JPH08258232A - 易接着性ポリアミドフィルム - Google Patents
易接着性ポリアミドフィルムInfo
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- JPH08258232A JPH08258232A JP7088667A JP8866795A JPH08258232A JP H08258232 A JPH08258232 A JP H08258232A JP 7088667 A JP7088667 A JP 7088667A JP 8866795 A JP8866795 A JP 8866795A JP H08258232 A JPH08258232 A JP H08258232A
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Abstract
インキ・ラミネート・その他の塗工剤との接着性、特に
ボイル、レトルト時湿潤下において接着性が優れた、ボ
イル殺菌、レトルト殺菌及び水物包装用途に最適な、易
接着性ポリアミドフィルムを提供する。 【構成】 表面の水滴接触角が45〜60度である未延
伸で熱処理されていないポリアミドフィルムの表面に、
水溶性メタクリル酸メチル共重合体98〜30重量部、
水溶性エポキシ化合物2〜70重量部及び平均粒子径が
0.005〜1μmの微粒子0.1〜10重量部からな
る水性塗工剤を、延伸後の塗工量が0.001〜0.0
5g/m2 となるように塗工後、少なくとも1方向に延
伸、熱処理し、次いでフィルムの塗工面をコロナ放電処
理し、塗工面のぬれ指数が、40〜52dyn/cmの
易接着性ポリアミドフィルムを得た。
Description
る。更に詳しくは印刷インキ、他フィルムとのラミネー
ト及びその他の塗工剤との接着性、特に湿潤下における
接着性が改良され、ボイル殺菌、レトルト殺菌包装用途
に適した易接着性ポリアミドフィルムに関する。
強度、化学的安定性、機械適性、防湿性及びガスバリヤ
ー性等に優れ、包装用途等に多用されている。しかしな
がらプラスチックフィルムが何の表面加工処理もなされ
ずに使用されることは少なく、通常、印刷、金属蒸着、
他フィルムとのラミネートあるいは塗工剤の塗工等複合
化されて使用されている。従来より、接着性改良のため
コロナ放電処理、低温プラズマ処理、火炎処理、クロム
混酸処理等の表面処理が施されていた。
のための表面処理が施されても印刷インキ、金属蒸着、
他フィルムとのラミネート及びその他の塗工剤との接着
性、特に湿潤下の接着性は不十分なものであった。
は、特定の範囲の表面張力を持つ二軸延伸ポリアミドフ
ィルム(以下BOPAと略す)表面に接着改質層を設け
印刷インキ層あるいはシーラント層との接着力の向上を
図る方法を提案されており、接着改質層を設ける前の二
軸延伸ポリアミドフィルムの表面張力が高いほど湿潤時
接着力が低くなることが記載されている。しかし、一般
にBOPAは延伸後熱処理され結晶化度が高くなってお
り、樹脂中でフリーの極性基(NH、CO、OH基)が
分子相互間で水素結合し、表面張力も低くなっている。
このため接着改質層との接着性に大きく影響するフィル
ム表面のフリーの極性基が少なくなっており、熱処理後
の結晶化度の高くなったフィルムでは、充分な接着力は
得られていない。特に湿潤下では著しく接着力が低下す
る。またこの方式は延伸後に塗工するいわゆるオフライ
ン方式であり、高コストである。
は、特定の水溶性(メタ)アクリル酸エステルと水溶性
エポキシ化合物を主成分とする水溶性塗工剤をフィルム
の片面に塗工すること等により、特に湿潤下での接着性
を改善する方法を提案した(特開平2−3432号公
報)。しかしながら、ポリアミドフィルムの用途が広が
るにつれ、例えばラミネートされた複合フィルムを製袋
し、食品等を充填してボイル殺菌もしくはレトルト殺菌
すると接着力が低下してボイル槽あるいはレトルト釜中
で破袋するという事故が頻発するというような問題点が
あり、より強い接着力、特にボイル、レトルト時の接着
性が求められるようになってきた。
を解決すべく鋭意検討した結果、表面の水滴接触角が4
5〜60度であるポリアミドフィルムに、特定の塗工剤
を特定量塗工後、少なくとも1方向に延伸、熱処理した
フィルムの塗工面を表面処理し、塗工面のぬれ指数が4
0〜52dyn/cmとすることにより、接着性を向上
し、フィルム原反の透明性、すべり性、耐ブロッキング
性を低下させることなく印刷インキ、ラミネートフィル
ム及び塗工剤等との接着性、特にボイル時湿潤下での接
着性を大巾に改良できることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
向にのみ延伸され、熱処理されていないポリアミドフィ
ルムであって、水滴接触角が45〜60度である該フィ
ルム表面に A:エポキシ基との架橋反応に寄与する官能基を有し、
ガラス転移点が40℃以上の水溶性アクリル酸エステル
共重合体もしくは水溶性メタクリル酸エステル共重合体
98〜30重量部、 B:水溶性ポリエポキシ化合物2〜70重量部 C:平均粒子径が0.005〜1.0μmの微粒子0.
