JPH0826273B2 - 塗料組成物および該組成物を塗工してなるキヤスコート紙 - Google Patents
塗料組成物および該組成物を塗工してなるキヤスコート紙Info
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- JPH0826273B2 JPH0826273B2 JP63047498A JP4749888A JPH0826273B2 JP H0826273 B2 JPH0826273 B2 JP H0826273B2 JP 63047498 A JP63047498 A JP 63047498A JP 4749888 A JP4749888 A JP 4749888A JP H0826273 B2 JPH0826273 B2 JP H0826273B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はキャストコート紙用塗料組成物および該組成
物を塗工してなるキャストコート紙に関し、特に表面強
度、インク受理性および光沢に於て優れ、しかも高速生
産が可能なリウエットキャスト法用の塗料組成物および
それを用いたキャストコート紙に関するものである。
物を塗工してなるキャストコート紙に関し、特に表面強
度、インク受理性および光沢に於て優れ、しかも高速生
産が可能なリウエットキャスト法用の塗料組成物および
それを用いたキャストコート紙に関するものである。
キャストコート紙の製法にはウエットキャスト法、ゲ
ル化キャスト法、リウエットキャスト法等がある。ウエ
ットキャスト法とは顔料と接着剤を含む水性塗料を原紙
に塗布後湿潤状態で高温鏡面ドラム(以後キャストドラ
ムと称する)へ密着し乾燥する方法であり、ゲル化キャ
スト法とは水性塗料に凝固剤を添加し原紙に塗布後湿潤
状態でキャストドラム上で密着乾燥する方法もしくは水
性塗料を原紙に塗布後に凝固剤を塗布し湿潤状態でキャ
ストドラム上で密着乾燥する方法である。リウエットキ
ャスト法とは水性塗料を原紙に塗布し一旦乾燥後に再湿
潤してキャストドラムで密着乾燥する方法である。従っ
て、高光沢のアート紙が乾燥状態でスーパーカレンダー
がけされるのに対し、キャストコート紙はいずれの方法
によっても湿潤状態即ち塗工層が可塑性の高い状態で平
滑化されるので、平滑性が高くより高光沢の塗工面が得
られる。
ル化キャスト法、リウエットキャスト法等がある。ウエ
ットキャスト法とは顔料と接着剤を含む水性塗料を原紙
に塗布後湿潤状態で高温鏡面ドラム(以後キャストドラ
ムと称する)へ密着し乾燥する方法であり、ゲル化キャ
スト法とは水性塗料に凝固剤を添加し原紙に塗布後湿潤
状態でキャストドラム上で密着乾燥する方法もしくは水
性塗料を原紙に塗布後に凝固剤を塗布し湿潤状態でキャ
ストドラム上で密着乾燥する方法である。リウエットキ
ャスト法とは水性塗料を原紙に塗布し一旦乾燥後に再湿
潤してキャストドラムで密着乾燥する方法である。従っ
て、高光沢のアート紙が乾燥状態でスーパーカレンダー
がけされるのに対し、キャストコート紙はいずれの方法
によっても湿潤状態即ち塗工層が可塑性の高い状態で平
滑化されるので、平滑性が高くより高光沢の塗工面が得
られる。
しかしながら、水を多量に含んだ塗工面をキャストド
ラム面へ密着し乾燥させた後、キャストドラム面から塗
工面を抵抗なく離型させることが、高光沢性を有し欠陥
のない塗工面を得る上で重要な要件である。従来、高光
沢性を付与するためのキャストドラムへの密着性の良さ
は逆に離型性が大幅に低下する問題を生じるため、高光
沢を有し且つピンホール等の塗工面欠陥の少ないキャス
トコート紙を得るには高度な技術を必要とした。特に、
高速生産のためキャストドラムからの塗工面の離型速度
を大きくすると離型抵抗も大きくなり、時としてドラム
に塗膜が付着し部分的にピックアップされ(以後この結
果生じた塗工面の欠陥をピットと称する)、無欠陥で均
一な光沢を有する塗工面は得られなかった。高速生産時
のもう一つの問題点は、キャストドラム上で速やかに水
分を蒸発させることが必要であるが、高速運転するとそ
れだけ塗工紙がドラム上に滞留する時間が短くなり、従
って強い乾燥条件が要求された水蒸気の移動速度を大き
くとる結果として発生する新たな問題である。即ち、ウ
エットキャスト法では塗料の沸騰が起こり塗工層が破壊
され、またゲル化キャスト法では塗工層のゲル化の中で
多量の水分を原紙層中に移行させることが困難となり、
均一な面形成が阻害される。特にリウエットキャスト法
では、一旦塗工層が乾燥されてから再湿し塗工面の可塑
化をはかるので、前記二方法と比較して面形成のためキ
ャストドラム上で高い圧力下に置かれるが、高速運転時
は水がドラム表面と塗膜との間に溜りを形成することが
しばしばあり、更にこの溜りの水分を塗膜の空隙を通じ
て十分に除去することは困難であつた。その結果、塗膜
にピックアップによるピットとは異なるタイプのピット
が形成され、キャストコート紙面上に欠陥を著しく発生
させた。
ラム面へ密着し乾燥させた後、キャストドラム面から塗
工面を抵抗なく離型させることが、高光沢性を有し欠陥
のない塗工面を得る上で重要な要件である。従来、高光
沢性を付与するためのキャストドラムへの密着性の良さ
は逆に離型性が大幅に低下する問題を生じるため、高光
沢を有し且つピンホール等の塗工面欠陥の少ないキャス
トコート紙を得るには高度な技術を必要とした。特に、
高速生産のためキャストドラムからの塗工面の離型速度
を大きくすると離型抵抗も大きくなり、時としてドラム
に塗膜が付着し部分的にピックアップされ(以後この結
果生じた塗工面の欠陥をピットと称する)、無欠陥で均
一な光沢を有する塗工面は得られなかった。高速生産時
のもう一つの問題点は、キャストドラム上で速やかに水
分を蒸発させることが必要であるが、高速運転するとそ
れだけ塗工紙がドラム上に滞留する時間が短くなり、従
って強い乾燥条件が要求された水蒸気の移動速度を大き
