JPH08259894A - コーティング用組成物およびカラーフィルタ - Google Patents
コーティング用組成物およびカラーフィルタInfo
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- JPH08259894A JPH08259894A JP6995595A JP6995595A JPH08259894A JP H08259894 A JPH08259894 A JP H08259894A JP 6995595 A JP6995595 A JP 6995595A JP 6995595 A JP6995595 A JP 6995595A JP H08259894 A JPH08259894 A JP H08259894A
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- Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
- Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】イミド結合を含有するオルガノシロキサンオリ
ゴマー溶液である。 【効果】本発明のコーティング用組成物は、塗布性、保
存安定性に優れており、塗布後の被膜は耐熱性、透明性
を兼ね備え、接着性、靭性に優れている。
ゴマー溶液である。 【効果】本発明のコーティング用組成物は、塗布性、保
存安定性に優れており、塗布後の被膜は耐熱性、透明性
を兼ね備え、接着性、靭性に優れている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体用バッファコ−
ト、層間絶縁膜、パッシベ−ション膜等の電子材料用途
に適したコーティング用組成物に関するものであるが、
特に液晶素子における透明基板やカラ−フィルタ−など
の保護膜を形成するのに好適なコーティング用組成物に
関するものである。
ト、層間絶縁膜、パッシベ−ション膜等の電子材料用途
に適したコーティング用組成物に関するものであるが、
特に液晶素子における透明基板やカラ−フィルタ−など
の保護膜を形成するのに好適なコーティング用組成物に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶素子に色分解用カラ−フィル
タ−を組み合わせたカラ−液晶表示素子が、多々提案さ
れている。一般的なカラ−フィルタ−の構成としてはガ
ラス等の透明基板上に画素を形成させた上に、保護膜層
を設け、次いでITO透明電極を配するものであるが、
この保護膜層には下層を構成する画素、ガラスさらには
ブラックマトリックス成分として使用されるクロム等と
の接着性、上層を構成するITOとの接着性、液晶セル
を構成するためのエポキシ封止剤との接着性、画素不純
物成分との遮断性、平滑性、耐光性、耐湿熱性、耐溶剤
性、耐薬品性、強靭性および透明性、液晶セルを構成す
る際の後工程に要求される熱処理への耐熱性等の幅広い
特性が要求される。ガラス基板への保護膜としても同様
の特性が要求され、このような保護膜を形成せしめる熱
硬化性組成物として、特に耐熱性の見地からシロキサン
ポリマ前駆体やシリコ−ンポリイミド前駆体等の提案が
行なわれている。シロキサンポリマ前駆体のひとつであ
るポリアルキルシルセスキオキサン前駆体としては、例
えば特開昭63−241076号、特開平3−1266
12号、特開平3−188179号公報等に示されるご
とく広く知られており、また特開昭61−103927
号公報および特開昭63−291922号公報にはシリ
コ−ンポリイミド前駆体の製造方法が開示されている。
さらに特開昭63−291924号公報には特にカラ−
フィルタ−の保護膜形成を主たる目的としたシロキサン
ポリマ前駆体とシリコ−ンポリイミド前駆体からなる硬
化性組成物の提案が行なわれている。特開昭63−29
1924号公報において提案される硬化性組成物は総合
的に優れたカラ−フィルタ−保護膜を与えるものである
が、塗液組成物としての塗布性や上下層構成成分との接
着性、カラ−フィルタ−保護膜形成用塗液組成物として
の保存性等に問題点が残り、その改良が望まれていた。
タ−を組み合わせたカラ−液晶表示素子が、多々提案さ
れている。一般的なカラ−フィルタ−の構成としてはガ
ラス等の透明基板上に画素を形成させた上に、保護膜層
を設け、次いでITO透明電極を配するものであるが、
この保護膜層には下層を構成する画素、ガラスさらには
ブラックマトリックス成分として使用されるクロム等と
の接着性、上層を構成するITOとの接着性、液晶セル
を構成するためのエポキシ封止剤との接着性、画素不純
物成分との遮断性、平滑性、耐光性、耐湿熱性、耐溶剤
性、耐薬品性、強靭性および透明性、液晶セルを構成す
る際の後工程に要求される熱処理への耐熱性等の幅広い
特性が要求される。ガラス基板への保護膜としても同様
の特性が要求され、このような保護膜を形成せしめる熱
硬化性組成物として、特に耐熱性の見地からシロキサン
ポリマ前駆体やシリコ−ンポリイミド前駆体等の提案が
行なわれている。シロキサンポリマ前駆体のひとつであ
るポリアルキルシルセスキオキサン前駆体としては、例
えば特開昭63−241076号、特開平3−1266
12号、特開平3−188179号公報等に示されるご
とく広く知られており、また特開昭61−103927
号公報および特開昭63−291922号公報にはシリ
コ−ンポリイミド前駆体の製造方法が開示されている。
さらに特開昭63−291924号公報には特にカラ−
フィルタ−の保護膜形成を主たる目的としたシロキサン
ポリマ前駆体とシリコ−ンポリイミド前駆体からなる硬
化性組成物の提案が行なわれている。特開昭63−29
1924号公報において提案される硬化性組成物は総合