1〜10重量部 を主成分とする水性塗工剤を、延伸後の塗工量が0.0
01〜0.05g/m2となるように塗工後、少なくと
も1方向に延伸、熱処理、次いでフィルムの塗工面を表
面処理し、塗工面のぬれ指数が40〜52dyn/cm
とした易接着性ポリアミドフィルム、及び、その塗工面
に他のフィルム、印刷層を設けた複合フィルムに関す
る。
み延伸され、熱処理されていないポリアミドフィルム
は、一般に接着性に大きく影響するフィルム表面のフリ
ーの極性基が多く、さらに塗工後、延伸、熱処理により
多くの熱が加わり、ポリアミドフィルムと塗工面との接
着力が強固になり、オフラインコートと比べ、より接着
力が強くなるという利点がある。
特に湿潤下における接着性を改良するために表面張力を
ある特定の範囲に制御しなければならない。しかしなが
ら、フィルムの表面処理の程度の判定方法として従来使
用されている、JIS K6768では、本発明で使用
するような、製膜直後の未延伸または一軸方向にのみ延
伸され、熱処理されていないポリアミドフィルムは56
dyn/cm前後であり、本発明の目的の表面張力の制
御の指針とはなりにくい。本発明においては、表面張力
の範囲を、フィルム表面の水滴接触角を測定する方法を
用いることにより、有効に制御することができる。すな
わち、水滴接触角が45〜60度の範囲である。水滴接
触角が60度以上であれば、フィルム表面のフリーの極
性基が少なく接着改質層との接着力が低い。また、45
度以下だと、ポリアミドフィルムの表面が荒れ過ぎて脆
くなるため、接着力の低下につながり、印刷、他フィル
ムとのラミネート等複合化されて使用された場合、ここ
で界面破壊、もしくは被塗物の破壊をおこしてしまう。
水滴接触角を45〜60度とするためにはコロナ放電処
理等が有効であり、処理の強さは30W・min/m2
以下が適当である。
ル共重合体はそのガラス転移点が40℃以上でなければ
ならない。ガラス転移点が40℃未満のものは水溶性ポ
リエポキシ化合物で架橋・硬化させるために塗工後ロー
ル状に巻き取り、30〜60℃で熟成する際ブロッキン
グが発生し、密着の跡形が残り透明斑となり、更に激し
い場合には巻き戻せず、無理に巻き戻すとフィルムが破
断するので好ましくない。
ル共重合体はアクリル酸エステル類及び/又はメタクリ
ル酸エステル類等からなる主モノマーと、エポキシ基と
架橋反応に寄与する官能基を有するコモノマーとを必須
成分とし、その他に希望により更に前記のモノマーと共
重合し得る中性モノマーとを共重合することにより得ら
れる。
ル類としては例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸t−ブチル、アクリル酸2エチルへキシル等、
又、メタクリル酸エステル類としてはメタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、
メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、
メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メ
タクリル酸2エチルへキシル等が挙げられる。
酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル
酸、シトラコン酸、マレイン酸モノエステル、フマル酸
モノエステル等のα,β−不飽和カルボン酸類、メタク
リル酸2ヒドロキシエチル、ポリエチレングリコールモ
ノメタクリレート等のヒドロキシ化合物、メタクリル酸
グリシジル、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ化
合物、アリルアミン、N,N−ジメチルアミノエチルア
クリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリル
アミド等のアミン類、N−メチルアクリルアミド等のア
ミド類、無水マレイン酸等の酸無水物などが挙げられる
がこれらに限定されるものではない。これらのモノマー
の官能基はポリエポキシ化合物との架橋、プラスチック
フィルムとの接着性等に寄与する。
てはスチレン、αメチルスチレン等のスチレン類、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル等のアクリロニトリ
ル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の脂肪族ビニ
ルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエ
ーテル等のビニルアルキルエーテル類、エチレン、プロ
