JP3660484B2 - 皮膚化粧料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明感を持たせつつ、肌の色相を変化させることができ、かつシミ・ソバカス等の肌の色むらをカバーし、自然で素肌感のある仕上りが得られる皮膚化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、メークアップ化粧料は、これを塗布して肌の質感を変化させるため、拡散反射の強い粉体を配合してマットな仕上がりを得たり、マイカ等の鏡面反射の強い粉体を配合してつやのある仕上がりを得たりしている。また、血行不良や加齢等による肌のくすみ(肌が暗く、黄色くなる状態)をカバーするため、酸化チタン、酸化鉄等の隠蔽力の高い顔料を配合したり、ベンガラ、レーキ顔料、有機顔料等の赤色を加えて肌の色相を変化させることが行われている。
【0003】
一方、赤ら顔や赤にきび跡を隠すために、赤の補色である緑色の顔料を使用したり、透明感を与えるために青色や紫色の顔料を使用して、肌の色相感覚を変化させることが行われている。
【0004】
しかしながら、隠蔽力の高い顔料を用いた場合には、透明感がなく不自然な仕上りになってしまうという問題がある。また、補色の原理を利用した場合には、色相のカバーはできるものの彩度が低下し、反対に肌色がくすんでしまうという問題がある。これらの問題は、その方法が減法混色に基づく色相コントロールであるために生じるものであり、色を重ねれば重ねるだけ、彩度が低下して灰色に近づいてしまうことが原因である。
このように、従来のメークアップ化粧料では、透明感を持たせつつ、肌の色相感覚を変化させることは困難であった。
【0005】
また、メークアップ化粧料にはシミ・ソバカス等の肌の色むらをカバーする機能も求められるが、これに対応する方法としては、隠蔽力の高い顔料、すなわち屈折率の大きな顔料や着色力の高い顔料である二酸化チタン・ベンガラ・黄酸化鉄・黒酸化鉄・有機色素等を着色顔料として配合し、カバー力を高めることが行われ、これによって肌に存在するシミ・ソバカス等の色むらを見えにくくする方法が採られてきた。
【0006】
しかし、上記の様な隠蔽力の高い顔料、すなわち屈折率の大きな顔料や着色力の高い顔料を多く配合した場合、厚化粧感を呈し、不透明になって、自然な感じが失われるという欠点を有している。
【0007】
一方、化粧した肌に透明感・素肌感を持たせるため、従来よりタルク、カオリン、マイカ等の屈折率の小さな顔料を体質顔料として配合することが行われ、またこれらの体質顔料は先に示した着色顔料に比べてのび・つき等の使用感に優れるため多量に使用されてきた。ところが、肌に塗布した際に外観上てかてかしたり、不自然な光沢を与える傾向が見られるという欠点を有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、観測方向による色の変化がなく、透明感を持たせつつ肌の色相を変化させることができ、かつシミ・ソバカス等の肌の色むらをカバーし、自然な仕上がりが得られる皮膚化粧料を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者らは鋭意検討を行い、従来のメークアップ化粧料では透明感がなく、また肌色がくすんでしまうのは、その色相コントロール方法が減法混色に基づくものであるために、色を重ねれば重ねるほど彩度が低下して灰色に近づいてしまうことが原因であることに思い至り、加法混色の原理、すなわち光を利用しての混色を使用すれば、この問題を解決できると考えた。そして、特定の色差を有する粉体(A)と特定の光学的性質を有する無機粉体(B)を併用すれば、透明感を持たせつつ、肌の色相を変化させることができるとともに、シミ・ソバカス等の肌の色むらをカバーし、自然で素肌感のある仕上りの皮膚化粧料が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明は、次の成分(A)及び(B)
(A):粉体を黒色の合成皮革上に8mg/100cm2均一塗布し、これを入射光角45°、受光角−45°及び−20°で測色したとき、CIE1976L***表色系により規定される2つの干渉色(L45,45 *,a45,45 *,b45,45 *)及び(L45,20 *,a45,20 *,b45,20 *)について、下記式:
ΔE=〔(L45,45 *−L45,20 *2+(a45,45 *−a45,20 *2+(b45,45 *−b45,20 *20.5
により求めた色差(ΔE)が20.0〜32.3である、雲母の表面を酸化チタン及び酸化鉄の混合物の粒子で被覆した平均粒径5〜12μmの粉体