的に優れたカラ−フィルタ−保護膜を与えるものである
が、塗液組成物としての塗布性や上下層構成成分との接
着性、カラ−フィルタ−保護膜形成用塗液組成物として
の保存性等に問題点が残り、その改良が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、液晶
素子における透明基板やカラ−フィルタ−などの保護膜
を形成するのに好適なコーティング用組成物に関するも
のであり、特に塗布性が良好で接着性の改良された保護
膜を与え、また保存安定性に優れたコーティング用組成
物を提供するものである。
素子における透明基板やカラ−フィルタ−などの保護膜
を形成するのに好適なコーティング用組成物に関するも
のであり、特に塗布性が良好で接着性の改良された保護
膜を与え、また保存安定性に優れたコーティング用組成
物を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
イミド結合を含むオルガノシロキサンオリゴマーを含有
するコーティング用組成物により達成される。
イミド結合を含むオルガノシロキサンオリゴマーを含有
するコーティング用組成物により達成される。
【0005】本発明者等は耐熱性と透明性および靭性を
兼ね備えた被膜を与えるシロキサンポリマ前駆体、特に
シリコ−ンポリイミド前駆体に注目し、この被膜の問題
点である塗布性と保存安定性を改良することを意図し
て、鋭意検討した結果、上記の構成で容易にこれら問題
点を回避できることを見出だし本発明に到達したもので
ある。
兼ね備えた被膜を与えるシロキサンポリマ前駆体、特に
シリコ−ンポリイミド前駆体に注目し、この被膜の問題
点である塗布性と保存安定性を改良することを意図し
て、鋭意検討した結果、上記の構成で容易にこれら問題
点を回避できることを見出だし本発明に到達したもので
ある。
【0006】以下、本発明の構成を順に説明する。
【0007】本発明のイミド結合を含むオルガノシロキ
サンオリゴマーを含有するコーティング用組成物の必須
構造であるイミド結合は、下記式で表される結合をい
い、このようなイミド結合を有することにより、オリゴ
マー構造の安定性と被塗布基材への濡れ性が増し、塗液
組成物としての保存安定性、塗布性、塗膜の接着性が向
上するものと考えられる。
サンオリゴマーを含有するコーティング用組成物の必須
構造であるイミド結合は、下記式で表される結合をい
い、このようなイミド結合を有することにより、オリゴ
マー構造の安定性と被塗布基材への濡れ性が増し、塗液
組成物としての保存安定性、塗布性、塗膜の接着性が向
上するものと考えられる。
【0008】
【化1】 オルガノシロキサンオリゴマー中のイミド結合は、下記
一般式(1)で表されるアミノアルキルアルコキシシラ
ン、アミノアリールアルコキシシラン(以下、両者をあ
わせて「アミノオルガノアルコキシシラン」という)、
これらの加水分解物、またはこれらの加水分解縮合物の
1級アミノ基または2級アミノ基と、酸無水物形成能を
有する多価カルボン酸の加熱反応でもたらされるもので
あることが好ましい。
一般式(1)で表されるアミノアルキルアルコキシシラ
ン、アミノアリールアルコキシシラン(以下、両者をあ
わせて「アミノオルガノアルコキシシラン」という)、
これらの加水分解物、またはこれらの加水分解縮合物の
1級アミノ基または2級アミノ基と、酸無水物形成能を
有する多価カルボン酸の加熱反応でもたらされるもので
あることが好ましい。
【0009】 [R1 n Si(OR2 )]4-n ] (1) (ただし、R1 は有機基を示し、それぞれ同一でも異な
っていてもよく、少なくとも一つの有機基はアミノアル
キル基またはアミノアリール基であり、その他はアルキ
ル基、アリ−ル基、アリル基、フルオロアルキル基から
選ばれる有機基である。R2 は、それぞれ同一でも異な
っていてもよく、水素、アルキル基、アリ−ル基、アリ
ル基、フルオロアルキル基から選ばれる基である。また
n は1〜3の整数である)。
っていてもよく、少なくとも一つの有機基はアミノアル
キル基またはアミノアリール基であり、その他はアルキ
ル基、アリ−ル基、アリル基、フルオロアルキル基から
選ばれる有機基である。R2 は、それぞれ同一でも異な
っていてもよく、水素、アルキル基、アリ−ル基、アリ
ル基、フルオロアルキル基から選ばれる基である。また
n は1〜3の整数である)。
【0010】一般式(1)で表されるアミノオルガノア
ルコキシシランとしては特に限定されるものではない
が、具体的にはγ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、アミ
ノフェニルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキ
シシラン、2−アミノエチルアミノメチルトリメチルシ
ラン、2−アミノエチルアミノメチルトリメトキシシラ
ン、3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、2−
(2−アミノエチルチオエチル)トリエトキシシラン等
を挙げることができる。
ルコキシシランとしては特に限定されるものではない
が、具体的にはγ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、アミ
ノフェニルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキ
シシラン、2−アミノエチルアミノメチルトリメチルシ
ラン、2−アミノエチルアミノメチルトリメトキシシラ
ン、3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、2−
(2−アミノエチルチオエチル)トリエトキシシラン等
を挙げることができる。