ピレン、1−ブテン等のαオレフィン、塩化ビニル、塩
化ビニリデン等が挙げられるがこれに限定されるもので
はない。
ル共重合体はその限定の通り水溶性でなければならな
い。有機溶剤溶液では引火爆発の危険性、急性、慢性の
中毒及び高価な有機溶剤を使用することによりコストア
ップ等の問題点があり、本発明においては水系塗工剤を
用いるのに特徴がある。しかし水溶性を付与するために
必要最小限の有機溶剤を使用してもよい。
液に比べて製膜性に劣り、接着性、耐水性、耐溶剤性に
問題点があるので、酸或いは塩基の添加等により水溶化
してから用いるのが好ましい。この際、用いる水性分散
液は乳化剤を用いないで乳化したものが好ましい。ま
た、少量の水溶性有機溶剤を使用して溶液重合したもの
は有機溶剤溶液に酸または塩基を添加することにより水
溶化して用いる事もできるが、水溶化の方法はこれらに
限定されるものではない。
ル共重合体の分子量は5,000以上100,000以
下が好ましい。分子量が5,000未満であると耐水
性、耐溶剤性、耐擦傷性が劣り、分子量が100,00
0を超えると水溶化が困難になり、かつ粘度も上昇し取
扱いが困難になる。ここでいう分子量とはGPC(ゲル
パーミネーションクロマトグラフィー)によるポリメタ
クリル酸メチルホモポリマー換算の重量平均分子量を指
す。
合物は水への溶解性があり、2個以上のエポキシ基を有
する化合物であり、例えばエチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレング
リコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、ネオペンチルグリコール等のグリコール類
1モルとエピクロルヒドリン2モルとのエーテル化によ
って得られるジエポキシ化合物、グリセリン、ポリグリ
セリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、ソルビトール等の多価アルコール類1モルとエピク
ロルヒドリン2モル以上とのエーテル化によって得られ
るポリエポキシ化合物、フタル酸テレフタル酸、シュウ
酸、アジピン酸等のジカルボン酸類1モルとエピクロル
ヒドリン2モルとのエステル化によって得られるジエポ
キシ化合物等が挙げられるがこれらに限定されるもので
はない。
る(メタ)アクリル酸エステル共重合体の架橋性官能基
と架橋し、塗膜の耐水性、耐溶剤性を向上せしめ、更に
はプラスッチックフィルムとの接着性にも寄与する。
子径が0.005〜1.0μmの微粒子が使用され、好
ましくは真球状の微粒子が用いられる。真球状微粒子と
はその電子顕微鏡写真に於いて短径/長径が0.90以
上であることを言う。微粒子が真球状の場合耐ブロッキ
ング性、すべり性への効果がすぐれ、また、透明性の低
下が少ないため好ましい。又、平均粒子径が0.005
μm未満だと耐ブロッキング性、すべり性に効果がな
い。平均粒子径が1.0μmを超えると印刷適性が低下
する。特に写真版印刷の場合、ハイライト部分でのイン
キ抜けが発生する。微粒子は無機系でも有機系でも良い
が、製造工程中に変形して効果を失わない耐熱性が必要
である。
タ)アクリル酸エステル共重合体とポリエポキシ化合物
との架橋を促進させるために塗工後ロール状に巻き取り
30〜60℃で熟成する際の耐ブロッキング剤、及び巻
き取り、印刷、ラミネート、塗工等の後加工工程での適
度のすべり性を付与するすべり剤の機能を有する。例え
ば、日本触媒化学工業(株)製の真球シリカ微粒子”シ
ーホスター”KE−P30(平均粒子径0.3μm)、
日産化学工業(株)製のコロイダルシリカ”スノーテック
ス”ST−20(平均粒径10〜20nm)等が挙げら
れるがこれらに限定されるものではない。
クリル酸エステル共重合体(A)と、水溶性ポリエポキ
シ化合物(B)との配合比率A/Bの比率は98/2〜
30/70であることが好ましい。A/Bの比率が98
/2より大きいと架橋密度が減少し、耐水性、耐溶剤
性、接着性が劣る。逆にA/Bの比率が30/70より
小さくなると熟成中のブロッキングが問題点として残
る。
本発明に用いる(メタ)アクリル酸エステル共重合体
(A)及び水溶性ポリエポキシ化合物(B)の合計量
(A+B)との比率としてC/(A+B)は0.1/1
00〜10/100であることが好ましい。この比率が
0.1/100より小さいと耐ブロッキング性、すべり
性に効果が不十分であり、逆に、10/100より大き
くしても効果は変わらず経済的に不利である。
ル酸エステル共重合体、水溶性ポリエポキシ化合物及び
微粒子を主成分とした水性塗工剤の塗工量は延伸後乾燥
重量で0.001〜0.05g/m2 が好ましく、0.
