JPH08259585A - 生理活性物質fr183783 - Google Patents

生理活性物質fr183783

Info

Publication number
JPH08259585A
JPH08259585A JP7087717A JP8771795A JPH08259585A JP H08259585 A JPH08259585 A JP H08259585A JP 7087717 A JP7087717 A JP 7087717A JP 8771795 A JP8771795 A JP 8771795A JP H08259585 A JPH08259585 A JP H08259585A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substance
reaction
culture
fungus
physiologically active
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7087717A
Other languages
English (en)
Inventor
Shusuke Nakajima
秀典 中島
Michiyo Miyauchi
三千世 宮内
Tomoko Sato
智子 佐藤
Shigehiro Takase
茂弘 高瀬
Hiroshi Terano
紘 寺野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP7087717A priority Critical patent/JPH08259585A/ja
Publication of JPH08259585A publication Critical patent/JPH08259585A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/30Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change

Landscapes

  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Compounds Of Unknown Constitution (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 カビに分類される微生物(例えばFungus str
ain No. 11288)を培養して、中性淡黄色粉末FR18
3783物質を製造する。 【効果】 この物質は、すぐれた生理活性を示し、抗菌
剤、抗腫瘍剤等として利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、FR183783物
質、その製法及び用途に関するものである。FR183
783物質は、微生物、特に真菌の培養物から分離採取
された従来未知の新規物質であり、すぐれた生理活性を
示し、ヒトや動物用の抗菌剤、抗腫瘍剤等の微生物、カ
ビ、癌細胞に起因する各種疾患の予防、治療剤として有
効である。
【0002】
【従来の技術】従来より各種の抗菌性物質、抗腫瘍性物
質が開発されてきたが、有効性、抗菌スペクトル、安全
性、製造コスト等の面からみて満足し得るものは少な
く、新規物質の開発が当業界において強く要望されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
当業界における要望に応えるためになされたものであっ
て、新規にして卓越した生理活性物質を開発する目的で
なされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明者らは各方面から検討の結果、微生物の発酵生
産物に着目し、各種微生物のスクリーニングを鋭意実施
した。その結果、徳島市で採取した土壌試料より新たに
分離したNo.11288株の培養物からの分離抽出物
がすぐれた抗菌、抗腫瘍作用を有するという新知見を
得、そして更にこの物質についてその理化学的性質を詳
細に研究したところ、従来未知の新規物質であることを
確認してこの物質を新たにFR183783物質と命名
し、そして更に研究の結果、この工業的製法を確立し、
本発明を完成するに至った。
【0005】本発明に係るFR183783物質は、下
記表2、表3、表4に示される理化学的性質を有する新
規物質である。
【0006】
【表2】
【0007】
【表3】
【0008】
【表4】
【0009】本発明に係るFR183783物質は、例
えばNo.11288株によって生産される。No.1
1288株は、徳島県徳島市で採取した土壌試料から分
離した真菌である。本菌株は各種培地上で抑制的に拡が
り、黄味白色から茶色の集落を形成する。No.112
88株は、培地上で、小型菌核と分生子を形成した。分
生子形成様式は分節型であった。テレオモルフは観察さ
れなかった。以下に本菌の菌学的性質を示す。
【0010】各種培地上での培養性状を下記表5、表6
に示した。ツァペック・ドックス寒天培地の中心に接種