(B):1.60〜1.80の屈折率を有し、粉体濃度が20重量%で厚さ25μmの薄膜を形成したときの散乱透過度が70%以上で、かつ全透過度が85%以上である、酸化アルミニウム、硫酸バリウム及び窒化ホウ素から選ばれる無機粉体
を含有することを特徴とする皮膚化粧料を提供するものである。
【0011】
なお、従来、ファンデーション等にパール粉体を配合することは行われているが、この場合には、パール独特の光沢感からギラツキ感を生じてしまい、仕上がり感が悪くなってしまったり、観測角度によってそのパール感や干渉による色調が変化してしまうことがある。これは、従来用いられているパール粉体は、干渉色が光の入射角に対して方向性があり、正反射近傍で強く発現し、その他の方向ではほとんど観測できないためである。
【0012】
これに対し、本発明で用いる(A)成分の粉体は、観測角度による色調変化の少ない、すなわち、正反射近傍のみで干渉色を生ずるのではなく、広範囲において干渉色を観測できるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる(A)成分の粉体の色差(ΔE)を求めるには、まず粉体を黒色の合成皮革上に8mg/100cm2とり、スポンジを使用し合成皮革に軽くこするようにして均一に塗布する。これを、例えば変角分光測定システム(村上色彩技術研究所製,GCMS−3)を用い、入射光角45°、受光角−45°及び−20°で測色する。このときの2つの干渉色をCIE1976L*a*b*表色系で規定し、入射光角45°、受光角−45°のときを(L45,45 *, a45,45 *, b45,45 *)、入射光角45°、受光角−20°のときを(L45,20 *, a45,20 *, b45,20 *)とし、これらを用い、前記式よりΔEを求めることができる。なお、このような測定に使用される黒色の合成皮革は、同様にして求められるΔEが7以下のものである。
【0014】
(A)成分の粉体は、このようにして求められるΔEが20.0〜32.3のものである。20.0未満では、肌の色相は変化するものの透明感がなくなってしまい、32.3を超えるものでは、肌を見る角度によって色相が大きく変化し、異和感を生じる。
【0015】
(A)成分の粉体の粒径は、〜12μmのものが、使用感が良好で、かつギラツキ感を低減することができ好ましい。
【0016】
また、(A)成分の粉体としては、母粉体を金属酸化物粒子で被覆したものが好ましい。この母粉体としては、金属酸化物粒子で被覆されることにより干渉色を発するものが好ましく、雲母を酸化チタン及び酸化鉄の混合物で被覆したものが好ましい。また、酸化チタンと酸化鉄の混合物を用いて被覆する場合には、酸化チタンがルチル型であり、スズを含まないのが好ましい。なお、母粉体を金属酸化物粒子で被覆する方法は特に制限されず、通常の方法に従って行うことができる。
【0017】
また、母粉体の表面を被覆する金属酸化物粒子の光学的厚みをコントロールすることにより、様々な色調をつくりだすことが可能である。そして、例えば干渉色が青〜紫色系を示す粉体は、肌に透明感を与え、干渉色が緑色系を示す粉体は、くすんだ色にならず、肌の赤みを抑え、干渉色がオレンジ〜赤色系を示す粉体は、肌を健康的に見せ、肌のくすみを隠すことが可能となる。
【0018】
更に、(A)成分として、2種以上の粉体を組合わせて用いることにより、様々な色調をつくりだすことも可能である。なお、2種以上の粉体を組合わせて使用する場合には、混合後の粉体のΔEが20.0〜32.3であるのが好ましい。
【0019】
また、(A)成分の粉体は、その表面が疎水化処理されていることが、耐光性の面から好ましい。なお、疎水化処理により。ΔEが変化する場合があるが、処理後のΔEが20.0〜32.3のものであれば、好適に使用することができる。
【0020】
疎水化処理は、疎水化処理剤を用いて行われ、該疎水化処理剤としては、シリコーン油、脂肪酸金属塩、アルキルリン酸、アルキルリン酸のアルカリ金属塩又はアミン塩、N−モノ長鎖(炭素数8〜22)脂肪族アシル塩基性アミノ酸、パーフルオロアルキル基を有するフッ素化合物などが挙げられる。
【0021】
シリコーン油としては、通常の化粧料等に用いられるものであれば特に制限されず、例えば、ジメチルポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、環状メチルハイドロジェンポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、メチルポリシロキサンエマルジョン、高級脂肪酸エステル変性シリコーン、高級アルコキシ変性シリコーン、フェノール変性シリコーン等が挙げられる。
