JPH08258150A - フィルムの貼着方法、貼着装置および表示装置の製造方法 - Google Patents

フィルムの貼着方法、貼着装置および表示装置の製造方法

Info

Publication number
JPH08258150A
JPH08258150A JP5938595A JP5938595A JPH08258150A JP H08258150 A JPH08258150 A JP H08258150A JP 5938595 A JP5938595 A JP 5938595A JP 5938595 A JP5938595 A JP 5938595A JP H08258150 A JPH08258150 A JP H08258150A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
ultraviolet
curable resin
gas
blowing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5938595A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Yamamoto
浩一 山本
Yoichi Matsubara
洋一 松原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP5938595A priority Critical patent/JPH08258150A/ja
Publication of JPH08258150A publication Critical patent/JPH08258150A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 曲面状の対象面であっても、フィルムに反り
などを発生させることなく、対象面に沿って均一な膜厚
でフィルムを貼着することができるフィルムの貼着方
法、貼着装置および表示装置の製造方法を提供するこ
と。 【構成】 対象面1に、UV樹脂を介してフィルムを貼
着するフィルムの貼着方法であって、対象面1にUV樹
脂層層を形成し、その上にフィルムを載せ、UV樹脂層
が硬化する前の段階で、リング状パイプ72からフィル
ムの周囲に気体を吹き付ける。フィルム貼着装置は、対
象面1とフィルムとの間に形成された紫外線硬化樹脂層
に紫外線を照射する紫外線照射ランプ70と、紫外線照
射ランプ70で紫外線が照射される前に、フィルムの周
囲に向けて気体を吹き付ける吹き付け用リング状パイプ
72とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィルムの貼着方法、
貼着装置および表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば陰極線管(CRT)、あるいは
その他の表示装置の製造過程において、画像が表示され
るパネル面の表面に、紫外線硬化樹脂などの接着剤を塗
布し、その上に機能フィルムを貼着する場合がある。こ
れは、機能フィルムに、防爆補助効果、帯電防止効果、
透過率調整効果、反射防止効果、あるいは防汚効果など
を持たせるためである。
【0003】CRTのパネル表面に機能フィルムを貼着
する場合には、図10(A)に示すように、まずCRT
30のパネル31の表面に、紫外線硬化樹脂組成物32
を塗布する。その後、その表面に機能フィルム34を載
せ、ローラなどで押圧する。機能フィルム34として
は、図10(B)に示すように、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)フィルム35の両面にプライマ層36
が形成され、片側のプライマ層36の表面にハードコー
ト層37が形成されたものが用いられる。
【0004】その後、機能フィルムが貼られたCRTを
UV照射炉へ移し、そこで機能フィルム34の上から紫
外線を照射し、紫外線硬化樹脂組成物32を硬化させ、
機能フィルム34をパネル1の表面に完全に接着する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、機能フィル
ム34の非接着側表面にはハードコート層37が形成し
てあることから、その表面が収縮し易く、フィルム32
は、パネル31の凸状曲面と反対側に反り易いという課
題を有する。すなわち、機能フィルム32をCRT30
のパネル31の表面に貼付け後、紫外線(UV)照射ま
での間に、図11に示すように、機能フィルム32の周
辺部がパネル31の表面から反り上がり、そのままUV
照射されると、フィルム角部での紫外線硬化樹脂の膜厚
が厚くなり、このCRT30をテレビにセットした時
に、樹脂製のベゼル(画面の周辺構成部)を圧迫し割る
おそれがある。