し、25℃で14日間培養した時の生育は極めて抑制的
で、直径0.5−1.0cmであった。集落の表面は隆
起し、フェルト状、放射状の溝を生じ、灰味茶色であっ
た。黄色の可溶性色素を生じた。小型菌核と分生子が観
された。集落裏面は黄味茶色であった。同様の培養を麦
芽抽出寒天培地上で行った時も、生育は極めて抑制的で
あった(直径0.5−1.0cm)。集落表面は隆起
し、フェルト状で、放射状の溝を生じ、黄味白色であっ
た。小型菌核が観察された。集落裏面は淡オレンジ色で
あった。
【0011】
【表5】
【0012】
【表6】
【0013】以上の特徴は、25℃で、14日間培養後
に観察した。色調の記載は、メチューン・ハンドブック
・オブ・カラー(A. Kornerup and J. H. Wanscher, Me
thuen Handbook of Colour, Third ed., Methuen, Lond
on, 1983)をもとにして行った。
【0014】形態的特徴の観察は、ツァペック・ドック
ス寒天培地上での2週間後の生育をもとに行った。小型
菌核は散在、またはゆるく集合して形成され、表在性
で、亜球形から洋なし形、35−75×45−90μ
m、滑壁で、茶色であった。分生子構造は気菌糸の先端
または側方に生じ、分生子柄は栄養菌糸との区別が不明
瞭で、先端に分生子鎖を形成する。分節型分生子は無
色、滑面、隔壁はなしまたは1つか2つで、両端に平ら
で明瞭な裁断状痕を持ち、たる型から円筒形、大きさは
2.0−4.5×4.0−11.0μmであった。
【0015】栄養菌糸は隔壁を持ち、無色、平滑、分枝
する。菌糸細胞は円筒形で、巾1.5−2.5μmであ
る。No.11288株は、9〜37℃で生育可能で、
最適生育温度は25〜29℃である(ポテト・デキスト
ロース寒天培地上で測定した)。
【0016】これらの菌学的性質を検討した結果、N
o.11288株はカビに属するものと同定し、本生産
株をカビNo.11288(Fungus strain No. 1128
8)と命名し、これを通産省工業技術院生命工学工業技
術研究所に、FERM P−14788として寄託した
(寄託日:平成7年2月23日)。
【0017】FR183783物質の生産は、単に説明
を目的として挙げただけの本明細書記載の特定の微生物
の使用に限定されるものではないことを理解するべきで
ある。この発明は、記載の微生物からX線照射、紫外線
照射、N−メチル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニ
ジン、2−アミノプリン等の変異処理により取得できる
人工変異株並びに自然変異株を含めてFR183783
物質を生産しうる全ての変異株の使用をも包含するもの
である。
【0018】本発明に係るFR183783物質は、カ
ビに属する該物質生産菌(例えばNo.11288株)
を資化しうる炭素及び窒素源を含む栄養培地中に接種
し、好気条件下で培養することにより(例えば、振とう
培養、通気攪拌培養等)、生産せしめることができる。
【0019】炭素源としては、グルコース、シュークロ
ース、澱粉、変性澱粉、フラクトース、グリセリンその
他の炭水化物を使用するのが好ましい。
【0020】窒素源としては、オートミール、酵母エキ
ス、ペプトン、グルテンミール、綿実粉、綿実油粕、大
豆粉、コーンスティープリカー、乾燥酵母、小麦胚芽、
落花生粉、チキン骨肉ミール等を使用するのが好ましい
が、アンモニウム塩(例えば、硝酸アンモニウム、硫酸
アンモニウム、リン酸アンモニウム等)尿素、アミノ酸
等の無機及び有機の窒素化合物も有利に使用することが
できる。
【0021】これらの炭素源及び窒素源は、併用するの
が有利であるが、純粋なものを必らずしも使用する必要
はない。不純なものには生長因子や微量要素が含まれて
いる場合などもあり、有利な場合があるからである。
【0022】必要ある場合には、例えば次のような無機
塩類を培地に添加してもよい;炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、塩化ナト
リウム、塩化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリ
ウム、マグネシウム塩、銅塩、コバルト塩等。
【0023】特に、培地が強く発泡するのであれば、必
要に応じて、液体パラフィン、動物油、植物油、鉱物
油、シリコン等を添加してもよい。
【0024】目的物質を大量に工業生産するには、他の
発酵生産物の場合と同様に、通気攪拌培養するのが好ま
しい。少量生産の場合は、フラスコを用いる振とう培養
が好適である。また、培養を大きなタンクで行う場合、
FR183783物質の生産工程において菌の生産遅延
を防止するため、はじめに比較的少量の培地に生産菌を
接種培養した後、次に培養物を大きなタンクに移してそ
こで生産培養するのが好ましい。この場合、前培養に使
用する培地及び生産培養に使用する培地の組成は、両者
ともに同一であってもよいし必要あれば両者を変えても
よい。
【0025】培養は通気攪拌条件で行うのが好ましく、