【0022】
脂肪酸金属塩としては、特に炭素数12〜18のものが好ましく、またそれらの塩としては、例えばカルシウム、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム等の塩が挙げられ、特にアルミニウム塩が好ましい。従って脂肪酸金属塩のうち好ましいものとしては、アルミニウムモノステアレート、アルミニウムジステレート、アルミニウムモノオレエート、アルミニウムモノパルミテート、アルミニウムモノラウレート等が例示されるが、これらの例に限定されない。
【0023】
アルキルリン酸又はそのアルカリ金属塩もしくはアミン塩としては、次の一般式(1)又は(2)で表されるものが挙げられる。
【0024】
【化1】
Figure 0003660484
【0025】
〔式中、R1 、R2 及びR3 は炭素数1〜45の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を示し、X1 、X2 及びX3 は水素原子、アルカリ金属原子又はアンモニウムを示す。〕
【0026】
上記一般式(1)及び(2)中、R1 〜R3 で示される炭化水素基は、炭素数1〜45のものであるが、特に炭素数8以上のものが望ましい。炭素数8未満であると、そのアルキルリン酸金属塩が粘着性を示し、滑沢性、延展性が低下するおそれがある。かかる炭化水素基としては、例えば、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、ウンデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘンエイコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、ペンタコシル、ヘキサコシル、ヘプタコシル、オクタコシル、ノナコシル、トリアコンチル、ヘントリアコンチル、ドトリアコンチル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ドデセニル、ウンデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、ノナデセニル、エイコセニル、ヘンエイコセニル、ドコセニル、トリコセニル、テトラコセニル、ペンタコセニル、ヘキサコセニル、ヘプタコセニル、オクタコセニル、ノナコセニル、トリアコンテニル、ヘントリアコンテニル、ドトリアコンテニル、オクタジエニル、ノナジエニル、デカジエニル、ドデカジエニル、ウンデカジエニル、トリデカジエニル、テトラデカジエニル、ペンタデカジエニル、ヘキサデカジエニル、ヘプタデカジエニル、オクタデカジエニル、ノナデカジエニル、エイコサジエニル、ヘンエイコサジエニル、ドコサジエニル、トリコサジエニル、テトラコサジエニル、ペンタコサジエニル、ヘキサコサジエニル、ヘプタコサジエニル、オクタコサジエニル、ノナコサジエニル、トリアコンタジエニル、ヘントリアコンタジエニル、ドトリアコンタジエニル、2−ヘキシルデシル、2−オクチルウンデシル、2−デシルテトラデシル、2−ウンデシルヘキサデシル、2−テトラデシルオクタデシル基等が挙げられる。また、上記一般式(1)及び(2)中、X1 〜X3 で示されるアルカリ金属としては、カリウム、ナトリウム等が挙げられ、X1 〜X3 で示されるアンモニウムとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、モルホリン、アルギニン等のアミンから導かれるものが挙げられる。
【0027】
一般式(1)又は(2)で表されるアルキルリン酸又はその塩の具体例としては、ジセチルリン酸、モノラウリルリン酸、モノラウリルリン酸のナトリウム塩、カリウム塩又はアミン塩、ジセチルリン酸のナトリウム塩、カリウム塩又はアミン塩等が挙げられる。
【0028】