【0011】これらのアミノオルガノアルコキシシラン
等と加熱反応せしめる酸無水物形成能を有する多価カル
ボン酸としては公知の該当多価カルボン酸が広く使用で
きるが、具体的にはピロメリット酸、3,3´,4,4
´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3´,4,
4´−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3´,4,4
´−ジフェニルエ−テルテトラカルボン酸、1,2,
3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、1,2,3,
4−ブタンテトラカルボン酸、トリメリット酸、ナジッ
ク酸もしくはこれらの混合物等を挙げることができ、特
に芳香族テトラカルボン酸、脂肪族テトラカルボン酸、
芳香族トリカルボン酸、マレイン酸から選ばれた少なく
とも一つであることが望ましい。これら多価カルボン酸
は酸無水物の状態で使用されても良く、また酸無水物の
状態で使用されコーティング用組成物の調製工程で加水
分解あるいは部分エステル化を受けたものであっても良
い。
等と加熱反応せしめる酸無水物形成能を有する多価カル
ボン酸としては公知の該当多価カルボン酸が広く使用で
きるが、具体的にはピロメリット酸、3,3´,4,4
´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3´,4,
4´−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3´,4,4
´−ジフェニルエ−テルテトラカルボン酸、1,2,
3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、1,2,3,
4−ブタンテトラカルボン酸、トリメリット酸、ナジッ
ク酸もしくはこれらの混合物等を挙げることができ、特
に芳香族テトラカルボン酸、脂肪族テトラカルボン酸、
芳香族トリカルボン酸、マレイン酸から選ばれた少なく
とも一つであることが望ましい。これら多価カルボン酸
は酸無水物の状態で使用されても良く、また酸無水物の
状態で使用されコーティング用組成物の調製工程で加水
分解あるいは部分エステル化を受けたものであっても良
い。
【0012】アミノオルガノアルコキシシラン、これら
の加水分解物またはこれらの加水分解縮合物の1級アミ
ノ基と酸無水物形成能を有する多価カルボン酸の加熱反
応は有機溶剤中で80℃、好ましくは100℃以上で行
なうことができるが、特に酸無水物形成能を有する多価
カルボン酸の存在下で合成されたオルガノシロキサンオ
リゴマー溶液中で行なうことにより、本発明の目的であ
る保存安定性、塗布性、塗膜の接着性が良好なコーティ
ング用組成物を得ることができる。
の加水分解物またはこれらの加水分解縮合物の1級アミ
ノ基と酸無水物形成能を有する多価カルボン酸の加熱反
応は有機溶剤中で80℃、好ましくは100℃以上で行
なうことができるが、特に酸無水物形成能を有する多価
カルボン酸の存在下で合成されたオルガノシロキサンオ
リゴマー溶液中で行なうことにより、本発明の目的であ
る保存安定性、塗布性、塗膜の接着性が良好なコーティ
ング用組成物を得ることができる。
【0013】ここで使用されるオルガノシロキサンオリ
ゴマーは特に限定されるものでは無く公知のオルガノシ
ロキサンオリゴマーが広く使用できるが、下記一般式
(2)で示されるオルガノトリアルコキシシランを [RSi(OR´)3 ] (2) (ただし、R、R´は同一でも異なっていてもよく、そ
れぞれ水素、アルキル基、アリ−ル基、アリル基、フル
オロアルキル基から選ばれる基である。)加水分解・縮
合あるいは縮合せしめて得られるオルガノシルセスキオ
キサンオリゴマーが好ましく使用される。原料成分のオ
ルガノトリアルコキシシランの具体例としては、メチル
トリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フ
ェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、トリフルオロメチル
メトキシシラン、トリフルオロエチルトリメトキシシラ
ン、γ−メタアクリルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メタアクリルオキシプロピルトリエトキシシラ
ン等を挙げることができるがこれらに限定されるもので
は無く、またテトラメトキシシラン、テトラエトキシシ
ラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシ
シラン、ジフェニルジメトキシシランのようなテトラア
ルコキシシランあるいはジアルコキシシランを併用する
ことも可能である。
ゴマーは特に限定されるものでは無く公知のオルガノシ
ロキサンオリゴマーが広く使用できるが、下記一般式
(2)で示されるオルガノトリアルコキシシランを [RSi(OR´)3 ] (2) (ただし、R、R´は同一でも異なっていてもよく、そ
れぞれ水素、アルキル基、アリ−ル基、アリル基、フル
オロアルキル基から選ばれる基である。)加水分解・縮
合あるいは縮合せしめて得られるオルガノシルセスキオ
キサンオリゴマーが好ましく使用される。原料成分のオ
ルガノトリアルコキシシランの具体例としては、メチル
トリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フ
ェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、トリフルオロメチル
メトキシシラン、トリフルオロエチルトリメトキシシラ
ン、γ−メタアクリルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メタアクリルオキシプロピルトリエトキシシラ