例えばプロペラやその他機械による攪拌、ファーメンタ
ーの回転または振とう、ポンプ処理、空気の吹込み等既
知の方法が適宜使用される。通気用の空気は滅菌したも
のを用いる。
【0026】培養温度は、FR183783物質生産菌
が本物質を生産する範囲内で適宜変更しうるが、通常は
9〜39℃、好ましくは23〜30℃で培養するのがよ
い。培養時間は、培養条件や培養量によっても異なるが
通常は約1日〜2週間である。
【0027】発酵終了後、培養物から目的とするFR1
83783物質を回収する。すなわち、菌体(又は菌体
を含有する培養物)は、直接水及び/又は有機溶媒によ
る抽出、あるいは、これを機械的に又は超音波等既知の
手段を用いて破壊した後、水及び/又は有機溶媒で抽出
した後、常法にしたがって回収、精製する。培養液の場
合は、直接、常法にしたがって回収、精製すればよい。
【0028】回収、精製方法としては、例えば、水、有
機溶媒、これらの混合溶媒による溶媒抽出;クロマトグ
ラフィー;単一溶媒又は混合溶媒からの再結晶等常法が
適宜単独であるいは組合わせて使用できる。
【0029】FR183783物質の回収、精製は上記
のような既知の方法を適宜利用して行うが、例えば次の
ようにしてもよい。培養物をアセトンで抽出し、さらに
酢酸エチルで抽出した後、クロマトグラフィーで精製す
る。必要あれば更に精製工程をくり返して行い、最終的
に乾燥粉末を得ることができる。
【0030】本発明に係るFR183783物質は、後
記するところからも明らかなように、すぐれた生理活
性、特に抗菌作用及び抗腫瘍作用を併有していることが
確認され、且つ低毒性で安全性も高いことも確認され、
抗菌剤ないし抗カビ剤及び抗腫瘍剤として非常に有効で
ある。
【0031】したがって本発明に係る物質は、医薬の有
効成分として使用することができ、このような医薬も本
発明に包含されるものである。本発明に係る薬剤組成物
は、FR183783物質及び/又はその塩を有効成分
としてこれに常用される無機又は有機の担体を加えて、
固体、半固体又は液体の形で、経口投与剤のほか、外用
剤等の非経口投与剤に製剤化する。
【0032】経口投与のための製剤としては、錠剤、丸
剤、顆粒剤、軟・硬カプセル剤、散剤、細粒剤、粉剤、
乳濁剤、懸濁剤、シロップ剤、ペレット剤、エリキシル
剤等が挙げられる。非経口投与のための製剤としては、
注射剤、点滴剤、輸液、軟膏、ローション、トニック、
スプレー、懸濁剤、油剤、乳剤、坐剤等が挙げられる。
本発明の有効成分を製剤化するには、常法にしたがえば
よく、界面活性剤、賦形剤、着色料、着香料、保存料、
安定剤、緩衝剤、懸濁剤、等張剤その他常用される佐薬
を適宜使用する。
【0033】本発明に係る薬剤組成物の投与量は、その
種類、治療ないし予防対象疾病の種類、投与方法、患者
の年令、患者の症状、処理時間等によって相違するが、
静脈投与の場合は成人ひとり当り1日に有効成分(FR
183783または/およびその塩)を0.01〜10
00mg/kg、好ましくは0.1〜100mg/kg
投与し、筋肉投与の場合は同じく0.01〜1000m
g/kg、好ましくは0.1〜100mg/kg投与
し、経口投与の場合は0.5〜2000mg/kg、好
ましくは1〜1000mg/kgの範囲内で投与する。
【0034】以下、本発明を実施例について更に詳しく
説明する。
【0035】
【実施例1:FR183783の発酵生産】
【0036】(1)培養 コーンスターチ(1%)、シュークロース(3%)、フ
ァーマメディア(1%)、乾燥酵母(1%)、ペプトン
(0.5%)および炭酸カルシウム(0.2%)の組成
の種培地を500ml容エルレンマイヤーフラスコ6本
に160mlずつ加え、120℃で30分間滅菌した。
それらにNo.11288株の斜面培養物を一白金耳ず
つ接種し、ロータリーシェイカーで毎分250回転、2
5℃で4日間振とう培養した。あらかじめシュークロー
ス(4%)、小麦胚芽(2%)、ファーマメディア(1
%)、リン酸1カリウム(0.4%)およびリン酸2ナ
トリウム(1.6%)の組成の培地40Lを30L容ジ
ャーファーメンター2基中に20Lずつ注入し、120
℃で30分間滅菌したあと、上記培養物を480mlず
つ接種して、通気量1VVM、攪拌速度毎分200回
転、培養温度25℃にて、11日間培養した。
【0037】(2)分離精製 培養終了後培養物(40L)に等量のアセトンを加え、
1時間室温にて抽出した。けい藻土1.6kgを添加
し、ろ過した。得られたろ液(64L)を30Lまで減
圧濃縮した。この濃縮物をpH7.0に調整した後、等
量の酢酸エチルを加え抽出した。抽出残渣に再び酢酸エ
チルを加え、抽出を繰り返した。抽出液を減圧濃縮し、
得られた油状物質はシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(1L)に付した。このカラムをn−ヘキサン(3
L)、n−ヘキサンおよび酢酸エチル(3:1;v/
v)の混液(3L)、n−ヘキサンおよび酢酸エチル
(1:1;v/v)の混液(3L)で洗った後、酢酸エ