N−モノ長鎖(炭素数8〜22)脂肪族アシル塩基性アミノ酸を構成する塩基性アミノ酸としては、α,γ−ジアミノ酪酸、オルニチン、リジン、アルギニン、ヒスチジン等が挙げられる。これらは光学活性体であってもラセミ体であってもよい。長鎖脂肪族アシル基としては炭素数8〜22の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐鎖の脂肪族アシル基が挙げられ、単一鎖長のものであっても混合鎖長のものであってもよい。具体的には、2−エチルヘキサノイル、カプリロイル、カプロイル、ラウロイル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル、イソステアロイル、オレオイル、ベヘノイル、ココイル、牛脂脂肪酸アシル、硬化牛脂脂肪酸アシル等が挙げられる。長鎖アシル基の塩基性アミノ酸ヘの結合部位は、α位のアミノ基あるいはω位のアミノ基であるが、アルギニン及びヒスチジンにおいてはα位のアミノ基に限定される。具体例としては、Nε−2−エチルヘキサノイルリジン、Nε−ラウロイルリジン、Nε−ココイルリジン、Nε−パルミトイルリジン、Nε−イソステアロイルリジン、Nε−硬化牛脂脂肪酸アシルリジン、Nα−カプリロイルリジン、Nα−ラウロイルリジン、Nα−ミリストイルリジン、Nα−オレオイルリジン、Nα−ベヘノイルリジン、Nδ−ココイルオルニチン、Nδ−ステアロイルオルニチン、Nδ−牛脂脂肪酸アシルオルニチン、Nα−エチルヘキサノイルオルニチン、Nα−ラウロイルオルニチン、Nα−イソステアロイルオルニチン、Nγ−パルミトイル−α,γ−ジアミノ酪酸、Nα−牛脂脂肪酸アシル−α,γ−ジアミノ酪酸、Nα−カプロイルアルギニン、Nα−ラウロイルアルギニン、Nα−パルミトイルアルギニン、Nα−硬化牛脂脂肪酸アシルアルギニン、Nα−ココイルヒスチジン、Nα−イソステアロイルヒスチジン等が挙げられるが、これらの例に限定されない。
【0029】
パーフルオロアルキル基を有するフッ素化合物としては、例えば次の一般式(3)
【0030】
(Cm2m+1n2nO)yPO(OH)3-y (3)
〔式中、mは4〜14の整数を示し、nは1〜12の整数を示し、yは1〜3の整数を示す。〕
【0031】
で表されるパーフルオロアルキルリン酸(米国特許第3632744号明細書)、フルオロアルキルジ(オキシエチル)アミンリン酸エステル(特開昭62-250074号公報)、パーフルオロアルキル基を有する樹脂(特開昭55-167209号公報)、四フッ化エチレン樹脂、パーフルオロアルコール、パーフルオロエポキシ化合物、スルホアミド型フルオロリン酸、パーフルオロ硫酸塩、パーフルオロカルボン酸塩、パーフルオロアルキルシラン(特開平2-218603号公報)等が挙げられる。
【0032】
粉体を疎水化処理する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば以下に示す方法が挙げられる。
【0033】
粉体のシリコーン油による処理は、例えばシリコーン油の一種又は二種以上を適量のヘキサン等に溶解したものに粉体を分散させ、溶剤留去後100〜200℃で2〜10時間処理し、その後乾燥することにより行うことができる。
【0034】
粉体のアルキルリン酸又はその塩による処理は、一般式(1)又は(2)中のX1 とX2 、又はX3 が水素である場合、例えばアルキルリン酸をイソプロピルアルコール、ヘキサン等の溶剤で溶解したものに粉体を分散させ、50℃〜70℃で1〜3時間処理し、溶剤留去後乾燥することにより行うことができる。また一般式(1)又は(2)中のX1 、又はX2 とX3 が水素以外である場合(アルカリ金属又はアンモニウムである場合)は、例えばアルキルリン酸のアルカリ金属塩又はアミン塩を水に溶解したものに粉体を分散させ、50〜70℃で1〜3時間処理し、その後適当な酸で中和した後、熱時濾過し、エタノール水溶液で洗浄後、乾燥することにより行うことができる。
【0035】
また、粉体をN−モノ長鎖脂肪族アシル塩基性アミノ酸で処理する方法としては乾式法及び湿式法のいずれの方法も用いることができる。乾式法は簡便かつ効果的であって、N−モノ長鎖脂肪族アシル塩基性アミノ酸の微細粉末を粉体と撹拌混合するか、もしくはN−モノ長鎖脂肪族アシル塩基性アミノ酸と粉体を混合した後、共粉砕することによって、粉体の表面を容易に処理できる。湿式法は、N−モノ長鎖脂肪族アシル塩基性アミノ酸が中性付近の水及び通常の油にほとんど溶解しないため、塩化カルシウムを可溶化剤として用いてN−モノ長鎖脂肪族アシル塩基性アミノ酸を有機溶剤に溶解した後、粉体を接触させ、更に水洗して塩化カルシウムを除去して乾燥することにより、粉体の表面を処理できる。あるいは酸性もしくはアルカリ性の水又は水性溶媒中にN−モノ長鎖脂肪族アシル塩基性アミノ酸を溶解して粉体を接触させた後、中性付近まで中和して粉体表面にN−モノ長鎖脂肪族アシル塩基性アミノ酸を析出付着させ、中和によって生じた塩を水洗により除去し、乾燥することによっても同様の表面処理ができる(特開昭61-7202号公報、特開昭61-10503号公報)。
【0036】
粉体に対する疎水化処理剤の処理量は、0.05〜20重量%、特に2〜10重量%が、十分な疎水性、良好な感触及び耐光性が得られ好ましい。
