリン、クロシン等の天然色素等の化粧
品に汎用される色素が用いられる。
【0032】無機塩または有機酸塩としては、塩酸、硫
酸、硝酸等の無機酸;クエン酸、酒石酸、乳酸、リンゴ
酸等のオキシカルボン酸;ギ酸、酢酸、ソルビン酸等の
カルボン酸;またはサリチル酸、安息香酸等の芳香族カ
ルボン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩または
アルミニウム塩が挙げられる。
【0033】好ましい無機塩または有機酸塩の具体例と
しては、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシ
ウム、硫酸アルミニウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウ
ム、硝酸マグネシウム、硝酸アルミニウム、硝酸カルシ
ウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウ
ム、塩化カルシウム、塩化アルミニウム、炭酸カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸アルミニウム、酢酸カリウ
ム、酢酸ナトリウム、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウ
ム、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、ギ酸マグネシウ
ム、クエン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、ソルビン
酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリ
ウム、安息香酸カリウム、安息香酸ナトリウム等が挙げ
られ、特に硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、塩化カリ
ウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、クエン酸
ナトリウム、酒石酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、
サリチル酸ナトリウム及び安息香酸ナトリウムが好まし
い。
【0034】これらの無機塩または有機酸塩は、塩の状
態で化粧料組成中に配合しても良いが、化粧料製造時に
対応する酸物質及び塩基物質を、塩を形成するのに必要
な化学量論的量加え、製造してもよい。また、水は任意
の量で配合することができる。
【0035】尚、本発明の化粧料は、上記被覆粉体1ま
たは2を配合する以外は常法に従い製造することができ
る。
【0036】本発明の化粧料としては、リキッドファン
デーション、クリーム状ファンデーション、口紅、乳
液、クリーム等の油中水型化粧料、水中油型化粧料、油
性固形化粧料の他、パウダーファンデーション、粉白
粉、固形白粉、アイシャドウ、フェイスパウダー、頬
紅、アイライナー、アイブロウペンシルなどのメークア
ップ化粧料及び基礎化粧料等いずれも挙げることができ
る。
【0037】
【実施例】次に実施例を挙げ本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0038】参考例1 特級塩化バリウム試薬1.974gと特級硫酸0.50
5gをイオン交換水1000gにそれぞれ溶解し、0.
008mole/lのバリウム溶液及び0.005mole/lの
硫酸溶液とした。次に各溶液を70℃に加温し、U字型
撹拌バネを用い、回転数1000rpmで撹拌した硫酸溶
液にバリウム溶液を10分間で滴下し、その後3分間撹
拌を続け、反応を終了した。反応中のpHは3.5であっ
た。次いで常温まで冷却し、5Cの濾紙で濾過して水洗
後、105℃で2時間乾燥して硫酸バリウムの粉末1.
12gを得た。得られた粉末は、板状面の平均径が5.
3μmで、アスペクト比が58で、板状面の周囲長の2
乗と板状面の正射影面の面積との比が88:1であっ
た。また、X線回折において、硫酸バリウム結晶の(0
20)と(200)面の回折ピーク比は5.3であり、
バタフライ形状を呈しており、板状構造がよく発達し、
透明感があり、滑りやすい粉体であった。なお、ここで
板状構造の発達度合いは次の如くして測定した。すなわ
ち、粉体1gをエタノール50ml中に分散し、次いでガ
ラス板上に厚さ約15μmの薄膜を形成させ、乾燥した
後、X線回折により結晶の(020)/(200)の回
折ピークの強度比で評価した。X線回折は理学電機製
(形式;RAD−200)でCuKα線、40kV、8
0mVで行った。
【0039】比較例1 参考例1で得られたバタフライ状硫酸バリウム100g
に、メチルハイドロジェンポリシロキサン2gとヘキサ
ン適量を分散させ、160℃で6時間処理を行い、シリ
コーン処理硫酸バリウム99gを得た。
【0040】実施例1 参考例1で得られたバタフライ状硫酸バリウム100g
を、硫酸チタニル5gが溶解した水溶液に分散させ、こ
れに硫酸を加えて加水分解することにより硫酸バリウム
表面にアルミナを析出させた。次に粉体を濾別し、水洗
後乾燥させ、二酸化チタン水和物処理硫酸バリウムを得
た。これを焼成し二酸化チタン処理硫酸バリウム103
gを得た。
【0041】実施例2 実施例1と同様にして得られた二酸化チタン処理硫酸バ
リウム100gにメチルハイドロジェンポリシロキサン
2gとヘキサン適量を分散させ、160℃で6時間処理
を行い、シリコーン処理二酸化チタン処理硫酸バリウム
99gを得た。
【0042】実施例3 実施例1と同様にして得られた二酸化チタン処理硫酸バ
リウム100gに、ジセチルリン酸10gをエタノール
500gに加熱溶解(60℃)したものを加え、60℃
で30分間混合した。その後、60℃にてエタノールを
減圧留去し乾燥して、ジセチルリン酸処理二酸化チタン
処理硫酸バリウム102gを得た。
【0043】実施例4 実施例1と同様にして得られた二酸化チタン処理硫酸バ
リウム150gとN−ラウロイルリジン7.5gをヘン
シェルミキサーに入れて10分間撹拌混合して表面処理
を行い、N−ラウロイルリジン処理二酸化チタン処理硫
酸バリウム154gを得た。
【0044】実施例5 丸底フラスコ(またはニーダー)に実施例1と同様にし
て得られた二酸化チタン処理硫酸バリウム50gを入れ
る。これに前もってエタノール2500gに塩化カルシ
ウム50gを溶解してから、N−ラウロイルリジン2.