【0006】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、曲面状の対象面であっても、フィルムに反りなどを
発生させることなく、対象面に沿って均一な膜厚でフィ
ルムを貼着することができるフィルムの貼着方法、貼着
装置および表示装置の製造方法を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るフィルムの貼着方法は、対象面に、接
着剤を介してフィルムを貼着するフィルムの貼着方法で
あって、対象面に接着剤層を形成し、その接着剤層の上
にフィルムを載せ、前記接着剤が硬化する前の段階で、
前記フィルムの周囲に気体を吹き付けることを特徴とす
る。
【0008】前記対象面は、凸状曲面であっても良い。
また、前記接着剤層が紫外線硬化樹脂を主成分とし、前
記フィルムの上から紫外線を照射する前の段階で、前記
フィルムの周囲に気体を吹き付けることが好ましい。前
記気体の吹き付け方向が、前記フィルムの周囲に対し
て、内周側から外周側に向かう放射状成分を有すること
が好ましい。
【0009】本発明に係るフィルム貼着装置は、対象面
とフィルムとの間に形成された紫外線硬化樹脂層に紫外
線を照射する紫外線照射手段と、前記紫外線照射手段で
紫外線が照射される前に、前記フィルムの周囲に向けて
気体を吹き付ける吹き付け手段とを有する。
【0010】前記吹き付け手段が、前記フィルムの周囲
形状に合わせたリング状パイプで構成され、このリング
状パイプには、前記フィルムの周囲に向けて気体を吹き
付けるノズル孔がパイプの長手方向に沿って複数形成し
てあることが好ましい。前記気体の吹き付け方向が、前
記フィルムの周囲に対して、内周側から外周側に向かう
放射状成分を有するように、前記ノズル孔が前記リング
状パイプの断面下方斜め位置に形成してあることが好ま
しい。
【0011】前記リング状パイプが、前記対象面の曲率
と略同一の曲率を有することが好ましい。前記吹き付け
手段が、前記紫外線照射手段による紫外線照射時に、紫
外線照射手段と前記フィルムとの間に位置しないよう
に、前記吹き付け手段を移動させる移動手段をさらに有
することが好ましい。
【0012】本発明に係る表示装置の製造方法は、画像
が表示される表示装置のパネル面に、紫外線硬化樹脂層
を形成する工程と、前記紫外線硬化樹脂層の上に機能フ
ィルムを載せる工程と、前記紫外線硬化樹脂層の全面
に、紫外線を照射する工程と、前記紫外線硬化樹脂層に
紫外線を照射する前に、前記機能フィルムの周囲に気体
を吹き付ける工程とを有する。
【0013】
【作用】本発明に係るフィルムの貼着方法では、曲面状
の対象面であっても、紫外線硬化樹脂などの接着剤が硬
化する前の段階で、フィルムの周囲に気体を吹き付け
る。そのために、フィルムの周囲が反り返ることを有効
に防止することができる。その後、直ちに、紫外線など
を照射することにより、接着剤が硬化し、フィルムを反
らせることなく、対象面に沿って均一な膜厚でフィルム
を貼着することができる。
【0014】気体の吹き付け方向が、フィルムの周囲に
対して、内周側から外周側に向かう放射状成分を有する
ように構成することで、その気体の吹き付けによりフィ
ルム面を過度に加圧することがなくなり、接着剤層の膜
厚の均一性が保たれる。本発明に係るフィルム貼着装置
では、紫外線照射を行う直前まで、フィルムの周囲に向
けて気体を吹き付けることができる。このため、直ち
に、紫外線を照射することにより、紫外線硬化樹脂層が
硬化し、フィルムを反らせることなく、対象面に沿って
均一な膜厚でフィルムを貼着することができる。
【0015】本発明に係る表示装置の製造方法では、凸
曲面状の表示装置のパネル面に紫外線硬化樹脂層を介し
てフィルムを装着した後、紫外線照射による紫外線硬化
樹脂層の硬化の前の段階で、機能フィルムの周囲に気体
を吹き付ける。そのために、機能フィルムの周囲が反り
返ることを有効に防止することができる。その後、直ち
に、紫外線を照射することにより、紫外線硬化樹脂が硬
化し、機能フィルムを反らせることなく、パネル面に沿
って均一な膜厚で機能フィルムを貼着することができ
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明に係るフィルムの貼着方法、フ
ィルム貼着装置および表示装置の製造方法を、図面に示
す実施例に基づき、詳細に説明する。図1は表示装置と
してのCRTのパネルに機能フィルムを貼着するための
本発明の実施例に係る装置の全体構成図、図2は図1に
示す紫外線照射装置の概略斜視図、図3は図2に示す装
置に内蔵された吹き付け用リング状パイプの概略斜視
図、図4は図3のIV−IV線に沿う断面図、図5はリング
状パイプから機能フィルムの周囲に空気を吹き付ける状