【0037】
このようにして得られる(A)成分は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、全組成中に0.1〜90重量%配合されるが、特に1.0〜80重量%配合されるのが好ましい。
【0038】
本発明皮膚化粧料における(B)成分の無機粉体の屈折率は1.60〜1.80であるが、特に1.62〜1.76であるのが好ましい。1.60未満では散乱透過度が70%以上になりにくく、1.80を超えると全透過度が85%以上になりにくいため好ましくない。
なお、屈折率が上記範囲外の無機粉体であっても、ポリマー等で被覆した結果1.60〜1.80の範囲にあるものであれば、本発明において使用することができる。
【0039】
(B)成分の無機粉体は、上記範囲の屈折率を有するほか、更に粉体濃度が20重量%で厚さ25μmの薄膜を形成したときの散乱透過度が70%以上で、かつ全透過度が85%以上のものであり、散乱透過度が70%未満の場合には色むらを見えにくくする効果が不十分となり、全透過度が85%未満の場合には肌の透明感が低下する。
ここで、散乱透過度とは、粉体に光をあてたとき、全透過度から視野角7°の範囲の直進する光の透過度を除いたものをいう。
また、全透過度とは、粉体に光をあてたとき、全透過光量を入射光量で割ったものをいう。
【0040】
(B)成分として好ましい無機粉体は、例えば板状構造を有する酸化アルミニウム、硫酸バリウム、窒化ホウ素等が挙げられ、中でも特開平4−5215号公報記載のアスペクト比が5〜100であり、かつその板状面の周囲長の2乗と板状面の正射影面の面積との比が20:1〜150:1である板状硫酸バリウムが好ましい。板状硫酸バリウムのアスペクト比が5未満では摩擦係数が大きくなるため使用感が悪くなり、100を超えるものは製造することが困難である。また、その板状面の周囲長の2乗の比率が前記の範囲未満では同様に摩擦係数が大きくなるため使用感が悪くなり、前記の範囲を超えるものは製造することが困難である。
ここで板状構造には薄片状、薄板状、葉片状、花弁状、雲母状、箔状等が含まれる。前記板状硫酸バリウムの形状は板状面に垂直な1枚又は2枚の鏡像面を有し、かつ縁部に凹部を有するバタフライ形状であるものが特に好ましい。
【0041】
(B)成分の無機粉体は、更にその表面を通常用いられる疎水化処理剤を用いて疎水化処理するのが好ましい。疎水化処理剤及び疎水化方法としては、(A)成分と同様のものが挙げられる。
【0042】
(B)成分は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、全組成中0.01〜99重量%、特に0.1〜99重量%配合するのが好ましい。
【0043】
本発明の皮膚化粧料には、上記の必須成分である(A)成分及び(B)成分のほかに、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、通常の化粧料に配合される成分、例えば各種オイル、界面活性剤、水溶性高分子、他の粉体、保湿剤、防腐剤、薬剤、紫外線吸収剤、色素、無機塩又は有機酸塩、香料、キレート剤、pH調整剤、水等を配合することができる。
【0044】
オイルとしては、例えば流動パラフィン、ワセリン、パラフィンワックス、スクワラン、ミツロウ、カルナウバロウ、オリーブ油、ラノリン、高級アルコール、脂肪酸、高級脂肪酸、エステル油、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、キャンデリラロウ、ジグリセライド、トリグリセライド、シリコーン油、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン、ホホバ油、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール等の化粧品に汎用される油分が用いられる。
【0045】
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤;ステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸トリエタノールアミン等の脂肪酸石鹸で代表されるアニオン性界面活性剤;及びカチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等の化粧品に汎用される界面活性剤が用いられる。
【0046】