くとる結果として発生する新たな問題である。即ち、ウ
エットキャスト法では塗料の沸騰が起こり塗工層が破壊
され、またゲル化キャスト法では塗工層のゲル化の中で
多量の水分を原紙層中に移行させることが困難となり、
均一な面形成が阻害される。特にリウエットキャスト法
では、一旦塗工層が乾燥されてから再湿し塗工面の可塑
化をはかるので、前記二方法と比較して面形成のためキ
ャストドラム上で高い圧力下に置かれるが、高速運転時
は水がドラム表面と塗膜との間に溜りを形成することが
しばしばあり、更にこの溜りの水分を塗膜の空隙を通じ
て十分に除去することは困難であつた。その結果、塗膜
にピックアップによるピットとは異なるタイプのピット
が形成され、キャストコート紙面上に欠陥を著しく発生
させた。
そこで、キャストコート紙の上記問題を少しでも解決
し塗工面品質を維持しながら高速生産を可能にするた
め、顔料と不飽和カルボン酸を官能基モノマー成分とし
て含有するラテックスおよびカゼイン等の接着剤を主成
分とする塗料に亜鉛、アルミニウム、マグネシウム等の
硫酸塩、硝酸塩、蟻酸塩、酢酸塩等を凝固剤として添加
する方法(特公昭60−146097)が提案されている。この
方法は用いている凝固剤の金属イオンが共重合ラテック
スのカルボキシル基に作用し、塗工層が乾燥される時点
で凝固作用を起こし塗工層を多孔質にし、その結果、リ
ウエットキャスト法で再湿潤され加熱ドラムに圧接され
た際に発生した蒸気水分の透過を容易にするとしてい
る、しかしこの方法を用いても得られたキャストコート
紙の表面強度は低く未だその生産速度の向上は不十分な
ものであった。
し塗工面品質を維持しながら高速生産を可能にするた
め、顔料と不飽和カルボン酸を官能基モノマー成分とし
て含有するラテックスおよびカゼイン等の接着剤を主成
分とする塗料に亜鉛、アルミニウム、マグネシウム等の
硫酸塩、硝酸塩、蟻酸塩、酢酸塩等を凝固剤として添加
する方法(特公昭60−146097)が提案されている。この
方法は用いている凝固剤の金属イオンが共重合ラテック
スのカルボキシル基に作用し、塗工層が乾燥される時点
で凝固作用を起こし塗工層を多孔質にし、その結果、リ
ウエットキャスト法で再湿潤され加熱ドラムに圧接され
た際に発生した蒸気水分の透過を容易にするとしてい
る、しかしこの方法を用いても得られたキャストコート
紙の表面強度は低く未だその生産速度の向上は不十分な
ものであった。
従って、本発明の目的はキャストコート紙の製法、特
に比較的生産速度の高いリウエット法に於て、従来にな
い高速生産によっても離型性に優れピット発生がなく高
光沢および良好なる表面強度とインク受理性を有するキ
ャストコート紙を得ることが可能な塗料組成物および該
組成物を塗工してなるキャストコート紙を提供すること
にある。
に比較的生産速度の高いリウエット法に於て、従来にな
い高速生産によっても離型性に優れピット発生がなく高
光沢および良好なる表面強度とインク受理性を有するキ
ャストコート紙を得ることが可能な塗料組成物および該
組成物を塗工してなるキャストコート紙を提供すること
にある。
前記問題点を解決するものとして、顔料および接着剤
を主成分として含有してなるキャストコート紙用塗料に
おいて、該顔料100重量部に対して、カゼイン(A)を
2−15重量部、ゴム系ラテックス(B)を固形分で6−
18重量部およびアクリルエマルション(C)を固形分で
3−12重量部、かつ(A),(B)および(C)の接着
剤を合計18−40重量部含有し、さらにNaCl,Na2SO4,ZnO,
MgOからなる群より選ばれた1種以上の無機物およびカ
ルシウム、亜鉛、マグネシウムのギ酸塩あるいは酢酸塩
からなる群より選ばれた1種以上の有機酸塩を含有して
なるキャストコート紙用塗料組成物および該組成物を塗
工してなるキャストコート紙が提供される。
を主成分として含有してなるキャストコート紙用塗料に
おいて、該顔料100重量部に対して、カゼイン(A)を
2−15重量部、ゴム系ラテックス(B)を固形分で6−
18重量部およびアクリルエマルション(C)を固形分で
3−12重量部、かつ(A),(B)および(C)の接着
剤を合計18−40重量部含有し、さらにNaCl,Na2SO4,ZnO,
MgOからなる群より選ばれた1種以上の無機物およびカ
ルシウム、亜鉛、マグネシウムのギ酸塩あるいは酢酸塩
からなる群より選ばれた1種以上の有機酸塩を含有して
なるキャストコート紙用塗料組成物および該組成物を塗
工してなるキャストコート紙が提供される。
本発明は、接着剤として凝集性の異なる合成バインダ
ーのゴム系ラテックス(B)とアクリルエマルション
(C)をカゼインと共に用い、しかも助剤として凝固力
の異なる無機物と有機酸塩を添加混合したコート紙用塗
料組成物を用いて、表面強度とインク受理性の良好な高
光沢のキャストコート紙を高速生産で得られることを可
能にしたものである。
ーのゴム系ラテックス(B)とアクリルエマルション
(C)をカゼインと共に用い、しかも助剤として凝固力
の異なる無機物と有機酸塩を添加混合したコート紙用塗
料組成物を用いて、表面強度とインク受理性の良好な高
光沢のキャストコート紙を高速生産で得られることを可
能にしたものである。
本発明において用いるカゼイン(A)は、通常顔料塗
工紙のバインダーとして使用されているミルクカゼイン
であり、顔料100重量部に対して2重量部未満の使用で
は塗料のキャストコート紙のドラム面からの離型性が不
良で本発明の目的である高速生産が困難になり、15重量
部を越えると塗工層の通気性が悪化しキャストコート紙
面にピットの発生が多くなる。好ましいカゼイン(A)
量は4−12重量部である。
工紙のバインダーとして使用されているミルクカゼイン
であり、顔料100重量部に対して2重量部未満の使用で
は塗料のキャストコート紙のドラム面からの離型性が不
良で本発明の目的である高速生産が困難になり、15重量
部を越えると塗工層の通気性が悪化しキャストコート紙