ン等を挙げることができるがこれらに限定されるもので
は無く、またテトラメトキシシラン、テトラエトキシシ
ラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシ
シラン、ジフェニルジメトキシシランのようなテトラア
ルコキシシランあるいはジアルコキシシランを併用する
ことも可能である。
【0014】ここで特にオルガノトリアルコキシシラン
化合物の少なくとも一部として、フェニルトリエトキシ
シラン、フェニルトリメトキシシランのようなフェニル
トリアルコキシシランおよびメチルトリエトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシランのようなメチルトリアル
コキシシランを併用することが、接着性と保存安定性の
良好なコーティング用組成物溶液を得るために有用であ
り、かつ本組成物から得られる被膜の靭性を向上させる
ことができる。
化合物の少なくとも一部として、フェニルトリエトキシ
シラン、フェニルトリメトキシシランのようなフェニル
トリアルコキシシランおよびメチルトリエトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシランのようなメチルトリアル
コキシシランを併用することが、接着性と保存安定性の
良好なコーティング用組成物溶液を得るために有用であ
り、かつ本組成物から得られる被膜の靭性を向上させる
ことができる。
【0015】アミノオルガノアルコキシシラン、これら
の加水分解物またはこれらの加水分解縮合物の1級アミ
ノ基と反応せしめる多価カルボン酸はオルガノシルセス
キオキサンオリゴマー合成後に添加されても良いが、オ
ルガノシルセスキオキサンオリゴマー合成における原料
オルガノトリアルコキシシランの加水分解あるいは加水
分解・縮合触媒として使用されることが好ましく、この
ような使用方法を採用することは、塗布性や保存安定性
の優れたコーティング用組成物溶液を得るために有用で
ある。
の加水分解物またはこれらの加水分解縮合物の1級アミ
ノ基と反応せしめる多価カルボン酸はオルガノシルセス
キオキサンオリゴマー合成後に添加されても良いが、オ
ルガノシルセスキオキサンオリゴマー合成における原料
オルガノトリアルコキシシランの加水分解あるいは加水
分解・縮合触媒として使用されることが好ましく、この
ような使用方法を採用することは、塗布性や保存安定性
の優れたコーティング用組成物溶液を得るために有用で
ある。
【0016】本発明のコーティング用組成物の製造方法
としては、特に限定されるものではないが、有機溶剤中
で多価カルボン酸を触媒としてオルガノトリアルコキシ
シラン類を加水分解あるいは加水分解・縮合させた後、
アミノオルガノアルコキシシランを添加・混合、あるい
は添加・混合・加熱反応せしめる方法が好ましい。ここ
でアミノオルガノアルコキシシランの添加時期としては
オルガノトリアルコキシシラン類の加水分解前であって
も良く、いずれの方法においても本発明のコーティング
用組成物が得られるものである。
としては、特に限定されるものではないが、有機溶剤中
で多価カルボン酸を触媒としてオルガノトリアルコキシ
シラン類を加水分解あるいは加水分解・縮合させた後、
アミノオルガノアルコキシシランを添加・混合、あるい
は添加・混合・加熱反応せしめる方法が好ましい。ここ
でアミノオルガノアルコキシシランの添加時期としては
オルガノトリアルコキシシラン類の加水分解前であって
も良く、いずれの方法においても本発明のコーティング
用組成物が得られるものである。
【0017】アミノオルガノアルコキシシランの添加・
混合・加熱反応は得られるコーティング用組成物の塗布
性と安定性の見地から80℃〜200℃、好ましくは1
00℃〜180℃、さらに好ましくは120℃〜160
℃である。
混合・加熱反応は得られるコーティング用組成物の塗布
性と安定性の見地から80℃〜200℃、好ましくは1
00℃〜180℃、さらに好ましくは120℃〜160
℃である。
【0018】このような手法で得られたコーティング用
組成物中の構造の少なくとも一部は側鎖、末端あるいは
主鎖中にイミド結合を有するシロキサンオリゴマーであ
り、イミド結合の濃度はアミノオルガノアルコキシシラ
ン添加後の加熱反応温度に依存し、この熱処理温度が高
くなるほどイミド結合濃度の高いコーティング用組成物
となる。本発明のコーティング用組成物はイミド結合を
含むオルガノシロキサンオリゴマーを含有するものであ
り、イミド結合濃度を特に限定するものでは無いが、イ
ミド形成能を有する構造の少なくとも1モル%以上、好
ましくは5モル%以上、さらに好ましくは10モル%以
上がイミド化していることが望ましい。ここでイミド形
成能を有する構造としては、隣接するヒドロキシカルボ
キシル基とアミノ基の塩、あるいはアミック酸構造であ
るが、これらに限定されるものでは無い。
組成物中の構造の少なくとも一部は側鎖、末端あるいは
主鎖中にイミド結合を有するシロキサンオリゴマーであ
り、イミド結合の濃度はアミノオルガノアルコキシシラ
ン添加後の加熱反応温度に依存し、この熱処理温度が高
くなるほどイミド結合濃度の高いコーティング用組成物
となる。本発明のコーティング用組成物はイミド結合を
含むオルガノシロキサンオリゴマーを含有するものであ
り、イミド結合濃度を特に限定するものでは無いが、イ
ミド形成能を有する構造の少なくとも1モル%以上、好
ましくは5モル%以上、さらに好ましくは10モル%以
上がイミド化していることが望ましい。ここでイミド形
成能を有する構造としては、隣接するヒドロキシカルボ
キシル基とアミノ基の塩、あるいはアミック酸構造であ
るが、これらに限定されるものでは無い。
【0019】本発明のコーティング用組成物の好ましい