水溶性高分子としては、例えばカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、トラガントガム、カラギーナン、ローカストビーンガム、デキストリン、デキストリン脂肪酸エステル、カルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム等の化粧品に汎用される水溶性高分子が用いられる。
【0047】
他の粉体としては、例えばタルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、珪藻土、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸バリウム、珪酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、含水珪酸、無水珪酸、酸化マグネシウム、ベントナイト、ゼオライト、セラミクスパウダー、水酸化アルミニウム等の無機粉体;ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、四フッ化エチレンパウダー、微結晶性セルロース、コメデンプン、ラウロイルリジン等の有機粉体;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等の界面活性剤金属塩粉体;酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄、水酸化鉄、黄土、黒酸化鉄、カーボンブラック、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット、酸化クロム、水酸化クロム、コバルトチタン、群青、紺青等の無機着色粉体;酸化チタンコーティング雲母、酸化チタンコーティングオキシ塩化ビスマス、オキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーティングタルク、魚鱗箔、着色酸化チタンコーティング雲母等のパール顔料;アルミニウムパウダー、ステンレスパウダー、カッパーパウダー等の金属粉末等の化粧品に汎用される粉体及びこれらをシリコーン又はフッ素化合物で処理した粉体が用いられる。
【0048】
保湿剤としては、例えばソルビトール、キシリトール、グリセリン、マルチトール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、ポリエチレングリコール等の化粧品に汎用される保湿剤が用いられる。
【0049】
防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸アルキルエステル、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム等の化粧品に汎用される防腐剤が用いられる。
【0050】
薬剤としては、例えばビタミン類、生薬、消炎剤、殺菌剤等の化粧品に汎用される薬剤が用いられる。
【0051】
紫外線吸収剤としては、例えばパラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤等の化粧品に汎用される紫外線吸収剤が用いられる。
【0052】
色素としては、例えば赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等のタール色素;カルミン酸、ラッカイン酸、ブラジリン、クロシン等の天然色素等の化粧品に汎用される色素が用いられる。
【0053】
無機塩又は有機酸塩としては、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸;クエン酸、酒石酸、乳酸、リンゴ酸等のオキシカルボン酸;ギ酸、酢酸、ソルビン酸等のカルボン酸;又はサリチル酸、安息香酸等の芳香族カルボン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又はアルミニウム塩が挙げられる。好ましい無機塩又は有機酸塩の具体例としては、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸マグネシウム、硝酸アルミニウム、硝酸カルシウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸アルミニウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、ギ酸マグネシウム、クエン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸ナトリウム等が挙げられ、特に硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、クエン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、サリチル酸ナトリウム及び安息香酸ナトリウムが好ましい。これらの無機塩又は有機酸塩は、塩の状態で化粧料組成中に配合してもよいが、化粧料製造時に対応する酸物質及び塩基物質を、塩を形成するのに必要な化学量論的量加えることにより生成せしめてもよい。