面にピットの発生が多くなる。好ましいカゼイン(A)
量は4−12重量部である。
本発明に於て、顔料100重量部に対してゴムラテック
ス(B)の使用量を6−18重量部と限定した理由は、ゴ
ム系ラテックス(B)の使用量が6重量部未満では得ら
れたキャストコート紙の表面強度が低く実用の印刷に耐
えなく、ゴム系ラテックス(B)の使用量が18重量部を
越えるとキャストコート紙のドラム面からの剥離性が著
しく低下すると共にピットの発生も多く本発明の目的で
ある高速生産が困難になることにある。好ましいゴム系
ラテックス(B)の使用量は7−16重量部である。
ス(B)の使用量を6−18重量部と限定した理由は、ゴ
ム系ラテックス(B)の使用量が6重量部未満では得ら
れたキャストコート紙の表面強度が低く実用の印刷に耐
えなく、ゴム系ラテックス(B)の使用量が18重量部を
越えるとキャストコート紙のドラム面からの剥離性が著
しく低下すると共にピットの発生も多く本発明の目的で
ある高速生産が困難になることにある。好ましいゴム系
ラテックス(B)の使用量は7−16重量部である。
また本発明に於て、顔料100重量部に対してアクリル
エマルション(C)の使用量を3−12重量部と限定した
理由は、アクリルエマルション(C)の使用量が3重量
部未満であるとキャストコート紙のドラム面への密着性
が不良で、光沢度が低くなり、ピットの発生も多くな
り、一方アクリルエマルション(C)の使用量が12重量
部を越えるとキャストコート紙の印刷適性におけるイン
キ受理性が低下し良好なる印刷面が得られないことによ
る。好ましいアクリルエマルション(C)使用量は4−
10重量部である。
エマルション(C)の使用量を3−12重量部と限定した
理由は、アクリルエマルション(C)の使用量が3重量
部未満であるとキャストコート紙のドラム面への密着性
が不良で、光沢度が低くなり、ピットの発生も多くな
り、一方アクリルエマルション(C)の使用量が12重量
部を越えるとキャストコート紙の印刷適性におけるイン
キ受理性が低下し良好なる印刷面が得られないことによ
る。好ましいアクリルエマルション(C)使用量は4−
10重量部である。
本発明に於ては、カゼイン(A)、ゴム系ラテックス
(B)及びアクリルエマルション(C)の各々が上記限
定範囲にありながら、しかも(A),(B)及び(C)
の接着剤合計量が顔料100重量部に対して18−40重量部
と限定した理由は、接着剤合計量が18重量部未満では得
られたキャストコート紙の表面強度が不良で実用の印刷
に耐えなく、また全接着剤量が40重量部を越えた場合キ
ャストコート紙のドラム面からの剥離性が不良で高速生
産が困難になることにある。好ましい全接着剤量は20−
35重量部である。
(B)及びアクリルエマルション(C)の各々が上記限
定範囲にありながら、しかも(A),(B)及び(C)
の接着剤合計量が顔料100重量部に対して18−40重量部
と限定した理由は、接着剤合計量が18重量部未満では得
られたキャストコート紙の表面強度が不良で実用の印刷
に耐えなく、また全接着剤量が40重量部を越えた場合キ
ャストコート紙のドラム面からの剥離性が不良で高速生
産が困難になることにある。好ましい全接着剤量は20−
35重量部である。
本発明に於て用いるゴム系ラテックス(B)とは、ブ
タジエンとスチレン或はメタクリル酸メチルを主成分と
するゴム系エマルションの総称である。ブタジエン以外
に、イソプレン、2−クロロブタジエン等もジエン系単
量体として併用でき、ジエン系単量体およびスチレン或
はアクリル酸メチル以外の共重合単量体成分として、α
−メチルスチレン、クロロスチレン、ジメチルスチレン
等の芳香族アルケニル化合物とアクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチ
ルヘキシル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキ
シル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒ
ドロキシプロピル、メタクリル酸グリシジル等のアクリ
ル酸エステル類、アクリルアミド、N−メチロールアク
リルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、メタ
クリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−
メトキシメチルメタクリルアミド等のアクリルアミド
類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フマール
酸アルキルエステル、イタコン酸アルキルエステル等の
不飽和カルボン酸及びそのエステル類、アクリロニトリ
ル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、酢酸ビニル
等のモノオレフィン系不飽和化合物を単量体として用い
るが、これら単量体成分は2種以上の組合せで用いるこ
ともできる。
タジエンとスチレン或はメタクリル酸メチルを主成分と
するゴム系エマルションの総称である。ブタジエン以外
に、イソプレン、2−クロロブタジエン等もジエン系単
量体として併用でき、ジエン系単量体およびスチレン或
はアクリル酸メチル以外の共重合単量体成分として、α
−メチルスチレン、クロロスチレン、ジメチルスチレン
等の芳香族アルケニル化合物とアクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチ
ルヘキシル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキ
シル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒ
ドロキシプロピル、メタクリル酸グリシジル等のアクリ
ル酸エステル類、アクリルアミド、N−メチロールアク
リルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、メタ
クリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−
メトキシメチルメタクリルアミド等のアクリルアミド
類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フマール
酸アルキルエステル、イタコン酸アルキルエステル等の
不飽和カルボン酸及びそのエステル類、アクリロニトリ
ル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、酢酸ビニル
等のモノオレフィン系不飽和化合物を単量体として用い
るが、これら単量体成分は2種以上の組合せで用いるこ
ともできる。
また本発明に於て用いるアクリルエマルション(C)
とは、上記ゴム系ラテックス(B)の成分として記述し
た単量体成分においてジエン系単量体を除く芳香族アル
ケニル化合物、アクリル酸エステル類、アクリルアミド
類、不飽和カルボン酸及びそのエステル類、ニトリル
類、酢酸ビニル等のモノオレフィン系不飽和化合物等の
単量体を(共)重合成分として重合したものである。こ
れら単量体および共重合成分単量体はいずれも2種以上
の組合せで用いることができる。
とは、上記ゴム系ラテックス(B)の成分として記述し
た単量体成分においてジエン系単量体を除く芳香族アル
ケニル化合物、アクリル酸エステル類、アクリルアミド
類、不飽和カルボン酸及びそのエステル類、ニトリル
類、酢酸ビニル等のモノオレフィン系不飽和化合物等の
単量体を(共)重合成分として重合したものである。こ
れら単量体および共重合成分単量体はいずれも2種以上
の組合せで用いることができる。
本発明に用いられるゴム系ラテックス(B)及びアク
リルエマルション(C)の粒子径は通常0.1−0.3μmで
あり、またこれら合成バインダーはポリマーの分子量お
よび架橋度と関連する乾燥フイルムのトルエン不溶解分
(通常ゲル含有率と称す)をある程度以上含有すること
が好ましく、本発明の目的である高速生産性を確保する
ためには15重量%以上が好ましい。
リルエマルション(C)の粒子径は通常0.1−0.3μmで
あり、またこれら合成バインダーはポリマーの分子量お
よび架橋度と関連する乾燥フイルムのトルエン不溶解分
(通常ゲル含有率と称す)をある程度以上含有すること
が好ましく、本発明の目的である高速生産性を確保する
ためには15重量%以上が好ましい。
本発明に於て、添加剤としてNaCl,Na2SO4,ZnO,MgOか
らなる群より選ばれた1種以上の無機物とカルシウム、
亜鉛、マグネシウム等のギ酸塩或は酢酸塩からなる群よ
り選ばれた1種以上の有機酸塩の両者を併用することが
重要である。これらは、顔料、カゼイン(A)、ゴム系
ラテックス(B)およびアクリルエマルション(C)を
主成分とする塗料の調製の段階で少量添加され、選択的
な凝集作用を起こす。これら無機物および有機酸塩の組
合せは、NaCl,Na2SO4,ZnO,MgOからなる群から選ばれた
1種以上の無機物とカルシウム、亜鉛、マグネシウム等
のギ酸塩或は酢酸塩からなる群から選ばれた1種以上の
有機酸塩を組み合わせることにより、得られるコート紙
の透気性が良く、高速生産によってもピットのない光沢
および表面強度の優れたしかもインク受理性の良好なる
キャストコート面が得られる。好ましくは、NaCl、Na2S
O4からなる群から選択した1種の無機物、ZnO,MgOから
なる群より選んだ1種の酸化物およびカルシウム、亜
鉛、マグネシウ等のギ酸塩或は酢酸塩からなる群より選
んだ1種の有機酸塩の3種の組合せである。
らなる群より選ばれた1種以上の無機物とカルシウム、
亜鉛、マグネシウム等のギ酸塩或は酢酸塩からなる群よ
り選ばれた1種以上の有機酸塩の両者を併用することが
重要である。これらは、顔料、カゼイン(A)、ゴム系
ラテックス(B)およびアクリルエマルション(C)を
主成分とする塗料の調製の段階で少量添加され、選択的
な凝集作用を起こす。これら無機物および有機酸塩の組
合せは、NaCl,Na2SO4,ZnO,MgOからなる群から選ばれた
1種以上の無機物とカルシウム、亜鉛、マグネシウム等
のギ酸塩或は酢酸塩からなる群から選ばれた1種以上の
有機酸塩を組み合わせることにより、得られるコート紙
の透気性が良く、高速生産によってもピットのない光沢
および表面強度の優れたしかもインク受理性の良好なる
キャストコート面が得られる。好ましくは、NaCl、Na2S
O4からなる群から選択した1種の無機物、ZnO,MgOから
なる群より選んだ1種の酸化物およびカルシウム、亜
鉛、マグネシウ等のギ酸塩或は酢酸塩からなる群より選
んだ1種の有機酸塩の3種の組合せである。
これら無機物および有機酸塩の使用量は、合成バイン
ダーとして用いた粒子径0.1−0.3μmのアクリルエマル
ション(C)が選択的に凝集しその粒子径が0.5−1.5μ
mに増大する量が適当である。通常、顔料100重量部に
対して、無機物の添加量は0.1−7重量部であり、有機
酸塩は0.1−3重量部である。
ダーとして用いた粒子径0.1−0.3μmのアクリルエマル
ション(C)が選択的に凝集しその粒子径が0.5−1.5μ
mに増大する量が適当である。通常、顔料100重量部に
対して、無機物の添加量は0.1−7重量部であり、有機
酸塩は0.1−3重量部である。
本発明の合成バインダーの製造には、前記単量体を用
い、重合開始触媒として通常の開始剤例えば過硫酸カリ
ウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の水溶
性の過酸化物或はこれらと重亜硫酸ソーダ、亜硫酸ソー
ダ、チオ硫酸ソーダ等の水溶性の還元剤との併用も可能
である。単量体類の重合温度は通常50−100℃で、その
圧力はゲージ圧で0−10kg/cm2の範囲で行われる。用い