構成としては、アルキルトリアルコキシシランあるいは
アリールトリアルコキシシラン、テトラカルボン酸ない
しその無水物、および分子内に1個以上の第1級アミノ
基ないし第2級アミノ基と1個以上のアルコキシ基を有
するケイ素化合物を有機溶剤中で加水分解・加熱縮合し
て得られる組成物である。
構成としては、アルキルトリアルコキシシランあるいは
アリールトリアルコキシシラン、テトラカルボン酸ない
しその無水物、および分子内に1個以上の第1級アミノ
基ないし第2級アミノ基と1個以上のアルコキシ基を有
するケイ素化合物を有機溶剤中で加水分解・加熱縮合し
て得られる組成物である。
【0020】本発明のコーティング用組成物の調製に使
用される有機溶剤は特に限定されるものではないが、塗
布性の良好なコ−ティング用組成物を得るために好まし
く使用される溶剤主成分としては分子内に少なくとも一
個の水酸基を含有する沸点100〜300℃の液体およ
び/または分子内に少なくとも一個のエーテル結合を含
有する沸点100〜300℃の液体が挙げられる。この
ような有機溶剤成分としては、例えば3−メチル−3−
メトキシブタノ−ル、3−メチル−3−メトキシブチル
アセテ−ト、プロピレングリコ−ル−モノ−メチルエ−
テル、プロピレングリコ−ル−モノ−メチルエ−テルア
セテ−ト、ジプロピレングリコ−ル−モノ−メチルエ−
テル、トリプロピレングリコ−ル−モノ−メチルエ−テ
ル、プロピレングリコ−ル−モノ−3級−ブチルエ−テ
ル、イソブチルアルコ−ル、イソアミルアルコ−ル、エ
チルセロソルブ、エチルセロソルブアセテ−ト、ブチル
セロソルブ、ブチルセロソルブアセテ−ト、メチルカル
ビト−ル、メチルカルビト−ルアセテ−ト、エチルカル
ビト−ル、エチルカルビト−ルアセテ−ト等が挙げられ
るがこれらに限定されるものではない。また特に本発明
のコーティング用組成物の調製においてはN−メチルピ
ロリドン、γブチロラクトン、N,N−ジメチルアセト
アミド等の極性溶剤を併用しても良い。
用される有機溶剤は特に限定されるものではないが、塗
布性の良好なコ−ティング用組成物を得るために好まし
く使用される溶剤主成分としては分子内に少なくとも一
個の水酸基を含有する沸点100〜300℃の液体およ
び/または分子内に少なくとも一個のエーテル結合を含
有する沸点100〜300℃の液体が挙げられる。この
ような有機溶剤成分としては、例えば3−メチル−3−
メトキシブタノ−ル、3−メチル−3−メトキシブチル
アセテ−ト、プロピレングリコ−ル−モノ−メチルエ−
テル、プロピレングリコ−ル−モノ−メチルエ−テルア
セテ−ト、ジプロピレングリコ−ル−モノ−メチルエ−
テル、トリプロピレングリコ−ル−モノ−メチルエ−テ
ル、プロピレングリコ−ル−モノ−3級−ブチルエ−テ
ル、イソブチルアルコ−ル、イソアミルアルコ−ル、エ
チルセロソルブ、エチルセロソルブアセテ−ト、ブチル
セロソルブ、ブチルセロソルブアセテ−ト、メチルカル
ビト−ル、メチルカルビト−ルアセテ−ト、エチルカル
ビト−ル、エチルカルビト−ルアセテ−ト等が挙げられ
るがこれらに限定されるものではない。また特に本発明
のコーティング用組成物の調製においてはN−メチルピ
ロリドン、γブチロラクトン、N,N−ジメチルアセト
アミド等の極性溶剤を併用しても良い。
【0021】本発明のコーティング用組成物の塗布性を
さらに改良するために公知の界面活性剤、その他の添加
剤を使用することができる。
さらに改良するために公知の界面活性剤、その他の添加
剤を使用することができる。
【0022】本発明のコーティング用組成物は塗布性、
保存安定性に優れ、基板塗布後、通常、加熱により硬化
するものであり、硬化膜は耐熱性、透明性を兼ね備え、
接着性、靭性に優れ、さらには電気的性質も良好なの
で、液晶表示素子に用いられる透明基板やカラーフィル
タの保護膜形成用材料として有用であるが、半導体固体
素子の絶縁膜、パッシベーション膜、バッファ膜、半導
体集積回路または多層プリント配線板の層間絶縁膜、光
導波路形成用材料、位相シフター用材料、さらには各種
電子部品の保護膜としても用いることができる。
保存安定性に優れ、基板塗布後、通常、加熱により硬化
するものであり、硬化膜は耐熱性、透明性を兼ね備え、
接着性、靭性に優れ、さらには電気的性質も良好なの
で、液晶表示素子に用いられる透明基板やカラーフィル
タの保護膜形成用材料として有用であるが、半導体固体
素子の絶縁膜、パッシベーション膜、バッファ膜、半導
体集積回路または多層プリント配線板の層間絶縁膜、光
導波路形成用材料、位相シフター用材料、さらには各種
電子部品の保護膜としても用いることができる。
【0023】例えば、カラーフィルタの保護膜として用
いる場合は、ガラスなどの透明基板の上の着色層および
必要に応じて該着色層の間隙に設けられた遮光層の上
に、本発明のコーティング用組成物を塗布、硬化させて
透明保護膜とする。
いる場合は、ガラスなどの透明基板の上の着色層および
必要に応じて該着色層の間隙に設けられた遮光層の上
に、本発明のコーティング用組成物を塗布、硬化させて
透明保護膜とする。
【0024】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。
明する。
【0025】実施例1 メチルトリメトキシシラン136g(1.0モル)、フ
ェニルトリメトキシシラン198g(1.0モル)、
3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
2無水物32.2g(0.1モル)をγ−ブチロラクト
ン140g、3−メチル−3−メトキシブタノ−ル42
1gに溶解し、30℃で撹拌しながら、118gの蒸留
水を加え、1時間加熱撹拌し、加水分解・縮合を行なっ
た。
ェニルトリメトキシシラン198g(1.0モル)、