態を示す要部正面図、図6はCRTの概略断面図、図7
(a)〜(d)はCRTの製造過程を示す概略図、図8
(A)は本発明の変形例を示す概略斜視図、図8(B)
は図8(A)のB−B線に沿う要部断面図、図9(A)
は図8に示す粘性液に空気を吹き付けた状態を示す概略
斜視図、図9(B)は図9(A)に示すB−B線に沿う
要部断面図である。
【0017】図1〜7に示す実施例について説明する。
本実施例では、表示装置としてのCRTのパネルの表面
(対象面)に、機能フィルムを貼着してCRTを製造す
る。まず、CRTについて説明する。
【0018】図6に示すように、本実施例のCRT20
は、パネル1とファンネルガラス2とを有し、これらが
フリットガラス部で融着してある。ファンネルガラス2
の後端部には、ネック部3が形成してある。パネル1の
内面には、RGBの蛍光体層5が形成してある。この蛍
光体層5に対して所定距離はなれて、パネル1の内部に
は、アパーチャグリル6が装着してある。アパーチャグ
リル6の後ろには、磁気シールド7が装着してある。
【0019】ネック部3には、電子銃8が装着してあ
り、電子銃8から発射された電子ビーム9は、アパーチ
ャグリル6のスリットを通して、蛍光体層5に照射し、
蛍光体層5を発光させるようになっている。パネル1の
外周面には、焼き嵌め式により装着される防爆バンド1
0が装着してある。
【0020】本実施例では、パネル1の前面には、紫外
線硬化樹脂で構成されたUV樹脂層11を介して、光透
過性の機能フィルム12が貼着してある。本実施例で
は、UV樹脂層11の屈折率が、パネル1の屈折率と
0.8%以内の差となるように調整してあるので、パネ
ル1としては、その表面に約30μm 程度の凹凸が存在
した状態の精密研磨されていないパネルを用いることも
できる。また、機能フィルム12の光透過率を調整する
ことなどで、パネル1の生地によらず、安定した品質の
CRTを製造することができる。
【0021】次に、本実施例に係るCRTの製造方法の
一例を説明する。図7(a)に示すように、パネル1と
して、外面研磨を施していないものを用意し、このパネ
ル1の内面に蛍光面を作成し、アパーチャグリルを装着
した後、ファンネルガラス2と接合し、防爆バンド付C
RT20を製造する。その後、CRTのパネル1表面
を、洗浄液、純水、アルコール系溶剤で順次洗浄した後
乾燥する。
【0022】次に、CRT20は、図1に示すパレット
40により保持され、搬送コンベア42によりパネル測
定機44へ搬送される。パネル測定機44では、各CR
T20毎に微妙に相違するパネル表面の曲率その他の寸
法を測定する。次に、コンベア42によりCRT20を
パレット40と共に、図1に示すUV樹脂塗布機46へ
搬送する。UV樹脂塗布機46には、UV樹脂リザーブ
タンク48が設けられている。この塗布機46では、図
7(b)に示すように、パネル1の表面に、紫外線硬化
樹脂組成物11aを塗布する。この紫外線硬化樹脂組成
物11aとしては、その硬化物の屈折率がパネルの屈折
率と0.8%以内の差となるように調整したものを用い
る。
【0023】本実施例では、紫外線硬化樹脂組成物とし
て、分子量550以上のビスフェノールA型エポキシ
(メタ)アクリレート:10重量%と、ウレタン(メ
タ)アクリレート:20重量%と、水酸基含有モノ(メ
タ)アクリレート:70重量%と、光重合開始剤:3%
と、添加剤:数%とを含有する組成物を用いる。
【0024】紫外線硬化樹脂組成物11aの塗布は、塗
布前に予めその中に含まれている気泡を脱泡しておき、
自動塗布装置により行う。次に、図1に示すCRT20
はパレット40と共に、フィルム貼付け機50へ搬送コ
ンベア42により搬送される。フィルム貼付け機50で
は、図7(c)に示すように、紫外線硬化樹脂組成物1
1aの塗布面に、パネル1の正面形状に合わせた形状に
切断された機能フィルム12を被着させる。機能フィル
ム12としては、本実施例では、図10(B)に示すよ
うなPETフィルム35を基材フィルムとする総膜厚約
200μm の積層フィルム、あるいは次に示すような積
層フィルムを用いる。本実施例で用いることができる機
能フィルム12のその他の一例として、透明なプラスチ
ックフィルム基板と、ハードコート膜と、導電膜と、反
射防止膜と、防汚膜とで構成してある積層フィルムを用
いることができる。透明なプラスチックフィルム基板の
材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルアクリレ
ート(PMMA)、スチレンメチルメタアクリレート
(MS)、ポリスチレン(PS)等が対象となる。この
基板の厚さは、特に限定されないが、たとえば150〜
200μm 程度が好ましい。
【0025】透明プラスチックフィルム基板上には、機
能フィルム12の表面硬度、耐擦性を補強する目的で、