られる全単量体の添加は一括添加、分割添加または連続
添加のいずれの方法でもできる。また重合中の粒子の安
定化のため例えばアルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、
アルキル硫酸ソーダ、アルキルアルコール硫酸ソーダ等
の乳化剤やヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ポリビニールアルコール等の保護コロ
イド剤を添加することも出来る。このとき乳化剤の全単
量体に対する添加量を多くすると粒子径が小さくなり、
少なくする程粒子径は大きくなる。また分子量の調節剤
としてはアルキルメルカプタン、第3級メルカプタン等
のメルカプタン類や四塩化炭素、高級アルコール等を用
いて行うことができる。従って上記の如き構成および製
造方法で本発明に用いる粒子径0.1−0.3μmのゴム系ラ
テックス(B)或はアクリルエマルション(C)の合成
バインダーは自在に調製することができる。
い、重合開始触媒として通常の開始剤例えば過硫酸カリ
ウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の水溶
性の過酸化物或はこれらと重亜硫酸ソーダ、亜硫酸ソー
ダ、チオ硫酸ソーダ等の水溶性の還元剤との併用も可能
である。単量体類の重合温度は通常50−100℃で、その
圧力はゲージ圧で0−10kg/cm2の範囲で行われる。用い
られる全単量体の添加は一括添加、分割添加または連続
添加のいずれの方法でもできる。また重合中の粒子の安
定化のため例えばアルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、
アルキル硫酸ソーダ、アルキルアルコール硫酸ソーダ等
の乳化剤やヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ポリビニールアルコール等の保護コロ
イド剤を添加することも出来る。このとき乳化剤の全単
量体に対する添加量を多くすると粒子径が小さくなり、
少なくする程粒子径は大きくなる。また分子量の調節剤
としてはアルキルメルカプタン、第3級メルカプタン等
のメルカプタン類や四塩化炭素、高級アルコール等を用
いて行うことができる。従って上記の如き構成および製
造方法で本発明に用いる粒子径0.1−0.3μmのゴム系ラ
テックス(B)或はアクリルエマルション(C)の合成
バインダーは自在に調製することができる。
本発明において使用する顔料は、通常塗工紙に使用さ
れるクレー、炭酸カルシウム、チタンホワイト、サチン
ホワイト、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、酸化亜
鉛、酸化マグネシウム等の類の無機顔料及びプラスチッ
クピグメント、白色尿素樹脂顔料等の有機顔料は全て使
用することができ、本発明の目的では特に顔料の選択に
制約はない。
れるクレー、炭酸カルシウム、チタンホワイト、サチン
ホワイト、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、酸化亜
鉛、酸化マグネシウム等の類の無機顔料及びプラスチッ
クピグメント、白色尿素樹脂顔料等の有機顔料は全て使
用することができ、本発明の目的では特に顔料の選択に
制約はない。
また本発明の塗料組成物にステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸亜鉛等の公知の離型剤を適宜使用する
ことが出来る。塗料中におけるアクリルエマルション
(C)の粒子の凝集状態を安定に保持するため安定剤と
して塗料組成物中にポリビニルアルコール、ヒドロキシ
エチルセルロース等の保護コロイド剤、陰イオン界面活
性剤、非イオン界面活性剤等を添加することも出来る。
ム、ステアリン酸亜鉛等の公知の離型剤を適宜使用する
ことが出来る。塗料中におけるアクリルエマルション
(C)の粒子の凝集状態を安定に保持するため安定剤と
して塗料組成物中にポリビニルアルコール、ヒドロキシ
エチルセルロース等の保護コロイド剤、陰イオン界面活
性剤、非イオン界面活性剤等を添加することも出来る。
本発明のキャストコート紙は原紙にこのようにして得
られた本発明の塗料組成物をエアーナイフコーター、ロ
ールコーター、ブレードコーター等の一般に顔料塗工紙
の製造に使用される公知の塗工装置を用いて塗工され一
旦乾燥した後、湿潤水で再湿潤されて60℃以上に加熱さ
れたキャストドラムに線圧10kg/cm以上の圧力圧着乾燥
することにより得られる。用いられる原紙としては特に
限定はなく、通常顔料塗工紙に使用されるものの何れで
もよい。
られた本発明の塗料組成物をエアーナイフコーター、ロ
ールコーター、ブレードコーター等の一般に顔料塗工紙
の製造に使用される公知の塗工装置を用いて塗工され一
旦乾燥した後、湿潤水で再湿潤されて60℃以上に加熱さ
れたキャストドラムに線圧10kg/cm以上の圧力圧着乾燥
することにより得られる。用いられる原紙としては特に
限定はなく、通常顔料塗工紙に使用されるものの何れで
もよい。
前記詳細説明の如く、本発明によって得られた塗料組
成物即ち顔料および接着剤を主成分としたキャストコー
ト紙用塗料において、顔料100重量部に対してカゼイン
(A)2−15重量部、ゴム系ラテックス(B)6−18重
量部およびアクリルエマルション(C)3−12重量部を
使用し、且つ(A),(B)および(C)の接着剤合計
量が18−40重量部からなる塗料の調製過程でNaCl,Na2SO
4,ZnO,MgOからなる群より選ばれた1種以上の無機物と
カルシウム、亜鉛、マグネシウム等のギ酸塩あるいは酢
酸塩からなる群より選ばれた1種以上の有機酸塩とを添
加混合することを特徴とする塗料組成物を公知の方法で
塗工しキャストドラムで密着乾燥することにより得られ
たキャストコート紙は、表面強度および光沢が優れピッ
