JPH08260396A - 塗工紙の製造方法 - Google Patents

塗工紙の製造方法

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JPH08260396A
JPH08260396A JP7071611A JP7161195A JPH08260396A JP H08260396 A JPH08260396 A JP H08260396A JP 7071611 A JP7071611 A JP 7071611A JP 7161195 A JP7161195 A JP 7161195A JP H08260396 A JPH08260396 A JP H08260396A
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coating
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Masayuki Fukushima
正行 福島
Masahiro Miyauchi
雅浩 宮内
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】塗工機のロールやキャンバスを塗液で汚染する
ことがなく、かつ、カール矯正処理による巻き込みに起
因するシワやワインダー部の巻き取り幅方向の巻き硬さ
の硬軟差あるいは、ロール等で擦られることで両端部に
生ずる亀裂によるウエブの全幅切れ等が発生しない。特
に、ウエブが坪量110g/m2以下の紙の場合、水性
塗液の固形分濃度が重量比で30%以下である場合、坪
量の低い紙に固形分濃度の低い塗液を塗工する場合に、
効果的な製造法を提供する。 【構成】連続走行するウエブの片面に水性塗液を塗工
し、乾燥した後、塗工面の裏側に水または水溶性高分子
を含有する水性塗液を塗布、あるいは水蒸気を吹き付け
るカール矯正処理を施した塗工紙の製造方法において、
ウエブの塗工面側両端部に未塗工領域を設け、カール矯
正処理の前段階で未塗工領域に塗工面側から水を付着さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続走行するウエブの
片面に水性塗液を塗工してなる塗工紙の製造方法に関
し、更に詳しくは、製造過程において塗工設備を塗液で
汚染することなく、かつカール矯正処理以降の後工程の
作業効率に悪影響を及ぼすことのない塗工紙の製造方法
に関するものである。特に、比較的坪量の低い紙に、固
形分濃度の低い塗液を塗工する感圧複写紙上用紙や感熱
記録紙の場合に効果的である。
【0002】
【従来の技術】従来、各種グレードの印刷用紙や各種情
報記録用紙等の塗工用紙として、水性塗液の塗工層をウ
エブの一方の面に設けたものがあるが、製造工程の中の
水性塗液塗工後の乾燥工程で、ウエブの表と裏が、その
主原料である繊維物質の均一な収縮を発現できず、塗工
面により強い収縮を生じるために塗工面側に湾曲してし
まう現象、即ちカールを発生してしまう。これを防止す
る方法として、従来から塗工面の裏側に対して水系成分
を付着せしめたり、水蒸気等を当てることにより、繊維
物質の収縮をウエブの表裏において差の少ない状態にす
る方法があり、特公平4−899号公報や特公平5−5
5638号公報のように様々な工夫が試みられている。
【0003】また、ウエブ全面に塗工をする場合、両端
部分の塗液あるいは、塗液が裏面に回ってしまう現象
(裏回り)を生じるために、ロールやキャンバスサポー
トドライヤー部のキャンバスを汚染してしまう。これを
防止するために、ウエブの両端部に未塗工領域を設ける
方法がある。この場合、カールは塗工領域には生じてい
るものの、未塗工領域は生じていないという状態であ
り、一般的に行われているカール矯正方法である、塗工
面の裏側に対してアプリケーターロールとメタリングロ
ールの組み合わせやグラビアロールからのいわゆる転写
方式により水系成分を付着せしめたり、加湿機から水蒸
気等を当てることにより、繊維物質の収縮をウエブの表
裏において差の少ない状態にする方法だけでは、未塗工
領域であるウエブ両端が逆カールすることになり、内側
への巻き込みを生じる。
【0004】そのために、シワや、ワインダー部におけ
る巻き取り幅方向の巻硬さの硬軟差、あるいは、ロール
等で擦られることにより両端部に亀裂を生じ、ウエブの
全幅切れを誘引することが多かった。また、後工程であ
るカレンダー処理や断裁の時にも、例えば、カレンダー
の弾性ロールに傷や型を生じせしめたり、ウエブの張力
を上げられないために作業効率に悪影響を及ぼすことに
なる。
【0005】特に、ウエブが坪量110g/m2以下の