3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
2無水物32.2g(0.1モル)をγ−ブチロラクト
ン140g、3−メチル−3−メトキシブタノ−ル42
1gに溶解し、30℃で撹拌しながら、118gの蒸留
水を加え、1時間加熱撹拌し、加水分解・縮合を行なっ
た。
【0026】この溶液を、バス温105℃で3時間加
熱、攪拌、生成したアルコ−ルと水140gを留去さ
せ、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸を含有するオルガノシルセスキオキサンオリゴマー
溶液とした。
熱、攪拌、生成したアルコ−ルと水140gを留去さ
せ、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸を含有するオルガノシルセスキオキサンオリゴマー
溶液とした。
【0027】この溶液にγ−アミノプロピルメチルジエ
トキシシラン38.3g(0.2モル)をγ−ブチロラ
クトン133g、3−メチル−3−メトキシブタノ−ル
425gの混合液を添加して、同温で1時間加熱、攪拌
した後、徐々に加熱、攪拌下に昇温して1時間後にバス
温140℃として2時間、加熱攪拌し、反応温度を13
0℃まで上げて生成したアルコ−ルと水75gを留去さ
せた。
トキシシラン38.3g(0.2モル)をγ−ブチロラ
クトン133g、3−メチル−3−メトキシブタノ−ル
425gの混合液を添加して、同温で1時間加熱、攪拌
した後、徐々に加熱、攪拌下に昇温して1時間後にバス
温140℃として2時間、加熱攪拌し、反応温度を13
0℃まで上げて生成したアルコ−ルと水75gを留去さ
せた。
【0028】このようにして得られた溶液の固形分濃度
を300℃、30分加熱の溶剤除去法で測定すると1
8.7重量%であり、粘度は21センチポイズ(25
℃)であった。
を300℃、30分加熱の溶剤除去法で測定すると1
8.7重量%であり、粘度は21センチポイズ(25
℃)であった。
【0029】この溶液から低温(60℃)製膜でシリコ
ンウエハ上に形成せしめた被膜をIR吸光分析により、
分析したところ、明らかに1775cm-1にイミド結合
の吸収が観察され、その吸光度のレベルから、イミド形
成能を有する構造の約15モル%がイミド化しているも
のと推定された。
ンウエハ上に形成せしめた被膜をIR吸光分析により、
分析したところ、明らかに1775cm-1にイミド結合
の吸収が観察され、その吸光度のレベルから、イミド形
成能を有する構造の約15モル%がイミド化しているも
のと推定された。
【0030】このイミド結合を含むオルガノシロキサン
オリゴマー溶液を、孔径0.2μのフィルタ−で濾過し
コ−テイング塗液を調製した。この塗液を1mm厚みの
無アルカリガラス板上にスピンコ−タで塗布し、100
℃熱風乾燥機中で5分間プレキュアした後290℃で1
時間のキュアを行ない1.7μmの塗膜を形成させた。
この塗膜は欠点がなく良好な平坦性(±0.05μm以
下)を有し、400〜800nmの可視領域で97%以
上の光透過性を示し、鉛筆引っ掻き硬度は3Hを示し
た。ガラス板への接着性をテ−プ剥離によるゴバン目試
験(JIS K−5400)で評価したが、剥離は全く
見られなかった。これらの特性は220℃のギヤオ−ブ
ン中で200時間加熱処理しても低下することがなく、
また120℃、2気圧、100%RH、96時間の湿熱
処理を行なっても低下しなかった。
オリゴマー溶液を、孔径0.2μのフィルタ−で濾過し
コ−テイング塗液を調製した。この塗液を1mm厚みの
無アルカリガラス板上にスピンコ−タで塗布し、100
℃熱風乾燥機中で5分間プレキュアした後290℃で1
時間のキュアを行ない1.7μmの塗膜を形成させた。
この塗膜は欠点がなく良好な平坦性(±0.05μm以
下)を有し、400〜800nmの可視領域で97%以
上の光透過性を示し、鉛筆引っ掻き硬度は3Hを示し
た。ガラス板への接着性をテ−プ剥離によるゴバン目試
験(JIS K−5400)で評価したが、剥離は全く
見られなかった。これらの特性は220℃のギヤオ−ブ
ン中で200時間加熱処理しても低下することがなく、
また120℃、2気圧、100%RH、96時間の湿熱
処理を行なっても低下しなかった。
【0031】さらにこのガラス板上塗膜に液晶セル封止
用エポキシ樹脂を1mm幅8μm厚みに塗布・キュアさ
せて剥離力を測定したところ、2Kg/cm以上の実用
強度を示し、この接着性は120℃、2気圧、100%
RH、24時間の湿熱処理を行なっても低下しなかっ
た。
用エポキシ樹脂を1mm幅8μm厚みに塗布・キュアさ
せて剥離力を測定したところ、2Kg/cm以上の実用
強度を示し、この接着性は120℃、2気圧、100%
RH、24時間の湿熱処理を行なっても低下しなかっ
た。
【0032】また、このコ−テイング塗液を室温(25
℃)で30日間放置した後、同様の塗布と評価を行い、
同様特性の塗膜が得られることを確認した。
℃)で30日間放置した後、同様の塗布と評価を行い、
同様特性の塗膜が得られることを確認した。
【0033】また1mm厚みの無アルカリガラス板の代
わりに、該ガラス板上に蒸着クロムのブラックマトリッ
クスとポリイミドをバインダ−成分とする顔料分散タイ
プのRGB画素を形成させたカラ−フィルタ−を使用し
て、このカラ−フィルタ−上に同様の塗布とプレキュア
・キュアを行なった。当初ブラックマトリックスと画素
の段差は1.5μmであったが該コ−テイング膜形成後
の段差は0.3μmとなった。その他の特性は無アルカ
リガラス板上被膜とほぼ同様であった。
わりに、該ガラス板上に蒸着クロムのブラックマトリッ
クスとポリイミドをバインダ−成分とする顔料分散タイ
プのRGB画素を形成させたカラ−フィルタ−を使用し
て、このカラ−フィルタ−上に同様の塗布とプレキュア