アクリル系紫外線硬化樹脂の薄膜層(3〜10μm)か
らなるハードコート層が形成され、その上に蒸発法ある
いはスパッター法で形成したITO薄膜(15nm〜1
50nm)からなる透明導電膜が形成されていることが
好ましい。
【0026】外光の写り込みを和らげ、好ましい映像や
文字情報を再現する反射防止膜は、多層光学薄膜で構成
されている。多層光学薄膜の反射防止効果は、屈折率の
異なる薄膜材料を交互に積層することにより得られる。
低屈折率材料としては、フッ化マグネシウム(MgF
2 )、酸化ケイ素(SiO2 )等が用いられ、高屈折率
材料としては、酸化チタン(TiO2 )、酸化タンタル
(Ta25 )、酸化ジルコニウム(ZrO2 )等が用
いられる。
【0027】機能フィルム12の最表面に形成される防
汚膜は、表面に直接手を触れた時に、指紋等の汚れが付
着し難く、また付着した汚れは、乾拭き、水拭きなどで
容易に除去できる。防汚膜を構成する材料としては、シ
リコーン樹脂系コーテング剤やフッ素化合物コーテング
剤、例えば−(CF24 −CF(CF3 )−の薄膜が
用いられる。
【0028】図1に示すフィルム貼り付け機50では、
図7(d)に示すように、加圧ロール13などを用い
て、機能フィルム12をパネル1の表面に押し付け、紫
外線硬化樹脂組成物11aの厚みを均一化し、表面に筋
や皺が現われないようにする。紫外線硬化樹脂組成物1
1aの厚みは、0.05〜2.5mm程度が好ましい。加
圧ロール13としては、金属ロール、硬質ゴムロール、
ゴムライニング金属ロールなどを使用することができ
る。
【0029】このような機能フィルム12が貼り付けら
れたCRT20は、図1に示すパレット40と共に、コ
ンベア42により本実施例に係るUV照射装置52へと
搬送される。本実施例に係るUV照射装置の詳細な説明
については後述し、ここでは、その概略のみを説明す
る。そのUV照射装置52では、機能フィルム12の上
から、照射光源を用いて、紫外線を照射し、図7に示す
紫外線硬化樹脂組成物11aを硬化させる。照射光源と
しては、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、キセ
ノンランプなどを使用することができ、照射エネルギー
としては、300〜500mJ/cm2 程度が適当であ
る。
【0030】次に、図7(d)に示す紫外線硬化樹脂組
成物11aの硬化に用いる本実施例に係るUV照射装置
52について、図1〜5を参照して説明する。図1,2
に示すように、本実施例に係るUV照射装置52は、コ
ンベア42を四方から囲むように配置されたケーシング
56を有する。ケーシング56は、搬送コンベア42に
沿って入口開口部58と出口開口部60とを有する。各
開口部58,60には、シャッター62,64が開閉自
在に装着してある。シャッター62,64の開閉は、ケ
ーシング56の上部に設けられたアクチュエータ66,
68により行う。
【0031】ケーシング56の上部中央には、UVラン
プ70が装着してあり、ケーシング56内部に位置する
CRT20のパネル1の表面にUV照射可能になってい
る。UVランプ70は、冷却装置付UVコントローラ5
4に接続してあり、これによりUVの照射が制御され
る。
【0032】本実施例では、ケーシング56の内部のC
RT20のパネル1の上部位置と、パネル1の上部位置
から外れる位置とに移動可能に、吹き付け手段としての
リング状パイプ72が装着してある。リング状パイプ7
2の移動は、アクチュエータ82により成される。
【0033】リング状パイプ72には、空気供給源から
フィルター80、精密レギュレータ78、電磁弁76お
よびチューブ74を通して、空気が供給される。図2に
示すチューブ74は、図3に示すリング状パイプ72に
設けられた接続口73に接続され、そこからパイプ72
内に空気が供給される。パイプ72は、図3に示すよう
に、CRT20のパネル1の周囲形状に沿ったリング形
状を有し、しかもパネル1の曲率と略同一の曲率を有す
るように曲折してある。
【0034】リング状パイプ72には、その長手方向に
沿って多数のノズル孔84が形成してある。本実施例で
は、これらノズル孔84は、ノズル孔84からの吹き付
け方向が、図5に示すように、フィルム12の周囲に対
して、内周側から外周側に向かう放射状成分を有するよ
うに、図4に示すように、リング状パイプ72の断面下
方斜め位置に形成してある。図4に示すように、パイプ
72の鉛直線に対するノズル孔84の形成角度θは、特
に限定されないが、0〜90度、好ましくは45度付近
である。
【0035】次に、図2に示すUV照射装置52の作用
について説明する。図1に示すUV樹脂塗布機46でC
RT20のパネル1の表面にUV樹脂組成物を塗布した
後、コンベア42にてCRT20をフィルム貼り付け機