5gを溶解したものを加え2時間室温で撹拌混合する。
次にこれを濾過し、水洗して塩化カルシウムを除去した
後、乾燥してN−ラウロイルリジン処理二酸化チタン処
理硫酸バリウム50gを得た。
【0045】試験例1 分散媒としてジメチルシリコーン油(信越化学社製,K
F−96−1000CS)を選び、これに試料である粉体
をフーバーマーラーにより混練し均一に分散させる(濃
度20%)。これをベーカーアプリケーターを用いて、
15μmの厚さに薄膜を透明なガラス板上に作成する。
これをサンプルとして散乱透過度(H)を測定した。測
定機は村上色彩研究所製の反射・透過率計HR−100
を用いて、全透過率(Tt)・拡散透過率(Td)を測
定し、これらより散乱透過度(H=Tt/Td)を求め
た。この結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】表1より、本発明の被覆顔料は、市販のど
の顔料よりも散乱透過度が大きく、かつ全透過率も大き
いことから、透明性が高い上に、鮮鋭性抑制効果が大き
いことが判る。
【0048】実施例6 パウダーファンデーション:
【表2】 (組成) (%) (1)マイカ 残量 (2)実施例2で得られた被覆粉体 50 (3)タルク 20 (4)酸化チタン 10 (5)ベンガラ 0.8 (6)黄酸化鉄 2.5 (7)黒酸化鉄 0.1 (8)流動パラフィン 8 (9)ミツロウ 2 (10)防腐剤 適量(11)香料 微量 合 計 100.0
【0049】(製法)成分(1)〜(7)を混合粉砕す
る。これを高速ブレンダーに移し、更に成分(8)〜
(10)を80℃で混合溶解したものを加えて均一に混
合する。この混合物に成分(11)を加え混合した後再
び粉砕しふるいを通す。これを金皿に圧縮成型する。
【0050】実施例7 パウダーファンデーション:
実施例6の成分(2)の配合量を10%に減少させたも
の。
【0051】実施例8 パウダーファンデーション:
実施例6の成分(2)の配合量を80%に増加させ、成
分(3)及び(4)を除いたもの。
【0052】実施例9 パウダーファンデーション:
実施例6の成分(2)を実施例3で得られた被覆粉体に
換えたもの。
【0053】比較例2 パウダーファンデーション:
【表3】 (組成) (%) (1)マイカ 残量 (2)市販品板状硫酸バリウム 50 (3)タルク 20 (4)酸化チタン 10 (5)ベンガラ 0.8 (6)黄酸化鉄 2.5 (7)黒酸化鉄 0.1 (8)流動パラフィン 8 (9)ミツロウ 2 (10)防腐剤 適量(11)香料 微量 合 計 100.0
【0054】(製法)成分(1)〜(7)を混合粉砕す
る。これを高速ブレンダーに移し、更に成分(8)〜
(10)を80℃で混合溶解したものを加えて均一に混
合する。この混合物に成分(11)を加え混合した後再
び粉砕しふるいを通す。これを金皿に圧縮成型する。
【0055】比較例3 パウダーファンデーション:
【表4】 (組成) (%) (1)マイカ 残量 (2)ナイロンパウダー 10 (3)タルク 20 (4)酸化チタン 10 (5)ベンガラ 0.8 (6)黄酸化鉄 2.5 (7)黒酸化鉄 0.1 (8)流動パラフィン 8 (9)ミツロウ 2 (10)防腐剤 適量(11)香料 微量 合 計 100.0
【0056】(製法)成分(1)〜(7)を混合粉砕す
る。これを高速ブレンダーに移し、更に成分(8)〜
(10)を80℃で混合溶解したものを加えて均一に混
合する。この混合物に成分(11)を加え混合した後再
び粉砕しふるいを通す。これを金皿に圧縮成型する。
【0057】試験例2 専門パネラー14名により、以下の項目について比較例
2、3及び実施例6〜9で得られたパウダーファンデー
ションの実用テストを行い、良いを5点、やや良いを4
点、普通を3点、やや悪いを2点、悪いを1点として合
計し、14名の平均点を算出した。結果を表5に示す。
【0058】〔項目〕 項目1:毛穴・しわの見え難さ。 項目2:キメの細かさ。 項目3:素肌感。 項目4:カバー力。
【0059】
【表5】
【0060】表5から明らかなように、本発明化粧料を
肌に塗布した場合、配合した被覆顔料の鮮鋭性抑制効果
により毛穴・しわ等の形態に関するトラブルが見え難く
なることが確認された。更に肌の質感を表すキメの細か
さも向上して感じられるなど、従来の化粧料では同時に
満足させることのできなかった素肌感とカバー力を同時