【0054】
また、水は任意の量で配合することができる。
【0055】
本発明の皮膚化粧料は、常法に従って製造することができ、例えば化粧水、乳液、クリーム等の基礎化粧料;油性ファンデーション、クリーム状ファンデーション、リキッドファンデーション、パウダーファンデーション、粉白粉、固形白粉、フェイスパウダー、コンシーラー、口紅、リップクリーム、頬紅、アイライナー、アイシャドウ、アイブロウ等のメークアップ化粧料などとすることができる。
【0056】
ここで、本発明の皮膚化粧料中の(A)成分の配合量は前述の通りであるが、化粧水の場合は全組成中に0.1〜10重量%、特に0.5〜5重量%配合するのが好ましく、乳液及びクリームの場合は0.1〜10重量%、特に0.5〜7重量%、粉白粉、固形白粉及びフェイスパウダーの場合は0.1〜80重量%、特に1〜50重量%、パウダーファンデーション及び油性ファンデーションの場合は0.1〜80重量%、特に1〜25重量%、クリーム状ファンデーション、リキッドファンデーション及びコンシーラーの場合は0.1〜10重量%、特に0.5〜7重量%、口紅及びリップクリームの場合は0.1〜20重量%、特に0.5〜10重量%、頬紅及びアイシャドウの場合は0.1〜40重量%、特に0.5〜25重量%、アイライナー及びアイブロウの場合は0.1〜30重量%、特に0.5〜20重量%配合するのが好ましい。
【0057】
【発明の効果】
本発明の皮膚化粧料は、観測方向による色の変化がなく、自然な仕上がりで、透明感を持たせつつ、肌の色相を変化させることができ、かつシミ・ソバカス等の肌の色むらをカバーし、自然な仕上がりの得られるものであった。
【0058】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の実施例において、平均粒径はSK Laser Micron Sizer(セイシン企業製)で湿式にて測定した値である。
【0059】
試験例1
各種パール粉体を黒色の合成皮革上に8mg/100cm2均一塗布し、これを変角分光測定システム(村上色彩技術研究所製,GCMS−3)を用い、入射光角45°、受光角−45°及び−20°で測色した。この測定値から、2つの干渉色(L45,45 *, a45,45 *, b45,45 *)及び(L45,20 *, a45,20 *, b45,20 *)の色差(ΔE)を前記式より求めた。この結果を表1に示す。
【0060】
【表1】
Figure 0003660484
【0061】
実施例1(パウダーファンデーション)
表2に示す組成のパウダーファンデーションを、下記製法に従ってそれぞれ製造し、これらのファンデーションを使用した際の仕上がりを下記評価方法により評価した。
【0062】
(製法)
成分(1)〜(11)を混合し粉砕機を通して粉砕する。これを高速ブレンダーに移し、更に成分(12)〜(14)を80℃に混合溶解したものを加えて均一混合する。この混合物に成分(15)を加え、混合した後再び粉砕しふるいを通す。これを金皿に圧縮成型する。
【0063】
(評価方法)
専門パネラー14名により、これを肌に塗布したときの仕上がりを、透明感、鏡で見る角度による肌色の違い、血色の良さ、ギラツキ感のなさ、カバー力及びシミ・ソバカスの見えにくさについて官能評価した。評価は、各項目について、良いを5点、やや良いを4点、普通を3点、やや悪いを2点、悪いを1点として行い、14名の平均値を算出した。
【0064】
【表2】
Figure 0003660484
【0065】
表2の結果から明らかなように、本発明の皮膚化粧料を塗布した場合にはいずれも、透明感が高く、観測方向による色の変化がなく、それぞれの光の色の特徴が発揮されていた。また、ギラツキ感がなく、自然な仕上がりで、かつカバー力に優れ、シミ・ソバカスの見えにくいものであった。
【0066】
実施例2(クリーム状ファンデーション)
次に示す組成のクリーム状ファンデーションを下記製法によって製造した。
Figure 0003660484
【0067】
(製法)