紙の場合、水性塗液の固形分濃度が重量比で30%以下
である場合にカールの巻き込み現象は顕著であり、情報
記録用紙の中で、感圧複写紙上用紙や感熱記録紙のよう
に比較的坪量の低い紙に、固形分濃度の低い塗液を塗工
する場合には、適切な対処方法が無く問題であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、連続走行す
るウエブに水性塗液を塗工して得る塗工紙の製造法にお
いて、塗工機のロールやキャンバスを塗液で汚染するこ
となく、かつ、カール矯正処理による巻き込みに起因す
るシワやワインダー部における巻き取り幅方向の巻き硬
さの硬軟差あるいは、ロール等で擦られることで両端部
に生ずる亀裂によるウエブの全幅切れ等のトラブルが発
生しない塗工紙の製造法を提供することである。特に、
ウエブが坪量110g/m2以下の紙の場合、水性塗液
の固形分濃度が重量比で30%以下である場合に、上記
課題は深刻であり、現状具体的には、情報記録用紙の中
で、感圧複写紙上用紙や感熱記録紙のように比較的坪量
の低い紙に、固形分濃度の低い塗液を塗工する場合の製
造方法に対して適切な対処方法が望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の課
題を解決すべく鋭意検討を行った結果、連続走行するウ
エブ片面の両端に未塗工領域を設けつつ水性塗液を塗工
し、乾燥した後、塗工面の裏側に水または、水性塗液を
塗工、あるいは水蒸気を吹き付けるカール矯正処理を施
す前段階において、塗工面側より未塗工領域に水を付着
せしめることにより、製造過程において塗工設備を塗液
で汚染することなく、かつカール矯正処理以降の後工程
の作業効率に悪影響を及ぼすことのない塗工紙の製造方
法を見出し、本発明に至った。
【0008】水を付着せしめる手段については、特に限
定しないが、刷毛、ロール、グラビアロール等で直接塗
布する方法とノズルより間接的に吹き付ける方法があ
る。特に、付着量調整が容易でウエブの種類によらず均
一な水膜を得ることができる効果的な方法は、気液混合
型ノズルを使用して水と空気を混合しノズルから霧状に
吹き付ける方法である。直接塗布する場合は、付着量に
限界があり、充分な効果を発現できない場合がある。ま
た、ノズルより水のみを吹き出す場合、付着量の調節の
ためにバルブ等で水量を変化させると水圧も変化するた
めに水の付着領域を一定にすることが困難であり、かつ
ウエブ表面で形成する水膜の状態が不安定になる傾向が
ある。
【0009】付着せしめる水の量に関しては、ウエブ、
塗工液の種類、塗工量の多少、塗工速度等により明確な
有効範囲を定めがたい。故に製造工程上悪影響を及ぼさ
ない限り特に限定しないが、好ましくは0.5g/m2
から5g/m2の範囲である。0.5g/m2より少ない
と、 ウエブの種類によっては未塗工領域であるウエブ
両端の逆カール矯正効果が不十分であり、巻き込み傾向
は完全には解消しない。また、5g/m2より多いと、
塗工領域から塗液がにじみ込んでくるために、塗工機の
塗液汚染を誘引してしまう。
【0010】
【作用】本発明は、連続走行するウエブの片面に水性塗
液を塗工してなる塗工紙の製造方法に関し、該ウエブの
両端に未塗工領域を設けつつ水性塗液を塗工し、乾燥し
た後、塗工面の裏側に水または、水性塗液を塗工、ある
いは水蒸気を吹き付けるカール矯正処理を施す前段階に
おいて、塗工面側より未塗工領域に水を付着せしめるこ
とにより、製造過程において塗工設備を塗液で汚染する
ことなく、かつカール矯正処理以降の後工程の作業効率
に悪影響を及ぼすことのない塗工紙の製造方法である。
【0011】効果の発現する理由は、ウエブ表面の未塗
工領域にも適量の水分を付与することにより全面塗工し
た場合に近似した繊維物質の伸縮が生じるからである。
従って、乾燥した後、塗工面の裏側に水または水溶性高
分子を含有する水性塗液を塗布、あるいは水蒸気を吹き
付けるカール矯正処理を施す工程を経ても、未塗工領域
であるウエブ両端が逆カールすることがなくなり、内側
への巻き込みを生じることもなく、極めて効率の良い塗
工紙の製造方法を実現できたと考える。
【0012】本発明における気液混合型ノズルは、フル
コーンノズル、角吹ノズル、楕円吹ノズル、フラットス
プレーノズル等種々の形態があるが、一般的に市販され
ているものでよく、目的を満足するものであれば特に限
定しない。未塗工量域をできるだけ狭めたい場合には、
適切な部分に水を噴霧するために楕円吹ノズル、フラッ
トスプレーノズルが好ましい。
【0013】また本発明で使用されるウエブは、特に限
定はしないが、カール挙動の大きなものとして、木材パ
