JPH0826729B2 - 窓ドア等のフレーム用エレメントの製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、例えば、アルミニウム、木材、プラスチッ
クその他の材料の型材を含み、窓、ドア、これらと同等
なものに用いられる薄板状の金属、あるいは他の材料か
らなるフレーム用エレメントの製造方法に関する。この
フレーム用エレメントは、好ましくは互いに反対向きの
表面と、共通の中実形状のコアとを有する。中実コアは
発泡並びに硬化によって前記薄板状の金属、あるいは材
料に対して雄雌の結合関係となり、例えば、ポリウレタ
ンからなる硬質プラスチック発泡材で形成される。

処理工程において、前記材料からなる型材は、例え
ば、アルミニウムからなるフレーム用エレメントの成形
金型内に埋設され、金型か閉塞された後に画成されるキ
ャビテイに硬質プラスチック発泡材が充填される。

［従来の技術および解決しようとする課題］ 金属補強材と関連してポリウレタンフォーム製の多成
分型材が知られている。この型材は、他のものと同様
に、押出アルミニウム成形品からなる外側および内側カ
バー層を有するサンドイッチ状に形成された窓用型材を
含む。このような窓やドア等のフレーム型材用エレメン
トは、例えば、ドイツ特許DE−P83242909号に開示され
ている。この種のフレーム型材用エレメントは一般的に
約6mまでの長さで製造される。これらのフレーム型材用
エレメントを窓用型材として使用する場合の要件はこれ
らが長手方向および横方向で反りのない性質を示すこと
にある。

このようなフレーム型材用エレメントの製造におい
て、今日まで、個々の薄板からなる金属製の型材は、例
えば、アルミニウム製の型材エレメント用製造金型に埋
め込まれる。次に、この金型は閉じられ、画成されたキ
ャビテイにポリウレタンフォームが充填される。発泡お
よびその硬化工程においては、硬質なプラスチックフォ
ームおよび薄板状の金属の内面は雄と雌の関係に至る。
型材製造金型の薄板金属型材により被覆されていない個
々の壁部には圧縮されたプラスチックの外側領域が形成
される。このようにして形成された型材コアのコア領域
は外側領域より僅かに密度が小さくなる。

発泡期間中における硬質プラスチックフォームの反応
に起因して、型材コアにおけるコア領域では、反応の経
緯並びに成形部分の容積によって120℃〜180℃の温度に
なる。室温に冷却されると、温度差から生じるフレーム
型材用エレメントの内部の歪、プラスチックの反応損失
および薄板金属型材は、プラスチックの外側領域、およ
びプラスチックのコア領域の膨張係数の変動が自動的に
発生する。

当然のことながら、個々の材料の中心軸線が一致しな
いときは、冷却作用を介して生成された前記の内部歪に
よりフレーム型材用エレメントは変形する。木材または
プラスチック等の表面型材用の他の材料を使用した場合
も同様の問題が生じる。

サンドイッチ型材の場合は、このようなフレーム型材
用エレメントの機能的な設計上の特徴をまず決定するの
が普通である。コアおよび／または外側領域におけるプ
ラスチックの中心軸線は薄板金属、またはその他の材料
からなる形状の中心軸から偏位するのが一般的である。
従って、薄板金属、またはその他の材料からなる形状の
中心軸線と、硬質プラスチックフォームの中心軸線はコ
ンピュータによる計算のもとに互いに一致させなければ
ならない。これは、薄板金属またはその他の材料の成形
品における相当厚い壁圧に係る数学的シミュレーション
により行われる。このような数学的シミュレーションに
より個々の中心軸線が数値的に一致した場合、このデー
タにより設計が進められる。フレーム型材用エレメント
の反りのない性質は金属またはその他の材料の壁を厚く
し、また補強のための通路を付加することにより得られ
るが、これは材料的により多大なものを必要とし、生産
コストが高くなるという問題がある。

フレーム型材用エレメントについての前記の概念につ
いてはさらに以下に述べる欠点がある。すなわち、一度
決定された中心軸線の釣合は外側および内側カバーとし
て使用される薄板金属またその他の材料からなる成形品
の壁厚のずれが異なることにより失われ、従って、フレ
ーム型材用エレメントの反りまたは曲げがもたらせるに
至る。このような偏位は薄板金属またはその他の材料の
成形品の製造時の工具の摩耗に起因して生じ、例えば、
押出アルミニウム製品では不可避となる。

また、従来の製造工程においては、薄板金属型材を中
心軸線の釣合を乱さずに他の材料、例えば、銅、または
木材やプラスチック等の有機材料に置き代えることは不
可能という問題がある。このような不都合が生じる理由
は、他の材料を使用した場合は膨張係数が異なり、また
壁厚が変化し、再検討しなければならないことによる。

さらに、ローリングによりスイングまたは変形する薄
板金属製の外側および内側カバーを置き代えるために公
知の工程を用いることは不可能である。蓋し、壁厚を変
えることにより中心軸線を移動することの可能性がなく
なってしまうからである。

そこで、本発明は、中心軸線が偏位しても反りや曲げ
を生じることなく、また薄板金属やその他の材料の成形
品の形状、種類とは無関係な窓やドア等に供されるフレ
ーム用エレメントの製造方法を提供することを目的とす
る。

本発明によれば、上記従来の問題点は、製造工程時に
フレーム用エレメントの製造用金型を該フレーム用エレ
メントの反りが予測される方向とは反対の方向に曲げる
ことにより解消する。従って、本発明により、中心軸線
にずれがあっても種々の材料のフレーム用エレメントに
対し湾曲部位を発生させることなく製造することが出来
る。中心軸線の釣合を得るための高価な数値計算やシミ
ュレーションは不要である。必要な曲げは単に経験的な
方法により決定することが出来る。