001〜0.008g/m2である事が更に好ましい。
0.001未満であると本発明方法を用いても、耐水
性、接着性が不十分である。逆に0.05g/m2 以上
塗工してもそれ以上性能の向上は認められず逆に接着力
が低下し、またコストアップとなり好ましくない。
ヘッドは既知のものが使用でき、例えば、グラビアコー
ター、スクウィズコーター、メイヤーバーコーター、キ
スコーター、リバースロールコーター等が挙げられる。
ミドフィルムの塗工面上に、表面処理を施し、JIS
K 6768による濡れ指数で、40〜52dyn/c
mとすることにより、印刷インキとの接着性も向上す
る。40dyn/cm以下であれば、塗工面上のフリー
の極性基が少なく接着改質層との接着力が低い。また、
52dyn/cm以上だと、塗工表面が荒れ過ぎて脆く
なるため、接着力の低下につながり、印刷、他フィルム
とのラミネート等複合化されて使用された場合、ここで
界面破壊、もしくは被塗物の破壊をおこしてしまう。
ためにはコロナ放電処理等が有効であり、処理の強さは
15〜60W・min/m2 が適当である。また塗工面
上の表面処理は塗工剤に熱がかかり、ある程度塗工剤が
硬化したものでないと効果がでにくい。インラインコー
トの場合は塗工後、延伸、熱処理により、塗工面がある
程度硬化する。従って、熟成前の完全に硬化する前の塗
工面上でも、表面処理により印刷インキとの接着性も向
上する。また、本表面処理は後述する熟成の後に施すこ
ともできる。
応を完結させるため、ロール状に巻き取り30〜60℃
で熟成するのが好ましい。30℃未満だと効果発現に長
時間を要し実用的ではない。60℃を超えるとブロッキ
ング及びフィルムの平面性悪化等の問題が発生する。
が、本発明は、これらに限定されるものではない。な
お、本実施例中の評価方法は次のとおりである。 1.ラミネート強度 試験面と厚さ60μmのCPPのコロナ放電処理面と
を、東洋モートン(株)製のドライラミネート用接着剤
AD−590/CAT−56を固形分換算で4g/m2
塗工してドライラミネートした後45℃で72時間熟成
した。15mmの巾にサンプリングした後、引張試験機
により100mm/minの速度で剥離し剥離進行時の
値を読んだ。湿潤時、ボイル後湿潤時は剥離口に水を付
けながら測定した。
り、CPP面同志でヒートシールサンプルを作る。15
mmの巾にサンプリングした後、引張試験機により、1
00mm/minの速度で剥離しその最高強度を読ん
だ。湿潤時、ボイル後湿潤時はシール部に水を付けなが
ら測定した。
ように重ね合わせて40℃で48時間25mm×25m
mの面積に荷重10kgを加える。室温に冷却後、引張
試験機により、100mm/minの速度でせん断剥離
しその最高強度を読んだ。
静摩擦係数。
パック スーパー R162 紅を乾燥後1g/m2 に
なるようにメイヤーバーで塗工し、60℃で10秒乾燥
した。この試料にニチバン(株)製セロテープCT−1
8の粘着剤面をよく圧着した後、一端を持って急激に引
き剥がし、インキの剥離率を以下の基準により評価し
た。 インキ剥離率(%) 評 価 0 ○ 0〜 10 ○Δ 10〜 30 Δ 30〜 80 × 80〜100 ××
押出し、内外水冷マンドレルで冷却して厚さ150μm
のチューブ状フィルムを得た。該チューブフィルムを低
速ニップロールと高速ニップロールの速度差及びその間
に存在する空気圧によりMDとTDに同時に二軸延伸し
た。その後チューブを折り畳んでテンターオーブンにて
210℃で10秒間熱処理し、厚さ15μmのフィルム
を得、その両耳を切除して平面フィルムとし、片面にコ
ロナ放電処理をして、2本のロールに巻き取った。この
コロナ放電処理面のラミネート強度及びヒートシール強
度を測定した。表1及び表2に示した様に、得られたフ
ィルムの接着性は劣悪であった。
押出し、内外水冷マンドレルで冷却して厚さ150μm