トのない均一な面品質を有し、かつインク受理性に優
れ、しかも透気性および離型性が優れているので高速生
産も可能である。尚本発明の塗料組成物はリウエットキ
ャスト法以外のウエットキャスト法およびゲル化キャス
ト法によるキャストコート紙用塗料としても有用であ
る。
成物即ち顔料および接着剤を主成分としたキャストコー
ト紙用塗料において、顔料100重量部に対してカゼイン
(A)2−15重量部、ゴム系ラテックス(B)6−18重
量部およびアクリルエマルション(C)3−12重量部を
使用し、且つ(A),(B)および(C)の接着剤合計
量が18−40重量部からなる塗料の調製過程でNaCl,Na2SO
4,ZnO,MgOからなる群より選ばれた1種以上の無機物と
カルシウム、亜鉛、マグネシウム等のギ酸塩あるいは酢
酸塩からなる群より選ばれた1種以上の有機酸塩とを添
加混合することを特徴とする塗料組成物を公知の方法で
塗工しキャストドラムで密着乾燥することにより得られ
たキャストコート紙は、表面強度および光沢が優れピッ
トのない均一な面品質を有し、かつインク受理性に優
れ、しかも透気性および離型性が優れているので高速生
産も可能である。尚本発明の塗料組成物はリウエットキ
ャスト法以外のウエットキャスト法およびゲル化キャス
ト法によるキャストコート紙用塗料としても有用であ
る。
以下実施例及び比較例等をあげ更に詳細に説明する
が、本発明はこれら実施例により何等限定をうけるもの
ではない。尚これらに於ける部、%は特記のない限り重
量基準である。
が、本発明はこれら実施例により何等限定をうけるもの
ではない。尚これらに於ける部、%は特記のない限り重
量基準である。
実施例1 先ず本実施例において用いるゴム系ラテックス(B)
およびアクリルエマルション(C)の製造例を示し、次
いで塗料の調製例について示す。
およびアクリルエマルション(C)の製造例を示し、次
いで塗料の調製例について示す。
<ゴム系ラテックス(B)の製造例> 窒素置換したオートクレーブ中に脱イオン水120部、
ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.2部、過硫酸カリ
ウム0.8部、ターシャリドデシルメルカプタン0.6部と単
量体組成としてブタジエン40部、スチレン45部、メチル
メタクリレート8部および官能基モノマーとしてアクリ
ル酸2部、アクリルアミド2部とヒドロキシエチルメタ
クリレート3部の合計100部を仕込み70℃にて重合を行
い重合開始後15時間で重合率が98%を越えたので反応を
停止し冷却後、水酸化ナトリウムにてpH7に調整しゴム
系ラテックス(B)を得た。尚粒子径は0.15μmであっ
た。
ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.2部、過硫酸カリ
ウム0.8部、ターシャリドデシルメルカプタン0.6部と単
量体組成としてブタジエン40部、スチレン45部、メチル
メタクリレート8部および官能基モノマーとしてアクリ
ル酸2部、アクリルアミド2部とヒドロキシエチルメタ
クリレート3部の合計100部を仕込み70℃にて重合を行
い重合開始後15時間で重合率が98%を越えたので反応を
停止し冷却後、水酸化ナトリウムにてpH7に調整しゴム
系ラテックス(B)を得た。尚粒子径は0.15μmであっ
た。
<アクリルエマルション(C)の製造例> 窒素置換した三つ口ガラス製反応器中に脱イオン水12
0部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.1部、過硫酸
アンモニウム0.8部と単量体組成としてブチルアクリレ
ート40部、スチレン50部、メチルメタクリレート7部、
メタクリル酸3部の合計100部を仕込み70℃にて重合を
行い重合開始後8時間で重合率が97%を越えたので反応
を停止し冷却後アンモニア水溶液にてpHを7に調整しア
クリルエマルション(C)を得た。尚粒子径は0.18μm
であった。
0部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.1部、過硫酸
アンモニウム0.8部と単量体組成としてブチルアクリレ
ート40部、スチレン50部、メチルメタクリレート7部、
メタクリル酸3部の合計100部を仕込み70℃にて重合を
行い重合開始後8時間で重合率が97%を越えたので反応
を停止し冷却後アンモニア水溶液にてpHを7に調整しア
クリルエマルション(C)を得た。尚粒子径は0.18μm
であった。
<塗料の調製> 28%のアンモニア水0.9部、ミルクカゼイン9部およ
び水5.01部を用い、加熱溶解して得たカゼイン水溶液60
部(固形分換算で9部に相当)と水100部をカウレスミ
キサー中に投入し撹拌下に炭酸カルシウム(奥多摩工業
製:TP−222HS)40部およびカオリン(EMC製:UW−90)60
部を加え混合分散した後ゴム系ラテックス(B)を固形
分で12部とアクリルエマルション(C)を固形分で7部
加えた。次いで塩化ナトリウムを0.3部、酸化亜鉛を3
部、酢酸カルシウムを0.7部をそれぞれ固形分量添加
し、最後にアンモニアでpH8.0に調整し塗料固形分を40
%に調整して本願発明のキャストコート紙用塗料組成物
−1を得た。尚塗料粘度はブルックフィールド粘度計で
25℃、60r.p.mの条件で測定した結果は38cpsであった。
これら塗料組成物−1の原料配合割合及び物性等を表−
1に示した。
び水5.01部を用い、加熱溶解して得たカゼイン水溶液60
部(固形分換算で9部に相当)と水100部をカウレスミ
キサー中に投入し撹拌下に炭酸カルシウム(奥多摩工業
製:TP−222HS)40部およびカオリン(EMC製:UW−90)60
部を加え混合分散した後ゴム系ラテックス(B)を固形
分で12部とアクリルエマルション(C)を固形分で7部
加えた。次いで塩化ナトリウムを0.3部、酸化亜鉛を3
部、酢酸カルシウムを0.7部をそれぞれ固形分量添加