・キュアを行なった。当初ブラックマトリックスと画素
の段差は1.5μmであったが該コ−テイング膜形成後
の段差は0.3μmとなった。その他の特性は無アルカ
リガラス板上被膜とほぼ同様であった。
【0034】比較実施例1 メチルトリメトキシシラン40.8g(0.3モル)、
フェニルトリメトキシシラン59.4g(0.3モ
ル)、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸2無水物4.83g(0.015モル)を3−メ
チル−3−メトキシブタノ−ル200gに溶解し、30
℃で撹拌しながら、34.2gの蒸留水を加え、1時間
加熱撹拌し、加水分解・縮合を行なった。
フェニルトリメトキシシラン59.4g(0.3モ
ル)、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸2無水物4.83g(0.015モル)を3−メ
チル−3−メトキシブタノ−ル200gに溶解し、30
℃で撹拌しながら、34.2gの蒸留水を加え、1時間
加熱撹拌し、加水分解・縮合を行なった。
【0035】この溶液を、徐々に加熱、攪拌下に昇温し
て2時間後にバス温135℃として2時間、加熱攪拌
し、生成したアルコ−ルと水61.5gを留去させ、
3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
を含有するオルガノシルセスキオキサンオリゴマー溶液
とした。この溶液を30℃まで冷却して、γ−アミノプ
ロピルメチルジエトキシシラン5.76g(0.03モ
ル)と3−メチル−3−メトキシブタノ−ル57.3g
の混合液を添加して、同温度で2時間加熱、攪拌し、室
温に冷却し、有機構造変性のオルガノシルセスキオキサ
ンオリゴマー溶液を得た。このように得られた溶液の固
形分濃度を300℃、30分加熱の溶剤除去法で測定す
ると21.0重量%であり、粘度は18センチポイズ
(25℃)であった。
て2時間後にバス温135℃として2時間、加熱攪拌
し、生成したアルコ−ルと水61.5gを留去させ、
3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
を含有するオルガノシルセスキオキサンオリゴマー溶液
とした。この溶液を30℃まで冷却して、γ−アミノプ
ロピルメチルジエトキシシラン5.76g(0.03モ
ル)と3−メチル−3−メトキシブタノ−ル57.3g
の混合液を添加して、同温度で2時間加熱、攪拌し、室
温に冷却し、有機構造変性のオルガノシルセスキオキサ
ンオリゴマー溶液を得た。このように得られた溶液の固
形分濃度を300℃、30分加熱の溶剤除去法で測定す
ると21.0重量%であり、粘度は18センチポイズ
(25℃)であった。
【0036】この溶液から低温(60℃)製膜でシリコ
ンウエハ上に形成せしめた被膜をIR吸光分析により、
分析したが1775cm-1のイミド結合の吸収はまった
く観察されなかった。
ンウエハ上に形成せしめた被膜をIR吸光分析により、
分析したが1775cm-1のイミド結合の吸収はまった
く観察されなかった。
【0037】この有機構造変性のオルガノシルセスキオ
キサンオリゴマー溶液を、孔径0.2μのフィルタ−で
濾過しコ−テイング塗液を調製した。この塗液を1mm
厚みの無アルカリガラス板上にスピンコ−タで塗布し、
100℃熱風乾燥機中で5分間プレキュアした後290
℃で1時間のキュアを行ない1.5μmの塗膜を形成さ
せたがこの塗膜には塗布ムラが観察された。
キサンオリゴマー溶液を、孔径0.2μのフィルタ−で
濾過しコ−テイング塗液を調製した。この塗液を1mm
厚みの無アルカリガラス板上にスピンコ−タで塗布し、
100℃熱風乾燥機中で5分間プレキュアした後290
℃で1時間のキュアを行ない1.5μmの塗膜を形成さ
せたがこの塗膜には塗布ムラが観察された。
【0038】またこの溶液を1週間、30℃で放置した
ところ、溶液粘度が約1.5倍に上昇していた。
ところ、溶液粘度が約1.5倍に上昇していた。
【0039】比較実施例2 実施例1において4,4´−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸2無水物32.2g(0.1モル)とγ−アミノ
プロピルメチルジエトキシシラン38.3g(0.2モ
ル)を使用しないで、同様の実験を行なった。得られた
溶液を使用して無アルカリガラス基板上で同様の塗布と
評価を行なったところ、120℃、2気圧、100%R
H、24時間の湿熱処理後のゴバン目試験(JIS K
−5400)で100%の塗膜剥離が生じた。
ボン酸2無水物32.2g(0.1モル)とγ−アミノ
プロピルメチルジエトキシシラン38.3g(0.2モ
ル)を使用しないで、同様の実験を行なった。得られた
溶液を使用して無アルカリガラス基板上で同様の塗布と
評価を行なったところ、120℃、2気圧、100%R
H、24時間の湿熱処理後のゴバン目試験(JIS K
−5400)で100%の塗膜剥離が生じた。
【0040】実施例2 実施例1において4,4´−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸2無水物32.2g(0.1モル)の代わりにト
リメリット酸20.0g(0.1モル)を使用して、ほ
ぼ同様の結果を得た。
ボン酸2無水物32.2g(0.1モル)の代わりにト
リメリット酸20.0g(0.1モル)を使用して、ほ
ぼ同様の結果を得た。
【0041】実施例3 実施例1において4,4´−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸2無水物32.2g(0.1モル)の代わりに無
水マレイン9.8g(0.1モル)を使用して、ほぼ同
様の結果を得た。
ボン酸2無水物32.2g(0.1モル)の代わりに無