のチューブ状フィルムを得た。チューブ状フィルムの外
面に、中央理化工業(株)製の水溶性メタクリル酸メチ
ル共重合体”リカボンド”SA−R615A(Tg67
℃)にナガセ化成工業(株)製の水溶性ポリエポキシ化
合物”デナコール”EX−521(ポリグリセロールポ
リグリシジルエーテル)及び日本触媒化学工業(株)製
の真球シリカ微粒子”シーホスター”KE−P30(平
均粒子径0.3μm)を75/25/0.5の配合比で
加え、水で希釈して不揮発分7%に調製した水性塗工剤
をディップコーターで延伸後の塗工量が0.05g/m
2 となるようにインラインで塗工し乾燥した。該チュー
ブフィルムを低速ニップロールと高速ニップロールの速
度差及びその間に存在する空気圧によりMDとTDに同
時に二軸延伸した。その後チューブを折り畳んでテンタ
ーオーブンにて210℃で10秒間熱処理し、厚さ15
μmのフィルムを得、その両耳を切除して平面フィルム
とし、塗工面にコロナ放電処理を処理電力30W・mi
n/m2 で施して(ぬれ指数44dyn/cm)、2本
のロールに巻き取った。続いて50℃で48時間熟成し
た。このインライン塗工面のラミネート強度及びヒート
シール強度を測定した。表1に製造条件を、表2に評価
結果を示す。表2に示した様に、得られたフィルムはオ
フライン塗工品より優れた接着強度を示した。
で使用した水系塗工剤を水で希釈して不揮発分3%に調
製し、メイヤーバーで塗工後、140℃で15秒間乾燥
した。続いて50℃で48時間熟成した。塗工量0.0
5g/m2 であった。得られたフィルムの接着性は比較
例1より改良されているものの十分な接着強度ではなか
った。
をしないこと以外は比較例2と同様にして、塗工面のラ
ミネート強度及びヒートシール強度を測定した。得られ
たフィルムの接着強度は比較例1より改良されているも
のの、コロナ放電処理をしていないため比較例2より劣
るものであった。
状ナイロン樹脂の表面にコロナ放電処理を処理電力15
W・min/m2 (水滴接触角50度)で施したこと以
外は実施例1と同様にしてラミネート強度及びヒートシ
ール強度を測定した。表1に製造条件を、表2に評価結
果を示す。表2に示した様に、得られたフィルムは良好
な接着強度を示した。
外は実施例2と同様にしてラミネート強度及びヒートシ
ール強度を測定した。得られたフィルムの接着強度は、
実施例2より劣るものであった。また、表2に示したよ
うに耐ブロッキング性、すべり性も劣るものであった。
状ナイロン樹脂の表面にコロナ放電処理を処理電力30
W・min/m2 (水滴接触角45度)で施したこと以
外は実施例2と同様にしてラミネート強度及びヒートシ
ール強度を測定した。表1に製造条件を、表2に評価結
果を示す。表2に示した様に、得られたフィルムは良好
な接着強度を示した。
状ナイロン樹脂の表面にコロナ放電処理を処理電力50
W・min/m2 (水滴接触角40度)施したこと以外
は実施例2と同様にしてラミネート強度及びヒートシー
ル強度を測定した。得られたフィルムの接着強度は実施
例3より劣るものであった。
外は実施例1と同様にしてラミネート強度及びヒートシ
ール強度を測定した。表1に製造条件を、表2に評価結
果を示す。表2に示した様に、得られたフィルムは良好
な接着強度を示した。
外は実施例1と同様にしてラミネート強度及びヒートシ
ール強度を測定した。得られたフィルムの接着強度は、
実施例3より劣るものであった。
例5と同様にしてフィルムの特性を評価した。表2の結
果から分かるように、耐ブロッキング性、すべり性が劣
っていた。
イダルシリカ”スノーテックス”ST−0(平均粒径1
0〜20nm)にし、配合比を変えたこと以外は実施例
5と同様にしてフィルムの特性を評価した。表1に製造
条件を、表2に評価結果を示す。表2に示した様に、耐
ブロッキング性、すべり性、及び接着強度も良好なフィ
ルムを得た。