50へ移動し、そこで機能フィルム12を貼り付ける。
その後、コンベア42によりCRT20を図2に示すU
V照射装置52のケーシング56内まで搬送する。
【0036】CRT20を、パレット40と共に、ケー
シング56内に位置させた後、アクチュエータ66,6
8によりシャッター62,64を駆動し、両端部の開口
部58,60を閉める。その後、電磁弁76を開き、空
気供給源からリング状パイプ72へ空気を送風する。空
気配管中には、フィルター80および精密レギュレータ
78が設けられ、空気の洗浄および空気圧の調節が行わ
れる。
【0037】リング状パイプ72に送られた空気は、図
3〜5に示すノズル孔84から機能フィルム12の周囲
に吹き付ける。その吹き付け時間は、特に限定されない
が、たとえば20〜30秒間であり、その時間は、外部
タイマーにて自由に設定できる。
【0038】その後、UVコントローラ54によりUV
ランプ70を制御し、機能フィルム12の上からパネル
1に対して、UV照射を開始する。このUV照射を数秒
間行いUV樹脂組成物の粘性が上昇した時点で、パネル
1の全面にUV照射が行われるように、リング状パイプ
72を、アクチュエータ82によりスライド移動させ、
パネル1の上部から逃がす。
【0039】本実施例では、機能フィルム12をその周
囲で反らせることなく、パネル1の面に沿って均一なU
V樹脂膜厚で機能フィルム12を貼着することができ
る。次に、本発明の変形例について説明する。この変形
例では、本発明を利用し、接触が許されない粘性物の表
面を非接触で変形させる。
【0040】図8(A),(B)に示すように、ガラス
基板86の上に、フリット88などの粘性の高い流体を
塗布した後、図9(A),(B)に示すように、フリッ
ト88の長手方向に沿って、ノズル90を移動させ、フ
リット88の頂部を平坦化させる。
【0041】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変するこ
とができる。たとえば、吹き付け手段としては、図2〜
5に示すリング状パイプ72に限定されず、その他のノ
ズルなどを用いることができる。吹き付け手段から吹き
出される気体としては、空気に限らず、窒素などの不活
性ガスなどであっても良い。また、吹き付け手段から吹
き出される気体の温度は、室温に限定されず、50〜1
00°Cの範囲にある気体であっても良い。このような
温度範囲の風をフィルムの周囲に吹き付けることで、機
能フィルム12からはみ出した紫外線硬化樹脂に熱を加
えることになり、紫外線硬化樹脂の重合促進効果が高ま
る。また、風を吹き付けることにより、はみ出した紫外
線硬化樹脂の表面が平になると言う副次的効果も期待で
きる。
【0042】また、上述した実施例では、CRTのパネ
ルに対して機能フィルムを貼着する場合について説明し
たが、本発明は、これに限定されず、対象面に何らかの
フィルムを貼着する場合全てに対して適用することがで
きる。
【0043】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
フィルムの貼着方法によれば、フィルムを反らせること
なく、対象面に沿って均一な膜厚でフィルムを貼着する
ことができる。本発明に係るフィルムの貼着方法は、紫
外線のスポット照射によりフィルム周辺の仮固定を行う
方法に比較し、シンプルで安価な方法である。
【0044】気体の吹き付け方向が、フィルムの周囲に
対して、内周側から外周側に向かう放射状成分を有する
ように構成することで、その気体の吹き付けによりフィ
ルム面を過度に加圧することがなくなり、接着剤層の膜
厚の均一性が保たれる。本発明に係るフィルム貼着装置
によれば、紫外線照射を行う直前まで、フィルムの周囲
に向けて気体を吹き付けることができる。このため、直
ちに、紫外線を照射することにより、紫外線硬化樹脂層
が硬化し、フィルムを反らせることなく、対象面に沿っ
て均一な膜厚でフィルムを貼着することができる。
【0045】本発明に係る表示装置の製造方法によれ
ば、凸曲面状の表示装置のパネル面に紫外線硬化樹脂層
を介してフィルムを装着した後、紫外線照射による紫外
線硬化樹脂層の硬化の前の段階で、機能フィルムの周囲
に気体を吹き付ける。そのために、機能フィルムの周囲
が反り返ることを有効に防止することができる。その
後、直ちに、紫外線を照射することにより、紫外線硬化
樹脂が硬化し、機能フィルムを反らせることなく、パネ
ル面に沿って均一な膜厚で機能フィルムを貼着すること
ができる。したがって、機能フィルムの周囲が反り返る
ことによる紫外線硬化樹脂の盛り上がりがなくなり、そ
の表示装置をベゼルに取り付ける場合でも、ベゼルを圧
迫することはなくなり、ベゼルが割れることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は表示装置としてのCRTのパネルに機能