ルプを主成分とする一般的な上質紙等紙ウエブを挙げる
ことができる。また、一般的に坪量が110g/m2
下の紙ウエブの場合、紙自身の剛直性が低くなるので水
分の吸湿変化に伴うカール挙動が大きくなる。更に、水
性塗液が固形分濃度として30%以下になると、塗液と
して同一塗工量であっても紙ウエブ上の水分比率が高い
ため未塗工領域との水分差が大きくなる点、かつカール
矯正のために裏面側に付着せしめる水分量を増量させね
ばならず、未塗工領域の逆カールをより大きくしてしま
う点から特に大きな問題となるのであろう。この塗工に
用いる装置としては、ブレードコーター、エアナイフコ
ーター、ロールコーター、ロッドコーター、カーテンコ
ーター、グラビアコーター等のコーターヘッドを用いる
ことができる。
【0014】次に、本発明でいう感圧複写紙上用紙用塗
工液について述べる。感圧複写紙上用紙用塗工液は、無
色の電子供与性染料を内包するマイクロカプセルを主体
とする。具体的には、公知のトリアリールメタン系、ジ
フェニルメタン系、キサンテン系、チアジン系、スピロ
系等の電子供与性染料を高沸点油状物質として通常の感
圧複写紙用油として知られているSAS(日本石油化学
(株)製、ジアリールメタン系)、KMC(呉羽化学
(株)製、ジアルキルナフタレン系)、あるいは場合に
より公知の脂肪族系の油を混合してなる溶媒に溶解せし
め、コアセルべーション法、in−situ法、界面重合法等
一般的なカプセル法によりマイクロカプセル中に内包せ
しめ、さらに、接着剤、顔料、スチルト剤、耐水化剤、
滑剤、消泡剤等適宜添加し、得ることができる。
【0015】なお、接着剤としては、例えば、でん粉
系、セルロース系、ポリビニルアルコール系等の各種バ
インダー、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリア
クリルアミド系共重合体、ポリアクリル酸、カゼイン、
スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン等が挙げら
れる。また、顔料としては、ケイソウ土、タルク、カオ
リン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグ
ネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化
アルミニウム、尿素−ホルマリン樹脂、プラスチックピ
グメント等が挙げられる。
【0016】次に、本発明でいう感熱記録紙用塗工液に
ついて述べる。感熱記録紙用塗工液は、無色の電子供与
性染料と該染料を加熱により発色せしめる電子受容性化
合物を主体とする。具体的には、公知のトリアリールメ
タン系、ジフェニルメタン系、キサンテン系、チアジン
系、スピロ系等の電子供与性染料とフェノール誘導体、
芳香族カルボン酸誘導体等の電子受容性化合物を、所望
する粒度まで粉砕し、接着剤中に分散せしめ、さらに、
公知の感度向上剤、顔料、滑剤、紫外線吸収剤、蛍光染
料、耐水化剤、湿潤剤、消泡剤等適宜添加し、得ること
ができる。
【0017】なお、接着剤としては、例えば、でん粉
系、セルロース系、ポリビニルアルコール系等の各種バ
インダー、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリア
クリルアミド系共重合体、ポリアクリル酸、カゼイン、
スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン等が挙げら
れる。また、感度向上剤としては、融点が80から14
0℃で溶融範囲が比較的シャープで熱応答性の良いもの
がよく、具体的には、2−(p−メチルベンジルオキ
シ)ナフタレン、シュウ酸−ビス(p−メチルベンジ
ル)、安息香酸やテレフタル酸のエステル類、高級脂肪
酸アミド類を挙げられる。顔料としては、ケイソウ土、
タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、塩
基性炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケ
イ素、水酸化アルミニウム、尿素−ホルマリン樹脂等が
挙げられる。
【0018】
【実施例】次に本発明の実施例について詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以
下に示す部及び%は、何れも重量基準である。また、塗
工量を示す値は断りのない限り乾燥後の塗工量を示すも
のとする。