さらに、本発明は、表面用型材の材料の種類とは無関
係であり、また壁の偏位とも無関係である。従って、例
えば、湾曲したものであったにせよ、理論的に変形した
シート材料を使用することが可能となる。

本発明の前記方法を実施するために金型装置が用いら
れる。この装置によれば、フレーム用エレメントを製造
するための金型は、生起された力の影響を受けて好まし
い態様でその中央部分で曲げられる。蓋し、このポイン
トで曲げが最大になることが予想可能であるからであ
る。

力の影響によって簡単に所望の方向並びに程度でフレ
ーム用エレメントを製造するための金型を曲げるべく、
当該金型を回転可能であるが移動しない方法でその端部
が装着されている。

この目的のために、フレーム用エレメントを製造する
ための金型は、例えば、曲げ装置により曲げることが出
来る。これには、例えば、ピストンシリンダ装置、また
はスクリュースピンドルを使用することが出来る。

添付の図面を参照して説明する以下の実施例により本
発明の他の目的、特徴、利点、用途がさらに明らかにな
るであろう。

ここに説明し図示される全ての特徴はその説明自体あ
るいは本発明の主題との関連で任意の論理的組み合わせ
を行うことにより、場合によっては、特許請求の範囲、
その参照符号とは関係なく存在することも可能である。

［実施例］ 図において、フレーム用エレメント１は２枚の薄板金
属製型材２、３と発泡ポリウレタン製の型材用コア４で
形成される。型材用コア４に固定するために、薄板金属
製型材２、３は数個のアンダカット７を有する。また、
フレーム用エレメント１を煉瓦積み部分（図示せず）に
固定するために、当該薄板金属製型材２、３は拡設部８
を有する。

薄板金属製型材２の高さは十分低く、フレーム用エレ
メント１は、この例では、角張った形状を有している。
薄板金属製型材３は、薄板金属製型材２より高く、その
上部に封止用ストリップ９を受容する封止用溝６を有す
る。型材用コア４はその中心側領域に封止用ストリップ
10を有する。さらに、フレーム用エレメント１は角度を
有する隅角部コネクタを受容するために薄板金属製型材
２および３内に異なるキャビテイ５を備える。これらの
キャビテイ５はポリウレタンによって発泡されたもので
はない。

本発明方法により窓やドア等に供されるフレーム用エ
レメント１を製造するために、フレーム用エレメントを
製造する金型は曲げ装置により予測される反り方向とは
逆方向に曲げられる。この目的のために、フレーム用エ
レメントを製造するための金型はその端部が装着されて
いる。この金型の中間に作用する力により予測される引
張応力を補償するために曲げるべく回転させるためであ
る。これにより、このフレーム用エレメントを製造する
金型はその端部において回転可能であるが変位自在では
ない。曲げ装置として、例えば、ピストンシリンダ装置
またはスクリュースピンドルを用いる。但し、本発明で
はこのようなピストンシリンダ装置には限定されない。
本発明はフレーム用エレメントを製造する金型を曲げる
ことが出来る装置であれば、如何なるものであってもよ
い。

薄板金属製型材２、３は、温度が約50〜60℃で、例え
ば、アルミニウム製のフレーム用エレメントを製造する
金型に埋封される。本実施例においては、薄板金属製型
材２、３はアルミニウム成形品（アルミニウムシェル）
として設計されるが、それらは単純な圧延シートであっ
てもよい。薄板金属製型材２、３を収容するフレーム用
エレメントの製造金型を閉じた後に画成されるキャビテ
イでは硬質プラスチック材が発泡され、次いで、これは
硬化する。この硬化の途上において、プラスチックおよ
びアルミニウムケースの表面は雄、雌の連結構造とな
る。圧縮プラスチックからなる外側領域がアルミニウム
成形品により被覆されない金型の側壁に形成される。本
実施例においては、硬質プラスチック発泡材としてポリ
ウレタンが使用される。コアの密度はカバー部位よりも
低い。

硬質プラスチック発泡材の硬化により生じる曲率およ
びこの曲率を軽減するのに必要なフレーム用エレメント
を製造する金型の曲げは、製造時に経験により決定され
る。従って、前記金型は製造工程中に中央で曲げられ
る。プラスチック材料が硬化した後、フレーム用エレメ
ントを製造する金型は開成され、フレーム用エレメント
１が取り出される。なお、未だ高温で且つ湾曲している
フレーム用エレメントは冷却工程中にそれ自体で真直に
なる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の方法により製造されたフレーム用エレメ
ントの断面図であって、表面カバーとして薄板金属製型
材を使用した場合を例示する図である。 １…フレーム用エレメント ２、３…薄板金属製型材 ４…型材用コア ５…キャビテイ ６…封止用溝 ７…アンダカット ８…拡設部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】薄板状の金属、またはアルミニウム、木
   材、プラスチックその他の材料の型材を含み、窓、ドア
   等に用いられるフレーム用エレメントの製造方法であっ
   て、 前記フレーム用エレメントは、一組の対向する型材と、
   前記型材間に設けられた中実コアとを有し、 前記中実コアは、前記型材が配置された、アルミニウム
   等からなるフレーム用エレメント製造用金型内のキャビ
   ティに硬質プラスチック発泡材を充填し、発泡並びに硬
   化工程によって形成され、 前記工程中に、前記中実コアと前記型材との間に雄雌結
   合がなされ、 前記製造工程中に、前記金型が当該フレーム用エレメン
   トの反りが予測される方向と反対の方向に曲げられるこ
   とを特徴とする窓、ドア等のフレーム用エレメントの製
   造方法。