フィルムを貼着するための本発明の実施例に係る装置の
全体構成図である。
【図2】図2は図1に示す紫外線照射装置の概略斜視図
である。
【図3】図3は図2に示す装置に内蔵された吹き付け用
リング状パイプの概略斜視図である。
【図4】図4は図3のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】図5はリング状パイプから機能フィルムの周囲
に空気を吹き付ける状態を示す要部正面図である。
【図6】図6はCRTの概略断面図である。
【図7】図7(a)〜(d)はCRTの製造過程を示す
概略図である。
【図8】図8(A)は本発明の変形例を示す概略斜視
図、図8(B)は図8(A)のB−B線に沿う要部断面
図である。
【図9】図9(A)は図8に示す粘性液に空気を吹き付
けた状態を示す概略斜視図、図9(B)は図9(A)に
示すB−B線に沿う要部断面図である。
【図10】図10(A)は従来例に係る機能フィルムの
貼り付け方法を示す要部斜視図、図10(B)は機能フ
ィルムの要部断面図である。
【図11】図11は従来例の課題を示すCRTの要部斜
視図である。
【符号の説明】
1… パネル 11… UV樹脂層 11a… 紫外線硬化樹脂組成物 12… 機能フィルム 20… CRT 40… パレット 42… 搬送コンベア 44… パネル測定機 46… UV樹脂塗布機 50… フィルム貼り付け機 52… UV照射装置 56… ケーシング 58,60… 開口部 62,64… シャッター 66,68… アクチュエータ 70… UVランプ 72… リング状パイプ 82… アクチュエータ 84… ノズル孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29C 65/54 7639−4F B29C 65/54

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象面に、接着剤を介してフィルムを貼
    着するフィルムの貼着方法であって、 対象面に接着剤層を形成し、その接着剤層の上にフィル
    ムを載せ、前記接着剤が硬化する前の段階で、前記フィ
    ルムの周囲に気体を吹き付けることを特徴とするフィル
    ムの貼着方法。
  2. 【請求項2】 前記対象面が凸状曲面であり、前記接着
    剤層が紫外線硬化樹脂を主成分とし、前記フィルムの上
    から紫外線を照射する前の段階で、前記フィルムの周囲
    に気体を吹き付ける請求項1に記載のフィルムの貼着方
    法。
  3. 【請求項3】 前記気体の吹き付け方向が、前記フィル
    ムの周囲に対して、内周側から外周側に向かう放射状成
    分を有する請求項1または2に記載のフィルムの貼着方
    法。
  4. 【請求項4】 対象面とフィルムとの間に形成された紫
    外線硬化樹脂層に紫外線を照射する紫外線照射手段と、 前記紫外線照射手段で紫外線が照射される前に、前記フ
    ィルムの周囲に向けて気体を吹き付ける吹き付け手段と
    を有するフィルム貼着装置。
  5. 【請求項5】 前記吹き付け手段が、前記フィルムの周
    囲形状に合わせたリング状パイプで構成され、このリン
    グ状パイプには、前記フィルムの周囲に向けて気体を吹
    き付けるノズル孔がパイプの長手方向に沿って複数形成
    してある請求項4に記載のフィルム貼着装置。
  6. 【請求項6】 前記気体の吹き付け方向が、前記フィル
    ムの周囲に対して、内周側から外周側に向かう放射状成
    分を有するように、前記ノズル孔が前記リング状パイプ
    の断面下方斜め位置に形成してある請求項5に記載のフ
    ィルム貼着装置。
  7. 【請求項7】 前記吹き付け手段が、前記紫外線照射手
    段による紫外線照射時に、紫外線照射手段と前記フィル
    ムとの間に位置しないように、前記吹き付け手段を移動
    させる移動手段をさらに有する請求項4〜6のいずれか
    に記載のフィルム貼着装置。
  8. 【請求項8】 前記リング状パイプが、前記対象面の曲
    率と略同一の曲率を有する請求項5または6に記載のフ
    ィルム貼着装置。
  9. 【請求項9】 画像が表示される表示装置のパネル面
    に、紫外線硬化樹脂層を形成する工程と、 前記紫外線硬化樹脂層の上に機能フィルムを載せる工程
    と、 前記紫外線硬化樹脂層の全面に、紫外線を照射する工程
    と、 前記紫外線硬化樹脂層に紫外線を照射する前に、前記機
    能フィルムの周囲に気体を吹き付ける工程とを有する表
    示装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記気体の吹き付け方向が、前記機能