【0019】実施例1 水性塗液の調製 焼成カオリン(アンシレックス、エンゲルハード社製) 100部 10%ヘキサメタリン酸ソーダ 4部 20%リン酸エステル化でん粉(MS4600、日本食品製) 30部 48%スチレン−ブタジエン系共重合ラッテクス 40部 水 80部 を撹拌分散し、塗工液を得た。
【0020】この水性塗液を、幅1500mm、坪量1
30g/m2の上質紙の片面に、液上げロール面に密着
せしめたドクトルにより両端部分約15mmの未塗工部
分を設けるようにブレードコーターにて塗工速度400
m/分で10g/m2塗工し、気液混合ノズル(アトマ
イジングノズル、共立合金製作所製)から水と空気を混
合し霧状にして吹き付ける方法により塗工面と同じ面側
の未塗工部分に所定量の水を付着せしめた。その後、カ
ール矯正装置である高性能加湿機(フルイデックス、バ
ーゲンダム社製)により塗工面と反対のウエブ全幅にわ
たり加湿せしめ、乾燥工程を経て塗工紙を得た。
【0021】実施例2 実施例1において、坪量105g/m2の上質紙を使用
した以外は全て同一にして塗工紙を得た。
【0022】実施例3 実施例1において、坪量50g/m2の上質紙を使用し
た以外は全て同一にして塗工紙を得た。
【0023】実施例4 実施例1において、水性塗液に更に水を250部追加
し、坪量50g/m2の上質紙を使用した以外は全て同
一にして塗工紙を得た。
【0024】実施例5 実施例1の水性塗液を、以下に示す感圧複写紙上用紙用
塗液に変え、坪量40g/m2の上質紙の片面にエアナ
イフコーターにて5g/m2塗工した以外は同様にして
塗工紙を得た。
【0025】(1) 電子供与性染料内包カプセルの調
製 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド(クリスタルヴァイオレットラク
トン)8部をジアリールエタン系溶媒(ハイゾールSA
S N−296、日本石油化学製)72部及びn−パラ
フィン油(n−パラフィンH、日本石油化学製)20部
の混合溶媒に溶解した疎水性溶液を用意した。スチレン
−無水マレイン酸共重合体5%水溶液180部に、前記
疎水性溶液220部を強撹拌下で徐々に添加し、体積平
均粒径が5ミクロンになるまで撹拌を続け乳化液を得
た。別にメラミン11部、37%ホルムアルデヒド水溶
液21部、水28部を加熱溶解して得たメラミン−ホル
ムアルデヒド初期縮合物水溶液を、乳化液中に添加し、
70℃の温度下で2時間撹拌してマイクロカプセルを得
た。 (2) 感圧複写紙上用紙塗液の調製 上記マイクロカプセル100部に小麦でん粉35部、ア
ルカリ増粘型SBRラテックス20部を添加し、pH9
に調整し、感圧複写紙上用紙塗液を得た。
【0026】実施例6 実施例1の水性塗液を、以下に示す感熱記録紙用塗液に
変え、坪量50g/m2の上質紙の片面にエアナイフコ
ーターにて5g/m2塗工した以外は同様にして塗工紙
を得た。
【0027】 (1) A液の調製 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 35部 5%PVA 105部 A液をダイノミル(シンマルエンタープライゼス製)に
て体積平均径0.6ミクロンに粉砕した。 (2) B液の調製 2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン 40部 2−ベンジルオキシナフタレン 55部 5%PVA 100部 40%ステアリン酸亜鉛分散物 20部 B液をダイノミル(シンマルエンタープライゼス製)に
て体積平均径1.2ミクロンに粉砕した。 (3) C液の調製 軽質炭酸カルシウム 35部 10%ヘキサメタリン酸ソーダ 3.5部 水 63部 (4) 感熱記録紙用塗液の調製 A、B、C液を混合し、更に10%PVA液を固形で全
固形の20%になるように添加し、感熱記録紙用塗液を
得た。
【0028】実施例7 実施例6において、塗工面と反対のウエブ全幅にわた
り、カール矯正装置である高性能加湿機(フルイデック
ス、バーゲンダム社製)を用い加湿せしめる代わりに、
ロールコーターにてPVA液を固形で0.2g/m2
工した以外は同様にして塗工紙を得た。
【0029】比較例1 実施例1において、未塗工部分を設けずに液上げロール
から上質紙の片面全幅に対して、ブレードコーターにて
10g/m2塗工し、その後、気液混合ノズルによる処
理工程を経ずに、カール矯正装置である高性能加湿機
(フルイデックス、バーゲンダム社製)により塗工面と
反対のウエブ全幅にわたり加湿せしめ、乾燥工程を経て
塗工紙を得た。
【0030】比較例2 実施例1において、両端部分約15mmの未塗工部分を
設けるようにブレードコーターにて10g/m2塗工
し、その後、気液混合ノズルによる処理工程を経ずに、
カール矯正装置である高性能加湿機(フルイデックス、