に満足させることができることも明らかになった。
【0061】実施例10 固形白粉:
【表6】 (組成) (%) (1)マイカ 残量 (2)実施例4で得られた被覆粉体 50 (3)タルク 20 (4)酸化チタン 0.5 (5)ベンガラ 0.1 (6)黄酸化鉄 0.1 (7)黒酸化鉄 0.01 (8)流動パラフィン 8 (9)ミツロウ 2 (10)防腐剤 適量(11)香料 微量 合 計 100.00
【0062】(製法)成分(1)〜(7)を混合粉砕す
る。これを高速ブレンダーに移し、更に成分(8)〜
(10)を80℃で混合溶解したものを加えて均一に混
合する。この混合物に成分(11)を加え混合した後再
び粉砕しふるいを通す。これを金皿に圧縮成型する。
【0063】実施例11 粉白粉:
【表7】 (組成) (%) (1)マイカ 残量 (2)実施例2で得られた被覆粉体 50 (3)タルク 20 (4)酸化チタン 0.5 (5)ベンガラ 0.1 (6)黄酸化鉄 0.1 (7)黒酸化鉄 0.01 (8)ステアリン酸マグネシウム 10 (9)防腐剤 適量(10)香料 微量 合 計 100.00
【0064】(製法)成分(1)〜(8)を混合粉砕す
る。これを高速ブレンダーに移し、更に成分(9)〜
(10)を80℃で混合溶解したものを加えて均一に混
合した後、再び粉砕しふるいを通し、製品とする。
【0065】実施例12 クリーム状ファンデーショ
ン:
【表8】 (組成) (%) (1)ステアリン酸 5.5 (2)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.5 (3)セトステアリルアルコール 1 (4)モノラウリン酸プロピレングリコール 3 (5)スクワラン 7 (6)オリーブ油 8 (7)精製水 残量 (8)防腐剤 適量 (9)トリエタノールアミン 1.2 (10)ソルビット 3 (11)酸化チタン 10 (12)タルク 5 (13)着色顔料(黒酸化鉄、ベンガラ、黄酸化鉄) 適量 (14)実施例2で得られた被覆粉体 8(15)香料 微量 合 計 100.0
【0066】(製法)成分(1)〜(14)を混合粉砕
する。別に水相成分(7)〜(10)を混合した溶液を
調製し、粉砕した顔料を加えて分散した後、75℃に加
熱する。油相成分(1)〜(6)を80℃に加熱溶解し
たものを、先に調製した水相に攪拌しながら加え乳化す
る。これを攪拌しながら冷却して50℃で成分(15)
を加え攪拌しながら冷却し、製品を得る。
【0067】実施例13 頬紅:
【表9】 (組成) (%) (1)マイカ 残量 (2)実施例2で得られた被覆粉体 50 (3)タルク 20 (4)酸化チタン 4 (5)ステアリン酸亜鉛 5 (6)コメデンプン 5 (7)色材 3 (8)流動パラフィン 3 (9)防腐剤 適量(10)香料 微量 合 計 100
【0068】(製法)成分(1)〜(7)を混合し、展
色する。次に、混合機の中で成分(8)〜(10)を噴
霧して加え、均一に混合し、ふるいを通した後プレス機
を使って金皿の中に圧縮し固める。
【0069】実施例14 アイシャドウ:
【表10】 (組成) (%) (1)マイカ 残量 (2)実施例2で得られた被覆粉体 50.0 (3)タルク 5.0 (4)雲母チタン 5.0 (5)ステアリン酸亜鉛 5.0 (6)ラウリン酸亜鉛 3.0 (7)着色顔料(黒酸化鉄、ベンガラ、黄酸化鉄) 10.0 (8)流動パラフィン 7.5 (9)防腐剤 適量(10)香料 微量 合 計 100.0
【0070】(製法)成分(1)〜(7)を混合し、展
色する。次に、混合機の中で成分(8)〜(10)を噴
霧して加え、均一に混合し、ふるいを通した後プレス機
を使って金皿の中に圧縮し固める。
【0071】実施例15 口紅:
【表11】 (組成) (%) (1)酸化チタン 1.0 (2)赤色201号 1.0 (3)赤色202号 2.0 (4)黄色4号アルミニウムレーキ 1.0 (5)赤色223号 0.1 (6)実施例2で得られた被覆粉体 5.0 (7)ヒマシ油 46.9 (8)オクチルドデカノール 15.0 (9)ラノリン 5.0 (10)液状ラノリン 5.0 (11)ミツロウ 5.0 (12)オゾケライト 4.0 (13)キャンデリラロウ 7.0 (14)カルナウバロウ 1.0 (15)酸化防止剤 適量 (16)防腐剤 適量(17)香料 微量 合 計 100.0
【0072】(製法)成分(7)〜(14)を加熱融解