    フィルムの周囲に対して、内周側から外周側に向かう放
    射状成分を有する請求項9に記載の表示装置の製造方
    法。
JP5938595A 1995-03-17 1995-03-17 フィルムの貼着方法、貼着装置および表示装置の製造方法 Pending JPH08258150A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5938595A JPH08258150A (ja) 1995-03-17 1995-03-17 フィルムの貼着方法、貼着装置および表示装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5938595A JPH08258150A (ja) 1995-03-17 1995-03-17 フィルムの貼着方法、貼着装置および表示装置の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08258150A true JPH08258150A (ja) 1996-10-08

Family

ID=13111771

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5938595A Pending JPH08258150A (ja) 1995-03-17 1995-03-17 フィルムの貼着方法、貼着装置および表示装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08258150A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115303540A (zh) * 2022-07-25 2022-11-08 荣耀终端有限公司 贴膜设备

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115303540A (zh) * 2022-07-25 2022-11-08 荣耀终端有限公司 贴膜设备
CN115303540B (zh) * 2022-07-25 2023-11-10 荣耀终端有限公司 贴膜设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7472999B2 (en) Antiglare film, process for producing the same, and display device using antiglare film
US20050100690A1 (en) Dyed polymer coating for display panel
TWI272441B (en) Liquid crystal display
JP2003045234A (ja) 透明導電性フィルム
JPH10199422A (ja) 機能性フィルムを有する表示装置の製造方法
WO2016143522A1 (ja) 防曇防汚積層体、及びその製造方法、物品、及びその製造方法、並びに防汚方法
WO2021012455A1 (zh) 触控显示装置及其制造方法
KR20020050110A (ko) 광반사판, 그 제조방법 및 반사형 액정표시장치
JP5678441B2 (ja) 光学シートの製造方法
KR100257789B1 (ko) 화상표시장치 및 그 제조방법
US6706403B1 (en) Rigid substrate lamination adhesive
JP2001154597A (ja) プラズマディスプレイパネル前面板
JPH08258150A (ja) フィルムの貼着方法、貼着装置および表示装置の製造方法
JPH08287850A (ja) 陰極線管、表示装置および陰極線管の製造方法
JPH07120605A (ja) 面状光源装置およびその製造方法
JP3675089B2 (ja) 画像表示装置の製造方法
KR100454319B1 (ko) 비금속 분사 마스크를 이용한 분말 분사 방법
WO2001087595A1 (en) Rigid substrate lamination process, system, and product
JP2002040563A (ja) 透過型スクリーン
JPH09283025A (ja) 陰極線管及びその製造方法
JPH08271875A (ja) マイクロレンズアレイ付き液晶表示装置の製造方法
JPH09274856A (ja) 陰極線管の製造方法
TWI710448B (zh) 短焦前投影抗光幕之製作方式及其系統
JP2009025692A (ja) 液晶表示装置
JPH09198721A (ja) 光記録媒体の製造装置、製造方法および光記録媒体