し、最後にアンモニアでpH8.0に調整し塗料固形分を40
%に調整して本願発明のキャストコート紙用塗料組成物
−1を得た。尚塗料粘度はブルックフィールド粘度計で
25℃、60r.p.mの条件で測定した結果は38cpsであった。
これら塗料組成物−1の原料配合割合及び物性等を表−
1に示した。
実施例2−10 実施例−1に於て用いたカゼイン量、ゴム系ラテック
ス(B)とアクリルエマルション(C)の添加量および
併用割合更に塩化ナトリウム、酸化亜鉛および酢酸カル
シウムの添加量を表−1に示したように変更した以外は
実施例−1と全く同一要領および条件にて塗料組成物−
2から塗料組成物−10までの各々の塗料組成物を得た。
これらの組成物の固形分濃度およびブルックフィールド
粘度を実施例−1と同一方法にて測定して、その結果も
表−1に示した。
ス(B)とアクリルエマルション(C)の添加量および
併用割合更に塩化ナトリウム、酸化亜鉛および酢酸カル
シウムの添加量を表−1に示したように変更した以外は
実施例−1と全く同一要領および条件にて塗料組成物−
2から塗料組成物−10までの各々の塗料組成物を得た。
これらの組成物の固形分濃度およびブルックフィールド
粘度を実施例−1と同一方法にて測定して、その結果も
表−1に示した。
比較例1−9 実施例−1に於て、塩化ナトリウム、酸化亜鉛、およ
び酢酸カルシウムの使用量を変更し、用いたカゼイン
量、ゴム系ラテックス(B)およびアクリルエマルショ
ン(C)の使用量と合計量が表−1に示すように本発明
の範囲外である他は実施例1と全く同一要領および条件
にて比較塗料組成物−1から比較塗料組成物−8までの
各々の比較塗料組成物を得た。尚比較例−9は実施例−
1に於て添加剤として無機物を併用せず単に酢酸カルシ
ウムを使用した以外は実施例−1と全く同一要領および
条件にて比較塗料組成物−9を得た。これら塗料の固形
分濃度およびブルックフィールド粘度も表−1に示し
た。
び酢酸カルシウムの使用量を変更し、用いたカゼイン
量、ゴム系ラテックス(B)およびアクリルエマルショ
ン(C)の使用量と合計量が表−1に示すように本発明
の範囲外である他は実施例1と全く同一要領および条件
にて比較塗料組成物−1から比較塗料組成物−8までの
各々の比較塗料組成物を得た。尚比較例−9は実施例−
1に於て添加剤として無機物を併用せず単に酢酸カルシ
ウムを使用した以外は実施例−1と全く同一要領および
条件にて比較塗料組成物−9を得た。これら塗料の固形
分濃度およびブルックフィールド粘度も表−1に示し
た。
比較例10および11 本比較例ではゴム系ラテックス(B)とアクリルエマ
ルション(C)との合成バインダーの併用の有用性を一
層明確にするため、ゴム系ラテックス(B)とアクリル
エマルション(C)をそれぞれ単独で用いた場合を例示
する。即ち表−1に示すように、実施例−1において酢
酸カルシウムの使用量を変え、用いたゴム系ラテックス
(B)とアクリルエマルション(C)をそれぞれ単独で
合計量と同一量用いる以外は実施例−1と同一要領及び
条件にて比較塗料組成物−10および比較塗料組成物−11
を得た。これらの塗料固形分濃度、ブルックフィールド
粘度も表−1に示した。
ルション(C)との合成バインダーの併用の有用性を一
層明確にするため、ゴム系ラテックス(B)とアクリル
エマルション(C)をそれぞれ単独で用いた場合を例示
する。即ち表−1に示すように、実施例−1において酢
酸カルシウムの使用量を変え、用いたゴム系ラテックス
(B)とアクリルエマルション(C)をそれぞれ単独で
合計量と同一量用いる以外は実施例−1と同一要領及び
条件にて比較塗料組成物−10および比較塗料組成物−11
を得た。これらの塗料固形分濃度、ブルックフィールド
粘度も表−1に示した。
応用例 上記実施例及び比較例で得られた塗料組成物を坪量6
4.0g/m2の原紙を用いて、エアーナイフコーターにて各
々の塗料組成物が乾燥重量で25g/m2になるように塗工し
乾燥後再湿液を与えてキャストドラムに通した。キャス
ティングは径1200mm、プレス線圧50kg/cm、表面温度95
−100℃のドラムを用いて、離型性が良くコート紙面に
ピットの認められないキャスティング最大速度を求め
た。またキャスト前の塗工紙の透気度を測定し、更に得
られたキャストコート紙については光沢度、表面強度お
よびインク受理性の評価を行い、これらの結果を表−2
に示した。尚透気度は王研式透気度試験機にて測定し、
光沢度はJISのP−8142に準じて測定した。表面強度はR
I印刷試験機(明製作所製)により印刷を行い、表面の
ピッキング状態の目視観察により10段階評価(10は表面
にピッキング無しで最も良好、1は表面全体にピッキン
グが発生し最も不良とし、この間を10水準に分けて評価
した)した。インク受理性は上記RI印刷試験機により印
刷を行った後の印刷面のインク受理濃度をマクベス式イ
ンク濃度計(東京電色製)により測定した。
4.0g/m2の原紙を用いて、エアーナイフコーターにて各
々の塗料組成物が乾燥重量で25g/m2になるように塗工し
乾燥後再湿液を与えてキャストドラムに通した。キャス
ティングは径1200mm、プレス線圧50kg/cm、表面温度95
−100℃のドラムを用いて、離型性が良くコート紙面に
ピットの認められないキャスティング最大速度を求め
た。またキャスト前の塗工紙の透気度を測定し、更に得
られたキャストコート紙については光沢度、表面強度お
よびインク受理性の評価を行い、これらの結果を表−2
に示した。尚透気度は王研式透気度試験機にて測定し、
光沢度はJISのP−8142に準じて測定した。表面強度はR
I印刷試験機(明製作所製)により印刷を行い、表面の
ピッキング状態の目視観察により10段階評価(10は表面
にピッキング無しで最も良好、1は表面全体にピッキン
グが発生し最も不良とし、この間を10水準に分けて評価
した)した。インク受理性は上記RI印刷試験機により印