チル(3L)で溶出した。活性溶出液を減圧濃縮し、油
状物質を得た。
【0038】このようにして得られた油状物質を再びシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(1L)に付した。
カラムをジクロロメタンおよびメタノール(30:1;
v/v)の混液で展開し、活性溶出液を減圧濃縮した。
得られた油状物質をさらにシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(600ml)に付した。カラムをn−ヘキサ
ンおよび酢酸エチル(1:1;v/v)の混液(3
L)、n−ヘキサンおよび酢酸エチル(1:2;v/
v)の混液(3L)で洗った後、n−ヘキサンおよび酢
酸エチル(1:4;v/v)の混液(3L)で溶出し
た。活性溶出液を減圧濃縮し、得られた油状物質(5.
8g)を20mlのメタノールに溶解した。このメタノ
ール溶液を逆相樹脂「YMC ODS−AM」(商標、
YMC社製)(ODS−AM 120−S−50タイ
プ)を充填したカラムに付した。カラムを50%水性ア
セトニトリルで展開し、活性画分を減圧濃縮し、溶媒を
除去した後に酢酸エチルで抽出した。得られた抽出液を
減圧濃縮し、乾燥してFR183783物質の粉末
(3.8g)を得た。
【0039】
【実施例2:FR183783の生理化学的性質】
【0040】(1)抗菌活性 FR183783物質の数種の細菌、カビに対する抗菌
活性はパルプ法により検討した。培養培地は、細菌には
ブイヨン培地、カビにはサブロー培地を用いた。最小発
育阻止濃度(MIC)は37℃で一晩培養した後、測定
した。結果を下記表7に示す。FR183783物質
は、試験した細菌に対してはグラム陽性細菌、グラム陰
性細菌ともに抗菌活性を示さなかった。しかし、ある種
のカビ、例えば、オーレオバシディウム・プルランス・
エス・アール56(Aureobasidium pullulans SR56)
(MIC:32μg/ml)に関しては、抗カビ作用を
示した。
【0041】
【表7】
【0042】(2)抗腫瘍活性(in vitro)
(細胞毒性) FR183783のヒト乳腺癌(MCF−7)、ヒト肺
腺癌(A549)、ヒト結腸腺癌(HT29)、ヒトT
細胞白血病(Jurkat)、マウス黒色肉腫(B1
6)、マウス白血病細胞(P388)に対する細胞増殖
抑制活性を調べた。活性検定は常法によった。すなわ
ち、培養培地としては、MCF−7、A549、HT2
9、B16およびP388細胞にはダルベッコ最小培
地、またJurkat細胞にはRPMI−1640培地
を用い、さらに各培地には牛胎児血清(FBS)10%
および抗生物質(ペニシリン 50units/ml、
ストレプトマイシン 50μg/ml)を添加した。F
R183783物質はメタノールに溶かした後、2倍列
の希釈液を作り、96穴タイタープレートを用いて測定
した。細胞濃度5×103/wellで培養を開始し、
4日目に生細胞数をMTT法にて定量した。結果を下記
表8にまとめた。
【0043】
【表8】
【0044】上記結果から明らかなように、いずれの癌
細胞に対しても、FR183783物質は、おおむね
0.5−2μg/mlのIC50値を示し、すぐれた抗腫
瘍活性を示すものである。
【0045】(3)P388マウス白血病細胞を用いた
抗腫瘍効果 P388マウス白血病細胞をBDF1(雌、8週令)に
1×106細胞/マウス(5×106細胞/mlを0.2
ml/マウス)腹腔内(ip)移植し、翌日から1日1
回、6日間(1、2、3、4、7および8日)、20%
PEGあるいはolive oilに溶解したFR18
3783を0.2ml/マウスip投与した。各群のM
STを求め、T/Cを算出した。その結果、FR183
783物質は、320mg/kgおよび640mg/k
gの投与量で、120%の延命効果を示した。
【0046】(4)毒性試験 生後5週令のICR系雌マウス5匹にFR183783
物質を5mg/kgの投与量で毎日1回、3日間連続腹
腔内注射したが死亡例はなく、体重増加も無投与マウス
群と全く同じであり、FR183783物質の安全性の
高さが確認された。
【0047】
【実施例3:注射剤の製造】 (1)実施例1で製造したFR183783物質 5g (2)食塩 9g (3)炭酸水素ナトリウム 1g
【0048】(1)〜(3)の全成分を蒸留水100m
lに溶解した後、アンプルに1mlずつ分注して、注射
剤100本を製造した。
【0049】
【発明の効果】本発明は、FR183783物質を提供
するものであるが、この物質は従来未知の新規物質であ
って、すぐれた生理活性を有し、抗菌剤、抗腫瘍剤等と
して各種の医薬品に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】FR183783物質の1H核磁気共鳴スペク
トルを示すチャートである。
【図2】FR183783物質の13C核磁気共鳴スペク
トルを示すチャートである。
フロントページの続き (72)発明者 寺野 紘 茨城県土浦市真鍋2600−3