水マレイン9.8g(0.1モル)を使用して、ほぼ同
様の結果を得た。
【0042】実施例4 実施例1においてγ−アミノプロピルメチルジエトキシ
シラン38.3g(0.2モル)の代わりにN−β(ア
ミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラ
ン46.9g(0.2モル)を使用して、ほぼ同様の結
果を得た。
シラン38.3g(0.2モル)の代わりにN−β(ア
ミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラ
ン46.9g(0.2モル)を使用して、ほぼ同様の結
果を得た。
【0043】
【発明の効果】本発明のコーティング用組成物は、塗布
性、保存安定性に優れており、塗布後の被膜は耐熱性、
透明性を兼ね備え、接着性、靭性に優れている。
性、保存安定性に優れており、塗布後の被膜は耐熱性、
透明性を兼ね備え、接着性、靭性に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/46 H01L 23/30 R // H01L 21/312 21/90 S 21/768
Claims (7)
- 【請求項1】 イミド結合を含むオルガノシロキサンオ
リゴマーを含有するコーティング用組成物。 - 【請求項2】 イミド結合を含むオルガノシロキサンオ
リゴマーの少なくとも一部が、アミノアルキルアルコキ
シシラン、アミノアリールアルコキシシラン、これらの
加水分解物、またはこれらの加水分解縮合物と、酸無水
物形成能を有する多価カルボン酸の加熱反応体である請
求項1記載のコーティング用組成物。 - 【請求項3】 請求項1記載のコーティング用組成物か
らなるカラーフィルタ保護膜用コーティング用組成物。 - 【請求項4】 請求項1記載のコーティング用組成物か
らなる半導体固体素子の絶縁膜、パッシベーション膜ま
たはバッファ膜用コーティング用組成物。 - 【請求項5】 請求項1記載のコーティング用組成物か
らなる半導体集積回路または多層プリント配線板の層間
絶縁膜用コーティング用組成物。 - 【請求項6】 請求項1記載のコーティング用組成物か
らなる光導波路形成用コーティング用組成物。 - 【請求項7】 透明基板上に少なくとも着色層および保
護膜をこの順に設けたカラーフィルタにおいて、該保護
膜が請求項3記載のカラーフィルタ保護膜用コーティン
グ用組成物を硬化してなることを特徴とするカラーフィ
ルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6995595A JPH08259894A (ja) | 1995-03-28 | 1995-03-28 | コーティング用組成物およびカラーフィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6995595A JPH08259894A (ja) | 1995-03-28 | 1995-03-28 | コーティング用組成物およびカラーフィルタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08259894A true JPH08259894A (ja) | 1996-10-08 |
Family
ID=13417593
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6995595A Withdrawn JPH08259894A (ja) | 1995-03-28 | 1995-03-28 | コーティング用組成物およびカラーフィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08259894A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114806406A (zh) * | 2022-04-25 | 2022-07-29 | 开封夸克新材料有限公司 | 一种环保型硅氧烷防腐蚀耐温涂料 |
-
1995
- 1995-03-28 JP JP6995595A patent/JPH08259894A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114806406A (zh) * | 2022-04-25 | 2022-07-29 | 开封夸克新材料有限公司 | 一种环保型硅氧烷防腐蚀耐温涂料 |
CN114836129A (zh) * | 2022-04-25 | 2022-08-02 | 开封夸克新材料有限公司 | 一种环保型隔热保温涂料及其制备方法 |
CN114921179A (zh) * | 2022-04-25 | 2022-08-19 | 开封夸克新材料有限公司 | 一种环保型耐高温涂料、制备方法及其应用 |
CN114957668A (zh) * | 2022-04-25 | 2022-08-30 | 开封夸克新材料有限公司 | 一种硅氧烷聚合物及其制备方法 |
CN114958199A (zh) * | 2022-04-25 | 2022-08-30 | 开封夸克新材料有限公司 | 一种环保型超耐侯预涂板材涂料及其制备方法 |
CN114836129B (zh) * | 2022-04-25 | 2022-12-27 | 开封夸克新材料有限公司 | 一种环保型隔热保温涂料及其制备方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20031202 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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