刷を行った後の印刷面のインク受理濃度をマクベス式イ
ンク濃度計(東京電色製)により測定した。
〔発明の効果〕 表−2の数値が示すように、本願発明の限定範囲にあ
る実施例の塗料組成物は高速生産にも拘らず、これによ
ったキャストコート紙は光沢、インク受理性、表面強度
および透気度においてバランスの取れた優れた品質を有
する。このことから本発明がキャストコート紙の塗料組
成物として従来にない非常に有用な塗料組成物であるこ
とは明らかである。
る実施例の塗料組成物は高速生産にも拘らず、これによ
ったキャストコート紙は光沢、インク受理性、表面強度
および透気度においてバランスの取れた優れた品質を有
する。このことから本発明がキャストコート紙の塗料組
成物として従来にない非常に有用な塗料組成物であるこ
とは明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 19/36 25/00 (72)発明者 日向寺 昭夫 神奈川県横浜市栄区庄戸3―14―14 (72)発明者 田中 顕雄 神奈川県横浜市栄区上之町21―12 (56)参考文献 特開 昭62−215091(JP,A) 特開 昭62−282094(JP,A) 特開 昭63−12791(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】顔料および接着剤を主成分として含有して
なるキャストコート紙用塗料において、該顔料100重量
部に対して、カゼイン(A)を2−15重量部、ゴム系ラ
テックス(B)を固形分で6−18重量部およびアクリル
エマルション(C)を固形分で3−12重量部、かつ
(A),(B)および(C)の接着剤を合計18−40重量
部含有し、さらにNaCl,Na2SO4,ZnO,MgOからなる群より
選ばれた1種以上の無機物およびカルシウム、亜鉛、マ
グネシウムのギ酸塩あるいは酢酸塩からなる群より選ば
れた1種以上の有機酸塩を含有してなるキャストコート
紙用塗料組成物。 - 【請求項2】請求項1記載の組成物を塗工してなるキャ
ストコート紙
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63047498A JPH0826273B2 (ja) | 1988-03-02 | 1988-03-02 | 塗料組成物および該組成物を塗工してなるキヤスコート紙 |
KR1019890002351A KR920002988B1 (ko) | 1988-03-02 | 1989-02-27 | 도료조성물과 이것을 피복시킨 캐스트코우트지(Cast-coated Paper) |
DE89103574T DE68911554D1 (de) | 1988-03-02 | 1989-03-01 | Streichmasse und damit beschichtetes Streichgiesspapier. |
FI890981A FI890981A (fi) | 1988-03-02 | 1989-03-01 | Faergkomposition och papper som aer gjutbestruket med denna. |
EP89103574A EP0331143B1 (en) | 1988-03-02 | 1989-03-01 | Coating composition and cast-coated paper coated with same |
US07/317,366 US4975473A (en) | 1988-03-02 | 1989-03-01 | Coating composition and cast-coated paper coated with the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63047498A JPH0826273B2 (ja) | 1988-03-02 | 1988-03-02 | 塗料組成物および該組成物を塗工してなるキヤスコート紙 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01223171A JPH01223171A (ja) | 1989-09-06 |
JPH0826273B2 true JPH0826273B2 (ja) | 1996-03-13 |
Family
ID=12776773
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63047498A Expired - Fee Related JPH0826273B2 (ja) | 1988-03-02 | 1988-03-02 | 塗料組成物および該組成物を塗工してなるキヤスコート紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0826273B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62215091A (ja) * | 1986-03-10 | 1987-09-21 | 神崎製紙株式会社 | 両面印刷用塗被紙の製造法 |
JPS62282094A (ja) * | 1986-05-23 | 1987-12-07 | 山陽国策パルプ株式会社 | ポスタ−用紙 |
JPS6312791A (ja) * | 1986-07-02 | 1988-01-20 | 山陽国策パルプ株式会社 | キヤストコ−ト紙用塗被液組成物 |
-
1988
- 1988-03-02 JP JP63047498A patent/JPH0826273B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01223171A (ja) | 1989-09-06 |
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