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記表1に示される理化学的性質を有す
    ることを特徴とするFR183783物質。 【表1】
  2. 【請求項2】 FR183783物質生産菌を培養して
    FR183783物質を生産せしめ、これを採取するこ
    とを特徴とするFR183783物質の製造方法。
  3. 【請求項3】 FR183783物質生産菌がカビN
    o.11288(Fungus strain No. 11288)であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 FR183783物質又は医薬として許
    容されるその塩、及び、医薬として許容され且つ実質的
    に無毒の担体又は賦形剤を含むものであることを特徴と
    する医薬製剤。
  5. 【請求項5】 抗菌剤として使用されるものである請求
    項4に記載の医薬製剤。
  6. 【請求項6】 抗腫瘍剤として使用されるものである請
    求項4に記載の医薬製剤。
JP7087717A 1995-03-22 1995-03-22 生理活性物質fr183783 Pending JPH08259585A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7087717A JPH08259585A (ja) 1995-03-22 1995-03-22 生理活性物質fr183783

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7087717A JPH08259585A (ja) 1995-03-22 1995-03-22 生理活性物質fr183783

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08259585A true JPH08259585A (ja) 1996-10-08

Family

ID=13922665

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7087717A Pending JPH08259585A (ja) 1995-03-22 1995-03-22 生理活性物質fr183783

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08259585A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3111470B2 (ja) 新規ポリペプチド化合物およびその製造法
EP0352646A2 (en) FR901228 Substance and preparation thereof
JPH02257886A (ja) Ws6049―b物質、その製造法およびそれを有効成分として含有する抗癌剤
WO1998056755A1 (fr) Substances physiologiquement actives tkr2449, leur procede de preparation et micro-organisme
US5854276A (en) Substance WF16616, process for production thereof, and use thereof
JP2833181B2 (ja) Fr901375物質およびその製造法
JPH08259585A (ja) 生理活性物質fr183783
EP0314401B1 (en) New compound wf 2015 a and b, production thereof and use thereof
JPH05271267A (ja) Fr901459物質、その製法及び用途
JPH05255366A (ja) 新規血管新生阻害物質fr901484
JPH04224559A (ja) 血管新生阻害物質 fr−901448 およびfr−901449
JP2594085B2 (ja) 新規抗腫瘍抗生物質sf2575物質ならびにその製造法
JPH037244A (ja) Ws1128物質、その製造法およびそれを含有する医薬組成物
KR950004181B1 (ko) 항생물질 버미스포린, 그의 제조방법 및 그것을 활성 항균제로서 포함하는 약제 조성물
JPH05105693A (ja) Ws4418物質、その製法及び用途
JP2002068980A (ja) 生理活性物質nk34896類縁体の用途
JPH0971598A (ja) Wf16616物質、その製法及び用途
JP2000086627A (ja) 抗菌性物質be−54476及びその製造法
JPH07277971A (ja) 抗腫瘍剤、ヒト腫瘍細胞に対する選択的細胞障害剤、ヘプテリジン酸クロロヒドリンの生産菌及びその製造方法
JP2002069075A (ja) 新規生理活性物質nk34896b、及びその製造法
JPH09511902A (ja) Wf15604物質
JPH05194571A (ja) 新規抗生物質nk374186a、nk374186b、nk374186b3及びnk374186c3、その製造法及びその用途
JPH06135979A (ja) 新規物質nk374200、その製造法及びその用途
JPH04335891A (ja) Wf11243物質、その製法及び用途
JPH0434522B2 (ja)