バーゲンダム社製)により塗工面と反対のウエブ全幅に
わたり加湿せしめ、乾燥工程を経て塗工紙を得た。
【0031】比較例3 比較例2において、坪量105g/m2の上質紙を使用
した以外は全て同一にして塗工紙を得た。
【0032】比較例4 比較例2において、坪量50g/m2の上質紙を使用し
た以外は全て同一にして塗工紙を得た。
【0033】比較例5 比較例2において、水性塗液に更に水を250部追加
し、坪量50g/m2の上質紙を使用した以外は全て同
一にして塗工紙を得た。
【0034】比較例6 実施例5において、両端部分約15mmの未塗工部分を
設けるようにエアナイフコーターにて5g/m2塗工
し、その後、気液混合ノズルによる処理工程を経ずに、
カール矯正装置である高性能加湿機(フルイデックス、
バーゲンダム社製)により塗工面と反対のウエブ全幅に
わたり加湿せしめた以外は同様にして塗工紙を得た。
【0035】比較例7 実施例6において、両端部分約15mmの未塗工部分を
設けるようにエアナイフコーターにて5g/m2塗工
し、その後、気液混合ノズルによる処理工程を経ずに、
カール矯正装置である高性能加湿機(フルイデックス、
バーゲンダム社製)により塗工面と反対のウエブ全幅に
わたり加湿せしめた以外は同様にして塗工紙を得た。
【0036】比較例8 実施例7において、両端部分約15mmの未塗工部分を
設けるようにエアナイフコーターにて5g/m2塗工
し、その後、気液混合ノズルによる処理工程を経ずに、
塗工面と反対のウエブ全幅にわたり、ロールコーターに
てPVA液を固形で0.2g/m2塗工した以外は同様
にして塗工紙を得た。
【0037】次に実施例1から7及び比較例1から8に
関して、塗工機のロールやキャンバスを塗液で汚染状
態、カール矯正処理による巻き込みに起因するシワやワ
インダー部における巻き取り幅方向の巻き硬さの硬軟
差、ロール等で擦られることで両端部に生ずる亀裂によ
るウエブの全幅切れトラブルの各項目判定結果につい
て、表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明方法によれば、連続走行するウエ
ブの両端に未塗工領域を設けつつ水性塗液を塗工し、乾
燥した後、塗工面の裏側に水または、水性塗液を塗工、
あるいは水蒸気を吹き付けるカール矯正処理を施す前段
階において、塗工面側より未塗工領域に水を付着せしめ
ることにより、製造過程において塗工設備を塗液で汚染
することなく、かつカール矯正処理以降の後工程の作業
効率に悪影響を及ぼすことのない塗工紙が製造できるこ
とが判る。特に、ウエブが坪量110g/m2以下の紙
の場合、水性塗液の固形分濃度が重量比で30%以下で
ある場合に効果は大であり、更に、感圧複写紙上用紙や
感熱記録紙において比較的坪量の低い紙に、固形分濃度
の低い塗液を塗工する場合の製造方法に対して極めて効
果的な対処方法であることが判る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続走行するウエブの片面に水性塗液を
    塗工し、乾燥した後、塗工面の裏側に水または水溶性高
    分子を含有する水性塗液を塗布、あるいは水蒸気を吹き
    付けるカール矯正処理を施してなる塗工紙の製造方法に
    おいて、ウエブの塗工面側両端部に未塗工領域を設け、
    かつ該カール矯正処理の前段階で該未塗工領域に塗工面
    側から水を付着せしめることを特徴とする塗工紙の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 水を付着せしめる方法が、気液混合型ノ
    ズルを用い、水と空気を混合し、霧状にして吹き付ける
    方法であることを特徴とする請求項1記載の塗工紙の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 ウエブが坪量110g/m2以下の紙で
    あり、水性塗液の固形分濃度が重量比で30%以下であ
    る請求項1及び2記載の塗工紙の製造方法。
  4. 【請求項4】 塗工紙が、ウエブの片面に無色の電子供
    与性染料を内包するマイクロカプセルを主体とする塗工
    層を設けてなる感圧複写紙上用紙である請求項1及び2
    記載の塗工紙の製造方法。
  5. 【請求項5】 塗工紙が、ウエブの片面に無色の電子供
    与性染料と該染料を加熱により発色せしめる電子受容性
    化合物を主体とする塗工層を設けてなる感熱記録紙であ
    る請求項1及び2記載の塗工紙の製造方法。
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