成分(11)〜(15)を混合し粉砕機を通して粉砕する。別に水相成分(7)〜(10)を混合した溶液を調製し、粉砕した顔料を加えて分散した後、75℃に加熱する。油相成分(1)〜(6)を80℃に加熱溶解したものを、先に調製した水相に攪拌しながら加え、乳化する。これを攪拌しながら冷却し、50℃で成分(16)を加え、更に攪拌しながら冷却する。
【0068】
実施例3(粉白粉)
次に示す組成の粉白粉を下記製法によって製造した。
Figure 0003660484
【0069】
(製法)
全成分を混合し、粉砕機を通して粉砕しふるいを通す。
【0070】
実施例4(固形白粉)
次に示す組成の固形白粉を下記製法によって製造した。
Figure 0003660484
【0071】
(製法)
成分(1)〜(8)を混合し粉砕機を通して粉砕する。これを高速ブレンダーに移し、更に成分(9)〜(11)を80℃で混合溶解したものを加えて均一に混合する。この混合物に成分(12)を加え混合した後再び粉砕しふるいを通す。これを金皿に圧縮成型する。
【0072】
実施例5(頬紅)
次に示す組成の頬紅を下記製法によって製造した。
Figure 0003660484
【0073】
(製法)
成分(1)〜(8)を混合し、展色する。次に、混合機の中で成分(9)〜(11)を噴霧して加え、均一に混合し、ふるいを通した後プレス機を使って金皿の中に圧縮し固める。
【0074】
実施例6(アイシャドウ)
次に示す組成のアイシャドウを下記製法によって製造した。
Figure 0003660484
【0075】
(製法)
実施例5と同様にして目的のアイシャドウを製造した。
【0076】
実施例7(口紅)
次に示す組成の口紅を下記製法によって製造した。
Figure 0003660484
【0077】
(製法)
成分(8)〜(15)を加熱融解し均一に混合する。これに(1)〜(7)を加え、ロールミルで練り均一に分散させた後、再融解して(16)〜(18)を加え、脱泡してから型に流し込み急冷して固める。固まったものを型から取り出し、容器に充填する。次にスティックの外観を整えてから炎の中を通し、表面を均一にする。
【0078】
実施例8(アイライナー)
次に示す組成のアイライナーを下記製法によって製造した。
Figure 0003660484
【0079】
(製法)
成分(6)の一部に(5)を加え、コロイドミルを通して分散、ゲル化させる。一方(1)〜(4)及び(11)を混合し、加熱して溶解し、(7)〜(10)を加えた後冷却してロールミルで練り、再び加熱して溶かした中に、ベントナイトゲルと残部の(6)を加え、攪拌しながら冷却する。
【0080】
実施例9(O/W型クリーム)
次に示す組成のO/W型クリームを下記製法によって製造した。
Figure 0003660484
【0081】
(製法)
成分(8)、(9)、(11)、(12)及び(14)を攪拌混合し、80℃に保つ。他の成分を混合し、加熱して80℃とする。この油相部に前述の水相部を加えて予備乳化し、ホモミキサーで均一に乳化した後30℃まで冷却する。
【0082】
実施例2〜9で得られた皮膚化粧料はいずれも、透明感が高く自然な仕上がりで、しかも観測方向による色の変化がなく、肌の色相感覚を変化させることができ、しかもシミ・ソバカスが見えにくいものであった。

Claims (3)

  1. 次の成分(A)及び(B)
    (A):粉体を黒色の合成皮革上に8mg/100cm2均一塗布し、これを入射光角45°、受光角−45°及び−20°で測色したとき、CIE1976L***表色系により規定される2つの干渉色(L45,45 *,a45,45 *,b45,45 *)及び(L45,20 *,a45,20 *,b45,20 *)について、下記式:
    ΔE=〔(L45,45 *−L45,20 *2+(a45,45 *−a45,20 *2+(b45,45 *−b45,20 *20.5
    により求めた色差(ΔE)が20.0〜32.3である、雲母の表面を酸化チタン及び酸化鉄の混合物の粒子で被覆した平均粒径5〜12μmの粉体
    (B):1.60〜1.80の屈折率を有し、粉体濃度が20重量%で厚さ25μmの薄膜を形成したときの散乱透過度が70%以上で、かつ全透過度が85%以上である、酸化アルミニウム、硫酸バリウム及び窒化ホウ素から選ばれる無機粉体
    を含有することを特徴とする皮膚化粧料。
  2. (A)成分の粉体が、表面が疎水化処理されたものである請求項1記載の皮膚化粧料。
  3. (B)成分の無機粉体が、表面疎水化処理されたものである請求項1又は2記載の皮膚化粧料。
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