熟成後に処理電力30W・min/m2 施したこと以外
は実施例1と同様にしてラミネート強度及びヒートシー
ル強度を測定した。表1に製造条件を、表2に評価結果
を示す。表2に示した様に、得られたフィルムは良好な
接着強度を示した。また、インキ接着性も良好であっ
た。
施さないこと以外は実施例1と同様にしてラミネート強
度及びヒートシール強度を測定した。得られたフィルム
は良好な接着強度を示した。しかし、インキ接着性が実
施例1と比較して劣っていた。。
処理電力を変えたこと以外は実施例1と同様にしてラミ
ネート強度及びヒートシール強度を測定した。得られた
フィルムのインキ接着性は良好であるが、接着強度は、
実施例1より劣るものであった。
ムは、耐ブロッキング性、すべり性、透明性、印刷イン
キ・ラミネート・その他の塗工剤との接着性、特にボイ
ル、レトルト時湿潤下において接着性が優れており、ボ
イル殺菌、レトルト殺菌及び水物包装用途に最適のポリ
アミドフィルムである。さらに、本発明はインライン塗
工のため安価で、しかも水系塗工剤を使用するため安全
であり、なおかつ塗工前におけるフィルムの表面張力を
水滴接触角で制御するため少量の塗工剤で容易に、接着
力の優れたフィルムを得ることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 未延伸または一軸方向にのみ延伸され、
熱処理されていないポリアミドフィルムであって、表面
の水滴接触角が45〜60度である該フィルム表面に、
A:エポキシ基との架橋反応に寄与する官能基を有し、
ガラス転移点が40℃以上の水溶性アクリル酸エステル
共重合体もしくは水溶性メタクリル酸エステル共重合体
98〜30重量部、B:水溶性ポリエポキシ化合物2〜
70重量部、C:平均粒子径が0.005〜1.0μm
の微粒子0.1〜10重量部を主成分とする水性塗工剤
を、延伸後の塗工量が0.001〜0.05g/m2 と
なるように塗工後、少なくとも1方向に延伸、熱処理
し、次いでフィルムの塗工面を表面処理した、塗工面の
ぬれ指数が40〜52dyn/cmである易接着性ポリ
アミドフィルム。 - 【請求項2】 塗工量が0.001〜0.008g/m
2 である請求項1記載の易接着性ポリアミドフィルム。 - 【請求項3】 請求項1及び2記載の易接着性ポリアミ
ドフィルムの易接着コート面と他の層を積層した複合フ
ィルム。 - 【請求項4】 他の層が他のプラスチックフィルムであ
る請求項3記載の複合フィルム。
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---|---|---|---|
JP08866795A JP3429386B2 (ja) | 1995-03-23 | 1995-03-23 | 易接着性ポリアミドフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08866795A JP3429386B2 (ja) | 1995-03-23 | 1995-03-23 | 易接着性ポリアミドフィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08258232A true JPH08258232A (ja) | 1996-10-08 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08866795A Expired - Lifetime JP3429386B2 (ja) | 1995-03-23 | 1995-03-23 | 易接着性ポリアミドフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3429386B2 (ja) |
Cited By (9)
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