し均一に混合する。これに(1)〜(6)を加え、ロー
ルミルで練り均一に分散させた後、再融解して(15)
〜(17)を加え、脱泡してから型に流し込み急冷して
固める。固まったものを型から取り出し、容器に装填す
る。次にスティックの外観を整えてから炎の中を通し、
表面を均一にする。
【0073】実施例16 アイライナー:
【表12】 (組成) (%) (1)カルナウバロウ 5.0 (2)ミツロウ 1.0 (3)マイクロクリスタリンワックス 10.0 (4)白色ワセリン 1.0 (5)軽質流動イソパラフィン 67.5 (6)有機ベントナイト 0.5 (7)実施例2で得られた被覆粉体 10.0 (8)酸化チタン 3.0 (9)カーボンブラック 2.0(10)防腐剤 適量 合 計 100.0
【0074】(製法)成分(5)の一部に(6)を加
え、コロイドミルを通して分散、ゲル化させる。一方
(1)〜(4)及び(10)を混合し、加熱して溶解
し、(7)〜(9)を加えた後冷却してロールミルで練
り、再び加熱してとかした中に、ベントナイトゲルと残
部の(5)を加え、攪拌しながら冷却する。
【0075】実施例17 O/W型クリーム:
【表13】 (組成) (%) (1)ミツロウ 5.5 (2)セタノール 4.5 (3)水添ラノリン 7 (4)スクワラン 33 (5)脂肪酸グリセリン 3.5 (6)親油型モノステアリン酸グリセリン 2 (7)ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリル酸 エステル(20E.O.) 2 (8)実施例2で得られた被覆粉体 8 (9)香料 0.1 (10)防腐剤 0.2 (11)酸化防止剤 0.1 (12)プロピレングリコール 10(13)精製水 残量 合 計 100.0
【0076】(製法)成分(8)、(10)、(12)
及び(13)を攪拌混合し、80℃に保つ。他の成分を
混合し、加熱溶解して80℃とする。この油相部に前述
の水相部を加えて予備乳化し、ホモミキサーで均一に乳
化した後30℃まで冷却して製品を得る。
【0077】
【発明の効果】本発明の被覆粉体は、従来の顔料にはな
かった全く新しい光学的効果、すなわち鮮鋭性抑制効果
を有し、これを配合した化粧料は良好な透明感・素肌感
と毛穴・しわ等の形態に関するトラブルを隠す効果を同
時に満足する優れた化粧料である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状構造を呈し、そのアスペクト比が5
    〜100であり、かつその板状面の周囲長の2乗と板状
    面の正射影面の面積との比が20:1〜150:1であ
    る硫酸バリウム粉体を、二酸化チタンで表面処理したこ
    とを特徴とする被覆粉体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の被覆粉体の表面を、更に
    撥水処理した被覆粉体。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の被覆粉体を含有
    する化粧料。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6194070B1 (en) 1999-04-09 2001-02-27 J. M. Huber Corporation Surface treated barium sulfate and method of preparing the same
US6849673B2 (en) 2003-07-02 2005-02-01 J. M. Huber Corporation Film forming coating composition containing surface treated barium sulfate, and methods of use
JP2012513364A (ja) * 2009-01-06 2012-06-14 重慶科昌科技有限公司 二酸化チタン複合体及びその作製方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012513364A (ja) * 2009-01-06 2012-06-14 重慶科昌科技有限公司 二酸化チタン複合体及びその作製方法

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